JP2721213B2 - 発振器 - Google Patents

発振器

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JP2721213B2
JP2721213B2 JP63325348A JP32534888A JP2721213B2 JP 2721213 B2 JP2721213 B2 JP 2721213B2 JP 63325348 A JP63325348 A JP 63325348A JP 32534888 A JP32534888 A JP 32534888A JP 2721213 B2 JP2721213 B2 JP 2721213B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、弾性表面波共振子等の圧電共振子を用いた
高安定発振回路に関し、特に集積化に適した発振器に関
する。
(従来の技術) 従来から、テレビ機器や通信機器等には、低雑音で高
安定な周波数源が必要とされる部分に、弾性表面波共振
子や水晶振動子等の圧電共振子を用いた発振器が多用さ
れている。
その一例として、弾性表面波共振子を用いた最も一般
的なコルピッツ形発振回路を第11図に示す。
第11図において、符号51は発振用トランジスタであ
り、そのベースは抵抗52を介して直流電源1の正極端子
に、抵抗53を介して負極端子にそれぞれ接続され、コレ
クタは抵抗54を介して電源1の正極端子に、エミッタは
抵抗55を介して電源1の負極端子に接続され、これによ
りトランジスタ51に直流バイアス電圧・電流が供給され
る。
さらに、抵抗55と並列に高周波電流をバイパスするた
めのコンデンサ58が接続され、トランジスタ51のベース
と電源1の負極端子間にコンデンサ56が、トランジスタ
51のコレクタと電源1の負極端子側にコンデンサ57がそ
れぞれ接続されている。これらコンデンサ56、57は、ト
ランジスタ51のコレクタ〜ベース間にコンデンサ59を介
して並列に接続された弾性表面波共振子49のインピーダ
ンスとこの発振回路のインピーダンスとの整合をとり、
発振を生じさせるものである。
そして、トランジスタ51の増幅度が十分大きければ、
以上のような回路構成により弾性表面波共振子49の共振
周波数で発振し、トランジスタ51のコレクタに接続され
た出力端子61から、上記周波数の信号が出力される。
なお、第11図において、弾性表面波共振子49と直列に
接続されたコンデンサ59と、並列に接続された抵抗60は
弾性表面波共振子49に直流電圧が印加されないようにす
るためのものである。すなわちこれは、弾性表面波共振
子49のインタディジタル電極50の電極間隔は数μmと極
めて狭く、水蒸気の水分や塵芥が付着した場合、直流電
圧が電極間に印加されると、電極が電気的に腐蝕された
り、放電が起って破壊されたりするからである。
ところで、テレビ機器や通信機器においては、装置の
小形軽量化、低価格化を図るため、回路の集積化が進め
られている。よって、そこに使用される発振器について
も集積化が望まれている。しかしながら、弾性表面波共
振子等の圧電共振子は、他の回路と同じ基板上に集積す
ることは困難なため、共振子を除く発振回路部分の集積
化が検討されている。
ところが、第11図に示したような回路の場合、コンデ
ンサが4個も必要であり、集積回路化には適さない。な
ぜならば、集積回路においては、コンデンサは他のトラ
ンジスタや抵抗に比べ、その形状が極めて大きいからで
ある。
特に、第11図においては、コンデンサ59の容量は弾性
表面波共振子49の電極間容量よりも十分大きい必要があ
り、数十PF〜数百PFの容量が必要である。また、コンデ
ンサ58はそのインピーダンスの絶対値が発振周波数にお
いて抵抗55の抵抗値より十分小さくなければならず、そ
のためにはやはり数十PF〜数百PFの容量が必要である。
