JP2723407B2 - フォトクロミック成形体 - Google Patents

フォトクロミック成形体

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JP2723407B2
JP2723407B2 JP30077691A JP30077691A JP2723407B2 JP 2723407 B2 JP2723407 B2 JP 2723407B2 JP 30077691 A JP30077691 A JP 30077691A JP 30077691 A JP30077691 A JP 30077691A JP 2723407 B2 JP2723407 B2 JP 2723407B2
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隆 小早川
慎介 田中
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Tokuyama Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フォトクロミック作用
の耐久性の優れたフォトクロミック成形体に関する。
【0002】
【従来技術】フォトクロミズムとは、ここ数年来注目を
ひいてきた現象であって、ある化合物に太陽光あるいは
水銀灯の光のような紫外線を含む光を照射すると速やか
に色が変わり、光の照射をやめて暗所におくと元の色に
もどる可逆作用のことである。この性質を有する化合物
は、フォトクロミック化合物と呼ばれ従来から種々の構
造の化合物が合成され提案されてきたが、その構造には
特別な共通の骨格は認められない。
【0003】本発明者らは、一連のフォトクロミック化
合物について研究を続けてきた結果、新規なスピロオキ
サジン化合物の合成に成功し、該スピロオキサジン化合
物が常温においては勿論のこと、比較的高温域において
も良好なフォトクロミック作用を示すことを見出し、既
に提案した(特願平3−138052号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】さらに、本発明者ら
は、上記したスピロオキサジン化合物にクロメン化合物
をを混合し、グレー、アンバー、ブラウンをはじめ、そ
の他、様々な中間色に発色させることを試みた。しかし
ながら、上記したスピロオキサジン化合物とクロメン化
合物とは耐久性が異なるため、長期の使用によって先に
クロメン化合物のフォトクロミック性が劣化する。この
ために、両者の混合によって得た混合色は時間の経過に
伴って次第に変色するという問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記した
スピロオキサジン化合物を樹脂中に分散させ、フォトク
ロミックレンズに代表されるフォトクロミック成形体を
製造することについて研究を続けた。その結果、上記し
たスピロオキサジン化合物とクロメン化合物の樹脂中へ
の存在のさせ方によっては、スピロオキサジン化合物と
クロメン化合物の混合色の変化を抑制できることを見出
し、本発明を完成するに到った。
【0006】即ち、本発明は、クロメン化合物を分散し
て含む重合体の表面に、下記一般式〔I〕
【0007】
【化5】
【0008】{但し、
【0009】
【化6】
【0010】は、
【0011】
【化7】
【0012】又は
【0013】
【化8】
【0014】(但し、R7 は、水素原子、ハロゲン原
子、アルキル基またはアルコキシ基であり、R1 および
2 は、それぞれ同一または異なるアルキル基であり、
また、これらが一緒になって環を形成していてもよく、
3 は、アルキル基またはアルコキシカルボニルアルキ
ル基であり、R4 およびR5 は、それぞれ同一または異
なる水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ
基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲノアルキル基、または
アルコキシカルボニル基であり、R6 は、水素原子、ハ
ロゲン原子、アルキル基またはアルコキシ基である。)
で示されるフォトクロミック化合物を存在させてなるフ
ォトクロミック成形体である。
【0015】本発明において用いられるクロメン化合物
は、特開平2−69471号公報、特開平3−1107
4号公報及び特開平3−11075号公報に示されてい
る化合物が好適に使用できる。
【0016】特に、本発明において好適に使用できるク
ロメン化合物は、下記式
【0017】
【化9】
【0018】(ただし、
【0019】
【化10】
【0020】は、夫々置換されていてもよい芳香族炭化
水素基または不飽和複素環基であり、R8、R9、R10
びR11は、それぞれ同種または異種の水素原子、炭化水
素基、置換アミノ基又は飽和複素環基であり、R8及び
9は、一緒になって環を形成していてもよい。)でし
めされる化合物が好適に使用できる。
【0021】上記一般式中、
【0022】
【化11】
【0023】で示される基は、夫々置換されていてもよ
