JP2722868B2 - 車両用空調装置 - Google Patents
車両用空調装置Info
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- JP2722868B2 JP2722868B2 JP3164932A JP16493291A JP2722868B2 JP 2722868 B2 JP2722868 B2 JP 2722868B2 JP 3164932 A JP3164932 A JP 3164932A JP 16493291 A JP16493291 A JP 16493291A JP 2722868 B2 JP2722868 B2 JP 2722868B2
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- air
- vehicle
- compressor
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車室外の空気を導入す
る外気導入、および車室内の空気を導入する内気循環が
切換設定可能な車両用空調装置に関し、特に外気導入か
ら内気循環に切換えることによりエンジン負荷の軽減を
図ったものである。
る外気導入、および車室内の空気を導入する内気循環が
切換設定可能な車両用空調装置に関し、特に外気導入か
ら内気循環に切換えることによりエンジン負荷の軽減を
図ったものである。
【0002】
【従来の技術】図7は車両前部のエンジンルーム内に設
けられたクーラーユニット100(車両用空調装置を構
成する)を示す図である。このクーラーユニット100
は、図示の如くエンジン1により駆動されて冷媒を圧送
するコンプレッサ2と、圧送された冷媒を凝縮するコン
デンサ3と、冷媒を液化させるリキッドタンク4と、冷
媒を膨張させる膨張弁5と、冷媒を気化させて導入され
た空気を冷却するエバポレータ6とから成り、コンデン
サ3はラジエータ7の前面に設けられている。ところ
で、例えば登坂走行時などエンジン負荷が増大したと
き、冷却水温が上昇してエンジンの冷却性能が低下する
と、エンジン1の動力性能に悪影響を与えるおそれがあ
る。このような状態でコンプレッサ2が作動している場
合には上記悪影響の問題がより顕著となる。
けられたクーラーユニット100(車両用空調装置を構
成する)を示す図である。このクーラーユニット100
は、図示の如くエンジン1により駆動されて冷媒を圧送
するコンプレッサ2と、圧送された冷媒を凝縮するコン
デンサ3と、冷媒を液化させるリキッドタンク4と、冷
媒を膨張させる膨張弁5と、冷媒を気化させて導入され
た空気を冷却するエバポレータ6とから成り、コンデン
サ3はラジエータ7の前面に設けられている。ところ
で、例えば登坂走行時などエンジン負荷が増大したと
き、冷却水温が上昇してエンジンの冷却性能が低下する
と、エンジン1の動力性能に悪影響を与えるおそれがあ
る。このような状態でコンプレッサ2が作動している場
合には上記悪影響の問題がより顕著となる。
【0003】これを防止する装置として、実開昭58−
186914号公報には、ラジエータからのエンジン冷
却水の温度を検出し、これが所定値以上になるとエンジ
ン負荷が増大したと判断してコンプレッサの作動を停止
してエンジン負荷を軽減するようにしたものが開示され
ている。しかし、コンプレッサを停止すると冷房が効か
なくなって乗員が不快感を感じるという欠点がある。
186914号公報には、ラジエータからのエンジン冷
却水の温度を検出し、これが所定値以上になるとエンジ
ン負荷が増大したと判断してコンプレッサの作動を停止
してエンジン負荷を軽減するようにしたものが開示され
ている。しかし、コンプレッサを停止すると冷房が効か
なくなって乗員が不快感を感じるという欠点がある。
【0004】また実公昭53−20838号公報には、
コンプレッサの吐出側冷媒温度を検出し、これが所定値
以上になると上記外気導入が設定されている場合でも強
制的に内気循環に切換えるようにしたものが開示されて
いる。すなわち、既に冷却されている車室内の空気を導
入して冷媒の循環量を減少させ、コンプレッサを停止さ
せることなく冷媒温度を低下させる。
コンプレッサの吐出側冷媒温度を検出し、これが所定値
以上になると上記外気導入が設定されている場合でも強
制的に内気循環に切換えるようにしたものが開示されて
いる。すなわち、既に冷却されている車室内の空気を導
入して冷媒の循環量を減少させ、コンプレッサを停止さ
