JPH0647740A - 連続ガラス繊維強化熱可塑性樹脂ペレット - Google Patents

連続ガラス繊維強化熱可塑性樹脂ペレット

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JPH0647740A
JPH0647740A JP4188592A JP18859292A JPH0647740A JP H0647740 A JPH0647740 A JP H0647740A JP 4188592 A JP4188592 A JP 4188592A JP 18859292 A JP18859292 A JP 18859292A JP H0647740 A JPH0647740 A JP H0647740A
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thermoplastic resin
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glass
pellet
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JP4188592A
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Chiharu Ito
千春 伊藤
Toshio Tsuge
寿夫 柘植
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Asahi Fiber Glass Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29BPREPARATION OR PRETREATMENT OF THE MATERIAL TO BE SHAPED; MAKING GRANULES OR PREFORMS; RECOVERY OF PLASTICS OR OTHER CONSTITUENTS OF WASTE MATERIAL CONTAINING PLASTICS
    • B29B9/00Making granules
    • B29B9/12Making granules characterised by structure or composition
    • B29B9/14Making granules characterised by structure or composition fibre-reinforced
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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Reinforced Plastic Materials (AREA)
  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 連続ガラス繊維を補強材として含有し、熱可
塑性樹脂がガラス繊維中に均一に含浸されており、しか
も生産性よく製造できるようにした連続ガラス繊維強化
熱可塑性樹脂ペレットを提供する。 【構成】 補強材として、ガラス繊維径6〜25μm
で、かつ、1本当たりのガラス繊維集束本数が1200
本以下のガラス繊維ストランド23を、複数本引き揃え
て用い、これに熱可塑性樹脂11を含浸させてペレット
30とする。ガラス繊維ストランド1本当たりのガラス
繊維集束本数が100〜1000本であることが更に好
ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、FRTP(繊維強化熱
可塑性樹脂)の成形材料となる連続ガラス繊維強化熱可
塑性樹脂ペレットに関する。
【0002】
【従来の技術】FRTPは、射出成形機に、所定の含有
率に補強材量を調整したペレットを投入するか、熱可塑
性樹脂の補強材を含有しないペレットと、補強材を含有
するペレットとを所定の割合で投入し、射出成形金型に
注入固化することによって成形されている。FRTPの
補強材としては、チョップドストランド、ロービングが
多く用いられている。
【0003】チョップドストランドを補強材とする場合
は、長さ3〜6mm程度のチョップドストランドと熱可
塑性樹脂とを押出スクリューで加熱混練して押出し、所
定長さに切断してペレット化して用いている。このペレ
ットは、例えば図3(a)に示すように、熱可塑性樹脂
