JP2719535B2 - 燃料噴射弁 - Google Patents

燃料噴射弁

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JP2719535B2
JP2719535B2 JP63274564A JP27456488A JP2719535B2 JP 2719535 B2 JP2719535 B2 JP 2719535B2 JP 63274564 A JP63274564 A JP 63274564A JP 27456488 A JP27456488 A JP 27456488A JP 2719535 B2 JP2719535 B2 JP 2719535B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、燃料噴射弁に係り、特に燃料旋回素子を有
し、広範囲にしかも直線性に優れた流量制御が可能な燃
料噴射弁に関するものである。
〔従来の技術〕
従来の装置は、例えば特開昭55−104564号公報記載の
ように、噴射弁のスプレー軸に関して接線方向の渦巻成
分を燃料に与えるための渦巻室が、噴射弁が閉じている
ときにその容積が最小となつて、そこに残る燃料が最小
となるように設計されていること、渦巻室へ燃料を供給
するための計量用オリフイスは、渦巻室に関して最大直
径の間隔をおいて配置する方法、および水平線に対して
ある角度で傾斜して配置する方法で与えられており、接
線方向渦巻成分は出口オリフイスの直径に関して前記計
量用オリフイスの寸法を調整することにより制御される
ようになつていた。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来技術では、弁体とバルブハウジング内壁面と
シート面とで囲まれた渦巻室の容積が最小となるように
設計されている。しかし、このような渦巻室では、毎分
700cm3から900cm3の燃料流が必要とされる噴射弁におい
て、低流量域で“曲がり”が発生し、1ミリ秒レンジま
で動特性的にリニアな噴射弁が実現できないということ
が、筆者等の実験的検討で懸念されるようになつた。
ここに、曲がり発生の要因は、渦巻室の形状によつて
与えられるもので噴射弁が閉じているときに、該渦巻室
に存在する燃料が開弁と同時に押し出されるため噴射初
期における弱い旋回流れと噴射後期における強い旋回流
れとが噴射時期に混在し、その割合によつて流量係数が
変化し(旋回力が変化)、直線性を損なわれるというも
のである。
そこで、筆者らは、このような燃料流のための最適な
渦巻室形状について、その寸法や渦巻室に対する旋回燃
料の導入位置や旋回力等を与える部材について詳細な実
験的検討を行い、渦巻室形状の最適化を図つた。
本発明は、上記従来技術における課題を解決するため
になされたもので、弁座の上流で旋回燃料を得る燃料噴
射弁に関し、広範囲で直線性に優れた流量制御が可能な
微粒化燃料を供給しうる燃料噴射弁を提供することを、
その目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本発明に係る燃料噴射弁
の構成は、燃料噴射孔とこの燃料噴射孔の上流側に形成
される弁座とを有するノズル体と、前記弁座に対して接
触または離れた状態に駆動される弁体と、前記弁座の上
流側に位置し燃料に旋回力を付与するための燃料旋回素
子とを備えた燃料噴射弁において、前記燃料旋回素子
は、前記弁体を案内する弁軸方向の貫通穴と、弁軸中心
より偏心した径方向溝とを備え、この径方向溝は当該径
方向溝に対向するノズル体の内面とで、前記貫通穴への
出口開口を有し、燃料に旋回力を付与する燃料通路を形
成し、前記弁体は、前記燃料旋回素子の貫通穴に内接し
て、閉弁時に、前記燃料旋回素子の内壁面と前記弁座面
とで燃料旋回室となる空間領域を形成し、その燃料旋回
室の容積が、前記弁体と前記弁座との接触位置から前記
径方向溝に対向する前記ノズル体内面までの距離によつ
て定まる最小値よりも、さらに当該距離が小さくなる方
向で、前記燃料旋回室の容積がその最小値よりも大きい
値を持つようにしたものである。
〔作用〕
噴射弁が閉じているときに、弁体とノズル体の弁座
(シート面)と燃料旋回素子の内壁面とで形成される燃
料旋回室に存在する燃料は、噴射弁が開くと同時に、前
記燃料旋回素子の旋回溝(径方向溝)から旋回流入する
燃料流によつて強制的に流れを促進され、下流の燃料噴
射孔に至るが、速やかに定常の旋回流れに置換される。
このとき、本発明では、前記燃料旋回室の下方から旋回
燃料を供給し、燃料旋回室に存在する燃料を誘引し旋回
流れを助長させるものであり、開弁初期に加圧燃料に押
し出される弱い旋回流れ(この場合、流量係数は大きく
