JP2718823B2 - 臨床検体のハイブリダイゼーションアッセイに対する適性評価法および評価用キット - Google Patents

臨床検体のハイブリダイゼーションアッセイに対する適性評価法および評価用キット

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オリオン―ユヒチュメ オサケ ユキチュア
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    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/68Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids

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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、感染症診断のためのハイブリダイゼーショ
ンテストならびに、より詳しくは、臨床サンプルにおけ
る核酸の検出と同定に対する検体の適性評価のための方
法および試薬に関する。
背景技術 臨床診断において、核酸ハイブリダイゼーション技術
に基づく診断方法は、ますます重要になってきている。
とくに、感染症の診断では、ハイブリダイゼーションに
基づく方法を用いることが有利である。ウイルスタンパ
ク質を発現せずに感染するウイルスまたは宿主細胞のゲ
ノムに取込まれるウイルスに対しては、核酸ハイブリダ
イゼーションは唯一の可能な診断方法である。
病因物質として、子宮頚部の腫瘍の成長および侵食癌
に関連しているヒトパピローマウイルスは、インビトロ
で培養できず、検体中にウイルス抗原が確実に検出され
ていないため、そのような診断の課題である。子宮頚部
のヒトパピローマウイルス感染は、臨床検体、すなわち
パパニコロー(Papanicolau)塗抹標本収集物に類似の
子宮頚部スパチュラ切屑(scrapes)または子宮頚内綿
棒もしくは刷毛で集められる細胞から検出される。しか
しながら、不適当な細胞収集が普通であり、それにより
ハイブリダイゼーションアッセイにおいて誤った陰性の
結果をまねくことになる。
細胞病理学の分野では、パパニコロー塗抹標本の信頼
性および不適切な細胞回収により生ずる問題が久しく認
められており、サンプル収集方法を増やすため多大な努
力が払われた。たとえば、グリーニング(Greening)
(ダイアグノスィック サイトパソロジー(Diagnostic
Cytopathology)1巻、No.1、1985)およびヨブス(Yo
bs)ら(オブステトリクス アンド ガイネコロジー
(Obstetrics & Gynecology)65巻、No.2、1985)を参
照のこと。
分子診断、すなわちハイブリダイゼーションアッセイ
において、サンプルの適正さの問題は細胞学的テストに
おけるよりもいっそうきびしいものである。インサイチ
ュ(in situ)ハイブリダイゼーションアッセイを除い
て、ハイブリダイゼーションアッセイにはサンプルの顕
鏡による評価が無いからである。ベルムンド(Vermun
d)ら(アメリカン ジャーナル オブ オブステトリ
クス アンド ガイネコロジー(Am J Obstet Gyneco
l)、160巻、No.2、1989)は、ヒトパピローマウイルス
の分子診断のための細胞サンプル収集の改良方法を述べ
ている。この参考文献は、ヒトパピローマウイルス(HP
V)感染スクリーニングにおけるサンプルの適正さの重
要性を指摘している。
フィンランドにおいて行なわれた研究では(パッキネ
ン(Pakkinen)ら、ガイネコロジック オンコロジー
(Gynecologic Oncology)、30、251〜264、1988)、塗
抹標本からの子宮頚HPV感染のルーチン診断のためのサ
ンドイッチハイブリダイゼーションおよびインサイチュ
ハイブリダイゼーションテストの感度および適用可能性
が調べられた。この研究により、検体の質の重要性が確
かめられた。切屑の適性の評価が困難であるため、パッ
キネンらは、検体中の実際の細胞数を測定するため、サ
ンドイッチアッセイに内標準を含めた。細胞数の評価
は、シングルコピー遺伝子であるヒトpro−α2
(I)−コラーゲン遺伝子のためのサンドイッチハイブ
リダイゼーション試薬を用いた平行ハイブリダイゼーシ
