JP2728182B2 - ワーク把持装置 - Google Patents

ワーク把持装置

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JP2728182B2 JP29072290A JP29072290A JP2728182B2 JP 2728182 B2 JP2728182 B2 JP 2728182B2 JP 29072290 A JP29072290 A JP 29072290A JP 29072290 A JP29072290 A JP 29072290A JP 2728182 B2 JP2728182 B2 JP 2728182B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、フインガによりワークをクランプするワ
ーク把持装置に関する。
[従来の技術] 従来、フインガによりワークをクランプした状態を検
出するワーク把持状態検出装置としては、例えば、リミ
ツトスイツチ、光フアイバセンサ、近接センサ等を用
い、これらスイツチやセンサからの検出結果に基づい
て、フインガによるワークの把持状態を検出するように
している。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、このような検出方法を、例えば、NC工
作機に搭載の汎用フインガに適用する場合において、問
題となる。即ち、この汎用フインガは、単一の構成で、
様々な部品を把持することが可能なように構成されてお
り、広く利用されている。ここで、このフインガによる
ワークの把持状態を検出するためのセンサ等の配設位置
により、ワークの把持状態、もしくは、把持位置によ
り、把持状態を検出出来ない場合が生じることになる。
具体的には、第7A図に示すように、フインガaにより
円筒状の第1のワークbを把持する場合においては、こ
の第1のワークbの一部がセンサcに対向することにな
るので、この形状であれば、ほとんどの大きさの第1の
ワークbの把持状態をこのセンサcを介して検出するこ
とが可能となる。しかしながら、第7B図に示すように、
このフインガaにより段部を有する第2のワークdを把
持する場合においては、この第2のワークdがセンサc
に対向することにならないので、センサcを介しての把
持状態を検出することが出来なくなる。
この結果、第2のワークd用にセンサを備えたフイン
ガを特別に用意する必要が生じることになる。換言すれ
ば、フインガ自身の構成とすると、様々な形状のワーク
を把持することが出来るものの、その把持状態を検出し
ようとすると、その適用範囲が極端に狭められ、用途が
限定されることになる問題点が指摘されている。
この発明は上述した問題点に鑑みてなされたもので、
この発明の目的は、従来あるフインガを、その構成を変
更すること無く、且つ、センサを備えない状態で、フイ
ンガの把持状態を確実に検出することの出来るワーク把
持装置を提供する事である。
また、この発明の他の目的は、フインガの駆動制御に
新規な機能を備えさせる事により、センサを用いない状
態で、フインガの把持状態を確実に検出する事の出来る
ワーク把持装置を提供する事である。
また、この発明の別の目的は、フインガのワークに対
する把持力をワークの移動位置に応じて適宜変更する事
により、ワーク把持の確実性を高めると共に、ワーク把
持時の安全性を補償し得るワーク把持装置を提供する事
である。
また、この発明の更なる目的は、ワークの寸法情報及
び/又は弾性情報に基づき、正確な把持動作・把持状態
検出動作を行える様にしたワーク把持装置を提供する事
である。
[課題を解決するための手段] 上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発
明に係わるワーク把持装置は、互いに接離自在に設けら
れた一対のフインガと、これらフインガの、把持しよう
とするワークの外形に応じた第1目標位置を設定する第
1目標位置設定手段と、この第1目標位置より把持方向
前方の第2目標位置を設定する第2目標位置設定手段
と、前記フインガを前記第1目標位置を通り第2目標位
置まで移動させる駆動手段と、前記フインガの前記第1
目標位置から第2目標位置への移動時におけるワークの
把持力を、第1の把持力に設定する第1把持力設定手段
と、前記フインガの前記第1目標位置への移動時におけ
るワークの把持力を、前記第1の把持力と異なる第2の
把持力に設定する第2把持力設定手段とを具備する事を
特徴としている。
また、この発明に係るするワーク把持装置は、前記フ
インガが前記第1の目標位置から第2の目標位置への移
動の際に、前記フインガによる前記ワーク把持の有無の
検出動作を行う把持検出手段を更に具備する事を特徴と
している。
また、この発明に係るワーク把持装置は、前記把持検
出手段が、ワークを把持していない事を検出する事に伴
い、警告信号を出力する警告信号出力手段を更に具備す
る事を特徴としている。
また、この発明に係るワーク把持装置において、前記
第1目標位置設定手段は、把持しようとするワークの寸
法情報に基づいて第1目標位置を設定する事を特徴とし
ている。
また、この発明に係るワーク把持装置において、前記
第2目標位置設定手段は、把持しようとするワークの弾
性情報に基づいて、第2目標位置を設定する事を特徴と
している。
また、この発明に係るワーク把持装置において、前記
第2目標位置設定手段は、把持しようとするワークの弾
性が小さい場合には、前記第2目標位置を前記第1の目
標位置に近い位置に設定し、把持しようとするワークの
弾性が高い場合には、前記第2目標位置を前記第1の目
標位置から遠い位置に設定する事を特徴としている。
また、この発明に係るワーク把持装置において、前記
第1把持力設定手段は、小さい把持ゲインに基づき、前
記第1把持力を弱く設定している事を特徴としている。
また、この発明に係るワーク把持装置において、前記
