JP2721022B2 - 炭素13の濃縮方法 - Google Patents
炭素13の濃縮方法Info
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- JP2721022B2 JP2721022B2 JP1243390A JP1243390A JP2721022B2 JP 2721022 B2 JP2721022 B2 JP 2721022B2 JP 1243390 A JP1243390 A JP 1243390A JP 1243390 A JP1243390 A JP 1243390A JP 2721022 B2 JP2721022 B2 JP 2721022B2
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- Japan
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- concentrated
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- gas
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- Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Carbon And Carbon Compounds (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は炭素13の濃縮方法に関するものである。
天然に存在する炭素は質量数12と13の同位体からな
り、概ね前者が98.9%、後者が1.1%を占める。炭素13
の濃縮法としては一酸化炭素を低温蒸留する方法とハロ
ゲン化炭化水素を炭酸ガスレーザーで照射して濃縮する
方法が知られている。
り、概ね前者が98.9%、後者が1.1%を占める。炭素13
の濃縮法としては一酸化炭素を低温蒸留する方法とハロ
ゲン化炭化水素を炭酸ガスレーザーで照射して濃縮する
方法が知られている。
一酸化炭素を低温蒸留する方法は、例えばSEPARATION
SCIENCE AND TECHNOLOGY,15(3),pp.491〜508,1980
に詳細に記載されているが、この方法は次のような問題
点を有する。
SCIENCE AND TECHNOLOGY,15(3),pp.491〜508,1980
に詳細に記載されているが、この方法は次のような問題
点を有する。
この蒸留は比揮発度が非常に小さい成分間の分離であ
るため、非常に多い蒸留段数を必要とし、大きな設備と
莫大なエネルギーを必要とする。特に、1.1%程度の低
能度から90%以上の高濃度まで濃縮する際、初期の濃縮
にエネルギーを多量に消費する。
るため、非常に多い蒸留段数を必要とし、大きな設備と
莫大なエネルギーを必要とする。特に、1.1%程度の低
能度から90%以上の高濃度まで濃縮する際、初期の濃縮
にエネルギーを多量に消費する。
有毒ガスである一酸化炭素を多量に扱う。
濃縮過程において13C16Oが約80%まで濃縮されると、
蒸気圧がそれと非常に接近している12C18Oも同時に濃縮
されるため、約90%以上の高濃度13COの濃縮が困難とな
るという問題がある。
蒸気圧がそれと非常に接近している12C18Oも同時に濃縮
されるため、約90%以上の高濃度13COの濃縮が困難とな
るという問題がある。
また、炭酸ガスレーザー法は、フルオロエタン、フル
オロハロゲノメタン等のハロゲン化炭化水素とハロゲ
ン、ハロゲン化水素又は酸素との混合ガスに赤外領域に
波長を有する炭酸ガスレーザーを照射して炭素13化合物
又は炭素12化合物のいずれかをを選択的に反応させ、未
反応の他方の化合物と分離することにより濃縮する方法
である(特開昭60−132,629号、同58−183,932号、同63
−97,217号の各公報及びUSP 4,436,709)が、同位体間
の赤外吸収波長の差が約30cm-1と必ずしも大きくないの
で、完全に選択的な反応は期待できず、炭素13の高精度
濃縮分離は非常に困難である。例えば、99%以上の炭素
