WO2004078325A1 - 酸素同位体の濃縮方法 - Google Patents

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    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
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    • B01D59/00Separation of different isotopes of the same chemical element
    • B01D59/34Separation by photochemical methods

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  • Ozone can be easily generated by silently discharging oxygen as a raw material with an ozonizer or by irradiating ultraviolet rays from a mercury lamp or the like. It is desirable that the raw material oxygen has a high purity that does not contain impurities such as argon and nitrogen as much as possible, but if these impurities can be sufficiently separated when separating ozone and oxygen, an industrial purity of about 99.5% can be obtained. Oxygen for use can also be used as raw material oxygen.
  • Ozone photodecomposition means 13 which decomposes into oxygen, oxygen OC generated by decomposition of ozone by the ozone photodecomposition means 13 and undecomposed ozone ⁇ Z are separated into a desired oxygen isotope in oxygen. And oxygen separation means 14 for concentration.
  • Ozone separation means 112 for separation into gas OR, and rare gas / ozone mixed gas OR separated by said ozone separation means 112 are irradiated with light L 1 of a specific wavelength to obtain specific ozone Ozone photolysis means for selectively decomposing isotopomer to oxygen;
  • Ozone photodecomposition means 1 Oxygen OC 1 generated by the decomposition of ozone in 1 3 is separated from the undecomposed ozone and rare gas / ozone mixed gas OR 1 consisting of noble gas, and separated into oxygen ⁇ C 1

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Abstract

本発明は、酸素の安定同位体である17Oや18Oの濃縮を簡便な装置構成で実施することが可能な酸素同位体の濃縮方法を提供することを目的としている。本発明は、オゾンに光を照射し、分子中に酸素同位体を含むオゾンのアイソトポマーを選択的に酸素に分解した後、オゾンが分解して生成した酸素と未分解のオゾンとを分離し、分離した酸素中に酸素同位体を濃縮する方法に関する。装置の基本構成は、原料酸素からオゾンを生成するオゾン生成手段11と、該オゾン生成手段で生成したオゾンと原料酸素とを分離するオゾン分離手段12と、該オゾン分離手段12で分離したオゾンに特定の波長の光を照射し、分子中に酸素同位体を含むオゾンを選択的に酸素に分解するオゾン光分解手段13と、該オゾン光分解手段13でオゾンが分解して生成した酸素と未分解のオゾンとを分離して酸素中に酸素同位体を濃縮する酸素分離手段とを有している。

Description

明細書 酸素同位体の濃縮方法 技術分野 本発明は、 酸素同位体の濃縮方法に関するもので、 光によるオゾンの分解反応や過 酸化物の解離 (分解) 反応を利用して天然存在比が極めて小さな酸素の安定同位体で ある 1 7 oや 1 8〇 ¾選択的に濃縮する方法に関する。 背景技術 化学や医学の分野で、 トレ一サ一として利用されている酸素同位体の 1 7 oや 1 8 o は、 天然存在比が極めて小さいため、 これらを濃縮する必要がある。 1 8oの濃縮法と して、飽和鎖式エーテルにレ一ザ一光を照射して 1 8〇を含むものを選択的に光分解さ せることにより、 1 80を含む生成物を得る方法が知られている (例えば、 特公平 6— 1 0 2 1 3 4号公報を参照。)。 この他にも、 ホルムアルデヒドゃ一酸化炭素にレーザ —光を照射して 1 80を選択的に濃縮する方法がある。
しかし、 従来の方法では、 濃縮率が低い、 反応に寄与する光の利用効率が低い、 レ —ザ一光の発振エネルギー効率が低い、濃縮した化学種を抽出するための後処理が必 要などの理由で、 工業的に確立されたものではなかった。 蒸留操作によって酸素同位 体を濃縮することも提案されているが、 濃縮度を高めるためには、 装置が大型化した り、 装置の起動時間が極めて長時間となる問題がある。
そこで本発明は、酸素の安定同位体である 1 7 oや 1 8〇を酸素の状態で、 もしくは、 水をはじめとする簡単な分子構造の物質中に、特定の酸素同位体を濃縮することがで き、かつ簡便な装置構成で実施することが可能な酸素同位体の濃縮方法を提供するこ とを目的としている。 発明の開示 上記目的を達成するため、 本発明の酸素同位体の濃縮方法は、 (a) 酸素同位体、 17 O及び/又は |8〇を含むオゾン分子を酸素へ選択的に光分解して、 それによつて酸素 と未分解オゾン分子とからなる混合物を創り出す、 オゾン光分解工程、 及び (b ) 当 該酸素を当該混合物より分離し、 それによつて当該酸素同位体を濃縮する、 酸素同位 体濃縮工程を含む酸素同位体濃縮方法であり、 具体的には、 (A) 原料酸素からォゾ ンを生成し、それによつて生成オゾン及び原料酸素からなる混合物を創り出すオゾン 生成工程、 (B) 当該生成オゾンを当該混合物より分離する、 オゾン分離工程、 (C ) 酸素同位体、 '70及び/又は |8〇を含むオゾン分子を酸素へ選択的に光分解し、 それに よって酸素及び未分解のオゾン分子からなる混合物を創り出す、 オゾン光分解工程、
(D) 上記工程 (C) で得られた混合物から当該酸素を分離し、 それによつて当該酸 素同位体を濃縮する酸素同位体濃縮工程を含む酸素同位体の濃縮方法である。
CE) 前記工程 (D) で分離された酸素同位体とは異なる酸素同位体を含む未分解 オゾン分子を酸素に光分解し、それによつて酸素と未分解オゾン分子とからなる混合 物を創り出す、 第 2オゾン光分解工程、 及び (F) 前記工程 (E) で得られた混合物 より酸素を分離し、 それによつて前記工程 (D) で分離されたものとは異なる酸素同 位体を濃縮する、 第 2酸素同位体濃縮工程を行って、 二段階で異なる酸素同位体を濃 縮することもできる。
本発明の酸素同位体の濃縮方法は、 前記光分解工程 (a) 又は (B) において、 ォ ゾンに、 クリプトン、 キセノン及びラドンより選択される少なくとも一種の希ガスを 添加することもできる。
本発明の酸素同位体の濃縮方法においては、前記酸素同位体濃縮工程(b)又は(D) を、 ヘリウム、 ネオン及びアルゴンより選択される少なくともいずれか一種の希ガス を添加した蒸留とすることができる。
本発明においては、 ヘリウム、 ネオン、 アルゴン及びクリプトンより選択される少 なくとも一種の希ガスを、前記工程(A)における原料酸素に添加することができる。 本発明では、 (G) 前記工程 (D) 後に残っている未分解オゾン分子を酸素に分解 し、 それによつて酸素及び希ガスからなる混合物を創り出すオゾン無害化工程、 及び 前記工程 (G) で得られた混合物より希ガスを分離する希ガス分離工程を更に含み、 当該工程 (H) で分離した希ガスを前記工程 (A) に循環使用することができる。 本発明では、 (Ε') 前記工程 (C) で分解されたオゾンのアイソトポマーとは異な るオゾンのァイソトポマー分子を酸素へ光分解し、それによつて酸素と未分解オゾン 分子からなる混合物を創り出す、第 2オゾン光分解工程、 及び (F,) 前記工程 (Ε') において創り出された混合物から、前記工程(Ε')において得られた酸素を分離し、 それによつて第 2の酸素同位体を別の酸素として濃縮する、第 2酸素同位体濃縮工程 とを行うことができる。