第2把持力設定手段は、大きい把持ゲインに基づき、前
記第2把持力を強く設定している事を特徴としている。
また、この発明に係るワーク把持装置において、前記
第1把持力設定手段は、把持検出動作時においては、小
さい把持ゲインに基づき、前記第1把持力を弱く設定
し、把持動作時においては、大きい把持ゲインに基づ
き、前記第1把持力を強く設定している事を特徴として
いる。
また、この発明に係るワーク把持装置において、前記
把持検出手段は、把持しようとするワークに応じた基準
値を備え、第1目標位置から第2目標位置へのフインガ
の移動量が、前記基準値を越えた場合に、ワークを把持
していない事を検出する事を特徴としている。
また、この発明に係るワーク把持装置において、前記
把持検出手段は、第1目標位置から第2目標位置へのフ
インガの移動量が、所定時間を越えても、前記基準値以
内である場合に、ワークを把持している事を検出する事
を特徴としている。
[作用] 以上のように構成されるワーク把持装置においては、
把持しようとするワークを把持するに充分な第1の目標
位置までフインガを一旦移動させた後、更に、把持方向
前方に設定した第2の目標位置に向けて移動させるよう
に駆動している。そして、フインガが、把持しようとす
るワークに固有の基準値を越えて移動した場合には、実
際には、把持しようとするワークが存在していないと認
識し、警報信号を出力する。一方、フインガが所定時間
が経過しても、基準値を越えない範囲でしか第2の目標
位置まで移動しない場合には、第1の目標位置において
フインガはワークを実際に把持していると判断され、以
後、ワークの把持動作が継続して実行される。
[実施例] 以下に、この発明に係わるワーク把持装置の一実施例
の構成を添付図面の第1図乃至第6図を参照して、詳細
に説明する。
第1図に示すように、この一実施例のワーク把持装置
10は、NC工作機(図示せず)のアーム12に接続される本
体14を備えている。この本体14は、下辺が開放された筐
体から形成されている。即ち、この本体14は、上側に位
置する水平片14aと、この水平片14aの左右両端から夫々
立ち下がつた左右の垂直片14b,14cとから構成されてい
る。
これら左右の垂直片14b,14cに両端を夫々固着された
状態で、一対のガイドロツド16a,16bが互いに上下に平
行に、且つ、水平方向に沿つて延出した状態で配設され
ている。これら上下のガイドロツド16a,16bにより、水
平方向に沿ってスライド自在に、図示しないワークを把
持するための一対のフインガ部材18a,18bが支持されて
いる。これらフインガ部材18a,18bは、上下方向に沿つ
て延出するように形成されている。また、この一実施例
においては、ワークは両フインガ部材18a,18bが両側か
ら内方に移動する事により挟持された状態で把持される
様に設定されている。
ここで、本体14の図中右方の垂直片14cには、一対の
フインガ部材18a,18bを互いに離間・接近するように駆
動するための駆動源としての可逆転可能なサーボモータ
からなる駆動モータ20が、図示しない駆動軸を水平軸回
りに回転駆動する状態で取り付けられている。この駆動
モータ20には、その回転量を正確に規定できるよう、そ
の回転量を検出するためのロータリエンコーダ22が取着
されている。
この駆動モータ20の図示しない駆動軸には、これと一
体に、送りねじ24が接続されている。ここで、この送り
ねじ24は、中心部より図中左方に位置する順ねじ部24a
と、右方に位置する逆ねじ部24bとから構成されてい
る。この送りねじ24の先端、即ち、図中左端は、左側の
垂直片14bに回転自在に軸支されている。
一方、上述した一対のフインガ部材18a,18bの中で、
左方のフインガ部材18aには、順ねじ部24aに螺合するね
じ穴部26aが、また、右方のフインガ部材18bには、逆ね
じ部24bに螺合するねじ穴部26bが夫々形成されている。
そして、この送りねじ24は、これの順ねじ部24a及び逆
ねじ部24bが、対応するねじ穴部26a,26bに夫々螺合した
状態で、左右のフインガ部材18a,18bを貫通している。
このように、左方のフインガ部材18aが順ねじ部24a
に、また、右方のフインガ部材18bが逆ねじ部24bに夫々
螺着することにより、この送りねじ24が時計方向に回転
駆動することにより、両フインガ部材18a,18bは互いに
離間することになり、把持していたワークを開放するこ
とになる。また、送りねじ24が反時計方向に回転駆動す
ることにより、両フインガ部材18a、18bは互いに近接す
ることになり、ワークを両フインガ部材18a,18bの間に
把持することになる。
また、両垂直片14b,14cの夫々の内面には、原点セン
サ30a,30bが取り付けられている。これら原点センサ30
a,30bは、夫々に対応するフインガ部材18a,18bが近接す
る事によりオン信号、即ち、原点到達信号を出力する様
に設定されている。換言すれば、この一実施例において
は、両フインガ部材18a,18bが最大限に開かれた位置
で、原点位置が規定されている。
ここで、この駆動モータ20は、NC工作機の制御ユニツ
ト28に接続され、これによりその回転駆動量を正確に制
御されるようなされている。また、ロータリエンコーダ
22も、この制御ユニツト28に接続され、これに駆動モー
タ20の回転量の検出結果を出力するようなされている。
次に、第4図を参照して、このワーク把持装置10にお
ける制御系の構成を説明する。
即ち、上述した制御ユニツト28は、第4図に示す様
に、種々のワークの寸法情報IXを予め記憶しておくワー
ク寸法情報メモリ28Aと、種々のワークの弾性情報IYを
予め記憶しておくワーク弾性情報メモリ28Bと、後述す
る把持確認動作においてワーク別の基準値情報IZを予め
記憶しておくワーク別基準値情報メモリ28Cとを備えて
いる。ここで、ワークの寸法情報IXは、ワークの被把持
部、即ち、フインガ部材18a,18bが画夫々当接するワー