なり燃料は流れやすくなる)と、開弁後期の定常に至つ
た強い旋回流れ(この場合、流量係数は小さくなり燃料
は流れにくくなる)との量的比率を最適化し、安定した
流れ係数を得て、特に低流量域の曲がりを抑制するもの
である。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を第1図ないし第17図ならび
に表1を参照して説明する。
まず、第1図ないし第3図を参照して電磁式燃料噴射
弁(以下噴射弁という)の構成,動作について説明す
る。
第1図は、本発明の一実施例に係る電磁式燃料噴射弁
の縦断面図、第2図は、第1図の噴射弁の燃料旋回素
子,バルブガイド組立構造を示す拡大断面図、第3図
は、第2図のA矢視平面図である。
第1図に示す噴射弁1は、電磁コイル組立体16と、電
磁コイル15を取り囲む磁性体のヨーク3と、電磁コイル
15の中心に位置し一端がヨーク3と接触したコア2と、
前記電磁コイル15が励磁さえると所定量リフトする可動
子に係るボール弁4Aと、このボール弁4Aに対接して常時
は閉じておりボール弁4Aのリフト時に開口する弁座に係
るシート面9、燃料噴射孔に係るオリフイス8、および
燃料に旋回力を与える燃料旋回素子37を有してノズル体
を構成するバルブガイド7とを備えている。そして、前
記可動子に係るボール弁4Aは、少なくとも、磁性体のプ
ランジヤ4とロツド5とボール状弁体に係るボール6と
が一体形成されている。
本実施例の噴射弁1は、シングルポイント燃料噴射装
置用のもので、以下、詳細に説明を進める。
この噴射弁1は、コントロールユニツト(図示せず)
により演算されたデユーテイのON−OFF信号でシート部
の開閉を行うことにより燃料の噴射を行うものである。
磁気回路は、有底筒状のヨーク3、ヨーク3の開口端を
閉じる栓体部2aとヨーク3の中心に延びる柱状部2bとか
ら成るコア2、およびコア2に空隙を隔てて対面するプ
ランジヤ4とで構成される。コア2の柱状部2bの中心に
は、ボール弁4Aをバルブガイド7に形成されたオリフイ
ス8のシート面9に押圧する弾性部材としてのスプリン
グ10を挿入保持するための穴が開けてある。スプリング
10の上端はセツト荷重を調整するためにコア2の中心に
挿通されたスプリングアジヤスタ11の下端に当接してい
る。コア2とスプリングアジヤスタ11との間のすき間か
ら外部に燃料が流出するのを防ぐために両者間にOリン
グ12が設けられている。また、コア2とヨーク3の間に
は、コア2とヨーク3のすき間から外部に燃料が流出す
るのを防ぐためOリング13が介装されている。
磁気回路を励磁する電磁コイル15はボビン14に巻か
れ、その外側をプラスチツク材でモールドされている。
これらから成る電磁コイル組立体16の端子18は、コア2
のつば部に設けた孔17に挿入され、端子18とコア2との
間にはOリング19が介装されている。噴射弁1の外側の
モールド樹脂(以下、ヨークモールドと称す)19aが成
形時に噴射弁1内部に入らないようにするためのカラー
20が孔17の入口にかぶせられる。
燃料や燃料蒸気通路として、コア2とのすき間21、上
部通路22、下部通路23が設けてある。ヨーク3の外周に
は、環状溝25が形成されていて噴射弁1と筐体としての
図示しないソケツトとのすき間から燃料が流出するのを
防ぐOリング24がそこに保持されている。ヨーク3のま
わりには、燃料が流入する流入通路26および噴射弁1の
中にたまつた気泡を含む余分な燃料を流出させる流出通
路27が開けられている。
また、ヨーク3の有底部にはボール弁4Aを受容するプ
ランジヤ受容部28が開けられており、さらにプランジヤ
受容部28の径より大径でそこにストツパ29およびバルブ
ガイド7を受容するバルブガイド受容部30がヨーク3の
先端まで貫設されている。さらに、ヨーク3外周には、
流入通路26から燃料中,配管中の塵埃や異物がバルブシ
ート側へ侵入するのを防ぐ環状フイルタ31が設けられて
いる。コイル15へコントロールユニツトからの信号を伝
える端子32は端子18に接合されている。これら端子32は
モールド樹脂によつて電磁弁組体の上端にモールドされ
モールドコネクタ33を形成する。
ボール弁4Aは、磁性材製のプランジヤ4と、一端がプ
ランジヤ4と接合されたロツド5のロツド5の他端に接
合されたボール6と、プランジヤ4の上端開口部に固定
された非磁性材からなるガイドリング34とから構成され
ている。ガイドリング34は、コア2の先端に開けられた
中空部の内壁面35で、また、ボール6はバルブガイド7
の中空部の内壁面36に挿入される円筒状の燃料旋回素子
37の内壁面38で、それぞれガイドされている。バルブガ
イド7には、ボール6をガイドする円筒状の燃料旋回素
子37に引きつづいて、ボール6をシートするシート面9