せることなく冷媒温度を低下させる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、冷媒温
度は環境温度(特に外気温)と車速とによって決まるも
のであり、エンジン負荷の大小とは無関係である。この
ため冷媒温度からエンジン負荷を検出することはでき
ず、登坂時などにエンジンルーム内が高温になってエン
ジン性能が低下するようなときに、上述した手法でコン
プレッサ負荷を低減することはできない。
度は環境温度(特に外気温)と車速とによって決まるも
のであり、エンジン負荷の大小とは無関係である。この
ため冷媒温度からエンジン負荷を検出することはでき
ず、登坂時などにエンジンルーム内が高温になってエン
ジン性能が低下するようなときに、上述した手法でコン
プレッサ負荷を低減することはできない。
【0006】本発明の目的は、冷房性能を低下させるこ
となくエンジン負荷およびコンデンサの放熱量を軽減可
能な車両用空調装置を提供することにある。
となくエンジン負荷およびコンデンサの放熱量を軽減可
能な車両用空調装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】クレーム対応図である図
1に対応付けて説明すると、本発明は、車室外の空気を
導入する外気導入、および車室内の空気を導入する内気
循環を切換設定する切換設定手段101と、エンジン1
02により駆動され、冷媒を圧送するコンプレッサ10
3と、エンジンルーム内に設けられ、コンプレッサ10
3からの冷媒を凝縮するコンデンサ104と、凝縮され
た冷媒を気化することにより導入された空気を冷却する
エバポレータ105とを備えた車両用空調装置に適用さ
れる。そして、外気温度を検出する外気温センサ106
と、検出された外気温度と車室内温度に関連する基準値
とを比較する比較手段107と、エンジン冷却水温を検
出する水温センサ108と、コンプレッサ103が作動
しており、かつ外気温度が車室内温度に関連する基準値
より高いときにエンジン冷却水温が所定値以上となった
場合には、上記内気循環を設定すべく切換設定手段10
1を制御する制御手段109とを具備し、これにより上
記問題点を解決する。
1に対応付けて説明すると、本発明は、車室外の空気を
導入する外気導入、および車室内の空気を導入する内気
循環を切換設定する切換設定手段101と、エンジン1
02により駆動され、冷媒を圧送するコンプレッサ10
3と、エンジンルーム内に設けられ、コンプレッサ10
3からの冷媒を凝縮するコンデンサ104と、凝縮され
た冷媒を気化することにより導入された空気を冷却する
エバポレータ105とを備えた車両用空調装置に適用さ
れる。そして、外気温度を検出する外気温センサ106
と、検出された外気温度と車室内温度に関連する基準値
とを比較する比較手段107と、エンジン冷却水温を検
出する水温センサ108と、コンプレッサ103が作動
しており、かつ外気温度が車室内温度に関連する基準値
より高いときにエンジン冷却水温が所定値以上となった
場合には、上記内気循環を設定すべく切換設定手段10
1を制御する制御手段109とを具備し、これにより上
記問題点を解決する。
【0008】
【作用】制御手段109は、コンプレッサ103が作動
しており、かつ外気温度が車室内温度に関連する基準値
より高いときにエンジン冷却水温が所定値以上となった
場合には、切換設定手段101を制御して内気循環を設
定する。ここで、エンジン冷却水温が所定値以上という
ことは、エンジン負荷が所定値以上であることを示して
おり、このとき外気より低温の内気が導入されることに
より、エバポレータ105での熱交換量が減少して冷媒
の循環量が減少し、コンプレッサ103によるエンジン
負荷が軽減される。また同時にコンデンサ104の放熱
量も減少し、エンジンルーム内の温度を低下させること
ができる。
しており、かつ外気温度が車室内温度に関連する基準値
より高いときにエンジン冷却水温が所定値以上となった
場合には、切換設定手段101を制御して内気循環を設
定する。ここで、エンジン冷却水温が所定値以上という
ことは、エンジン負荷が所定値以上であることを示して
おり、このとき外気より低温の内気が導入されることに
より、エバポレータ105での熱交換量が減少して冷媒
の循環量が減少し、コンプレッサ103によるエンジン
負荷が軽減される。また同時にコンデンサ104の放熱
量も減少し、エンジンルーム内の温度を低下させること
ができる。
【0009】
【実施例】図2〜図5により、上記図7に示したクーラ
ーユニット100を備えた車両用空調装置に本発明を適
用した場合の一実施例を説明する。図2は本発明に係る