クの部位における互いの離間距離から規定されている。
また、この制御ユニツト28は、ワーク寸法情報メモリ
28Aからの寸法情報IXに基づき、フインガ部材18a,18bの
移動駆動に際しての第1目標位置P1を設定するための第
1目標位置設定部28Dと、この第1目標位置設定部28Dか
らの第1目標位置P1及びワーク弾性情報メモリ28Bから
の弾性情報IYに基づき、フインガ部材18a,18bによるワ
ークの把持状態を検出するために用いられる第2目標位
置P2を設定するための第2目標設定部28Eとを備えてい
る。
ここで、上述した基準値Zは、これから把持しようと
するワークが、一対のフインガ部材18a,18bにより実際
に把持されているか否かを判別する際の基準値として用
いられるものであり、上述した第1目標位置P1と第2目
標位置P2との離間距離(即ち、|P1−P2|)よりも所定の
割合で少ない距離に、各ワークに応じて設定されてい
る。
ここで、第1目標位置P1は、両フインガ部材18a,18b
がこれから把持しようとするワークの被把持部位に軽く
当接するに充分な位置に設定されている。また、第2目
標位置P2は、上述した第1目標位置P1に基づき、これか
ら把持しようとするワークの弾性を勘案して設定されて
いる。具体的には、例えば、この第2目標位置P2は、弾
性が低い場合、即ち、剛性が高く押し込み変形量が小さ
い場合には、第1目標位置P1における両フインガ部材18
a,18bの離間距離の99%となるような位置に設定され、
一方、この第2目標位置P2は、弾性が高い場合、即ち、
剛性が小さく押し込み変形量が大きい場合には、第1目
標位置P1における両フインガ部材18a,18bの離間距離の8
0%となるような位置に設定されている。
また、制御ユニツト28は、上述したワーク弾性情報メ
モリ28Bからのワークの弾性情報IYに基づき、把持検出
動作のための第1目標位置P1から第2目標位置P2に向か
う移動における小さめの第1把持ゲインG1を設定するた
めの第1把持ゲイン設定部28Fと、ワークの把持動作の
ための第1目標位置P1から第2目標位置P2に向かう移動
における大きめの第2把持ゲインG2を設定するための第
2把持ゲイン設定部28gとを更に備えている。尚、この
一実施例においては、把持状態の検出に用いられる第1
把持ゲインG1は極めて弱い値、例えば、フインガ部材18
a,18bを1mm移動させる際のトルクを0.4kgmに設定され、
実際のワークの把持に用いられる第2把持ゲインG2は、
比較的強い値、例えば、同様な条件でのトルクを2.0kgm
に設定されている。
ここで、これら第1及び第2の目標位置設定部28D,28
Eと、第1及び第2把持ゲイン設定部28F,28Gとは、共
に、駆動モータ20の具体的な駆動制御を司るモータ駆動
制御部28Hに接続され、ここに、第1及び第2目標位置
情報IP1,IP2及び第1及び第2把持ゲイン情報IG1,IG2
出力する様になされている。また、上述したロータリエ
ンコーダ22には、ここからの駆動モータ20の駆動軸の回
転情報IRに基づき、フインガ部材18a,18bの現在位置PX
を検出する現在位置検出部28Iが接続されている。この
現在位置検出部28Iは、モータ駆動制御部28Hと、後述す
る把持検出部28Jとに、この現在位置情報IPXを出力する
様に構成されている。
このモータ駆動制御部28Hは、上述した第1及び第2
目標位置情報IP1,IP2及び第1及び第2把持ゲイン情報I
G1,IG2と、現在位置検出部28Iからのフインガ部材18a,1
8bの現在位置情報IPXと、把持検出部28Jからの後述する
把持確認情報IOKとに基づき、所定の手順で、モータド
ライバ32に駆動信号Dを出力する様に構成されている。
そして、このモータ駆動制御部28Hには、カウンタ28K
が接続されており、このカウンタ28Kに対して、第1目
標位置P1から第2目標位置P2への移動駆動回数として規
定されるカウント信号Cを出力する様に構成されてい
る。そして、このカウンタ28Kには、移動信号発生部28L
が接続されており、このカウンタ28Kは、カウント信号
Cが「2」になつた時点で、移動信号発生部28Lに対し
て、制御信号Sを出力する様に構成されている。また、
移動信号発生部28Lは、ここにカウンタ28Kから制御信号
Sが出力されると、図示しないNC工作機のアーム12を移
動駆動するための移動機構34に対して、移動開始信号M
を出力する様に構成されている。
一方、上述した把持検出部28Jには、ワーク別基準値
情報メモリ28Cとロータリエンコーダ22とモータ駆動制
御部28Hとタイマ28Mとが接続されている。そして、この
把持検出部28Jは、上述したワーク別基準値情報メモリ2
8Cからの基準値情報IZと、ロータリエンコーダ22からの
現在位置情報IPXとに基づき、フインガ部材18a,18bの第
1目標位置P1から第2目標位置P2への移動状態を判別し
て、フインガ部材18a,18bが実際にワークを把持してい
るか否かを検出する様構成されている。
詳細には、この把持検出部28Jは、第1目標位置P1
ら第2目標位置P2に向けて、所定時間T内に基準値W以
内しか、両フインガ部材18a,18bが移動しなかつた場合
に、ワークの把持を検出し、把持確認情報IOKをモータ
駆動制御部28Hに出力し、また、第1目標位置P1から第
2目標位置P2に向けて、基準値W以上、両フインガ部材
18a,18bが移動した場合に、ワークを把持していない事
を検出し、非把持確認情報INGを後述する警報信号発生
部28Nに出力する様に構成されている。
ここで、この把持検出部28Jでの検出は、両フインガ
部材18a,18bの移動無し、もしくは、所定範囲内の移動
に基づき、ワークの把持を検出してるので、駆動モータ
20の機構部分の応答遅れや、送りねじ24・フインガ部材
18a,18bへの駆動力伝達時の応答遅れを考慮する必要が
発生する。このため、この一実施例においては、タイマ
28Mで計時される所定時間T経過するまで、ワークの把