が形成されており、シート面9の中央にはオリフイス8
(燃料噴射孔)が穿設されている。バルブガイド7に
は、さらにオリフイス8の出口側の一部の平坦部を除い
てシート面9側に所望の傾き角をもつて傾斜するテーパ
面が形成されている。
図示しないソケツトとバルブガイド7の外周面との間
には燃料をシールするOリング39が介装されている。実
施例ではバルブガイド7の外周の環状溝としてOリング
受容部40が形成されている。
次に、噴射弁の組立方法および流量の調整方法につい
て説明する。まず、電磁石部の組体の組立方法について
説明する。
電磁コイル組立体16の端子18部にOリング19をつけた
のち、コア2のつば部の孔17に端子18を挿入し、次に端
子18の上からカラー20を挿入する。その後、コア2の栓
体部外周下部にOリング13を取り付けヨーク3内に嵌入
する。この状態で、ヨーク3内周上端縁のコア当接面部
41を軸方向に押圧し、コア2の栓体部の外周に設けた溝
42にヨーク3の材料を塑性流動によつて半径方向に流し
込み、その緊迫力で固定する。いわゆるメタルフローに
よる接合を行う。ボール弁4Aは、そのボール6を燃料旋
回素子37の内壁面38でガイドすると共にコア2の先端内
壁面35で非磁性材のガイドリング34をガイドして、結局
2個所でガイドして軸方向に進退することになるため、
ヨーク3のバルブガイド7の受容部の内径とコア2の内
壁面35との同軸度が正確に得られる必要がある。そこ
で、バルブガイド7の受容部30の内径およびコア2の内
壁面35を精度よく支持した状態でメタルフローを行う。
その後、端子18に端子32をカシメ、はんだ付けまたは溶
接等により固定し、その後樹脂によりモールデイングを
行う。
次に、バルブガイド組立体の組立てについて説明す
る。バルブガイド組立体は、ボール弁4Aと燃料旋回素子
37とバルブガイド7とから成る。ボール弁4Aは、ボール
6と焼入れ硬化したステンレス材製のロツド5とを抵抗
溶接あるいはレーザ溶接等により溶接接合する。次いで
ロツド5の他端とプランジヤ4とロツド5の外周に設け
た溝43にメタルフローによつてプランジヤ4の内壁を流
動圧着することにより固定する。また、ガイドリング34
とプランジヤ4の結合は、プランジヤ4のボール弁側の
面44を雇で受けて、プランジヤ4の先端内周縁のガイド
リング当接部45を軸方向に押圧し、ガイドリング7に半
径方向の緊迫力を与えることによつてメタルフローによ
る結合を行うことができる。
燃料旋回素子37は、焼結合金を用いて円筒状に型成形
され、バルブガイド7の内壁面36に圧着固定される。す
なわち、燃料旋回素子37の外周面46(4ケ所)をバルブ
ガイド7の溝47にメタルフローによつて流動圧着する
(第2,3図参照)。
なお、本実施例では、上記の如くメタルフローにて圧
着固定する方法について述べているが、該燃料旋回素子
37は弾性部材によつて、第2図に示すA方向より固定し
てもその機能は同様に満足できる。
この燃料旋回素子37には、第2,3図に示すように、軸
方向溝48と径方向溝49とが旋回溝として形成されてい
る。本実施例では、軸方向溝48はL形状のカツト面を形
成した。軸方向溝48、径方向溝49は、軸方向から導入さ
れる燃料通路であるが、軸方向溝48を通過した燃料は径
方向溝49にて軸中心に対して偏心して導入される。第3
図において、記号Lが径方向溝49の軸心に対する偏心量
を表わしている。これにより、燃料に旋回力が付与され
てバルブガイド7に設けたオリフイス8から噴出する際
の燃料の微粒化が促進される。
ここに、燃料旋回素子37は、流路の圧損と付与される
燃料の旋回力について次のような配慮がなされて設計製
作される。軸方向溝48は、径方向溝49に対して燃料が流
体力学的に流れやすいL形形状にしてあり圧力損失をで
きるだけ防ぐように設計されている。また、旋回力につ
いては、燃料の旋回力が静的あるいは動的流量にできる
だけ影響を及ぼさないように設計される。
旋回強度を示すパラメータとして与えられるスワール
数Sは次式で与えられる。
ここに、 L:溝の偏心量(第3図参照) dS:流れ学的等価直径で溝幅Wと溝深さHを用いて表わ
される。
n:溝の数 である。このスワール数Sの大きさが静的あるいは動的
流量に与える影響を次式によつて説明すると共に、筆者
らの実験結果と合わせて記載する。
まず、流量Qは(3)式で与えられる。
ここに、 Q:流量 C0:流量係数 d:オリフイス径 γ:比重量 P:燃料圧力 f:周波数 Ti:パルス幅 である。(3)式における流量係数C0は、(1)式によ
つて求められるスワール数Sの逆数で示される特性値K
をもつて表わされる。これを図に表わすと第4図のよう
になる。
第4図は、旋回力の逆数で示される特性値Kと燃料旋