そして、この程度の容量を集積回路上で実現するために
は、10000μm2〜1mm2程度の面積が必要であるが、1個
のコンデンサのためにこれだけの面積を費やすことは、
集積回路においては極めて不経済である。
また、第11図に示した回路においては、トランジスタ
51のコレクタに流れる高周波電流が、抵抗54とコンデン
サ58を介して電源1に流れるが、電源1に他の回路が接
続されているとすると、この他の回路にとって高周波電
流は雑音源となる。逆に他の回路からの雑音が電源1の
ラインに進入した場合、第11図に示した回路は不平衡形
であるため、その雑音が抵抗52、54や他の素子を介して
回路内に進入し、発振周波数が変調されたり、出力信号
に雑音が生じてしまう。これらの影響は特に第11図の発
振器と他の回路とを同一の集積回路基板上に実装した時
に顕著となる。
このように、第11図に示したような従来の発振回路を
そのまま集積回路化することは、極めて困難であった。
(発明が解決しようとする課題) 以上のように、弾性表面波共振子等の圧電共振子を用
いた従来の発振回路は、他の回路の雑音源となるととも
に、他の回路からの雑音の影響を受けやすいことや容量
の大きなコンデンサが必要などの理由から、そのまま集
積回路化することには問題があった。
本発明はこれらの問題点を解決しようとするものでそ
の目的は、共振子に直流電圧が印加されず、さらに他の
回路に対する雑音源とならず、他の回路からの影響も受
けにくい集積回路化に適した発振回路を提供しようとす
るものである。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 第1の発明は、1対のトランジスタの各コレクタをそ
れぞれ同一抵抗値の抵抗を介し直流電源の一端に接続す
るとともに、各エミッタを共通の電流源を介し前記直流
電源の他端に接続し、かつ各ベースにバイアス電圧を印
加するバイアス回路を接続してなる集積化された差動増
幅回路と、同一基板上に少なくとも2組のポートを有
し、一方のポートを前記トランジスタの各コレクタ間に
接続し、他方のポートが前記トランジスタのベース間に
直接接続した弾性表面波共振子を備えた圧電素子とを具
備したことを特徴とする発振器である。
また第2の発明は、1対の電界効果トランジスタの各
ドレインをそれぞれ同一抵抗値の抵抗を介し直流電源の
一端に接続するとともに、各ソースを共通の電流源を介
し前記直流電源の他端に接続し、かつ各ゲートにバイア
ス電圧を印加するバイアス回路を接続してなる集積化さ
れた差動増幅回路と、同一基板上に少なくとも2組のポ
ートを有し、一方のポートを前記トランジスタの各ドレ
イン間に接続し、他方のポートを前記トランジスタのゲ
ート間に直接接続した弾性表面波共振子を備えた圧電素
子とを具備したことを特徴とする発振器である。
(作 用) 第1の発明は、上記のような構成により、少なくとも
2ポート形の圧電素子を介して差動増幅回路の出力すな
わち一対のトランジスタの各コレクタ間から、差動増幅
回路の入力すなわち一対のトランジスタの各ベース間
に、2ポート形の圧電素子の共振周波数において正帰還
が施され、回路が発振し、差動増幅回路の出力から発振
出力が得られる。この発明によれば、回路全体が完全な
平衡構成となる。そして、一対のトランジスタは直流的
には対称動作となり、コレクタ、ベース、エミッタの各
電流電位は双方のトランジスタにおいて同一となる。よ
って、各コレクタ間に接続された2ポート形の圧電素子
の一方のポートの電極間に直流電圧は印加されず、同様
に各ベース間に接続されたもう一方の電極間にも直流電
圧は印加されない。また、一対のトランジスタは差動増
幅回路として動作し、一方の電流が増加すると他方の電
流が減少するため、全体の電流は常に一定となり、直流
電源に発振時の高周波電流は流れない。
また第2の発明は、上記のような構成により、少なく
とも2ポート形の圧電素子を介して差動増幅回路の出力
