JP2728762B2 - 強誘電性液晶組成物および強誘電性液晶素子 - Google Patents

強誘電性液晶組成物および強誘電性液晶素子

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は強誘電性液晶組成物および該組成物を用いた
強誘電性液晶素子に関する。
さらに詳しくは液晶分子の初期配向状態の優れた強誘
電性液晶組成物に関し、さらに該液晶組成物を用いた表
示ならびに駆動特性の優れた強誘電性液晶素子に関す
る。
〔従来の技術〕
従来の液晶素子としては、例えば、ネマチック(nema
tic)液晶を利用したツイステッド・ネマチック(twist
ed nematic)液晶素子が知られている〔アプライド・フ
ィジックス・レターズ)Appl.Phys.Letters)vol.18、p
127(1971)〕。
この液晶素子は、応答速度が遅く、また画素密度を高
くしたマトリックス電極構造を用いた時分割駆動の時、
クロストークが発生するという問題があり、画素数が制
限されていた。
このような従来型の液晶素子の欠点を改善するものと
して強誘電性液晶を用いた強誘電性液晶素子が提案され
ている〔アプライド・フィジックス・レターズ)Appl.P
hys.Letters)vol.36、p899(1980)〕。
これは双安定性を有する強誘電性液晶を利用するもの
であり、一般に、カイラルスメクチックC相(SmC*)又
はH相(SmH*)を有する強誘電性液晶が用いられる。
この液晶は電界に対して第1の光学的安定状態と第2
の光学的安定状態からなる双安定状態を有し、前述のツ
イステッドネマチック型の液晶で用いられた光学素子と
は異なり、例えば一方の電界ベクトルに対して第1の光
学的安定状態に液晶が配向し、他方の電界ベクトルに対
しては第2の光学的安定状態に液晶が配向される。さら
にこの型の液晶は、加えられる電界に応答し、極めて高
速に上記2つの安定状態のいずれかを取り、且つ電界の
印加のないときはその状態を維持する性質を有する。こ
のような性質を利用することにより従来にない液晶素子
が得られる。
しかしながら、この双安定性を有する強誘電性液晶が
所定の駆動特性を発揮するには、一対の基板間に配置さ
れる液晶が、電界印加状態とは無関係に、上記2つの安
定状態の間での変換が効果的に起るような分子配列なら
びに分子層配列状態にすることが必要である。
例えばSmC*相の液晶分子層が基板面に対し垂直であ
り、液晶分子軸が基板面に対しほぼ平行に配列した領域
(モノドメイン)を形成することが必要となる。しかし
ながら従来の強誘電性液晶を利用した強誘電性液晶素子
においては液晶の配向状態が必ずしも満足に形成されな
かったために充分な特性が得られなかったのが実情であ
る。
すなわち、配向欠陥(たとえばジグザグ欠陥)が生じ
たりまた、液晶層が曲がったり(シェブロン構造)する
〔ジャパニーズ・ジャーナル・オブ・アプライド・フィ
ジックス(Jpn.J.Appl.Phys.)vol.27、p1(1988);フ
ィジカル・レビュー・レターズ(Phys.Rev.Letters)vo
l.59、p2658(1987)〕。
このために、コントラストや双安定性等が悪く実用上
非常に問題となっている。
強誘電性液晶としては実用上単一の強誘電性液晶を用
いることはほとんどなく、諸特性(たとえば、応答速
度、コントラスト、温度領域)を向上させるために複数
の化合物より成る組成物として用いられることが多い。
工業的見地から見れば、複数の高価な光学活性化合物
のみから強誘電性液晶組成物を構成する方法よりも、非
光学活性化合物と光学活性化合物とより強誘電性液晶組
成物を構成した方が、より経済的に有利である。
これまでにも、非光学活性化合物と、光学活性化合物
とより構成された強誘電性液晶組成物が報告されている
(たとえば、特開昭63-301290号公報、特開昭63-254183
号公報を挙げることができる)。
しかしながら、現在までに報告されている強誘電性液
晶組成物は層構造が曲がった構造となっているために、
ジグザグ欠陥が生じている〔ジャパニーズ・ジャーナル
・オブ・アプライド・フィジックス(Jpn.J.Appl.Phy
s.)vol.27、p725(1988)〕。
このため、配向性の良好な強誘電性液晶組成物ならび
に強誘電性液晶素子が望まれている。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は、前述した事情に鑑み、高速応答性、
高密度画素と大面積を有する表示素子、あるいは高速度
のシャッタースピードを有する光シャッター等として潜
在的な適性を有する強誘電性液晶において、従来問題で
あった配向性を改善することによりその特性を充分に発
揮させうる強誘電性組成物および該組成物を用いた強誘
電性液晶素子を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、少なくとも1種以上の非光学活性化合物
と、少なくとも1種以上の光学活性化合物とよりなる強
誘電性液晶組成物において、非光学活性化合物として、
あるいは光学活性化合物として分子内に1,3−ジオキサ
デカリン骨格を有する化合物を、少なくとも1種含有す
る強誘電性液晶組成物であり、また該強誘電性液晶組成
物を対向する2枚の基板間に配置した強誘電性液晶素子
である。
第1図は本発明の代表的な強誘電性液晶素子の構成を
部分断面図で示す。
前記1,3−ジオキサデカリン骨格を有する非光学活性
化合物あるいは光学活性化合物としては一般式(I)で
示されるものが好ましい。
(式中、R1,R2は水素原子あるいは炭素数1〜20のア
ルキル基あるいはアルコキシ基を示しそのアルキル基ま
たはアルコキシ基は光学活性基でもよく、環Aは を示し、Xは を示し、mは0または1を示す。) 一般式(I)で示される具体的な化合物の例として
は、以下の構造の化合物を挙げることができる。