回室の流量係数Cとの関係を説明するための線図であ
る。
第4図から明らかなように、本実施例では流量係数C
の変化率が小さくなる領域で燃料の通過が許されるよう
に設計されている。すなわち、燃料旋回室に存在する燃
料は、開弁初期に押し出される弱い旋回流れ(図におい
て、流量係数C1に該当する)と、開弁後期の定常の旋回
流れ(図において、流量係数C0に該当する)との量的比
率の最適化を図ることによつてその影響を小さくするよ
うにしている。このことを第5図を参照して説明する。
第5図は、入力信号に対するバルブ(ボール弁)の応
答動作を示す線図である。
すなわち、入力信号に基づいてボール弁が定常のリフ
ト量Stに到達するまでの時間(遅れ時間τ)を短かくす
るように配慮がなされている。これは、ボールの自己調
心性を利用し、ガイド部の長さを短かくしてボール弁4A
の重量を軽減してす早い応答動作を行わせたものであ
る。
したがつて、燃料旋回室に流入する燃料の圧力(流
速)が瞬時のうちに高められ安定した燃料流れを得るこ
とができる。このことは、流量係数の変化率を小さくし
ていることになる。
前記(1)式におけるスワール数Sの大小は、溝の偏
心量Lによつて選択できる。ここで、説明の都合上、本
実施例における第2の特徴について第6図ないし第9図
を参照して説明する。
第6図および第7図は、燃料旋回室に流入する燃料の
流れの様子を示す模式図で、第6図は、偏心量が小さい
場合、第7図は、偏心量が大きい場合を示す図、第8図
は、軸中心に対する溝の最外壁寸法と流量バラツキとの
関係を示す線図、第9図は、溝の偏心量と静的流量の関
係を示す線図である。これらは筆者らの実験結果を示す
ものである。
本実施例における第2の特徴は、第1図ないし第3図
により前述した噴射弁1において、弁本体の軸方向から
導入される燃料、すなわち、燃料旋回素子37の軸方向溝
48に至る燃料を、弁本体の軸中心に対し偏心して設けた
径方向溝49によつて燃料を旋回導入する場合に、燃料旋
回素子37の前記径方向溝49の軸中心に対する最外壁寸法
lwが、燃料旋回室の最大半径、すなわち燃料旋回素子37
の内壁面38の半径寸法の60〜90%の寸法範囲になるよう
に選定するというものである。換言すれば、燃料旋回室
へ燃料を導入する場合の径方向導入位置についての配慮
がなされている。
第6,7図において、第3図と同一符号は同一部を示し
ている。
第6図は、弁軸中心に対する径方向溝49の最外壁寸法
lwが小さい場合で、第7図は該寸法lwが大きい場合を示
している。また、各々の図において、黒く塗りつぶした
領域は高い流速部分を示しており、白い領域は低い流速
部分、いわゆる死水域を示している。
各々の図から明らかなように、軸中心に対する径方向
溝49の最外壁寸法lwを大きくすると、黒く塗りつぶした
領域が増加して燃料旋回室内の流れが安定することがわ
かる。いわゆる、旋回力が安定する。
なお、第6,7図では、径方向溝49の幅を一定にして流
れの模様を説明したが、寸法lwを一定にして溝幅を変化
させても同様の流れの模様が観測されることは言うまで
もない。
第8図および第9図に、上記に関する数値的な実験結
果の一例を示した。
第8図は、横軸に弁軸中心に対する溝の最外壁寸法lw
をとり、縦軸に流量バラツキ(%)をとつて両者の関係
を示している。第8図に示すとおり、寸法lwによつてバ
ラツキの大きくなる領域(a)および(c)、安定した
領域(b)が存在する。
バラツキの大きい領域(a)は、第6図の状態を示す
もので、燃料旋回室内に存在する流速の低い部分(死水
域)が多くなるためであり、また、この死水域が時間的
に不安定になるためであろう。
一方、バラツキの大きい領域(c)は、高速流が対面
する溝からの流れに影響を及ぼすためであると言えよ
う。この場合、低い流速部分はボール6側に発生し、時
間的変化と共に流れが不安定になるためである。この場
合、特に壁面(ボール)の振動がこれを助長すると言え
よう。
安定した領域(b)については、第7図の説明によつ
て明らかであろう。
第9図は、横軸に溝の偏心量L(mm)をとり、縦軸に
静的流量Q(cc/min)をとつて、その関係をオリフイス
径を変えて示したものであり、燃料レートが毎分あたり
700cm3程度の噴射弁を例に記述する。基準偏心量L0に対
する公差±aにおいて、静的流量の変化は±1%弱とな
つている。
これは第9図におけるハツチング部の領域に相当する
が、上記したように、本実施例における燃料旋回室が旋
回流れを安定に得ることができる形状に配慮されている
ためと言えよう。
なお、第9図において、目標精度の上限値は+3%
で、下限値は−3%であり、また公差±aは本実施例の
場合20μm程度である。
引き続いて、本実施例における第1の特徴および第3
