JP3265624B2 - 車両用熱交換器の温度演算装置 - Google Patents

車両用熱交換器の温度演算装置

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JP3265624B2
JP3265624B2 JP18359492A JP18359492A JP3265624B2 JP 3265624 B2 JP3265624 B2 JP 3265624B2 JP 18359492 A JP18359492 A JP 18359492A JP 18359492 A JP18359492 A JP 18359492A JP 3265624 B2 JP3265624 B2 JP 3265624B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両用空気調和装置に係
り、特に当該空気調和装置に採用される蒸発器等の熱交
換器の温度を演算するに適した温度演算装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車両用空気調和装置においては、
その冷凍サイクルにおいて、冷房性能の安定制御のため
に可変容量型圧縮機を採用し、この圧縮機の容量制御に
伴う冷凍サイクルの運転を通じ、冷凍サイクルの蒸発器
の温度を一定にするように制御するようにしたものがあ
る。また、最近では、可変容量型圧縮機を採用した冷凍
サイクルにおいて、さらに、防曇性能確保ため、蒸発器
の温度を外気温と一定温度との差に維持するように外気
温の変化に応じて制御するようにしたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、これらのよ
うな構成においては、蒸発器の温度を一定にしたり、或
いは同温度を外気温に対して一律に決定するため、蒸発
器の温度が常に適正に決定されるとは限らない。このた
め、蒸発器の温度が高すぎると当該車両のフロントウィ
ンドシールドが曇ったり、また、蒸発器の温度が低すぎ
るとフロントウィンドシールドの曇りは生じないもの
の、圧縮機、即ちエンジンに対し過負荷となり燃費の悪
化を招くという不具合が生じる。
【0004】そこで、本発明は、このようなことに対処
すべく、車両用熱交換器の温度を常に適正に演算して、
曇り防止や駆動源の省動力を実現するようにした温度演
算装置を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題の解決にあた
り、本発明は、図1にて示すごとく、車両の車室内に吹
き出すべき空気流を導入する通風路内に介装されて同空
気流を除湿冷却する熱交換器において、以下のようにし
たことにその構成上の特徴がある。
【0006】即ち、本発明の構成上の特徴は、外気温を
検出する外気温検出手段1と、車両の走行条件を検出す
る走行条件検出手段2と、前記検出外気温及び前記検出
走行条件に応じて車両のウィンドシールドの内表面予測
温度を決定する内表面予測温度決定手段3と、前記決定
内表面予測温度にほぼ一致すると擬制してなる前記ウィ
ンドシールドの内表面露点温度と前記熱交換器の目標温
度との関係を定めた所定のデータに基づき、前記擬制内
表面露点温度に応じて前記熱交換器の目標温度を演算す
る目標温度演算手段4とを設けるようにしたことにあ
る。
【0007】
【発明の作用・効果】このように本発明を構成したこと
により、内表面予測温度決定手段3が、前記検出外気温
及び前記検出走行条件に応じて車両のウィンドシールド
の内表面予測温度を決定し、かつ、目標温度演算手段4
が前記所定のデータに基づき、前記決定内表面予測温度
にほぼ一致すると擬制した内表面露点温度に応じて前記
熱交換器の目標温度を演算する。
【0008】かかる場合、上述のように、熱交換器の目
標温度が、外気温のみならず、車両の走行条件をも加味
して演算されるので、同目標温度が外気温及び車両の走
行条件の変動に伴い常に適正に変化した値として得られ
る。従って、この目標温度を活用すれば、ウィンドシー
ルドの内表面の曇り防止や車両のエンジンや電動機等の
駆動源の省動力化を確保し得る。
【0009】
【実施例】以下、本発明の第1実施例を図面により説明
すると、図2は、車両用リヒート式空気調和装置に本発
