JP2717762B2 - 機械式駐車設備の制振構造 - Google Patents

機械式駐車設備の制振構造

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉄骨構造体内に駐車装
置が設置された機械式駐車設備の制振構造に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】一般に、機械式駐車設備は、鉄骨構造体
内に駐車装置が設置された構造であり、駐車装置、特に
駆動装置の作動によって鉄骨構造体が振動する。図11
の共振曲線Kに示すように、鉄骨構造体は複数の固有振
動モードを持ち、図中では、3つの固有振動数fa ,f
b ,fc にそれぞれ対応する3種類の固有振動モード
I,II,III を例示している。上記複数の固有振動モー
ドの固有振動数は概ね数Hz〜数十Hzの範囲内にあ
り、加振源である駆動装置の固有振動数が鉄骨構造体の
ある固有振動数に一致したとき共振が起きる。共振が起
きると、図12に示すように、駐車設備101の鉄骨構
造体から発生する低周波音が所定レベル(図11の破線
L)以上に大きくなり、駐車設備101の周辺の建物1
03に設けられている窓105や建具等の振動体を共振
させる場合があり、このとき低周波音公害が生じる。
【0003】そこで、上記低周波音公害の対策として、
例えば特開平4−136373号公報に開示されている
ように、機械式駐車設備に制振構造を設けることが提案
されている。該制振構造は、鉄骨構造体に動吸振器を設
けたものである。該動吸振器は、その固有振動数を鉄骨
構造体の特定の固有振動数にほぼ同調することによっ
て、鉄骨構造体の共振を抑制し、鉄骨構造体から発生す
る低周波音を上記所定レベルよりも低下させている。例
えば、上記3種類の固有振動モードI ,II,IIIに対応
して、これらの固有振動モードをそれぞれ吸振する3種
類の動吸振器を設ける。この場合、各動吸振器を各モー
ドの振動の腹に相当する位置に配置し、防振効果が最大
になるようにする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記機械式駐
車設備の鉄骨構造体の場合、低周波音が所定レベル以上
の大きさになる固有振動モードが多数あるため、これら
すべての固有振動モードに対応して動吸振器を設けると
すると固有振動数の異なる多種類の動吸振器を設置しな
ければならず、動吸振器の取付作業に手間がかかると共
に設備コストがかさむという問題があった。
【0005】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あって、低周波音の大きさが所定レベル以上になる複数
の固有振動モードのうちの限られたものだけが低周波音
公害の原因になることに着目し、低周波音公害の原因に
なる固有振動モードの振動だけを吸収することにより、
設置する動吸振手段の種類を少なくし、取付作業の簡易
化および設備コストの低減化を図ることを目的としてい
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る発明が講じた解決手段は、機械式駐
車設備の制振構造として、鉄骨構造体内に駐車装置が設
置された機械式駐車設備を前提とする。そして、上記鉄
骨構造体に、以下の構成を有する動吸振手段を設ける。
つまり、該動吸振手段は、駐車設備の周辺の建物に設け
られた窓、建具等の振動体の固有振動数とほぼ同一の固
有振動数を有し、上記振動体の固有振動数に相当する鉄
骨構造体の振動を吸収するものである。
【0007】請求項2に係る発明が講じた解決手段は、
請求項1記載の機械式駐車設備の制振構造において、上
記動吸振手段が、質量体と、該質量体を上記鉄骨構造体
に弾性的に連結する弾性体とを備えた構成とする。
【0008】請求項3に係る発明が講じた解決手段は、
請求項1記載の機械式駐車設備の制振構造において、上
記動吸振手段が、質量体と、該質量体を上記鉄骨構造体
に弾性的に連結する弾性体と、上記鉄骨構造体の振動エ
ネルギーを減衰する減衰手段とを備えた構成とする。
【0009】
【作用】上記の構成により、本発明では、鉄骨構造体に
設けられた動吸振手段が周辺の建物の振動体の固有振動
数に相当する鉄骨構造体の振動を吸収するので、振動体
を共振させて低周波音公害を引き起こす鉄骨構造体の振
動が吸収される。したがって、鉄骨構造体が大きな低周
波音が発生する固有振動モードを多数有していても、設
置すべき動吸振手段の種類は、上記振動体の固有振動数
に相当する鉄骨構造体の固有振動モードの数だけで足り
るので、その種類が少なくなる。
【0010】特に、請求項3に係る発明では、動吸振手
段が鉄骨構造体の振動エネルギーを減衰する減衰手段を
備えているので、振動体の固有振動数を含む広い範囲の