の特徴について第10図ないし第15図を参照して説明す
る。
本実施例における第1の特徴は、第1図ないし第3図
により前述した噴射弁1において、噴射弁が閉じている
ときに、前記ボール弁4Aのボール6とノズル体に係るバ
ルブガイド7のシート面9と前記ボール6に接して装備
される燃料旋回素子37の内壁面38とで形成される空間領
域、すなわち燃料旋回室の容積を最小となるよりも大き
い容積にしたというものである。
また、本実施例における第3の特徴は、第1図ないし
第3図により前述した噴射弁1において、ボール弁4Aの
ボール6とノズル体(バルブガイド7)のシート面9と
の接触位置と、そのシート面9上方に位置する燃料旋回
素子37を支持する前記ノズル体の支持面7aとの支持面間
距離lと、前記ボール6と前記シート面9との接触位置
(いわゆるシート位置)の半径rSとの比l/rSが0.35以
下、範囲で示せば0.1〜0.35となるように形状寸法を設
定したというものである。
第10図は、ノズル体のシート位置と燃料旋回素子との
位置関係を示す拡大断面図、第11図は、第10図における
支持面間距離とシート上流の燃料旋回室の容積との関係
を示す線図である。
第10図における(a)図では、シート面9の延長線と
燃料旋回素子37の内壁面38の延長線との交点の位置に該
燃料旋回素子37の支持面7aが配置された場合を示してい
る。ここに、噴射弁が閉じているときに、バルブガイド
7のシート面9とボール弁4Aのボール6との接触位置、
すなわちシート位置と前記支持面7a(径方向溝49に対向
するノズル体内面)との距離lが示される。このとき、
シート面9とボール6と燃料旋回素子37の内壁面38とで
形成される空間領域である燃料旋回室50の容積は最小と
なる。
第10図の(b)図では、シート位置と支持面7aとの距
離lを(a)図にくらべて短かくした場合で、この支持
面7aの上部に燃料の旋回空間が形成され、燃料旋回室51
の容積は増加する。また、(c)図はシート面9と支持
面7aとの距離lを(a)図にくらべて長くした場合で、
燃料旋回素子37の下面の一部に旋回空間が形成され、燃
料旋回室52の容積は同様に増加する。
このことは、第11図によつて、かかる距離lとシート
位置上流側の燃料旋回室容積との関係として明確に示さ
れる。
第11図において、横軸はシート位置と燃料旋回素子37
の支持面7aとの距離lを示しており、縦軸はシート部上
流の燃料旋回室の容積Vを示している。図から明らかな
ように、距離lに対して燃料旋回室の容積Vは下に凸の
二次的曲線になり、ある距離lにて極小容積V0となる。
第10図における(a)図の旋回室形状がかかる極小容積
V0に相当することは言うまでもない。第11図における図
中の矢印(b),(c)は、それぞれ第10図の(b)
図、(c)図に対応し、距離lの変化にともない燃料旋
回室の容積は曲線的に増加するといえよう。
本実施例における第1の特徴は、第11図のハツチング
部に示され、燃料旋回室の容積は、極小値V0が存在する
距離lよりもlが小さい領域でk倍の値をもつように配
慮される。実験の結果ではkは少なくとも1.2である。
次に、筆者らの実験結果を示す第12図ないし第15図を
用いて本実施例の第3の特徴を説明する。
第12図は、噴射量変化率の定義を説明する線図、第13
図は、シート位置と支持面間の距離と噴射量変化率との
関係を示す線図、第14図は、距離lとシート半径rSとの
比l/rSと噴射量変化率との関係を示す線図、第15図は、
比l/rSと静的流量との関係を示す線図である。
第13図および第14図に示す噴射量変化率は、第12図に
定義されている。第12図は、横軸にパルス幅Ti(ms)、
縦軸に燃料噴射量q(cc/1000st)をとつて、パルス幅
の変化による燃料噴射量の変化を示している。図から明
らかなように、実用域のパルス幅(P−Q間)を直線で
結び、その直線に対する燃料噴射量のずれΔqとそれに
対するq0との比Δq/q0×100を噴射量変化率としてい
る。
第13図は、噴射弁が閉じているときに、バルブガイド
7のシート面9とボール弁4Aのボール6との接触位置で
示されるシート位置と燃料旋回素子37の支持面7aとの距
離lと、噴射量変化率との関係を示した実験結果であ
る。動的噴射量の許容値は距離lが0.5mm以下で満足で
きている。すなわち、距離lが0.1〜0.5mmとなるように
形成した燃料旋回室形状によれば噴射量変化率は許容値
6%以下となることが実験により確かめられた。
第14図は、距離lとシート位置の半径rSとの比l/rS
噴射量変化率の関係を示した実験結果である。同様に、
動的噴射量の許容値はl/rSが0.35以下で満足できてい
る。すなわち、l/rSが0.1〜0.35となるように形成した
