JP2720964B2 - マイクロ波線路の立体交差回路装置 - Google Patents
マイクロ波線路の立体交差回路装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野]
本発明はマイクロ波線路の立体交差回路装置に関す
る。以下、マイクロ波線路とは、概ね1GHz以上の周波数
の信号を伝送するための線路をいう。 [従来の技術] 第7図(A)は従来例のマイクロストリップ線路2,3
間の立体交差回路の平面図であり、第7図(B)は第7
図(A)のH−H′線についての縦断面図である。下表
面上に接地導体10が形成された誘電体基板1の上表面上
に、互いに直角に交差する幅l5のマイクロストリップ
線路2及び3が形成されている。両線路2,3の立体交差
部11においては、基板1上に形成されたマイクロストリ
ップ線路2の上表面上に絶縁体4を介してマイクロスト
リップ線路3が形成される。例えば、マイクロストリッ
プ線路2の図上上側縁端部2aに入力されたマイクロ波信
号は、立体交差部11のマイクロストリップ線路2を介し
て、マイクロストリップ線路2の図上下側縁端部2bに出
力される。また、マイクロストリップ線路3の図上左側
縁端部3aに入力されたマイクロ波信号は、立体交差部11
のマイクロストリップ線路3を介して、マイクロストリ
ップ線路3の図上右側縁端部3bに出力される。 [発明が解決しようとする問題点] 上述の従来例の立体交差回路においては、マイクロス
トリップ線路2及び3に沿って伝送するマイクロ波信号
の電界分布は、それぞれ第7図(B)の矢印90及び91に
示すように、各線路2及び3から接地導体10に向かって
分布している。従って、両マイクロストリップ線路2,3
で伝送されるマイクロ波信号が主として両線路2,3間の
静電容量によって互いに干渉し上記両信号間に結合が生
じるので、両線路2,3間で電気的な分離を得ることがむ
ずかしいという問題点があった。 本発明の目的は以上の問題点を解決し、立体交差する
少なくとも2条のマイクロ波線路間で良好に電気的分離
を行うことができるマイクロ波線路の立体交差回路装置
を提供することにある。 [問題点を解決するための手段] 本発明に係るマイクロ波線路の立体交差回路装置は、
それぞれ基板上に形成されかつそれぞれ中心導体と少な
くとも1つの接地導体とを有する、少なくとも2条の第
1と第2のマイクロ波線路を相互に立体交差させるマイ
クロ波線路の立体交差回路装置において、 上記第2のマイクロ波線路を上記第1のマイクロ波線
路と相互に立体交差させる部分で上記第1のマイクロ波
線路と接続せずかつ第1の端部と第2の端部を有するよ
うに切断し、 上記第1のマイクロ波線路上に第1の絶縁体層を介し
て別の接地導体を形成した後、上記別の接地導体上に第
2の絶縁体層を介してストリップ導体を形成し、 上記ストリップ導体の一端を上記第2の絶縁体層に形
成された第1のスルーホール内の第1の導体を介して上
記第2のマイクロ波線路の第1の端部の中心導体に接続
する一方、上記ストリップ導体の他端を上記第2の絶縁
体層に形成された第2のスルーホール内の第2の導体を
介して上記第2のマイクロ波線路の第2の端部の中心導
体に接続し、 上記ストリップ導体と上記別の接地導体とにより上記
第2のマイクロ波線路の第1の端部と第2の端部とを接
続するためのマイクロストリップ線路を構成したことを
特徴とする。 [作用] 以上のように構成することにより、上記第1のマイク
ロ波線路と上記第2のマイクロ波線路が上記別の接地導
体によってしゃへいされるので、上記第1のマイクロ波
線路と上記第2のマイクロ波線路を電気的に完全に分離
することができる。 [実施例] 第1の実施例 第1図(A)は本発明の第1の実施例である両コプレ
ナー線路間の立体交差回路の平面図、第1図(B)は第
1図(A)の回路において立体交差部11aの絶縁体7及
び接続用マイクロストリップ線路の導体8を除去したと
きの第2の入力コプレナー線路14における一部破断平面
図、第1図(C)は第1図(A)のA−A′線について
の縦断面図である。 第1のコプレナー線路12の導体21が、図上上側中央部
から下側中央部の誘電体にてなる基板1上に形成され、
この導体21の平面形状は幅l1の長方形状である。第2
の入力コプレナー線路14の導体24が図上左側中央部の基
板1上に上記導体21の長手方向と直角の角度で形成さ
れ、この導体24の平面形状は幅l3の長方形状である。
第2の出力コプレナー線路15の導体25が図上右側中央部
の基板1上に上記導体21の長手方向と直角の角度で、か
つ上記導体24の長手方向の延長上に形成され、この導体
25の平面形状は幅l3の長方形状である。 接地導体22aが図上左上側の基板1上に上記導体21と
所定間隔l2だけ離れ、かつ上記導体24と所定間隔l4だ
け離れて接地導体22b,22cと一体的に形成され、また、
接地導体22bが図上左下側の基板1上に上記導体21と所
定間隔l2だけ離れ、かつ上記導体24と所定間隔l4だけ
離れて、接地導体22a,22cと一体的に形成される。この
接地導体22a及び22bの平面形状はそれぞれ、間隔l1及
びl2よりも十分長い辺と間隔l3及びl4よりも十分に
長い辺を有する長方形状であって、基板1の中央部の立
体交差部11aにおいて上記接地導体22aと22bが、接地導
体22cを介して一体的に形成されて接続される。この接
地導体22cの平面形状は長方形状であって導体21と間隔
l2だけ離れ、かつ導体24と所定間隔だけ離れて形成さ
れる。接地導体23a及び23bが、上記接地導体22a及び22b
と同様に図上右側の基板1上に上記導体21と所定間隔l
2だけ離れ、かつ上記導体25と所定間隔だけ離れて、接
地導体23cを介して互いに一体的に形成される。 なお、上記導体21,24及び25、並びに接地導体22a,22
b,23a及び23bはともに共平面関係で形成される。ここ
で、導体21と接地導体22a,23aによって第1の入力コプ
レナー線路12を構成しており、また、導体21と接地導体
22b,23bによって第1の出力コプレナー線路13を構成し
ており、この第1の入出力コプレナー線路12及び13は立
体交差部11aにおいて一体的に接続されている。さら
に、導体24と接地導体22a,22bによって第2の入力コプ
レナー線路14を構成しており、また、導体25と接地導体
23a,23bによって第2の出力コプレナー線路15を構成し
ており、この第2の入出力コプレナー線路14及び15は立
体交差部11aにおいて詳細後述するマイクロストリップ
線路の導体8によって接続される。 さらに、立体交差部11aの、接地導体22a,22b,22c,23
a,23b及び23cの各導体21側の上表面上、導体21の上表面
上、接地導体22a,22c,22bと導体21との間の基板1上、
並びに接地導体23a,23c,23bと導体21との間の基板1上
において、例えばSiN,SiO2又はフォトレジスト(この場
合は後で除去)にてなる絶縁体層5を形成した後、該立
体交差部11aの接地導体22a,22b,22c,23a,23b,23cの各上
表面上、及び上記絶縁体層5上に接地接続導体6を形成
する。この接地接続導体6の平面形状は長方形状であっ
て、この接地接続導体6を介して接地導体22a,22b,22c
と接地導体23a,23b,23cが接続される。 またさらに、立体交差部11aの導体24,25上、基板1上
及び上記接地接続導体6上に、例えばSiN,SiO2又はフォ
トレジスト(この場合は後で除去)にてなる絶縁体層7
を形成した後、導体24及び25の各導体21側の縁端部上の
絶縁体層7の部分にそれぞれ例えば長方体形状のスルー
ホール7a及び7bを形成する。そして、このスルーホール
7aと7bの両位置を結ぶ上記絶縁体層7上及び上記スルー
ホール7a及び7b内に、マイクロストリップ線路の導体8
を形成する。この導体8の平面形状は所定幅l10を有す
る長方形状であって、このマイクロストリップ線路の導
体8によって、導体24と25が接続される。 以上のように構成することにより、第1の入力コプレ
ナー線路12に入力されたマイクロ波信号は立体交差部11
