JP2664080B2 - 車両の動力伝達装置 - Google Patents

車両の動力伝達装置

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JP2664080B2 JP63297398A JP29739888A JP2664080B2 JP 2664080 B2 JP2664080 B2 JP 2664080B2 JP 63297398 A JP63297398 A JP 63297398A JP 29739888 A JP29739888 A JP 29739888A JP 2664080 B2 JP2664080 B2 JP 2664080B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、静油圧式無段変速機を用いてエンジンの動
力を駆動輪に伝達する車両の動力伝達装置に関するもの
である。
[従来の技術] 自動二輪車に用いられる動力伝達装置として、ベルト
ドライブ式の無段変速機を利用したものが知られてい
る。
このベルトドライブ式の無段変速機は、一般に、エン
ジンのクランク軸(回転軸)と一体に回転する遠心式可
変径構造の駆動プーリの回転が、駆動輪である後輪の近
傍に配された可変径構造の従動プーリに、Vベルト構造
のドライブベルトにより伝達され、その回転が、従動プ
ーリと同軸上に配された自動遠心式クラッチ機構、およ
び複数の減速ギヤ群(減速機構)を介して後輪に伝達さ
れる。そして、クランク軸の回転速度の変化によって駆
動プーリおよび従動プーリに対するドライブベルトが巻
回する有効半径が変化し、これによって自動的に変速が
なされるようになっている。この場合エンジンは、クラ
ンク軸が、車体の長手方向に直交するよう(幅方向に延
びるよう)配設されており、このクランク軸の回転を後
輪に伝達するドライブベルトは、車体長手方向に沿って
平行に延びるよう配設されている。
なお、このような動力伝達装置を構成する機器は、エ
ンジンのクランクケースと一体に形成されたケース内に
収められている場合が多い。
[発明が解決しようとする課題] ところで、上記動力伝達装置にあっては、駆動プーリ
は、クランク軸の一端に固定され、これにともなって、
ドライブベルト、従動プーリも車体の一側に配されるこ
とになり、しかも、自動遠心クラッチおよび減速ギヤ群
の存在によりケースを含めた全体が幅広のものとなる。
このため、車体全体としての幅が大きいものとなってし
まい、車体をコンパクト化をする上での問題点となって
いる。
本発明は、本出願人が先に出願した静油圧式無段変速
機がほぼ円柱形状であることに着目してなされたもの
で、同静油圧式無段変速機を利用することにより車体幅
方向のコンパクト化並びに、エンジンとの接続処理が容
易に行なえる車両の動力伝達装置を提供することを目的
とする。
[課題を解決するための手段] 本発明は、鞍乗り型車両の動力伝達装置であって、車
両長手方向に延在するように配置されたエンジンのクラ
ンク軸と、該クランク軸の回転を駆動輪に伝達する変速
機を備えるものにおいて、前記変速機を油圧式ポンプと
油圧式モータとからなり、これらポンプとモータとの各
シリンダの軸線を一直線上に隣合わせて配置し変速機の
出力軸に連ねた静油圧式無段変速機とし、さらに、エン
ジンのクランク軸の仮想延長線上に前記静油圧式変速機
の前記出力軸を配置して、該静油圧式無段変速機をエン
ジンに直付けして接続し、変速機を車体のタンクから座
席にかけての下方に配置したことを特徴としている。
[作用] 静油圧式無段変速機は通常円柱形状であり、これをク
ランク軸と同軸上、つまり車体長手方向に沿って配置す
ることにより、エンジンを含む動力伝達系統全体の車体
幅方向のコンパクト化が図れる。
また、上記静油圧式無段変速機を直付け接続する場
合、チエーン等特別な連結用部材を用いる必要がなくな
り、小形軽量化が図れる。加えて発電機、スタータモー
タ等のエンジン補機類を、エンジンと無段変速機の接続
端に集合させるようにすれば、変速機およびエンジン補
