JP2723622B2 - 自動販売機の商品取出口装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は自動販売機の商品取出口装置に関するもので
ある。

従来の技術 近年、自動販売機において、大きさの異なった色々な
種類の商品や販売の種類が増えると共に、大型化とな
り、商品取出口数も増え、商品購入者が商品取出口から
販売商品を取出しにくいことがあり、容易に販売商品を
確認し、容易に販売商品を取出せる構造にする要望が、
年々増えてきている。

以下図面を参照しながら、上述した従来の自動販売機
の商品取出口装置の一例について説明する。

第４図から第６図は従来の自動販売機の商品取出口を
示すものである。図において、１は自動販売機の本体
で、２は本体１に取付けられ、一方をヒンジ３にて開閉
自在に軸支された扉である。本体１の庫内に販売商品を
収容して搬出するコラム４を設けている。５は下部にコ
ラム４より搬出された販売商品６により、開閉される小
扉７で、この小扉７の上部両側に凸形状の軸支するヒン
ジ８を備えるとともに、本体１の前面を開閉する断熱扉
8aである。９はコラム４より搬出される販売商品６を、
扉２の商品取出口10へ案内するシュ−トである。商品取
出口10は扉２の下方で扉下部板11を備え、この扉下部板
11の前面に開口部12を備え、この開口部12を常時閉塞す
る開閉自在に軸支された透視性の平板状の蓋13で、この
蓋13の上端を凸形状14を支軸とし、開口部12の周囲に設
けられ、蓋13を軸支する凹部15を備えた取出口化粧枠16
を備え、この取出口化粧枠16の上部には、蓋13の軸支を
覆う、化粧枠覆部16aを設けてありビス17で固定されて
いる。扉下部11の内部に、搬出された販売商品６を受け
る受け箱18を備え、この受け箱18の底面上部19に衝撃吸
収用のフォーム20を貼付けてある。受け箱18は扉下部板
11、ビス20aに取付けられている。蓋13を開いて、盗難
及びいたずら等を防ぐ防盗板21を受け箱18の上部に位置
し、蓋13の前面と平行し、防盗板21は上端を凸部形状22
を有し、防盗保持板23で軸支する保持部24を有してい
る。この防盗保持板23を扉下部板11の内側にビス25で固
定されている。そして、防盗板21の奥方向（第５図右
側）へ開きすぎるのを防止する止め板片26を防盗保持板
23の先端を略Ｌ字形状有して兼ねている。

以上のように構成された自動販売機の商品取出口につ
いて、以下動作について説明する。

まず扉２の扉下部板11の開口部12の前方に、扉下部板
11と取出口化粧枠16を介在し、この取出口化粧枠16の凹
部15に蓋13の凸形状14を係合し、軸支され、ビス17で取
出口化粧枠16を固定する。さらに扉下部板11の内部に、
受け箱18をビス20aで固定し、受け箱18の底面上部19に
フォーム20を貼付ける。さらに防盗を目的として、防盗
板21の凸部形状22に防盗保持板23の保持部24に軸支し、
防盗保持板23を扉下部板11の内側にビス25で固定する。
以上の構成されたうえで、別途販売指示によりコラム４
より搬出された販売商品６はシュート９を通り、小扉７
を押し開き、受け箱18に落下する。商品購入者が蓋13を
取出口化粧枠16の化粧枠覆部16aに当接するまで開くが
全開できない状態Ａで販売商品６を受け箱18より取出
す。

発明が解決しようとする課題 しかしながら上記従来の構成では、商品購入者が商品
取出口10より販売商品６を取出時、蓋13が取出口化粧枠
16の上部へ化粧枠覆部16aを設けてあり完全には開か
ず、販売商品６の確認がしにくく、取出しにくいという
欠点を有していた。

本発明は上記従来の課題を解決するもので、商品取出
口の蓋を開いて搬出された販売商品を取出す際の操作性
を向上させるとともに、取出し時販売商品の確認が出来
る自動販売機の商品取出口装置を提供するものである。