aを介して第1の出力コプレナー線路13に出力され、ま
た第2の入力コプレナー線路14に入力されたマイクロ波
信号は立体交差部11aのマイクロストリップ線路の導体
8を介して第2の出力コプレナー線路15に出力される。
このとき、立体交差部11aのマイクロストリップ線路の
導体8における信号の電磁界成分は接続接地導体6とマ
イクロストリップ線路の導体8の間にのみ存在し、接続
接地導体6によってしゃへいされているので、コプレナ
ー線路12,13には何ら干渉を与えない。また、コプレナ
ー線路12,13内を伝送する信号の電磁界成分は、中心導
体21と外側接地導体22a,22b,22cおよび23a,23b,23cの間
に集中的に存在し、接地導体6によってしゃへいされて
いるのでマイクロストリップ線路の導体8には何ら干渉
を与えない。このように、立体交差部11aにおいて片方
のコプレナー線路をマイクロストリップ線路に変換し、
このマイクロストリップ線路の接地導体の下側でもう一
方のコプレナー線路と交差させることにより、交差する
線路間の干渉を除去し良好な電気的分離度を有する立体
交差回路を実現することができる。 以上の実施例において、各線路を説明の便宜上第1の
入出力コプレナー線路12,13及び第2の入出力コプレナ
ー線路14,15と称しているが、線路12,13及び線路14,15
はそれぞれ相反回路であり、それぞれの入出力関係を逆
にすることができる。以下の実施例においても同様であ
る。 第2の実施例 第2図(A)は本発明の第2の実施例であるマイクロ
ストリップ線路とコプレナー線路間の立体交差回路の平
面図、第2図(B)は第2図(A)の回路において立体
交差部11bの絶縁体層7及び接続用マイクロストリップ
線路の導体8を除去したときの入力コプレナー線路14に
おける一部破断平面図、第2図(C)は第2図(A)の
B−B′線についての縦断面図である。第2図(A)な
いし(C)において上述の図面と同一のものについては
同一の符号を付している。 マイクロストリップ線路の導体2が図上上側中央部か
ら下側中央部の基板1上に形成され、この導体2の平面
形状は幅l5の長方形状である。また、入出力コプレナ
ー線路14及び15が、それぞれ上述の第1の実施例(第1
図(A)ないし(C))の第2の入出力コプレナー線路
14,15と同様に基板1上に形成される。なお、基板1の
下表面には接地導体10が形成される。 接地導体22aが上記導体24の図上上側の基板1上に上
記導体24と所定間隔l4だけ離れて接地導体22b,22cと一
体的に形成され、また、接地導体22bが導体24の図上下
側の基板1上に導体24と所定間隔l4だけ離れて接地導
体22a,22cと一体的に形成される。この接地導体22a及び
22bの平面形状は間隔l3及びl4に比較して十分に長い
幅と長手方向の辺を有する長方形状であって、基板1の
中央部の立体交差部11bにおいて上記接地導体22aと22b
が接地導体22cを介して一体的に形成されて接続され
る。この接地導体22cの平面形状は長方形状であって、
接地導体22cが導体24と所定間隔だけ離れて形成され
る。 接地導体23a及び23bが上記接地導体22a及び22bと同様
に図上右側の基板1上に上記導体25と所定間隔だけ離れ
て接地導体23cを介して互いに一体的に形成される。 なお、上記導体24と接地導体22a,22bはともに共平面
関係で形成され、これによって入力コプレナー線路14を
構成している。また導体25と接地導体23a,23bはともに
共平面関係で形成され、これによって第2の出力コプレ
ナー線路15を構成している。この第2の入出力コプレナ
ー線路14及び15は立体交差部11bにおいて詳細後述する
マイクロストリップ線路の導体8によって接続される。 さらに、第1の実施例と同様に、立体交差部11aにお
いて、導体2上及び基板1上に絶縁体層5を介して、接
地導体22a,22b,22cと23a,23b,23cを接続する接地接続導
体6を形成する。またさらに、第1の実施例と同様に絶
縁体層7を介して導体24と25を接続するマイクロストリ
ップ線路の導体8を形成する。 以上のように構成することにより、マイクロストリッ
プ線路の導体2の図上上側縁端部2aに入力されたマイク
ロ波信号は立体交差部11bを介してマイクロストリップ
線路2の図上下側縁端部2bに出力され、また、入力コプ
レナー線路14に入力されたマイクロ波信号は立体交差部
11bのマイクロストリップ線路の導体8を介して出力コ
プレナー線路15に出力される。このとき、第1の実施例
と同様に、マイクロストリップ線路の導体2とマイクロ
ストリップ線路の導体8は、接地接続導体6によってし
ゃへいされているので、各導体2,8に伝送される信号は
互いに干渉を与えない。従って、上述の実施例と同様に
交差する線路間の干渉を除去し、良好な電気的分離度を
有する立体交差回路を実現することができる。 第3の実施例 第3図(A)は本発明の第3の実施例である両スロッ
ト線路間の立体交差回路の平面図、第3図(B)は第3
図(A)の回路において立体交差部11cの絶縁体層7及
び接続用マイクロストリップ線路の導体8を除去したと
きの第2の入力スロット線路18及び短絡スロット線路20
aにおける一部破断平面図、第3図(C)は第3図
(A)のC−C′線についての縦断面図である。第3図
(A)ないし(C)において上述の図面と同一のものに
ついては同一の符号を付している。 導体31aが図上左上側の基板1上に導体32aと所定間隔
l7だけ離れ、かつ導体31bと基板1の図上左側縁端部に
おいて所定間隔l8だけ離れて導体31bと一体的に形成さ
れる。また、導体31bが図上左下側の基板1上に導体32b
と所定間隔l7だけ離れ、かつ導体31aと基板1の図上左
側の縁端部において所定間隔l8だけ離れて導体31aと一
体的に形成される。さらに、導体32aが図上右上側の基
板1上に導体31aと所定間隔l7だけ離れ、かつ導体32b
と基板1の図上右側の縁端部において所定間隔l8だけ
離れて、導体32aと一体的に形成される。またさらに、
導体32bが図上右下側の基板1上に導体31bと所定間隔l
7だけ離れ、かつ導体32aと基板1の図上右側の縁端部に
おいて所定間隔l8だけ離れて、導体31aと一体的に形成
される。上記導体31a,31b,32a及び32bの平面形状は間隔
l7及びl8よりも十分に長い2辺を有する略長方形状で
ある。 なお、導体31a,31b,32a及び32bはともに共平面関係で
形成され、導体31a及び32aによって第1の入力スロット
線路16を構成し、また導体31b及び32bによって第1の出
力スロット線路17を構成している。この第1の入出力ス
ロット線路16,17は立体交差部11cにおいて一体的に接続
されている。さらに、導体31aと31bによって第2の入力
スロット線路18を構成しており、また、導体32aと32bに
よって第2の出力スロット線路19を構成している。この
第2の入出力スロット線路18及び19は、それぞれ各線路
18及び19の長手方向と垂直の方向に各線路18,19と一体
的に延在する1/4波長の長さの短絡スロット線20a,20bで
短絡されており、この短絡スロット線路20a,20bとの接
続点において立体交差部11cのマイクロストリップ線路
の導体8の両端部と接続される。 さらに、立体交差部11cの、導体31a,31b,32a及び32b
上、及び間隔l7の基板1上において上記第1の実施例
と同様に絶縁体層5を介して接地接続導体6を形成す
る。次いで、立体交差部11cの基板1上及び上記接地接
続導体6上に絶縁体層7を形成した後、入力スロット線
路18と短絡スロット線路20aとの接続点の導体31a上、並
びに出力スロット線路19と短絡スロット線路20bとの接
続点の導体32a上の絶縁体層7の部分にスルーホール7a
及び7bを形成する。そして、このスルーホール7aと7bの
両位置を結ぶ絶縁体層7上及び上記スルーホール7a及び
7b内に上述の第1の実施例と同様にマイクロストリップ
線路の導体8を形成する。 以上のように構成することにより、第1の入力スロッ
ト線路16に入力されたマイクロ波信号は立体交差部11c
を介して第1の出力スロット線路17に出力され、一方、