13化合物を得ようとすると照射、分離の工程を多数回繰
り返す必要があり、歩留まりが著しく低下し、エネルギ
ー使用量が莫大なものとなる。
オロハロゲノメタン等のハロゲン化炭化水素とハロゲ
ン、ハロゲン化水素又は酸素との混合ガスに赤外領域に
波長を有する炭酸ガスレーザーを照射して炭素13化合物
又は炭素12化合物のいずれかをを選択的に反応させ、未
反応の他方の化合物と分離することにより濃縮する方法
である(特開昭60−132,629号、同58−183,932号、同63
−97,217号の各公報及びUSP 4,436,709)が、同位体間
の赤外吸収波長の差が約30cm-1と必ずしも大きくないの
で、完全に選択的な反応は期待できず、炭素13の高精度
濃縮分離は非常に困難である。例えば、99%以上の炭素
13化合物を得ようとすると照射、分離の工程を多数回繰
り返す必要があり、歩留まりが著しく低下し、エネルギ
ー使用量が莫大なものとなる。
本発明はエネルギー使用量が少なく、歩留まりが高
く、高い濃度の炭素13を得ることのできる炭素13の濃縮
方法を提供することを目的とする。
く、高い濃度の炭素13を得ることのできる炭素13の濃縮
方法を提供することを目的とする。
本発明はCaHbXc(但し、Xはハロゲンを示し、b+c
=2a+2又は2aであり、a及びcは1以上の整数であ
る)で表されるハロゲン化炭化水素にハロゲン、ハロゲ
ン化水素及び酸素含有酸化剤からなる群れから選ばれた
1種の添加ガスを混合してなる原料混合ガスに、炭酸ガ
スレーザーを照射して炭素13のハロゲン化炭化水素を選
択的に反応転化させ、反応生成物から炭素13が濃縮され
た濃縮生成物を取り出し、次いでこれを一酸化炭素に変
換し、低温蒸留することにより更に炭素13を濃縮するこ
とをからなる炭素13の濃縮方法である。
=2a+2又は2aであり、a及びcは1以上の整数であ
る)で表されるハロゲン化炭化水素にハロゲン、ハロゲ
ン化水素及び酸素含有酸化剤からなる群れから選ばれた
1種の添加ガスを混合してなる原料混合ガスに、炭酸ガ
スレーザーを照射して炭素13のハロゲン化炭化水素を選
択的に反応転化させ、反応生成物から炭素13が濃縮され
た濃縮生成物を取り出し、次いでこれを一酸化炭素に変
換し、低温蒸留することにより更に炭素13を濃縮するこ
とをからなる炭素13の濃縮方法である。
本発明で使用するハロゲン化炭化水素はCaHbXcで表さ
れるものであり、ここでXはハロゲンを示し、b+c=
2a+2又は2aであり、a及びcは1以上の整数である。
ハロゲンXとしてはふっ素、塩素、臭素、よう素が挙げ
られるが、好ましくはふっ素、塩素、臭素である。aは
1以上の整数であるが、好ましくは1又は2であり、b
は0又は1以上の整数である。そして、b+c=2a+2
又はb+c=2aの関係を満足する。このようなハロゲン
化炭化水素の具体例を示せば、CHF2Cl、C2F4、C2F6、CF
3Br、CF3I、CF3Cl、CHFCl2、CF2Br2、CFCl3等が挙げら
れる。好ましくはハロゲノメタンであり、より好ましく
はフッ素を含むハロゲノメタンである。具体的には、フ
ッ素を2つ含むCHF2Cl又はCBr2F2等が好ましいものとし
て挙げられる。
れるものであり、ここでXはハロゲンを示し、b+c=
2a+2又は2aであり、a及びcは1以上の整数である。
ハロゲンXとしてはふっ素、塩素、臭素、よう素が挙げ
られるが、好ましくはふっ素、塩素、臭素である。aは
1以上の整数であるが、好ましくは1又は2であり、b
は0又は1以上の整数である。そして、b+c=2a+2
又はb+c=2aの関係を満足する。このようなハロゲン
化炭化水素の具体例を示せば、CHF2Cl、C2F4、C2F6、CF
3Br、CF3I、CF3Cl、CHFCl2、CF2Br2、CFCl3等が挙げら
れる。好ましくはハロゲノメタンであり、より好ましく
はフッ素を含むハロゲノメタンである。具体的には、フ
ッ素を2つ含むCHF2Cl又はCBr2F2等が好ましいものとし
て挙げられる。
また、添加ガスとしてはハロゲン、ハロゲン化水素及
び酸素含有酸化剤からなる群れから選ばれた1種のガス
が用いられる。ハロゲンとしては、塩素、臭素、よう素