本発明の酸素同位体の濃縮方法においては、 記オゾン光分解工程 (a) 又は (C) において使用する光が、 700〜 1000 nmの範囲の近赤外域又は 450〜 850 nmの範囲の可視域の光のいずれかであることが望ましい。 特に、 前記オゾン光分解 工程 (a) 又は (C) で使用する光の波長が、 991. 965〜992. 457 nm の範囲であることが更に望ましい。前記オゾン光分解工程で光を照射する際に電場を 印可してオゾンの吸収波長を調節すること、 前記オゾン光分解工程を低温、 低圧状態 で行うことが望ましい。
前記オゾンのアイソトポマーは、 1616o16o、 16o1617o、 1617o16〇、 i6o1618〇、 16o1816〇、 1601717〇、 17o1617o、 16o17o18o、 1
716180、 16018170、 1701717〇、 1618180、 18o16o18o、 17 o17o18o、 171817o、 17o18o18o、 1817o18o、 18o18o18〇の 1
8種類が存在する。 本発明では、 これらの各種アイソトポマーが混在するオゾンガスに特定の光を照射 することにより、 オゾンの特定のアイソトポマーを分解して所望の酸素同位体 (17 o、 18o) を含む酸素を生成するようにすることができる。
例えば、 1616o17oというアイソトポマーを光照射によって分解すると、 次に 示す反応式 (1)、 (2) により、 2分子のオゾンから 3分子の酸素が発生する。
1601617〇+ 「光照射」 →〇2 +〇 · · '(1)
03 +〇→2〇2 · · · (2)
この反応の中で、 反応式 (1) で光照射によって分解されたオゾンを構成していた 17〇は、生成した「02」に含まれるか、 「0」 となる。 この「0」は直ちに反応式(2) のように、 他のオゾンと反応して 2分子の酸素となるので、 反応式 (1)、 (2) で生 成した 3分子の酸素の中の一つの分子中にこの 170が存在することになる。すなわち、 オゾンが分解した酸素中に 170が濃縮された状態となる。反応式(2) において反応 するオゾンにも 17〇や 18〇が含まれている可能性はあるが、 その確率は極めて低く、 無視できる量といえる。
オゾンの結合 離エネルギーは、 1. 05 eVであり、 波長 1. 18 zm以下の光 吸収においてオゾンが分解する。 このオゾンの光吸収としては、 従来から下記の帯域 が知られている。
Wulf band lOOOnm (1.ト 1.8eV) 近赤外域
Chappius band 850nm (1.5〜2.8eV) 可視域
Huggins band 360nm (3.4〜4. leV) 紫外域
Hartly band 300nm (4. l〜6.2eV) 紫外域 これらの帯域の中でも、 Wu 1 f b a n dの波長 1000 nm (波数 10000 c m- 1) 付近において、 文献(Journal of Chemical Physics vol.108 no.13 p.5449-5457)によれば、 図 1に示すような鋭い吸収スペクトルが観測されている。 図 1は、 16〇3 (161616〇) と、 183 (180180180) とにおける光吸収を示 しており、 16O の最大ピークは波数 1008 c m (波長 99 965 nm) であり、 1803の最大ピークは波数 10076 cm— 11 (波長 992. 457 nm) で あることがわかる。 したがって、 17〇や 180を含むオゾンのアイソトポマーを効率 よく分解できる波長は、 この両者の間にあり、 この間の波長を選択することによって 所望のォゾンを選択的に分解できることがわかる。
他の吸収ピ一クも使用可能であるが、 オゾンの分解効率を考慮すると、 前記範囲が 最適である。 特に、 このような近赤外域又は可視域の光は、 紫外域の光を用いた場合 に比べて取り扱い易いという利点がある。エネルギーの強い紫外域の光を使用すると、 目的とするオゾンのァイソトポマ一だけでなく、他のオゾンのァイソトポマーも分解 してしまうことがあり、 酸素同位体の濃縮効率を低下させてしまうことになる。
光源が所望するオゾンの分解波長から僅かにずれていて選択的分解効率が悪い場 合には、 光を照射する際にオゾンに電場を印可することにより、 シュタルク効果でォ ゾンの吸収波長をシフトさせることができるので、光源の波長に対してオゾンの吸収 波長を精密に一致させることが可能である。
このような波長の光を得るための光源としては、 太陽光の分光、 I n G a A s P系 半導体レーザ一又は発光ダイォ一ド、 A 1 G a I n P系半導体レーザー又は発光ダイ オード、 G a A s S b系半導体レーザ一又は発光ダイオード、 C d Z n T e系半導体 レーザー又は発光ダイォード、 C d Z n S e系半導体レーザ一又は発光ダイォ一ド、 あるいは、 水銀ランプ、 YA Gレ一ザ一、 A rイオンレーザー、 K rイオンレーザー 等で光ボンビングが可能な色素レーザ一等を使用することができる。
オゾンに光を照射する際には、オゾン分子の平均自由行程を長くして分子衝突をで きるだけ抑えるため、 低圧下、 例えば 1 3 k P a ( 1 0 O Torr) 以下の圧力にするこ とが好ましい。 これにより、 分子衝突によって光の吸収幅が広がるのをさけることが できる。オゾンの自然分解を抑制するためには、オゾンに光を照射する際だけでなく、 系全体を低温、 例えば 1 0 0〜2 5 0 Kの範囲に冷却しておくことが好ましい。 これ により、 吸収ピークを鋭くできるとともに、 自然分解による酸素の生成を抑えて酸素 同位体を含む酸素の濃縮率を向上させることができる。
オゾンは、 原料となる酸素をォゾナイザ一で無声放電させたり、 水銀ランプ等から の紫外線を照射したりすることによって容易に生成できる。原料酸素はアルゴンゃ窒 素等の不純物をできるだけ含まない高純度のものが望ましいが、オゾンと酸素とを分 離する際にこれらの不純物を十分に分離できれば、 純度 9 9 . 5 %程度の工業用酸素 を原料酸素として使用することもできる。
本発明の濃縮方法で 1 7〇や 1 8oを濃縮した酸素や、 他の濃縮法で 1 7〇や 1 8oを濃 縮した酸素を原料酸素として用いることもできる。
オゾンと酸素との分離、 もしくは、 酸素、 オゾン.、 希ガスの分離は、 両者の沸点差 を利用した低温蒸留あるいはシリカゲル等の吸着剤への両者の吸着性の差を利用し た低温吸着によって容易に行える。
本発明を実施するための最適な装置構成は、例えば図 2の系統図に例示するように、 原料酸素 G Oからオゾンを生成するオゾン生成手段 1 1と、該オゾン生成手段で生成 したオゾン〇Zと原料酸素とを分離するオゾン分離手段 1 2と、該オゾン分離手段 1 2で分離したオゾンに特定の波長の光 Lを照射し、分子中に特定の酸素同位体を含む オゾンを選択的に酸素に分解するオゾン光分解手段 1 3と、該オゾン光分解手段 1 3 でオゾンが分解して生成した酸素 O Cと未分解のオゾン〇Zとを分離して酸素中に 所望の酸素同位体を濃縮する酸素分離手段 1 4とを備えたものである。
前記酸素分離手段 1 4で分離したオゾン O Zに光 Lを照射し、前記オゾン光分解手 段 1 3で分解したオゾンとは異なる酸素同位体を分子中に含むオゾンを選択的に酸 素に分解する第 2オゾン光分解手段 1 5と、該第 2オゾン光分解手段 1 5でオゾンが 分解して生成した酸素 O C 2と未分解のオゾン O Z 2とを分離して酸素中に酸素同 位体を濃縮する第 2酸素分離手段 1 6とを設けることもできる。
前記オゾン分離手段 1 2で分離した酸素 G Oを前記オゾン生成手段 1 1に循環導 入する経路を設けることによつて原料酸素の消費量を削減することができる。前記ォ ゾン光分解手段 13には、 冷却手段及び減圧手段を設けておくことが好ましい。
オゾンを利用して酸素同位体を濃縮する場合、光の照射効率や濃縮効率を考えると、 できるだけオゾン純度が高い状態で行うことが好ましいが、高純度のオゾンを使用す ると、 触媒作用を有する金属表面との接触等によって自然分解することがある。 ォゾ ンの自然分解によって所望の酸素同位体を含まない酸素が大量に生成すると、 この酸 素が前記酸素同位体濃縮工程での濃縮率を大幅に低下させる原因となる。
本発明のもう一つの酸素同位体の濃縮方法として、オゾンの自然分解による酸素同 位体の濃縮率の低下を未然に防止するため、オゾンに適量の希ガスを添加してオゾン 濃度を低くすることもできる。
希ガス (ヘリウム、 ネオン、 アルゴン、 クリプトン、 キセノン及びラドン) は、 ォ ゾン光分解工程において、 オゾンの光ィ匕学反応にはほとんど影響を及ぼさないので、 これらの希ガスでオゾンを希釈しても、特定のオゾンを選択的に分解することができ る。 また、 オゾンを希ガスで希釈することで、 高純度のオゾンに比べて取扱いが容易 になる。