燃料旋回室形状によれば噴射量変化率は許容値6%以下
となることが実験的に確かめられた。
また、第15図は第14図に係るl/rSと静的流量の関係を
示したものである。
燃料レートが毎分700cm3程度の流量が得られるオリフ
イス径d0を例に記述する。図中のハツチング部は許容値
を示しており、l/rSが0.35以下で満足できる。前記した
ように、安定した旋回流れが得られることが示されよ
う。また、図から明らかなように、静的流量はオリフイ
ス径の選択により所望の値が得られている。したがつ
て、オリフイスを比較的精度良く製作することによつて
静的流量が与えられることになる。このことは、燃料旋
回室の構成要素であるボール弁4Aと燃料旋回素子37が、
図からも明らかであるが、その加工精度ならびに組立精
度を緩和して提供され安価になるということである。
これらの結果は、先の第10図および第11図の説明から
明らかであるが、燃料旋回室形状の最適化によつて、開
弁と同時に安定した定常旋回流れが得られ、旋回室内の
流量係数が良く安定化されていると言えよう。より詳し
く説明すれば、本実施例の噴射弁に係る第1,第3の特徴
を配慮した燃料旋回室の形状によつて、その燃料旋回室
に流入する燃料は当該燃料旋回室の下方から導かれるよ
うになり、噴射弁が閉じているときに、前記燃料旋回室
に存在する燃料を開弁と同時に誘引助長して下流のオリ
フイス8に旋回導入する。さらに、該前記燃料旋回室に
存在する燃料の押出し量を少なくし、しかも燃料旋回素
子37の径方向溝49から流入する定常旋回燃料でもつて、
かかる燃料および径方向溝49の上部に存在する燃料の旋
回力をともに助長させるものである。したがつて、開弁
初期の弱い旋回流れがなくなり、安定した定常の強い旋
回流れを得ることができて噴射量が安定することにな
る。
以上説明したように、燃料旋回素子37を含み、この旋
回素子37の後に形成された燃料旋回室51が動的および静
的流量の変化に与える影響は比較的少なく、これら寸法
形状の製作精度を緩くした単純な構成によつて安価な燃
料旋回素子37および燃料旋回室51を形成するバルブガイ
ド7が提供されることになる。燃料旋回素子37は、所望
の寸法に製作されたのち、バルブガイド7の内壁面36の
溝47にメタルフローによつて流動圧着される。
次に、可動子に係るボール弁4Aのストロークの調整に
ついて記述する。ストロークはロツド5の首部の受け面
5aとストツパ29との空隙の寸法で決定される。
このストロークは、動的流量についてはボール弁4Aの
応答動作の迅速性に影響を及ぼすが、これについては第
5図の説明でその対応が示されよう。また、静的流量に
ついては、組立精度で管理され比較的余裕のある寸法公
差で決定されているのでその影響は十分小さい。
次に、バルブガイド7に設けた燃料の噴出口であるオ
リフイス8の静的流量への影響について簡単に記述す
る。単一のオリフイス8を通過する燃料は、これまでの
説明で明らかなように安定した流量係数で導かれてい
る。したがつて、オリフイスを比較的精度よく製造する
ことによつて安定した流量を容易に得ることができる。
このことは第15図の説明からも理解できよう。
なお、本実施例の場合、前記の加工精度は±5μm程
度である。
上記のように、組みたてられたバルブガイド組立体を
第1図に示すストツパ29とともに、電磁石組体のヨーク
3のバルブガイド受容部30へ挿入し両者を組立てる。両
者の固定は、バルブガイド7外周に設けた溝53にヨーク
3の先端内周壁をメタルフローにて塑性流動により流れ
込ませて固定する。その際、ストツパ29は、可動部が吸
引されたときプランジヤ4の先端とコア2の先端とが直
接接触しないように、所定のギヤツプ(エアギヤツプと
称す)をもつような厚みに設定する。
次に、電磁石組体のコア2の中心に設けた穴にバルブ
ガイド7とは反対方向から、先端にスプリング10を保持
し外周にOリング12を取り付けたアジヤスタ11を挿入す
るとともに、ヨーク3の外周にフイルタ31およびOリン
グ24を取り付け、図示しない雇へいつたん収納して、そ
こで噴射量の試験に入る。噴射量試験は、まず可動部を
フルストロークさせた状態で測定し、そのときの噴射量
が規定の噴射量になることを確認する。
その後、一定周期、一定開弁時間の噴射量を規定の噴
射量になるように、可動部の応答性をスプリング10の荷
重を変化させて決定し、しかるのち、コア2の上部突出
部54の外周をモールド樹脂の孔から半径方向に押圧し、
アジヤスタ11の溝部55にコア2の内壁を組み込ませるこ
とにより固定する。
第16図は、上記のような手順で測定した本実施例に係
る電磁式燃料噴射弁の噴射量特性を示したものである。
第16図において、横軸はパルス幅Tiを示しており、縦