が挙げられ、ハロゲン化水素としては、HI、HBr、HClが
挙げられる。酸素含有酸化剤としては酸素、オゾンある
いは酸化チッ素、酸化イオウ等の酸素酸化作用を有する
化合物が挙げられる。
び酸素含有酸化剤からなる群れから選ばれた1種のガス
が用いられる。ハロゲンとしては、塩素、臭素、よう素
が挙げられ、ハロゲン化水素としては、HI、HBr、HClが
挙げられる。酸素含有酸化剤としては酸素、オゾンある
いは酸化チッ素、酸化イオウ等の酸素酸化作用を有する
化合物が挙げられる。
ハロゲン化炭化水素に添加ガスを混合してなる原料混
合ガスに炭酸ガスレーザーを照射して炭素13化合物を選
択的に反応させる。この反応方法は前記文献に記載され
たような公知の方法によって行うことができるが、好ま
しくはCHClF2とBr2の混合ガスを炭酸ガスレーザーで照
射して炭素13の濃縮されたCBr2F2を得て、これを分離
し、引き続いてこれと酸素との混合ガスを炭酸ガスレー
ザーで照射して炭素13の濃縮されたCF2Oを得る方法ある
いはフッ素を含むハロゲノメタンに、酸素含有酸化剤を
混合してなる原料混合ガスに、炭酸ガスレーザーを照射
して炭素13のハロゲン化炭化水素を選択的に反応転化さ
せ、反応生成物として炭素13が濃縮されたCF2Oを得る方
法である。すなわち、フッ素を含むハロゲノメタンを使
用し、添加ガスとして酸素含有酸化剤を使用することに
より、反応生成物としてCF2Oを得ることができ、これは
水により容易に二酸化炭素とすることができるという利
点がある。
合ガスに炭酸ガスレーザーを照射して炭素13化合物を選
択的に反応させる。この反応方法は前記文献に記載され
たような公知の方法によって行うことができるが、好ま
しくはCHClF2とBr2の混合ガスを炭酸ガスレーザーで照
射して炭素13の濃縮されたCBr2F2を得て、これを分離
し、引き続いてこれと酸素との混合ガスを炭酸ガスレー
ザーで照射して炭素13の濃縮されたCF2Oを得る方法ある
いはフッ素を含むハロゲノメタンに、酸素含有酸化剤を
混合してなる原料混合ガスに、炭酸ガスレーザーを照射
して炭素13のハロゲン化炭化水素を選択的に反応転化さ
せ、反応生成物として炭素13が濃縮されたCF2Oを得る方
法である。すなわち、フッ素を含むハロゲノメタンを使
用し、添加ガスとして酸素含有酸化剤を使用することに
より、反応生成物としてCF2Oを得ることができ、これは
水により容易に二酸化炭素とすることができるという利
点がある。
炭酸ガスレーザー照射による炭素13の濃縮は炭素13が
5%以上、好ましくは10〜90%、より好ましくは20〜70
%の範囲となるまで行うことがよく、この濃縮が小さい
と十分に高い濃度の炭素13製品を得ることができず、高
すぎるとエネルギー消費量が著しく増大する。所望の濃
縮度を得るためには、炭酸ガスレーザーによる照射を2
段階以上行うことが望ましく、この場合、第一段階と原
料化合物が変わっても差し支えない。
5%以上、好ましくは10〜90%、より好ましくは20〜70
%の範囲となるまで行うことがよく、この濃縮が小さい
と十分に高い濃度の炭素13製品を得ることができず、高
すぎるとエネルギー消費量が著しく増大する。所望の濃
縮度を得るためには、炭酸ガスレーザーによる照射を2
段階以上行うことが望ましく、この場合、第一段階と原
料化合物が変わっても差し支えない。
炭酸ガスレーザーで照射して炭素13の濃縮された生成
物を、蒸留、低温凝縮、吸着、吸収法等の公知の手段に
より分離して、炭素13が濃縮された濃縮生成物を取り出
してもよいし、生成物がCF2Oのように水により容易に二
酸化炭素とすることができる場合は、二酸化炭素とした
のち、これを濃縮生成物として分離することがよい。
物を、蒸留、低温凝縮、吸着、吸収法等の公知の手段に
より分離して、炭素13が濃縮された濃縮生成物を取り出
してもよいし、生成物がCF2Oのように水により容易に二
酸化炭素とすることができる場合は、二酸化炭素とした
のち、これを濃縮生成物として分離することがよい。
次いで、この濃縮生成物を一酸化炭素に変換する。こ
れは濃縮生成物を酸化あるいは加水分解して炭酸ガスと
し、これを金属等で還元して一酸化炭素とする等の公知
