JP2717831B2 - 射出成形材料 - Google Patents

射出成形材料

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JP2717831B2 JP341489A JP341489A JP2717831B2 JP 2717831 B2 JP2717831 B2 JP 2717831B2 JP 341489 A JP341489 A JP 341489A JP 341489 A JP341489 A JP 341489A JP 2717831 B2 JP2717831 B2 JP 2717831B2
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英男 坂井
操 益田
孝久 生沼
智 岸
千明 丸子
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三井東圧化学株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は成形用材料に関し、詳しくは成形時のガラス
繊維の分散性が良好であり、さらにガラス繊維の折損が
少ない為、機械強度、特に耐衝撃性が大幅に向上した成
形品を提供し得る射出成形材料に関する。
[従来の技術] 従来、ガラス繊維強化スチレン・アクリルニトリル共
重合体樹脂組成物としてはスチレン・アクリルニトリル
共重合体樹脂(以下、AS樹脂と略称)に例えば3mm長程
度のガラス繊維をドライブレンドし、押出機で混練して
ペレット化されたものがほとんどである。
しかしながら、この様なドライブレンドを押出機で混
練するとガラス繊維の折損が起こり、ペレット中の平均
繊維長は0.3〜0.4mmとなる為、その補強効果を減じると
いう問題が生じる。
一方、本発明者らの一部はAS樹脂とガラス繊維を一対
のベルト間に通過させ、ついで切断することによりペレ
ット中の繊維長がペレット長と略同一の射出成形材料を
見い出した(特願昭63−38869号)。上記射出成形材料
中のガラス繊維はAS樹脂でよく被覆されており分散性は
良いが繊維破損に関しては、例えばペレット中の繊維長
が3mmの場合、成形品中の平均繊維長は約1.0mmであり、
ガラス繊維の補強効果を十分に発揮するに未だ到ってい
ない。
[発明が解決しようとする課題] そこで本発明は、成形時のガラス繊維の分散性が良好
であり、さらにガラス繊維の折損が少ない為、機械強
度、特に耐衝撃強度が大幅に向上した成形品を提供し得
る射出成形材料を提供することを課題とする。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を重
ねた結果、AS樹脂及び/もしくはAS樹脂で被覆されたガ
ラス繊維から成る射出成形材料中にポリカーボネート樹
脂(以下、PC樹脂と略称)で被覆されたガラス繊維を共
存させることにより、ガラス繊維の分散性を損なうこと
なく繊維長が制御された成形品が得られることを見出し
本発明をするに到った。
即ち、本発明に係る射出成形材料はガラス繊維で補強
されたAS樹脂射出成形材料において、該ガラス繊維がAS
樹脂で被覆されたガラス繊維とPC樹脂で被覆されたガラ
ス繊維とを含み、各ガラス繊維の混合割合はスチレン・
アクリルニトリル共重合体樹脂で被覆されたガラス繊維
100重量部に対してポリカーボネート樹脂で被覆された
ガラス繊維を5〜2000重量部としたことを特徴とする。
また好ましい実施態様としては、前記PC樹脂で被覆
されたガラス繊維において、該ガラス繊維に対するポリ
カーボネート樹脂の含有率が10重量%以上80重量%以下
であること、各樹脂で被覆されたガラス繊維の長さが
1〜10mmであること、である。
[発明の構成] 以下本発明について詳述する。
本発明に用いるガラス繊維は通常直径5〜25μmのフ
ィラメントが200〜3600本収束されたものである。又、
ガラスの種類には特に制限がなく、通常用いられるガラ
ス繊維は全て用いることができる。具体的にはE−ガラ