課題を解決するための手段 この目的を達成するために本発明の自動販売機の商品
取出口装置は、扉の内部に設け搬出された販売商品を受
ける受け箱と、前記扉の前面の開口部と、この開口部を
閉鎖し略Ｓ字形状で回動自在に軸支され透視性材料で形
成した蓋と、開口部の周囲に設け蓋の軸支部を設けた取
出口化粧枠とを備え、前記蓋は軸支側が扉の内部方向へ
凸形状に湾曲し、反軸支側が扉の前面方向へ凸形状に湾
曲し、しかも蓋の重心が取出口化粧枠内の開口に対して
手前側に位置するよう形成したものである。

作用 商品購入者が蓋を上方に回動させて開いた時、蓋上部
が扉の内部方向へ凸形状に湾曲しているので、取出口化
粧枠の化粧覆部に蓋が当接することなく全開でき、商品
を目視し易く容易に取出すことができる。

実施例 以下本発明の一実施例の自動販売機の商品取出口装置
について、第１図から第３図を参考に説明するが、従来
と同一構成については同一番号を付してその詳細な説明
を省略する。

同図において、29は商品取出口28の枠体で扉２の下方
で扉下部板27を扉２の前面より奥方向に下がって備えら
れ、扉２の扉下部板27より外方へ突出している。この枠
体29の前面30の開口部31を備え、この開口部31に追従す
る略Ｓ字形状で常時閉塞する開閉自在に軸支された透視
性の蓋32が設けられている。この蓋32の両端の上部に凸
形状33を支軸とし、前記開口部31の周囲に設けられ、前
記蓋32は、軸支に近接する側は、扉２の内部方向へ凸形
状に湾曲を有した蓋上部34と、軸支と相対側は、扉２の
前面方向へ凸形状に湾曲を有した蓋下部34aからなり、
一体形状で、すくなくとも蓋32の重心は軸支の垂下に対
して、前側に位置する蓋下部34aにあり、前記蓋32の凸
形状33を軸支し係合する凹部35を備えた取出口化粧枠36
を備え、ビス17で固定される。前起蓋32の軸支を覆う、
取出口化粧枠36の上部の化粧枠覆部36aを有している。
前記枠体29の内部に、前記搬出された販売商品６を受け
る受け箱37を備え、この受け箱37の底面33は、扉２の前
方向に下がり傾斜38aを有し、前記蓋33の上面及び前面
より販売商品６が透視確認できる位置形状を有してい
る。この受け箱37の底面上部39に衝撃吸収用のフォーム
40を貼付けてある。受け箱37は枠体29の内側にビス20a
に取付けられている防盗板21は従来の一列と同様の構成
で、枠体29の内側に取付けられている。

以上のように構成された自動販売機の商品取出口装置
について、以下第１図から第３図を用いてその動作を説
明する。

まず、商品取出口28の枠体29の前面30の開口部31の前
方に、枠体29と取出口化粧枠36を介在し、この取出口化
粧枠36の凹部35に前記蓋32の凸形状33を係合し、軸支さ
れ、ビス17で取出口化粧枠36を固定する。さらに前記枠
体29の内部に、受け箱37をビス20aで固定し、受け箱37
の底面38の底面上部39にフォーム40を貼付ける。さらに
防盗として、防盗板21の凹部形状22に防盗保持板23の保
持部24に軸支し、防盗保持板23を枠体29の内側にビス25
で固定する。以上の構成されたうえで、別途販売指示に
よりコラム４より搬出された販売商品６はシュート９を
通り、小扉７を押し開き、受け箱37に落下し、底面38の
下がり傾斜38aに沿って受け箱の前方向に販売商品が搬
出される。商品購入者が立った状態で、搬出された位置
を確認し、商品購入者が蓋32を上側に開くとともに、蓋
32は扉２の内部方向へ凸形状に湾曲を有した蓋上部34と
取出口化粧枠36の化粧枠覆部36aが当接することなく、
蓋32を全開し販売商品６を受け箱37より取出す。又蓋32
の自重と蓋32の軸支の垂下より前に重心があることによ
り閉状態となる。