軸は燃料の噴射量qを示している。なお、噴射弁の駆動
電圧は直流14V、駆動周波数は100Hz、燃料はガソリン
で、その供給圧力は2.55kgf/cm2である。図中の点線は
改善前(従来)を示し実線は改善後(本発明)を示して
いる。
図から明らかなように、本実施例の電磁式燃料噴射弁
はパルス幅Tiが1ミリ秒以下でもリニアな特性が得られ
ており、広範囲に流量制御が可能になつたことが明らか
である。
次に、このような電磁式燃料噴射弁の動作を説明す
る。
第1図に示す噴射弁1は、電磁コイル15に与えられる
電気的なON−OFF信号により、可動子に係るボール弁4A
を操作してバルブシートの開閉を行い、それによつて燃
料の噴射を行う。電気信号はコイル15にパルスとして与
えられる。コイル15に電流が流されるとコア2、ヨーク
3、プランジヤ4で磁気回路が構成され、プランジヤ4
がコア2側に吸引される。プランジヤ4が移動すると、
これと一体になつているボール6も移動して、バルブガ
イド7の弁座のシート面9から離れオリフイス8を開放
する。
燃料は、図示しない燃料ポンプや燃圧レジュレータに
より加圧調整され、フイルタ31を介して流入通路から電
磁弁組体の内部に流入し、コイル組立体16の下部通路2
3、プランジヤ4の外周、ストツパ29とロツド5のすき
間、燃料旋回素子37の軸方向溝48,径方向溝49を通つ
て、シート部へ旋回供給され、開弁と同時にオリフイス
8を通つて吸気管内に噴射される。
一方、電磁コイル15への電気信号が消勢されると、ボ
ール弁4Aはスプリング10に押されてバルブシート側に移
動し、ボール6がシート面9を閉塞するものである。
以上の説明で、噴射弁の開弁からの閉弁までの動作に
おいて、加圧燃料が旋回燃料として噴射を終えるに至
り、開口時間に応じて幾度となく安定した噴射量を得る
ことができることが明らかになつたが、ここに燃料の微
粒化に寄与する点について付記する。
燃料は、燃料旋回素子37に至ると、その燃料旋回素子
37に設けた軸方向溝48、これに連通する径方向溝49から
弁座のシート面9に向つて流れるが、この際に軸中心よ
り偏心して構成される径方向溝49の出口において旋回流
れが発生する。この旋回流れは、シート面9に形成され
る損失の少ない環状すき間を経て下流に進むが、燃料旋
回室に存在する燃料を誘引し、自らも十分な旋回エネル
ギを保持したままオリフイス8に至る。オリフイス8か
らは、十分な噴射圧,旋回力で燃料の噴射が行われるた
め優れた微粒化燃料が得られることになる。
本実施例の噴射弁によれば、シングルポイント燃料噴
射装置用として、毎分700cm3から900cm3の高燃料レート
で1ミリ秒レンジになるまで動特性的にリニアな流量制
御を行うことができる。
第17図は、第1図の電磁式燃料噴射弁1を組み込んだ
シングルポイント燃料噴射装置の構成図である。
第17図に示すように、エンジン冷却液温度,吸入空気
温度,吸入空気量,エンジンの回転速度(RPM)などの
エンジン動作信号は、各種センサにより検知され、それ
ぞれ入力ライン100a,100b,100c,100dを経て制御ユニツ
ト101へ入力される。噴射弁1は、図示しない内燃機関
の吸気マニホールドと通じたスロツトルボデイ102の単
一の空気流入通路103の中心に配置された燃料ジヤケツ
ト104内に装着されている。
エンジンに供給される空気量は、回転可能に配置され
ているスロツトルバルブ105によつて調整される。エン
ジンの動作状態を検知する場合、制御ユニツト101は噴
射に要する燃料の量を表わす電気的ON−OFF信号のON時
間(パルス幅)を計算し、それら信号を噴射弁1に送
る。噴射弁1はパルス信号に応動して燃料ジヤケツト10
4周辺の空気流へ微粒化燃料を供給する。燃料は入つて
くる空気と適切に混合し吸気マニホールドに放出する際
に、スロツトルバルブ105と空気流入通路の内壁106との
間に形成される隙間を効率良く通過する。かかる燃料
は、燃料入口107により燃料ジヤケツト104に流入され、
その燃料ジヤケツト104内の通路104aを経て循環し、そ
の後圧力レギユレータ108が所定の圧力を保持し出口通
路104bに送られてゆく。
このような燃料噴射装置を用いて得られたエンジンテ
スト結果を表1に示している。
回転数の変動幅に対する平均回転数の比をもつて表わ
したアイドル時の回転数の安定性や各吸入負圧に対する
A/Fの安定化は、本実施例の燃料噴射弁を用いることに
より、従来品に比べて格段と改善されることが明らかで
ある。このことは、第16図の噴射量特性からも明らかで
あるが、実質的にはエンジンの吸入空気量に基づいて、
噴射弁から微粒化燃料の噴射が的確に行われたためで、
質の良い混合気がエンジンに供給されていると言えよ