すなわち一対の電界効果トランジスタの各ドレイン間か
ら、差動増幅回路の入力すなわち一対の電界効果トラン
ジスタの各ゲート間に、2ポート形の圧電素子の共振周
波数において正帰還が施され、回路が発振し、差動増幅
回路の出力から発振出力が得られる。この発明によれ
ば、回路全体が完全な平衡構成となる。そして、一対の
電界効果トランジスタは直流的には対称動作となり、ド
レイン、ゲート、ソースの各電流電位は双方の電界効果
トランジスタにおいて同一となる。よって、各ドレイン
間に接続された2ポート形の圧電素子の一方のポートの
電極間に直流電圧は印加されず、同様に各ゲート間に接
続されたもう一方の電極間にも直流電圧は印加されな
い。また、一対の電界効果トランジスタは差動増幅回路
として動作し、一方の電流が増加すると他方の電流が減
少するため、全体の電流は常に一定となり、直流電源に
発振時の高周波電流は流れない。
(実施例) 以下、この発明の一実施例について図面を参照しなが
ら詳細に説明する。
第1図はこの発明の一実施例に係る回路構成図であ
る。
第1図において、トランジスタ5と6は差動増幅器の
トランジスタ対であり、その各コレクタはそれぞれ同じ
抵抗値の抵抗8と9を介して直流電源1の一端に接続さ
れている。また、各エミッタは共通の直流電流源7を介
して直流電源1のもう一方の端に接続され、各ベースは
それぞれ同じ抵抗値の抵抗11と12を介してバイアス回路
10の出力端子に接続されている。なお、バイアス回路10
は直流電源1から電源を得ている。
以上の回路により差動増幅回路が構成され、その出力
すなわちトランジスタ5と6の各コレクタ間に、2ポー
ト形弾性表面波共振子2の一方のポート3が直接接続さ
れ、差動増幅回路の入力すなわちトランジスタ5と6の
各ベース間にもう一方のポート4が直接接続されてい
る。
そして、トランジスタ5と6のベース間に入力された
交流電圧は増幅されコレクタ間から出力されるが、その
位相は反転するため、2ポート形弾性表面波共振子2の
ポート3と4とは共振時のそれぞれのポートに発生する
電圧が逆相となるような極性に接続される。ただし、数
百MHZの高周波においては、抵抗8、9とトランジスタ
5、6のコレクタ〜ベース間寄生容量や2ポート形弾性
表面波共振子2の電極間容量などとの時定数により、ト
ランジスタ5と6との各コレクタ間に発生する出力電圧
の位相が大きく遅れることがある。このような場合に
は、共振時にポート3とポート4に発生する電圧が同相
となるような極性に接続した方が発振しやすくなる。な
お、ポート3とポート4に発生する電圧を逆相から同相
または同相から逆相にするためには、どちらか一方のポ
ートの接続の極性を反転するだけで良いが、場合によっ
ては2ポート形弾性表面波共振子2の設計を変更し、ポ
ート3とポート4との音響的な距離を1/2波長ずらすこ
とによっても可能である。
この回路の発振出力は、トランジスタ5とトランジス
タ6のコレクタにそれぞれ接続された出力端子13と14か
ら差動出力として取出される。
なお、2ポート形弾性表面波共振子2を除く他の素子
によって構成される差動増幅回路の入出力間の電力増幅
度すなわちトランジスタ5とトランジスタ6のベース間
に入力された電力とコレクタ間から得られる電力との比
は、2ポート形弾性表面波共振子2の損失を十分補える
ように設定する。これは、トランジスタ5、6の特性、
直流電流源7の電流値、抵抗8、9の抵抗値等によって
決定される。
以上のような構成により第1図の回路は、トランジス
タ5と6のコレクタ間すなわち差動増幅回路の出力か
ら、2ポート形弾性表面波共振子2のポート3、ポート
4を介して、トランジスタ5と6のベース間すなわち差
動増幅回路の入力に正帰還が施され、回路が発振し、出
力端子13と14の間から発振出力が得られる。
この時の発振周波数は、2ポート形弾性表面波共振子
2のポート3とポート4との間のインピーダンスが低く