明が適用された例を示している。この空気調和装置はエ
アダクト10を備えており、このエアダクト10内に
は、蒸発器20が配設されている。しかして、この空気
調和装置は、エアダクト10内に流入する空気流を蒸発
器20により除湿冷却し、同除湿冷却空気流の温度を、
図示しないエアミックスダンパやヒータコアの作用に応
じ車室10a内への必要吹き出し温度に調整した後、車
室内に空気流を吹き出すようになっている。なお、空気
調和装置はそのデフロスタモードにてフロントウィンド
シールドに向け空気流を吹き出す。
【0010】蒸発器20は、図2にて示すごとく、可変
容量型圧縮機30、凝縮器40、受液器50、膨張弁6
0及び各配管P1〜P4と共に、空気調和装置の冷凍サイ
クルRを構成する。圧縮機30は、電磁クラッチ30a
を介し、当該車両のエンジンから動力を伝達されて作動
し、その容量Vcに応じ配管P1 内の冷媒を吸入圧縮し
て圧縮冷媒を配管P2 内に吐出する。圧縮機30の容量
Vcはその可変容量制御機構の制御に応じて制御され
る。電磁クラッチ30aは、その係合により、エンジン
の動力を圧縮機30に伝達する。配管P1 内の圧縮冷媒
は、凝縮器40により凝縮され、配管P3 を通り受液器
50に流入して気液分離される。また、受液器50から
の液層成分が循環冷媒として配管P4及び同配管P4中に
介装した膨張弁60を通り蒸発器20内に流入する。な
お、膨張弁60は感温筒60aによる配管P1内の冷媒
温検出値に基づき蒸発器20への流入冷媒量を絞る。
【0011】次に、圧縮機30及び電磁クラッチ30a
のための電気回路構成について説明すると、外気温セン
サ70は当該車両の外気の温度を検出し外気温検出信号
を発生する。エバ後温センサ80は蒸発器20の空気下
流側出口における空気流の温度を検出し蒸発器20の温
度を表すエバ後温検出信号を発生する。雨滴センサ90
は当該車両のフロントウィンドシールドへの雨滴量を検
出し雨滴検出信号を発生する。車速センサ100は当該
車両の車速を検出して車速検出信号を発生する。
【0012】マイクロコンピュータ110は、コンピュ
ータプログラムを、各センサ70〜100との協働によ
り、図3にて示すフローチャートに従い実行し、この実
行中において、電磁クラッチ30a及び圧縮機30の容
量制御機構30bの各駆動回路120、130を駆動制
御する演算処理をする。マイクロコンピュータ110は
イグニッションスイッチIGを介しバッテリBから給電
されて作動する。前記コンピュータプログラムはマイク
ロコンピュータ120のROMに予め記憶されている。
【0013】以上のように構成した本第1実施例におい
て、イグニッションスイッチIGを閉じてエンジンの始
動のもとに当該車両を発進させる。また、マイクロコン
ピュータ110がイグニッションスイッチIGの閉成に
応答してコンピュータプログラムの実行を図3のフロー
チャートに従いステップ200にて開始する。すると、
マイクロコンピュータ110が、ステップ210にて初
期化の処理を行うとともに、クラッチ係合信号を出力
し、これに応答して駆動回路120が電磁クラッチ30
aを係合させる。このため、圧縮機30が、エンジンか
ら電磁クラッチ30aを介し動力が伝達されて作動し、
現段階の容量Vcでもって配管P1 内の冷媒を吸入圧縮
し圧縮冷媒を配管P2 を通して凝縮器40に流入させ
る。すると、同流入圧縮冷媒が、凝縮器40により凝縮
され、受液器50により気液分離され、膨張弁60によ
り膨張冷媒に変換されて、蒸発器20内に流入する。こ
のため、同蒸発器20が流入冷媒によりエアダクト10
内への空気流を除湿冷却するとともに、同流入冷媒を配
管P1を通して圧縮機30に還流する。
【0014】上述のようにステップ210での演算処理
を終了すると、マイクロコンピュータ110が、ステッ
プ220にて外気温センサ70からの外気温検出信号、
エバ後温センサ80からのエバ後温検出信号及び雨滴セ
ンサ90からの雨滴検出信号の各値をA−D変換して外
気温Tam、エバ後温度TE及び雨滴量Wとしてセット
し、かつ車速センサ100からの車速検出信号の値を車
速Vsとしてセットする。然る後、マイクロコンピュー
タ110が、次のステップ230において、図4にて示
すTw−Tamデータに基づき外気温Tamに応じて当
該車両のフロントウィンドシールドの内表面予測温度T
wを演算し、かつ、ステップ240にて、図5にて示す
D−TEIデータに基づき、エバ後温度の目標値として
の目標エバ後温度TEIを、内表面予測温度Twを後述の
ように露点温度TEIと犠牲して演算する。なお、上述し
たように、エバ後温センサ80が発生するエバ後温検出
信号は蒸発器20の温度を表すことから、目標エバ後温
度TEIが蒸発器20の目標温度を表すことはいうまでも
ない。
【0015】かかる場合、Tw−Tamデータは以下の
ようにして得られたものである。本発明者等が当該車両
の種々の環境条件との関係で実験により確認してみたと
ころ、フロントウィンドシールドの曇りや燃費の悪化を
もたらす原因は、外気温のみならず、当該車両の走行条
件も関与していることが分かった。そして、外気温と走
行条件の二条件のみを考慮して蒸発器20の温度、即ち
エバ後温を決定すれば、この決定値による空調制御でも
って、フロントウィンドシールドの曇りや燃費の悪化の
防止は簡単に実現できることも分かった。具体的には、
降雨の有無及び車速Vsをパラメータとし、車室内温度
安定時における外気温Tamに基づきフロントウィンド
シールドの内表面予測温度Twを求め、この内表面予測
温度Twをフロントウィンドシールド内表面の露点温度
TDと擬制し、この擬制露点温度TDから一定条件下で目
標エバ後温度TEIを求めることとした。なお、擬制露点
温度TDに着目したのは、省動力のもとに曇り防止を図
ろうとしたためである。
【0016】このような観点から第1に得られたのが図
4のTw−Tamデータである。即ち、このデータは、
車室10a内の温度が25(℃)で安定していることを
前提条件とするもので、破線Laは、車速Vs=100
(km/h)であって降雨時であることを環境条件とし
た外気温Tamとフロントウィンドシールドの内表面予
測温度Twとの関係を表す。また、一点鎖線Lbは、車
速Vs=40(km/h)であって晴天であることを環
境条件とした外気温Tamとフロントウィンドシールド
の内表面予測温度Twとの関係を表す。また、二点鎖線
Lcは、車速Vs=0(km/h)であって晴天である
ことを環境条件とした外気温Tamとフロントウィンド
シールドの内表面予測温度Twとの関係を表す。
【0017】また、第2に得られたのが図5にて示すT
DーTEI データである。即ち、このデータは、車室10
a内の温度が25(℃)で安定していることを前提条件
として、当該車両に4人乗っており、乗員一人当りの加
湿量60(g/h)、吹き出し空気流量150(m3
h) とし、かつ、上述の内表面予測温度Twを擬制露
点温度TD に等しいものとして、人体加湿量、車室内温
度及び蒸発器除湿量間の釣合を考慮しつつ求められた。
これにより、曇り防止の観点及び燃費悪化防止の観点か
ら擬制露点温度TD に基づき最小必要エバ後温度を目標
エバ後温度TEIとして求め得る。なお、Tw−Tamデ
ータ及びTD ーTEIデータは、マイクロコンピュータ1
10のROMに予め記憶されている。
【0018】従って、ステップ230における演算にお
いては、例えば、車速Vsが100(km/h)であ
り、外気温Tamが零(℃)であって、雨滴量Wが零で
ないつまり降雨時ならば、Tw−Tamデータの直線L
aに基づき内表面予測温度Twが約2(℃)として求め
られる。また、ステップ240における演算において
は、Tw−Tamデータに基づき得られた内表面予測温
度Tw即ち擬制露点温度TDに基づき目標エバ後温度TE
Iが求められる。
【0019】このようにしてステップ240での演算処
理が終了すると、マイクロコンピュータ110が、ステ
ップ250においてステップ220におけるエバ後温度
TEを目標エバ後温度TEI と比較判別する。エバ後温度
TEが目標エバ後温度TEIよりも大きければ、マイクロ
コンピュータ110が、圧縮機30の容量不足との判断
のもとに、コンピュータプログラムをステップ250か
らステップ260に進めて、現段階の圧縮機30の容量
Vcに所定容量αを加算してこの加算結果を容量Vcと
更新する。また、エバ後温度TEが目標エバ後温度TEI
に等しい場合には、マイクロコンピュータ110が、圧
縮機30の容量は適正であるとの判断のもとに、コンピ
ュータプログラムをステップ270に進めて、現段階の
圧縮機30の容量Vcをそのまま維持するようにする。
また、エバ後温度TE が目標エバ後温度TEIよりも小さ
ければ、マイクロコンピュータ110が、圧縮機30の
容量過大との判断のもとに、コンピュータプログラムを
ステップ280に進めて、現段階の圧縮機30の容量V
cから所定容量αを減算してこの減算結果を容量Vcと
更新する。なお、所定容量αはマイクロコンピュータ1
10のROMに予め記憶されている。
【0020】しかして、マイクロコンピュータ110が
ステップ260〜280のいずれかの容量Vcを容量出
力信号として発生すると、駆動回路130が圧縮機30
の容量制御機構30bを駆動する。かかる場合、容量制
御機構30bが、各ステップ260〜280のいずれか
の容量Vcとなるように圧縮機30の現段階の容量を制
御する。現段階において、圧縮機30の容量がステップ
260での容量Vc=Vc+αに制御された場合には、
蒸発器40への流入冷媒流量が所定容量αに相当する分
だけ増大する。このため、蒸発器40の吹き出し空気流
に対する冷却能力が増大してエバ後温度TE を低下させ
る。従って、空気調和装置は、デフロスタモードのと
き、フロントウィンドシールドの曇りを確実に除去でき
る。また、所定容量αを適正定めておけば、圧縮機30
のエンジンに対する負荷増大を最小限に抑制しつつ曇り
除去が可能となる。
【0021】また、現段階において、圧縮機30の容量
がステップ280での容量Vc=Vc−αに制御された
場合には、蒸発器40への流入冷媒流量が所定容量αに
相当する分だけ減少する。このため、蒸発器40の吹き
出し空気流に対する冷却能力が減少してエバ後温度TE
を上昇させる。従って、空気調和装置は、デフロスタモ
ードのとき、フロントウィンドシールドの曇りを確実に
除去しつつ、エンジンに対する負荷抑制、即ち燃費の向
上を確保し得る。
【0022】以上説明したように、本第1実施例におい
ては、図4及び図5にて示したデータを有効に活用し
て、外気温Tamからフロントウィンドシールドの内容
面予測温度Twを求め、かつこの内表面予測温度Twを
擬制露点温度TD として目標エバ後温度TEIを求めるよ
うにしたので、同目標エバ後温度TEIを、外気温Tam
のみならず、当該車両の走行条件をも加味して求めるこ
ととなる。換言すれば、目標エバ温度が、外気温Tam
により一義的に決定されることなく、擬制露点温度TD
との関連で走行条件の変化に応じ適正に変化して決定さ
れる。その結果、フロントウィンドシールドの曇り防止
を当該車両の走行条件の変化にかかわらず適確に実現し
得るとともに、目標エバ後温度TEIに基づく圧縮機30
の容量制御によりエンジンの燃費を確実に向上させ得
る。
【0023】なお、前記第1実施例においては、図4の
データを車室内温度25(℃)を基準に求めた例につい
て説明したが、これに限らず、図6にて符号Lにより示
すごとく、例えば、車室内温度30(℃)を基準にして
TwとTamとの関係を車速及び雨滴量をパラメータと
して求めるようにしてもよい。また、図5のTDーTEI
データは、吹き出し空気流量を150(m3/h)とし
たが、これに限らず、同吹き出し空気流量を150(m
3/h )から増減させるようにして実施してもよい。か
かる場合、吹き出し空気流量を150(m3/h )より
も減少させれば、TDーTEI データは、傾きをそのまま
にして上方へシフトし、一方、吹き出し空気流量を15
0(m3/h )よりも増大させれば、TDーTEI データ
は、傾きをそのままにして下方へシフトする。
【0024】また、本発明の第2実施例を図7を参照し
て説明すると、この第2実施例においては、前記第1実
施例にて述べた図3のフローチャートのステップ240
とステップ250との間に、図7に示すごとく、ステッ
プ241〜244を追加するように変更し、この変更フ
ローチャートでもって、マイクロコンピュータ110に
より実行すべきコンピュータプログラムを、前記第1実
施例にて述べたコンピュータプログラムに代えて特定す
るようにしたことにその構成上の特徴がある。その他の
構成は前記第1実施例と同様である。
【0025】以上のように構成した本第2実施例におい
て、前記第1実施例と同様にステップ200〜240に
おける演算処理を行う。その後、マイクロコンピュータ
110が、図7にて示すごとく、次のステップ241に
て、エアダクト10から車室10a内への吹き出し空気
流の必要吹き出し温度Taoを、車室10a内の設定温
度、現実の内気温、外気温及び日射量に基づき演算し、
ステップ242にて、ステップ240における目標エバ
後温度TEIを必要吹き出し温度Taoと比較判別する。
現段階にて、TaoがTEIよりも大きければ、マイクロ
コンピュータ110が、ステップ242にて「YES」
と判別し、かつ、ステップ244にてステップ240で
の目標エバ後温度TEIをそのままTEIとセットする。一
方、TaoがTEI以下であれば、マイクロコンピュータ
110がステップ242にて「NO」と判別し、かつス
テップ243にて、上述の必要吹き出し温度TaoをT
EIとセットする。
【0026】すると、マイクロコンピュータ110が、
ステップ250にて、現段階におけるエバ後温度TE
を、ステップ243或いは244での目標エバ後温度T
EIと比較し、前記第1実施例と同様にコンピュータプロ
グラムを各ステップ260、270及び280のいずれ
かに進める。かかる場合、上述のように、Tao>TEI
ならばステップ240でのTEIをそのまま維持し、また
Tao≦TEIならばステップ240でのTEIに代えて必
要吹き出し温度TaoをTEIとして、ステップ250で
の判別をした上で、各ステップ260〜280のいずれ
かでの容量Vcの決定を行う。従って、エバ後温度TE
を目標エバ後温度TEIに近づけるように制御するにあた
り、圧縮機30の容量を減少させるように同容量を決定
することとなり、その結果、圧縮機30の省動力を実現
しつつ、リヒート温度制御領域での実吹き出し温度をT
aoにほぼ等しくするように制御できる。
【0027】このような現象は、図8にて示すような実
験結果から容易に理解できる。即ち、従来のようにエバ
後温度を固定(図8にて破線E参照)して、リヒート領
域での実吹き出し温度(図8にて実線H参照)を必要吹
き出し温度Taoにほぼ一致させるように制御するのに
対し、本第2実施例では、目標エバ後温度TEIが図8の
斜線領域で示すように変化することを活用して圧縮機3
0の容量を決定することにより、従来と同様に実吹き出
し温度を必要吹き出し温度Taoにほぼ一致させるよう
に制御する。かかる場合、圧縮機30の容量を目標エバ
後温度TEIの上昇に応じ減少させるように制御するの
で、圧縮機30の省動力化をも確保し得る。その他の作
用効果は前記第1実施例と同様である。
【0028】次に、本発明の第3実施例を図9(A)を
参照して説明すると、この第3実施例においては、前記
第1実施例にて述べた図3のフローチャートのステップ
240〜290を、図9(A)に示すごとく変更し、こ
の変更後のフローチャートでもって、マイクロコンピュ
ータ110により実行すべきコンピュータプログラム
を、前記第1実施例にて述べたコンピュータプログラム
に代えて特定するようにしたことにその構成上の特徴が
ある。なお、圧縮機30に代えて固定容量型圧縮機を採
用した点を除き、その他の構成は前記第1実施例と同様
である。
【0029】このように構成した本第3実施例におい
て、前記第1実施例と同様にステップ200〜240に
おける演算処理をする。その後、マイクロコンピュータ
110が、ステップ245にて、ステップ240におけ
る目標エバ後温度TEIとの関連で定めた前記固定容量型
圧縮機の駆動停止パターン(図9(A)参照)に基づき
ステップ240での目標エバ後温度TEIに応じて前記固
定容量型圧縮機の駆動又は停止を決定し、かつステップ
300にて、同決定結果を圧縮機出力信号として発生す
る。このため、前記固定容量型圧縮機の駆動又は停止が
行われる。かかる場合、前記固定容量型圧縮機の停止時
間が目標エバ後温度TEIの上昇に伴い長くなるので、同
圧縮機即ちエンジンの省動力化が実現できる。なお、図
9(A)にて、符号βは前記駆動停止パターンのヒステ
リシス幅を示す。
【0030】図9(B)は前記第3実施例の変形例を示
しており、この変形例においては、図9(A)のフロー
チャートのステップ240と245との間に、図9
(B)にて示すごとく、図7のステップ241〜244
を付加し、このように付加したフローチャートでもっ
て、マイクロコンピュータ110により実行すべきコン
ピュータプログラムを、前記第3実施例にて述べたコン
ピュータプログラムに代えて特定するようにしたことに
その構成上の特徴がある。その他の構成は前記第3実施
例と同様である。
【0031】このように構成した本変形例において、前
記第2及び第3の実施例と同様にステップ200〜24
1における演算処理を行う。その後、マイクロコンピュ
ータ110が、各ステップ242、243及び244に
おいて、前記第2実施例における図7の各ステップ24
2、243及び244における演算処理と同様の演算処
理を行って、Tao>TEIならばステップ240でのT
EIをそのまま維持し、またTao≦TEIならばステップ
240でのTEIに代えて必要吹き出し温度TaoをTEI
とし、コンピュータプログラムをステップ245以後に
進める。これにより、TEIをTao以下に抑制すること
で、前記固定容量型圧縮機の駆動・停止制御を同圧縮機
の省動力を達成しつつ実現できる。
【0032】なお、前記各実施例では、、図4のTw−
Tamデータの決定に際し、雨滴の有無や車速をパラメ
ータとして活用したが、これに代えて、例えば、フロン
トウィンドシールドの外表面に沿って流れる空気流の流
速を活用してTw−Tamデータを決定するようにして
もよい。従って、フロントウィンドシールドに限ること
もない。
【0033】また、前記第1〜第3の実施例及び同第3
実施例の変形例においては、熱交換器としての蒸発器に
本発明を適用した例について説明したが、これに代え
て、電気自動車の空気調和装置の熱交換器として採用さ
れるようになったペルチェ素子に本発明を適用して実施
してもよい。かかる場合には、当該ペルチェ素子を含む
冷凍サイクルの駆動源や電気自動車の駆動源たる電動機
の省動力化及びバッテリの電力消費の低減並びに電気自
動車のフロントウィンドシールドの曇り防止を確保でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】特許請求の範囲の記載に対する対応図である。
【図2】本発明の第1実施例を示すブロック図である。
【図3】図2のマイクロコンピュータの作用を示すフロ
ーチャートである。
【図4】降雨の有無及び車速をパラメータとして内表面
予測温度Twと外気温Tamとの関係を表すデータであ
る。
【図5】擬制露点温度TDと目標エバ後温度TEIとの関
係を表すデータである。
【図6】図4のデータの変形例を示すデータである。
【図7】本発明の第2実施例を示す要部フローチャート
である。
【図8】同第2実施例における目標エバ後温度TEI、従
来の固定エバ後温度及び実吹き出し温度と必要吹き出し
温度との関係を示すグラフである。
【図9】本発明の第3実施例を表す要部フローチャート
及びその変形例を示す要部フローチャートである。
【符号の説明】 10…エアダクト、20…蒸発器、70…外気温セン
サ、90…雨滴センサ、100…車速センサ、110…
マイクロコンピュータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60H 3/00 B60H 1/00 101 B60H 1/32 624

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両の車室内に吹き出すべき空気流を導入
    する通風路内に介装されて同空気流を除湿冷却する熱交
    換器において、 外気温を検出する外気温検出手段と、 車両の走行条件を検出する走行条件検出手段と、 前記検出外気温及び前記検出走行条件に応じて車両のウ
    ィンドシールドの内表面予測温度を決定する内表面予測
    温度決定手段と、 前記決定内表面予測温度にほぼ一致すると擬制してなる
    前記ウィンドシールドの内表面露点温度と前記熱交換器
    の目標温度との関係を定めた所定のデータに基づき、前
    記擬制内表面露点温度に応じて前記熱交換器の目標温度
    を演算する目標温度演算手段とを設けるようにしたこと
    を特徴とする車両用熱交換器の温度演算装置。
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