車両用空調装置の制御系を示している。41はCPU,
ROM,RAMなどから構成される制御回路(以下、単
にCPUと呼ぶ)であり、このCPU41には、A/D
コンバータ42を介して、外気温度Tambを検出する外
気温センサ43,車室内温度Tincを検出する室内温度
センサ44,日射量Qsunを検出する日射センサ45,
ラジエータ7(図7)からのエンジン冷却水温Twを検
出する水温センサ46が接続され、これらのセンサ43
〜46から各種温度情報や熱量情報がA/Dコンバータ
42でデジタル信号に変換されてCPU41に入力され
る。ここで、従来技術で説明した冷媒温度が環境温度と
車速によってのみ決まるのに対して、エンジン冷却水温
Twは、環境温度,車速およびエンジン1の作動状態に
よって決まるので、エンジン冷却水温Twによってエン
ジン負荷を検知できる。つまりエンジン冷却水温Twが
高いほどエンジン負荷が大きいといえる。
ーユニット100を備えた車両用空調装置に本発明を適
用した場合の一実施例を説明する。図2は本発明に係る
車両用空調装置の制御系を示している。41はCPU,
ROM,RAMなどから構成される制御回路(以下、単
にCPUと呼ぶ)であり、このCPU41には、A/D
コンバータ42を介して、外気温度Tambを検出する外
気温センサ43,車室内温度Tincを検出する室内温度
センサ44,日射量Qsunを検出する日射センサ45,
ラジエータ7(図7)からのエンジン冷却水温Twを検
出する水温センサ46が接続され、これらのセンサ43
〜46から各種温度情報や熱量情報がA/Dコンバータ
42でデジタル信号に変換されてCPU41に入力され
る。ここで、従来技術で説明した冷媒温度が環境温度と
車速によってのみ決まるのに対して、エンジン冷却水温
Twは、環境温度,車速およびエンジン1の作動状態に
よって決まるので、エンジン冷却水温Twによってエン
ジン負荷を検知できる。つまりエンジン冷却水温Twが
高いほどエンジン負荷が大きいといえる。
【0010】CPU41にはまた、上述した内気循環を
指令するRECスイッチ51と、コンプレッサ2の作動
を指令するエアコンスイッチ52とが接続されるととも
に、吹出口を指令するベントスイッチ53,フットスイ
ッチ54,B/Lスイッチ55,デフスイッチ56が接
続されている。ベントスイッチ53は、乗員の上半身に
送風するベント吹出口を選択するものであり、フットス
イッチ54は乗員の足元に送風する足下吹出口を選択す
るものである。またB/Lスイッチ55は、ベント吹出
口および足下吹出口の双方を選択するもの、デフスイッ
チ56は窓曇り除去のためウインドガラスに送風するデ
フロスタ吹出口を選択するものである。これらの各スイ
ッチは、運転席のインストルメントパネルに設けられ
る。
指令するRECスイッチ51と、コンプレッサ2の作動
を指令するエアコンスイッチ52とが接続されるととも
に、吹出口を指令するベントスイッチ53,フットスイ
ッチ54,B/Lスイッチ55,デフスイッチ56が接
続されている。ベントスイッチ53は、乗員の上半身に
送風するベント吹出口を選択するものであり、フットス
イッチ54は乗員の足元に送風する足下吹出口を選択す
るものである。またB/Lスイッチ55は、ベント吹出
口および足下吹出口の双方を選択するもの、デフスイッ
チ56は窓曇り除去のためウインドガラスに送風するデ
フロスタ吹出口を選択するものである。これらの各スイ
ッチは、運転席のインストルメントパネルに設けられ
る。
【0011】さらにCPU41の出力側には、トランジ
スタTr1,Tr2およびTr3がそれぞれ接続され、
CPU41からの信号により、各トランジスタがオン・
オフ制御される。トランジスタTr1,Tr2は、イン
テークドアアクチュエータ61の回転方向を決定するリ
レー71,72を制御し、トランジスタTr3はコンプ
レッサ2のオン・オフを決定するリレー73を制御す
る。インテークドアアクチュエータ61は、不図示のイ
ンテークドアを駆動して空気の吸込口(外気導入,内気
循環)を切換えるものである。
スタTr1,Tr2およびTr3がそれぞれ接続され、
CPU41からの信号により、各トランジスタがオン・
オフ制御される。トランジスタTr1,Tr2は、イン
テークドアアクチュエータ61の回転方向を決定するリ
レー71,72を制御し、トランジスタTr3はコンプ
レッサ2のオン・オフを決定するリレー73を制御す
る。インテークドアアクチュエータ61は、不図示のイ
ンテークドアを駆動して空気の吸込口(外気導入,内気
循環)を切換えるものである。