11中にチョップドストランド12が分散含有された構
造をなしている。
【0004】また、ロービングを補強材とするときは、
押出機のダイスに、ロービングを連続して供給するとと
もに、溶融した熱可塑性樹脂を供給し、ダイスの部分で
熱可塑性樹脂をロービングに含浸させて押出し、所定の
長さに切断することにより、ペレット化して用いてい
る。このペレットは、例えば図3(b)に示すように、
熱可塑性樹脂11中に、ロービング13が埋設されてお
り、熱可塑性樹脂11がロービング13のガラス繊維1
4間に含浸された構造をなしている。
【0005】このような連続繊維に熱可塑性樹脂を含浸
させる方法としては、例えば特開昭59−49913
号、特公昭52−10140号、USP4,439,3
87号などが開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、チョッ
プドストランドを補強材とするFRTPにおいては、次
のような問題点があった。すなわち、押出成形機でチョ
ップドストランドと熱可塑性樹脂とを加熱混練するとき
に、押出スクリューとチョップドストランドとの摩擦等
によりチョップドストランドの切断が起こる。更に、F
RTPの成形の際にも、射出成形機のスクリューとの摩
擦によって切断が起こるため、ガラス繊維が更に短く切
断され、当初3〜6mmであった繊維長が、最終的には
0.05〜0.8mm程度になってしまう。このため、
成形品の機械的物性、特に衝撃強度を十分に向上させる
ことができなかった。
【0007】また、ロービングを補強材とするFRTP
においても、次のような問題点があった。すなわち、ロ
ービングとしては、多数本のガラス繊維を一度に集束し
て引き揃えたもの(ダイレクトロービング)が用いられ
ているが、一般に2000本以上のガラス繊維を集束し
たものとなっている。
【0008】このため、図3(b)に示されるように、
熱可塑性樹脂11がロービング13の内部Aにまで浸透
しにくく、ガラス繊維14の1本1本に至るまで熱可塑
性樹脂11を均一に含浸させることが困難であった。こ
のように熱可塑性樹脂の含浸が不良であると、FRTP
の機械的物性の低下を招く原因となる。一方、熱可塑性
樹脂の含浸不良を防ごうとすると、ロービングをゆっく
りダイスに通して、時間をかけて熱可塑性樹脂と接触さ
せる必要があり、生産スピードが著しく低下して、製造
コストが高くなるという問題があった。
【0009】更に、上記の他にも次のような製造上の問
題点があった。すなわち、製造開始当初のロービングを
使い切った後、更に継続して製造するためには、ロービ
ング同志をつなぐ必要がある。その際、ロービング同志
を糸つなぎした部分では、各ストランドに含まれるフィ
ラメントの合計本数は2倍となり、従来の2000本以
上のフィラメントからなるストランドのロービングで
は、糸つなぎ部分で樹脂の含浸が著しく悪くなり、ま
た、金型内での抵抗が増加してストランド切断等を起こ
し易くなるという問題点があった。
【0010】したがって、本発明の目的は、連続ガラス
繊維を補強材として含有し、熱可塑性樹脂がガラス繊維
中に均一に含浸されており、しかも生産性よく製造でき
るようにした連続ガラス繊維強化熱可塑性樹脂ペレット
を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の連続ガラス繊維強化熱可塑性樹脂ペレット
は、連続ガラス繊維に熱可塑性樹脂を含浸させ、所定長
さに切断してなるものであって、前記連続ガラス繊維と
して、ガラス繊維径6〜25μmで、かつ、1本当たり
のガラス繊維集束本数が1200本以下のガラス繊維ス
トランドを複数本含有させたことを特徴とする。
【0012】以下、本発明について好ましい具体例を挙
げて更に詳細に説明する。
【0013】本発明の連続ガラス繊維強化熱可塑性樹脂
ペレット(以下、L−FTPペレットと略称する)に用
いる熱可塑性樹脂としては、特に限定されないが、例え
ば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、
ポリスチレン、AS(アクリロニトリルスチレン)樹
脂、ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン)樹
脂、PPS(ポリフェニレンサルファイト)、PEI
(ポリエーテルイミド)、PEEK(ポリエーテルエー
テルケトン)等が好ましく用いられる。この熱可塑性樹