機類の組付性の向上、並びにメンテナンス性の向上が図
れる。
[実施例] 以下、図面を参照して本発明の実施例を参照する。
第1実施例 第1図ないし第3図は本発明の第1実施例を説明する
ものである。
第1図中符号1は鞍乗り型車体の前方から後方(図に
おいて左から右)に延びる車体フレーム、2は車体フレ
ーム1の前端に取り付けられたフロントフォーク、3は
フロントフォーク2の先端に回転自在に支持された前
輪、4は前輪3を操舵するハンドル、5は車体フレーム
1に支持された水平対向型6気筒エンジン、6は車体フ
レーム1とエンジン5の前方および側方、並びにシート
7に着座する搭乗者の前方を多くフエアリング、8は前
部を車体フレーム1に揺動自在に支持されたリヤフオー
ク、9はリヤフオーク8の後端に支持される後輪、10は
小物入れ用のホルダである。
前記エンジン5の回転は動力伝達装置11を介して、駆
動輪である後輪9に伝達される。
動力伝達装置11は、エンジン5側から順に、静油圧式
無段変速機12(以下、単に無段変速機と略す)、連結部
13、ドライブシャフト14(本実施例は、いわゆるシャフ
トドライブを採用している)から成っている。
動力伝達装置11の詳細について説明する前にエンジン
5について説明すると、第3図中16は車体長手方向に延
在するように配されるクランク軸で、該クランク軸16は
コンロッド17を介して、車体ほぼ中央部から左右外方へ
延びる複数のシリンダ18内に嵌装されるピストン19に連
結される。この図では一側のシリンダ18しか表していな
いが、実際には左右各シリンダブロックにそれぞれ3つ
ずつシリンダ18が設けられている。
なお、20はカムチェーン20aを介してクランク軸16に
連結させるカムシャフトを示す。
静油圧式無段変速機12について説明すると、該無段変
速機12は、定容量型の斜板式油圧ポンプ12Pと可変容量
型の斜板式油圧モータ12Mによって構成される。
そして、無段変速機12は車体のタンクから座席にかけ
ての下方に配置されている。
前記油圧ポンプ12Pは、入力筒軸22と、この入力筒軸2
2にボルト止めされた支持筒23にボールベアリング24を
介して相対回転自在に支持されシリンダブロック25と、
このシリンダブロック25の前端面に(第3図において左
側が車体前方、右側が車体後方である)、その回転軸線
まわりに間隔をおきかつ回転軸線に平行となるように形
成された奇数のシリンダ孔26とそれぞれ摺動可能に嵌合
させられる多数のポンププランジャ27と、これらポンプ
プランジャ27の外端に前面を当接されるポンプ斜板28と
から構成される。ポンプ斜板28はその背面をアンギュラ
コンタクトベアリング29を介し前記入力筒軸22のホルダ
部22aによって支承されて、シリンダブロック25の軸線
と直交する仮想トラニオン軸線01を中心にしてシリンダ
ブロック25の軸線に対し一定角度傾斜させた状態に保持
される。
前記アンギュラコンタクトベアリング29は、入力筒軸
22の斜板ホルダ部22aと協働してポンプ斜板28に調心作
用を与えるように構成される。
前記入力筒軸22には、クランク軸16の後端に組み付け
られる回転板30、該回転板30の内孔にその一端外周をス
プライン嵌合される円筒体31、および円筒体31の他端に
連結されるダンパ機構32を介し、クランク軸16の回転が
伝達される。
しかして、前記ポンプ斜板28は、クランク軸16に伴っ
て入力筒軸22が回転する際に、ポンププランジャ27に往
復動を与えて吸入及び吐出工程を繰返させる。
一方、油圧モータ12Mは、前記油圧ポンプ12Pと共通し
て用いられるシリンダブロック25と、その後端面に、回
転軸線まわりに間隔をおきかつ回転軸線に平行となるよ
うにかつ前記油圧ポンプ12Pのシリンダ26と同一軸線上
になるように形成された奇数のシリンダ孔33のそれぞれ
に摺動可能に嵌合させられる多数のモータプランジャ34
と、これらモータプランジャ34の外端面を当接させるモ
ータ斜板35と、このモータ斜板35の背面をアンギュラコ
ンタクトベアリング36を介して支承するモータ斜板ホル