持確認を実行しない様に設定されている。
一方、上述した警報信号発生部28Nは、把持検出部28J
から非把持確認情報INGの出力を受けると、警報装置36
に警報信号Aを出力する様に構成されている。ここで、
この警報装置36は、この一実施例においては、図示して
いないが警報ランプと警報ブザーとを備え、視覚と聴覚
との両方から、ワークを把持していない状態を警告する
様に設定されている。
以上のように構成されるワーク把持装置10において、
制御ユニツト28におけるワークの把持動作を、第5図及
び第6図に示すフローチヤートを参照して、以下に説明
する。
このNC工作機によりワークWを精密加工する場合に
は、このNC工作機に設けられたワーク把持装置10に、所
定形状のワークWを把持させる。この為、先ず、ステツ
プS10において、ワーク把持装置10で把持されるワーク
Wを特定する。この特定動作においては、ワークWの寸
法X、特性Yの夫々の情報IX,IYを含んでいるものであ
る。これらワーク寸法情報及びワーク弾性情報は、夫
々、ワーク寸法情報メモリ28A及びワーク弾性情報メモ
リ28Bにストアされる。
そして、ステツプS12において、ワーク寸法情報メモ
リ28Aにストアされたワーク寸法情報IXに基づき、第1
目標位置設定部28Dにおいて、第1目標位置P1を設定す
る。また、ステツプS14において、ワーク弾性情報メモ
リ28Bにストアされたワーク弾性情報IYと、ステツプS12
で設定された所の第1目標設定部28Dからの第1目標位
置情報IP1とに基づき、第2目標位置設定部28Eにおいて
第2目標位置P2を設定する。
更に、ステツプS16において、ワーク弾性情報メモリ2
8Bにストアされたワーク弾性情報IYに基づき、第1把持
ゲイン設定部28Fにおいて、第1把持ゲインG1を設定す
る。そして、ステツプS18において、ステツプS16と同様
に、ワーク弾性情報メモリ28Bにストアされたワーク弾
性情報IYに基づき、第2把持ゲイン設定部28Gにおい
て、第2把持ゲインG2を設定する。
また、ステツプS20において、ワーク別基準値情報メ
モリ28Cに予めストアされた基準値情報IZに基づき、こ
れから把持しようとするワークWの、実際にフインガ部
材18a,18bにより把持されたか否かを判別する際の基準
値Zを設定する。そして、ステツプS22において、カウ
ンタ28Kへのカウント信号Cを「0」にリセツトする。
この後、ステツプS24において、ロータリエンコーダ2
2からの回転情報IRに基づき、現在位置検出部28Iにおい
て、フインガ部材18a,18bの現在位置PXを読み込む。そ
して、ステツプS26において、これらフインガ部材18a,1
8b現在位置PXが原点位置であるか否かを判断する。この
ステツプS26において、NOと判断される場合、即ち、フ
インガ部材18a,18bが原点センサ30a,30bを夫々オンして
いない場合には、ステツプS28において、フインガ部材1
8a,18bが原点位置に至る様に、駆動モータ20を駆動制御
して、ステツプS30に進む。一方、ステツプS26におい
て、YESと判断される場合、即ち、フインガ部材18a,18b
が原点センサ30a,30bを夫々オンしている場合には、ス
テツプS28をスキツプして、直接ステツクS30に飛ぶ。
このステツプS30においては、第1目標設定部28Dで設
定された第1目標位置P1を読み込み、ステツプS31にお
いて、第2把持ゲイン設定部28Gから第2把持ゲインG2
を読み込み、ステツプS32において、フインガ部材18a,1
8bを、ステツプS30で読み込んだ第1目標位置P1に向か
つて、ステツプS31で読み込んだ大き目の第2把持ゲイ
ンG2で移動する様に、駆動モータ20を駆動制御する。詳
細には、駆動モータ20を起動して、これの駆動軸を、従
つて、送りねじ24を反時計方向に回転駆動して、両フイ
ンガ部材18a,18bが互いに近接動作して、第1目標位置P
1に向けてに第2把持ゲインを発揮する様に移動する様
に駆動制御する。
そして、ステツプS34において、ロータリエンコーダ2
2からの回転情報IRに基づき、現在位置検出部28Iにおい
て、フインガ部材18a,18bの現在位置PXを読み込み、ス
テツプS36において、フインガ部材18a,18bが第1目標位
置P1に至つたか否かを判断する。
このステツプS36において、NOと判断された場合、即
ち、フインガ部材18a,18bが未だ第1目標位置P1に至つ
ていないと判断される場合には、上述したステツプS32
に戻り、これ以下の手順を実行する。一方、ステツプS3
6において、YESと判断される場合、即ち、フインガ部材
18a,18bが第1目標位置P1に至つたと判断されると、ス
テツプS38に進み、ここで、駆動モータ20の駆動を停止
する。この結果、フインガ部材18a,18bは、第2図にお
いて実線で示す様に、第1目標位置P1で一旦停止する。
即ち、両フインガ部材18a,18bは、ワークWの両端面に
夫々軽く当接した状態で、停止することになる。
この状態から、更にフインガ部材18a,18bを更に内方
に移動させる事により、ワークWの把持動作が実行され
る事になるが、この一実施例においては、このようなワ
ークWの実際の把持動作に先立ち、ワークWがフインガ
部材18a,18bの間に存在し、実際に把持され得る状態に
あるか否かを、把持センサ等を用いることなく、単に、
制御手順を実行するのみで判断する。
即ち、ステツプS40において、第2目標位置設定部28E
から第2目標位置P2を読み込み、ステツプS42におい
て、第1把持ゲイン設定部28Fから小さめの第1把持ゲ
インG1を読み込み、そして、ステツプS44において、ワ
ーク別基準値情報メモリ28Cから、これから把持しよう
とするワークの基準値Zを読み込む。また、ステツプS4
6において、カウンタ28Kのカウント値Cを「1」だけイ
ンクリメントし、ステツプS48において、タイマ28Mの計
時動作を起動する。