第2の入力スロット線路18に入力されたマイクロ波信号
は立体交差部11cのマイクロストリップ線路の導体8を
介して第2の出力スロット線路19に出力される。このと
き、第1の実施例と同様に、第1の入出力スロット線路
16,17の導体31a,32a及び31b,32bとマイクロストリップ
線路の導体8は、接地接続導体6によってしゃへいされ
ているので、第1の入出力スロット線路16,17とマイク
ロストリップ線路の導体8のそれぞれに伝送される信号
は互いに干渉を与えない。従って、上述の実施例と同様
に交差する線路間の干渉を除去し、良好な電気的分離度
を有する立体交差回路を実現することができる。 第4の実施例 第4図(A)は本発明の第4の実施例である両コプレ
ナー線路間の立体交差回路の平面図、第4図(B)は第
4図(A)のD−D′線についての縦断面図、第4図
(C)は第4図(A)のE−E′線についての縦断面図
である。第4図(A)ないし(C)において上述の図面
と同一のものについては同一の符号を付している。 この第4の実施例の回路が上述の第1の実施例(第1
図(A)ないし(C)と異なるのは、第2の入出力コプ
レナー線路14及び15を立体交差部11aで接続するマイク
ロストリップ線路の導体8にとって代わってコプレナー
線路40を用いたことであり、以下、上記相違点について
詳細に説明する。 導体21,24,25及び接地導体22a,22b,23a,23bを上述の
第1の実施例と同様に基板1上に形成した後、立体交差
部11dにおいて導体21及び接地導体22a,22b,22c,23a,23
b,23c並びに間隔l2の基板1上に絶縁体層5を介して、
接地導体22a,22b,22cと23a,23b,23cを接続する接地接続
導体6を形成する。またさらに、第1の実施例と同様に
立体交差部11dの導体24,25上、基板1上および上記接地
接続導体6上に絶縁体層7を形成した後、導体24及び25
の各導体21側の縁端部上の絶縁体層7の部分にスルーホ
ール7a及び7bを形成する。また、上記スルーホール7aの
図面上下各側の近傍であって導体24側の接地導体22a,22
b上の絶縁体層7の各部分にスルーホール7c及び7eを形
成するとともに、上記スルーホール7bの図面上下各側の
近傍であって導体25側の接地導体23a,23b上の絶縁体層
7の各部分にスルーホール7d及び7hを形成する。そし
て、スルーホール7aと7b,7cと7d,7eと7fのそれぞれの両
位置を結ぶ上記絶縁体層7上及び上記スルーホール7aな
いし7f内に、それぞれ3条の導体8,9a,9bを互いに共平
面関係で形成する。この導体8の平面形状は所定幅l10
を有する長方形状であって、この導体8によって導体24
と25が接続される。また、導体9a,9bの平面形状はそれ
ぞれ所定間隔l12を有する長方形状であって、この導体
9a,9bが上記導体8と所定間隔l11だけ離れて形成され
る。導体9aによって接地導体22aと23aが接続されるとと
もに、導体9bによって接地導体22bと23bが接続される。
ここで、この導体8,9a,及び9bによって、第2の入出力
線路14及び15を接続するためのコプレナー線路40を構成
している。 以上のように構成することにより、第1の入力コプレ
ナー線路12に入力されたマイクロ波信号は立体交差部11
dを介して第2の出力コプレナー線路13に出力され、ま
た第2の入力コプレナー線路14に入力されたマイクロ波
信号は立体交差部11dのコプレナー線路40を介して第2
の出力コプレナー線路15に出力される。このとき、第1
の実施例と同様に、第1の入出力コプレナー線路12,13
の導体21とコプレナー線路40の導体8は、接地接続導体
6によってしゃへいされているので、第1の入出力コプ
レナー線路12,13と第2の入出力コプレナー線路14,15の
それぞれに伝送される信号は互いに干渉を与えない。従
って、上述の実施例と同様に交差する線路間の干渉を除
去し、良好な電気的分離度を有する立体交差回路を実現
することができる。 第5の実施例 第5図(A)は本発明の第5の実施例である両スロッ
ト線路間の立体交差回路の平面図、第5図(B)は第5
図(A)のF−F′線についての縦断面図、第5図
(C)は第5図(A)のG−G′線についての縦断面図
である。第5図(A)ないし(C)において、上述の図
面と同一のものについては同一の符号を付している。 この第5の実施例の回路が上述の第3の実施例(第3
図(A)ないし(C))と異なるのは、第2の入出力ス
ロット線路18,19を立体交差部11cで接続するマイクロス
トリップ線路の導体8にとって代わってスロット線路41
を用いたことであり、以下、上記相違点について詳細に
説明する。 導体31a,31b,32a及び32b並びに短絡スロット線路20a,
20bを上述の第3の実施例と同様に基板1上に形成した
後、立体交差部11eにおいて導体31a,31b,32a,32b及び間
隔l7の基板1上に、絶縁体層5を介して導体31a,31bと
32a,32bを接続する接地接続導体6を形成する。またさ
らに、第3の実施例と同様に絶縁体層7を形成した後、
入力スロット線路18と短絡スロット線路20aとの接続点
の導体31a上、並びに出力スロット線路19と短絡スロッ
ト線路20bとの接続点の導体32a上の絶縁体層7の部分に
スルーホール7a及び7bを形成する。また、上記スルーホ
ール7a及び7bの図面下側の近傍であって各導体31a,32a
側の導体31b及び32b上の絶縁体層7の各部分にスルーホ
ール7g及び7hを形成する。そして、スルーホール7aと7
b,7gと7hのそれぞれの両位置を結ぶ上記絶縁体層7上及
び上記スルーホール7a,7b,7g及び7h内にそれぞれ2条の
導体8,9cを互いに共平面関係でかつ所定間隔l15だけ離
れて形成する。 なお、導体8,9cの平面形状はそれぞれ、所定幅l13,l
14を有する長方形状である。導体8によって導体31aと3
2aが接続されるとともに、導体9cによって導体31bと31b
が接続される。ここで、この導体8,9cによって第2の入
出力スロット線路18及び19を接続するためのスロット線
路41を構成している。 以上のように構成することにより、第1の入力スロッ
ト線路16に入力されたマイクロ波信号は立体交差部11e
を介して第1の出力スロット線路17に出力され、一方、
第2の入力スロット線路18に入力されたマイクロ波信号
は立体交差部11cのスロット線路41を介して第2の出力
スロット線路19に出力される。このとき、第1の実施例
と同様に、第1の入出力スロット線路16,17の導体31a,3
2a及び31b,32bとスロット線路41の導体8は、接地接続
導体6によってしゃへいされているので、第1の入出力
スロット線路16,17とスロット線路41のそれぞれに伝送
される信号は互いに干渉を与えない。従って、上述の実
施例と同様に交差する線路間の干渉を除去し、良好な電
気的分離度を有する立体交差回路を実現することができ
る。 第6の実施例 第6図は本発明の第6の実施例である上述の立体交差
回路を応用した2×2回路のマイクロ波帯スイッチマト
リックス回路のブロック図である。1は半導体基板、5
0,51は信号入力端子、52,53は信号出力端子、54,55はコ
プレナー線路、又はスロット線路等(以下、同様とす
る。)の共平面マイクロ波線路からなる入力線路、56,5
7は共平面マイクロ波線路からなる出力線路であり、こ
れら線路54ないし57の片側は終端器48により終端されて
いる。また、60ないし63は信号分割回路であり、64ない
し67は信号合成回路である。70ないし73は第1の実施例
から第5の実施例で説明した入出力線路の立体交差回路
であり、80ないし83は電界効果トランジスタ等で構成さ
れたマイクロ波帯スイッチ回路である。これら回路はす
べて、同一の半導体基板1上に一体化して形成されてい
る。たとえば、信号入力端子50から入力された信号は、
信号分割回路60で2分割され、一方の信号は交差回路70
により出力線路56に干渉を与えることなく信号分割回路
61に入力される。2分割されたもう一方の信号はマイク
ロ波帯スイッチ回路80に入力され、マイクロ波帯スイッ