オゾンと希ガスとの混合は、 各工程の任意の位置で行うことができ、 各工程に適合 した希ガスを適量添加すればよい。 このとき、 低温下で固化する希ガス、 ガス状であ るべき位置で凝縮する希ガス、 あるいは、 液状であるべき位置で気化する希ガスは不 適当であり、 操作圧力及び操作温度に応じた希ガスを選定する必要がある。 酸素同位 体濃縮工程やオゾン分離工程を低温蒸留分離する場合は、オゾン側の液相中に適当量 の希ガスが含まれるようにしてォゾンが高濃度にならないようにする必要があるが、 蒸留操作に必要な上昇ガスや下降液を得るため、 ガス相側に濃縮される希ガスを併用 してもよい。希ガスを回収して再利用する場合は、 希ガス分離工程で酸素から分離し やすい希ガスを選定することが望ましい。 ただし、 オゾン生成工程では、 キセノン及 びラドンは、 ォゾナイザ一での無声放電や水銀ランプ等からの紫外線の照射により、 酸素と反応して不安定な化合物を生成するので好ましくない。
本発明を実施するための酸素同位体の濃縮装置は、 クリプトン、 キセノン及びラド ンの少なくともいずれか一種の希ガスとオゾンとを含む希ガス ·オゾン混合ガスに光 を照射し、分子中に特定の酸素同位体を含むオゾンを選択的に酸素に分解するオゾン 光分解手段と、該オゾン光分解手段でオゾンから分解した酸素と未分解のオゾン及び 前記希ガスとを分離し、分離した酸素中に前記酸素同位体を濃縮する酸素同位体濃縮 手段とを備えることができる。
本発明のさらにもう一つの酸素同位体の濃縮方法は、過酸化物を含むガスに半導体 レーザ一光を照射し、 分子中に特定の酸素同位体を含む過酸化物を選択的に解離し、 解離反応生成物中に前記酸素同位体を濃縮することである。
前記過酸化物は、 H〇〇H、 (CH3) 3C〇〇H等のヒドロ過酸化物、 CH3〇OC H3、 C2H5〇OC2H5、 (CH3) 3〇0 (CH3) 3等の過酸化 (ジ) アルキル、 HCO〇OH、 CH3OOOH等の過酸を含む過カルボン酸、 CH300〇COCH3
Figure imgf000008_0001
等の過酸化 (ジ) ァシル、 CH300〇C (CH3) 3、 (CH3) 2CHC〇OOC (C H3) 3、 (CH3) gC-COOOC (CH3) 3等の過酸エステル、 (CH3) 3COO COOCH (CH3) 2等の過炭酸エステル、
Figure imgf000008_0002
等の過ジ炭酸エステル、 i— P r〇— COOOCOO— i— P r (i—P r :イソプ 口ピル基) 等のジ過炭酸エステル、 過シユウ酸エステル、 環状過酸化物、
Figure imgf000008_0003
のようなォゾニド、 エンド過酸化物のいずれか少なくとも一種の有機過酸化物、 ある いは、 亜硝酸メチル、 亜硝酸ェチル等の亜硝酸エステル、 硝酸メチル、 硝酸ェチル等 の硝酸エステルのいずれか少なくとも一種である。
前記過酸化物が、 四塩化炭素、 アセトン、 酢酸、 へキサン、 トルエン、 フロン類の いずれか少なくとも一種の溶媒、 あるいは、 二重結合を有する有機物で希釈されてい ることを特徴とし、 加えて、 前記光分解による解離が前期解離である。
より具体的な方法として、 下記の工程: (I) 0— H結合、 〇—〇結合、 C—〇結 合又は C = 0結合を有する過酸化物を溶媒で希釈した溶液を減圧して蒸気化し、 これ を光反応セルに導入する工程; (I I) 前記光反応セル中の前記過酸化物に、 半導体 レーザ一からの光であって、 レ一ザ一波長が前記過酸化物を解離させるのに必要なェ ネルギーを有し、 かつ、 O— H結合、 〇— O結合、 C— O結合又は C = 0結合のうち の一つの吸収スぺクトルに一致する波長のレーザー光を照射し、 当該過酸化物を光分 解する工程;(I I I) 前記工程 (I I) における光反応産物を精製し、 それによつ て一種類の分子中に 17〇又は 18 oを濃縮する工程を更に含むことができる。 図面の簡単な説明 図 1 オゾンの吸収スペクトルを示す図。
図 2 本発明方法を実施するための装置構成例を示す系統図。
図 3 本発明の酸素同位体濃縮装置の第 1形態例を示す系統図。 図 4 本発明の酸素同位体の濃縮装置の第 2形態例を示す系統図である。 図 5 本発明の酸素同位体の濃縮装置の第 3形態例を示す系統図である。
図 6 本発明の酸素同位体の濃縮装置の第 4形態例を示す系統図である。
図 Ί 本発明の酸素同位体の濃縮装置の第 5形態例を示す系統図である。
図 8 本発明の酸素同位体の濃縮装置の第 6実施例を示す系統図である。 符号の説明
1 1…オゾン生成手段、 1 2…オゾン分離手段、 1 3…オゾン光分解手段、 1 4…酸 素分離手段、 1 5…第 2オゾン光分解手段、 1 6…第 2酸素分離手段、 2 1…ォゾナ ィザ一、 2 2…第 1蒸留塔、 2 3…凝縮器、 2 4…リポイラ一、 2 5…熱交換器、 2
6 ···バッファタンク、 2 7…ブロワ一、 3 1…光源、 3 2…光反応セル、 3 3…第 2 蒸留塔、 3 4…凝縮器、 3 5…リボイラー、 3 6…熱交換器、 5 1〜5 6…経路、 5
7…弁、 5 8…経路、 5 9…弁、 6 1〜6 4経路、 1 1 1…オゾン生成手段、 1 1 2 …オゾン分離手段、 1 1 3…オゾン光分解手段、 1 1 4 ···酸素同位体濃縮手段、 1 1
5〜1 1 6…経路、 1 1 7〜1 1 9…希ガス導入経路、 1 2 1…第 2オゾン光分解手 段、 1 2 2…第 2酸素同位体濃縮手段、 1 2 3…オゾン無害化手段、 1 2 4…希ガス 回収手段、 1 2 5〜 1 2 6…経路、 1 3 1…経路、 2 1 1…精製器、 2 1 2…光反応 セル、 2 1 3コールド卜ラップ、 2 1 4…真空ポンプ、 2 1 5…蒸留器、 2 2 1〜2
2 8…経路。 発明を実施するための最良の形態 図 3は、 本発明の酸素同位体濃縮装置の第 1形態例を示す系統図である。 この濃縮 装置は、 原料酸素からオゾンを得るためのォゾナイザ一 2 1と、 このォゾナイザー 2 1で生成したオゾンと原料酸素とを分離する第 1蒸留塔 2 2と、 この第 1蒸留塔 2 2 での低温蒸留操作で必要とする寒冷を与えるための凝縮器 2 3と、第 1蒸留塔内の上 昇ガスを発生させるためのリボイラー 2 4と、第 1蒸留塔導出ガスの寒冷を第 1蒸留 塔導入ガスに回収するための熱交換器 2 5と、第 1蒸留塔導出ガスを一時貯留するた めのバッファタンク 2 6と、バッファタンク 2 6内の第 1蒸留塔導出ガスをォゾナイ ザ一 2 1に循環導入するためのブロワ一 2 7とが設けられている。
オゾンから特定の同位体を含む酸素を濃縮するための機器として、特定のオゾンの ァイソトポマーを光源 3 1から照射される光によって酸素に分解するための光反応 セル 3 2と、光反応セル 3 2で生成した酸素と未分解のオゾンとを分離して酸素中に 酸素同位体を濃縮する第 2蒸留塔 3 3と、 この第 2蒸留塔 3 3での低温蒸留操作で必 要とする寒冷を与えるための凝縮器 3 4と、第 2蒸留塔内の上昇ガスを発生させるた めのリポイラ一 3 5と、第 2蒸留塔導出ガスの寒冷を第 2蒸留塔導入ガスに回収する ための熱交換器 3 6とが設けられている。
経路 5 1から供給され、 経路 5 2から循環する酸素と合流した原料酸素は、 ォゾナ ィザー 2 1での無声放電によってその一部がオゾン化し、 オゾン'酸素混合ガスとな つて熱交換器 2 5で冷却された後、経路 5 3から第 1蒸留塔 2 2の中段に導入される。 このオゾン ·酸素混合ガスは、 第 1蒸留塔上部の凝縮器 2 3で生成した還流液と、 第 1蒸留塔下部のリポイラ一 2 4で生成した上昇ガスとによって蒸留され、第 1蒸留塔 2 2の上部に酸素ガスが、 第 1蒸留塔 2 2の底部に液化オゾンがそれぞれ分離する。 第 1蒸留塔上部から経路 5 4に抜き出された酸素は、 一部が凝縮器 2 3に分岐し、 残 部は経路 5 5を通ってバッファタンク 2 6に一時貯留された後、 ブロワ一 2 7で圧縮 されて経路 5 2からォゾナイザー 2 1に循環導入される。
第 1蒸留塔 2 2の底部から経路 5 6に抜き出されたオゾンは、一部がリボイラー 2 4に分岐し、 残部は弁 5 7を通ってガス状で光反応セル 3 2に導入される。 このォゾ ンの中の特定のアイソトポマーは、光源 3 1から照射される光によって酸素に分解し、 分解した酸素と未分解のオゾンとからなるオゾン ·酸素混合ガスが経路 5 8から弁 5 9を通して導出される。光反応セル 3 2内は、 特定のオゾンのアイソトポマーの分解 を安定した状態で効率よく行えるようにするため、 1 3 k P a以下の圧力に減圧する とともに、 1 0 0〜2 5 0 Kの範囲に冷却するようにしている。 圧力及び温度は、 ォ ゾンの分解状況に応じて適当に設定することが可能であり、オゾンが液化又は固化し ない範囲で、 少なくとも光反応セル 3 2の両側の弁 5 7 , 5 9間を所定圧力及び所定 温度に維持するようにしている。 .