脂には、用途や成形条件に応じて、着色剤、改質剤、ガ
ラス繊維以外の充填材等、公知の添加剤を適宜含有させ
ることができ、これらは常法に従い混練使用される。
【0014】本発明において、連続ガラス繊維として
は、ガラス繊維径6〜25μmで、かつ、1本当たりの
ガラス繊維集束本数が1200本以下のガラス繊維スト
ランドが複数本用いられる。
【0015】ここで、ガラス繊維径が6μm未満では、
ガラス繊維の生産性が低く、コスト高となるため、実用
的ではない。また、ガラス繊維径が25μmを超える
と、ガラス繊維の剛直性が増して脆くなるため、L−F
TP製造装置の樹脂含浸用金型を通過する際の金型−ガ
ラス繊維間、あるいはガラス繊維同志の摩擦によってガ
ラス繊維が切断されやすくなり、製造装置内にも毛羽が
発生して生産性に悪影響を及ぼしやすい。
【0016】また、ガラス繊維ストランド1本当たりの
ガラス繊維集束本数が1200本を超えると、ガラス繊
維ストランド内部へ樹脂が浸透するのに時間がかかり、
樹脂の含浸が不良になりやすく、樹脂の含浸を良好にし
ようとすると、含浸用金型内における樹脂との接触時間
を長く保つ必要があり、生産性が著しく低下する。ま
た、含浸用金型に長大なものが必要となり、樹脂加熱時
間も長くなって樹脂の熱劣化を誘起しやすく、最終成形
品の外観(特に色調)に悪影響を及ぼしやすい。なお、
ガラス繊維ストランド1本当たりのガラス繊維集束本数
は、100〜1000本であることが好ましく、200
〜800本であることが更に好ましい。
【0017】1つのペレットに含まれる上記ガラス繊維
ストランドの本数は、含浸用金型の大きさ、更に言えば
ペレットの直径に合わせて適宜選択すればよいが、一般
的には、2〜40本が好ましく、7〜35本が更に好ま
しい。ガラス繊維ストランドの本数が4本未満では、樹
脂との配合割合の関係でペレットが小径となるので生産
効率が低下し、40本を超えると、ストランド同志の密
着性が不十分となり、ストランド間に空隙を生じやす
く、最終成形品にボイド等を生じやすくなる。
【0018】更に、L−FTPペレット中における連続
ガラス繊維の含有率は、30〜85wt%が好ましく、
40〜70wt%が更に好ましい。連続ガラス繊維の含
有率が30wt%未満では、FRTPの成形に用いるマ
スターペレットとしてのガラス含有率が不足し、85w
t%を越えると、ガラス繊維量に対する樹脂量が少なす
ぎて、ガラス繊維への含浸が不十分になりやすい。
【0019】本発明のL−FTPは、前述した特開昭5
9−49913号、特公昭52−10140号、USP
4,439,387号などに開示された製造装置を使用
して製造可能であり、例えば図2に示される製造装置が
用いられる。図において、複数のロービング22から引
き出されるガラス繊維ストランド23を、予熱炉24を
通過せしめ、樹脂含浸用金型21に導入する。この樹脂
含浸用金型21には、押出機25より加熱混練された溶
融樹脂が送りこまれ、金型21の中でガラス繊維ストラ
ンドは、熱可塑性樹脂を含浸され、冷却槽26を通って
引取り機27により引き出され、ペレタイザー29によ
って所定長さに切断されペレット30が得られる。な
お、ペレット30の長さは、特に限定されないが、通常
0.3〜3cmが適当である。
【0020】こうして得られた本発明のL−FTPペレ
ット30は、図1に示すように、複数本のガラス繊維ス
トランド23が長手方向に沿って引き揃えられ、熱可塑
性樹脂11で覆われて一体化されており、この熱可塑性
樹脂11は、ガラス繊維ストランド23の個々のガラス
繊維14の間隙に至るまで均一に含浸されている。この
L−FTPペレット30は、補強材を含有しない熱可塑
性樹脂だけのペレットと適宜割合で配合されて、射出成
形機に投入され、FRTPの成形品とされる。
【0021】
【作用】本発明では、連続ガラス繊維として、ガラス繊
維径6〜25μmで、かつ、1本当たりのガラス繊維集
束本数が1200本以下のガラス繊維ストランドを複数
本用いたので、熱可塑性樹脂がガラス繊維ストランドの
内部にまで含浸されやすくなり、個々のガラス繊維表面
が熱可塑性樹脂によって極めて均一に濡れた状態となっ
ている。このため、その後に射出成形して得られる成形
品中での樹脂−ガラス繊維の界面接着が良好となり、か
つ、ガラス繊維分布もより均一となることにより、良好
な強度、外観をもつ成形品を得ることができる。また、
上記のように熱可塑性樹脂がガラス繊維ストランドの内