い芳香族炭化水素基又は不飽和複素環基である。上記芳
香族炭化水素基を具体的に例示すると、ベンゼン環、ナ
フタレン環、フェナントレン環、アントラセン環等のベ
ンゼン環1個またはその2〜4個の縮合環から誘導され
る2価の基が挙げられる。また、上記の芳香族炭化水素
基に水酸基、ニトロ基、シアノ基、フルオロアルキル
基、置換アミノ基、ハロゲ し、R12はアルキレン基又は−(O−R15 n−(但
し、R15はアルキレン基であり、nは正の整数であ
る。)であり、R13及びR14は、夫々同種又は異種のア 〕、フェニル基又はチェニル基、フリル基若しくはピロ
リル基等の複素環基が1個又は2個以上置換していても
よい。
【0024】また、
【0025】
【化12】
【0026】で示される上記の不飽和複素環基として
は、酸素、イオウ、窒素原子を含む5員環、6員環また
はこれらにベンゼン環が縮合した複素環基が挙げられ
る。具体的には、ピリジン環、キノリン環、ピロール環
等の含窒素複素環;フラン環、ベンゾフラン環等の含酸
素複素環;チオフェン環、ベンゾチオフェン環等の含イ
オウ複素環等から誘導される2価の複素環基が挙げられ
る。さらに、これらの不飽和複素環基に、前記した芳香
族炭化水素基の説明で述べた置換基が置換した置換不飽
和複素環基も、本発明に於いて何ら制限なく採用され
る。
【0027】さらに、前記一般式中、R8 ,R9 ,R10
及びR11で示される基は、夫々同種又は異種の水素原
子、炭化水素基、置換アミノ基又は飽和複素環基であ
る。
【0028】上記の炭化水素基は、後述するスピロオキ
サジン化合物について説明する炭化水素基の他、シクロ
ペンチル基、シクロヘキシル基及びシクロヘプチル基等
のシクロアルキル基を採用することができる。
【0029】また、上記の置換アミノ基は、アミノ基の
少くとも一方の水素原子がアルキル基で置換された基が
好適である。上記のアルキル基としては、既述のスピロ
オキサジン化合物について説明したアルキル基を採用す
ることができる。
【0030】さらに、上記の飽和複素環基は、酸素、イ
オウ、窒素原子を含む5員環または6員環から誘導され
た1価の基を挙げることができる。具体的には、ピペリ
ジン環、ピロリジン環等の含窒素飽和複素環;オキソラ
ン環、オキサン環等の含酸素飽和複素環;チオラン環、
チアン環等の含イオウ飽和複素環;モルホリン環等の窒
素と酸素を含む飽和複素環等をあげることができる。
【0031】前記一般式中、R8 及びR9 は、一緒にな
って環を形成していてもよい。この場合の環は、飽和炭
化水素環が好適であり、シクロロアルカン、ビシクロア
ルカン、トリシクロアルカンから誘導される2価の基が
特に好ましい。これらの基を具体的に例示すると、例え
ば、ノルボルニリデン基、ビシクロ〔3.3.1〕9−
ノニリデン基、アダマンチリデン基等を挙げることがで
きる。
【0032】また、上記した環に置換基が置換していて
もよい。
【0033】その置換基の具体例としては、例えば、ヒ
ドロキシ基;メチルアミノ基、ジエチルアミノ基等の置
換アミノ基;メトキシ基、エトキシ基、tert−ブトキシ
基等の炭素数1〜4のアルコキシ基;ベンジルオキシ基
等の炭素数7〜15のアラルコキシ基;フェノキシ基、
1−ナフトキシ基等の炭素数6〜16のアリールオキシ
基;メチル基、エチル基、t−ブチル基等の炭素数1〜
4の低級アルキル基;フッ素、塩素、シュウ素等のハロ
ゲン原子;シアノ基;カルボキシル基;エトキシカルボ
ニル基等の炭素数2〜10のアルコキシカルボニル基;
トリフルオロメチル基等の炭素数1または2のハロゲン
置換アルキル基;ニトロ基;フェニル基、トリル基等の
アリール基;ベンジル基、フェニルエチル基、フェニル
プロピル基等のアラルキル基等が挙げられ、また、これ
らの置換基は1置換体として含まれるもののみならず、
2置換以上の複数個の置換基を有する多置換体として含
まれてもよく、さらには多置換体における置換基は同種
であっても、異種であっても何ら支障はなく、置換基の
位置については目的あるいは用途に応じて変えられる。
【0034】前記したクロメン化合物のなかでも、三環
以上の縮合環からなるクロメン化合物は発色濃度が高い
ために好ましい。中でもクロメン骨格の7,8位に環が
縮合した化合物がより好ましい。また、クロメン骨格の
2位に環が結合している場合には、クロメン骨格の5,
6位に環が縮合した化合物も好適に用いられる。
【0035】本発明において好適に用い得るクロメン化
合物を具体的に例示すれば、次のとおりである。
【0036】(1)スピロ〔ノルボルナン−2,2′−
〔2H〕ベンゾ〔h〕クロメン〕 (2)スピロ〔ビシクロ〔3.3.1〕ノナン−9,
2′−〔2H〕ベンゾ〔f〕クロメン〕 (3)4′−メチルスピロ〔ビシクロ〔3.3.1〕ノ
ナン−9,2′−〔2H〕ベンゾ〔f〕クロメン〕 (4)3′−メチルスピロ〔ノルボルナン−2,2′−
〔2H〕ベンゾ〔f〕クロメン〕 (5)2,2−ジメチル−7−オクトキシ〔2H〕ベン
ゾ〔h〕クロメン〕 (6)スピロ〔トリシクロ〔3.3.1.13,7 〕デカ
ン−2,2′−〔2H〕ベンゾ〔h〕クロメン〕 (7)4′−ピペリジノスピロ〔ビシクロ〔3.3.