経路 5 8のオゾン ·酸素混合ガスは、 熱交換器 3 6で冷却された後、 第 2蒸留塔 3 3の中段に導入され、 前記第 1蒸留塔 2 2と同様に、 凝縮器 3 4からの還流液と、 リ ポイラ一 3 5からの上昇ガスによって蒸留され、 塔下部にオゾンが分離し、 塔上部に 特定の同位体酸素を含む酸素ガスが濃縮される。濃縮された特定の同位体を含有する 酸素ガスは、第 2蒸留塔 3 3の上部から経路 6 1に抜き出されて一部が凝縮器 3 4に 分岐した後、 経路 6 2から製品として回収される。 第 2蒸留塔 3 3の底部から経路 6 3に抜き出されたオゾンは、 一部がリボイラー 3 5に分岐した後、 熱交換器 3 6を経 て経路 6 4に取り出される。
経路 6 4のオゾンは、 通常は、 触媒等を用いたオゾン光分解手段で酸素に分解され て排出される。 この経路 6 4のオゾンを、 前記光反応セル 3 2とは別に設けた第 2ォ ゾン光分解手段である第 2の光反応セル (図示せず) に導入し、 光反応セル 3 2で分 解したものとは別のアイソ卜ポマーを分解し、分解により生成した同位体含有酸素を 第 2酸素分離手段としての蒸留塔等を使用してオゾンから分離濃縮することもでき る。
各蒸留塔の操作条件は、 任意であるが、 光反応セルに酸素が侵入すると所望の同位 体含有酸素ガスの濃度が低下するので、できるだけ酸素を含まない状態のオゾンを得 られるようにすることが肇ましい。 凝縮器に供給する寒冷源や、 リボイラーに供給す る加熱源には、 適当な温度の窒素やアルゴンを使用することができる。光反応セルの 冷却には、 適当な温度の窒素やアルゴンを使用できる。 光反応セルを含む系内の減圧 には、 光反応セルより下流側の適当な経路に真空ポンプを設置したり、 液化窒素等に より液化減圧したりすることによって行うことができる。 各機器の材質は、 オゾンに 対する反応性や触媒作用の無いものを選定すればよく、 通常は、 ガラスやフッ素樹脂 (ポリテトラフルォロエチレン) 等を用いることが好ましい。
図 3に示す構成の濃縮装置を使用して 170を濃縮し、 1年間で 10 kg (H20換 算)製造する際の各経路におけるプロセス流量等の計算値を表 1に示す。原料酸素は、 蒸留法によって 17〇及び 18〇を濃縮した酸素ガスを使用した。 光反応セルで分解す る目的のアイソトポマーは、 16017018〇を選択した。 このアイソトポマーを分解 するための光には、 波長が 992 nmのレーザー光を使用した。 レーザ一出力は 1. 0W、 吸収断面積は 3. 0 X 10— 23cm2とした。 光反応セルの圧力は 13 k P a (100Torr)、 温度は 20 OKとした。 光路長は 40m、 滞留時間は 100秒、 光 の利用率は 0. 0019、 ·目的のアイソトポマーの収率は 0. 90、 目的のアイソト ポマーの分解と同時に発生する他のアイソトポマーの非選択的分解量は、 目的のアイ ソトポマーの 1に対して 3.3とした。このときの 17〇の濃縮率は 10.8となった。 ォゾナイザーの消費電力は 3. O kWであった。
Figure imgf000012_0001
Figure imgf000013_0001
ττ
89SZ00/l700Zdf/X3d S 8ム0請 OAV 次に、 原料酸素として高純度酸素を使用し、 1年間で 10 kg (H2〇換算) 製造 する場合の各経路におけるプロセス流量等の計算値を表 2に示す。 目的のァイソ卜ポ マーには、 1 SO1 SO17〇を選択した。このアイソトポマーを分解するための光には、 波長が 992 nmのレーザー光を使用した。 レーザ一出力は 2. 2 W、 吸収断面積は 3. 0 10—23じ1112とした。 光反応セルの圧力は 13 kP a (l O OTorr)、 温度 は 15 OKとした。 光路長は 40m、 滞留時間は 100秒、 光の利用率は 0. 000 3、 目的のアイソトポマ一の収率は 0. 90、 目的のアイソトポマーの分解と同時に 発生する他のアイソトポマ一の非選択的分解量は、 目的のアイソトポマーの 1に対し て 10とした。 このときの 170の濃縮率は 85. 4となった。 ォゾナイザーの消費電 力は 6. 7 kWであった。
Figure imgf000015_0001
Figure imgf000016_0001
S 8ム0請 OAV 図.4は、 酸素同位体の濃縮装置の第 2形態例を示す系統図である。 濃縮装置の前段 に、 希ガス ·オゾン混合ガスを得るための機器を備えた装置構成例を示している。 この濃縮装置は、 原料酸素 G Oからオゾンを生成するオゾン生成手段 1 1 1と、 該 オゾン生成手段 1 1 1で生成したオゾンを含む原料酸素を、オゾン O Zと原料酸素 R Oとに分離するオゾン分離手段 1 1 2と、該オゾン分離手段 1 1 2で分離したオゾン O Zに特定の波長の光 Lを照射し、分子中に特定の酸素同位体を含むオゾンを選択的 に酸素に分解するオゾン光分解手段 1 1 3と、該オゾン光分解手段 1 1 3でオゾンが 分解して生成した酸素〇Cを、未分解のオゾン O Zから分離して該酸素中に所望の酸 素同位体を濃縮する酸素同位体濃縮手段 1 1 4とを備えるとともに、オゾン生成手段 1 1 1に導入される原料酸素の経路 1 1 5、オゾン生成手段 1 1 1で生成したオゾン 含有酸素をオゾン分離手段 1 1 2に導入する経路 1 1 6、 あるいは、 オゾンを濃縮す るオゾン分離手段 1 1 2の適当な位置、 のいずれか少なくとも一箇所に、 オゾン希釈 用の希ガス R Gとして、 ヘリウム、 ネオン、 アルゴン、 クリプトン、 キセノン及びラ ドンの少なくともいずれか一種の希ガスを導入するための希ガス導入経路 1 1 7, 1 1 8 , 1 1 9を備えている。
前記 3箇所の希ガス導入経路 1 1 7, 1 1 8 , 1 1 9の中で、 希ガス導入経路 1 1 7は、 オゾン生成手段 1 1 1 (オゾン生成工程) で酸化したり崩壊したりするおそれ があるキセノン及びラドンを除く希ガスを単独であるいは複数種を混合して原料酸 素に添加する。 希ガス導入経路 1 1 8は、 オゾン分離手段 1 1 2 (オゾン分離工程) で分離したオゾンと共にオゾン光分解手段 1 1 3に供給することができる希ガス、す なわち、 蒸留分離工程や低温吸着工程でオゾン側に濃縮される希ガス (クリブ卜ン、 キセノン及びラドンの少なくともいずれか一種) を添加することが望ましい。
オゾン分離手段 1 1 2の操作性を考慮してヘリウムやネオン、 アルゴンを添加する こともできる。 希ガス導入経路 1 1 9は、 オゾン光分解手段 1 1 3に供給する希ガ ス ·オゾン混合ガスを得るための希ガスを導入するためのものであるから、 オゾン分 離手段 1 1 2でオゾン側に濃縮される希ガス (クリプトン、 キセノン及びラドンの少 なくともいずれか一種) を導入する。
このように、 オゾン濃度を低くした状態の希ガス ·オゾン混合ガスをオゾン光分解 手段 1 1 3に供給し、特定の波長の光を照射して分子中に特定の酸素同位体を含むォ ゾンのアイソトポマーを選択的に光分解反応により酸素に分解するオゾン光分解ェ 程を行うことで、 自然分角军によるオゾンの損失や、 生成した酸素との衝突によるォゾ ンの分解を抑えることができるので、特定の酸素同位体を含む酸素を効率よく得るこ とができる。
酸素同位体濃縮手段 1 1 4 (酸素同位体濃縮工程) において、 オゾン光分解手段 1 1 3でオゾンから分解した酸素を未分解のオゾンから分離する際に、前記クリプトン、 キセノン、 ラドン等の希ガスは、 オゾン分離手段 1 1 2と同様にオゾン側に濃縮する ので、 これらの希ガスが酸素側に濃縮することはほとんど無く、 特定の酸素同位体を 含む酸素を高濃度で得ることができる。 あらかじめクリプトン、キセノン及びラドンの少なくともいずれか一種を混合した 状態のオゾンを別の装置で製造しておき、 この希ガス ·オゾン混合ガスをオゾン光分 解手段 1 1 3に導入することにより、オゾン生成手段 1 1 1やオゾン分離手段 1 1 2 を設けずに、オゾン光分解手段 1 1 3及び酸素同位体濃縮手段 1 1 4のみで装置を構 成することもできる。