の方法により行うことができる。この場合、濃縮生成物
がCX2O等の化合物であれば、容易に加水分解して炭酸ガ
スとすることができるので有利である。
れは濃縮生成物を酸化あるいは加水分解して炭酸ガスと
し、これを金属等で還元して一酸化炭素とする等の公知
の方法により行うことができる。この場合、濃縮生成物
がCX2O等の化合物であれば、容易に加水分解して炭酸ガ
スとすることができるので有利である。
このようにして得られた一酸化炭素は炭素13が濃縮さ
れているが、これを低温蒸留して更に炭素13を濃縮す
る。低温蒸留は充填材が充填された精密蒸留塔で−190
°C前後の温度で還流を行いつつ蒸留を行うというよう
な方法や、前述の文献に記載されたような公知の方法に
よって行うことができる。蒸留段数を高めたり、還流比
を高くすることにより95%以上、好ましくは99%以上に
濃縮された13COを得ることができる。本発明の濃縮法は
連続的に行うこともできるし、バッチ式に行うこともで
きる。
れているが、これを低温蒸留して更に炭素13を濃縮す
る。低温蒸留は充填材が充填された精密蒸留塔で−190
°C前後の温度で還流を行いつつ蒸留を行うというよう
な方法や、前述の文献に記載されたような公知の方法に
よって行うことができる。蒸留段数を高めたり、還流比
を高くすることにより95%以上、好ましくは99%以上に
濃縮された13COを得ることができる。本発明の濃縮法は
連続的に行うこともできるし、バッチ式に行うこともで
きる。
以下、実施例に基づいて、本発明を具体的に説明す
る。
る。
実施例1 下記のフローに従って炭素13の濃縮を行った。
炭酸ガスレーザーの波数は1,030〜1,080cm-1付近に設
定し、炭素13化合物の約1/10〜3/4が反応するよう照射
を行い、照射後の分離は低温凝縮による。また、還元は
金属亜鉛と約400℃で接触させる方法による。
定し、炭素13化合物の約1/10〜3/4が反応するよう照射
を行い、照射後の分離は低温凝縮による。また、還元は
金属亜鉛と約400℃で接触させる方法による。
照射条件を変えることにより炭素13の濃縮度が異なる
数種の濃縮生成物を得て、これを低温蒸留塔に装入し、
ほぼ全還流状態で蒸留したときの理論段数と13CO到達濃
度との関係を求めた。この結果を第1図に示す。第1図
は13C16Oと12C18Oの低温蒸留塔への装入濃度と到達濃度
との関係を表すものであり、これより装入される濃縮生
成物における炭素13の濃度が10%以上であれば、同位体
交換反応をしなくとも99%以上の13COが得られることが
分かる。
数種の濃縮生成物を得て、これを低温蒸留塔に装入し、
ほぼ全還流状態で蒸留したときの理論段数と13CO到達濃
度との関係を求めた。この結果を第1図に示す。第1図
は13C16Oと12C18Oの低温蒸留塔への装入濃度と到達濃度
との関係を表すものであり、これより装入される濃縮生
成物における炭素13の濃度が10%以上であれば、同位体
交換反応をしなくとも99%以上の13COが得られることが
分かる。
また、炭素13の濃度が10%の濃縮生成物から得られた
COの組成は以下の通りである。
COの組成は以下の通りである。
また、99%濃度の13COを得るために必要なエネルギー
量と装入される濃縮生成物の炭素13の濃度との関係を求
めた。なお、濃度10%のときの所要エネルギー量を100
として示す。
量と装入される濃縮生成物の炭素13の濃度との関係を求
めた。なお、濃度10%のときの所要エネルギー量を100
として示す。
実施例2 下記のフローに従って炭素13の濃縮を行った。
レーザー反応に用いた反応装置は内径3cm、長さ2mの
石英ガラス製円筒体の両端にNaCl製赤外線光学窓を設け
たものである。炭酸ガスレーザーの照射条件は、波数1,
045.02/cm-1、出力8J/パルスで、焦点距離1.5mのBaF2製
集光レンズで集光して照射した。
石英ガラス製円筒体の両端にNaCl製赤外線光学窓を設け
たものである。炭酸ガスレーザーの照射条件は、波数1,
045.02/cm-1、出力8J/パルスで、焦点距離1.5mのBaF2製
集光レンズで集光して照射した。
レーザー反応で生成したCF2Oは、加水分解してCO2に