以上のように本実施例によれば、扉２の扉下部板27よ
り外方の突出した商品取出口28の枠体29を前面30の開口
部31を備え、開口部31に追従する略Ｓ字形状で、常時閉
塞する開閉自在に軸支された透視性の蓋32を備え、蓋32
は、軸支に近接する側は、扉２の内部方向へ凸形状に湾
曲をした蓋上部34と、軸支と相対側は、扉２の前面方向
へ凸形状に湾曲を有した蓋下部34aからなり一体形状
で、すくなくとも蓋32の重心は軸支の垂下に対して、前
側に位置する蓋下部34aにあり、蓋32開時は取出口化粧
枠36の化粧枠覆部36aで係止することなく、蓋32を全開
でき、商品購入者が目視で確認でき、搬出された販売商
品を取出すことができる。又蓋32の閉時は蓋32の自重と
蓋32の軸支の垂下に対して前側に重心が位置することに
より確実に閉状態にもどる。

発明の効果 以上のように本発明は、扉の内部に設け搬出された販
売商品を受ける受け箱と、扉の前面の開口部と、この開
口部を閉鎖し略Ｓ字形状で回動自在に軸支され透視性材
料で形成した蓋と、開口部の周囲に設け蓋の軸支部を設
けた取出口化粧枠とを備え、蓋は、軸支側が扉の内部方
向へ凸形状に湾曲し、反軸支側が扉の前面方向へ凸形状
に湾曲し、しかも蓋の重心が取出口化粧枠内の開口に対
して手前側に位置することにより、商品購入者が蓋を全
開でき、搬出された販売商品を目視で確認し、取出すこ
とができる。又蓋の閉時は、蓋の自重と蓋の軸支の垂下
に対して前側に重心が位置することにより確実に閉状態
はもどる。つまり蓋が全開状態になるため、商品取出口
を従来よりも広く開放でき、商品購入者の販売商品取出
時において、蓋による目視のさえぎりがなく、容易に取
出せる。又蓋の重心が軸支より前にあり、確実に閉状態
にもどる。

その他の効果を下記に示す。

（ａ）商品取出口の蓋が凹凸形状の湾曲を有し一体形状
により、今までにないソフトな感じとなり、自動販売機
のイメージを変えるような効果がある。

（ｂ）略Ｓ字形状の蓋により、扉の前面より飛出すこと
なく、従来と奥行寸法が確保でき、設置条件もそこなわ
ない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例における自動販売機の商品取
出口装置の商品取出口部縦断面図、第２図は第１図の自
動販売機の外観矢視図、第３図は第１図のＡ矢視部の分
解斜視図、第４図は従来の自動販売機の商品取出口装置
の外観斜視図、第５図は第４図の商品取出口部縦断面
図、第６図は第５図のＢ矢視部の分解斜視図である。 ２……扉、６……販売商品、31……開口部、32……蓋、
34……蓋上部、34a……蓋下部、35……凹部（軸支
部）、36……取出口化粧枠。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】自動販売機本体の前面に設けられた扉と、
   この扉の内部に設け搬出された販売商品を受ける受け箱
   と、前記扉の前面の開口部と、この開口部を閉鎖し略Ｓ
   字形状で回動自在に軸支され透視性材料で形成した蓋
   と、前記開口部の周囲に設け、蓋の軸支部を設けた取出
   口化粧枠とを備え、前記蓋は、軸支側が前記扉の内部方
   向へ凸形状に湾曲し、反軸支側が前記扉の前面方向へ凸
   形状に湾曲し、しかも前記蓋の重心が前記取出口化粧枠
   内の開口に対して手前側に位置するよう形成し自動販売
   機の商品取出口装置。