なる周波数すなわち共振周波数となるが、厳密には2ポ
ート形弾性表面波共振子2のポート3からポート4へ伝
達される電圧の位相変化量と、トランジスタ5と6のベ
ース間から、コレクタ間へ伝達・増幅される電圧の位相
変化量との和が0゜または360゜の整数倍となる周波数
となる。2ポート形弾性表面波共振子2はその共振周波
数を中心とするごく狭い周波数範囲において、急激にポ
ート間の電圧の位相変化量が約180゜変化する。よっ
て、回路はこの共振周波数を中心とするごく狭い周波数
範囲の、上記位相変化量の和の条件を満足する周波数で
発振する。ただし、共振周波数から離れるにしたがっ
て、ポート3とポート4との間のインピーダンスが大き
くなり損失が増加するので、その分、差動増幅回路の増
幅度が必要となる。
次に、第1図の実施例の効果であるが、まず第1図に
おいてトランジスタ5とトランジスタ6のコレクタ、ベ
ース、エミッタの各直流電位は双方のトランジスタにお
いて同一となる。よって、各コレクタ間に接続された2
ポート形弾性表面波共振子2のポート3には直流電圧が
印加されない。同様に、各ベース間に接続されたポート
4にも直流電圧は印加されない。これにより、2ポート
形弾性表面波共振子2の劣化・破壊を防止できる。
なお、ポート3とポート4との間には直流電圧が印加
されるので、弾性表面波共振子2は必要に応じポート間
隔をとって設計される。
また、第1図の回路において直流電源1から流れる電
源電流は、バイアス回路10へ流れる電流と、抵抗8、抵
抗9とトランジスタ5、トランジスタ6を介して直流電
流源7に流れる電流だけである。よって、直流電源1に
流れる電流は直流のみであり、発振周波数の高周波電流
は流れない。なぜならば、バイアス回路10はトランジス
タ5、6に直流バイアス電圧を供給するだけなので、直
流しか流れず、直流電流源7には一定の直流電流しか流
れないため、トランジスタ5と6は一方の電流が増加す
ると他方の電流が減少する差動動作となり、抵抗8と抵
抗9とに流れる電流の和は常に一定となるからである。
このことから、直流電源1に他の回路を接続したとして
も、第1図の回路がその回路に対して雑音源となること
はない。逆に、直流電源1から供給される直流電圧に雑
音が生じた場合、第1図の回路では、バイアス回路を介
してトランジスタ5と6の各ベースに印加される雑音は
同相となるため、差動動作により打消されて、コレクタ
間の出力電圧には現れない。また、抵抗8と抵抗9を介
して進入する雑音についても同様である。
さらに、第1図の回路はコンデンサを使用しないた
め、極めて集積回路化に適する。
なお、この発明は、上記の実施例に限定されるもので
はなく、種々に変形して実施することができる。
第2図はこの発明の他の実施例に係る回路構成図であ
る。
この実施例の回路は、トランジスタ5とトランジスタ
6のエミッタの接続点と直流電源の一端との間に定電流
源として動作する抵抗15を接続したものである。このよ
うな接続でもトランジスタ5と6は差動対として動作す
るため、上記の実施例とほぼ同様な効果が得られる。
第3図はバイアス回路を抵抗のみで構成した極めて簡
単に実現できる実施例の回路構成図である。
すなわち、この実施例では、直流電源1の電圧を抵抗
16と抵抗17とで分圧してトランジスタ5のベースにバイ
アス電圧を印加し、同様に直流電源1の電圧を抵抗18と
抵抗19で分圧してトランジスタ6のベースにバイアス電
圧を印加している。なお、この場合、抵抗16と抵抗18の
抵抗値、抵抗17と抵抗19の抵抗値はそれぞれ同じ値であ
る。
第4図は高周波での使用に適した実施例に係る回路構
成図である。
この実施例では、トランジスタ5のコレクタと直列に
トランジスタ21のコレクタ〜エミッタ間が、トランジス
タ6のコレクタと直列にトランジスタ22のコレクタ〜エ
ミッタ間がそれぞれ接続され、トランジスタ21と22のベ