図 5は、本発明の濃縮装置の第 3形態例を示す系統図である。以下の説明において、 前記第 2形態例で示した濃縮装置における構成要素と同一のものには、それぞれ同一 符号を付して詳細な説明は省略する。
この酸素同位体の濃縮装置は、 経路 1 1 5から導入される原料酸素 G Oと、 希ガス 導入経路 1 1 7から循環導入されるクリプトン R Gと、経路 1 2 6から循環導入され る循環原料酸素酸素 R Oとが混合した状態の希ガス ·原料酸素混合ガスに無声放電あ るいは水銀ランプの照射等を行って酸素からオゾンを発生させるオゾン生成手段 1 1 1と、 該オゾン生成手段 1 1 1から経路 1 1 6に導出した希ガス *才ゾン ·原料酸 素混合ガスを、 経路 1 2 6に循環する原料酸素 R Oと、 オゾン光分解手段 1 1 3に供 給される希ガス ·オゾン混合ガス O Rとに分離するオゾン分離手段 1 1 2と、 該ォゾ ン分離手段 1 1 2で分離した希ガス ·オゾン混合ガス O Rに特定の波長の光 L 1を照 射し、特定のオゾンのァイソトポマーを選択的に酸素に分解するオゾン光分解手段 1 1 3と、 該オゾン光分解手段 1 1 3でオゾンが分解して生成した酸素 O C 1を、 未分 解のオゾン及び希ガスからなる希ガス ·オゾン混合ガス O R 1から分離し、 分離した 酸素〇C 1中に前記酸素同位体を濃縮する酸素同位体濃縮手段 1 1 4と、該酸素同位 体濃縮手段 1 1 4で分離した希ガス ·オゾン混合ガス O R 1に、 前記オゾン光分解手 段 1 1 3で使用した光 L 1とは異なる波長の光 L 2を照射し、前記オゾン光分解手段 1 1 3で分解したオゾンのアイソトポマーとは異なるアイソトポマーを選択的に酸 素に分解する第 2オゾン光分解手段 1 2 1と、該第 2オゾン光分解手段 1 2 1でォゾ ンが分解して生成した酸素〇 C 2を、 未分解のオゾン及び希ガスからなる希ガス ·ォ ゾン混合ガス〇R 2から分離し、前記酸素 O C 2中に特定の酸素同位体を濃縮する第 2酸素同位体濃縮手段 1 2 2と、 該第 2酸素同位体濃縮手段 1 2 2で分離した希ガ ス ·オゾン混合ガス O R 2に含まれるオゾンを酸素に分解して無害化するためのォゾ ン無害化手段 1 2 3と、該オゾン無害化手段 1 2 3から導出した酸素及び希ガスの希 ガス ·酸素混合ガス〇 R 3中の酸素 WOと希ガス R Gとに分離し、 分離した希ガスを 前記希ガス導入経路 1 1 7に回収する希ガス回収手段 1 2 4と、希ガス導入経路 1 1 7に希ガス R Gを補給するための経路 1 2 5と、前記オゾン分離手段 1 1 2で分離し た循環原料酸素 R Oを前記オゾン生成手段 1 1 1に循環導入する経路 1 2 6とを備 えている。
前記オゾン分離手段 1 1 2、酸素同位体濃縮手段 1 1 4及び第 2酸素同位体濃縮手 段 1 2 2には、 低温蒸留分離工程により、 酸素と希ガス ·オゾン混合ガスとを分離す る蒸留塔を用いることが好ましい。 各蒸留塔の操作条件は任意であるが、 オゾン側に はできるだけ酸素を含まない状態にすることが好ましい。 また、 凝縮器に供給する寒 冷源や、 リボイラーに供給する加熱源には、 適当な温度の窒素やアルゴン、 酸素を使 用することができる。
オゾン光分解手段 1 1 3及び第 2オゾン光分解手段 1 2 1には、特定の光源を備え た光反応セルを用いることができ、 光反応セルを冷却する際の冷却源にも、 適当な温 度の窒素やアルゴン、 酸素を使用できる。 光反応セルを含む系内を減圧する際には、 光反応セルより下流側の適当な経路に真空ポンプを設置したり、液化窒素等により液 化減圧したりすることによって行うことができる。
残存するオゾンの全量を分解するオゾン無害化手段 1 2 3には、加熱による分解や 触媒による分解等を利用することができる。 希ガス回収手段 1 2 4には、 低温蒸留を 利用した蒸留塔や、 吸着剤を利用した吸着分離装置を使用することができる。 各機器 の材質は、 オゾンに対する反応性や触媒作用の無いもの、 例えば、 ガラスやフッ素樹 脂 (ポリテトラフルォロエチレン) 等を用いることが好ましい。
経路 1 1 5から供給された原料酸素 G Oは、希ガス導入経路 1 1 7から供給される 希ガス (クリプトン) R G及び経路 1 2 6から供給される循環原料酸素 R〇と合流し た状態でオゾン生成手段 1 1 1に導入される。 原料酸素 G Oは、 オゾン生成手段 1 1 1、 例えばォゾナイザーでの無声放電によってその一部がオゾン化し、 希ガス 'ォゾ ン ·原料酸素混合ガスとなり、 オゾン分離手段 1 1 2に導入される。 オゾン分離手段 1 1 2に蒸留塔を用いた場合は、 熱交換器で所定温度に冷却された後、 蒸留塔の中段 に導入される。 蒸留塔に導入された希ガス ·オゾン♦原料酸素混合ガスは、 蒸留塔で の低温蒸留分離工程によって塔上部に酸素が濃縮し、塔底部にオゾン及び希ガスが濃 縮する。 塔上部に濃縮した酸素は、 循環原料酸素 R Oとなり、 経路 1 2 6を通ってォ ゾン生成手段 1 1 1の上流側に循環する。
オゾン分離手段 1 1 2から抜き出された希ガス 'オゾン混合ガス O Rは、 ガス状で オゾン光分解手段 1 1 3に導入され、オゾン中の特定のァイソトポマーが光 L 1によ つて分解し、 前記反応式 (1 )、 ( 2 ) により酸素が生成する。 オゾン光分解手段 1 1 3内は、特定のオゾンのァイソトポマーの分解を安定した状態で効率よく行えるよう にするため、低温、低圧(例えば、 1 0 0〜 2 5 0 K:、 1 3 k P a以下) にしている。 温度及び圧力は、 オゾンや希ガスが液化又は固化しない範囲で、 オゾンの分解状況に 応じて適当に設定することが可能である。
オゾン分離手段 1 1 2から抜き出されたオゾンは、希ガスで希釈された状態となつ ているため、触媒作用を有する金属表面との接触等によって自然分解する確率が低く なる。 前記反応式 (1 )、 ( 2 ) により、 2分子のオゾンから 3分子の酸素が発生する 反応が発熱反応であるから、 分解生成した酸素分子は、 確率的に大きな運動エネルギ 一を持つことがあり、 この酸素分子がオゾン分子に衝突し、 該オゾン分子を酸素に分 解することがある。 この酸素分子の衝突によるオゾン分子の分解は非選択的に起きる ため、オゾン分子が分解した酸素に所望の酸素同位体が含まれている可能性はあるが、 その確率は極めて低く、光 L 1の照射で分解した所望の酸素同位体を含む酸素を希釈 レてしまうことになる。 しかし、 オゾンに希ガスを混合しておくことにより、 大きな 運動エネルギーを持った酸素分子が希ガスに衝突して運動エネルギーを散逸するた め、 オゾン分子に衝突してオゾン分子を分解する確率を低くすることができる。 これ らのことから、 所望の酸素同位体を含まない酸素の発生を抑えることができ、 酸素同 位体の濃縮率を上げることができる。
オゾン光分解手段 1 1 3でオゾンから分解した酸素を含む希ガス ·オゾン ·酸素混 合ガスは、 酸素同位体濃縮手段 1 1 4での分離操作、 例えば低温蒸留により、 酸素 O C 1と、 希ガス ·オゾン混合ガス O R 1とに分離し、 酸素〇C 1に所望の酸素同位体 を含む酸素が濃縮された状態となる。 酸素同位体濃縮手段 1 1 4で分離した希ガス · オゾン混合ガス O R 1は、第 2オゾン光分解手段 1 2 1で前記光 L 1とは異なる波長 の光 L 2が照射されることにより、 オゾン中の所望のァイソトポマーが酸素に分解す る。