そして、ステツプS50において、フインガ部材18a,18b
が、ステツプS40で読み込んだ第2目標位置P2に向かつ
て移動する様に、駆動モータ20を駆動制御する。この
後、ステツプS52において、ロータリエンコーダ22から
の回転情報IRに基づき、現在位置検出部28Iにおいて、
フインガ部材18a,18bの現在位置PXを読み込み、ステツ
プS54において、第1目標位置P1とステツプS52で読み込
んだフインガ部材18a,18bの現在位置PXとの距離の差か
ら、フインガ部材18a,18bの第1目標位置P1からの実際
の移動距離ZXを算出する。
この後、ステツプS56において、この実際のフインガ
部材18a,18bの移動距離ZXが、ステツプS44で読み込んだ
ワーク基準値Zより小さいか否かを判断する。即ち、こ
のステツプS56において、フインガ部材18a,18bによるワ
ークの把持の確認動作が実行される。
このステツプS56においてNOと判断される場合、即
ち、第2図において一点鎖線で示す様に大きく移動し
て、フインガ部材18a,18bの第1目標位置P1からの実際
の移動距離ZXが、そのワーク固有の基準値Z以上である
と判断される場合には、両フインガ部材18a,18b間にワ
ークが存在せず、従つて、フインガ部材18a,18bが基準
値Z以上に渡り、第1の目標位置P1からの移動が許容さ
れたものと判断する。このようにして、ワークの非把持
が判断され、この結果、ステツプS58において、把持検
出部28Jから非把持確認情報INGを警報信号発生部28Nに
向けて出力する。
そして、ステツプS60において、警報信号発生部28Nか
ら、この非把持確認情報INGを受けて、警報装置36に向
けて、警報信号Aを出力する。この結果、この警報装置
36は、この警報信号Aを受けて、作業者に把持装置10に
おいてワークの把持動作が行われなかつた事を報知すべ
く、所定の警報動作を実行する。この後、ステツプS62
において、フインガ部材18a,18bが原点位置P0に戻る様
に、駆動モータ20を駆動制御し、制御ユニツト28におけ
る制御手順を終了する。
一方、上述したステツプS56においてYESと判断される
場合、即ち、フインガ部材18a,18bの第1目標位置P1
らの実際の移動距離ZXが、そのワーク固有の基準値Zよ
り小さいと判断される場合には、両フインガ部材18a,18
b間にワークが存在して確かに把持されているので、フ
インガ部材18a,18bが基準値Zより小さい範囲でしか、
第1の目標位置P1からの移動が許容されていないと判断
する。しかしながら、既に上述した様に、応答遅れによ
り、実際の移動距離ZXが小さい場合もあるので、この応
答遅れを考慮すべく、ステツプS64において、ステツプS
48で起動させたタイマ28Mの経過時間Tが許容時間T0
りも長いか否かを判断する。
このステツプS64においてNOと判断される場合、即
ち、第1目標位置P1から第2目標位置P2に向けての移動
動作が開始されてからの経過時間Tが許容時間T0以内で
あると判断される場合には、上述したステツプS50に戻
り、これ以下の制御手順を実行し、経過時間tが許容時
間T0を経過するのを待つ。ここで、このように経過時間
Tが許容時間T0を経過するのを待つている間に、実際の
移動距離ZXが基準値Zを越えた場合には、ステツプS56
において、NOが判断され、ワークWの非把持を判断され
る事になる。
一方、このステツプS64においてYESと判断される場
合、即ち、第1目標位置P1から第2目標位置P2に向けて
の移動動作が開始されてからの経過時間Tが許容時間T0
を越えたと判断される場合には、このような許容時間T0
を越えても尚、実際の移動距離ZXが基準値Zを越えてい
ないのであるから、ワークWの把持が判断される。この
結果、ステツプS66において、把持検出部28Jから把持確
認情報IOKをモータ駆動制御部28Hに向けて出力する。そ
して、ステツプS68において、把持確認情報IOKを受け
て、駆動モータ20の駆動を停止する。そして、ステツプ
S70において、タイマ28Mをリセツトする。
このようにしてワークWの把持が確認された状態にお
いて、以下の制御手順においては、フインガ部材18a,18
bによるワークWの実際の把持動作が実行される。
即ち、ステツプS72において、フインガ部材18a,18bが
上述した第1目標位置P1に向かう様に、駆動モータ20を
駆動制御する。そして、ステツプS74において、ロータ
リエンコーダ22からの回転情報IRに基づき、現在位置検
出部28Iにおいて、フインガ部材18a,18bの現在位置PX
読み込み、ステツプS76において、フインガ部材18a,18b
が第1目標位置P1に至つたか否かを判断する。
このステツプS76において、NOと判断された場合、即
ち、フインガ部材18a,18bが未だ第1目標位置P1に至つ
ていないと判断される場合には、上述したステツプS72
に戻り、これ以下の手順を実行する。一方、ステツプS7
6において、YESと判断される場合、即ち、フインガ部材
18a,18bが第1目標位置P1に至つたと判断されると、ス
テツプS78に進み、ここで、駆動モータ20の駆動を停止
する。この結果、フインガ部材18a,18bは、第1目標位
置P1に復帰した状態で停止する。
この後、ステツプS80において、第2把持ゲイン設定
部28Gから、実際に把持動作において用いられる第2把
持ゲインG2を読み込み、ステツプS82において、この第
2把持ゲインG2で、フインガ部材18a,18bが第2目標位
置P2に向かう様に、駆動モータ20を駆動制御する。この
ようにして、ワークWは、両フインガ部材18a,18bによ
り両側から第2把持ゲインG2で強く把持される事にな
る。
この様に把持動作が開始されると、ステツプS84にお
いて、カウンタ値Cを「1」だけインクリメントする。
この結果、上述したステツプS46におけるインクリメン
ト動作とあいまつて、このカウンタ値Cは、実際には
「2」を示す事となる。
そして、ステツプS86において、把持動作が終了され
ることが指示されるのを待ち、把持動作の終了が指示さ
れると、ステツプS88において、駆動モータ20の駆動を
停止する。そして、ステツプS90において、フインガ部
材18a,18bが原点位置P0に向かつて移動する様に、駆動
モータ20を駆動制御する。この後、ステツプS92におい
て、ロータリエンコーダ22からの回転情報IRに基づき、
現在位置検出部28Iにおいて、フインガ部材18a,18bの現
在位置PXを読み込み、ステツプS94において、フインガ
部材18a,18bが原点位置P0に至つたか否かを判断する。
このステツプS94において、NOと判断された場合、即
ち、フインガ部材18a,18bが未だ原点位置P0に至つてい
ないと判断される場合には、上述したステツプS90に戻
り、これ以下の手順を実行する。一方、ステツプS94に
おいて、YESと判断される場合、即ち、フインガ部材18
a,18bが原点位置P0に至つたと判断されると、ステツプS
96に進み、ここで、駆動モータ20の駆動を停止する。こ
の結果、フインガ部材18a,18bは、原点位置P0に復帰し
た状態で停止する。
このようにして、把持装置10におけるワークWの把持
動作に係る一連の制御手順を完了し、制御動作は元にリ
ターンする。
次に、第6図を参照して、制御ユニツト28からの移動
信号Mの出力動作の制御手順を説明する。
即ち、上述したワークWの把持動作に係る一連の制御
手順において、ワークWの把持が実際に開始されると、
この実際の開始に伴い、NC工作機のアーム12の移動機構
34に対して、把持しているワークWを所定の位置に移動
させるべく、アーム12の移動動作を開始させる必要があ
る。このため、この一実施例においては、このアーム12
の移動動作の開始信号としての移動信号Mを、第1目標
位置P1から第2目標位置P2への移動動作の実行回数をカ
ウントし、このカウント値Cが「2」に、即ち、第1目
標位置P1から第2目標位置P2への2回目の移動動作とし
て規定される把持動作が実際に始まる事に応じて出力す
る様にしている。
具体的には、第6図に示す様に、移動信号発生部28L
は、ステツプS100において、カウント28Kからのカウン
ト値Cを読み込み、ステツプS102において、このカウン
ト値Cが「2」になつたか否かを判断している。そし
て、このステツプS102において、NOと判断される場合、
即ち、カウント値Cが未だ「2」に至らない場合には、
ステツプS100に戻り、カウント値Cの読み込み動作を継
続する。
一方、ステツプS102において、YESと判断される場
合、即ち、カウント値Cが「2」になつたと判断される
場合には、第1目標位置P1からワークWの把持を目的と
して第2目標位置P2に向けてフインガ部材18a,18bが移
動され始めた事を意味しているので、ステツプS104にお
いて、移動信号Mを移動機構34に向けて出力し、この一
連の移動信号出力手順を終了して、制御手順を元にリタ
ーンさせる。
このようにして、この一実施例においては、特別に、
移動機構34を起動するための移動信号Mを出力するため
の制御信号を出力するのでは無く、第1目標位置P1から
第2目標位置P2に向けての移動回数をカウントし、この
カウント値が「2」になる事に応じて、移動信号Mを出
力する様にしている。この結果、フインガ部材18a,18b
の第1目標位置P1から第2目標位置P2に向けての移動
が、把持検出動作か、実際の把持動作かを判別すること
なく、その回数をカウントするのみで、確実に識別する
ことが出来る事になる。
以上詳述したように、この一実施例によれば、ワーク
把持装置10によりワークWを把持するに際して、ワーク
把持装置10に実際のワークWが把持されたか否かの検出
は、従来のようにセンサを用いること無く、フインガ部
材18a,18bを弱い把持力G1で更にワークWを把持するよ
うに追い込み移動させ、フインガ部材18a,18bのワーク
Wの弾性に応じた実質的な移動の有無を検出し、フイン
ガ部材18a,18bの移動が無い場合にワークWの把持を検
出し、移動が有る場合にワークWの把持がなされていな
いことを検出するように構成されている。
特に、この一実施例においては、両フインガ部材18a,
18bを第1目標位置P1まで移動させるに際して、大きな
値の第2把持ゲインG2により行なわれるように設定して
いるので、位置決め精度が良好に維持されることにな
る。一方、両フインガ部材18a,18bを第1目標位置P1
ら第2目標位置P2まで移動させるに際して、小さ目の第
1把持ゲインG1により行なわれるように設定しているの
で、これにより、ワークWの把持確認動作によりワーク
Wが破損される虞は無いものである。
このようにして、この一実施例では、従来のワーク把
持装置の構成を全く変更すること無く、制御ユニツト28
における制御手順を多少変更することにより、センサを
使用しない状態で、第3A図に示すように様々な形状のワ
ークWの把持状態を確実に検出することが出来るように
なる。
また、この一実施例においては、把持確認動作を実行
する際における第2目標位置P2を、把持しようとするワ
ークWの弾性情報IYに応じて変化させている。詳細に
は、ワークWの弾性Yが小さい場合には、第2目標位置
P2を第1目標位置P1のすぐ近傍に、また、弾性Yが大き
い場合には、第1目標位置P1から遠くに、夫々設定して
いる。このように、把持しようとするワークWの弾性Y
に応じて、第2目標位置P2を設定しているので、ワーク
Wの弾性Yに応じた適切な把持トルクの下で、駆動モー
タ20が駆動される事になる。
また、この一実施例においては、把持確認動作を実行
する際における基準値Zを、これから把持しようとする
ワークW毎に固有に設定されており、弾性Yが小さい場
合には、この基準値Zを小さく、弾性Yが大きい場合に
は、基準値Zを大きく設定している。この結果、弾性Y
が小さく固いワークWの場合には、即座にワークWの把