ースにはバイアス回路20から共通のバイアス電圧が印加
されている。このような接続にすることにより、第1図
の実施例よりも高周波で使用できるようになる。
なぜならば、第4図においてトランジスタ5と6のコ
レクタ電位は、バイアス回路20からトランジスタ21と22
のベースに印加される電圧からトランジスタ21と22のベ
ース〜エミッタ間電圧約0.7Vを減じた値に固定され、回
路が発振状態にあってもほぼ一定となる。このため、特
に高周波で問題となるトランジスタ5と6のコレクタ〜
ベース間寄生容量によってコレクタ交流電圧がベースに
負帰還されトランジスタ5と6の増幅度が等価的に低下
する効果が低減できるためである。
その他の回路動作については、トランジスタ5と6の
コレクタ電流がそれぞれトランジスタ21とトランジスタ
22を介して流れるだけで、第1図の回路と同じである。
第5図はこの発明のさらに他の実施例に係る回路構成
図である。
この実施例は、2ポート形弾性表面波共振子2の一方
のポート3の電極間およびもう一方のポート4の電極間
のそれぞれに直流電圧が印加されないだけでなく、さら
にポート3とポート4との間にも直流電圧が印加されな
いようにしたものである。
図において、コレクタが直流電源1の一端に接続され
たトランジスタ27のベースがトランジスタ5のコレクタ
に接続されており、さらにトランジスタ27のエミッタは
ダイオード29と抵抗31を介して直流電源1のもう一方の
端子に接続されている。同様に、コレクタが直流電源1
の一端に接続されたトランジスタ28のベースがトランジ
スタ6のコレクタに接続され、さらにトランジスタ28の
エミッタはダイオード30と抵抗32を介して直流電源1の
もう一方の端子に接続されている。そして、2ポート形
弾性表面波共振子2のポート3はトランジスタ5とトラ
ンジスタ6のそれぞれのコレクタ間ではなく、ダイオー
ド29と抵抗31と接続点とダイオード30と抵抗32の接続点
との間に接続されている。
この回路において、バイアス回路10によってトランジ
スタ5とトランジスタ6のそれぞれのベースに印加され
る電圧および抵抗8と抵抗9の抵抗値および直流電流源
7の電流値とによって定まるトランジスタ5とトランジ
スタ6のコレクタ〜ベース間の直流バイアス電圧値は、
トランジスタ27、28のベース〜エミッタ間電圧と、ダイ
オード29、30の両端電圧との和の電圧値と同じになるよ
うに設計される。すなわち、2ポート形弾性表面波共振
子2のポート3の直流電位とポート4の直流電位とは同
じになる。
このように、本実施例によれば、2ポート形弾性表面
波共振子2のポート3の電極間およびポート4の電極間
だけでなくポート3とポート4との間にも直流電圧が印
加されないようにできる。なお、第5図において、出力
端子13、14はそれぞれトランジスタ5、6の各コレクタ
に接続されているが、トランジスタ27、28の各エミッタ
またはポート3の両端としてもかまわない。
第6図も第5図に示した実施例と同様の目的の他の実
施例に係る回路構成図である。
この実施例では、第5図のダイオード29、30がそれぞ
れ抵抗33と抵抗34とに変更されており、また抵抗31、32
がそれぞれ直流電流源35と直流電流源36とにそれぞれ変
更されている。
第6図の回路において、トランジスタ5とトランジス
タ6のコレクタ〜ベース間の直流パイアス電圧値は、ト
ランジスタ27、28のベース〜エミッタ間電圧と、抵抗3
3、34の両端電圧の和の電圧値と同じになるように設計
される。なお、抵抗33と抵抗34との両端電圧は、抵抗3
3、34の抵抗値と直流電流源35、36の電流値とによって
定まる。
以上の構成、設計により2ポート形弾性表面波共振子
2のポート3の直流電位とポート4の直流電位とは同じ
になる。
このように、本実施例によっても、2ポート形弾性表
面波共振子2のポート3の電極間およびポート4の電極