ョンテストにより行なった。内標準の包含により、適切
な切屑検体には最近500,000細胞が必要であることが示
唆されており、パッキネンらは、もし内標準で細胞数が
500,000より少なければ、新しい検体を収集するべきで
あると結論している。この方法の欠点は、検体の適性の
評価が翌日まで利用できないということである。サンプ
ルが不適当なばあいには、患者は新たなテストのために
呼び戻されねばならず、きわめて不便である。
たとえ、テストが、オリオン社(Orion Corporatio
n)より市販されているアフィプローブ(Affiprobe、商
標)HPVテストのような溶液中方式サンドイッチを用い
て行なわれたとしても、そのばあいは結果は1日のうち
にえられるが、検体の収集と、とった検体の適性の結果
との間の時間のずれは、長すぎるものである(3〜5時
間)。
したがって、ハイブリダイゼーションより前に、集め
られた臨床検体の適正さを評価する方法に対する既定の
必要がある。さらに、そのような方法は、特別な設備を
必要とすることなしに、容易に利用することができるも
のであるべきである。そのようなテストの結果は短時間
で、好ましくは患者が病院で持っているうちに利用可能
であるべきである。
発明の概要 臨床検体の適性を評価する迅速で確かな方法を提供す
ること、およびこの方法を行なうための試薬キットを提
供することが本発明の目的である。その結果は、肉眼で
見ることが可能であり、判断も容易である。本発明の検
体適性評価キットは、臨床診断において長い間感じられ
いた必要を解決するものである。
本方法は、通常塩基対間への挿入(insertion)によ
り、二重鎖DNA分子へインターカレートする化学物質を
用いることに基づく。これにより、二重鎖の分子長の増
加を導く隣接塩基対の展開が生じる。本発明では、広く
様々なインターカレート剤を用いることができる。イン
ターカレート剤は、インターカレートしたのち直接視覚
的に検出可能であるか、またはインターカレート剤に検
出可能な成分を加えることにより、間接的に視覚的に検
出可能であるかのいずれかの化学物質からなる群より選
ばれる。
好ましい態様では、本発明の検体評価用キットは、ゲ
ルの取扱いが容易であるように支持体にキャスト(cas
t)されたEtBr(670ng/ml)含有1%アガロースゲルを
含んでなる。
臨床検体の代表的サンプルをアガロースゲル上へ適用
し、比較DNAスタンダードをプレートへ加える。適性評
価は、サンプルをゲル中へ吸収させたら、その後ただち
に行なうことができる。評価は視覚的に行なわれ、適切
に希釈されたサンプルからのシグナルの強さが、対応す
るスタンダードのシグナルの強さと等しければ、その検
体は適正であるとみなされる。
図面の簡単な説明 図1は、UV光下でのテストスライドの写真である。ス
ライドの最上のドットは、スタンダードHPV−DNA(75mg
/μlおよび5ng/μl)に対応する。M−18、N−53、
S−36、S−46およびD−56の略号は、5つの異なる臨
床サンプルを示す。左のレーンは希釈なしで、右のレー
ンは1:15希釈である。
図2は、ゲル用固体支持体およびそのパッケージの図
面である。
発明の詳細な説明 本発明は、臨床検体がハイブリダイゼーションテスト
に信頼して用いるのに充分な数の細胞を含んでいるかど
うか容易に決定するための方法に関する。ここで用いる
「臨床検体」の語は、細胞材料を含むいかなる臨床検体
をもさす。臨床検体は、通常は細胞切屑であり、たとえ
ばPAP−塗抹標本のために、細胞病理学において用いら
れる通常の方法によりえられる。しかしながら、本方法
およびテストを行なうのに用いるキットは、切屑、パン
チ(punch)、洗浄液(lavages)、体液のようなすべて
の細胞性サンプルに適用可能である。
本発明の方法は、核酸と特異性に結合して視覚的に検
出しうるシグナルを生ずる化学物質を用いることに基づ
いている。とくに、有用な核酸染色剤は塩基対間に非共
有結合挿入することにより二重鎖核酸の正常なヘリック
ス構造と相互作用する核酸インターカレート剤である。
本発明で用いられるのに適する核酸染色剤は、核酸にイ
ンターカレートしたのち直接的または間接的に視覚的検
出が可能な物質である。そのような化合物としては、た
とえば、フェナントリジン、アクリジン、フェナジン、
クマリン、フラボノイドキノリンなどがあげられる。
好ましくは、インターカレート剤は蛍光により、また