チ回路80の制御信号に応じてON/OFFの切替が行われ、マ
イクロ波帯スイッチ回路80の出力信号は信号合成回路64
を介して出力線路56に伝送される。この信号は、立体交
差回路72により入力線路55に干渉を与えることなく信号
合成回路65を経て信号出力端子52に出力される。 このように、入出力線路として共平面マイクロ波線路
を使用し、立体交差回路70ないし74に第1実施例から第
5実施例で説明したマイクロ波線路の立体交差回路を適
用することにより、同一半導体基板1上に電気的分離特
性の良好なマイクロ波帯スイッチマトリックス回路をコ
ンパクトに構成することができる。 なお、以上の第6の実施例ではマイクロ波帯の信号伝
送についてのみ説明したが、交差する一方の共平面マイ
クロ波線路を能動素子へのバイアス供給用線路として使
用することも可能である。 他の実施例 上述の第1ないし第5の実施例において、各線路を形
成する基板1として誘電体基板を用いているが、これに
限らず、半導体基板を用いてもよい。また、接続用線路
の導体8,9a,9b,9cと基板1上に形成された導体との接続
をスルーホール内に形成された導体を用いているが、こ
れに限らず、例えばワイヤボイディング等の他の接続手
段を用いてもよい。さらに、立体交差しようとする両線
路は、上述のマイクロストリップ線路、コプレナー線
路、スロット線路のほか任意のマイクロ波線路を用いる
ことが可能である。またさらに、立体交差しようとする
線路は上述の2条のマイクロ波線路に限らず、3段以上
の多層構造で構成して3条以上のマイクロ波線路を立体
交差するようにしてもよい。 また、以上の実施例において、立体交差しようとする
両線路間の角度は垂直となっているが、これに限らず、
任意の角度で交差するようにしてもよい。 さらに上述のように、絶縁体層5及び7をフォトレジ
ストで形成し、接続接地導体6及び上側線路の導体を形
成した後、該絶縁体層5及び7を除去するようにしても
よい。 またさらに、基板1に形成された凹部内に第1のマイ
クロ波線路を設け、絶縁体層又は空間、しゃへい用の接
地導体、並びに絶縁体層又は空間を介して、第2のマイ
クロ波線路を形成するようにしてもよい。この第2のマ
イクロ波線路の形成位置は、基板1の上表面と同一平面
であってもよいし、基板1の上表面よりも上側又は下側
の平面であってもよい。 [発明の効果] 以上詳述したように本発明に係るマイクロ波線路の立
体交差回路装置は、それぞれ基板上に形成されかつそれ
ぞれ中心導体と少なくとも1つの接地導体とを有する、
少なくとも2条の第1と第2のマイクロ波線路を相互に
立体交差させるマイクロ波線路の立体交差回路装置にお
いて、 上記第2のマイクロ波線路を上記第1のマイクロ波線
路と相互に立体交差させる部分で上記第1のマイクロ波
線路と接続せずかつ第1の端部と第2の端部を有するよ
うに切断し、 上記第1のマイクロ波線路上に第1の絶縁体層を介し
て別の接地導体を形成した後、上記別の接地導体上に第
2の絶縁体層を介してストリップ導体を形成し、 上記ストリップ導体の一端を上記第2の絶縁体層に形
成された第1のスルーホール内の第1の導体を介して上
記第2のマイクロ波線路の第1の端部の中心導体に接続
する一方、上記ストリップ導体の他端を上記第2の絶縁
体層に形成された第2のスルーホール内の第2の導体を
介して上記第2のマイクロ波線路の第2の端部の中心導
体に接続し、 上記ストリップ導体と上記別の接地導体とにより上記
第2のマイクロ波線路の第1の端部と第2の端部とを接
続するためのマイクロストリップ線路を構成している。 従って、上記第1のマイクロ波線路と上記第2のマイ
クロ波線路が接地導体によってしゃへいされ、上記第1
のマイクロ波線路と上記第2のマイクロ波線路を良好に
電気的に完全に分離することができる。この立体交差回
路装置を例えばマイクロ波集積回路に用いることによ
り、該集積回路の配線効率を高めることができるので、
従来例に比較して該集積回路を小形化することができる
という利点がある。
る。以下、マイクロ波線路とは、概ね1GHz以上の周波数
の信号を伝送するための線路をいう。 [従来の技術] 第7図(A)は従来例のマイクロストリップ線路2,3
間の立体交差回路の平面図であり、第7図(B)は第7
図(A)のH−H′線についての縦断面図である。下表
面上に接地導体10が形成された誘電体基板1の上表面上
に、互いに直角に交差する幅l5のマイクロストリップ
線路2及び3が形成されている。両線路2,3の立体交差
部11においては、基板1上に形成されたマイクロストリ
ップ線路2の上表面上に絶縁体4を介してマイクロスト
リップ線路3が形成される。例えば、マイクロストリッ
プ線路2の図上上側縁端部2aに入力されたマイクロ波信
号は、立体交差部11のマイクロストリップ線路2を介し
て、マイクロストリップ線路2の図上下側縁端部2bに出
力される。また、マイクロストリップ線路3の図上左側
縁端部3aに入力されたマイクロ波信号は、立体交差部11
のマイクロストリップ線路3を介して、マイクロストリ
ップ線路3の図上右側縁端部3bに出力される。 [発明が解決しようとする問題点] 上述の従来例の立体交差回路においては、マイクロス
トリップ線路2及び3に沿って伝送するマイクロ波信号
の電界分布は、それぞれ第7図(B)の矢印90及び91に
示すように、各線路2及び3から接地導体10に向かって
分布している。従って、両マイクロストリップ線路2,3
で伝送されるマイクロ波信号が主として両線路2,3間の
静電容量によって互いに干渉し上記両信号間に結合が生
じるので、両線路2,3間で電気的な分離を得ることがむ
ずかしいという問題点があった。 本発明の目的は以上の問題点を解決し、立体交差する
少なくとも2条のマイクロ波線路間で良好に電気的分離
を行うことができるマイクロ波線路の立体交差回路装置
を提供することにある。 [問題点を解決するための手段] 本発明に係るマイクロ波線路の立体交差回路装置は、
それぞれ基板上に形成されかつそれぞれ中心導体と少な
くとも1つの接地導体とを有する、少なくとも2条の第
1と第2のマイクロ波線路を相互に立体交差させるマイ
クロ波線路の立体交差回路装置において、 上記第2のマイクロ波線路を上記第1のマイクロ波線
路と相互に立体交差させる部分で上記第1のマイクロ波
線路と接続せずかつ第1の端部と第2の端部を有するよ
うに切断し、 上記第1のマイクロ波線路上に第1の絶縁体層を介し
て別の接地導体を形成した後、上記別の接地導体上に第
2の絶縁体層を介してストリップ導体を形成し、 上記ストリップ導体の一端を上記第2の絶縁体層に形
成された第1のスルーホール内の第1の導体を介して上
記第2のマイクロ波線路の第1の端部の中心導体に接続
する一方、上記ストリップ導体の他端を上記第2の絶縁
体層に形成された第2のスルーホール内の第2の導体を
介して上記第2のマイクロ波線路の第2の端部の中心導
体に接続し、 上記ストリップ導体と上記別の接地導体とにより上記
第2のマイクロ波線路の第1の端部と第2の端部とを接
続するためのマイクロストリップ線路を構成したことを
特徴とする。 [作用] 以上のように構成することにより、上記第1のマイク
ロ波線路と上記第2のマイクロ波線路が上記別の接地導
体によってしゃへいされるので、上記第1のマイクロ波
線路と上記第2のマイクロ波線路を電気的に完全に分離
することができる。 [実施例] 第1の実施例 第1図(A)は本発明の第1の実施例である両コプレ
ナー線路間の立体交差回路の平面図、第1図(B)は第
1図(A)の回路において立体交差部11aの絶縁体7及
び接続用マイクロストリップ線路の導体8を除去したと
きの第2の入力コプレナー線路14における一部破断平面
図、第1図(C)は第1図(A)のA−A′線について
の縦断面図である。 第1のコプレナー線路12の導体21が、図上上側中央部
から下側中央部の誘電体にてなる基板1上に形成され、
この導体21の平面形状は幅l1の長方形状である。第2
の入力コプレナー線路14の導体24が図上左側中央部の基
板1上に上記導体21の長手方向と直角の角度で形成さ
れ、この導体24の平面形状は幅l3の長方形状である。