振動数について鉄骨構造体の振動が抑制される。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。図1は本発明の第1実施例に係る機械式駐車設備の
制振構造が適用された機械式駐車設備Aを示す。該機械
式駐車設備Aは垂直循環式駐車設備であって、鉄骨構造
体1と、該鉄骨構造体1を囲む外壁3,3,3と、該鉄
骨構造体1内に設置された駐車装置5とを備えている。
【0012】上記鉄骨構造体1は、複数の柱7,7と、
隣接する2本の柱7,7の間に架設された複数の梁9,
9,…と、複数の斜材11,11,…とから成る。
【0013】上記駐車装置5は、上下一対のスプロケッ
ト13,13に巻き掛けられた無端チェーン15に多数
の車両搭載用のケージ17,17,…が吊持されてお
り、無端チェーン15が駆動装置19(図3参照)によ
り駆動されることによってすべてのケージ17が垂直面
で循環移動するように構成されている。そして、上記鉄
骨構造体1は、作動中の駐車装置5、特に駆動装置19
から水平方向の加振力を受ける。
【0014】図2は上記鉄骨構造体1の共振曲線を示
す。Kは鉄骨構造体1における制振前の共振曲線であ
り、該共振曲線Kは図12における上記建物103の窓
105の外方に設定された測定点Pで測定されたもので
ある。上記鉄骨構造体1は複数の固有振動数を有し、図
2には複数の固有振動数のうちの3つの固有振動数
a ,fb ,fc が例示されている。ここで、固有振動
数fa の固有振動モードをモードIとし、固有振動数f
b の固有振動モードをモードIIとし、固有振動数fc
固有振動モードをモードIII とする。
【0015】上記モードIの振動は、図3に示すよう
に、鉄骨構造体1の基礎部21と駆動装置19が設置さ
れた受け梁23とを振動の節とし両節間の中央を腹とし
て鉄骨構造体1全体が水平方向に振動するものである。
【0016】図4に示すように、上記モードIIおよびモ
ードIII は、ともに上下各段に設けられた梁9が各段毎
に共通して有する固有振動モードである。上記両モード
II,III の振動は、図4の縦方向の梁9,9に例示する
ように、該梁9の両端を節とし両節間の中央を腹として
水平方向に振動するものである。
【0017】そして、図2に示すように、作動中におけ
る駆動装置19(加振源)の振動数が上記各固有振動数
a ,fb ,fc になるとき共振が生じる。これらの固
有振動数fa ,fb ,fc における共振点で低周波音は
極大になり、各共振点における低周波音の大きさは、周
辺の建物に設けられた建具や窓等の振動体を振動させて
低周波音公害を発生させる所定レベル(破線L)を超え
る。上記振動体の固有振動数は概ね6〜10Hzの範囲
内にあり、この範囲内には鉄骨構造体1の固有振動数f
a ,fb がある。そして振動体のうちの窓の固有振動数
がfa ,fb の場合、鉄骨構造体1から固有振動数
a ,fb の低周波音が発生すると窓が共振し、低周波
音公害が発生することになる。一方、6〜10Hzの範
囲外にある鉄骨構造体1の固有振動数fc は窓の固有振
動数とは異なるため、低周波音公害の原因とはならな
い。
【0018】このような現象によって起こる低周波音公
害を防止するため、上記機械式駐車設備Aは、図5〜図
9に示すように、制振構造Bを備える。該制振構造B
は、鉄骨構造体1に、上記モードIの振動を吸収する第
1の動吸振器25Aと、上記モードIIの振動を吸収する
第2の動吸振器27Aとを設けたものである。上記両動
吸振器25A,27Aは動吸振手段を構成する。
【0019】上記第1の動吸振器25Aは、図5および
図6に示すように、基礎部21と受け梁23との間の中
央部に位置する梁9、本実施例では横方向の梁9に設け
られており、これにより上記モードIの振動のほぼ腹に
位置している。上記第1の動吸振器25Aは、4個の付
加振動体29A,29A,…から成り、各付加振動体2
9Aは同一水平面上に設置されている。上記各付加振動
体29Aは、図7に示すように、質量体31と、該質量
体31を梁9に連結する弾性体としての防振ゴム33,
33とから成る。なお、弾性体として、防振ゴム33に
代えてコイルバネや板バネを用いてもよい。上記質量体
31は、梁9上に設けられたベース35上に防振ゴム3
3により弾性的に支持されており、複数の錘板37と、
該複数(図7では4枚)の錘板37,37,…に対して
ボルト38,38により一体に固定された複数の質量調
整ライナー39,39,…とから成る。質量調整ライナ
ー39の数を変化させることによって、質量体31の質
量は微調整できるようになっている。
【0020】上記4個の付加振動体29Aは、それぞれ
の質量体31が同一振動数且つ同位相で振動することに
よって1個の動吸振器として機能するように構成されて
いる。各質量体31の質量の総和はモードIの振動を抑
制するのに必要十分な所定の値に設定されていると共
に、各質量体31は同一質量に設定されている。