持の有無が判断され、また、弾性Yが大きく柔らかいワ
ークWの場合には、その弾性変形を見込んだ状態での確
実なワークWの把持の有無が判断される事になる。
また、この一実施例においては、第1目標位置P1から
のフインガ部材18a,18bの実際の移動量ZXが対応する基
準値Zよりも小さい場合であつても、即座にワークWの
把持状態を判断するのでは無く、動力伝達の応答遅れを
考慮して、第1目標位置P1からの把持検出のための移動
を開始してから所定時間T0だけ経過しても尚、実際の移
動量ZXが対応する基準値Zよりも小さい場合に、ワーク
Wの把持を検出する様にしている。このようにして、動
力伝達の応答遅れを考慮する事により、ワークWの把持
検出動作は確実に実行される事になる。
また、この一実施例においては、ワークWの把持が検
出された後において、この検出位置から、ワークWの把
持動作を継続して実行させるのでは無く、一旦、第1目
標位置P1までフインガ部材18a,18bを戻した後に、この
第1目標位置P1からあらためて、高めの第2の把持ゲイ
ンG2で第2の目標位置P2に向けてフインガ部材18a,18b
を移動させる事により、ワークWの把持を実行する様に
設定されている。このようにして、この一実施例では、
実際の把持動作は、両フインガ部材18a,18bがワークW
の両端に夫々軽く当接する第1目標位置P1から開始され
る事になるので、ワークWには把持力が第1目標位置P1
から徐々に作用する事となり、把持動作に伴うワークW
へのダメージが極力押さえられる事になる。
この発明は、上述した一実施例の構成に限定されるこ
となく、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形可
能であることは言うまでもない。
例えば、上述した一実施例においては、第3A図に示す
様に、フインガ部材18a,18bを互いに近接する様に移動
させて、ワークWを外側から挟持する様にして把持する
様に説明したが、この発明は、このような構成に限定さ
れることなく、第3B図に変形例として示す様に、フイン
ガ部材18a,18bを互いに離間する様に移動させて、ワー
クWを内側から張り出す様にして把持する場合にも、同
様に適用され得るものである。
[発明の効果] 以上詳述したように、この発明に係わるワーク把持装
置は、互いに接離自在に設けられた一対のフインガと、
これらフインガの、把持しようとするワークの外形に応
じた第1目標位置を設定する第1目標位置設定手段と、
この第1目標位置より把持方向前方の第2目標位置を設
定する第2目標位置設定手段と、前記フインガを前記第
1目標位置を通り第2目標位置まで移動させる駆動手段
と、前記フインガの前記第1目標位置から第2目標位置
への移動時におけるワークの把持力を、第1の把持力に
設定する第1把持力設定手段と、前記フインガの前記第
1目標位置への移動時におけるワークの把持力を、前記
第1の把持力と異なる第2の把持力に設定する第2把持
力設定手段とを具備する事を特徴としている。
また、この発明に係るするワーク把持装置は、前記フ
インガが前記第1の目標位置から第2の目標位置への移
動の際に、前記フインガによる前記ワーク把持の有無の
検出動作を行う把持検出手段を更に具備する事を特徴と
している。
また、この発明に係るワーク把持装置は、前記把持検
出手段が、ワークを把持していない事を検出する事に伴
い、警告信号を出力する警告信号出力手段を更に具備す
る事を特徴としている。
また、この発明に係るワーク把持装置において、前記
第1目標位置設定手段は、把持しようとするワークの寸
法情報に基づいて第1目標位置を設定する事を特徴とし
ている。
また、この発明に係るワーク把持装置において、前記
第2目標位置設定手段は、把持しようとするワークの弾
性情報に基づいて、第2目標位置を設定する事を特徴と
している。
また、この発明に係るワーク把持装置において、前記
第2目標位置設定手段は、把持しようとするワークの弾
性が小さい場合には、前記第2目標位置を前記第1の目
標位置に近い位置に設定し、把持しようとするワークの
弾性が高い場合には、前記第2目標位置を前記第1の目
標位置から遠い位置に設定する事を特徴としている。
また、この発明に係るワーク把持装置において、前記
第1把持力設定手段は、小さい把持ゲインに基づき、前
記第1把持力を弱く設定している事を特徴としている。
また、この発明に係るワーク把持装置において、前記
第2把持力設定手段は、大きい把持ゲインに基づき、前
記第2把持力を強く設定している事を特徴としている。
また、この発明に係るワーク把持装置において、前記
第1把持力設定手段は、把持検出動作時においては、小
さい把持ゲインに基づき、前記第1把持力を弱く設定
し、把持動作時においては、大きい把持ゲインに基づ
き、前記第1把持力を強く設定している事を特徴として
いる。
また、この発明に係るワーク把持装置において、前記
把持検出手段は、把持しようとするワークに応じた基準
値を備え、第1目標位置から第2目標位置へのフインガ
の移動量が、前記基準値を越えた場合に、ワークを把持
していない事を検出する事を特徴としている。
また、この発明に係るワーク把持装置において、前記
把持検出手段は、第1目標位置から第2目標位置へのフ
インガの移動量が、所定時間を越えても、前記基準値以
内である場合に、ワークを把持している事を検出する事
を特徴としている。
従つて、この発明によれば、従来あるフインガを、そ
の構成を変更すること無く、且つ、センサを備えない状
態で、フインガの把持状態を確実に検出することの出来
るワーク把持装置が提供される事になる。
また、この発明によれば、フインガの駆動制御に新規
な機能を備えさせる事により、センサを用いない状態
で、フインガの把持状態を確実に検出する事の出来るワ
ーク把持装置が提供される事になる。
また、この発明によれば、フインガのワークに対する
把持力をワークの移動位置に応じて適宜変更する事によ