第2の出力コプレナー線路15の導体25が図上右側中央部
の基板1上に上記導体21の長手方向と直角の角度で、か
つ上記導体24の長手方向の延長上に形成され、この導体
25の平面形状は幅l3の長方形状である。 接地導体22aが図上左上側の基板1上に上記導体21と
所定間隔l2だけ離れ、かつ上記導体24と所定間隔l4だ
け離れて接地導体22b,22cと一体的に形成され、また、
接地導体22bが図上左下側の基板1上に上記導体21と所
定間隔l2だけ離れ、かつ上記導体24と所定間隔l4だけ
離れて、接地導体22a,22cと一体的に形成される。この
接地導体22a及び22bの平面形状はそれぞれ、間隔l1及
びl2よりも十分長い辺と間隔l3及びl4よりも十分に
長い辺を有する長方形状であって、基板1の中央部の立
体交差部11aにおいて上記接地導体22aと22bが、接地導
体22cを介して一体的に形成されて接続される。この接
地導体22cの平面形状は長方形状であって導体21と間隔
l2だけ離れ、かつ導体24と所定間隔だけ離れて形成さ
れる。接地導体23a及び23bが、上記接地導体22a及び22b
と同様に図上右側の基板1上に上記導体21と所定間隔l
2だけ離れ、かつ上記導体25と所定間隔だけ離れて、接
地導体23cを介して互いに一体的に形成される。 なお、上記導体21,24及び25、並びに接地導体22a,22
b,23a及び23bはともに共平面関係で形成される。ここ
で、導体21と接地導体22a,23aによって第1の入力コプ
レナー線路12を構成しており、また、導体21と接地導体
22b,23bによって第1の出力コプレナー線路13を構成し
ており、この第1の入出力コプレナー線路12及び13は立
体交差部11aにおいて一体的に接続されている。さら
に、導体24と接地導体22a,22bによって第2の入力コプ
レナー線路14を構成しており、また、導体25と接地導体
23a,23bによって第2の出力コプレナー線路15を構成し
ており、この第2の入出力コプレナー線路14及び15は立
体交差部11aにおいて詳細後述するマイクロストリップ
線路の導体8によって接続される。 さらに、立体交差部11aの、接地導体22a,22b,22c,23
a,23b及び23cの各導体21側の上表面上、導体21の上表面
上、接地導体22a,22c,22bと導体21との間の基板1上、
並びに接地導体23a,23c,23bと導体21との間の基板1上
において、例えばSiN,SiO2又はフォトレジスト(この場
合は後で除去)にてなる絶縁体層5を形成した後、該立
体交差部11aの接地導体22a,22b,22c,23a,23b,23cの各上
表面上、及び上記絶縁体層5上に接地接続導体6を形成
する。この接地接続導体6の平面形状は長方形状であっ
て、この接地接続導体6を介して接地導体22a,22b,22c
と接地導体23a,23b,23cが接続される。 またさらに、立体交差部11aの導体24,25上、基板1上
及び上記接地接続導体6上に、例えばSiN,SiO2又はフォ
トレジスト(この場合は後で除去)にてなる絶縁体層7
を形成した後、導体24及び25の各導体21側の縁端部上の
絶縁体層7の部分にそれぞれ例えば長方体形状のスルー
ホール7a及び7bを形成する。そして、このスルーホール
7aと7bの両位置を結ぶ上記絶縁体層7上及び上記スルー
ホール7a及び7b内に、マイクロストリップ線路の導体8
を形成する。この導体8の平面形状は所定幅l10を有す
る長方形状であって、このマイクロストリップ線路の導
体8によって、導体24と25が接続される。 以上のように構成することにより、第1の入力コプレ
ナー線路12に入力されたマイクロ波信号は立体交差部11
aを介して第1の出力コプレナー線路13に出力され、ま
た第2の入力コプレナー線路14に入力されたマイクロ波
信号は立体交差部11aのマイクロストリップ線路の導体
8を介して第2の出力コプレナー線路15に出力される。
このとき、立体交差部11aのマイクロストリップ線路の
導体8における信号の電磁界成分は接続接地導体6とマ
イクロストリップ線路の導体8の間にのみ存在し、接続
接地導体6によってしゃへいされているので、コプレナ
ー線路12,13には何ら干渉を与えない。また、コプレナ
ー線路12,13内を伝送する信号の電磁界成分は、中心導
体21と外側接地導体22a,22b,22cおよび23a,23b,23cの間
に集中的に存在し、接地導体6によってしゃへいされて
いるのでマイクロストリップ線路の導体8には何ら干渉
を与えない。このように、立体交差部11aにおいて片方
のコプレナー線路をマイクロストリップ線路に変換し、
このマイクロストリップ線路の接地導体の下側でもう一
方のコプレナー線路と交差させることにより、交差する
線路間の干渉を除去し良好な電気的分離度を有する立体
交差回路を実現することができる。 以上の実施例において、各線路を説明の便宜上第1の
入出力コプレナー線路12,13及び第2の入出力コプレナ
ー線路14,15と称しているが、線路12,13及び線路14,15
はそれぞれ相反回路であり、それぞれの入出力関係を逆
にすることができる。以下の実施例においても同様であ
る。 第2の実施例 第2図(A)は本発明の第2の実施例であるマイクロ
ストリップ線路とコプレナー線路間の立体交差回路の平
面図、第2図(B)は第2図(A)の回路において立体
交差部11bの絶縁体層7及び接続用マイクロストリップ
線路の導体8を除去したときの入力コプレナー線路14に
おける一部破断平面図、第2図(C)は第2図(A)の
B−B′線についての縦断面図である。第2図(A)な
いし(C)において上述の図面と同一のものについては
同一の符号を付している。 マイクロストリップ線路の導体2が図上上側中央部か
ら下側中央部の基板1上に形成され、この導体2の平面
形状は幅l5の長方形状である。また、入出力コプレナ
ー線路14及び15が、それぞれ上述の第1の実施例(第1
図(A)ないし(C))の第2の入出力コプレナー線路
14,15と同様に基板1上に形成される。なお、基板1の
下表面には接地導体10が形成される。 接地導体22aが上記導体24の図上上側の基板1上に上
記導体24と所定間隔l4だけ離れて接地導体22b,22cと一
体的に形成され、また、接地導体22bが導体24の図上下
側の基板1上に導体24と所定間隔l4だけ離れて接地導
体22a,22cと一体的に形成される。この接地導体22a及び
22bの平面形状は間隔l3及びl4に比較して十分に長い
幅と長手方向の辺を有する長方形状であって、基板1の
中央部の立体交差部11bにおいて上記接地導体22aと22b
が接地導体22cを介して一体的に形成されて接続され
る。この接地導体22cの平面形状は長方形状であって、
接地導体22cが導体24と所定間隔だけ離れて形成され
る。 接地導体23a及び23bが上記接地導体22a及び22bと同様
に図上右側の基板1上に上記導体25と所定間隔だけ離れ
て接地導体23cを介して互いに一体的に形成される。 なお、上記導体24と接地導体22a,22bはともに共平面
関係で形成され、これによって入力コプレナー線路14を
構成している。また導体25と接地導体23a,23bはともに
共平面関係で形成され、これによって第2の出力コプレ
ナー線路15を構成している。この第2の入出力コプレナ
ー線路14及び15は立体交差部11bにおいて詳細後述する
マイクロストリップ線路の導体8によって接続される。 さらに、第1の実施例と同様に、立体交差部11aにお
いて、導体2上及び基板1上に絶縁体層5を介して、接
地導体22a,22b,22cと23a,23b,23cを接続する接地接続導
体6を形成する。またさらに、第1の実施例と同様に絶
縁体層7を介して導体24と25を接続するマイクロストリ
ップ線路の導体8を形成する。 以上のように構成することにより、マイクロストリッ
プ線路の導体2の図上上側縁端部2aに入力されたマイク
ロ波信号は立体交差部11bを介してマイクロストリップ
線路2の図上下側縁端部2bに出力され、また、入力コプ
レナー線路14に入力されたマイクロ波信号は立体交差部
11bのマイクロストリップ線路の導体8を介して出力コ