これらの化合物は、公知の方法〔たとえば、特開昭61
-112071号公報に記載の方法〕により製造できる。
強誘電性液晶組成物中、非光学活剤化合物は、100重
量%では、強誘電性を示さなくなるために好ましくな
く、5〜95重量%の範囲で存在することが好ましい。ま
た、光学活性化合物は5〜95重量%が好ましい。
また非光学活性化合物、あるいは光学活性化合物中、
分子内に1,3−ジオキサデカリン骨格を有する化合物は
5重量%以上存在すれば液晶組成物の配向性を大幅に改
善する効果がある。
また、非光学活性化合物としてあるいは光学活性化合
物としては、分子内に1,3−ジオキサデカリン骨格を有
する化合物以外に、粘度の調整やカイラルスメクチック
C相の温度領域の調整等の目的で、公知の化合物を液晶
組成物の構成成分として使用できる。たとえば、その例
としてはフェニルベンゾエート化合物のようなエステル
化合物あるいは、フェニルピリミジン化合物のようなポ
リミジン骨格を有する化合物を非光学活性化合物の代表
例として挙げることができる。
また、光学活性化合物としては、たとえば公知の光学
活性フェニルベンゾエート化合物、光学活性ナフタレン
化合物、光学活性ビフェニル化合物あるいは光学活性フ
ェニルピリミジン化合物等を挙げることができる。
〔作用〕
本発明の特定の骨格を有する化合物を含有してなる強
誘電性液晶組成物は、非常に配向性に優れており、該強
誘電性液晶組成物を用いた強誘電性液晶素子は、双安定
性に優れ、高コントラストの表示ができる。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例により詳しく説明する。
実施例及び比較例における液晶パネルの評価は次のよ
うにして行った。
実施例および比較例に示す組成物をラビング処理を施
したPVA(ポリビニールアルコール)を配向膜とし、透
明電極付の二枚のガラス基板(50×50mm2)の間の(ギ
ャップ2μm)に封入し、液晶パネルを作成した。
この液晶パネルをクロスニコル状態で顕微鏡観察し、
ジグザグ欠陥の有無を調べた。
また双安定性(メモリー性)の評価は次のようにして
行なった。
長さ400μs、波高値15Vのパルス波を各パルスに印加
し、0.5秒後の透過光量をパルス印加時の透過光量と比
較した。パルス印加時の透過率を100%とした時、0.5秒
後の透過率が何パーセントであるかによって評価した。
すなわち、0.5秒後の光透過率が高いほど双安定性が良
いことになる。
結果を第1表に示した。
(実施例1) から成る液晶組成物は の相転移温度を示した。
(比較例1) 実施例1に示した液晶組成物から1,3−ジオキサデカ
リン骨格を含む化合物を除いた以下のような液晶組成物
を調製した。
からなる液晶組成物は の相転移を示した。
(実施例2,3,4) 比較例1に示した液晶組成物90重量部に対し、次に示
す1,3−ジオキサデカリン骨格を有する化合物を10重量
部を加え液晶組成物を作成した。
実施例2で使用した1,3−ジオキサデカリン骨格を有
する化合物 実施例3で使用した1,3−ジオキサデカリン骨格を有
する化合物 実施例4で使用した1,3−ジオキサデカリン骨格を有
する化合物 (実施例5) から成る液晶組成物は の相転移を示した。
(比較例2) 実施例5に示した液晶組成物から1,3−ジオキサデカ
リン骨格を有する化合物を除いた以下のような液晶組成
物を調製した。
から成る液晶組成物は の相転移を示した。
〔発明の効果〕 以上述べたように本発明によれば、1,3−ジオキサデ
カリンの骨格を有する化合物を強誘電性液晶組成物の構
成成分として使用すると、その組成物は非常に配向性が
良く、双安定性も良好であり、すぐれた強誘電性液晶素
子を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の強誘電性液晶素子の部分断面図であ
る。 1……偏光板、2……ガラス基板、3……透明電極、4
……配向膜、5……液晶、6……スペーサー、7……シ
ール材。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも1種以上の非光学活性化合物と
    少なくとも1種以上の光学活性化合物とよりなる強誘電
    性液晶組成物において、非光学活性化合物として、ある
    いは光学活性化合物として分子内に1,3−ジオキサデカ
    リン骨格を有する化合物を少なくとも1種含有してなる
    強誘電性液晶組成物。
  2. 【請求項2】分子内に、1,3−ジオキサデカリン骨格を
    有する化合物が、 一般式(I) (式中、R1,R2は水素原子あるいは炭素数1〜20のアル
    キル基あるいはアルコキシ基を示しそのアルキル基また
    はアルコキシ基は光学活性基でもよく、環Aは を示し、Xは を示し、mは0または1を示す。) で表わされる請求項1記載の強誘電性液晶組成物。
  3. 【請求項3】対向する2枚の基板間に、少なくとも1種
    以上の非光学活性化合物と少なくとも1種以上の光学活
    性化合物とよりなる強誘電性液晶組成物を配置した強誘
    電性液晶素子であって、強誘電性液晶組成物が非光学活
    性化合物として、あるいは光学活性化合物として分子内
    に1,3−ジオキサデカリン骨格を有する化合物を少なく
    とも1種含有してなる強誘電性液晶素子。
  4. 【請求項4】分子内に、1,3−ジオキサデカリン骨格を
    有する化合物が、 一般式(I) (式中、R1,R2は水素原子あるいは炭素数1〜20のアル
    キル基あるいはアルコキシ基を示しそのアルキル基また
    はアルコキシ基は光学活性基でもよく、環Aは を示し、Xは を示し、mは0または1を示す。) で表わされる請求項3記載の強誘電性液晶素子。
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