う。アイドル回転数からフルスロツトルにしたときに、
A/Fセンサがリツチ限界(λ=0.8)に到達するまでの時
間が短かくなつていることからもこのことが裏付けされ
よう。
以上のように、本実施例の電磁式燃料噴射弁によつ
て、エンジン性能が大幅に改善されることが明らかであ
ろう。
なお、上記実施例では、シングルポイント燃料噴射装
置用の電磁式燃料噴射弁について説明したが、本発明は
これに限定されるものではなく、本実施例と同等の作用
効果が得られる範囲で、燃料噴射弁に汎用的に適用され
るものである。
また、上記実施例では、弁体としてボール弁の例を説
明したが、本発明の弁体はボール弁に限定されるもので
はない。
〔発明の効果〕
以上述べたように、本発明によれば、弁座の上流で旋
回燃料を得る燃料噴射弁に関し、広範囲で直線性に優れ
た流量制御が可能な微粒化燃料を供給しうる燃料噴射弁
を提供することができる。
また、本燃料噴射弁をエンジンに適用すれば、実用上
の効果がきわめて高くなる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例に係る電磁式燃料噴射弁の
縦断面図、第2図は、第1図の噴射弁の燃料旋回素子,
バルブガイド組立構造を示す拡大断面図、第3図は、第
2図のA矢視平面図、第4図は、旋回力の逆数で示され
る特性値Kと流量係数Cとの関係を示す線図、第5図
は、入力信号に対するバルブの応答動作を示す線図、第
6図は、燃料旋回室に流入する燃料の流れの様子を示す
模式図で、偏心量が小さい場合、第7図は、その偏心量
が大きい場合を示した図、第8図は、軸中心に対する溝
の最外壁寸法と流量バラツキとの関係を示す線図、第9
図は、溝の偏心量と静的流量の関係を示す線図、第10図
は、ノズル体のシート位置と燃料旋回素子との位置関係
を示す拡大断面図、第11図は、第10図における支持面間
距離とシート上流の燃料旋回室の容積との関係を示す線
図、第12図は、噴射量変化率の定義を説明する線図、第
13図は、シート位置と支持面間の距離と噴射量変化率と
の関係を示す線図、第14図は、距離lとシート半径rS
の比l/rSと噴射量変化率との関係を示す線図、第15図
は、比l/rSと静的流量との関係を示す線図、第16図は、
第1図の電磁式燃料噴射弁の噴射量特性線図、第17図
は、第1図の電磁式燃料噴射弁を組み込んだシングルポ
イント燃料噴射装置の構成図である。 2……コア、3……ヨーク、4……プランジヤ、4A……
ボール弁、5……ロツド、6……ボール、7……バルブ
ガイド、8……オリフイス、9……シート面、15……電
磁コイル、16……電磁コイル組立体、34……ガイドリン
グ、37……燃料旋回素子、38……内壁面、48……軸方向
溝、49……径方向溝、50,51,52……燃料旋回室。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小菅 徳男 茨城県勝田市大字高場2520番地 株式会 社日立製作所佐和工場内 (72)発明者 浜島 英治 茨城県勝田市大字東石川西古内3085番地 5 日立オートモテイブエンジニアリン グ株式会社内 (72)発明者 石川 亨 茨城県勝田市大字高場2520番地 株式会 社日立製作所佐和工場内 (56)参考文献 特開 昭55−104564(JP,A) 特開 昭60−222557(JP,A) 特開 昭59−70871(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃料噴射孔とこの燃料噴射孔の上流側に形
    成される弁座とを有するノズル体と、前記弁座に対して
    接触または離れた状態に駆動される弁体と、前記弁座の
    上流側に位置し燃料に旋回力を付与するための燃料旋回
    素子とを備えた燃料噴射弁において、 前記燃料旋回素子は、前記弁体を案内する弁軸方向の貫
    通穴と、弁軸中心より偏心した径方向溝とを備え、この
    径方向溝は、当該径方向溝に対向するノズル体の内面と
    で、前記貫通穴への出口開口を有し、燃料に旋回力を付
    与する燃料通路を形成し、 前記弁体は、前記燃料旋回素子の貫通穴に内接して、閉
    弁時に、前記燃料旋回素子の内壁面と前記弁座面とで燃
    料旋回室となる空間領域を形成し、 その燃料旋回室の容積が、前記弁体と前記弁座との接触
    位置から前記径方向溝に対向する前記ノズル体内面まで
    の距離によつて定まる最小値よりも、さらに当該距離が
    小さくなる方向で、前記燃料旋回室の容積がその最小値
    よりも大きい値を持つように構成したことを特徴とする
    燃料噴射弁。
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