プレナー線路15に出力される。このとき、第1の実施例
と同様に、マイクロストリップ線路の導体2とマイクロ
ストリップ線路の導体8は、接地接続導体6によってし
ゃへいされているので、各導体2,8に伝送される信号は
互いに干渉を与えない。従って、上述の実施例と同様に
交差する線路間の干渉を除去し、良好な電気的分離度を
有する立体交差回路を実現することができる。 第3の実施例 第3図(A)は本発明の第3の実施例である両スロッ
ト線路間の立体交差回路の平面図、第3図(B)は第3
図(A)の回路において立体交差部11cの絶縁体層7及
び接続用マイクロストリップ線路の導体8を除去したと
きの第2の入力スロット線路18及び短絡スロット線路20
aにおける一部破断平面図、第3図(C)は第3図
(A)のC−C′線についての縦断面図である。第3図
(A)ないし(C)において上述の図面と同一のものに
ついては同一の符号を付している。 導体31aが図上左上側の基板1上に導体32aと所定間隔
l7だけ離れ、かつ導体31bと基板1の図上左側縁端部に
おいて所定間隔l8だけ離れて導体31bと一体的に形成さ
れる。また、導体31bが図上左下側の基板1上に導体32b
と所定間隔l7だけ離れ、かつ導体31aと基板1の図上左
側の縁端部において所定間隔l8だけ離れて導体31aと一
体的に形成される。さらに、導体32aが図上右上側の基
板1上に導体31aと所定間隔l7だけ離れ、かつ導体32b
と基板1の図上右側の縁端部において所定間隔l8だけ
離れて、導体32aと一体的に形成される。またさらに、
導体32bが図上右下側の基板1上に導体31bと所定間隔l
7だけ離れ、かつ導体32aと基板1の図上右側の縁端部に
おいて所定間隔l8だけ離れて、導体31aと一体的に形成
される。上記導体31a,31b,32a及び32bの平面形状は間隔
l7及びl8よりも十分に長い2辺を有する略長方形状で
ある。 なお、導体31a,31b,32a及び32bはともに共平面関係で
形成され、導体31a及び32aによって第1の入力スロット
線路16を構成し、また導体31b及び32bによって第1の出
力スロット線路17を構成している。この第1の入出力ス
ロット線路16,17は立体交差部11cにおいて一体的に接続
されている。さらに、導体31aと31bによって第2の入力
スロット線路18を構成しており、また、導体32aと32bに
よって第2の出力スロット線路19を構成している。この
第2の入出力スロット線路18及び19は、それぞれ各線路
18及び19の長手方向と垂直の方向に各線路18,19と一体
的に延在する1/4波長の長さの短絡スロット線20a,20bで
短絡されており、この短絡スロット線路20a,20bとの接
続点において立体交差部11cのマイクロストリップ線路
の導体8の両端部と接続される。 さらに、立体交差部11cの、導体31a,31b,32a及び32b
上、及び間隔l7の基板1上において上記第1の実施例
と同様に絶縁体層5を介して接地接続導体6を形成す
る。次いで、立体交差部11cの基板1上及び上記接地接
続導体6上に絶縁体層7を形成した後、入力スロット線
路18と短絡スロット線路20aとの接続点の導体31a上、並
びに出力スロット線路19と短絡スロット線路20bとの接
続点の導体32a上の絶縁体層7の部分にスルーホール7a
及び7bを形成する。そして、このスルーホール7aと7bの
両位置を結ぶ絶縁体層7上及び上記スルーホール7a及び
7b内に上述の第1の実施例と同様にマイクロストリップ
線路の導体8を形成する。 以上のように構成することにより、第1の入力スロッ
ト線路16に入力されたマイクロ波信号は立体交差部11c
を介して第1の出力スロット線路17に出力され、一方、
第2の入力スロット線路18に入力されたマイクロ波信号
は立体交差部11cのマイクロストリップ線路の導体8を
介して第2の出力スロット線路19に出力される。このと
き、第1の実施例と同様に、第1の入出力スロット線路
16,17の導体31a,32a及び31b,32bとマイクロストリップ
線路の導体8は、接地接続導体6によってしゃへいされ
ているので、第1の入出力スロット線路16,17とマイク
ロストリップ線路の導体8のそれぞれに伝送される信号
は互いに干渉を与えない。従って、上述の実施例と同様
に交差する線路間の干渉を除去し、良好な電気的分離度
を有する立体交差回路を実現することができる。 第4の実施例 第4図(A)は本発明の第4の実施例である両コプレ
ナー線路間の立体交差回路の平面図、第4図(B)は第
4図(A)のD−D′線についての縦断面図、第4図
(C)は第4図(A)のE−E′線についての縦断面図
である。第4図(A)ないし(C)において上述の図面
と同一のものについては同一の符号を付している。 この第4の実施例の回路が上述の第1の実施例(第1
図(A)ないし(C)と異なるのは、第2の入出力コプ
レナー線路14及び15を立体交差部11aで接続するマイク
ロストリップ線路の導体8にとって代わってコプレナー
線路40を用いたことであり、以下、上記相違点について
詳細に説明する。 導体21,24,25及び接地導体22a,22b,23a,23bを上述の
第1の実施例と同様に基板1上に形成した後、立体交差
部11dにおいて導体21及び接地導体22a,22b,22c,23a,23
b,23c並びに間隔l2の基板1上に絶縁体層5を介して、
接地導体22a,22b,22cと23a,23b,23cを接続する接地接続
導体6を形成する。またさらに、第1の実施例と同様に
立体交差部11dの導体24,25上、基板1上および上記接地
接続導体6上に絶縁体層7を形成した後、導体24及び25
の各導体21側の縁端部上の絶縁体層7の部分にスルーホ
ール7a及び7bを形成する。また、上記スルーホール7aの
図面上下各側の近傍であって導体24側の接地導体22a,22
b上の絶縁体層7の各部分にスルーホール7c及び7eを形
成するとともに、上記スルーホール7bの図面上下各側の
近傍であって導体25側の接地導体23a,23b上の絶縁体層
7の各部分にスルーホール7d及び7hを形成する。そし
て、スルーホール7aと7b,7cと7d,7eと7fのそれぞれの両
位置を結ぶ上記絶縁体層7上及び上記スルーホール7aな
いし7f内に、それぞれ3条の導体8,9a,9bを互いに共平
面関係で形成する。この導体8の平面形状は所定幅l10
を有する長方形状であって、この導体8によって導体24
と25が接続される。また、導体9a,9bの平面形状はそれ
ぞれ所定間隔l12を有する長方形状であって、この導体
9a,9bが上記導体8と所定間隔l11だけ離れて形成され
る。導体9aによって接地導体22aと23aが接続されるとと
もに、導体9bによって接地導体22bと23bが接続される。
ここで、この導体8,9a,及び9bによって、第2の入出力
線路14及び15を接続するためのコプレナー線路40を構成
している。 以上のように構成することにより、第1の入力コプレ
ナー線路12に入力されたマイクロ波信号は立体交差部11
dを介して第2の出力コプレナー線路13に出力され、ま
た第2の入力コプレナー線路14に入力されたマイクロ波
信号は立体交差部11dのコプレナー線路40を介して第2
の出力コプレナー線路15に出力される。このとき、第1
の実施例と同様に、第1の入出力コプレナー線路12,13
の導体21とコプレナー線路40の導体8は、接地接続導体
6によってしゃへいされているので、第1の入出力コプ
レナー線路12,13と第2の入出力コプレナー線路14,15の
それぞれに伝送される信号は互いに干渉を与えない。従
って、上述の実施例と同様に交差する線路間の干渉を除
去し、良好な電気的分離度を有する立体交差回路を実現
することができる。 第5の実施例 第5図(A)は本発明の第5の実施例である両スロッ
ト線路間の立体交差回路の平面図、第5図(B)は第5
図(A)のF−F′線についての縦断面図、第5図
(C)は第5図(A)のG−G′線についての縦断面図
である。第5図(A)ないし(C)において、上述の図
面と同一のものについては同一の符号を付している。 この第5の実施例の回路が上述の第3の実施例(第3