【0012】すなわち、イグニッションスイッチ62が
オンのときにCPU41からの信号によりトランジスタ
Tr1が所定時間だけオンされると、リレーコイル71
aがバッテリー63により励磁されてリレースイッチ7
1bが二点鎖線位置に切換わり、これによりリレースイ
ッチ71b,インテークドアアクチュエータ61,リレ
ースイッチ72bの経路で給電されてインテークドアア
クチュエータ61が所定方向に回転する。この回転によ
り不図示のインテークドアが駆動されて上記内気循環が
選択される。一方、トランジスタTr2が所定時間だけ
オンされると、リレーコイル72aが励磁されてリレー
スイッチ72bが二点鎖線位置に切換わり、これにより
リレースイッチ72b,インテークドアアクチュエータ
61,リレースイッチ71bの経路で給電されてインテ
ークドアアクチュエータ61が上述とは逆方向に回転す
る。この回転により不図示のインテークドアが上述と逆
方向に駆動されて外気導入が選択される。またトランジ
スタTr3がオンされると、リレーコイル73aが励磁
されてリレースイッチ73bがオンし、これによりコン
プレッサ2が給電され駆動される。
オンのときにCPU41からの信号によりトランジスタ
Tr1が所定時間だけオンされると、リレーコイル71
aがバッテリー63により励磁されてリレースイッチ7
1bが二点鎖線位置に切換わり、これによりリレースイ
ッチ71b,インテークドアアクチュエータ61,リレ
ースイッチ72bの経路で給電されてインテークドアア
クチュエータ61が所定方向に回転する。この回転によ
り不図示のインテークドアが駆動されて上記内気循環が
選択される。一方、トランジスタTr2が所定時間だけ
オンされると、リレーコイル72aが励磁されてリレー
スイッチ72bが二点鎖線位置に切換わり、これにより
リレースイッチ72b,インテークドアアクチュエータ
61,リレースイッチ71bの経路で給電されてインテ
ークドアアクチュエータ61が上述とは逆方向に回転す
る。この回転により不図示のインテークドアが上述と逆
方向に駆動されて外気導入が選択される。またトランジ
スタTr3がオンされると、リレーコイル73aが励磁
されてリレースイッチ73bがオンし、これによりコン
プレッサ2が給電され駆動される。
【0013】CPU41は、各センサ43〜46から入
力される各種情報、および乗員によって設定される設定
温度Tptcに基づいて、空気の吹出口や吹出温度、コン
プレッサ2の作動・非作動および不図示のブロアファン
の風量を制御するとともに、上記インテークドアアクチ
ュエータ61を駆動制御して外気導入と内気循環の切換
制御を行う。
力される各種情報、および乗員によって設定される設定
温度Tptcに基づいて、空気の吹出口や吹出温度、コン
プレッサ2の作動・非作動および不図示のブロアファン
の風量を制御するとともに、上記インテークドアアクチ
ュエータ61を駆動制御して外気導入と内気循環の切換
制御を行う。
【0014】次に、図3および図4のフローチャートに
よりCPU41による吸込口制御の手順を説明する。イ
グニッションスイッチ62がオンしてCPU41が給電
されるとこのプログラムがスタートし、まず図3のステ
ップS1でRECスイッチ51がオンと判定されると、
ステップS7でトランジスタTr1を所定時間だけオン
させる。これにより上述のようにインテークドアアクチ
ュエータ61が駆動されて吸込口が内気循環(REC)
に切換えられる。またステップS1でRECスイッチ5
1がオフと判定されるとステップS2に進む。ステップ
S2ではデフスイッチ56のオン・オフを、ステップS
3ではコンプレッサ2の作動・非作動(オン・オフ)を
それぞれ判定しており、デフスイッチ56がオンまたは
コンプレッサ2がオフの場合にはステップS8に進み、
トランジスタTr2を所定時間だけオンさせ、インテー
クドアアクチュエータ61を駆動して吸込口を外気導入
(FRE)に切換えてリターンする。
よりCPU41による吸込口制御の手順を説明する。イ
グニッションスイッチ62がオンしてCPU41が給電
されるとこのプログラムがスタートし、まず図3のステ
ップS1でRECスイッチ51がオンと判定されると、
ステップS7でトランジスタTr1を所定時間だけオン
させる。これにより上述のようにインテークドアアクチ
ュエータ61が駆動されて吸込口が内気循環(REC)
に切換えられる。またステップS1でRECスイッチ5
1がオフと判定されるとステップS2に進む。ステップ
S2ではデフスイッチ56のオン・オフを、ステップS
3ではコンプレッサ2の作動・非作動(オン・オフ)を