転換し、回収した。炭素13同位体比は質量分析計により
求め、CO2生成量はガスクロマトフラフにより加水分解
後のCO2と未反応のCHClF2を分析して求めた。
転換し、回収した。炭素13同位体比は質量分析計により
求め、CO2生成量はガスクロマトフラフにより加水分解
後のCO2と未反応のCHClF2を分析して求めた。
このレーザー反応の結果、炭素13が30%に濃縮された
CO2が3.0×10-7モル/パルスで得られた。このCO2は約4
00℃で金属亜鉛と接触させる方法によりCOに還元した。
CO2が3.0×10-7モル/パルスで得られた。このCO2は約4
00℃で金属亜鉛と接触させる方法によりCOに還元した。
CO低温蒸留は以下の方法でシュミレーション実験を行
った。すなわち、スーパーインシュレーションコールド
ボックス内にカラム径3cmの精留カラムを充填し、パッ
キングとしてデイクソンリングを充填した連続精留方式
を採用し、理論段数がその濃縮側で1450段、回収側で45
0段となるようにし、常圧下に液体窒素温度下で塔頂温
度ー191℃、塔底温度ー190℃の条件で塔頂で還流を行い
ながら、上記のCOを0.344モル/hrの速度で供給し、濃縮
部より炭素13濃度が99%のCOを0.083モル/hrの速度で取
り出すと共に、回収部からは炭素13濃度7.8%のCOを0.2
61モル/hrの速度で回収した。
った。すなわち、スーパーインシュレーションコールド
ボックス内にカラム径3cmの精留カラムを充填し、パッ
キングとしてデイクソンリングを充填した連続精留方式
を採用し、理論段数がその濃縮側で1450段、回収側で45
0段となるようにし、常圧下に液体窒素温度下で塔頂温
度ー191℃、塔底温度ー190℃の条件で塔頂で還流を行い
ながら、上記のCOを0.344モル/hrの速度で供給し、濃縮
部より炭素13濃度が99%のCOを0.083モル/hrの速度で取
り出すと共に、回収部からは炭素13濃度7.8%のCOを0.2
61モル/hrの速度で回収した。
このときの電力単位は、99%濃度の13CO1g当たり、レ
ーザー濃縮工程が24KWh、加水分解及び還元工程が3KW
h、CO低温蒸留工程が76KWhであり、合計103KWhであっ
た。
ーザー濃縮工程が24KWh、加水分解及び還元工程が3KW
h、CO低温蒸留工程が76KWhであり、合計103KWhであっ
た。
実施例3 回折格子を組み込んだTEA型パルスレーザー炭酸ガス
レーザー発振器が用いられ、出力されたレーザービーム
はBaF2製の集光レンズ(f=2m)で集光され、原料混合
ガスの存在する反応器(長さ2.7m、石英ガラス製)に入
射される。炭酸ガスレーザーの発振ラインは9P(22)
(1045.02/cm-1)に設定され、レーザー出力は8J/パル
スとされた。
レーザー発振器が用いられ、出力されたレーザービーム
はBaF2製の集光レンズ(f=2m)で集光され、原料混合
ガスの存在する反応器(長さ2.7m、石英ガラス製)に入
射される。炭酸ガスレーザーの発振ラインは9P(22)
(1045.02/cm-1)に設定され、レーザー出力は8J/パル
スとされた。
原料混合ガスとしては100トルのCHClF2と15トルのHI
の混合ガスを用いた。この結果炭素13が31%に濃縮され
たCF2H2が生成し、その効率は6×10-8モル/パルスで
あった。
の混合ガスを用いた。この結果炭素13が31%に濃縮され
たCF2H2が生成し、その効率は6×10-8モル/パルスで
あった。
このCF2H2を、酸素ガスで酸化して炭酸ガスとしたの
ち、実施例2と同様に一酸化炭素に変換し、低温蒸留す
ることにより99%以上に炭素13が濃縮された一酸化炭素
を得る。
ち、実施例2と同様に一酸化炭素に変換し、低温蒸留す
ることにより99%以上に炭素13が濃縮された一酸化炭素
を得る。
本発明の濃縮法によれば、高い純度の13COを低いエネ
ルギー消費量で製造することができるばかりでなく、設
備の簡素化、操作の簡易化等を達成することができ、低
コストで13COを、言い換えれば炭素13化合物を得ること
ができる。
ルギー消費量で製造することができるばかりでなく、設