1〕ノナン−9,2′−〔2H〕ベンゾ〔h〕クロメ
ン〕 (8)2,2−ジメチル−6−オクタデシル〔2H〕ベ
ンゾ−〔h〕クロメン (9)スピロ〔ノルボルナン−2,2′−〔2H〕ナフ
ト〔1,2−h〕クロメン〕 (10)2,2−ジメチル−7−(エチルチオヘキシル)
オキシ〔2H〕ベンゾ〔h〕クロメン (11)6−クロロ−2,2−ジメチル−7−(ジプロピ
ルホスホノヘキシル)オキシ〔2H〕ベンゾ〔h〕クロ
メン (12)2,2−ジメチル〔2H〕ピリド〔2,3−h〕
クロメン (13)7−メトキシ−2,2−ジメチル〔2H〕ベンゾ
〔h〕クロメン (14)7−(ジエチルアミノオクチル)−2,2−ジメ
チル〔2H〕ベンゾ〔h〕クロメン 次に、本発明のフォトクロミック成形体のもう一方の成
分は、前記一般式〔I〕で示されるスピロオキサジン化
合物である。前記一般式〔I〕で示されるスピロオキサ
ジン化合物は、本発明者らによって初めて合成された新
規化合物であり、室温よりも高温域において顕著なフォ
トクロミズムを発揮するという特徴を有する。
【0037】前記一般式〔I〕中、R1 およびR2 で示
されるアルキル基は、炭素原子数に特に制限されるもの
ではないが、一般に炭素数1〜10のアルキル基が好適
である。上記のアルキル基としては、メチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基およびペンチル基等を挙げる
ことができる。上記のR1 およびR2 は、一緒になって
環を形成していてもよい。R1 およびR2 によって形成
される環は、シクロアルカンが挙げられ、具体的には、
炭素数5〜7のシクロペンタン、シクロヘキサンおよび
シクロヘプタン等を挙げることができる。
【0038】前記一般式〔I〕中、R3 はアルキル基、
またはアルコキシカルボニルアルキル基である。上記の
アルキル基は特に限定されないが、一般には炭素数1〜
10、好ましくは1〜4のアルキル基を挙げることがで
きる。アルキル基を具体的に例示すると、メチル基、エ
チル基、イソプロピル基等を挙げることができる。
【0039】R3 で示されるアルコキシカルボニルアル
キル基中のアルコキシ基は特に限定されないが、一般に
は炭素数1〜10、好ましくは1〜4のものが好適であ
る。アルコキシカルボニルアルキル基中のアルキレン基
は特に限定されないが、一般には、炭素数1〜10、好
ましくは1〜4のものが好適である。アルコキシカルボ
ニルアルキル基をより具体的に例示すると、メトキシカ
ルボニルメチル基、メトキシカルボニルエチル基、メト
キシカルボニルプロピル基、エトキシカルボニルメチル
基、エトキシカルボニルエチル基、エトキシカルボニル
ブチル基、ブトキシカルボニルエチル基等である。
【0040】前記一般式〔I〕中、R4 およびR5 は、
水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、
ニトロ基、シアノ基、ハロゲノアルキル基、またはアル
コキシカルボニル基である。
【0041】上記のハロゲン原子は、フッ素、塩素、シ
ュウ素、ヨウ素の各原子を挙げることができる。
【0042】上記のアルキル基は特に限定されないが、
前記R3 について説明したアルキル基が好適である。
【0043】上記のアルコキシ基は特に限定されない
が、一般には炭素数1〜10、好ましくは1〜4である
ことが好適である。具体的にはメトキシ基、エトキシ
基、プロポキシ基、ブトキシ基を挙げることができる。
【0044】上記のハロゲノアルキル基中のハロゲン原
子は、フッ素、塩素、臭素等であり、アルキル基は炭素
数1〜4のものが好適である。具体的にはトリフルオロ
メチル基、トリクロロメチル基、トリブロモメチル基等
である。
【0045】また、上記のアルコキシカルボニル基は、
炭素数に特に制限されないが、一般には炭素数2〜12
が好適である。具体的には、メトキシカルボニル基、エ
トキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキ
シカルボニル基等を挙げることができる。
【0046】次に、前記一般式〔I〕中、R6 およびR
7 は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基またはアル
コキシ基である。上記のハロゲン原子、アルキル基およ
びアルコキシ基は、前記R4 およびR5 で説明した原子
又は各基が採用される。
【0047】本発明において、前記一般式〔I〕中のR
1 およびR2 が一緒になって環を形成した化合物は、室
温付近あるいはそれよりも高温域での発色濃度が特に濃
いために好ましい。また、前記一般式〔I〕中のR4
よびR5 がフッ素原子、フルオロアルキル基、シアノ基
である化合物は紫色に発色するために、前述のクロメン
化合物との組合せでグレー、アンバーおよびブラウンに
色調を調整することが容易である。
【0048】本発明において好適に用いられるスピロオ
キサジン化合物を具体的に例示すると次のとおりであ
る。
【0049】(1)1,3,3−トリメチルスピロ〔2
H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−
f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕 (2)6′−クロロ−5−フルオロ−1,3,3−トリ
メチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕
ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕 (3)3,3−ジメチル−1−エチルスピロ〔2H−イ
ンドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕
〔1,4〕ベンゾオキサジン〕 (4)5,7−ジフルオロ−1,3,3−トリメチルス
ピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド
〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕 (5)5−シアノ−3,3−ジメチル−1−(メトキシ
カルボニル)メチルスピロ〔2H−インドール−2,
3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾ
オキサジン〕 (6)1′−メチルジスピロ〔シクロヘキサン−1,
3′−〔3H〕インドール−2′(1′H),3″−
〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサ
ジン〕 (7)1′−メチル−5′−ニトロジスピロ〔シクロペ
ンタン−1,3′−〔3H〕−インドール−2′(1′
H),3″−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕
ベンゾオキサジン〕 (8)1,3,3,5′−テトラメチルスピロ〔2H−
インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕
〔1,4〕ベンゾオキサジン〕 (9)6′−フルオロ−1′−メチルジスピロ〔シクロ
ヘキサン−1,3′−〔3H〕インドール−2′(1′
H),3″−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕
ベンゾオキサジン〕 (10)1−ベンジル−6′−クロロ−3,3−ジメチル
スピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド
〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕 (11)6′−メトキシ−1,3,3−トリメチルスピロ
〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,
3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕 (12)5−クロロ−1,3,3−トリメチルスピロ〔2
H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−
f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕 (13)5−ブロモ−1,3,3−トリメチルスピロ〔2
H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−
f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕 (14)5−ヨード−1,3,3−トリメチルスピロ〔2
H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−
f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕 (15)5−トリフルオロメチル−1,3,3−トリメチ
ルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリ
ド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕 (16)3,3−ジエチル−1−メチルスピロ〔2H−イ
ンドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕
〔1,4〕ベンゾオキサジン〕 (17)1,3,3,6′−テトラメチルスピロ〔2H−
インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕
〔1,4〕ベンゾオキサジン〕 (18)6−クロロ−1,3,3−トリメチルスピロ〔2
H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−
f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕 (19)5′−フルオロ−1′−メチルジスピロ〔シクロ
ヘキサン−1,3′−〔3H〕インドール−2′(1′
H),3″−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕
ベンゾオキサジン〕 (20)5−シアノ−1,3,3−トリメチルスピロ〔2
H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−
f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕 (21)5−エトキシカルボニル−1,3,3−トリメチ
ルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリ
ド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕 (22)4′,6′−ジフルオロ−1′−メチルジスピロ
〔シクロヘキサン−1,3′−〔3H〕インドール−
2′(1′H),3″−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕
〔1,4〕ベンゾオキサジン〕 (23)3,3−ジメチル−1−(メトキシカルボニル)
メチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕
ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕 (24)3,3−ジメチル−1−フェニルスピロ〔2H−
インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕
〔1,4〕ベンゾオキサジン〕 (25)5−メトキシ−1,3,3−トリメチルスピロ
〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,
3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕 (26)1,3,3,5−テトラメチルスピロ〔2H−イ
ンドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕
〔1,4〕ベンゾオキサジン〕 (27)7′−クロロ−1,3,3−トリメチルスピロ
〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,
3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕 (28)1,3,3,7′−テトラメチルスピロ〔2H−
インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕
〔1,4〕ベンゾオキサジン〕 (29)7′−メトキシ−1,3,3−トリメチルスピロ
〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,
3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕 (30)1,3,3−トリメチルスピロ〔2H−インドー
ル−2,3′−〔3H〕ピリド〔2,3−f〕〔1,
4〕ベンゾオキサジン〕 (31)6′−クロロ−5−フルオロ−1,3,3−トリ
メチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕
ピリド〔2,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕 (32)5−クロロ−1,3−ジメチル−3−エチル−
5′−メトキシスピロ〔2H−インドール−2,3′−
〔3H〕ピリド〔2,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサ
ジン〕 (33)3,3−ジエチル−1−メチル−5−ニトロスピ
ロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド
〔2,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕 (34)1′,6′−ジメチルスピロ〔シクロヘキサン−
1,3′−〔3H〕インドール−2′(1′H),3″
−〔3H〕ピリド〔2,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキ
サジン〕 (35)9″−ブロモ−1′−メトキシカルボニルメチル
−5′−トリフルオロメチルジスピロ〔シクロペンタン
−1,3′−〔3H〕−インドール−2′〔1′H〕,
3″−〔3H〕ピリド〔2,3−f〕〔1,4〕ベンゾ
オキサジン〕 (36)1−ベンジル−3,3−ジ−nブチル−7′−エ
チル−5−メトキシスピロ〔2H−インドール−1,
3′−〔3H〕ピリド〔2,3−f〕〔1,4〕ベンゾ
オキサジン〕 (37)1′−n−ブチル−6′−ヨードジスピロ〔シク
ロヘプタン−1,3′−〔3H〕−インドール−2′
(1′H),3″−〔3H〕ピリド〔2,3−f〕
〔1,4〕ベンゾオキサジン〕 (38)3,3−ジメチル−9′−ヨード−1−ナフチル
スピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド
〔2,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕 (39)4′−シアノ−1′−(2−(メトキシカルボニ
ル)エチル)ジスピロ〔シクロヘキサン−1,3′−
〔3H〕インドール−2′(1′H),3″−〔3H〕
ピリド〔2,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕 (40)7−メトキシカルボニル−1,3,3−トリメチ
ルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリ
ド〔2,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕 (41)4−ブロモ−3,3−ジエチル−9′−エトキシ
−1−(2−フェニル)エチルスピロ〔2H−インドー
ル−2,3′−〔2,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサ
ジン〕 (42)1′−メチルジスピロ〔シクロヘキサン−1,
3′−〔3H〕−インドール−2′(1′H),3″−
〔3H〕ピリド〔2,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサ
ジン〕 (43)6−フルオロ−1,3,3−トリメチルスピロ
〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔2,
3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕 (44)5−エチル−9−フルオロ−1,3,3−トリメ
チルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピ
リド〔2,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕 (45)1′−ベンジル−6″−ヨードジスピロ〔シクロ
ペンタン−1,3′−〔3H〕−インドール−2′
(1′H),3″−〔3H〕ピリド〔2,3−f〕
〔1,4〕ベンゾオキサジン〕 (46)5−エトキシ−1,3,3−トリメチルスピロ
〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔2,
3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕 (47)1′−メチル−5′−トリクロロメチルジスピロ
〔シクロヘキサン−1,3′−〔3H〕−インドール−
2′(1′H),3″−〔3H〕ピリド〔2,3−f〕
〔1,4〕ベンゾオキサジン〕 (48)1,3−ジエチル−3−メチルスピロ〔2H−イ
ンドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔2,3−f〕
〔1,4〕ベンゾオキサジン〕 (49)1′−メトキシカルボニルメチルジスピロ〔シク
ロヘキサン−1,3′−〔3H〕−インドール−2′
(1′H)−〔3H〕ピリド〔2,3−f〕〔1,4〕
ベンゾオキサジン〕 本発明において、前記したクロメン化合物を分散させる
重合体は、熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂の別なく用
いることができる。
【0050】熱可塑性樹脂としては、クロメン化合物を
均一に分散させ得るものであればよく、光学的に好まし
くは、例えば、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸
エチル、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エ
チル、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリビニ
ルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリ(2−ヒドロ
キシエチルメタクリレート)、ポリジメチルシロキサ
ン、ポリカーボネート等をあげることができる。
【0051】クロメン化合物の熱可塑性樹脂中への分散
は、熱可塑性樹脂の合成、即ち、重合を上記の化合物の
存在下に行う方法、または熱可塑性樹脂と上記化合物と
を熱可塑性樹脂の溶融温度以上で溶融混練する方法等を
あげることができる。
【0052】次に熱硬化性樹脂としては、エチレングリ
コールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタク
リレート、エチレングリコールビスグリシジルメタクリ
レート、ビスフェノールAジメタクリレート、2,2−
ビス(4−メタクリロイルオキシエトキシフェニル)プ
ロパン、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−メタク
リロイルオキシエトキシフェニル)プロパン等の多価ア
クリル酸及び多価メタクリル酸エステル化合物;ジアリ
ルフタレート、ジアリルテレフタレート、ジアリルイソ
フタレート、酒石酸ジアリル、エポキシコハク酸ジアリ
ル、ジアリルフマレート、クロレンド酸ジアリル、ヘキ
サフタル酸ジアリル、ジアリルカーボネート、アリルジ
グリコールカーボネート、トリメチロールプロパントリ
アリルカーボネート等の多価アリル化合物;1,2−ビ
ス(メタクリロイルチオ)エタン、ビス(2−アクリロ
イルチオエチル)エーテル、1,4−ビス(メタクリロ
イルチオメチル)ベンゼン等の多価チオアクリル酸及び
多価チオメタクリル酸エステル化合物;ジビニルベンゼ
ン等のラジカル重合性多官能単量体の重合体をあげるこ
とができる。また、これらの各単量体とアクリル酸、メ
タクリル酸、無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸;ア
クリル酸メチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ベ
ンジル、メタクリル酸フェニル、2−ヒドロキシエチル
メタクリレート等のアクリル酸及びメタクリル酸エステ
ル化合物;フマル酸ジエチル、フマル酸ジフェニル等の
フマル酸エステル化合物;メチルチオアクリレート、ベ
ンジルチオアクリレート、ベンジルチオメタクリレート
等のチオアクリル酸及びチオメタクリル酸エステル化合
物;スチレン、クロルスチレン、メチルスチレン、ビニ
ルナフタレン、ブロモスチレン等のビニル化合物等のラ
ジカル重合性単官能単量体との共重合体があげられる。
【0053】さらにはエタンジチオール、プロパントリ
オール、ヘキサンジチオール、ペンタエリスリトールテ
トラキスチオグリコレート、ジ(2−メルカプトエチ
ル)エーテル等の多価チオール化合物と前記のラジカル
重合性多官能単量体との付加共重合体:ジフェニルエタ
ンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、p
−フェニレンジイソシアネート等の多価イソシアネート
化合物とエチレングリコール、トリメチロールプロパ
ン、ペンタエリスリトール、ビスフェノールA等の多価
アルコール化合物又は前記した多価チオール化合物との
付加重合体等があげられる。これらの原料モノマーは1
種又は2種以上を混合して使用できる。
【0054】上記した熱硬化性樹脂中へのクロメン化合
物の分散は、熱硬化性樹脂の原料モノマーとクロメン化
合物とを混合した後に重合する方法が一般に採用され
る。
【0055】このような重合体に分散させるクロメン化
合物の添加量は、該重合体100重量部に対して、0.