ダ37と、このモータ斜板ホルダ37の背面を支承するモー
タ斜板アンカ38とから構成される。
また、互いに当接するモータ斜板ホルダ37およびモー
タ斜板アンカ38の対向面は、シリンダブロック23の軸線
とトラニオン軸線O2との交点を中心とする球面に形成さ
れる。
そして、この油圧モータ12Mにおいても前記アンギュ
ラコンタクトベアリング36はモータ斜板ホルダ37と協働
してモータ斜板35に調心作用を与えるように構成され
る。
前記モータ斜板アンカ38は、その前端に連なる筒状の
シリンダホルダ39とともに変速機ケーシングC1の後側壁
に固着される。また、このシリンダホルダ39はボールベ
アリング40を介してシリンダブロック25のほぼ中央部外
周を回転自在に支承する。
前記モータ斜板35は、シリンダブロック25の軸線に対
し直角となる直立位置と、ある角度で傾倒する最大傾斜
位置との間をモータ斜板ホルダ37の回動によって移動す
るようになっている。そして、その傾斜状態では、シリ
ンダブロック25の回転に伴いモータプランジャ34に往復
動を与えて膨張及び収縮行程を繰返させる。
モータ斜板ホルダ37の傾斜角度は、ケーシングC1外に
突出する舌片37aが図示せぬ傾動機構により、手動ある
いは速度に応じ自動的に調整されるようになっている。
ここでは、傾動機構の詳細については省略する。
前記シリンダブロック25の中心部には出力軸41が貫通
しており、この出力軸41はエンジンのクランク軸16の仮
想延長線上に、つまりクランク軸16と平行にかつ同一軸
線上に配置されている。出力軸41とシリンダブロック25
は、それぞれに形成されたスプライン41a・25aどうしの
嵌合により、出力軸41まわりの相対回転が拘束される。
出力軸41の前端部はポンプ斜板28および入力筒軸22の
ホルダ部22aを貫通し、さらにダンパ機構32、回転体31
をも貫通している。主力軸41と入力筒軸22および円筒体
31との間にはベアリング42が介装される。
一方、出力軸41の後端は、モータ斜板35、モータ斜板
ホルダ37およびモータ斜板アンカ38を貫通するように延
びており、モータ斜板アンカ38との間にはベアリング43
が介装される。そして、出力軸41の外端には歯車44が組
み付けられている。
無段変速機12のケーシングC1への組付時、入力筒軸22
はボールベアリング47を介し、ケーシングC1にボルト止
めされるホルダ48に支承され、モータ斜板アンカ38はケ
ーシングC1の後側壁にボルト49により固着される。そし
て、ケーシングC1の後側壁には、そこに開口する整備孔
50を閉塞するキャップ51が固着される。
シリンダブロック25には、ポンプ側のシリンダ孔26群
とモータ側のシリンダ孔33群との間において、出力軸41
を中心にして同心に並ぶ環状の内側油路63および外側油
路64と、両油路63・64間の環状隔壁および外側油路6の
外周壁を放射状に貫通する、前記シリンダ孔26・33とそ
れぞれ同数の第1弁孔65および第2弁孔66と、各弁孔65
・66を前記外側油路64へ連通させる連絡油路と、相隣る
シリンダ孔26および第1弁孔65を相互に連通するポンプ
ポートaと、相隣るシリンダ孔33および第2弁孔66を相
互に連通する多数のモータポートbとが設けられる。
前記内側油路63は、シリンダブロック25の内周面に環
状溝として形成され、その開放面は出力軸41の外周面に
より閉じられる。
また、各弁孔65・66を連絡する連絡油路、ポンプポー
トa、および、モータポートbは、シリンダブロック25
およびこのブロックに固着される部材との間に、前記第
1および第2の弁孔65・66を全周に亙って取り囲むよう
にして形成されている。
前記第1弁孔65には、スプール型の第1分配弁69が、
また前記第2弁孔66には同じくスプール型の第2分配弁
70がそれぞれ摺動可能に嵌合されている。そして、第1
分配弁69の外端にはそれを囲む第1偏心輪部71が、また
第2分配弁70の外端にはそれらを囲む第2偏心輪72がそ
れぞれボールベアリング73・74を介して係合される。
前記第1偏心輪部71は支持筒23に一体に形成され、仮