間、さらにポート3とポート4の間に直流電圧が印加さ
れないようにできる。
なお、第6図において、出力端子13、14はそれぞれト
ランジスタ5、6の各コレクタに接続されているが、ト
ランジスタ27、28の各エミッタまたはポート3の両端と
してもかまわない。
また、第5図のダイオード29と30、第6図の抵抗33と
34はそれぞれ省略することが可能である。この場合、ト
ランジスタ5と6のコレクタ〜ベース間のバイアス電圧
は、トランジスタ27、28のベース〜エミッタ間電圧すな
わち約0.7Vになるように設定される。
第7図はこの発明の他の実施例に係る回路構成図であ
る。
この実施例では、トランジスタ5とトランジスタ6の
エミッタは直流電流源には接続されず、それぞれ抵抗37
と抵抗38を介して直流電源1の一端に接続される。そし
て、トランジスタ5のエミッタとトランジスタ6のエミ
ッタの間に、コンデンサ39と抵抗40が接続される。ここ
で、コンデンサ39の容量値は2ポート形弾性表面波共振
子2の共振周波数においてそのインピーダンスの絶対値
が抵抗40の抵抗値よりも十分小さくなるように選定され
る。
このような構成により、2ポート形弾性表面波共振子
2の共振周波数においては、コンデンサ39のインピーダ
ンスが十分小さくなるため、等価的に第7図の回路は第
2図の回路とほぼ同じとなり、発振する。また、低い周
波数においては、コンデンサ39のインピーダンスが大き
くなるため、トランジスタ5とトランジスタ6による差
動増幅器の増幅度が低下し、不要な発振が防止される。
なお、ここで、不要な発振とは、2ポート形弾性表面波
共振子のスプリアスや等価並列容量、その他が原因とな
る共振周波数以外での発振である。
さらに、第7図の回路は、コンデンサ39の容量値を小
さくすることにより2ポート形弾性表面波共振子2の第
2次、第3次高調波またはそれ以外の高調波の周波数で
発振させることが可能である。
以上の実施例、変形例においてはトランジスタ5とト
ランジスタ6を全てバイポーラトランジスタとして示し
たが、これに限定されるものではなく、たとえば電界効
果トランジスタ等でもかまわない。
第8図はこのような電界効果トランジスタを用いた場
合の回路構成図であり、バイポーラトランジスタの代り
に、電界効果型トランジスタ23と24が接続されている。
また、共振子についても、弾性表面波共振子のみに限
定されるものではなく、たとえば弾性表面波フィルタ、
弾性表面波遅延線、2ポート形水晶振動子等の2組のポ
ートを有する圧電素子でもかまわない。
第9図はこのような2ポート形水晶振動子を用いた場
合の回路構成図であり、2ポート形弾性表面波共振子の
代りに、2ポート形水晶振動子44が接続されている。
さらに、上述の実施例においては2ポート形弾性表面
波共振子を用いて説明したが、本発明はこれに限るもの
ではない。すなわち、弾性表面波共振子は2個のインタ
ーディジタル電極を有するものだけではなく、3個以上
のインターディジタル電極を有するものでも良い。この
3個以上のインターディジタル電極を有する弾性表面波
共振子を本発明の発振器に用いる場合、1個または複数
のインターディジタル電極が並列または直列接続されて
一方のポートとして用いられ、残りのインターディジタ
ル電極が同様に並列または直列接続されてもう一方のポ
ートとして用いられる。上述の接続方法は多電極の弾性
表面波フィルタや弾性表面波遅延線を用いた場合も同様
である。
次に、第10図を参照して3個のインターディジタル電
極を有する弾性表面波フィルタを発振回路に用いた場合
の回路構成を説明する。
第10図において、弾性表面波フィルタ45のインターデ
ィジタル電極46とインターディジタル電極47とからなる
一方のポートはトランジスタ5とトランジスタ6との各
コレクタ間に接続されており、インターディジタル電極
48からなるもう一方のポートは、トランジスタ5とトラ
ンジスタ6との各ベース間に接続されている。上述の接