それぞれ判定しており、デフスイッチ56がオンまたは
コンプレッサ2がオフの場合にはステップS8に進み、
トランジスタTr2を所定時間だけオンさせ、インテー
クドアアクチュエータ61を駆動して吸込口を外気導入
(FRE)に切換えてリターンする。
【0015】一方、デフスイッチ56がオフされてお
り、かつコンプレッサ2がオンしている場合にはステッ
プS4に進み、外気温センサ43により検出される外気
温度Tambが25℃(車室内温度に関連する基準値)を
越えるか否かを判定する。25℃を越える場合にはステ
ップS5に進み、図示の特性から、水温センサ46にて
検出されるエンジン冷却水温Twに基づいて状態AかB
かを検知する。そして、ステップS6でその状態を判定
し、状態Bと判定されると上述したステップS7に進ん
で内気循環を選択する。また状態Aと判定された場合、
およびステップS4で外気温度Tambが25℃以下と判
定された場合には、図4のステップS9に進む。ここ
で、車室内温度に関連する基準値を25℃としたのは、
標準的室内温度として25℃が一般的であるからであ
る。
り、かつコンプレッサ2がオンしている場合にはステッ
プS4に進み、外気温センサ43により検出される外気
温度Tambが25℃(車室内温度に関連する基準値)を
越えるか否かを判定する。25℃を越える場合にはステ
ップS5に進み、図示の特性から、水温センサ46にて
検出されるエンジン冷却水温Twに基づいて状態AかB
かを検知する。そして、ステップS6でその状態を判定
し、状態Bと判定されると上述したステップS7に進ん
で内気循環を選択する。また状態Aと判定された場合、
およびステップS4で外気温度Tambが25℃以下と判
定された場合には、図4のステップS9に進む。ここ
で、車室内温度に関連する基準値を25℃としたのは、
標準的室内温度として25℃が一般的であるからであ
る。
【0016】図4のステップS9では、 Xm=(A+D)T'ptc+B・Tam+C・Q'sun−D・T
inc+E に基づいて目標吹出温度Xmを演算するとともに、その
目標吹出温度Xmに基づいて図示の特性から吸込口を求
める。ここで上式において、Tamは、外気温センサ43
から得られる外気温度Tambに対して他の熱源からの影
響を除き、現実の外気温度に相当するよう処理した値、
T'ptcは、乗員によって設定された設定温度Tptcを外
気温度に応じて補正した値、Q'sunは、日射センサ45
からの光量としての日射量情報を熱量に換算した値であ
り、またA〜Eは定数である。そして、この目標吹出温
度が低いほど車両熱負荷が高いことを示している。
inc+E に基づいて目標吹出温度Xmを演算するとともに、その
目標吹出温度Xmに基づいて図示の特性から吸込口を求
める。ここで上式において、Tamは、外気温センサ43
から得られる外気温度Tambに対して他の熱源からの影
響を除き、現実の外気温度に相当するよう処理した値、
T'ptcは、乗員によって設定された設定温度Tptcを外
気温度に応じて補正した値、Q'sunは、日射センサ45
からの光量としての日射量情報を熱量に換算した値であ
り、またA〜Eは定数である。そして、この目標吹出温
度が低いほど車両熱負荷が高いことを示している。
【0017】次にステップS10では、上記ステップS
9の特性で求められた吸込口を判定し、RECであれば
ステップS11で上記ステップS7と同様にして内気循
環を選択し、FREであればステップS12で上記ステ
ップS8と同様にして外気導入を選択する。またFRE
20%の場合にはステップS13において、上記インテ
ークドアを中間位置に駆動して外気が20%、内気が8
0%導入される状態とする。その後、リターンする。以
上がCPU41による吸込口制御の手順である。
9の特性で求められた吸込口を判定し、RECであれば
ステップS11で上記ステップS7と同様にして内気循
環を選択し、FREであればステップS12で上記ステ
ップS8と同様にして外気導入を選択する。またFRE
20%の場合にはステップS13において、上記インテ
ークドアを中間位置に駆動して外気が20%、内気が8
0%導入される状態とする。その後、リターンする。以
上がCPU41による吸込口制御の手順である。
【0018】ここで、今、外気温度が25℃より高い状
態でRECスイッチ51およびデフスイッチ56を共に
オフし、コンプレッサ2を作動させて車両を走行させて
いるとする。上述した手順によれば、このときエンジン
冷却水温Twが所定値以下(エンジン負荷が所定値以
下)であれば、目標吹出温度Xm、すなわち車両熱負荷