図(A)ないし(C))と異なるのは、第2の入出力ス
ロット線路18,19を立体交差部11cで接続するマイクロス
トリップ線路の導体8にとって代わってスロット線路41
を用いたことであり、以下、上記相違点について詳細に
説明する。 導体31a,31b,32a及び32b並びに短絡スロット線路20a,
20bを上述の第3の実施例と同様に基板1上に形成した
後、立体交差部11eにおいて導体31a,31b,32a,32b及び間
隔l7の基板1上に、絶縁体層5を介して導体31a,31bと
32a,32bを接続する接地接続導体6を形成する。またさ
らに、第3の実施例と同様に絶縁体層7を形成した後、
入力スロット線路18と短絡スロット線路20aとの接続点
の導体31a上、並びに出力スロット線路19と短絡スロッ
ト線路20bとの接続点の導体32a上の絶縁体層7の部分に
スルーホール7a及び7bを形成する。また、上記スルーホ
ール7a及び7bの図面下側の近傍であって各導体31a,32a
側の導体31b及び32b上の絶縁体層7の各部分にスルーホ
ール7g及び7hを形成する。そして、スルーホール7aと7
b,7gと7hのそれぞれの両位置を結ぶ上記絶縁体層7上及
び上記スルーホール7a,7b,7g及び7h内にそれぞれ2条の
導体8,9cを互いに共平面関係でかつ所定間隔l15だけ離
れて形成する。 なお、導体8,9cの平面形状はそれぞれ、所定幅l13,l
14を有する長方形状である。導体8によって導体31aと3
2aが接続されるとともに、導体9cによって導体31bと31b
が接続される。ここで、この導体8,9cによって第2の入
出力スロット線路18及び19を接続するためのスロット線
路41を構成している。 以上のように構成することにより、第1の入力スロッ
ト線路16に入力されたマイクロ波信号は立体交差部11e
を介して第1の出力スロット線路17に出力され、一方、
第2の入力スロット線路18に入力されたマイクロ波信号
は立体交差部11cのスロット線路41を介して第2の出力
スロット線路19に出力される。このとき、第1の実施例
と同様に、第1の入出力スロット線路16,17の導体31a,3
2a及び31b,32bとスロット線路41の導体8は、接地接続
導体6によってしゃへいされているので、第1の入出力
スロット線路16,17とスロット線路41のそれぞれに伝送
される信号は互いに干渉を与えない。従って、上述の実
施例と同様に交差する線路間の干渉を除去し、良好な電
気的分離度を有する立体交差回路を実現することができ
る。 第6の実施例 第6図は本発明の第6の実施例である上述の立体交差
回路を応用した2×2回路のマイクロ波帯スイッチマト
リックス回路のブロック図である。1は半導体基板、5
0,51は信号入力端子、52,53は信号出力端子、54,55はコ
プレナー線路、又はスロット線路等(以下、同様とす
る。)の共平面マイクロ波線路からなる入力線路、56,5
7は共平面マイクロ波線路からなる出力線路であり、こ
れら線路54ないし57の片側は終端器48により終端されて
いる。また、60ないし63は信号分割回路であり、64ない
し67は信号合成回路である。70ないし73は第1の実施例
から第5の実施例で説明した入出力線路の立体交差回路
であり、80ないし83は電界効果トランジスタ等で構成さ
れたマイクロ波帯スイッチ回路である。これら回路はす
べて、同一の半導体基板1上に一体化して形成されてい
る。たとえば、信号入力端子50から入力された信号は、
信号分割回路60で2分割され、一方の信号は交差回路70
により出力線路56に干渉を与えることなく信号分割回路
61に入力される。2分割されたもう一方の信号はマイク
ロ波帯スイッチ回路80に入力され、マイクロ波帯スイッ
チ回路80の制御信号に応じてON/OFFの切替が行われ、マ
イクロ波帯スイッチ回路80の出力信号は信号合成回路64
を介して出力線路56に伝送される。この信号は、立体交
差回路72により入力線路55に干渉を与えることなく信号
合成回路65を経て信号出力端子52に出力される。 このように、入出力線路として共平面マイクロ波線路
を使用し、立体交差回路70ないし74に第1実施例から第
5実施例で説明したマイクロ波線路の立体交差回路を適
用することにより、同一半導体基板1上に電気的分離特
性の良好なマイクロ波帯スイッチマトリックス回路をコ
ンパクトに構成することができる。 なお、以上の第6の実施例ではマイクロ波帯の信号伝
送についてのみ説明したが、交差する一方の共平面マイ
クロ波線路を能動素子へのバイアス供給用線路として使
用することも可能である。 他の実施例 上述の第1ないし第5の実施例において、各線路を形
成する基板1として誘電体基板を用いているが、これに
限らず、半導体基板を用いてもよい。また、接続用線路
の導体8,9a,9b,9cと基板1上に形成された導体との接続
をスルーホール内に形成された導体を用いているが、こ
れに限らず、例えばワイヤボイディング等の他の接続手
段を用いてもよい。さらに、立体交差しようとする両線
路は、上述のマイクロストリップ線路、コプレナー線
路、スロット線路のほか任意のマイクロ波線路を用いる
ことが可能である。またさらに、立体交差しようとする
線路は上述の2条のマイクロ波線路に限らず、3段以上
の多層構造で構成して3条以上のマイクロ波線路を立体
交差するようにしてもよい。 また、以上の実施例において、立体交差しようとする
両線路間の角度は垂直となっているが、これに限らず、
任意の角度で交差するようにしてもよい。 さらに上述のように、絶縁体層5及び7をフォトレジ
ストで形成し、接続接地導体6及び上側線路の導体を形
成した後、該絶縁体層5及び7を除去するようにしても
よい。 またさらに、基板1に形成された凹部内に第1のマイ
クロ波線路を設け、絶縁体層又は空間、しゃへい用の接
地導体、並びに絶縁体層又は空間を介して、第2のマイ
クロ波線路を形成するようにしてもよい。この第2のマ
イクロ波線路の形成位置は、基板1の上表面と同一平面
であってもよいし、基板1の上表面よりも上側又は下側
の平面であってもよい。 [発明の効果] 以上詳述したように本発明に係るマイクロ波線路の立
体交差回路装置は、それぞれ基板上に形成されかつそれ
ぞれ中心導体と少なくとも1つの接地導体とを有する、
少なくとも2条の第1と第2のマイクロ波線路を相互に
立体交差させるマイクロ波線路の立体交差回路装置にお
いて、 上記第2のマイクロ波線路を上記第1のマイクロ波線
路と相互に立体交差させる部分で上記第1のマイクロ波
線路と接続せずかつ第1の端部と第2の端部を有するよ
うに切断し、 上記第1のマイクロ波線路上に第1の絶縁体層を介し
て別の接地導体を形成した後、上記別の接地導体上に第
2の絶縁体層を介してストリップ導体を形成し、 上記ストリップ導体の一端を上記第2の絶縁体層に形
成された第1のスルーホール内の第1の導体を介して上
記第2のマイクロ波線路の第1の端部の中心導体に接続
する一方、上記ストリップ導体の他端を上記第2の絶縁
体層に形成された第2のスルーホール内の第2の導体を
介して上記第2のマイクロ波線路の第2の端部の中心導
体に接続し、 上記ストリップ導体と上記別の接地導体とにより上記
第2のマイクロ波線路の第1の端部と第2の端部とを接
続するためのマイクロストリップ線路を構成している。 従って、上記第1のマイクロ波線路と上記第2のマイ
クロ波線路が接地導体によってしゃへいされ、上記第1
のマイクロ波線路と上記第2のマイクロ波線路を良好に
電気的に完全に分離することができる。この立体交差回
路装置を例えばマイクロ波集積回路に用いることによ
り、該集積回路の配線効率を高めることができるので、
従来例に比較して該集積回路を小形化することができる
という利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図(A)は本発明の第1の実施例である両コプレナ
ー線路間の立体交差回路の平面図、 第1図(B)は第1図(A)の第2の入力コプレナー線
路の一部破断平面図、 第1図(C)は第1図(A)のA−A′線についての縦
断面図、 第2図(A)は本発明の第2の実施例であるマイクロス
トリップ線路とコプレナー線路間の立体交差回路の平面