続を行うことにより、第1図に示した実施例と同等の動
作、効果が得られる。
この他、例えば5個のインターディジタル電極を有す
る弾性表面波フィルタの2個のインターディジタル電極
を一方のポートとして用い、残りの3個のインターディ
ジタル電極をもう一方のポートとして用いること等も、
もちろん可能であることは言うまでもない。
以上、いくつかの実施例、変形例について説明した
が、これらの例において発振周波数の微調整をすること
が可能である。
たとえば、第1図の実施例を例にすると、トランジス
タ5とトランジスタ6のコレクタ間またはベース間、ま
たはトランジスタ5のコレクタと直流電源1の一端およ
びトランジスタ6のコレクタと直流電源1の一端、また
はトランジスタ5のベースと直流電源1の一端およびト
ランジスタ6のベースと直流電源1の一端等にコンデン
サを接続して、このコンデンサの容量値により発振周波
数の微調整を行なえば良い。他の実施例、変形例につい
ても同様である。
以上、この発明の実施例、変形例について説明した
が、要するにこの発明は、その要旨を逸脱しない範囲に
おいて、種々に変形して実施することができる。また、
以上に説明した実施例、変形例のいくつかを組合せて実
施することも可能である。
[発明の効果] 以上説明したように本発明によれば、2ポート形の圧
電共振子の各ポートの電極間に直流電圧が印加されない
ため、この共振子の劣化を防止できる。また、回路が完
全な対称構成となり、電源からは直流電流しか流れ込ま
ない。このため、電源に接続された他の回路の雑音源と
ならず、他の回路からの雑音の影響も受けにくい。さら
に、大容量のコンデンサを必要としないため、極めて集
積回路化に適する。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例に係る回路構成図、第2図
〜第10図はそれぞれこの発明の実施例または変形例を示
す回路構成図、第11図は従来例を示す回路構成図であ
る。 1……直流電源 2……2ポート形弾性表面波共振子 3、4……ポート 5、6……トランジスタ 7……直流電流源 8、9……抵抗 10……バイアス回路 11、12……抵抗 13、14……出力端子 20……バイアス回路 21、22……トランジスタ 27、28……トランジスタ 29、30……ダイオード 31、32……抵抗 39……コンデンサ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1対のトランジスタの各コレクタをそれぞ
    れ同一抵抗値の抵抗を介し直流電源の一端に接続すると
    ともに、各エミッタを共通の電流源を介し前記直流電源
    の他端に接続し、かつ各ベースにバイアス電圧を印加す
    るバイアス回路を接続してなる集積化された差動増幅回
    路と、 同一基板上に少なくとも2組のポートを有し、一方のポ
    ートを前記トランジスタの各コレクタ間に接続し、他方
    のポートが前記トランジスタのベース間に直接接続した
    弾性表面波共振子を備えた圧電素子と を具備したことを特徴とする発振器。
  2. 【請求項2】1対の電界効果トランジスタの各ドレイン
    をそれぞれ同一抵抗値の抵抗を介し直流電源の一端に接
    続するとともに、各ソースを共通の電流源を介し前記直
    流電源の他端に接続し、かつ各ゲートにバイアス電圧を
    印加するバイアス回路を接続してなる集積化された差動
    増幅回路と、 同一基板上に少なくとも2組のポートを有し、一方のポ
    ートを前記トランジスタの各ドレイン間に接続し、他方
    のポートを前記トランジスタのゲート間に直接接続した
    弾性表面波共振子を備えた圧電素子と を具備したことを特徴とする発振器。
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