に応じて外気導入,内気循環が選択されることになる。
つまり車両熱負荷が高いほど内気を多くして冷房能力を
強化する。
態でRECスイッチ51およびデフスイッチ56を共に
オフし、コンプレッサ2を作動させて車両を走行させて
いるとする。上述した手順によれば、このときエンジン
冷却水温Twが所定値以下(エンジン負荷が所定値以
下)であれば、目標吹出温度Xm、すなわち車両熱負荷
に応じて外気導入,内気循環が選択されることになる。
つまり車両熱負荷が高いほど内気を多くして冷房能力を
強化する。
【0019】この状態で例えば走行速度を上げたり、あ
るいは登坂走行を行うと、エンジン負荷が増大してエン
ジン冷却水温Twが上昇し、Twが所定温度以上になる
と、外気導入が選択されていた場合でもこれが強制的に
内気循環に切換わる。これにより外気より低温の内気が
導入されるので、エバポレータ6での熱交換量が減少し
て冷媒の循環量が減少し、その結果、コンプレッサ2の
吐出圧が減少してコンプレッサ2によるエンジン負荷が
軽減されるとともに、コンデンサ3の放熱量も減少し、
これによりエンジンルーム内の温度上昇を抑制すること
ができる。
るいは登坂走行を行うと、エンジン負荷が増大してエン
ジン冷却水温Twが上昇し、Twが所定温度以上になる
と、外気導入が選択されていた場合でもこれが強制的に
内気循環に切換わる。これにより外気より低温の内気が
導入されるので、エバポレータ6での熱交換量が減少し
て冷媒の循環量が減少し、その結果、コンプレッサ2の
吐出圧が減少してコンプレッサ2によるエンジン負荷が
軽減されるとともに、コンデンサ3の放熱量も減少し、
これによりエンジンルーム内の温度上昇を抑制すること
ができる。
【0020】ここで、図5は内気循環時および外気導入
時における冷媒圧力とエンタルピ(熱量)との関係を示
すモリエル線図であり、実線で示すラインL1,L2,
L3,L4が内気循環選択時を、一点鎖線で示すライン
L11,L12,L13,L14が外気導入選択時をそ
れぞれ示している。詳しくは、ラインL1,L11がコ
ンプレッサ2による圧縮時の状態を、ラインL2,L1
2がコンデンサ3による凝縮時の状態を、ラインL3,
L13が膨張弁5による膨張時の状態を、ラインL4,
L14がエバポレータ6による蒸発時の状態をそれぞれ
示している。またラインL21は冷媒の状態を示す線
(冷媒の種類によって変わる)であり、このラインL2
1の左側は液体状態、右側は気体状態であり、ラインL
21の内側は液体と気体が混合された状態を示してい
る。
時における冷媒圧力とエンタルピ(熱量)との関係を示
すモリエル線図であり、実線で示すラインL1,L2,
L3,L4が内気循環選択時を、一点鎖線で示すライン
L11,L12,L13,L14が外気導入選択時をそ
れぞれ示している。詳しくは、ラインL1,L11がコ
ンプレッサ2による圧縮時の状態を、ラインL2,L1
2がコンデンサ3による凝縮時の状態を、ラインL3,
L13が膨張弁5による膨張時の状態を、ラインL4,
L14がエバポレータ6による蒸発時の状態をそれぞれ
示している。またラインL21は冷媒の状態を示す線
(冷媒の種類によって変わる)であり、このラインL2
1の左側は液体状態、右側は気体状態であり、ラインL
21の内側は液体と気体が混合された状態を示してい
る。
【0021】図からわかるように、外気導入時のコンプ
レッサ2の冷媒圧縮圧P1は、内気導入時のP2よりも
大きく、外気導入から内気循環に切換えると、その差分
(P1−P2)だけエンジン負荷が軽減されることにな
る。一方、外気導入時のコンデンサ3の放熱量Q1は、
内気循環時のQ2よりも大きく、外気導入から内気循環
に切換えると、その差分(Q1−Q2)だけエンジンル
ーム内の温度が低下することになる。
レッサ2の冷媒圧縮圧P1は、内気導入時のP2よりも
大きく、外気導入から内気循環に切換えると、その差分
(P1−P2)だけエンジン負荷が軽減されることにな
る。一方、外気導入時のコンデンサ3の放熱量Q1は、
内気循環時のQ2よりも大きく、外気導入から内気循環
に切換えると、その差分(Q1−Q2)だけエンジンル
ーム内の温度が低下することになる。
【0022】さらに、コンデンサ3の放熱量の減少によ
り、コンデンサ3における冷媒と空気との熱交換量が小
さくなる。したがって、図7に示すようにコンデンサ3
がラジエータ7の前面に設けられているものでは、車両
前部からコンデンサ3を通ってラジエータ7に導かれる
空気によりエンジン冷却水はより冷却され、以ってエン
ジン冷却性能が向上し、更にエンジン負荷の軽減が図れ
る。