第 2オゾン光分解手段 1 2 1から第 2酸素同位体濃縮手段 1 2 2に導入された希 ガス ·オゾン ·酸素混合ガスは、 第 2酸素同位体濃縮手段 1 2 2での分離操作、 例え ば低温蒸留により、 所望の酸素同位体を含む酸素が濃縮された酸素〇C 2と、 希ガ ス ·オゾン混合ガス〇R 2とに分離する。 この希ガス ·オゾン混合ガス O R 2は、 ォ ゾン無害化手段 1 2 3に導入されてオゾンの分解無害化処理が行われ、オゾンが分解 した酸素及び希ガスからなる希ガス ·酸素混合ガス O R 3となり、 希ガス回収手段 1 2 4に導入される。
希ガス回収手段 1 2 4では、 酸素と希ガスとを分離する操作が行われ、 希ガス ·酸 素混合ガス O R 3から分離した排酸素 WOは系外に排出され、分離した希ガス R Gは 前記希ガス導入経路 1 1 7に回収され、前記経路 1 1 5から導入される原料酸素に循 環導入される。 また、 希ガスの一部が分離操作等で失われるため、 一定量の希ガスが 系内を循環するように、 経路 1 2 5から所定量の希ガス R Gが補給される。 このよう に、 希ガスを循環使用することによりコス卜を低減することができる。
オゾン生成手段 1 1 1から導出した希ガス ·オゾン ·原料酸素混合ガスの経路 1 1 6に、 前記図 4に示した第 2形態例と同様の希ガス導入経路 1 1 8を設け、 この希ガ ス導入経路 1 1 8からオゾン分離手段 1 1 2でオゾンと共にオゾン光分解手段 1 1 3に供給されるクリプトン、キセノン及びラドンの少なくともいずれか一種を導入し たり、 オゾン分離手段 1 1 2の操作性を向上させるためのヘリウム、 ネオン及びアル ゴンの少なくともいずれか一種を導入したりすることもできる。 ここで、 希ガス導入 経路 1 1 8から導入されたヘリウムやネオン、 アルゴンは、 オゾン分離手段 1 1 2で 原料酸素側に濃縮して循環原料酸素 R Oと共に経路 1 2 6を循環することになるの で、 経路 1 2 6を循環する希ガス量が一定量以上になった後は、 これらの希ガスの導 入量は、 損失分を補給する程度となる。
図 6は、 本発明の濃縮装置の第 4形態例を示す系統図である。 第 4形態例は、 クリ プトン、 キセノン及びラドンの少なくともいずれか一種の希ガス R Gを、 希ガス導入 経路 1 1 9から前記オゾン分離手段 1 1 2に導入してオゾンに混合するようにして いる。このように、オゾン生成手段 1 1 1より下流側で希ガスを導入することにより、 オゾン生成手段 1 1 1においてキセノンあるいはラドンが不安定な酸化物になるこ とを防止することができる。 ここで、 他の構成は前記第 3形態例と同様である。
図 7は、 本発明の濃縮装置の第 5形態例を示す系統図である。 本形態例は、 オゾン 光分解手段 1 1 3で生成した酸素、未分解のオゾン及び希ガスを含む混合ガスに対し て、 酸素同位体濃縮手段 1 1 4への導入前にヘリウム、 ネオン及びアルゴンの少なく ともいずれか一種からなる希ガス K Gを経路 1 3 1から導入するようにしている。希 ガス導入経路 1 1 7力 ^らは、 前記第 3形態例と同様に、 クリプトン R Gが循環導入さ れている。
したがって、 酸素同位体濃縮手段 1 1 4には、 オゾンが分解して生成した酸素と、 未分解のオゾンと、 系内を循環するクリプトン R Gと、 ヘリウム、 ネオン及びアルゴ ン少なくともいずれか一種からなる希ガス K Gとが混合した状態で導入されること になる。 このヘリウム、 ネオン及びアルゴンの少なくともいずれか一種からなる希ガ ス K Gは、 酸素同位体濃縮手段 1 1 4での分離操作、 例えば低温蒸留により、 高沸点 のオゾン及びクリプトンと分離し、 これらよりも低沸点の酸素〇C 1と共に抜き出さ れる。 したがって、 特定の酸素同位体を含む酸素は、 希ガスで希釈された状態で得ら れることになるが、 少量の高純度酸素に比べて流量調整が容易となり、 取扱い易くな る。 ここで他の構成は前記第 3形態例と同様である。
同様に、 図示は省略するが、 第 2酸素同位体濃縮手段 1 2 2の前段に、 ヘリウム、 ネオン及びアルゴン少なくともいずれか一種からなる希ガスを導入する経路を設け るようにしてもよい。 これは、 図 6に示した第 4形態例でも同様である。
本発明の第 5形態例において、 原料として用いる過酸化物は、 分子中に 「0—〇」 結合を有する物質であって、 表 3に示す化学式で表される各種有機過酸化物、 あるい は、 O N O C H 3等の亜硝酸エステル、 02 NO C H 3等の硝酸エステルである。 表 3 において、 R, R ' は、 それぞれ水素又はアルキル基を示しており、 Rと R ' とは同 一であっても、 異なるものであってもよい。
表 3
Figure imgf000021_0001
前記各種過酸化物の結合解離エネルギーとして、 例えば、 化学便覧 (改訂 2版、 基 礎編 I I、 日本化学会、 昭和 5 0年 6月 2 0日発行、 第 9 7 8頁) には、 表 4に示すも のが記載されている。 表 4において、 結合解離エネルギーの値は、 ハイフン 「一」 部 の結合における値である。 表 4
Figure imgf000022_0001
表 4の物質の結合解離エネルギーを、 l J/mo l =0. 083593462 cm 一1の関係に基づいて光の波数、 波長に換算すると表 5に示す値となる。
表 5
Figure imgf000022_0002
表 5から、 可視光乃至近赤外光における吸収により、 これらの過酸化物を前期解離 できることがわかる。 すなわち、 I nGaAs P系、 A l Ga l nP系、 GaAs S b系、 CdZnTe系、 CdZnS e系、 A l GaN系、 I nGaN系等の可視乃至 近赤外の波長を照射する半導体レーザーを光源として利用できる。
一 COO—〇一結合に着目すると、 この結合の解離に必要な波長が 0. 9〜1. 0 mであることがわかる。 特に、 分子内に— COO— 0—結合をもつ過酸 (p e r a c i d s) や過酸エステル (p e r e s t e r s) は、 原料及び反応生成物等の毒性 が低いなどの理由から、 本発明で使用するものとして好適であり、 特に過酢酸 (a c e t i c p e r a c i d CH3COOOH) が最適である。 これらは、 分子内に 8
21
一 coo— o—結合をもっため、 光吸収スペクトルとして、 c = o結合の振動モード があり、 c = 17oあるいは c-18oの振動モードにレーザ一波長を一致させること によって分解することができる。 過酢酸は、 C==0結合の振動モードの他に〇一 H結 合の振動モードもあり、 170— Hあるいは180— Hの振動モードにレーザ一波長を 一致させることにより、 これらを選択的に分解することができる。
過酸化物として、 17〇一 Hを含むヒドロ過酸化物(ROOH) を用いた場合の光分 解反応は、 以下の反応式 (1 a) 〜 (1 d) のようになる。 なお、 各反応式中 「·(黒 丸)」 はラジカルを表している。 また、 以下の説明は、 酸素同位体として 17〇を例示 しているが、 180も同様である。
hv
RO-"OH → ΗΟ· + *"OH <1a)
ROOH + Η,70· → H2"0 + ROO« ( )
ROOH + RO» → ROH + ROO»
2R00* ·→ 2R0» + 02 。d) 反応式 (l b) 〜 (I d) では、 ラジカル 「RO ·」 及び 「ROO ·」 を多く生成 するため、 過酸化物を溶解可能な溶媒、 例えば四塩化炭素、 アセトン、 酢酸、 へキサ ン、 トルエン、 フロン類のいずれか少なくとも一種の溶媒で希釈し、 反応を抑えるこ とが好ましい。
17 OR' を含む過酸化ジアルキルの場合の光分解反応は、 以下の反応式 (2) とな る。
hv
RO—" OR' → R0« + #17OR' (2)
170— Hを含む過カルボン酸の場合の光分解反応は、以下の反応式(3 a)、 (3 b) となる。
h