部に含浸されやすくなるので、生産スピードも十分に維
持することができる。更に、連続ガラス繊維を用いてい
るので、チョップドストランドを用いた場合のように、
ガラス繊維長が短くなってしまうという問題もなく、そ
れによって成形品の機械的物性、特に衝撃強度を十分に
向上させることができる。
【0022】
【実施例】 実施例1 補強材として、ガラス繊維径13μm、ガラス繊維集束
本数800本のガラス繊維ストランド15本を用い、熱
可塑性樹脂として、ポリプロピレンを用いて、図2に示
した方法により、ガラス含有率70wt%のL−FTP
ペレットを製造した。
【0023】このL−FTPの断面を観察して熱可塑性
樹脂の含浸状態を評価した。更に、このL−FTPをマ
スターペレットとして、ポリプロピレンを所定量添加
し、射出成形機にて、ガラス含有率約30wt%のAS
TMに準拠した強度試験片を得た。次に、この試験片を
用いて、ASTMに準拠した方法で曲げ強度、衝撃強度
を測定した。この結果を表1に示す。
【0024】実施例2 補強材として、ガラス繊維径16μm、ガラス繊維集束
本数800本のガラス繊維ストランド10本を用いた他
は、実施例1と同様にして、ガラス含有率70wt%の
L−FTPペレットを製造した。
【0025】このL−FTPの断面を観察して熱可塑性
樹脂の含浸状態を評価した。更に、実施例1と同様にし
てASTMに準拠した強度試験片を作り、これを用いて
曲げ強度、衝撃強度を測定した。この結果を表1に示
す。
【0026】実施例3 補強材として、ガラス繊維径13μm、ガラス繊維集束
本数800本のガラス繊維ストランド17本を用い、熱
可塑性樹脂として、ナイロン66を用いた他は、実施例
1と同様にして、ガラス含有率70wt%のL−FTP
ペレットを製造した。
【0027】このL−FTPの断面を観察して熱可塑性
樹脂の含浸状態を評価した。更に、このL−FTPをマ
スターペレットとして、ナイロン66を所定量添加し、
射出成形機にてガラス含有率約30wt%のASTMに
準拠した強度試験片を得た。次に、この試験片を用いて
実施例1と同様に曲げ強度、衝撃強度を測定した。この
結果を表1に示す。
【0028】実施例4 補強材として、ガラス繊維径9μm、ガラス繊維集束本
数1000本のガラス繊維ストランド26本を用いた他
は、実施例1と同様にして、ガラス含有率70wt%の
L−FTPペレットを製造した。
【0029】このL−FTPの断面を観察して熱可塑性
樹脂の含浸状態を評価した。更に、実施例1と同様にし
て、ガラス含有率約30wt%のASTMに準拠した強
度試験片を作り、これを用いて曲げ強度、衝撃強度を測
定した。この結果を表1に示す。
【0030】実施例5 補強材として、ガラス繊維径13μm、ガラス繊維集束
本数400本のガラス繊維ストランド30本を用いた他
は、実施例1と同様にして、ガラス含有率70wt%の
L−FTPペレットを製造した。
【0031】このL−FTPの断面を観察して熱可塑性
樹脂の含浸状態を評価した。更に、実施例1と同様にし
て、ガラス含有率約30wt%のASTMに準拠した強
度試験片を作り、これを用いて曲げ強度、衝撃強度を測
定した。この結果を表1に示す。
【0032】比較例1 補強材として、ガラス繊維径13μm、ガラス繊維集束
本数1000本、ガラス繊維切断長3mmのCSを用
い、熱可塑性樹脂として、ポリプロピレンを用いて、押
出成形機にてガラス含有率30wt%の熱可塑性樹脂組
成物のペレットを得た。
【0033】このペレットの断面を観察して熱可塑性樹
脂の含浸状態を評価した。更に、射出成形機にてAST
Mに準拠した強度試験片を得た。次に、これを用いて曲
げ強度、衝撃強度を測定した。この結果を表1に示す。
【0034】比較例2 熱可塑性樹脂をナイロン66とした他は、比較例1と同
様にして、ガラス含有率30wt%の熱可塑性樹脂組成
物のペレットを得た。
【0035】このペレットの断面を観察して熱可塑性樹
脂の含浸状態を評価した。更に、射出成形機にてAST
Mに準拠した強度試験片を得た。次に、これを用いて曲
げ強度、衝撃強度を測定した。この結果を表1に示す。
【0036】比較例3 補強材として、ガラス繊維径16μm、ガラス繊維集束
本数4000本のガラス繊維ストランド2本を用い、熱
可塑性樹脂として、ポリプロピレンを用いて、図2に示
した方法により、ガラス含有率70wt%のL−FTP
ペレットを製造した。
【0037】このL−FTPペレットの断面を観察し
て、熱可塑性樹脂の含浸状態を評価した。更に、このL
−FTPをマスターペレットとして、実施例1と同様に
して、ガラス含有率約30wt%のASTMに準拠した
強度試験片を作り、これを用いて曲げ強度、衝撃強度を
測定した。この結果を表1に示す。
【0038】なお、表1中、「連続」は連続ガラス繊
維、すなわちガラス繊維ストランドを意味し、「CS」
はチョップドストランドを意味する。
【0039】
【表1】
【0040】表1の結果から、実施例1〜5のL−FT
Pペレットは、いずれも樹脂の含浸が良好になされ、こ
のペレットを用いた成形品は、優れた曲げ強度、衝撃強
度を有することがわかる。これに対して、補強材として
チョップドストランドを用いた比較例1、2は、ペレッ
ト中の樹脂の含浸は良好であるが、得られた成形品は、
衝撃強度が低いことがわかる。更に、補強材としてガラ
ス繊維を4000本集束したガラス繊維ストランドを用
いた比較例3では、ペレット中の樹脂の含浸が不良であ
り、曲げ強度が低下することがわかる。また、実施例2
では、比較例3に比べて、L−FTPの製造ラインにお
ける生産性(ラインスピード)は2倍になった。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
補強材として、ガラス繊維径6〜25μmで、かつ、1
本当たりのガラス繊維集束本数が1200本以下のガラ
ス繊維ストランドを複数本用いたので、熱可塑性樹脂の
含浸が良好になされたL−FTPペレットが得られる。
そして、このL−FTPペレットを用いることにより、
成形品中における樹脂−ガラス繊維の界面接着が良好と
なり、ガラス繊維分布もより均一となり、更にガラス繊
維長も長くなるので、良好な機械的物性、特に衝撃強度
に優れた成形品が得られる。また、ガラス繊維が成形品
の表面と平行となるため、表面外観が美麗な成形品が得
られる。更に、本発明のL−FTPペレットは、熱可塑
性樹脂のガラス繊維ストランド内部への含浸が良好であ
るため、ロービング等を用いた従来のL−FTPペレッ
トに比べて製造ラインのスピードを向上させることがで
きる。そして、ガラス繊維ストランドの糸つなぎ部分に
おいても、各ストランドにおけるフィラメント本数の変
動は相対的に小さいため、含浸不良、ストランド切断が
起こりにくく、糸つなぎ部分で製造ラインスピードを低
下させる必要もなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の連続ガラス繊維強化熱可塑性樹脂ペレ
ットの1実施例を示す模式説明図である。
【図2】本発明の連続ガラス繊維強化熱可塑性樹脂ペレ
ットの製造装置の一例を示す概略説明図である。
【図3】従来のガラス繊維強化熱可塑性樹脂ペレットの
例を示し、(a)はチョップドストランドを補強材とす
るもの、(b)はロービングを補強材とするものを示す
模式説明図である。
【符号の説明】
11 熱可塑性樹脂 14 ガラス繊維 23 ガラス繊維ストランド 30 連続ガラス繊維強化熱可塑性樹脂ペレット

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続ガラス繊維に熱可塑性樹脂を含浸さ
    せ、所定長さに切断してなる連続ガラス繊維強化熱可塑
    性樹脂ペレットにおいて、前記連続ガラス繊維として、
    ガラス繊維径6〜25μmで、かつ、1本当たりのガラ
    ス繊維集束本数が1200本以下のガラス繊維ストラン
    ドを複数本含有させたことを特徴とする連続ガラス繊維
    強化熱可塑性樹脂ペレット。
  2. 【請求項2】 前記ガラス繊維ストランド1本当たりの
    ガラス繊維集束本数が100〜1000本である請求項
    1記載の連続ガラス繊維強化熱可塑性樹脂ペレット。
  3. 【請求項3】 前記ペレットに対するガラス繊維含有率
    が30〜85wt%である請求項1記載の連続ガラス繊
    維強化熱可塑性樹脂ペレット。
  4. 【請求項4】 前記ペレットに含有されるガラス繊維ス
    トランドの本数が7〜35本である請求項1記載の連続
    ガラス繊維強化熱可塑性樹脂ペレット。
JP4188592A 1992-06-23 1992-06-23 連続ガラス繊維強化熱可塑性樹脂ペレット Pending JPH0647740A (ja)

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