001〜20重量部、好ましくは、0.1〜10重量部
である。
【0056】クロメン化合物を分散させた重合体の表層
にスピロオキサジン化合物を存在させる態様は、何等限
定されるものではないが、本発明においては下記及び
の方法が好適に採用される。
【0057】 重合体にスピロオキサジン化合物を含
浸させ、重合体の表面近傍にスピロオキサジン化合物の
層を形成させる。
【0058】 重合体の表面に、スピロオキサジン化
合物を分散して含む樹脂層を形成させる。
【0059】まず、上記の重合体の表面に前記のスピ
ロオキサジン化合物を含浸させる方法としては、一般
に、スピロオキサジン化合物を融点以上に加熱して融解
させ、その中に重合体を1〜60分浸漬し、スピロオキ
サジン化合物を含浸させる方法が用いられる。また、特
開昭61−501145号公報に示されているような高
沸点不活性液体にスピロオキサジン化合物を溶解させ、
その中に重合体を浸漬する方法も採用できる。ここで、
高沸点不活性液体としては、シリコーン油やパーフルオ
ロ油などが用いられ、スピロオキサジン化合物を0.1
〜50重量%の濃度で高沸点不活性液体中に溶解させて
用いればよい。さらに、特開昭60−112880号公
報に示されているような市販ラッカー中にスピロオキサ
ジン化合物を分散させ、これを重合体に塗布し、100
〜250℃で1〜60分加熱することにより、表面に含
浸させる方法も採用される。このとき市販ラッカー中の
スピロオキサジン化合物の濃度は、0.1〜50重量%
が好ましい。
【0060】このような方法で、一般に重合体の表面か
ら5μmの程度の深さまでスピロオキサジン化合物を含
浸させることができる。
【0061】一方、前記の重合体の表面にスピロオキ
サジン化合物を含む樹脂層を形成させる方法において
は、樹脂層として、被覆される重合体の表面に強く密着
し、スピロオキサジン化合物が均一に分散するものであ
れば、前記の重合体で説明した各種の熱可塑性樹脂およ
び熱硬化性樹脂が何等制限なく用いうる。特に本発明の
フォトクロミック成形体を光学レンズ等の光学材料に用
いる場合には、重合体の表面硬度を向上させるために有
機ケイ素化合物の加水分解物の被膜を重合体の表面に形
成させる方法において、有機ケイ素化合物の加水分解物
の被膜と重合体との密着性を向上させる目的で使用され
るプライマーが好適に使用される。このようなプライマ
ーとしては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹
脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂,フェノールノボ
ラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂等の一分子
中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂系プラ
イマー;トスプライムA、トスプライムB、トスプライ
ムC、トスプライムD、トスプライムEやYP9341
(以上、東芝シリコーン社製:商品名)などのシラン系
プライマー;ポリゾールF361、ポリゾールF34
1、ポリゾールFF−450、コーガムHW−7(以
上、昭和高分子社製:商品名)、セビアンA517、セ
ビアンA4716、セビアンA46701、セビアンA
4635、セビアンA4730、セビアンA4500
0、セビアンA4171(以上、ダイセル化学工業社
製:商品名)、ニカゾールFL−3000、ニカゾール
ME−702、ニカゾールFX−201、ニカゾールF
X−322、ニカゾールFX−329、ニカゾールTS
−444、ニカゾールTS−501、ニカゾールTS−
517、ニカゾールTS−542、ニッセツPC−50
1、ニッセツPE−115、ニッセツPE−118、ニ
ッセツPE−121(以上、日本カーバイド工業社製:
商品名)などのアクリル樹脂系プライマーをあげること
ができる。また、ポリビニルアルコール、ポリ(2−ヒ
ドロキシエチルメタクリレート)、ポリアクリロニトリ
ル、セルロース系天然高分子などの親水性樹脂も、上記
のスピロオキサジン化合物を分散させる樹脂として使用
することができる。
【0062】これらの樹脂に含有させるスピロオキサジ
ン化合物の量は、得られるフォトクロミック成形体の発
色濃度または色調に応じて決定すればよく、一般には、
樹脂100重量部に対して、スピロオキサジン化合物を
0.001〜60重量部、特に0.1〜40重量部の範
囲とすることが好ましい。
【0063】スピロオキサジン化合物を含む樹脂層の厚
みは、得られるフォトクロミック成形体の発色濃度及び
色調によって決定すればよいが、一般には0.5〜10
μmの範囲が好ましい。
【0064】スピロオキサジン化合物を含む樹脂層の形
成方法は、塗布、スピンコーティング、浸漬等の公知の
方法を採用できる。
【0065】前記したスピロオキサジン化合物とクロメ
ン化合物との配合割合は、本発明のフォトクロミック成
形体の所望する色調に応じて決定すればよいが、一般に
クロメン化合物100重量部に対して、スピロオキサジ
ン化合物が0.01〜1000重量部の範囲であり、良
好な混合色を期待する場合には、0.1〜10重量部の
範囲から選択することが好ましい。
【0066】
【効果】本発明のフォトクロミック成形体は、クロメン
化合物を分散させた重合体の表面にスピロオキサジン化
合物を存在させることにより、クロメン化合物の耐久性