図、 第2図(B)は第2図(A)の第2の入力コプレナー線
路の一部破断平面図、 第2図(C)は第2図(A)のB−B′線についての縦
断面図、 第3図(A)は本発明の第3の実施例である両スロット
線路間の立体交差回路の平面図、 第3図(B)は第3図(A)の第2の入力スロット線路
と短絡スロット線路の一部破断平面図、 第3図(C)は第3図(A)のC−C′線についての縦
断面図、 第4図(A)は本発明の第4の実施例である両コプレナ
ー線路間の立体交差回路の平面図、 第4図(B)は第4図(A)のD−D′線についての縦
断面図、 第4図(C)は第4図(A)のE−E′線についての縦
断面図、 第5図(A)は本発明の第5の実施例である両スロット
線路間の立体交差回路の平面図、 第5図(B)は第5図(A)のF−F′線についての縦
断面図、 第5図(C)は第5図(A)のG−G′線についての縦
断面図、 第6図は本発明の第6の実施例である2×2回路のマイ
クロ波帯スイッチマトリックス回路のブロック図、 第7図(A)は従来例の両マイクロストリップ線路間の
立体交差回路の平面図、 第7図(B)は第7図(A)のH−H′線についての縦
断面図である。 1……基板、2……マイクロストリップ線路の導体、5,
7……絶縁体層、6……接地接続導体、7a,7b,7c,7d,7e,
7f,7g,7h……スルーホール、8,9a,9b,9c……導体、10…
…接地導体、11,11a,11b,11c,11d,11e……立体交差部、
12,13,14,15,40……コプレナー線路、16,17,18,19,41…
…スロット線路。
ー線路間の立体交差回路の平面図、 第1図(B)は第1図(A)の第2の入力コプレナー線
路の一部破断平面図、 第1図(C)は第1図(A)のA−A′線についての縦
断面図、 第2図(A)は本発明の第2の実施例であるマイクロス
トリップ線路とコプレナー線路間の立体交差回路の平面
図、 第2図(B)は第2図(A)の第2の入力コプレナー線
路の一部破断平面図、 第2図(C)は第2図(A)のB−B′線についての縦
断面図、 第3図(A)は本発明の第3の実施例である両スロット
線路間の立体交差回路の平面図、 第3図(B)は第3図(A)の第2の入力スロット線路
と短絡スロット線路の一部破断平面図、 第3図(C)は第3図(A)のC−C′線についての縦
断面図、 第4図(A)は本発明の第4の実施例である両コプレナ
ー線路間の立体交差回路の平面図、 第4図(B)は第4図(A)のD−D′線についての縦
断面図、 第4図(C)は第4図(A)のE−E′線についての縦
断面図、 第5図(A)は本発明の第5の実施例である両スロット
線路間の立体交差回路の平面図、 第5図(B)は第5図(A)のF−F′線についての縦
断面図、 第5図(C)は第5図(A)のG−G′線についての縦
断面図、 第6図は本発明の第6の実施例である2×2回路のマイ
クロ波帯スイッチマトリックス回路のブロック図、 第7図(A)は従来例の両マイクロストリップ線路間の
立体交差回路の平面図、 第7図(B)は第7図(A)のH−H′線についての縦
断面図である。 1……基板、2……マイクロストリップ線路の導体、5,
7……絶縁体層、6……接地接続導体、7a,7b,7c,7d,7e,
7f,7g,7h……スルーホール、8,9a,9b,9c……導体、10…
…接地導体、11,11a,11b,11c,11d,11e……立体交差部、
12,13,14,15,40……コプレナー線路、16,17,18,19,41…
…スロット線路。
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フロントページの続き
(56)参考文献 特開 昭50−106550(JP,A)
特開 昭51−99953(JP,A)
特表 昭60−500592(JP,A)
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.それぞれ基板上に形成されかつそれぞれ中心導体と
少なくとも1つの接地導体とを有する、少なくとも2条
の第1と第2のマイクロ波線路を相互に立体交差させる
マイクロ波線路の立体交差回路装置において、 上記第2のマイクロ波線路を上記第1のマイクロ波線路
と相互に立体交差させる部分で上記第1のマイクロ波線
路と接続せずかつ第1の端部と第2の端部を有するよう
に切断し、 上記第1のマイクロ波線路上に第1の絶縁体層を介して
別の接地導体を形成した後、上記別の接地導体上に第2
の絶縁体層を介してストリップ導体を形成し、 上記ストリップ導体の一端を上記第2の絶縁体層に形成
された第1のスルーホール内の第1の導体を介して上記
第2のマイクロ波線路の第1の端部の中心導体に接続す
る一方、上記ストリップ導体の他端を上記第2の絶縁体
層に形成された第2のスルーホール内の第2の導体を介
して上記第2のマイクロ波線路の第2の端部の中心導体
に接続し、 上記ストリップ導体と上記別の接地導体とにより上記第
2のマイクロ波線路の第1の端部と第2の端部とを接続
するためのマイクロストリップ線路を構成したことを特
徴とするマイクロ波線路の立体交差回路装置。 2.上記基板が誘電体にてなることを特徴とする特許請
求の範囲第1項記載のマイクロ波線路の立体交差回路装
置。 3.上記基板が半導体にてなることを特徴とする特許請
求の範囲第1項記載のマイクロ波線路の立体交差回路装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62025290A JP2720964B2 (ja) | 1987-02-05 | 1987-02-05 | マイクロ波線路の立体交差回路装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62025290A JP2720964B2 (ja) | 1987-02-05 | 1987-02-05 | マイクロ波線路の立体交差回路装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63193601A JPS63193601A (ja) | 1988-08-10 |
JP2720964B2 true JP2720964B2 (ja) | 1998-03-04 |
Family
ID=12161885
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62025290A Expired - Fee Related JP2720964B2 (ja) | 1987-02-05 | 1987-02-05 | マイクロ波線路の立体交差回路装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2720964B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0714124B2 (ja) * | 1988-12-19 | 1995-02-15 | 三菱電機株式会社 | マイクロ波集積回路装置 |
JP5152307B2 (ja) * | 2010-11-25 | 2013-02-27 | 三菱電機株式会社 | 交差回路及びそれを用いた180度ハイブリッド回路 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS50106550A (ja) * | 1974-01-29 | 1975-08-22 | ||
US4533883A (en) * | 1983-02-23 | 1985-08-06 | Hughes Aircraft Company | Coaxial transmission line crossing |
-
1987
- 1987-02-05 JP JP62025290A patent/JP2720964B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63193601A (ja) | 1988-08-10 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |