JP2718528B2 - 車両の動力装置 - Google Patents

車両の動力装置

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JP2718528B2 JP63297394A JP29739488A JP2718528B2 JP 2718528 B2 JP2718528 B2 JP 2718528B2 JP 63297394 A JP63297394 A JP 63297394A JP 29739488 A JP29739488 A JP 29739488A JP 2718528 B2 JP2718528 B2 JP 2718528B2
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    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B61/00Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing
    • F02B61/02Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving cycles

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、車両の動力装置に係わり、特に、エンジン
と、このエンジンから出力された回転を変速して駆動輪
へ伝達する変速機とを備えた車両の動力装置に関するも
のである。
[従来の技術] 従来、例えば自動二輪車等の車両に用いられる動力装
置として、エンジンと、このエンジンから出力された回
転を変速して駆動輪へ出力する変速機とを備えたものが
知られており、前記変速機として一対のVプーリと、こ
れらの、Vプーリ間に巻回されたVベルトによって構成
されたこのが多く用いられている。
このベルトドライブ式の無段変速機は、一般に、エン
ジンのクランクシャフトによって回転駆動させられる遠
心式可変径構造の駆動プーリと、駆動輪である後輪の近
傍に配された可変径構造の従動プーリと、これらの両プ
ーリ間に巻回されたVベルトとを備え、前記駆動プーリ
の回転がVベルトを介して従動プーリの回転へ伝達さ
れ、さらに、その従動プーリと同軸上に配された自動遠
心式クラッチ機構、および、この自動遠心クラッチに接
続された複数の減速ギヤ群(減速機構)を介して後輪に
伝達されるようになっている。
そして、クランクシャフトの回転速度等の変化によっ
て駆動プーリおよび従動プーリに対するVベルトの有効
巻回半径が変化し、これによって自動的に変速がなされ
るようになっている。
[発明が解決しようとする課題] ところで、前記構成の動力装置にあっては、変速機の
構成部材をエンジン側と駆動輪側とへ振り分けて配設し
なければならず、かつ、駆動輪側へ配設される従動プー
リに対しても、Vベルトの巻回半径を可変とするための
駆動機構を併設しなければならないから、駆動輪側の慣
性重量が大きくなり、この結果、駆動輪を支持する懸架
装置のバネ下荷重の増加を招いてしまう。
一方、駆動輪側の重量が増加することにより、車両の
重心位置が車両の中心から離れてしまい、車両の重量バ
ランスの調整が複雑化する。
そこで、従来においてはこのような不具合への改善が
望まれており、本発明は、このような従来の技術におい
て残されている課題を解決せんとするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明は、その請求項1記載の発明が、エンジンと、
このエンジンから出力された回転を変速して駆動輪へ伝
達する変速機とを備えた車両の動力装置であって、駆動
輪を取付支持し変速機からの出力を駆動輪へ伝達する車
軸と、これら変速機と車軸との間に配置される動力伝達
部材とを備え、前記変速機が静油圧式無段変速機であ
り、前記変速機の軸、前記エンジンのクランクシャフ
ト、および、前記車軸が、車両の幅方向に沿いかつ相互
に略平行となるよう配置されている車両の動力装置にお
いて、前記変速機の軸と前記エンジンのクランクシャフ
トの軸心とを結んだ線分と、前記動力伝達部材を介して
結ばれる前記変速機の軸と前記車軸とを結んだ線分と
が、互いに鋭角をなし、さらに、クランクシャフトおよ
び変速機が、駆動輪に対し車幅方向で重なる位置にあり
且つ駆動輪の外周に隣接配置されていることを特徴とす
る。
また、その請求項2記載の発明が、前記エンジンのシ
リンダブロックの軸線と、前記変速機の軸と前記エンジ
ンのクランクシャフトの軸心とを結んだ線分とが、互い
に鋭角をなすことを特徴とする。
さらに、その請求項3記載の発明が、前記エンジンの
シリンダブロックの軸線と、前記動力伝達部材を介して
結ばれる前記変速機の軸と前記車軸とを結んだ線分と
が、互いに略平行をなすことを特徴とする。
加えて、その請求項4記載の発明が、車体に搭載され
るにあたり、前記エンジンのクランクシャフトの軸心よ
りも前記変速機の軸の方が上方側に配置されていること
を特徴とする。
[作用] 請求項1記載の発明によれば、変速機として静油圧式
無段変速機を用いており、該静油圧式無段変速機は、そ
の入出力軸が同心上に配設され、かつ、その出力軸端に
おいて変速操作を完了していることから、変速に用いら
れる構成部材の駆動輪側への装着を不要にする。
これによって、動力装置の重量物であるエンジンと変
速機とを一箇所に集中配置して、駆動輪側の慣性重量を
軽減するとともに、動力装置の重心位置をエンジン近傍
に近付けて車両の重量バランスの調整を容易にする。
しかも、変速機の軸とエンジンのクランクシャフトの
軸心とを結んだ線分と、動力伝達部材を介して結ばれる
変速機の軸と車軸とを結んだ線分とが、互いに鋭角をな
しているため、クランクシャフトの軸心と車軸との間に
配置される変速機の軸を、よりクランク軸側に、即ち車
体重心側に近付けることができる。
加えて、クランクシャフトおよび変速機を駆動輪に対
し車幅方向で重なる位置にあるため駆動ユニットの車幅
方向を小形化することができ、しかもクランクシャフト
および変速機が駆動輪の外周に隣接配置されているため
クランクシャフトを駆動輪の外周に近づけられて駆動ユ
ニットの前後方向も小形化できる。
請求項2記載の発明によれば、エンジンのシリンダブ
ロックの軸線と、変速機の軸とエンジンのクランクシャ
フトの軸心とを結んだ線分とが、互いに鋭角をなしてい
るため、シリンダブロックと変速機の軸との間に生じ勝
ちなデッドスペースを減らした配置ができ、重量物であ
るエンジンと変速機とをより集中配置できる。
請求項3記載の発明によれば、エンジンのシリンダブ
ロックの軸線と、動力伝達部材を介して結ばれる変速機
の軸と車軸とを結んだ線分とが、互いに略平行をなして
いるため、エンジンから車軸までの間にて、上下方向へ
の突出部を極力減らしてコンパクトな配置ができる上、
低重心にもし易い。
請求項4記載の発明によれば、車体に搭載されるにあ
たり、エンジンのクランクシャフトの軸心よりも変速機
の軸の方が上方側に配置されているため、車体の最低地
上高が減じることを防ぐことができる。また、エンジン
に対し比較的軽量な変速機を上方側とすることで、低重
心にできる。
[実施例] 以下、第1図ないし第3図に基づき、本発明の一実施
例について説明する。
第1図中符号1は本実施例が適用された車両としての
スクータ型の自動二輪車を示すものである。
この自動二輪車1は、車体の前方から後方(図におい
て左から右)に延びる車体フレーム2と、車体フレーム
2の前端に回動自在に取り付けられたフロントフォーク
3と、フロントフォーク3の下端に回転自在に支持され
た前輪4と、フロントフォーク3の上端に取り付けられ
前記前輪4を操舵するハンドル5と、車体フレーム2の
略中間部の上部に取り付けられたシート6と、車体フレ
ーム2の略中央下部に取り付けられた本実施例に係わる
動力装置7とを備えている。
この動力装置7は、第2図および第3図に示すよう
に、エンジン8と、このエンジン8から出力される回転
を変速する静油圧式無段変速機9(以下、単に無段変速
機と略称する)と、この無段変速機9によって回転駆動
させられる動力伝達部材としてのドライブシャフト10
(本実施例は、いわゆるシャフトドライブを採用してい
る)と、このドライブシャフト10によって回転駆動され
るとともに駆動輪である後輪14を取付支持する車軸11と
から成っており、前記無段変速機9とドライブシャフト
10との間、および、ドライブシャフト10と車軸11との間
には、それぞれ一対のベベルギヤ12(12a・12b)、13
(13a・13b)が介装されているとともに、前記車軸11に
は後輪14が一体に取り付けられて、前記エンジン8の回
転が、無段変速機9からドライブシャフト10を経て、前
記車軸11および後輪14へ伝達されるようになっている。
そして、前記エンジン8、無段変速機9、および、後
輪14の車軸11は、車両の幅方向に沿い、かつ、相互に平
行となるように配設されているとともに、前記ベベルギ
ヤ12、ドライブシャフト10、および、ベベルギヤ13とと
もに前記エンジン8のクランクケースC1に一体に連設さ
れたケーシングC2内に収納されて前記エンジン8と一体
化されている。
また、この動力装置7は、第1図に示すように、クラ
ンクケースC1の下部において車体フレーム2の略中央部
下端に突設されたブラケット15にリンク16を介して揺動
自在に連結されている。これによって動力装置7がいわ
ゆるパワーユニットの型式に構成されている。
また、動力装置7の車両11側の端部は、図示しないク
ッションユニットにより車体フレーム2の後端部近傍へ
連結されており、これによって、動力装置7とクッショ
ンユニットとにより前記後輪14の懸架装置が構成されて
いる。
次いで、これらの詳細について説明する。
前記エンジン8は、第3図に示すように、そのクラン
クケースC1内に回転自在に装着されたクランクシャフト
17が、車両の幅方向に沿うように横置きとなされ、無段
変速機9および車軸11も同様に車両の幅方向に沿って配
設されている。
前記クランクケースC1には、前記クランクシャフト17
と直交するようにシリンダブロック18、および、シリン
ダヘッド19が順次連結され、シリンダブロック18内には
前記クランクシャフト17へコンロッド20を介して連結さ
れたピストン21が摺動自在に嵌装され、また、シリンダ
ヘッド19には、前記クランクシャフト17によりカムチェ
ーン22を介して回転駆動させられるカムシャフト23が回
転自在に装着されている。
このカムシャフト23は、その回転により、前記シリン
ダヘッド19に揺動自在に装着されたロッカーアーム24を
揺動させて、吸・排気バルブ25・26の開閉をクランクシ
ャフト17の回転に同期して行うようになっている。
前記無段変速機9は、定容量型の斜板式油圧ポンプP
と可変容量型の斜板式油圧モータMによって構成されて
おり、これらの斜板式油圧ポンプPと斜板式油圧モータ
Mとは同一軸線上に配設され、かつ、無段変速機9は、
第1図および第2図に示すように、車両の側部から見て
前記クランクシャフト17の上方に位置させられている。
前記油圧ポンプPは、ケーシングC2にボールベアリン
グ30bを介して回転自在に装着された入力筒軸30と、こ
の入力筒軸30にボルト止めされた支持筒31にボールベア
リング32を介して相対回転自在に支持されシリンダブロ
ック33と、このシリンダブロック33の一端側(第3図に
おける下側)に、その回転軸線まわりに間隔をおきかつ
回転軸線に平行となるように形成された奇数のシリンダ
孔34のそれぞれに摺動可能に嵌合させられる多数のポン
ププランジャ35と、これらポンププランジャ35の外端に
前面を当接させるポンプ斜板36とから構成される。ポン
プ斜板36はその背面をアンギュラコンタクトベアリング
37を介し前記入力筒軸30のホルダ部30aによって支承さ
れて、シリンダブロック33の軸線と直交する仮想トラニ
オン軸線O1を中心にしてシリンダブロック33の軸線に対
し一定角度傾斜させた状態に保持される。
前記アンギュラコンタクトベアリング37は、入力筒軸
30の斜板ホルダ部30aと協働してポンプ斜板36に調心作
用を与えるように構成される。
前記入力筒軸30の一端部にはドリブンギヤ38が固着さ
れ、前記クランクシャフト17の一端部に固着されている
ドライブギヤ30へ噛合させられて、クランクシャフト17
によって回転駆動させられるようになっている。
そして、前記ポンプ斜板36は、クランクシャフト17に
よって入力筒軸30の回転によって回転させられて、ポン
ププランジャ35に往復動を与えて吸入および吐出行程を
繰返させる。
一方、前記油圧モータMは、前記油圧ポンプPと共通
して用いられるシリンダブロック33と、その他端面に、
シリンダブロック33の回転軸線まわりに間隔をおきかつ
回転軸線に平行となるように形成された奇数のシリンダ
孔40のそれぞれに摺動可能に嵌合させられる多数のモー
タプランジャ41と、これらモータプランジャ41の外端面
を当接させるモータ斜板42と、このモータ斜板42の背面
をアンギュラコンタクトベアリング43を介して支承する
モータ斜板ホルダ44と、このモータ斜板ホルダ44の背面
を支承するモータ斜板アンカ45とから構成される。
また、互いに当接するモータ斜板ホルダ44およびモー
タ斜板アンカ45の対向面は、シリンダブロック33の軸線
とトラニオン軸線O2との交点を中心とする球面に形成さ
れる。
そして、この油圧モータMにおいても前記アンギュラ
コンタクトベアリング43はモータ斜板ホルダ44と協働し
てモータ斜板42に調心作用を与えるように構成される。
前記モータ斜板アンカ45は、その前端に連なる筒状の
シリンダホルダ46とともにケーシングC2の後側壁に固着
される。また、このシリンダホルダ46はボールベアリン
グ47を介してシリンダブロック33のほぼ中央部外周を回
転自在に支承する。
前記モータ斜板42は、シリンダブロック33の軸線に対
しほぼ直角となる直立位置と、ある角度で傾倒する最大
傾斜位置との間をモータ斜板ホルダ46の回転によって移
動するようになっている。
そして、その傾斜状態では、シリンダブロック33の回
転に伴いモータプランジャ41に往復動を与えて膨張およ
び収縮行程を繰返させる。
前記モータ斜板ホルダ44の傾斜角度は、このモータ斜
板ホルダ44に連結された図示せぬ傾動機構により調整さ
れるようになっている。ここでは、傾動機構の詳細につ
いては省略する。
前記シリンダブロック33の中心部には出力軸48が相対
回動が拘束された状態で貫通させられており、この出力
軸48の一端部は、前記入力筒軸30の内部に設けられたボ
ールベアリング49によって支持されて、この入力筒軸30
に対して相対回転自在となされ、また、入力筒軸30より
も外側に位置する部分には、前記ベベルギヤ12aが固着
されている。
一方、出力軸48の他端は、モータ斜板42、モータ斜板
ホルダ44およびモータ斜板アンカ45を貫通するように延
びており、モータ斜板アンカ45との間にはボールベアリ
ング50が介装される。
前記シリンダブロック33には、ポンプ側のシリンダ孔
34群とモータ側のシリンダ孔40群との間において、出力
軸48を中心にして同心に並ぶ環状の内側油路51および外
側油路52と、両油路51・52間の環状隔壁および外側油路
52の外周壁を放射状に貫通する、前記シリンダ孔34・40
とそれぞれ同数の第1弁孔53および第2弁孔54と、各弁
孔53・54を前記外側油路52へ連通させる連絡油路と、相
隣るシリンダ孔34および第1弁孔53を相互に連通するポ
ンプポートaと、相隣るシリンダ孔40および第2弁孔54
を相互に連通する多数のモータポートbとが設けられ
る。
前記内側油路51は、シリンダブロック33の内周面に環
状溝として形成され、その開放面は出力軸48の外周面に
より閉じられる。
前記第1弁孔53には、スプール型の第1分配弁55が、
また前記第2弁孔54には同じくスプール型の第2分配弁
56がそれぞれ摺動可能に嵌合されている。そして、第1
分配弁55の外端にはそれを囲む第1偏心輪部57が、また
第2分配弁56の外端にはそれらを囲む第2偏心輪58がそ
れぞれボールベアリング59・60を介して係合される。
前記第1偏心輪57は支持筒31に一体に支持されて、仮
想トラニオン軸線O1に沿って入力筒軸30の中心(出力軸
48の中心)から所定距離偏心した位置に位置決めされて
いる。また、前記第2偏心輪58は、シリンダホルダ46に
よって出力軸48の中心から偏心した位置に保持されてい
る。
ここで、主に第2図および第3図から明らかなよう
に、無段変速機9の出力軸48等の軸、エンジン8のクラ
ンクシャフト17、および、車軸11が、車両の幅方向に沿
いかつ相互に略平行となるよう配置されており、無段変
速機9の軸とエンジン8のクランクシャフト17の軸心と
を結んだ線分と、ドライブシャフト10を介して結ばれる
無段変速機9の軸と車軸11とを結んだ線分とが、互いに
鋭角をなしている。
また、エンジン8のシリンダブロック18の軸線と、無
段変速機9の軸とエンジン8のクランクシャフト17の軸
心とを結んだ線分とが、互いに鋭角をなしている。
さらに、エンジン8のシリンダブロック18の軸線と、
ドライブシャフト10を介して結ばれる無段変速機9の軸
と車軸11とを結んだ線分とが、互いに略平行をなしてい
る。
加えて、動力装置7は、車体フレーム2に搭載される
にあたり、エンジン8のクランクシャフト17の軸心より
も無段変速機9の軸の方が上方側に配置されている。
さらに、クランクシャフト17および無段変速機9が、
駆動輪である後輪14に対し車幅方向で重なる位置にあり
且つ後輪14の外周に隣接配置されている。
このような構成の無段変速機9によれば、支持筒31
(入力筒軸30と一体的に回転する)とシリンダブロック
33間に相対回転が生じると、各第1分配弁55は、第1偏
心輪57により第1弁孔53において偏心量の2倍の距離を
ストロークとしてシリンダブロック33の半径方向内方位
置および外方位置間を往復動させられる。そして、油圧
ポンプPの吐出領域では、第1分配弁55は前記内方位置
側を移動させられ、これによって、対応するポンプポー
トaが外側油路52に連通させられるとともに内側油路51
と不通とされて、吐出行程中のポンププランジャ35によ
りシリンダ孔34から外側油路52へ作動油が圧送され、ま
た、吸入領域では、第1分配弁55は前記外方位置側に移
動して、対応するポンプポートaを内側油路51に連通す
るとともに外側油路52と不通にし、吸入行程中のポンプ
プランジャ35により内側油路51からシリンダ孔34に作動
油が吸入される。
一方、シリンダブロック33が回転すると、各第2分配
弁56は、第2偏心輪58により第2弁孔54において偏心量
の2倍の距離をストロークとしてシリンダブロック33の
半径方向内方位置および外方位置間を往復動される。そ
して油圧モータMの膨張領域では、第2分配弁56は前記
内方位置側を移動して、対応するモータポートbを外側
油路52に連通するとともに内側油路51を不通にし、外側
油路52から膨張行程中のモータプランジャ41のシリンダ
孔40に高圧の作動油が供給され、また収縮領域では、第
2分配弁56は前記外方位置側を移動して、対応するモー
タポートbを内側油路51に連通するとともに外側油路52
と不通にし、収縮行程中のモータプランジャ41のシリン
ダ孔40から内側油路51へ作動油が排出される。
そして、ポンププランジャ35は、吐出領域を通過する
間、シリンダ孔34から外側油路52に作動油を圧送し、ま
た吸入領域を通過する間、内側油路51からシリンダ孔34
に作動油を吸入する。また、外側油路52に送られた高圧
の作動油は、油圧モータMの膨張領域に存するモータプ
ランジャ41のシリンダ孔40に供給される一方、収縮領域
に存するモータプランジャ41によりそのシリンダ孔40か
ら内側油路51へ作動油が排出される。
この間に、シリンダブロック33が吐出行程のポンププ
ランジャ35を介してポンプ斜板36から受ける反動トルク
と、シリンダブロック33が膨張行程のモータプランジャ
41を介してモータ斜板42から受ける反動トルクとの和に
よって、シリンダブロック33は回転され、その回転トル
クは出力軸48からベベルギヤ12a、12bを介してドライブ
シャフト10へ伝達される。
この場合、入力筒軸30に対する出力軸48の変速比は次
式によって与えられる。
したがって、油圧モータMの容量を零からある値に変
えれば、変速比を1からある必要な値まで変えることが
できる。しかも、その油圧モータMの容量はモータプラ
ンジャ41のスロトークによって決定されるので、モータ
斜板ホルダ44の操作により、モータ斜板42を直立位置か
らある傾斜位置まで傾動させることにより、変速比が1
からある値まで無段階に調整される。
しかして、前記構成の動力装置7によれば、無段変速
機9が、この無段変速機9の出力端であるベベルギヤ12
aにおいてその変速操作を完了していることから、既に
示したように、無段変速機9から後輪14の車軸11へ至る
間には、ベベルギヤ12、ドライブシャフト10、および、
ベベルギヤ13という動力伝達に必要な最小限度の部材し
か介在せず、したがって、変速に必要な構成部材を駆動
輪14側へ配設する必要がなく、かつ、重量物であるエン
ジン8と無段変速機9とが車両の略中央部に集中配置さ
れる。
これによって、動力装置7の重心が車両の前後方向略
中央部へ近付けられるとともに、駆動輪14側における慣
性重量が軽減されてこの駆動輪14を支持する懸架装置の
バネ下荷重が軽減される。
しかも、前記無段変速機9は、エンジン8のクランク
ケースC1の上方に配置されていることから、動力装置7
の重心位置が上下方向においても車両の中心部へ近付け
られる。
したがって、これらの相乗作用により、車両の重心が
車両の中心近傍へ位置させられ、車両全体としての重量
バランスが良好なものとなり、かつ、その調整が容易と
なる。
さらに、無段変速機9がクランクケースC1の上方に配
置されていることにより、最低地上高が容易に確保さ
れ、したがって、エンジン8に併設されるオイルパン等
の設置が容易となる。
一方、前記構成の無段変速機9は、その長さ方向にお
ける重量バランスがほぼ均一化されていることから、本
実施例のように無段変速機9をクランクシャフト17と平
行に車両の幅方向に沿って配置することにより、動力装
置7ひいては車両の幅方向における重量バランスのずれ
が抑制され、バランス調整が一層容易なものとなる。
また、本実施例においては、クランクシャフト17の出
力端、無段変速機9の入力端およびその出力端、また、
後輪14の車軸11の入力端、さらには、ドライブシャフト
10という動力伝達系の結合部の総てが、車両の一側側に
配置されていることから、これらの組付性ならびに保守
・点検の簡便化が図られる。
なお、前記実施例においては示した各構成部材の諸形
状や寸法、ならびに、配置は一例であって、適用する車
両の種類や設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、無段変速機9と車軸11との間に設けられる動
力伝達部材として、ベベルギヤ12・13とドライブシャフ
ト10とを示したが、一対のチェーンスプロケットと、こ
れらに巻回されるチェーンとによって構成することもで
きる。
また、動力装置7全体をクランクケースC1とこのクラ
ンクケースC1と連続したケーシングC2によって一体化し
てパワーユニット化した例について示したが、エンジ8
と無段変速機9とを車体に固定した構造とすることも可
能である。
[発明の効果] 以上説明したように、請求項1記載の発明によれば、
変速機として静油圧式無段変速機を用いており、該静油
圧式無段変速機は、その入出力軸が同心上に配設され、
かつ、その出力軸端において変速操作を完了しているこ
とから、静油圧式無段変速機から駆動輪の車軸へ至る間
には、動力伝達に必要な最小限度の部材を配設すればよ
く、したがって、変速に必要な構成部材を駆動輪側へ配
設する必要がなく、これによって、重量物であるエンジ
ンと静油圧式無段変速機とを車両の略中央部に集中配置
して、車両の重心位置を車両の中心部へ近付けることが
できる。加えて、駆動輪側における慣性重量を軽減して
この駆動輪を支持する懸架装置のバネ下荷重を軽減する
ことができる。しかも、変速機の軸とエンジンのクラン
クシャフトの軸心とを結んだ線分と、動力伝達部材を介
して結ばれる変速機の軸と車軸とを結んだ線分とが、互
いに鋭角をなしているため、クランクシャフトの軸心と
車軸との間に配置される変速機の軸を、よりクランク軸
側に、即ち車体重心側に近付けることができる。加え
て、クランクシャフトおよび変速機が駆動輪に対し車幅
方向で重なる位置にあるため駆動ユニットの車幅方向を
小形化することができ、しかもクランクシャフトおよび
変速機が駆動輪の外周に隣接配置されているためクラン
クシャフトを駆動輪の外周に近づけられて駆動ユニット
の前後方向も小形化できる。
したがって、これらの相乗作用により、車両の重心が
車両の中心近傍へ位置させられ、車両全体としての重量
バランスが良好なものとなり、かつ、その調整が容易と
なる。
請求項2記載の発明によれば、エンジンのシリンダブ
ロックの軸線と、変速機の軸とエンジンのクランクシャ
フトの軸心とを結んだ線分とが、互いに鋭角をなしてい
るため、シリンダブロックと変速機の軸との間に生じ勝
ちなデッドスペースを減らした配置ができ、重量物であ
るエンジンと変速機とをより集中配置できる。
請求項3記載の発明によれば、エンジンのシリンダブ
ロックの軸線と、動力伝達部材を介して結ばれる変速機
の軸と車軸とを結んだ線分とが、互いに略平行をなして
いるため、エンジンから車軸までの間にて、上下方向へ
の突出部を極力減らしてコンパクトな配置ができる上、
低重心にもし易い。
請求項4記載の発明によれば、車体に搭載されるにあ
たり、エンジンのクランクシャフトの軸心よりも変速機
の軸の方が上方側に配置されているため、車体の最低地
上高が減じることを防ぐことができる。よって、エンジ
ンに併設されるオイルパン等の設置が容易となる。ま
た、エンジンに対し比較的軽量な変速機を上方側とする
ことで、低重心にできる。
【図面の簡単な説明】
図面中、第1図ないし第3図は本発明の一実施例を示す
もので、第1図は一実施例が適用された車両としての自
動二輪車の側面図、第2図は要部の縦断面側面図、第3
図は要部の横断面図である。 1…自動二輪車(車両)、7…動力装置、8…エンジ
ン、9…静油圧式無段変速機、10…ドライブシャフト、
11…車軸、12…ベベルギヤ、13…ベベルギヤ、14…後
輪、17…クランクシャフト、P…斜板式油圧ポンプ、M
…斜板式油圧モータ、48…出力軸、C2…ケーシング。
フロントページの続き (72)発明者 中島 芳浩 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (72)発明者 林 勉 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (72)発明者 片平 潔 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭61−274167(JP,A) 実開 昭62−54891(JP,U)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンと、このエンジンから出力された
    回転を変速して駆動輪へ伝達する変速機とを備えた車両
    の動力装置であって、 駆動輪を取付支持し変速機からの出力を駆動輪へ伝達す
    る車軸と、これら変速機と車軸との間に配置される動力
    伝達部材とを備え、 前記変速機が静油圧式無段変速機であり、 前記変速機の出力軸、前記エンジンのクランクシャフ
    ト、および、前記車軸が、車両の幅方向に沿いかつ相互
    に略平行となるよう配置されている車両の動力装置にお
    いて、 前記変速機の出力軸と前記エンジンのクランクシャフト
    の軸心とを結んだ線分と、前記動力伝達部材を介して結
    ばれる前記変速機の出力軸と前記車軸とを結んだ線分と
    が、互いに鋭角をなし、 さらに、クランクシャフトおよび変速機が、駆動輪に対
    し車幅方向で重なる位置にあり且つ駆動輪の外周に隣接
    配置されていることを特徴とする車両の動力装置。
  2. 【請求項2】前記エンジンのシリンダブロックの軸線
    と、前記変速機の出力軸と前記エンジンのクランクシャ
    フトの軸心とを結んだ線分とが、互いに鋭角をなすこと
    を特徴とする請求項1記載の車両の動力装置。
  3. 【請求項3】前記エンジンのシリンダブロックの軸線
    と、前記動力伝達部材を介して結ばれる前記変速機の出
    力軸と前記車軸とを結んだ線分とが、互いに略平行をな
    すことを特徴とする請求項1または2記載の車両の動力
    装置。
  4. 【請求項4】車体に搭載されるにあたり、前記エンジン
    のクランクシャフトの軸心よりも前記変速機の出力軸の
    方が上方側に配置されていることを特徴とする請求項1
    乃至3のいずれか一項に記載の車両の動力装置。
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