り、コンデンサ3における冷媒と空気との熱交換量が小
さくなる。したがって、図7に示すようにコンデンサ3
がラジエータ7の前面に設けられているものでは、車両
前部からコンデンサ3を通ってラジエータ7に導かれる
空気によりエンジン冷却水はより冷却され、以ってエン
ジン冷却性能が向上し、更にエンジン負荷の軽減が図れ
る。
【0023】また上記手順において、外気温度Tambが
25℃以下ときにエンジン冷却水温Twが所定温度以上
となった場合には、25℃程度と考えられる内気を導入
しても意味がないから内気導入への切換えは行わない。
さらにデフスイッチ56がオンされているときは、乗員
が窓曇りを除去しようとしている場合であるから、内気
循環への切換えは行わず、窓曇りの除去に適した外気導
入を選択する。
25℃以下ときにエンジン冷却水温Twが所定温度以上
となった場合には、25℃程度と考えられる内気を導入
しても意味がないから内気導入への切換えは行わない。
さらにデフスイッチ56がオンされているときは、乗員
が窓曇りを除去しようとしている場合であるから、内気
循環への切換えは行わず、窓曇りの除去に適した外気導
入を選択する。
【0024】以上の実施例の構成において、インテーク
ドアアクチュエータ61が切換設定手段101を、CP
U41が比較手段107および制御手段109をそれぞ
れ構成する。
ドアアクチュエータ61が切換設定手段101を、CP
U41が比較手段107および制御手段109をそれぞ
れ構成する。
【0025】また以上では、ステップS4で外気温度T
ambが25℃(車室内温度に関連する基準値)を越える
か否かを判定するようにしたが、例えば図6のステップ
S4’に示すように、上記外気温度Tambが実際の室内
温度Tinc(室内温度センサ44にて検出される)を越
えるか否かを判定するようにしても同様の効果が得られ
る。この場合は室内温度Tincが車室内温度に関連する
基準値に相当することになる。 なお、インテークドア
アクチュエータの駆動機構は図2のものに限定されな
い。
ambが25℃(車室内温度に関連する基準値)を越える
か否かを判定するようにしたが、例えば図6のステップ
S4’に示すように、上記外気温度Tambが実際の室内
温度Tinc(室内温度センサ44にて検出される)を越
えるか否かを判定するようにしても同様の効果が得られ
る。この場合は室内温度Tincが車室内温度に関連する
基準値に相当することになる。 なお、インテークドア
アクチュエータの駆動機構は図2のものに限定されな
い。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、コンプレッサが作動し
ており、かつ外気温度が車室内温度に関連する基準値よ
り高いときにエンジン冷却水温が所定値以上となった場
合には、内気循環を設定するようにしたので、コンプレ
ッサを停止することなく、すなわち冷房性能を低下させ
ることなくエンジン負荷およびコンデンサの放熱量を軽
減することが可能となる。
ており、かつ外気温度が車室内温度に関連する基準値よ
り高いときにエンジン冷却水温が所定値以上となった場
合には、内気循環を設定するようにしたので、コンプレ
ッサを停止することなく、すなわち冷房性能を低下させ
ることなくエンジン負荷およびコンデンサの放熱量を軽
減することが可能となる。
【図1】クレーム対応図である。
【図2】本発明に係る車両用空調装置の一実施例を示す
ブロック図である。
ブロック図である。
【図3】処理手順を示すフローチャートである。
【図4】図3に続くフローチャートである。
【図5】内気循環時および外気導入時における冷媒圧力
とエンタルピ(熱量)との関係を示すモリエル線図であ
る。
とエンタルピ(熱量)との関係を示すモリエル線図であ
る。
【図6】別実施例を示すフローチャートである。
【図7】車両用空調装置を構成するクーラユニットの構
成を示す平面図である。
成を示す平面図である。
1,102 エンジン 2,103 コンプレッサ 3,104 コンデンサ 4 リキッドタンク 5 膨張弁 6,105 エバポレータ 7 ラジエータ 41 CPU 43,106 外気温センサ 44 室内温度センサ 45 日射センサ 46,108 水温センサ 51 RECスイッチ 52 エアコンスイッチ 61 インテークドアアクチュエータ 62 イグニッションスイッチ 63 バッテリ 71,72,73 リレー 100 クーラユニット 101 切換設定手段 107 比較手段 109 制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野路 郁太郎 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−291210(JP,A) 実開 昭62−174915(JP,U)
Claims (4)
- 【請求項1】 車室外の空気を導入する外気導入、およ
び車室内の空気を導入する内気循環を切換設定する切換
設定手段と、エンジンにより駆動され、冷媒を圧送する
コンプレッサと、エンジンルーム内に設けられ、前記コ
ンプレッサからの冷媒を凝縮するコンデンサと、前記凝
縮された冷媒を気化することにより前記導入された空気
を冷却するエバポレータとを備えた車両用空調装置にお
いて、外気温度を検出する外気温センサと、前記検出さ
れた外気温度と車室内温度に関連する基準値とを比較す
る比較手段と、エンジン冷却水温を検出する水温センサ
と、前記コンプレッサが作動しており、かつ外気温度が
前記車室内温度に関連する基準値より高いときに前記エ
ンジン冷却水温が所定値以上となった場合には、前記内
気循環を設定すべく前記切換設定手段を制御する制御手
段とを具備することを特徴とする車両用空調装置。 - 【請求項2】 前記車室内温度に関連する基準値は、予
め設定された標準的車室内温度の設定値であることを特
徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。 - 【請求項3】 前記車室内温度に関連する基準値は、室
内温度センサにて検出された車室内温度であることを特
徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。 - 【請求項4】 デフロスタ吹出口を含む吹出口を選択す
る吹出口選択手段と、前記コンプレッサが作動してお
り、かつ外気温度が前記車室内温度に関連する基準値よ
り高いときに前記エンジン冷却水温が所定値以上となっ
た場合でも、前記デフロスタ吹出口が選択されている場
合には、前記制御手段による内気循環への切換えを禁止
する禁止手段とを更に備えたことを特徴とする請求項1
〜3のいずれかに記載の車両用空調装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3164932A JP2722868B2 (ja) | 1991-06-10 | 1991-06-10 | 車両用空調装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3164932A JP2722868B2 (ja) | 1991-06-10 | 1991-06-10 | 車両用空調装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04362412A JPH04362412A (ja) | 1992-12-15 |
JP2722868B2 true JP2722868B2 (ja) | 1998-03-09 |
Family
ID=15802583
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3164932A Expired - Fee Related JP2722868B2 (ja) | 1991-06-10 | 1991-06-10 | 車両用空調装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2722868B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114198193B (zh) * | 2020-09-02 | 2023-02-03 | 上海汽车集团股份有限公司 | 一种水空中冷系统冷却液温度的数据处理方法及装置 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61291210A (ja) * | 1985-06-17 | 1986-12-22 | Nissan Shatai Co Ltd | 自動車用空調装置 |
JPS62174915U (ja) * | 1986-04-25 | 1987-11-06 |
-
1991
- 1991-06-10 JP JP3164932A patent/JP2722868B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04362412A (ja) | 1992-12-15 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |