JP2722446B2 - 燃料噴射式エンジンの燃料噴射量制御装置 - Google Patents

燃料噴射式エンジンの燃料噴射量制御装置

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JP2722446B2
JP2722446B2 JP59230597A JP23059784A JP2722446B2 JP 2722446 B2 JP2722446 B2 JP 2722446B2 JP 59230597 A JP59230597 A JP 59230597A JP 23059784 A JP23059784 A JP 23059784A JP 2722446 B2 JP2722446 B2 JP 2722446B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、プレッシャレギュレータを備え、燃料噴
射弁に圧送される燃料の圧力を、噴射雰囲気との差圧が
一定となるように調整し、エンジンの運転状態に基づい
て燃焼噴射弁の開弁時間を制御することによって燃料噴
射量を制御するようにされた燃料噴射式エンジンの燃料
噴射量制御装置に関し、特に、高温始動後、所定期間だ
け、燃料噴射弁への燃料圧力を特別に高くするととも
に、その所定期間の経過後、燃料噴射量の増量を行い、
高温始動後に空燃比がリーン化するのを防止する装置に
関するものである。 〔従来の技術〕 比較的長時間運転されたエンジンを停止すると、冷却
機能が停まることからエンジンの温度は停止後若干上昇
する。このように、温度が上昇すると、燃料が高温にな
り、燃料中にベーパが発生することがある。燃料中にベ
ーパが生じている状態で再度エンジンを始動すと、ベー
パが燃料噴射弁から噴射されてしまい、エンジンに必要
量の燃料が供給されるないことになる。つまり、燃焼室
の空燃比がリーンとなり、エンジンストールをおこした
り、エンジンがスムーズに運転されないことになる。 そこで、比較的高温状態でエンジンが始動されたこと
を検出して、所定期間だけ、燃料噴射弁への燃料圧力を
特別に高くする装置が実開昭58-24435号公報(実願昭56
-118546号)にて提案されている。この装置によれば、
燃料圧力が高くされるため、燃料噴射弁から噴射される
燃料密度が高くなって、空燃比がリーン化するのを防止
することができ、始動直後にエンジンストールをおこし
たり、エンジンがスムーズに運転されないといったエン
ジン不調を解消することができる。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかし、上述の装置においても、燃料圧力を高める所
定期間が経過して、燃料圧力が通常の圧力に戻される
と、その瞬間に再びベーパが発生して空燃比がリーンと
なり、上述の如きエンジン不調を招くことがある。 従って、本発明の目的は、高温状態でのエンジン始動
後、燃料噴射弁への燃料圧力を特別に高める制御が終了
した後に、空燃比がリーンとならないようにすることに
ある。 〔問題点を解決するための手段〕 そこで、本発明は、高温状態でのエンジン始動後、燃
料噴射弁への燃料圧力を特別に高める制御が終了した後
に、燃料噴射弁の開弁時間を特に長くして、燃料噴射量
の増量を行うことを特徴とする。 具体的には、本発明の燃料噴射式エンジンの燃料噴射
量制御装置は、第1図に示すように、調圧レベルを高低
二段に変えられるプレッシャレギュレータを備え、燃料
噴射弁に圧送される燃料の圧力を、噴射雰囲気との差圧
が一定となるようにプレッシャレギュレータによって調
整し、エンジンの運転状態に基づいて燃料噴射弁の開弁
時間を制御することによって燃料噴射量を制御するよう
にされた燃料噴射式エンジンの燃料噴射量制御装置にお
いて、高温始動検出手段によって、比較的高温状態でエ
ンジンが始動されたことを検出し、プレッシャレギュレ
ータ制御手段においては、高温始動が検出されると、所
定期間だけ燃料圧力を高くするようにプレッシャレギュ
レータを制御する。また、燃料増量手段では、前記所定
期間の経過が検出されたことに基づいて前記所定期間の
経過と同時に所定量だけ燃料噴射量を増量し、かつその
増量分を次第に減少させる。 〔作用〕 所定の高温状態でエンジンが始動されると、所定期間
だけ、燃料噴射弁への燃料圧力が特別に高くされ、空燃
比がリーンとならないようにされる。また、所定期間が
経過して、燃料圧力の高圧化制御が終了すると同時に、
燃料噴射量の増量制御すなわち燃料噴射量を増量した
後、その増量分を次第に減少させる制御が行われる。そ
のため、燃料圧力の高圧化制御が終了した瞬間に、再び
ベーパが発生しても燃料噴射量が確保され、空燃比がリ
ーン化することが防止される。 〔実施例〕 以下、本発明の実施例を図面によって説明する。 第2図には、一実施例としての電子制御燃料噴射式エ
ンジンが示されている。また、第3図には、同じ実施例
の燃料供給系が中心に示されている。これらの図におい
て、10はエンジン本体、12は吸気通路、14は燃焼室、16
は排気通路をそれぞれ表している。 図示しないエアクリーナを介して吸入される吸入空気
の流量は、これも図示しないアクセルペダルに連動する
スロットル弁18によって制御される。スロットル弁18を
通過した吸入空気はサージタンク20および吸気弁22を介
して燃料室14に導かれる。途中、エアクリーナとスロッ
トル弁18との間には、エアフローメータ24が設けられて
いて、吸入空気量を検出する。エアフローメータ24は、
吸入空気量を電圧値として検出し、この電圧信号は、線
26を介して制御回路28に送り込まれる。また、スロット
ル弁18には、スロットルセンサ58が連結して設けられて
おり、スロットルセンサ58は、スロットル弁18が所定開
度開かれる毎に、2つの検出端子から交互に所定レベル
の電圧信号を発生するもので、これらの電圧信号は、そ
れぞれ線56を介して制御回路28に送り込まれる。 燃料噴射弁30、30a〜30fは、各気筒毎に設けられてお
り、線32を介して制御回路28から送り込まれる電気的な
駆動パルスに応じて開閉制御せしめられ、燃料供給系か
ら送られる加圧燃料を吸気弁22近傍の吸気通路12内に間
欠的に噴射する。 燃焼室14内で燃焼した後の排気ガスは、排気弁34およ
び排気通路16を介して、さらに触媒コンバータ36を介し
て大気中に排出される。 ディストリビュータ38内に設けられたクランク角セン
サ40、42からは、図示しないクランク軸が30°、360°
回転する毎にパルス信号がそれぞれ出力され、クランク
角30°毎のパルス信号は線44を、クランク角360°毎の
パルス信号は線46を、それぞれ介して制御回路28に送り
込まれる。 エアフローメータ24の中には、吸入空気の温度を検出
する吸気温センサ48が設けられており、検出した吸気温
を表すその出力電圧は、線50を介して制御回路28に送り
込まれる。また、エンジンのシリンダブロックには、冷
却水温を検出する水温センサ52が設けられており、検出
した冷却水温を表すその出力電圧は、線54を介して制御
回路28に送り込まれる。また、シリンダブロックには、
水温スイッチ76も設けられており、水温スイッチ76は冷
却水温が所定温度、例えば、85℃を超えるとオンとなる
もので、そのオンオフ信号は線80を介して制御回路28に
送り込まれる。 ブロックで示したスタータスイッチ74は、図示しない
スタータを起動するための公知のスタータスイッチであ
り、そのオン、オフ信号が制御回路28に送り込まれる。 各燃料噴射弁30a〜30fへの燃料供給を行う燃料供給系
は、第3図に良く示されており、各燃料噴射弁30a〜30f
は、デリバリパイプ21に接続されている。そして、デリ
バリパイプ21には、燃料供給パイプ15およびプレッシャ
レギュレータ90が接続され、燃料供給パイプ15には、途
中燃料フィルタ13を介して、燃料ポンプ17によって燃料
タンク11の燃料が圧送されるようになっており、プレッ
シャレギュレータ90は、リターンパイプ19を介して燃料
タンク11に接続されている。 プレッシャレギュレータ90は、ハウジング91とダイヤ
フラム92によって2つの圧力室95、96を形成しており、
圧力室95は、デリバリパイプ21およびリターンパイプ19
に連通され、圧力室96は、切換弁78に連通されている。
そして、ダイヤフラム92には、常時圧力室95の容積を縮
小するようにスプリング94が付与されているとともに、
弁体93が取り付けられていて、圧力室95とリターンパイ
プ19との連通を断続するようにしている。なお、プレッ
シャレギュレータ90では、周知のように燃料圧力調整作
動を行い、圧力室96の気圧と圧力室95の燃料圧力との差
圧が、一定値、例えば、2.55kg/cm2となるようにダイヤ
フラム92およびスプリング94が調整されている。燃料圧
力調整作動とは、圧力室95の燃料圧力が圧力室96の圧力
より高く、その差圧が一定値を超えると、弁体93がリタ
ーンパイプ19と圧力室95とを連通させて、デリバリパイ
プ21の燃料を燃料タンク11にリターンし、燃料がリター
ンされた結果、デリバリパイプ21および圧力室95の燃料
圧力が低下すると、再び弁体93がリターンパイプ19と圧
力室95との連通を遮断して、燃料圧力が高くなるまでこ
の状態を維持する。デリバリパイプ21には、燃料ポンプ
17より燃料が供給されているため、弁体93がリターンパ
イプ19と圧力室95との連通を遮断した状態では、すぐ
に、デリバリパイプ21および圧力室95の燃料圧力は高く
なって、再度弁体93が作動して燃料をリターンするよう
になる。この作動を繰り返すことによって、デリバリパ
イプ21の燃料圧力は、圧力室96の圧力よりも一定値だけ
高い圧力に調整される。 一方、切換弁78は、ハウジング85とセパレータ86によっ
て2つの室83、84を形成しており、室83は、サージタン
ク20に連通されており、室84は、大気中およびプレッシ
ャレギュレータ90の圧力室96に連通されている。また、
セパレータ86には、連通口が穿たれていて、両室83、84
間を連通するようになっている。セパレータ86の連通口
には、これを貫通して弁体87が設けられており、この弁
体87は、室84と大気あるいは室83との連通を選択的に遮
断するようにされている。弁体87には、ハウジング85と
の間にスプリング88が介挿されていて、常時は、室84と
大気との連通を遮断するようになっている。 また、切換弁78には、ソレノイド89が設けられてい
て、それが通電されたときには、弁体87を吸引作動し
て、室84と室83との連通を遮断するようになっている。
ソレノイド89は、第2図に示すように、線82を介して制
御回路28から送り込まれる電気信号により通電される。 なお、この切換弁78は、本発明におけるプレッシャレ
ギュレータ制御手段の一部を成している。 第4図は、第2図の制御回路28の構成例を表してい
る。同図においては、エアフローメータ24、吸気温セン
サ48、水温センサ52、スロットルセンサ58、クランク角
センサ40、42、スタータスイッチ74、水温スイッチ76、
さらに各気筒毎に設けられる燃料噴射弁30、また、切換
弁78が、それぞれブロックで表されている。 エアフローメータ24、吸気温センサ48および水温セン
サ52の出力電圧は、A/D変換器60に送り込まれる。A/D変
換器60はアナログマルチプレクサ機能を有しており、マ
イクロプロセッサ(MPU)62からの指示信号に応じて各
センサからの信号を選択し、A/D変換して2進信号を得
る。 クランク角センサ40からのクランク角30°毎のパルス
信号は、入出力回路(I/O回路)64を介してMPU62に送り
込まれ、エンジン回転数の演算に利用されるとともに、
I/O回路64内に設けられたタイミングカウンタの歩進用
クロックとなる。また、クランク角センサ42からのクラ
ンク角360°毎のパルス信号は、上述のタイミングカウ
ンタのリセット信号として働く。このタイミングカウン
タから得られるタイミング信号は、MPU62に送り込ま
れ、燃料噴射を実現する燃料噴射処理ルーチンの割り込
み要求信号となる。 スロットルセンサ58の2つの電圧信号のうち、いずれ
かが出力されると、I/O回路64を介してMPU62に取り込ま
れ、加速検出処理ルーチンの割り込み要求信号となる。
また、スタータスイッチ74および水温スイッチ76からの
オン、オフ信号は、I/O回路64に送り込まれ、MPU62から
の指示に従って取り込まれる。 入出力回路(I/O回路)66内には、レジスタ等を含む
周知の燃料噴射制御回路が設けられており、MPU62から
送り込まれる噴射パルス幅に関する2進のデータから、
そのパルス幅を有する噴射パルス信号を形成する。この
噴射パルス信号は、図示しない駆動回路を介して燃料噴
射弁30に送り込まれ、これを付勢する。それにより、噴
射パルス信号のパルス幅に応じた量の燃料が噴射され
る。また、MPU62からの切換弁78の通電、非通電信号もI
/O回路66を介して出力される。 A/D変換器69およびI/O回路64、66は、マイクロコンピ
ュータの主構成要素であるMPU62、ランダムアクセスメ
モリ(RAM)68およびリードオンリメモリ(ROM)70にバ
ス72を介して接続されており、このバス72を介してデー
タの転送が行われる。 ROM70内にはメイン処理ルーチンプログラム、燃料噴
射処理ルーチンプログラム、加速検出処理ルーチンプロ
グラムおよびその他のプログラム、さらにそれらの演算
処理に必要な種々のデータ、テーブル等が予め格納され
ている。 ROM70に格納された所定のプログラムに従って、MPU62
は、A/D変換器60に対して所定時間、例えば、4〜8ミ
リ秒毎にA/D変換の開始を指示しており、吸入空気量、
吸気温および冷却水温を表すデータは、A/D変換器60か
らのA/D変換完了割り込みによってコンピュータ内に取
り込まれ、そのままRAM68に格納される。また、クラン
ク角センサ40から発生される30°クランク角毎のパルス
信号に基づいて求められたエンジン回転数データもRAM6
8に格納される。 第5図および第6図は、メイン処理ルーチンプログラ
ム中の始動検出ルーチンおよび切換弁制御ルーチンを示
している。 第5図の始動検出ルーチンが実行されると、まず、ス
テップ101において、スタータスイッチ74がオンされ
て、エンジンの始動が行われているか否かが判定され
る。エンジン始動中で、スタータスイッチ74がオンされ
ているときには、ステップ101は肯定判断されて、ステ
ップ102に進み、ここでは、水温スイッチ76がオンされ
ているか否かが判定される。つまり、始動時にエンジン
が所定の高温状態にあるか否かが判定され、高温状態に
あって水温スイッチ76がオンされているときには、ステ
ップ102は肯定判断され、ステップ103に進む。そして、
ステップ103では、フラグf2がセットされて「1」とさ
れる。このフラグf2はセットされることによって所定
の高温状態でエンジンの始動が行われたことを記憶する
ものである。勿論、始動時のエンジンが高温状態にな
く、水温スイッチ76がオフされていれば、ステップ102
は否定判断され、ステップ103の処理はスキップされ
る。なお、水温スイッチ76は、予め決められた温度で正
確にオンオフされるので、正確な検出が必要な場合に
は、水温スイッチ76の使用が好ましいが、それほど正確
さを必要としない場合には、水温スイッチ76を使用せ
ず、代わりに水温センサ52によって検出される水温デー
タを用いて、ステップ102においては、水温データが所
定の温度、例えば、85℃以上であるか否かを判定するよ
うにしても良い。 こうして、フラグf2がセットされた後に、エンジン
の始動が完了してスタータスイッチ74がオフとなると、
ステップ101は否定判断されてステップ104に進む。ここ
では、フラグf2がセットされているか否かが判定さ
れ、フラグf2がセットされていると、ステップ105にお
いて、フラグf1がセットされて「1」とされる。そし
て、次にステップ111においては、いまエンジンの始動
が完了したので、エンジン始動後の時間を計測するため
のタイマカウンタCTが「0」にクリアされる。一方、ス
テップ104が否定判断される場合、つまり、エンジンの
始動が行われておらず、フラグf2がリセットされてい
るときには、ステップ105、111の処理はスキップされ
る。従って、フラグf1はセット状態で、高温状態での
始動直後であることを記憶するものであり、また、タイ
マカウンタCTは、エンジン始動後の時間経過を計測する
ものである。次にステップ106ては、フラグf2がリセッ
トされて「0」とされ、初期状態とされる。 次に、第6図の切換弁制御ルーチンが実行されると、
ステップ112において、フラグf1がセットされているか
否か、つまり、高温状態での始動直後であるか否かが判
定される。フラグf1がセットされてなければ、ステッ
プ112が否定判断されるため、このルーチンの処理は終
了するが、高温始動の直後でフラグf1がセットされて
いれば、ステップ112は肯定判断されて、ステップ113に
進み、ここで、タイマカウンタCTが予め決められた所定
時間に対応する値Toに達しているか否かが判定される。
タイマカウンタCTは、エンジンの始動が完了したときに
上述のステップ111においてクリアされ、その後、第7
図の時間割り込みルーチンのステップ118において
「1」づつインクリメント処理される。従って、エンジ
ンの始動完了後、所定時間が経過すると、タイマカウン
タCTの計数値はToとなる。タイマカウンタCTがToとなれ
ば、ステップ113は肯定判断されて、ステップ115に進
み、ここで、切換弁78のソレノイド89の通電が停止され
る。この様子は、第10図の(A)に示されている。しか
し、タイマカウンタCTがToとなるまでの間は、ステップ
113は否定判断されるため、ステップ114において切換弁
78のソレノイド89は通電される。そのため、ソレノイド
89の励磁によって弁体87は、室84と大気とを連通させ、
室83との連通を遮断する。従って、室84と連通している
プレッシャレギュレータ90の圧力室96の圧力は大気圧と
なり、デリバリパイプ21の燃料圧力は、プレッシャレギ
ュレータ90の燃料圧力調整作動によって、大気圧より一
定値だけ高い圧力に調整されることになる。この結果、
各燃料噴射弁30a〜30fに供給される燃料圧力は、吸気管
12の圧力にかかわらず、比較的高い一定圧力とされるた
め、燃料密度が高くされ、燃料中にベーパが発生してい
ても、空燃比がリーンとなることが防止される。 一方、エンジン始動後、所定時間が経過してステップ
115において切換弁78のソレノイド89の通電が停止され
ると、弁体87は、第3図に示されているように、スプリ
ング88の力によって大気に通じるポートを閉じ、室84に
は、室83を介してサージタンク20の負圧を導く。この負
圧は、室84からプレッシャレギュレータ90の圧力室96に
連通されるため、プレッシャレギュレータ90の圧力室96
の圧力は、サージタンク20の圧力と等しい吸気管12の圧
力とされる。従って、このときは、プレッシャレギュレ
ータ90の燃料圧力調整作動によって、デリバリパイプ21
における燃料圧力は、吸気管12の圧力より一定値だけ高
い圧力に調整される。このように、デリバリパイプ21に
おける燃料圧力がそれまでよりも急に低くされると、エ
ンジン始動後、所定時間が経過して、殆どなくなってい
るベーパが再び発生することなどにより、第10図(C)
の破線で示すように、空燃比がかなり大幅にリーンとな
ってしまう。 そこで、次のステップ116では、フラグf3を「1」に
セットして、これによって、高温始動後に燃料圧力の高
圧化が行われ、それが完了したことを記憶する。次いで
ステップ117では、フラグf1を「0」にリセットして、
初期状態に戻し、ステップ121では、増量補正係数FRICH
を予め決められ、RAM68に格納されている値Kとする処
理を行う。この様子は、第10図(B)に示されている。 第8図は、I/O回路64内のタイミングカウンタからの
タイミング信号によって起動される燃料噴射処理ルーチ
ンを示しており、このルーチンは、6気筒エンジンの場
合、クランク角120°毎に実行される。このルーチンが
起動されると、まず、ステップ131では、RAM68に格納さ
れているエンジン回転数および吸入空気量を取込み、そ
のエンジン回転数および吸入空気量から基本燃料噴射時
間τpを求める。次に、ステップ122では、フラグf3
セットされているか否かを判定する。フラグf3がセッ
トされていなければ、ステップ122は否定判断されて、
そのままステップ132に進むが、上述のようにしてフラ
グf3がセットされているときには、ステップ122は肯定
判断されて、ステップ123に進み、ここで、τp×FRICH
の演算によって基本燃料噴射時間τpの増量補正が行わ
れ、その後、ステップ132に進む。 増量補正係数FRICHは、第10図(B)に示すように、
エンジン始動完了後、所定時間が経過した時点で設定さ
れてKとされ、その後時間の経過とともに減衰されて最
終的に「1.0」とされる。この増量補正委係数FRICHの減
衰処理は、第9図の時間割り込みルーチンによって行わ
れる。まず、ステップ124では、FRICHが「1.0」になっ
たか否かが判定され、「1.0」でなければ、ステップ125
においてFRICH−Aの演算によって、FRICHが所定値Aだ
け減衰される。このステップ125の減衰処理が繰り返さ
れて、やがてFRICHが「1.0」まで減衰されると、ステッ
プ124は肯定判断されるようになり、減衰処理が完了す
る。 従って、ステップ123の増量補正処理では、エンジン
始動完了後、所定時間が経過して、燃料圧力の高圧化が
終了した直後に最大の増量が行われ、その後次第に増量
は少なくされ、やがて増量されなくなる。 ステップ132では、周知のようにRAM68に格納されてい
る暖機増量補正係数、その他の補正係数に基づいて基本
燃料噴射時間τpを補正して燃料噴射時間τを求める。
すなわち、 τ=τp×Km×Tv によって求められる。ここで、Kmは補正係数であり、Tv
は燃料噴射弁30の無効噴射時間である。さらに、Kmは、 Km=K1×K2×……×(K3+K4−K5……) によって求められ、各補正係数K1、K2……の和や積に
より算出される。各補正係数K1、K2……は、周知のよ
うに暖機増量補正係数、始動後増量補正係数などであ
る。 こうして求められた燃料噴射時間τ、つまり燃料噴射
パルス幅に関するデータは、ステップ133において燃料
噴射弁30を駆動する信号に変換されて、燃料噴射弁30に
供給される。 このようにして、燃料噴射が行われると、第10図
(C)に実線で示すように、エンジン始動完了後、所定
時間が経過して、燃料圧力の高圧化が終了しても、空燃
比は殆どリーン化せず、エンジンストールなどのエンジ
ン不調を生じることはなくなる。 なお、第7図および第9図の時間割り込みルーチン
を、時間割り込みでなく、所定クランク角毎、車載エン
ジンの場合に所定距離走行毎、所定量の燃料が噴射され
る毎あるいは吸入空気量が所定量に達する毎に起動され
る割り込みルーチンとすれば、エンジン始動完了後、燃
料圧力が高圧化される期間を時間以外のエンジンの運転
状態によって決定される所定期間とすることができ、ま
た、増量補正係数FRICHを、時間以外のエンジンの運転
状態によって減衰させることができる。 また、第5図〜第9図のフローチャートにおいて、ス
テップ101〜106の処理は本発明の高温始動検出手段に相
当し、ステップ111〜118の処理は、本発明のプレッシャ
レギュレータ制御手段に相当し、ステップ121〜125の処
理は、本発明の燃料増量手段に相当する。 〔発明の効果〕 以上のように本発明によれば、高温状態でエンジンが
始動された直後には、燃料噴射弁への燃料圧力が高圧化
されることによって燃料噴射量が増大されると同時にベ
ーパの発生が防止されて空燃比がリーン化するのが防止
され、燃料圧力の高圧化制御が終了した直後にも、燃料
噴射量の増量が行われて、燃料噴射量が急減しないよう
にされたため、高圧化制御終了の瞬間に空燃比がリーン
化するの防止することができ、エンジンストールなどの
エンジン不調を解消することができる。
【図面の簡単な説明】 第1図は、クレーム対応図、第2図および第3図は、本
発明の一実施例のシステム構成図、第4図は、第2図の
制御回路のブロック図、第5図〜第9図は、マイクロコ
ンピュータの制御プログラムの一部を示すフローチャー
ト、第10図は、一実施例の作用を説明するためのタイム
チャートである。 10……エンジン本体 17……燃料ポンプ 28……制御回路 30、30a〜30f……燃料噴射弁 40、42……クランク角センサ 74……スタータスイッチ 76……水温スイッチ 78……切換弁 90……プレッシャレギュレータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−81230(JP,A) 特開 昭59−134337(JP,A) 特開 昭59−206651(JP,A) 特開 昭54−22016(JP,A) 実開 昭58−24435(JP,U) 実開 昭57−42127(JP,U) 実開 昭54−167219(JP,U) 実開 昭57−35425(JP,U) 実開 昭57−42127(JP,U)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.調圧レベルを高低二段に変えられるプレッシャレギ
    ャレータを備え、燃料噴射弁に圧送される燃料の圧力
    を、噴射雰囲気との差圧が一定となるように前記プレッ
    シャレギュレータによって調整し、エンジンの運転状態
    に基づいて燃料噴射弁の開弁時間を制御することによっ
    て燃料噴射量を制御するようにされた燃料噴射式エンジ
    ンの燃料噴射制御装置であって、 比較的高温状態でエンジンが始動されたことを検出する
    高温始動検出手段と、 高温始動が検出されると、所定期間だけ前記燃料圧力を
    高くするようにプレッシャレギュレータを制御するプレ
    ッシャレギュレータ制御手段と、 前記所定期間の経過が検出されたことに基づいて前記所
    定期間の経過と同時に燃料噴射時間の延長により燃料噴
    射量を所定量だけ増量しかつその増量分を次第に減少さ
    せる燃料増量手段と、 を備える燃料噴射式エンジンの燃料噴射量制御装置。
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