は呈色反応により容易に視覚化されるものである。好ま
しい物質は、DNAの重なった塩基の間にインターカレー
トするエチジウムブロミド(EtBr)である。この基の固
定された位置および塩基への近接によって、DNAと結合
した染色が起こり、遊離染色に較べて増加した蛍光量を
呈する。視覚的検出は、核酸分子中にインターカレート
したEtBr分子の発する、UV誘導される蛍光に基づく。
他の適当な核酸染色剤は、市販の蛍光染料ホエチスト
(Hoechst)H33258、フラボノイド様ケルセチン(querc
etin)、ケンプテロール(Kaempterol)およびイソラム
ネチン(isorhamnetin)ならびにクマリン様ベルガプテ
ン(bergapten)、アンゲリシン(angelicin)およびヘ
ルニアリン(herniarin)である。
本発明は、さらにまるごとの細胞を含んだ粗サンプル
のために修正されたプレートアッセイに基づいている。
EtBr−アガロースプレートの使用は、もともと精製DNA
の定量のために述べられたものである(マニアチス(Ma
niatis)ら、モレキュラー クローニング、ア ラボラ
トリー マニュアル(Molecular Cloning,A Laboratory
Manual)、468〜469頁、1982)。この研究室用の方法
では、0.5μg/mlのエチジウムブロミドを含有する1%
アガロース平板表面上に、精製されたDNAサンプルをス
ポットする。つぎに、ゲルを室温で数時間放置し、少量
の汚染物質を拡散させる。その後、短波長UV照明を用い
て、ゲルを撮影する。そうして、サンプルのDNA濃度
を、サンプルにおける蛍光の強さをスタンダード溶液の
蛍光の強さと比較することにより推定する。
今や驚くべきことに、この方法を、いかなる細胞破壊
処理もいかなる精製処理もなく、まるごとの細胞を含有
する粗サンプルにも用いることができることがわかっ
た。
本発明において用いるための、インターカレート剤を
含有する適当なゲルは、サンプルをその上に適用するこ
とが可能であり、インターカレート剤の視覚化を妨げ
ず、かつ固体支持体に付着することができるいかなるゲ
ルでもよい。好ましいゲルは、たとえば、アガロースゲ
ルおよびポリアクリルアミドゲルである。ゲルの固形含
量は、サンプルの吸収を妨げるほど堅いものであっては
ならない。他方、やわらかすぎるゲルは、機械的損傷に
よって傷つきやすい。適当なゲルは、適当量のインター
カレート剤を含有する0.5〜5%アガロースゲル、好ま
しくは0.8〜2%、最も好ましくは1%アガロースゲル
であり、プラスチックの支持体上にキャストすることが
できる。また別の好ましいゲルは、ビスアクリルアミド
と架橋されたポリアクリルアミドであり、これは架橋さ
れることでガラス支持体にくっつくことができるという
さらなる利点を有する。インターカレート剤の好ましい
量は、用いられるインターカレート剤のタイプによる。
インターカレート剤の量は、インターカレート剤の蛍光
がサンプルのドットからのシグナルの判断を妨げないよ
うに最適化されなくてはならない。インターカレート剤
がエチジウムブロミドである好ましい態様においては、
好ましい量は0.3〜1μg/mlである。アガロースゲル
は、E−緩衝液(0.04Mトリス−酢酸塩、0.002M EDTA)
などの、ほぼ中性の水性液中でつくられる。アガロース
−緩衝液混合物を熱してアガロースを溶解させ、その後
約+50℃に冷却する。インターカレート剤を冷却したア
ガロースゲル混合物中へ添加する。この混合物の最適量
を固体支持体上にキャストし、室温で冷却する。既製の
プレートはゲルが乾燥しないように+4℃にて貯蔵す
る。貯蔵中の菌による汚染を防ぐため、任意にアジドナ
トリウムなどの抗菌剤を含有させてもよい。
ゲルの取り扱いを容易にするため、ゲルを固定支持体
上にキャストする。好ましくは、固定支持体はガラスま
たはポリスチレンなどのプラスチックプレートまたはア
ガロースまたはポリアクリルアミドゲルを付着させるい
かなるその他のポリマー支持体でもよい。プレートに
は、好ましくはインターカレート剤含有プレートを機械
的損傷、乾燥および照明から守るふた、または被覆物、
好ましくは容器を設ける。希釈剤および陽性スタンダー
ド試薬などの、テストに必要なすべての試薬を含む、詰
合わされたキットの形態にして既製のゲルを提供する。
図2は、固体支持体が図2に示すようにゲル(3)を
保持するための縁(1)およびゲルの取扱いを容易にす
るためのハンドル(2)を設けたポリスチレントレーで
ある好ましいプレートデバイスを示す。ゲル支持プレー
トは、好ましくは乾燥を防ぐためのキャップ(6)を設
けた容器(5)に詰める。
本発明の目的は、まるごとの細胞を含有する粗臨床サ
ンプルの核酸含量を決定する、簡便な方法を提供するこ
とである。したがって、テストの感度を決定すること、
すなわちテストにおいて適切な検体中の細胞数が明確に
見えるかどうか、およびテストに包含される適当なスタ
ンダードを決定することに主な努力を払った。これらの
決定は、ヒトパピローマウイルスの検出および同定のた
めのハイブリダイゼーションテスト、イギリス国特許第
2169403号において開示された溶液ハイブリダイゼーシ
ョン方法に基づいたアフィプローブHPVキット(オリオ
ン ファルマセウチカ、商標)において用いられる臨床
検体、細胞切屑に対して行なった。しかしながら、本発
明の方法およびキットがいかなるハイブリダイゼーショ
ンテストに用いるためのいかなる臨床検体にも等しく適
用可能であることは、当業者であれば容易に予期するも
のである。
本発明の方法では、臨床検体の1から数μlの少量の
サンプルを視覚化のため直接ゲル上にスポットする。テ
ストすべきサンプルの容量は、用いるべきハイブリダイ
ゼーションテストの感度により決定される。臨床検体を
非常に希釈した、すなわち、大容量の希釈剤にとったば
あいは、臨床細胞検体を遠心して細胞ペレットをえるの
が便利であろう。つぎに、遠心されたペレットを適当な
容量、たとえば100μlの適当な希釈剤に再懸濁し、よ
り濃縮された検体をえる。最適な希釈は、たとえば特別
な病原微生物の検出といったような、用いる臨床検体の
タイプおよび行なう分子診断テストに依存する。このサ
ンプル懸濁液の適当な容量、好ましくは1から数μl
を、明らかに目で見える量のスタンダードDNAを含有す
る適当なDNAコントロール溶液とともにゲルプレート上
にピペットで滴下する。コントロールサンプル中のスタ
ンダードDNAの量を、希釈DNAコントロールはかすかでは
あるが明らかに目で見えるシグナルを生じるが、非希釈
DNAコントロールは強い、見てわかるシグナルを生じる
というように実験によって決定する。本発明の最も好ま
しい具体例では、DNAコントロールはμlあたり75ngのD
NAを含有する溶液(高陽性コントロール)およびμlあ
たり5ngのDNAを含有するこのスタンダード希釈液(低陽
性コントロール)である。適用したサンプルを数分間、
アガロースゲル中にそのままかわかしておく。
好ましくはその日のうちに、サンプルを分析し、検体
の適性を適切な照明中で調べることにより評価する。臨
床検体は、もし希釈検体由来サンプルのドットのシグナ
ルの強さが少なくとも低陽性コントロールのドットのシ
グナルの強さと等しければ、充分な数の細胞を含有する
とみなされる。こうして評価した臨床検体は、ハイブリ
ダイゼーションテストに適した検体であるとみなされ
る。
たとえば図2におけるようなゲル中のパンチされたく
ぼみなどの、印をつけたサンプル適用スポットを有する
ゲルによって、テストサンプルおよびスタンダード試薬
の適用を容易化してもよい。
以下に本発明の好ましい具体例を、アフィプローブ
(オリオン ファルマセウチカ、商標)によるヒトパピ
ローマウイルスの検出および同定において用いるための
臨床検体の適性の決定のためのテストを説明する実施例
において、さらに詳しく述べる。これらの実施例は、こ
の発明の範囲を限定することを意図するものではない。
固定支持体の異なる型および他の感染性微生物に対する
テストの適用可能性を当業者は容易に予期する。
実施例1 固定支持体上でのアガロースゲルの調製 E−緩衝液(0.04Mトリス−酢酸塩、0.002M EDTA、pH
8)150ml中へアガロース1.5gを加えることにより、エチ
ジウムブロミド(EtBr)を含有するアガロースゲルプレ
ートをつくった。混合物を20分間オートクレーブし、+
50℃水浴中で冷却した。EtBr(10mg/ml)10μlを、冷
却したアガロースゲル混合物中へ加えた。つぎに、この
混合物7mlを13cm2のプラスチック支持体上へピペットで
そそぎ、室温で冷却した。EtBr−アガロースゲルプレー
トを+4℃にて、遮光性の容器に入れて貯蔵した。
実施例2 UV−照明中で見える細胞数の決定 パッキネンら(前出)により、サンドイッチハイブリ
ダイゼーションテストで検出可能であるためには、適切
な切屑検体は最低500,000細胞を含んでいるべきであ
る。ハイブリダイゼーションテスト アフィプローブ
(商標)HPVは、臨床切屑検体からとった30μlのサン
プルについて行なう。EtBr−アガロースゲルプレート
上、いかなる抽出、精製または濃縮ステップなしに、30
μlあたり500,000細胞を含有する細胞サンプルからの
核酸を認めることが可能かどうか明らかにするためにこ
の試験を行なう。
培養ヒトR1610細胞をコールターカウンター(Coulter
counter)で計数し、5×105細胞をPBS−E緩衝液30μ
l中に懸濁する。この懸濁液(1.7×104細胞)1μl
を、同じサンプルの一連の希釈液とともにアガロースプ
レート上に、図1に示すようにスポットした。そのスポ
ットの蛍光を、量のわかっている精製DNAを含有するス
タンダードスポットと比較する。
純DNAスタンダード5ngは、プレート上明確に見ること
ができる。1.7×103細胞/μlを含有するR1610細胞懸
濁液は、純DNA5ngのスポットよりも強い蛍光を生じる。
これらの結果より、5×105細胞/30μlのDNAを含有
する細胞懸濁液の適切な容量(1μl)は、細胞の含有
DNAを放出または精製することなしに明確に見ることが
できるということが示唆される。
実施例3 臨床検体の適当な希釈の決定 アフィプローブ(商標)HPVテストのために集めた4
つの臨床検体、子宮頚切屑の細胞含有数をコールターカ
ウンターで計数し、サンプルの一連の希釈をEtBr−アガ
ロースプレート上にスポットした。その後、UV光中でス
ポットを視覚的に分析した。テストの結果を表2に示
す。
アフィプローブ(商標)テストの感度では、ヒトパピ
ローマウイルスの存在をテストするためには、PBS−E
緩衝液30μl中300,000〜400,000細胞が必要である。
純DNA5ngとほぼ同じ蛍光を生ずる、1:15希釈のアフィ
プローブ用サンプルは、理論上約2.3ngのDNAを含有する
と計算された(計算は、106細胞は、3μgのDNAを含有
するという近似に基づいている)。純DNAに比べて強い
蛍光は、多分細胞RNAのためである。サンプルのうちの
1つは明らかに血液を含んでいたが、本発明のテストに
おいては血で染まった検体を等しくよく許容するという
ことも明らかである。このことは、実施例4〜6におい
て開示されるテストにおいてもさらに確められた。
この実施例においてテストされた4つの検体は、充分
な細胞を含有していることが確められたので、このテス
トの結論は、臨床検体100μlの1μlが、1:15希釈で
陽性シグナルを生ずるばあいには、臨床検体はさらなる
アフィプローブ(商標)によるテストのために充分な細
胞を含有するということである。
実施例4 HVPテストのための子宮頚切屑のサンプル適性評価 検体適性評価法の適用可能性を、子宮頚切屑がパピロ
ーマウイルス感染が疑われる患者から集められるスカン
ジナビアン マルチセンター スタディ(Scandinavian
multicenter study)からの臨床検体をテストすること
により、さらに決定した。すべての臨床検体を細胞含有
数の視覚による検分に付した。この視覚による検分は、
臨床検体を遠心することにより行なわれ、その後、えら
れた細胞ペレットの大きさから細胞含有数を評価した。
細胞ペレットが非常に小さいかまたは無いばあいは、そ
の検体は不適であるとみなされる。ウイルスの存在をア
フィプローブ(商標)HPVテストおよび他の通常のHPV検
出テストにより調べた。
集められた420の切屑のうち合計48検体が、その検体
の視覚による検分で不適と指適されたため、廃棄され
た。この大きな割合(11%)により、病院では検体適性
の決定のためのスクリーニング方法が実際に必要である
ことがわかる。
視覚による検分の結果を、本発明のテストにより確め
た。検体を表3に示すように希釈し、EtBr−アガロース
プレート上にスポットした。75ng/mlおよび5ng/ml含有
するDNAスタンダードもプレート上にスポットした。
実施例5 疑わしい検体のサンプル適性評価 実施例4において述べたマルチセンター スタディー
からの検体の適性の視覚による検分において矛盾した結
果を生じた(視覚による検分は2人によって適と、1人
によって不適とみなされた)2つの検体についても、検
体適性をテストした。
検体を実施例2で述べたように希釈してEtBr−アガロ
ースプレート上にスポットした。表4に示す結果によ
り、検体は両方とも充分な数の細胞を含むことが実証さ
れた。
実施例6 視覚による検分により適とみなされた検体のサンプル適
性評価 実施例4で述べたマルチセンター スタディに含まれ
ている検体のランダムに選んだサンプル(n=33)、視
覚による検分によってハイブリダイゼーションテスト用
に適正と判断されたものについて本発明の方法により検
体適正さをテストした。このテストにより、検体のわず
か67%のものしか充分な数の細胞を含んでおらず、臨床
検体の33%は診断ハイブリダイゼーションテストに適さ
ないことがわかった。
テストした検体を表5にあげた。異なる検体コード
(A〜E)は、その臨床検体が異なる医療センターで集
められたことを示す。
11の不適検体のうち、アフィプローブ(商標)テスト
で陽性のシグナルを生じたのはわずか1つだった。2つ
のケースについては、さらにテストすることにより患者
は実際はHPVに感染していること確かめたが、残る8検
体については確かめなかった。

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】核酸ハイブリダイゼーションテストのため
    の臨床検体の適性を評価する方法であって、 (a) 検体から代表的なサンプルをとること、 (b) 核酸染色剤をその中に分散して含んでいるゲル
    へ、中間処理なしでサンプルを適用すること、 (c) サンプルと結合した該染色剤の量を視覚化する
    こと、および (d) サンプル中のおよその細胞数を決定するため
    に、サンプルと結合した該染色剤の量を、わかっている
    濃度のデオキシリボ核酸および染色剤と比較すること というステップを含んでなる臨床検体の適性評価法。
  2. 【請求項2】ゲルが、アガロースまたはポリアクリルア
    ミドゲルからなる群より選ばれるものである請求項1記
    載の方法。
  3. 【請求項3】核酸染色剤が、核酸中にインターカレート
    すると視覚的に検出可能なインターカレート剤である請
    求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】核酸染色剤がエチジウムブロミドである請
    求項3記載の方法。
  5. 【請求項5】サンプルの核酸中にインターカレートした
    エチジウムブロミド分子の発するUV誘導される蛍光によ
    りサンプルの核酸含有量を評価する請求項4記載の方
    法。
  6. 【請求項6】ゲルを固定支持体上へキャストする請求項
    2記載の方法。
  7. 【請求項7】固定支持体がプラスチックプレートである
    請求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】固定支持体上の、核酸と特異的に結合して
    視覚的に検出可能なシグナルを生ずる核酸染色剤を含有
    するゲルを含んでなる、核酸ハイブリダイゼーションテ
    ストのための臨床検体の適性評価のためのキット。
  9. 【請求項9】核酸染色剤がエチジウムブロミドである請
    求項8記載のキット。
  10. 【請求項10】固体支持体がガラスおよびポリスチレン
    よりなる群から選ばれるものである請求項8記載のキッ
    ト。
  11. 【請求項11】ゲルを含む固体支持体が、UV光遮光保護
    バイアル中に詰められている請求項8記載のキット。
  12. 【請求項12】核酸中へインターカレートし、視覚的に
    検出可能なシグナルを生ずるインターカレート剤を含有
    する固体支持体上のアガロースゲル、陽性コントロール
    としてのスタンダードDNA溶液および適当な希釈剤を含
    んでなる、核酸ハイブリダイゼーションによりヒトパピ
    ローマウイルスの存在をテストするための性器領域より
    えられた臨床検体の適性評価のためのキット。
  13. 【請求項13】インターカレート剤がエチジウムブロミ
    ドである請求項12記載のキット。
JP3516421A 1990-10-26 1991-10-25 臨床検体のハイブリダイゼーションアッセイに対する適性評価法および評価用キット Expired - Fee Related JP2718823B2 (ja)

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