ス、S−ガラス等が挙げられる。尚、樹脂で被覆する前
にガラス繊維を表面処理することはAS樹脂、PC樹脂との
接着性向上の面から好ましい。この様な表面処理剤とし
てはシラン系、チタネート系カップリング剤が挙げられ
る。
上記ガラス繊維はAS樹脂もしくはPC樹脂でその構成単
位であるフィラメントが被覆されている。PC樹脂で被覆
されたガラス繊維の該ガラス繊維に対する樹脂の含有率
は10重量%以上80重量%以下である。80重量%を越える
とコスト的にみて不利であり、又、10重量%未満ではフ
ィラメントを十分被覆することができず、射出成形時の
繊維の分散不良、繊維の破損が生じてその補強効果が減
じる為好ましくない。一方、AS樹脂で被覆されたガラス
繊維の該ガラス繊維に対する樹脂の含有率は10重量%以
上あればよい。10重量%未満ではPC樹脂の場合と同様に
フィラメントを十分に被覆することができず好ましくな
い。
上記各ガラス繊維の混合割合は、AS樹脂で被覆された
ガラス繊維100重量部に対してPC樹脂で被覆されたガラ
ス繊維を5重量部〜2000重量部とすることであり、好ま
しくは10〜1000重量部とすることである。5重量部未満
ではその繊維長を制御する効果が発揮することができ
ず、又、2000重量部を越えるとガラス繊維の分散性を損
なう為、好ましくない。
本発明の射出成形材料はAS樹脂とPC樹脂各々の樹脂で
フィラメント表面を被覆した連続ガラス繊維/樹脂複合
体を一定長に切断した後、所定の割合に上記樹脂被覆ガ
ラス繊維を混合することにより得られる。又、必要に応
じて当該射出成形材料をAS樹脂で希釈する所謂マスター
バッチとしても用いることができる。
射出成形材料中のガラス繊維長は1〜10mmが好まし
い。1mm未満では繊維長が短く十分な補強効果が期待で
きず、逆に10mmを越えるとホッパー内でのブリッジ化等
の問題から成形が困難となり好ましくない。
連続ガラス繊維にAS樹脂もしくはPC樹脂を含浸して繊
維の構成単位であるフィラメントの表面を樹脂で被覆す
る方法としては通常の方法は全て利用できる。
例えば、樹脂を溶融状態でガラス繊維に含浸させる溶
融含浸法、粉末状の樹脂を空気中に浮遊、または水など
の液体中に懸濁させた状態で含浸させる流動床法が挙げ
られる。
また溶融含浸法として、特開昭61−229534号、同61−
229535号、同61−229536号及び特願昭61−216253号に代
表的に示されているように、溶融樹脂を表面に塗布した
加熱ロールまたは加熱ベルトにガラス繊維を接触させて
含浸させる方法なども挙げられる。
即ち、この方法では複数のボビンより引き出した一方
向ガラス長繊維、例えばロービングを引揃えた繊維シー
トまたは多方向連続繊維に張力調整ロールにて引取方向
に一定の張力をかける。一方、樹脂は押出機で加熱溶融
させ、ダイから所定の温度に昇温した加熱ロール表面上
の下ベルトに塗布する。次いで前述の繊維シートまたは
多方向連続繊維を上下一対のベルトに挾まれた状態で1
本または複数の加熱ロール群の間を通過させて含浸させ
るものである。
[実施例] 以下、本発明を実施例、比較例及び参考例により具体
的に説明する。
実施例 1 AS樹脂、PC樹脂及びガラス繊維とから次のようにして
射出成形材料を得た。用いた装置の概略を第1図に示
す。
100本のボビン1から引き出されたガラス繊維(繊維
径13μm、収束本数1600本)のロービング2 100本
を、整列器3で一方向に整列させた後、張力調整ロール
4,5,6を通過させて200mm幅の繊維シート7とした。
一方、押出機(図示せず)で270℃に加熱溶融したAS
樹脂をダイ8を経由して、下ベルト用ロール9(ここで
は3本)で270℃に加熱された下ベルト10の表面に105μ
mの厚みで塗布した。次いで前記シートを、下ベルト
と、上ベルト用ロール11(ここでは3本)で270℃に加
熱された上ベルト12にはさんだ状態で、270℃に加熱さ
れた径240mmの含浸ロール13(ここでは3本)の間を、1
50kgの張力をかけながら1.5m/分の速度で通過させた。
このようにして得られたガラス繊維/AS樹脂複合体14は1
00℃まで冷却後、引取用ロール15,16で引き取った後、
スリッター17で幅5mm間隔でスリットした後、切断機18
で長さ3mmに切断して厚み0.25mm、樹脂含有率20重量%
のAS樹脂で被覆されたガラス繊維を得た。
一方、含浸温度を300℃に変えた以外は同様に処理し
て、厚み0.25mm、樹脂含有率20重量%のPC樹脂で被覆さ
れたガラス繊維を得た。
次いでAS樹脂で被覆されたガラス繊維75重量部、PC樹
脂で被覆されたガラス繊維25重量部、AS樹脂167重量部
をドライブレンド後、射出成形機を用いてガラス繊維充
填率30重量%の試験片を作成した。試験片のX線写真を
軟X線撮影装置を用いて撮影し、ガラス繊維の分散性を
観察したが、繊維の分散性は良好であり、ブロッキング
化等の現象は見られなかった。
又、当該試験片を用いてアイゾット衝撃強度(ASTM−
D256)、繊維長を測定したが、アイゾット衝撃強度16kg
f・cm/cm、平均繊維長1.4mmと従来技術品と比較して良
好な結果を得た。
比較例 1 実施例1で得たAS樹脂で被覆されたガラス繊維100重
量部、AS樹脂167重量部をドライブレンド後、実施例1
と同様に射出成形後、同様に評価した。その結果、アイ
ゾット衝撃強度9kgf・cm/cm、平均繊維長1.0mmと実施例
1と比較して低い値となった。
参考例 1 実施例1で得たAS樹脂で被覆されたガラス繊維100重
量部、AS樹脂162重量部、PC樹脂5重量部をドライブレ
ンド後、実施例1と同様に射出成形後、同様に評価し
た。その結果、アイゾット衝撃強度9kgf・cm/cm、平均
繊維長0.9mmと比較例1とほぼ同等の結果となった。
[発明の効果] 本発明によれば、成形時のガラス繊維の分散性が良好
であり、さらにガラス繊維の折損が少ない為、機械強
度、特に耐衝撃強度が大幅に向上した成形品を提供し得
る射出成形材料を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る射出成形材料を製造する装置の一
例を示す概略図である。 1:ボビン 2:ロービング 3:整列器 4,5,6:張力調整ロール 7:繊維シート 8:ダイ 9:下ベルト用ロール 10:下ベルト 11:上ベルト用ロール 12:上ベルト 13:含浸ロール 14:AS樹脂複合体 15,16:引取用ロール 17:スリッター 18:切断機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岸 智 神奈川県横浜市栄区飯島町2882―2―39 (72)発明者 丸子 千明 神奈川県鎌倉市大船3―11―4 (56)参考文献 特開 昭54−137038(JP,A) 特開 昭54−65756(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラス繊維で補強されたスチレン・アクリ
    ルニトリル共重合体樹脂射出成形材料において、該ガラ
    ス繊維がスチレン・アクリルニトリル共重合体樹脂で被
    覆されたガラス繊維とポリカーボネート樹脂で被覆され
    たガラス繊維とを含み、各ガラス繊維の混合割合はスチ
    レン・アクリルニトリル共重合体樹脂で被覆されたガラ
    ス繊維100重量部に対してポリカーボネート樹脂で被覆
    されたガラス繊維を5〜2000重量部としたことを特徴と
    する射出成形材料。
  2. 【請求項2】前記ポリカーボネート樹脂で被覆されたガ
    ラス繊維において、該ガラス繊維に対するポリカーボネ
    ート樹脂の含有率が10重量%以上80重量%以下であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の射出成形材料。
  3. 【請求項3】各樹脂で被覆されたガラス繊維の長さが1
    〜10mmであることを特徴とする請求項1記載の射出成形
    材料。
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