想トラニオン軸線O1に沿って出力筒軸22の中心から所定
距離偏心した位置に位置決めされる。
上記構成の無段変速機12によれば、支持筒23(入力筒
軸22と一体的に回転する)とシリンダブロック25間に相
対回転が生じると、各第1分配弁69は、第1偏心輪部71
により第1弁孔65において偏心量の2倍の距離をストロ
ークとしてシリンダブロック25の半径方向内方位置およ
び外方位置間を往復動される。そして、油圧ポンプ12P
の吐出領域では、第1分配弁69は前記内方位置側を移動
して、対応するポンプポートaを外側油路64に連通する
とともに内側油路63と不通にし、吐出行程中のポンププ
ランジャ28によりシリンダ孔27から外側油路64へ作動油
が圧送され、また吸入領域では、第1分配弁69は前記外
方位置側に移動して、対応するポンプポートaを内側油
路63に連通するとともに外側油路64と不通にし、吸入行
程中のポンププランジャ27により内側油路63からシリン
ダ孔26に作動油が吸入される。
一方、シリンダブロック25が回転すると、各第2分配
弁70は、第2偏心輪72により第2弁孔66において偏心量
の2倍の距離をストロークとしてシリンダブロック25の
半径方向内方位置および外方位置間を往復動される。そ
して油圧モータ12Mの膨張領域では、第2分配弁70は前
記内方位置側を移動して、対応するモータポートbを外
側油路64に連通するとともに内側油路63を不通にし、外
側油路64から膨張行程中のモータプランジャ34のシリン
ダ孔33に高圧の作動油が供給され、また収縮領域では、
第2分配弁70は前記外方位置側を移動して、対応するモ
ータポートbを内側油路63に連通するとともに外側油路
64と不通にし、収縮行程中のモータプランジャ34のシリ
ンダ孔33から内側油路63へ作動油が排出される。
そして、ポンププランジャ27は、吐出領域を通過する
間、シリンダ孔26から外側油路64に作動油を圧送し、ま
た吸入領域を通過する間、内側油路63からシリンダ孔26
に作動油を吸入する。また、外側油路64に送られた高圧
の作動油は、油圧モータ12Mの膨張領域に存するモータ
プランジャ34のシリンダ孔33に供給される一方、収縮領
域に存するモータプランジャ34によりそのシリンダ孔33
から内側油路63へ作動油が排出される。
この間に、シリンダブロック25が吐出行程のポンププ
ランジャ27を介してポンプ斜板28から受ける反動トルク
と、シリンダブロック25が膨張行程のモータプランジャ
34を介してモータ斜板36から受ける反動トルクとの和に
よって、シリンダブロック25は回転され、その回転トル
クは出力軸41から後期するカウンタシャフト85へ伝達さ
れる。
この場合、入力筒軸22に対する出力軸41の変速比は次
式によって与えられる。
したがって、油圧モータ12Mの容量を零からある値に
変えれば、変速比を1からある必要な値まで変えること
ができる。しかも、その油圧モータ12Mの容量はモータ
プランジャ34のストロークによって決定されるので、モ
ータ斜板ホルダ37の操作により、モータ斜板35を直立位
置からある傾斜位置まで傾動させることにより、変速比
が1からある値まで無段階に制御される。
無段変速機12のエンジン5への連結は、前記したよう
にクランク軸16に付設された回転板30、円筒体31および
ダンパ機構32を介し、じかに行なわれる。回転板30、円
筒体31、ダンパ機構32の連結部分は、内部に雨水あるい
はほこり等が入らないようにケーシングC0によって覆わ
れ、この接続用ケーシングC0にケーシングC1が組み付け
られる。
80は無段変速機の出力軸41の右側(第3図において手
前とは反対側)に配された連結軸で、この連結軸80は、
ケーシングC0に回転自在にかつ出力軸41と平行になるよ
う支持されている。この連結軸80は、当該連結軸80に組
み付けられた歯車81が回転板30にボルト止めされた歯車
82に噛合されることにより、クランク軸16に追従して回
転され、またその回転は、カップリング83を介して発電
機84に伝達される。
85はケーシングC1に回転自在にかつ変無段変速機の出
力軸41に平行となるように支持されたカウンタシャフト
で、このカウンタシャフト85の後端はケーシングC1外に
突出し、その突出端には歯車86が固着される。歯車86は
前記出力軸41に固着された歯車44と噛合する。また、カ
ウンタシャフト85の前端もケーシングC1外に突出してお
り、その突出端部には歯車87が組み付けられている。
90は連結用軸で、この連結用軸90には爪車91がスプラ
イン嵌合されることにより、当該連結用軸90と一体的に
回転可能かつ軸線方向にスライド自在に組み付けられて
いる。また、爪車91はスプリング92により前方へ付勢さ
れる。連結軸90の前端には、前記歯車87と噛合する歯車
93が回転自在に組み付けられ、この歯車93と爪車91は、
爪車91が前方に移動したときにのみ噛み合う。つまり、
連結用軸90では、爪車91が通常スプリング92により前方
に付勢されるて歯車93と噛合しているが、両部材91・93
間の伝達トルクが所定以上になると、爪車91が歯車93と
の噛合部分に設けられた斜面の反力により、スプリング
92に抗して後方へ移動し、両部材91・93の連結が解かれ
る。つまり、一種のトルクリミッタを構成している。
連結用軸90の後端には連結具94を介しドライブシャフ
ト14の前端がクロスジョイントを介して傾動可能に連結
され、ドライブシャフト14の後端は駆動輪である後輪9
に連結される。
なお、96は連結用軸90の外周に固着されたスプリング
受けを兼用する歯車で、この歯車96は後進時に使用する
バックギヤ系に連結している。
また、97は前記円筒体31の外周に固着された歯車で、
図示しないスタータモータと連結している。
しかして、上記構成の動力伝達装置によれば、無段変
速機12の出力軸41がエンジン5のクランク軸16に平行に
かつ同一軸線上に配置されており、当該静油圧式無段変
速機12は円柱状をなしており、しかも、複数の歯車群、
チエーン、あるいはVベルト等からなる動力伝達系に比
べて小径であるため、車体幅方向のコンパクト化が図れ
る。
また、無段変速機12をクランク軸16と同軸状に配され
て直付け接続しているので、チエーンあるいは歯車の組
み合わせ等特別な部材を通して連結する場合に比べて、
部品点数の削減が図れるとともに軽量化が図れる。ま
た、発電機84、スタータモータ連結用の歯車97等のエン
ジン補機類は、両者の端面接続部にまとめて配置できる
こととなり、組付性の向上およびメンテナンスの向上も
図れる。
第2実施例 第4図および第5図は本発明の第2実施例を示す。こ
の実施例が前記した第1実施例と異なるところは、第1
実施例はエンジン5側とは別個にドライブシャフト14お
よび後輪9が揺動するのに対し、この実施例では、ドラ
イブシャフト14、エンジン5、無段変速機12等を覆うケ
ーシング100で一体に覆ってユニット化し、それらが一
体に揺動する点である。特に、小形スクータタイプの自
動二輪車好適に用いられる例である。
具体的には、ドライブシャフト14が無段変速機12の出
力軸41と平行にかつ左方向にオフセットされて配され、
このシャフト14は、歯車101・102を介して前記出力軸41
と連結している。そして、ドライブシャフト14後端がベ
ベルギヤ103・104を介して、後輪9に連結している。上
記エンジン、動力伝達装置11、後輪9の上部はケーシン
グ100により一体に覆われて、パワーユニットPを構成
している。
また、静油圧式無断変速機12において、ポンプ側およ
びモータ側ともに、プランジャ27、34の端部に凹部が形
成される一方、斜板28、35に凸部が形成され、それら凹
凸部がともに嵌合される構造になっており、第1実施例
のものに対して逆の嵌合構造になっている。
こうすることによって、プランジャ27、34のシリンダ
ブロック25からの突出量を小さくすることができ、斜板
28、35の厚みが確保されることから、強度を一定とした
場合において、その形状を小さくすることができ、これ
らの相乗作用により、斜板28、35をシリンダブロック25