り、ワーク把持の確実性を高めると共に、ワーク把持時
の安全性を補償し得るワーク把持装置が提供される事に
なる。
また、この発明によれば、ワークの寸法情報及び/又
は弾性情報に基づき、正確な把持動作・把持状態検出動
作を行える様にしたワーク把持装置が提供される事にな
る。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明に係わるワーク把持装置の一実施例が
実施されるワーク把持装置の構成を概略的に示す斜視
図; 第2図はフインガ部材による第1の目標位置としてのワ
ークWの把持位置及び第2の目標位置を示す正面図; 第3A図はワークの把持状態を示す正面図; 第3B図は第3A図に示す把持状態とは異なる態様の、この
一実施例の変形例に係るワークの把持状態を示す正面
図; 第4図はこの一実施例のワーク把持装置の制御系の構成
を示すブロツク図; 第5図は第4図に示す制御系におけるワーク把持動作の
制御手順を示すフローチヤート; 第6図は移動信号を出力する制御手順を示すフローチヤ
ート;そして 第7A図及び第7B図は、従来のワーク把持装置によるワー
クの把持状態を概略的に示す正面図である。 図中、10……ワーク把持装置、12……アーム、14……本
体、14a……水平辺、14b;14c……垂直辺、16c;16b……
ガイドロツド、18a;18b……フインガ部材、20……駆動
モータ、22……ロータリエンコーダ、24……送りねじ、
24a……順ねじ部、24b……逆ねじ部、26a;26b……ねじ
穴部、28……制御ユニツト、28A……ワーク寸法情報メ
モリ、28B……ワーク弾性情報メモリ、28C……ワーク別
基準値情報メモリ、28D……第1目標位置設定部、28E…
…第2目標位置設定部、28F……第1把持力設定部、28G
……第2把持力設定部、28H……モータ駆動制御部、28I
……現在位置検出部、28J……把持検出部、28K……カウ
ンタ、28L……移動信号発生部、28M……タイマ、28N…
…警報信号発生部、30a:30b……原点センサ、32……モ
ータドライバ、34……移動機構、36……警報装置であ
る。

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに接離自在に設けられた一対のフイン
    ガと、 これらフインガの、把持しようとするワークの外形に応
    じた第1目標位置を設定する第1目標位置設定手段と、 この第1目標位置より把持方向前方の第2目標位置を設
    定する第2目標位置設定手段と、 前記フインガを前記第1目標位置を通り第2目標位置ま
    で移動させる駆動手段と、 前記フインガの前記第1目標位置から第2目標位置への
    移動時におけるワークの把持力を、第1の把持力に設定
    する第1把持力設定手段と、 前記フインガの前記第1目標位置への移動時におけるワ
    ークの把持力を、前記第1の把持力と異なる第2の把持
    力に設定する第2把持力設定手段とを具備する事を特徴
    とするワーク把持装置。
  2. 【請求項2】前記フインガが前記第1の目標位置から第
    2の目標位置への移動の際に、前記フインガによる前記
    ワーク把持の有無の検出動作を行う把持検出手段を更に
    具備する事を特徴とする請求項第1項に記載のワーク把
    持装置。
  3. 【請求項3】前記把持検出手段が、ワークを把持してい
    ない事を検出する事に伴い、警告信号を出力する警告信
    号出力手段を更に具備する事を特徴とする請求項第2項
    に記載のワーク把持装置。
  4. 【請求項4】前記第1目標位置設定手段は、把持しよう
    とするワークの寸法情報に基づいて第1目標位置を設定
    する事を特徴とする請求項第1項に記載のワーク把持装
    置。
  5. 【請求項5】前記第2目標位置設定手段は、把持しよう
    とするワークの弾性情報に基づいて、第2目標位置を設
    定する事を特徴とする請求項第4項に記載のワーク把持
    装置。
  6. 【請求項6】前記第2目標位置設定手段は、把持しよう
    とするワークの弾性が小さい場合には、前記第2目標位
    置を前記第1の目標位置に近い位置に設定し、把持しよ
    うとするワークの弾性が高い場合には、前記第2目標位
    置を前記第1の目標位置から遠い位置に設定する事を特
    徴とする請求項第5項に記載のワーク把持装置。
  7. 【請求項7】前記第1把持力設定手段は、小さい把持ゲ
    インに基づき、前記第1把持力を弱く設定している事を
    特徴とする請求項第1項に記載のワーク把持装置。
  8. 【請求項8】前記第2把持力設定手段は、大きい把持ゲ
    インに基づき、前記第2把持力を強く設定している事を
    特徴とする請求項第7項に記載のワーク把持装置。
  9. 【請求項9】前記第1把持力設定手段は、把持検出動作
    時においては、小さい把持ゲインに基づき、前記第1把
    持力を弱く設定し、把持動作時においては、大きい把持
    ゲインに基づき、前記第1把持力を強く設定している事
    を特徴とする請求項第1項に記載のワーク把持装置。
  10. 【請求項10】前記把持検出手段は、把持しようとする
    ワークに応じた基準値を備え、 第1目標位置から第2目標位置へのフインガの移動量
    が、前記基準値を越えた場合に、ワークを把持していな
    い事を検出する事を特徴とする請求項第2項に記載のワ
    ーク把持装置。
  11. 【請求項11】前記把持検出手段は、第1目標位置から
    第2目標位置へのフインガの移動量が、所定時間を越え
    ても、前記基準値以内である場合に、ワークを把持して
    いる事を検出する事を特徴とする請求項第10項に記載の
    ワーク把持装置。
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