RCOO—17 OH -→ RCOO拳 + 拳17 OH (3a) COOt → R« + C02 (3b) 反応式(3 b)で示す反応は発熱反応であり、反応確率が高いと考えられる。また、 過酸、 過カルボン酸は、 高濃度では熱により分解しやすく、 場合によっては爆発的に 自己分解するため、 通常は、 ラジカル反応を抑制するため、 前述のような溶媒で希釈 することが望ましい。
図 8は本発明の酸素同位体の濃縮方法を実施する装置構成の一例を示す系統図で ある。 この酸素同位体の濃縮装置は、 過酸化物を溶媒で希釈した原料蒸気を精製して 不純物を除去する精製器 21 1と、精製後の原料蒸気に特定の波長のレーザー光を照 射する光反応セル 212と、該光反応セル 212での光分解反応を終えた蒸気を低温 に冷却した金属表面に凝縮又は凝固させて捕集するコールドトラップ 213と、前記 光反応セル 212内を低圧状態、例えば 13 kP a以下の圧力に減圧するための真空 ポンプ 214と、前記コールドトラップ 213に捕集した各種成分を分離するための 蒸留器 215とを備えている。
原料となる過酸化物は、 溶媒によって適度な濃度に希釈後、 気化され、 経路 221 から精製器 21 1に導入される。 この精製器 211で、 不純物、 例えば水分等が除去 された原料過酸化物は、 経路 222を通って光反応セル 212に導入される。 過酸化 物は、 この光反応セル 212で特定の波長のレーザ一光 hリが照射されることにより、 分子中の特定の結合、 例えば、 170— Hを含むヒドロ過酸化物 (ROOH) における RO— OHの結合が前記反応式(1 a) のように解離し、 これに伴って反応式(1 b) ~ (I d) の反応も進行する。 この反応では、 170は水の分子中に濃縮されることに なる。
17 Oを濃縮した水の分子を含む蒸気は、光反応セル 212から経路 223を通って コ一ルドトラップ 213に導入される。 このコールドトラップ 213は、 チラ一ュニ ット等によって金属面が前記水の分子を捕集可能な温度(例えば— 20〜一 5X) に 冷却されている。 この温度で凝縮又は凝固する各成分がチラ一ュニットの金属面に捕 集されることになり、 凝縮又は凝固しない酸素等のガスは、 このコールドトラップ 2 13を通過し、 経路 224を通って真空ポンプ 214から排気される。
この段階では、 コールドトラップ 213と蒸留器 215との間の経路 225は、 弁 等によって閉止されている。
適当量の原料過酸化物を流通させた後、 真空ポンプ 214を停止するとともに、 コ —ルドトラップ前後の経路 223, 224を弁等で閉止し、 経路 225の弁等を開放 した後、 コールドトラップ 213に、 経路 226から大気圧で常温の窒素ガス等を導 入し、 コールドトラップ 213内を大気圧に戻すとともに常温に昇温し、 金属面に捕 集されている各成分を気化させて経路 225から蒸留器 215に導入する。蒸留器 2 15では、導入された組成に応じた蒸留操作を行い、一方の経路 227から 17〇を濃 縮した水を取り出すとともに、 他方の経路から不要成分を排出する。 これにより、 1 7 Οを濃縮した水が製品として得られる。
水以外の分子に 17〇や 18〇が濃縮されている場合でも、 コールドトラップ 213 の温度や蒸留器 215の操作条件を適切に設定することにより、所望の物質を製品と して容易に取り出すことができる。 また、 精製する方法は、 組成に応じて適当な精製 手段を採用することが可能であり、ガスクロマトグラフィのようなものも使用可能で ある。
より具体的に、 17〇を含む過酸化物としてヒドロ過酸化物 ROOHの一種である (CH3) 3CO〇H(tertia卜 butyl hydroperoxide)を使用し、 分子中の (CH3) 3 CO-17 OHの結合を解離して170を水の分子中に濃縮する場合を示す。 照射する レーザーの波長は、 前述の表 5から 0. 731 zm以下となる。 この波長域は、 I n GaAs P系半導体レーザ一が使用可能な波長範囲であるから、 17OHを解離できる 波長に精確に一致させることにより、 前述の反応式 (1 a) で示した光分解反応によ つて17 OHを含む特定の (CH3) 3CO〇Hを解離させることができる。 過酸化ジアルキル RO〇R, の一種で、 R, R' が共にェチル基である C2H500 C2H5(di- ethyl peroxide)の場合は、 0. 905 mより短い波長のレーザー光を、 例えば I nGaAs P系あるいは I n G a A s系半導体レーザ一を使用し、 O— 17 〇結合、 あるいは、 C— 17〇結合の振動モードに一致させた波長の光を照射すること により、 酸素同位体 170を含む C2H5OOC2H5を特定して反応式 (2— 1 a) に示 したように解離させることができる。 ここで生成したラジカルは、 以下の反応式 (2 — l b) 〜 (2— I d) に示す反応素過程を経て C2H5OHと CH3CH〇とを生成 し、 170は C2H5〇H中に濃縮する。 反応式 (2— l b) 〜 (2— I d) における C 2H50 ·は、 170を含むラジカルも含まれている。
V
02Η50-"ΟΟίΗ¾ ·→ CjHsO* + ' 7OGzHs (2-1 a)
CjiHsO-OOaHs + 02Η50· → Cs + CaH5OOCHCH3 (2-1 b)
C
C2H5OOCHCH3 → GiHs°* + CHaCHO (2-1 c)
2CsHsO» → C2Hs0H + CHjCHO (2~id)
過酸化ジアルキルの R, R' が共にメチル基である CH3OOCH3 (di-methyl peroxide) の場合は、 以下の反応式 (2— 2 a) 〜 (2— 2 c) により、 170を CH 3OH中に濃縮させることができる。
hV
CH30-"OGH3 → 0Η30· + ·'Ό0Η3 (2— 2a)
-ΟΗ,ΟΗ
CHaO-O0H3 + CH30# ·0ΗΣΟ-00Η3 — > HCH0 + €Η3ΟΦ (2— 2b)
HCHO + 0Η30· → CH30H + HCO (2— " 過酸化ジアルキルの R, R, が共に t一ブチル基である (CH3) 3COOC (CH 3) 3 (d t BP: di-tertial butyl peroxide) の場合は、 I nGaAs P系半導体 レーザーの波長範囲である 0. 772 mより短い波長において、 0— 170結合ある いは C一 170結合の振動モードに精確に一致させた波長を用いることにより、反応式
(2-3 a) に示すように、酸素同位体 17〇を含む d t BPを特定して解離させるこ とができる。
CH, + "0— C— CH3 (2 -33)
Figure imgf000025_0001
CH3 CH3 CH3 途中の反応を無視して全反応を記述すると、 以下の反応式 (2— 3 b— 1)、 (2 - 3 b— 2— 1)、(2— 3 b— 2— 2)となり、 17 Oはアセトン中に濃縮する。ここで、 生成物の割合は ( 2— 3 b— 1 ) が約 9 0 %である。
dtBP
Figure imgf000026_0001
1)
2CH4 + (CH3COCH2)2 (2 - 3b 2 2〉 過酸化ェチル tーァミルの気相光分解で生じる t一アミロキシラジカルは、次の反 応式 (2— 4 a)、 (2 -4 b) のように 2通りに解離する。 ここで生成するメチルラ ジカル CH3 ·、 ェチルラジカル C2H5 ·は、 ラジカル同士で結合して安定化する。 したがって、 170は、 アセトンあるいはメチルェチルケトン中に濃縮する。
Figure imgf000026_0002
過カルボン酸 (過酸を含む) RCOOOHで、 Rがメチル基の過酢酸の場合は、 A 1 Ga I nP系半導体レ一ザ一が使用できる波長範囲である 0. 545〜0. 6 6 0 mの可視光線域において、 170— H結合の振動モードに精確に一致させた波長を用 いることにより、 前記反応式 (3 a) に示した反応により、 酸素同位体 170を含む過 酢酸を選択的に解離させることができる。