備の簡素化、操作の簡易化等を達成することができ、低
コストで13COを、言い換えれば炭素13化合物を得ること
ができる。
第1図は理論段数と13CO到達濃度の関係を示すグラフで
ある。
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河野 巧 神奈川県川崎市中原区井田1618番地 新 日本製鐵株式會社第一技術研究所内 (72)発明者 村田 友住 神奈川県川崎市中原区井田1618番地 新 日本製鐵株式會社第一技術研究所内 (72)発明者 藤岡 裕二 神奈川県川崎市中原区井田1618番地 新 日本製鐵株式會社第一技術研究所内 (72)発明者 浜田 直也 神奈川県相模原市渕野辺5丁目10番1号 新日本製鐵株式會社第二技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭49−104095(JP,A) 特開 平3−60722(JP,A) 米国特許4313807(US,A)
Claims (6)
- 【請求項1】CaHbXc(但し、Xはハロゲンを示し、b+
c=2a+2又は2aであり、a及びcは1以上の整数であ
る)で表されるハロゲン化炭化水素にハロゲン、ハロゲ
ン化水素及び酸素含有酸化剤からなる群れから選ばれた
1種の添加ガスを混合してなる原料混合ガスに、炭酸ガ
スレーザーを照射して炭素13のハロゲン化炭化水素を選
択的に反応転化させ、反応生成物から炭素13が濃縮され
た濃縮生成物を取り出し、次いでこれを一酸化炭素に変
換し、低温蒸留することにより更に炭素13を濃縮するこ
とを特徴とする炭素13の濃縮方法。 - 【請求項2】ハロゲン化炭化水素がハロゲノメタンであ
る請求項1記載の炭素13の濃縮方法。 - 【請求項3】ハロゲン化炭化水素がフッ素を含むハロゲ
ノメタンである請求項1記載の炭素13の濃縮方法。 - 【請求項4】ハロゲノメタンがCHClF2又はCBr2F2である
請求項1記載の炭素13の濃縮方法。 - 【請求項5】酸素含有酸化剤が酸素ガスである請求項1
又は1記載の炭素13の濃縮方法。 - 【請求項6】CHClF2と臭素との混合ガスを炭酸ガスレー
ザーで照射して炭素13が濃縮されたCBr2F2を得、引き続
いてこれと酸素との混合ガスを炭酸ガスレーザーで照射
して炭素13が濃縮された生成物を得、これを分離して炭
素13が濃縮された濃縮生成物を取り出す請求項1記載の
炭素13の濃縮方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1321489 | 1989-01-24 | ||
JP1-13214 | 1989-01-24 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02277525A JPH02277525A (ja) | 1990-11-14 |
JP2721022B2 true JP2721022B2 (ja) | 1998-03-04 |
Family
ID=11826905
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1243390A Expired - Lifetime JP2721022B2 (ja) | 1989-01-24 | 1990-01-24 | 炭素13の濃縮方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2721022B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4087117B2 (ja) * | 2002-01-18 | 2008-05-21 | 東京瓦斯株式会社 | 同位体ガス分離方法および同位体ガス分離装置 |
-
1990
- 1990-01-24 JP JP1243390A patent/JP2721022B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02277525A (ja) | 1990-11-14 |
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