を向上させることができ、それによってこれら両者の耐
久性をほぼ同じ程度にそろえることができるため、クロ
メン化合物とスピロオキサジン化合物の混合色の経時的
な変化を抑えることができる。
【0067】従って、本発明のフォトクロミック成形体
は、広範囲の分野に利用でき、例えば、銀塩感光材料に
代る各種の記録記憶材、複写材料、印刷用感光体、陰極
線管用記録材料、レーザー用感光材料などの種々の記録
材料として利用できる。その他、本発明のフォトクロミ
ック成形体はフォトクロミックレンズ材料、光学フィル
ター材料、ディスプレイ材料、光量計、装飾などの材料
としても利用できる。
【0068】
【実施例】以下、実施例によって本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。実施例中の「部」は「重量部」である。
【0069】尚、以下の実施例における記号は次の化合
物を示す。
【0070】 ・BMDBP :2,2−ビス(4−メタクリロイル
オキシエトキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン ・Cl−St :クロルスチレン ・TMP−TAC:トリメチロールプロパントリアリル
カーボネート ・BADBP :2,2−ビス(4−アリルカーボネ
ートエトキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン ・ADC :アリルジグリコールカーボネート ・DAP :ジアリルフタレート ・St :スチレン ・DCIPF :ジ(2−クロルイソプロピル)フマ
レート ・EGDMA :エチレングリコールジメタクリレー
ト ・PETTP :ペンタエリスリトールテトラキス
(β−チオプロピオネート) ・DME :ジ(2−メルカプトエチル)エーテ
ル ・DVB :ジビニルベンゼン ・XIC :キシリレンジイソシアネート ・MMA :メチルメタクリレート ・DEGDMA :ジエチレングリコールジメタクリレ
ート ・TBBM :3,4,5−トリブロモベンジルメ
タクリレート ・HEMA :2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト ・PHEMA :ポリ(2−ヒドロキシエチルメタク
リレート) ・BMA :ベンジルメタクリレート ・PVA :ポリビニルアルコール ・PAN :ポリアクリロニトリル ・パーブチルND:(日本油脂(株)製)t−ブチルパ
ーオキシ−2−ヘキサネート 製造例1
【0071】
【化13】
【0072】1.73g(0.01mol)と、
【0073】
【化14】
【0074】1.74g(0.01mol)とをエチル
アルコール100mlに溶解し、2時間還流した。反応
後、溶媒を除去し、シリカゲル上でのクロマトグラフィ
ーで精製することにより、下記式のスピロオキサジン化
合物1.8gを得た。
【0075】
【化15】
【0076】この化合物の元素分析値は、C 76.5
8%、H 5.78%、N 12.75%、O 4.8
9%であって、C21193Oに対するC 76.59
%、H 5.78%、N 12.77%、O 4.86
%に極めてよく一致した。
【0077】また、プロトン核磁気共鳴スペクトルを測
定したところ、δ6.58〜9.10ppm付近にキノ
リン環のプロトン、インドリン環のプロトン、オキサジ
ン環のプロトンに基づく10Hのスペクトル、δ3.2
6ppm付近に>N−CH3 結合のプロトンに基づく3
Hのスペクトル、δ1.35ppm付近にメチル基のプ
ロトンに基づく6Hのスペクトルを示した。
【0078】さらに13C−核磁気共鳴スペクトルを測定
したところ、δ100〜160ppm付近にインドリン
のベンゼン環、キノリン環およびオキサジン環の炭素に
基づくスペクトル、δ99ppm付近にスピロ炭素に基
づくスペクトル、δ20〜30ppm付近にメチル基の
炭素に基づくスペクトルを示した。
【0079】また、赤外吸収スペクトル(IR)を測定
したところ、1620cm-1付近にC=N結合、148
0cm-1付近に芳香族C−H結合、1250cm-1付近
にエーテル結合のスペクトル吸収が現れた。
【0080】上記の結果から単離生成物は、上記構造式
(1)で示される化合物であることを確認した。
【0081】製造例2 下記化合物
【0082】
【化16】
【0083】1.9g(0.01mol)と下記化合物
【0084】
【化17】
【0085】2.08g(0.01mol)とを、エチ
ルアルコール50mlに溶解し、2時間加熱還流した。
反応後、溶媒を除去し、シリカゲル上でのクロマトグラ
フィーで精製することにより下記式のスピロオキサジン
化合物800mgを得た。
【0086】
【化18】
【0087】この化合物の元素分析値は、C 66.0
4%、H 4.43%、N 11.03%、O 4.2
4%、F 4.97%、Cl 9.29%であり、C21
173OFClに対する計算値であるC66.06
%、H 4.45%、N 11.01%、O 4.19
%、F 4.98%、Cl 9.31%に極めてよく一
致した。
【0088】また、プロトン核磁気共鳴スペクトルを測
定したところ、δ6.2〜9.1ppm付近にキノリン
環のプロトン、インドリン環のプロトン、およびオキサ
ジン環のプロトンに基づく8Hのスペクトル、δ3.4
ppm付近に>N−CH3 結合のプロトンに基づく3H
のスペクトル、δ1.32〜1.47ppm付近にメチ
