JP2727672B2 - ポーリング方式 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔概 要〕 本発明はポーリング方式に関し、 予想頻度を超える端末に対するサービス要求の受付け
を抑止して円滑なシステム運用を図ることを目的とし、 マルチドロップ接続された複数の端末から出力される
サービス要求に対し所定の優先順序でポーリングして該
サービス要求を受付けるとともに、受付けた該サービス
要求を順次取り出して所定の処理を実行するデータ処理
装置において、該サービス要求の未処理受付数を該端末
ごとに監視し、第１の所定数を超える端末に対するポー
リング優先順位を最下位に変更し、第２の所定数を超え
る端末に対してはポーリングを停止せしめるとともに、
未処理受付数が前記所定数以下に回復したときそれぞれ
所定の優先順位に復帰せしめる監視部を設け、該未処理
受付数が前記所定数を超える該端末に対するサービス要
求の受付けを、ポーリング優先順位の変更ならびにポー
リング停止により抑止するように構成する。

〔産業上の利用分野〕

本発明はポーリング方式の改良に関する。

ポーリングシステムには多種多様な構成が存在する
が、複数の端末をマルチドロップ接続（１対Ｎ接続）
し、端末からのサービス要求に対しマルチポイントサー
ビスするようなシステムでは、ある端末より発生するサ
ービス要求が予想以上に多発した場合は他の端末に対す
るサービスが低下し、またある端末がダウンして要求を
出しっぱなしにすると、システムダウンになるという課
題がある。

このため、このようなポーリングシステムにおいて上
記運用面を解決するポーリング方式が求められている。

〔従来の技術〕

第５図は従来例のポーリングシステム構成図で、GPIB
インタフェースアダプタ（以下アダプタと称する）によ
るポーリングシステム例を示している。

アダプタ２と複数の端末４とはGPIBでマルチドロップ
接続されており、データ転送，状態通知等のサービス要
求が発生した端末４は、いもづる接続またはワイヤード
オアされた要求線にサービス要求を出力する。

端末４からのサービス要求を認識したアダプタ２は、
ポーリングテーブル９の指定する優先順位に従ってポー
リングし、要求出力した端末４よりサービス要求の詳細
（以下ステイタス情報）を受信してステイタスバッファ
に格納し、処理待ちのステイタスバッファがあれば次位
にリンクする。なお、ポーリングは巡回して行われるの
ではなく、要求出力ごとに優先順位の上位よりポーリン
グされる。

このように受付けられたステイタスバッファの内容
は、別途アダプタ２にある上位インタフェース制御部
（図示省略）により順次取り出され、主制御部１に転送
されて処理される。

〔発明が解決しようとする課題〕

マルチドロップ接続構成でマルチポイントサービスを
行うポーリングシステムでは、サービス要求出力に対し
所定の優先順位に従って各端末をポーリングし、サービ
ス要求を受付けている。

従って、上述のごとく、要求出力ごとに上位側よりポ
ーリングされるため、ある端末のサービス要求が予測以
上に多発した場合、優先順位の低い端末のサービス要求
の受付けは予測より大幅に遅れることになり、円滑なシ
ステム運用が妨げられる。

また、ある端末がダウンして要求を出しっぱなしにす
ると、ポーリング回数が増加し、また受付用のバッファ
がフルになる等の原因で、システムダウンとなる恐れが
ある。

本発明は上記課題を解決するポーリング方式を提供す
ることを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するため、本発明のポーリング方式
は、第１図本発明の原理図に示すように、 サービス要求の未処理受付数を端末４ごとに監視し、
第１の所定数を超える端末に対するポーリング優先順位
を最下位に変更し、第２の所定数を超える端末に対して
はポーリングを停止せしめるとともに、未処理受付数が
前記所定数以下に回復したときそれぞれ所定の優先順位
に復帰せしめる監視部13を設ける。

〔作 用〕

（１） 監視部13は、サービス要求の未処理受付数（サ
ービス要求の発生頻度を表す、以下受付数と称する）を
端末４ごとに監視し、第１の所定数（例えば予測した発
生頻度に設定）に達したときは、その端末のポーリンズ
優先順位を最下位に変更する。

これにより、従来下位側であった端末４の優先順位が
高くなり、サービス要求が優先的に受け付けられるよう
になる。

また、第１の所定数を超えた第２の所定数（システム
処理能力の限界値）に達すると、監視部13はその端末４
に対するポーリングを停止せしめる。

これにより、サービス要求を出しっぱなしの端末４に
対する受付が停止するため、一端末の障害によるシステ
ムダウンが回避される。

なお、処理によってその端末４の受付数が第１または
第２の所定数以下に回復すると、それぞれ所定の優先順
位に復帰させる。

（２） 受付用のバッファ（ステイタスバッファ）を端
末ごとに設けると、受付数の監視が容易となる。

〔実施例〕

本発明の実施例を図を用いて詳細に説明する。

本実施例は、端末対応で受付用のバッファ（第２図ス
テイタスバッファ14）を設け、ポーリングに対する応答
であるステイタス情報を格納したバッファ数により、受
付数を監視する例を示す。

第２図は実施例のポーリングシステムブロック図、第
３図はポーリング制御部動作フローチャート図、第４図
は監視部動作フローチャート図である。第２図におい
て、 ９はポーリングテーブルで、初期設定で所定の優先順
位が設定されるとともに、監視部13によりポーリング要
／不要の設定変更、優先順位の変更が行われる。