ここで、 トルエンを溶媒として用いたときの反応について全反応を記述すると、 次 の反応式 (3 c) 式となり、 酸素同位体 170は水の分子中に濃縮する。 但し、 H2 17 Oは、 溶媒との素反応により生成するが、 反応式 (3 c) では、 溶媒に関連する生成 物は無視している。
CH3COOOH
Figure imgf000026_0003
(3c) 上記反応式 (3 c) 中、 y2、 y3、 y4は、 それぞれ約 0. 5、 約 0. 4、 約 0. 1、 約 0. 0 5であり、 y5、 y6は微小量である。 前記トルエンの他にも、 ェ チレン等の 2重結合を持つ物質は、 ラジカルの捕捉物質として用いることができる。 産業上の利用性 以上説明したように、 本発明によれば、 酸素同位体を分離濃縮するための手段とし てオゾンもしくは、 過酸化物の光分解反応を選択したことにより、 酸素の安定同位体 である 1 7oや 18oを効率よく濃縮することができる。
本発明方法で濃縮した酸素同位体の1 7〇や 1 80は 化学や医学の分野でトレーザ 一として利用できる。

Claims

請求の範囲
1 . 下記の工程:
(a) 酸素同位体、 170及び/又は 0を含むオゾン分子を酸素へ選択的に光分解し て、 それによつて酸素と未分解オゾン分子とからなる混合物を創り出す、 オゾン光分 解工程;及び
( b )当該酸素を当該混合物より分離し、それによつて当該酸素同位体を濃縮する、 酸素同位体濃縮工程;
を含む酸素同位体の濃縮方法。
2 . 以下の工程:
(A) 原料酸素からオゾンを生成し、 それによつて生成オゾン及び原料酸素からな る混合物を創り出すオゾン生成工程;
(B ) 当該生成オゾンを当該混合物より分離する、 オゾン分離工程;
(C)酸素同位体、 17o及び/又は 180を含むオゾン分子を酸素へ選択的に光分解し、 それによつて酸素及び未分解のオゾン分子からなる混合物を創り出す、オゾン光分解 工程;
(D) 上記工程 (C) で得られた混合物から当 酸素を分離し、 それによつて当該 酸素同位体を濃縮する酸素同位体濃縮工程;
を含む酸素同位体の濃縮方法。
3 . 下記の工程:
(E) 前記工程 (D) で分離された酸素同位体とは異なる酸素同位体を含む未分解 オゾン分子を酸素に光分解し、それによつて酸素と未分解オゾン分子とからなる混合 物を創り出す、 第 2オゾン光分解工程;
(F ) 前記工程 (E) で得られた混合物より酸素を分離し、 それによつて前記工程 (D)で分離されたものとは異なる酸素同位体を濃縮する、第 2酸素同位体濃縮工程; を更に含む請求項 2記載の酸素同位体の濃縮方法。
4. 前記工程 (a) において、 クリプトン、 キセノン及びラドンより選択される少な くとも一種の希ガスを添加する請求項 1記載の酸素同位体の濃縮方法。
5 . 前記工程 (B) において、 クリプトン、 キセノン及びラドンより選択される少な くとも一種の希ガスを添加する請求項 2記載の酸素同位体の濃縮方法。
6 . 前記酸素同位体濃縮工程 (b ) 又は (D) が、 ヘリウム、 ネオン及びアルゴン より選択される少なくとも一種の希ガスを添加して行う蒸留である請求項 1又は 2 記載の酸素同位体の濃縮方法。
7. 前記工程 (A) において、 ヘリウム、 ネオン、 アルゴン及びクリプトンより選 択される少なくとも一種の希ガスを原料酸素に添加する請求項 2記載の酸素同位体 の濃縮方法。
8. 下記の工程:
(G) 前記工程 (D) の後に残っている未分解オゾン分子を酸素に分解し、 それに よって酸素と希ガスからなる混合物を創り出す、 オゾン無害化工程;及び
(H) 前記工程 (G) で得られた混合物より希ガスを分離する、 希ガス分離工程 を更に含み、
前記工程 (H) で分離した希ガスを前記工程 (A) において循環使用する請求項 7記 載の酸素同位体の濃縮方法。
9. 前記工程 (D) 及び (G) の間において、 下記の工程:
(Ε') 前記工程 (C) で分解されたオゾンのアイソトポマーとは異なるオゾンの ァイソトポマー分子を酸素へ光分解し、それによつて酸素と未分解オゾン分子からな る混合物を創り出す、 第 2オゾン光分解工程;
(F') 前記工程 (Ε') において創り出された混合物から、 前記工程 (Ε') にお いて得られた酸素を分離し、それによつて第 2の酸素同位体を別の酸素として濃縮す る、 第 2酸素同位体濃縮工程;
を更に含む請求項 8記載の酸素同位体の濃縮方法。
10. 前記オゾン光分解工程 (a) 又は (C) において使用する光が、 700〜1 000 nmの範囲の近赤外域又は 450〜850 nmの範囲の可視域め光のいずれ かである請求項 1〜 9の何れか一項に記載の酸素同位体の濃縮方法。
1 1. 前記オゾン光分解工程 (a) 又は (C) で使用する光の波長が、 991. 9 65〜 992. 457 nmの範囲である請求項 10記載の酸素同位体の濃縮方法。
12. 前記オゾン光分解工程 (a) 又は (C) において、 電場を印可してオゾンの 吸収波長を調節する請求項 1〜 11項の何れか一項に記載の酸素同位体の濃縮方法。
13. 前記オゾン光分解工程 (a) 又は (C) を低温、 且つ低圧状態で行う請求項 1〜 12項の何れか一項に記載の酸素同位体の濃縮方法。
14. 酸素同位体、 17〇及び/又は |8〇を含む過酸化物を光分解し、 それによつて光 反応産物中の酸素同位体の濃度を上昇させる、 酸素同位体濃縮方法。
15. I n G a A s P系半導体レーザー、 A 1 G a I n P系半導体レーザ一、 Ga A s S b系半導体レーザー、 C d Z n T e系半導体レーザ一、 C d Z n S e系半導体 レーザー、 A 1 G a N系半導体レ一ザ一、 I nGaN系半導体レ一ザ一より選択され る少なくとも一つの半導体レーザ一光を使用する、請求項 14記載の酸素同位体の濃 縮方法。
16. 前記過酸化物が、 ヒドロ過酸化物、 過酸化 (ジ) アルキル、 過酸を含む過力 ルボン酸、過酸化(ジ)ァシル、過酸エステル、過炭酸エステル、過ジ炭酸エステル、 ジ過炭酸エステル、 過シユウ酸エステル、 環状過酸化物、 ォゾニド、 エンド過酸化物 より選択される少なくとも一種の有機過酸化物である請求項 14記載の酸素同位体 の濃縮方法。
17. 前記過酸化物が、 亜硝酸エステル、 硝酸エステルより選択される少なくとも 一種である請求項 14記載の酸素同位体の濃縮方法。
18. 前記過酸化物が、 四塩化炭素、 アセトン、 酢酸、 へキサン、 トルエン、 フロ ン類より選択される少なくとも一種の溶媒で希釈されている請求項 14記載の酸素 同位体の濃縮方法。
19. 前記過酸化物が、 二重結合を有する有機 で希釈されている請求項 14記載 の酸素同位体の濃縮方法。
20. 前記光分解による解離が、 前期解離である請求項 14記載の酸素同位体の濃 縮方法。
21. 下記の工程:
(I) 〇一 H結合、 O—〇結合、 C一〇結合又は C = 0結合を有する過酸化物を溶 媒で希釈した溶液を減圧して蒸気化し、 これを光反応セルに導入する工程;
(I I) 前記光反応セル中の前記過酸化物に、 半導体レーザーからの光であって、 レーザ一波長が前記過酸化物を解離させるのに必要なエネルギーを有し、 かつ、 O— H結合、 O—〇結合、 C— 0結合又は C =〇結合のうちの一つの吸収スペクトルに一 致する波長のレーザ一光を照射し、 当該過酸化物を光分解する工程;
(I I I) 前記工程 (I I) における光反応産物を精製し、 それによつて一種類の 分子中に 170又は 18〇を濃縮する工程;
を更に含む請求項 14記載の酸素同位体の濃縮方法。
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