ル基のプロトンに基づく6Hスペクトルを示した。
【0089】また、赤外吸収スペクトル(IR)を測定
したところ、1620cm-1付近にC=N結合、148
0cm-1付近に芳香族C−H結合、1250cm-1付近
にエーテル結合のスペクトル吸収が現れた。
【0090】上記の結果から単離精製物は、上記構造式
(2)で示される化合物であることを確認した。
【0091】製造例3〜27 製造例1〜2と同様にして表1に示したスピロオキサジ
ン化合物を合成した。得られた生成物について、製造例
1と同様な構造確認の手段を用いて構造解析した結果、
表1に示す構造式で示される化合物であることを確認し
た。
【0092】
【表1】
【0093】
【表2】
【0094】
【表3】
【0095】
【表4】
【0096】
【表5】
【0097】また、以下の実施例で使用したクロメン化
合物を表2に示した。
【0098】
【表6】
【0099】
【表7】
【0100】
【表8】
【0101】実施例1 クロルスチレン70部、2,2−ビス(3,5−ジブロ
モ−4−メタクリロイルオキシエトキシフェニル)プロ
パン30部からなる組成物に製造例28のクロメン化合
物2部を添加し、更にラジカル重合開始剤としてパーブ
チルND1部を添加し、十分に混合した。この混合液を
ガラス板とエチレン−酢酸ビニル共重合体とから成るガ
スケットで構成された鋳型の中へ注入し、注型重合を行
った。重合は、空気炉を用い、30℃から90℃で18
時間かけ、徐々に温度を上げて行き、90℃に2時間保
持した。重合終了後、鋳型を空気炉から取出し、放冷
後、厚さ5mmの重合体を鋳型のガラスからとりはずし
た。
【0102】さらに、製造例1で得たスピロオキサジン
化合物7部をシリコーンオイル100部中に分散させ、
上記で得た重合体の板の表面に200℃、5分間含浸さ
せた。その後、この板を冷水で冷却し、メタノールとア
セトンで洗浄した。スピロオキサジン化合物は重合体表
面から約2μmの深さまで含浸していた。
【0103】得られた成形品をスガ試験機株式会社製キ
セノンロングライフフェードメーターFAL−25AX
−HCにより疲労寿命を測定した。
【0104】また、目視により色調の変化を観察した。
疲労寿命(T1/2)は、スピロオキサジン化合物に基づ
く最大吸収波長における吸光度が初期(T0)の吸光度
の1/2に低下するのに要する時間で表した。ただし、
0及びT1/2の吸光度は、スピロオキサジン化合物に基
づく最大吸収波長における未照射の成形品の吸光度を引
いた値であり、また、T0の吸光度は光照射後60秒経
過後に測定した。
【0105】また、T0およびT1/2における色調を観察
した。
【0106】結果を表3に示した。
【0107】実施例2〜15 実施例1において、用いた単量体、クロメン化合物、ス
ピロオキサジン化合物の種類と量を変え、単量体に合わ
せて公知の手段で重合を行い、実施例1と同様にフォト
クロミック成形体を製造した。結果を表3に示した。
【0108】
【表9】
【0109】実施例16 (1)重合体の製造 MMA70部、DEGDMA30部にラジカル重合開始
剤としてパーブチルND1部と、製造例34のクロメン
化合物3部を添加して十分混合し、実施例1と同様にし
て重合し、厚さ5mmの重合体を得た。
【0110】(2)プライマー塗液の調製および塗布硬
化 市販のプライマー溶液セビアンA46701(ダイセル化学
工業社製;商品名)100部に製造例16のスピロオキ
サジン化合物7部を加え、十分撹拌しながら溶解した。
このプライマー溶液を2μmの孔のメンブランフィルタ
ーでろ過し、(1)で得られた基材に浸漬法で塗布し、
引上げ速度を調整し、硬化後のプライマー膜厚が2μm
になるようにした。塗布後、60℃で1時間乾燥するこ
とで、良好な外観のフォトクロミック成形体を得た。ま
た、フォトクロミック性能の評価は、実施例1と同様に
して行った。
【0111】結果を表4に示した。
【0112】実施例17〜27 実施例16において、用いた重合体、フォトクロミック
化合物、樹脂の種類と量を変え、実施例16と同様にし
てフォトクロミック成形体を製造した。結果を表4に示
した。
【0113】
【表10】

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クロメン化合物を分散して含む重合体の
    表面に、下記式 【化1】 {但し、 【化2】 は、 【化3】 又は 【化4】 (但し、R7 は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基
    またはアルコキシ基であり、R1 およびR2 は、それぞ
    れ同一または異なるアルキル基であり、また、これらが
    一緒になって環を形成していてもよく、R3 は、アルキ
    ル基またはアルコキシカルボニルアルキル基であり、R
    4 およびR5 は、それぞれ同一または異なる水素原子、
    ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、
    シアノ基、ハロゲノアルキル基、またはアルコキシカル
    ボニル基であり、R6 は、水素原子、ハロゲン原子、ア
    ルキル基またはアルコキシ基である。)で示されるフォ
    トクロミック化合物を存在させてなるフォトクロミック
    成形体。
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