11はポーリング制御部で、サービス要求が出力された
ときポーリングテーブル９を参照し、ポーリング要の端
末４に対し、その指示する優先順位でポーリングし、受
信したステイタス情報をステイタスバッファ14に格納す
る。

13は監視部で、ステイタスバッファ14を監視し、ステ
イタス情報を格納したバッファ数（受付数）に応じて、
優先順位の変更ならびにポーリング要／不要をポーリン
グテーブル９に設定する。

14はステイタスバッファで、受信したステイタス情報
を格納したバッファをそれぞれ端末対応（端末A,B,Cに
対してステイタスバッファ14−A,B,C）でリンクしたも
のである。

その他アダプタ２には、主メモリ５と端末４との間の
データ転送を制御する転送制御部7,ステイタスバッファ
14によりステイタス情報を取り出して主制御部１に渡す
上位IF制御部６、端末４とのデータのやりとりを行う下
位IF制御部12等より構成される。なお、全図を通じて同
一符号は同一対象物を表す。

以上構成のアダプタ２によって、以下の例に示すポー
リング制御が行われる。

（１） ポーリング制御部動作（第３図参照） ポーリング制御部11は、端末４からサービス要求が発
生すると、要求出力ごとにポーリングテーブル９に基づ
く優先順位で順次ポーリングし、要求出力した端末４は
ポーリングに応答してステイタス情報を送出する。

ポーリング制御部11は受信したステイタス情報をバッ
ファに格納し、端末４を識別して対応するステイタスバ
ッファ14にリンクする。

（２） 監視部動作（第４図）参照 一方監視部13は、定期的または、ポーリング応答受
信、ステイタス情報の取り出しを契機として各ステイタ
スバッファ14を監視し、ステイタスバッファ14のうち、
第１の所定数に達したステイタスバッファ14があれば、
ポーリングテーブル９を変更してその端末の優先順位を
最下位に変更する。

さらに第２の所定数に達したステイタスバッファ14が
あれば、ポーリングテーブル９にその端末４のポーリン
グ不要を設定する。

上位IF制御部６によるステイタス情報の取り出し，主
制御部１の処理の遂行によって受付数が減じ、第１また
は第２の所定数以下になったときは元の優先順位に戻
す。

即ち、ステイタスバッファ14に格納された端末４ごと
の受付数により、受付数＜第１の所定数のときは初期
設定の優先順位、第２の所定数＞受付数≧第１の所定
数ならば優先順位は最下位、受付数≧第２の所定数な
らびポーリング停止、に対応する端末４を設定する。

以上により、要求が多発して第１の所定数になった場
合はその端末４の優先順位が最下位に変更され、さらに
第２の所定数になった場合はポーリングが停止されるた
め、従来その端末４の下位にあった端末４の優先順位が
上位となり、下位側の受付けの遅れが解消されることに
なる。

また、障害のためサービス要求を出しっぱなしの端末
４があれば、ポーリングを停止したままであるので、サ
ービスダウンになることが回避される。

以上の実施例では、ステイタスバッファ14を端末対応
で設けてそれぞれの受付数を監視する例を示したが、受
付け，取り出しにより加減算するカウンタを端末対応で
設けてもよい。

〔発明の効果〕

本発明は、サービス要求の受付数を端末ごとに監視
し、未処理の受付数が所定数以上になったとき、ポーリ
ングを優先順位を下位にする、ポーリングを停止する等
によりその端末からの要求受付けを抑止するポーリング
方式を提供するもので、マルチドロップ接続、マルチポ
イントサービスのポーリングシステムにおいて、予想外
にある端末に要求が偏った場合でも下位端末のサービス
性が低下しない、一端末のダウンがシステムダウンに繋
がらない等システム運用に多大の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の原理図、第２図は実施例のポーリング
システムブロック図、第３図はポーリング制御部動作フ
ローチャート図、第４図は監視部動作フローチャート
図、第５図は従来例のポーリングシステム構成図であ
る。 図中、１は主制御部、２はアダプタ、４は端末、５は主
メモリ、６は上位IF制御部、７は転送制御部、９はポー
リングテーブル、11はポーリング制御部、12は下位IF制
御部、13は監視部、14はステイタスバッファである。

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】マルチドロップ接続された複数の端末から
   出力されるサービス要求に対し所定の優先順序でポーリ
   ングして該サービス要求を受付けるとともに、受付けた
   該サービス要求を順次取り出して所定の処理を実行する
   データ処理装置において、 該サービス要求の未処理受付数を該端末（４）ごとに監
   視し、第１の所定数を超える端末に対するポーリング優
   先順位を最下位に変更し、第２の所定数を超える端末に
   対してはポーリングを停止せしめるとともに、未処理受
   付数が前記所定数以下に回復したときはそれぞれ所定の
   優先順位に復帰せしめる監視部（13）を設け、 該未処理受付数が前記所定数を超える該端末に対するサ
   ービス要求の受付けを、ポーリング優先順位の変更なら
   びにポーリング停止により抑止することを特徴とするポ
   ーリング方式。
2. 【請求項２】サービス要求を受付けるバッファを端末ご
   とに設け、該バッファに基づき受付数を監視して抑止せ
   しめる監視部であることを特徴とする請求項（１）記載
   のポーリング方式。