へ近付けて、無段変速機12の軸方向の寸法を小さくする
ことができる。
なお、無段変速機12の出力軸41をエンジンクランク軸
16と平行かつ同軸上に配置する点、該クランク軸に直付
け接続する点に関しては前記第1実施例と同様である。
また、第1実施例においてドライブシャフト14の前端に
介装されるクロスジョイントも不要となる。
[発明の効果] 以上説明したように本発明によれば、静油圧式無段変
速機は通常円柱形状であり、これをクランク軸と同軸
上、つまり車体長手方向に沿って配置することにより、
エンジンを含む動力伝達系統全体の車体幅方向のコンパ
クト化が図れる。このように、車体幅が小さくなること
からバンク角を大きく採れるとともに、車体の左右方向
の中心に重量が集中して車体バランスが良くなる。
また、上記静油圧式無段変速機を直付け接続する場
合、チエーン等特別な連結用部材を用いる必要がなくな
り小形軽量化が図れる。加えて発電機、スタータモータ
等のエンジン補機類を、エンジンと無段変速機の接続端
に集合させるようにすれば、変速機およびエンジン補機
類の組付性の向上、並びにメンテナンス性の向上が図れ
る利点も得られる。
さらに、エンジン本体が下方に出っ張ることがないた
めオイルパン等の部品を上げられる、通常の配置よりも
下方に下げて配置でき、もってエンジンと変速機との全
高を低くでき、低重心化が図れる。また、仮に幅の嵩む
水平対向エンジンを採用したとしても、搭乗者の足の配
置近辺は一軸構成の変速機としているため、良好な足付
き性が確保できるスリムな車体が実現できる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の各実施例を示す。 第1図ないし第3図は本発明の第1実施例を示す図であ
って、第1図は自動二輪車の側面図、第2図は同正面
図、第3図はエンジンおよび動力伝達系の断面図であ
り、 第4図および第5図は本発明の第2実施例を示す図であ
って、第4図はエンジンおよび動力伝達系の側断面図、
第5図は同平断面図である。 1……車体フレーム、 5……エンジン、 9……後輪、 11……動力伝達装置、 12……静油圧式無段変速機、 12P……油圧ポンプ、 12M……油圧モータ、 13……連結部、 14……ドライブシャフト、 16……クランク軸、 22……入力筒軸、 28……ポンプ斜板、 35……モータ斜板、 37……モータ斜板ホルダ、 38……モータ斜板アンカ、 41……出力軸。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中島 芳浩 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (72)発明者 林 勉 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (72)発明者 片平 潔 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭61−274167(JP,A) 特開 昭63−106195(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鞍乗り型車両の動力伝達装置であって、 車両長手方向に延在するように配置されたエンジンのク
    ランク軸と、 該クランク軸の回転を駆動輪に伝達する変速機を備える
    ものにおいて、 前記変速機を油圧式ポンプと油圧式モータとからなり、
    これらポンプとモータとの各シリンダの軸線を一直線上
    に隣合わせて配置し変速機の出力軸に連ねた静油圧式無
    段変速機とし、 さらに、エンジンのクランク軸の仮想延長線上に前記静
    油圧式変速機の前記出力軸を配置して、該静油圧式無段
    変速機をエンジンに直付けして接続し、 変速機を車体のタンクから座席にかけての下方に配置し
    たことを特徴とする鞍乗り型車両の動力伝達装置。
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