【0021】そして、上記第1の動吸振器25A、この
場合各付加振動体29Aは、それぞれの固有振動数fz
が鉄骨構造体1のモードIの固有振動数fa にほぼ同一
に設定され、これにより、モードIの振動を吸収するよ
うに構成されている。具体的には、上記固有振動数fz
は、防振ゴム33の水平方向のばね定数をk、質量体3
1の質量をmとすると、 fz =(k/m)1/2 で与えられ、質量mを調整することによりfz の値をf
a の値とほぼ一致させる。
【0022】上記第2の動吸振器27Aは、図8に示す
ように、上下各段の梁9、本実施例では各段における2
本の縦方向の梁9,9の中央部に設けられており、これ
によりモードIIの振動のほぼ腹に位置している。なお、
図8において、横方向の梁9,9に設けられた第1の動
吸振器25Aの図示は省略されている。
【0023】上記第2の動吸振器27Aは、図9に詳示
するように、第1の動吸振器25Aの付加振動体29A
の質量体31および防振ゴム33と同構造の質量体31
および防振ゴム33から成る。各段のそれぞれ2個の付
加振動体29A,29Aは、質量体31がほぼ同一の振
動数且つ同位相で振動することによって1個の動吸振器
として機能するように構成されている。各質量体31の
質量の総和はモードIIの振動を抑制するのに必要十分な
所定の値に設定されていると共に、各質量体31は同一
質量に設定されている。
【0024】上記各第2の動吸振器27Aは、その固有
振動数fz が鉄骨構造体1のモードIIの固有振動数fb
とほぼ同一の固有振動数に設定され、これにより、モー
ドIIの振動を吸収するように構成されている。
【0025】次に、上記第1実施例の作用、効果につい
て説明するに、鉄骨構造体1に上記第1の動吸振器25
Aを設けたことにより、図2に示すように、モードIの
振動について自由度が1つ増加するために固有振動数が
2つになる。このため、共振曲線M1 には固有振動数f
a の前後に2つの共振点ができる(共振曲線M1 の2つ
の山)。一方、上記第1の動吸振器25Aの固有振動数
z はモードIの固有振動数fa にほぼ同調されている
ので、第1の動吸振器25Aが鉄骨構造体1に代わって
振動してモードIの振動が抑制される。固有振動数fa
の低周波音は上記所定レベル未満の大きさの反共振点N
1 にまで低下し、固有振動数fa を有する窓の共振が抑
制される。
【0026】また、縦方向の梁9に第2の動吸振器27
Aを設けたことにより、共振曲線M2 の2つの山に示す
ように、共振曲線M2 にはモードIIの固有振動数fb
前後に2つの共振点ができるが、第2の動吸振器27A
の固有振動数fz は固有振動数fb にほぼ同調されてい
るので、第2の動吸振器27Aが縦方向の梁9に代わっ
て振動し、モードIIの振動が抑制される。固有振動数f
b の低周波音は上記所定レベル未満の大きさの反共振点
2 にまで低下し、固有振動数fb を有する窓の共振が
抑制される。
【0027】本実施例によれば、鉄骨構造体1に第1お
よび第2の動吸振器25A,27Aを設けることによ
り、窓の2つの固有振動数fa ,fb に相当する鉄骨構
造体1の振動を吸収するようにしているので、上記両動
吸振器25A,27Aだけで低周波音公害の原因になる
モードIおよびモードIIの振動だけを吸収することがで
き、動吸振手段の取付作業を簡易にすると共に設備コス
トを低減することができる。
【0028】図10は本発明の第2実施例に係る機械式
駐車設備の制振構造Cを示す。該制振構造Cは、上記第
1実施例の制振構造Bと同様に、鉄骨構造体1に、上記
モードIの振動を吸収する第1の動吸振器25Bと、上
記モードIIの振動を吸収する第2の動吸振器27Bとが
設けられたものである。第1の動吸振器25Bは4個
(図では1個のみ示す)の付加振動体29Bから成る。
なお、第2の動吸振器27Bは付加振動体29Bと同一
構造であるため、図10において付加振動体29Bと併
せて図示すると共にその説明を省略する。
【0029】上記各付加振動体29Bは、質量体31
と、該質量体31を梁9に連結する弾性体としての防振
ゴム33と、モードIの振動の振動エネルギーを減衰さ
せる減衰手段41とから構成されている。質量体31お
よび防振ゴム33は、上記第1実施例の質量体31およ
び防振ゴム33と同一である。
【0030】上記減衰手段41は、質量体31とベース
35との間に介設された粘性体ダンパ43から成る。該
粘性体ダンパ43は、質量体31の最下段の錘板37の
下面に連結部材45を介して設けられた抵抗板47がベ
ース35上の容器49に充填されたシリコン等の粘性材
料51中に没入され、質量体31の水平方向の振動に伴
い抵抗板47が粘性材料51中を移動し、移動する際に
剪断抵抗が生じることによって減衰力が発生するように
構成されている。減衰手段41における減衰係数と臨界
減衰係数との比である減衰比は、鉄骨構造体1の最適減
衰になるように設定されている。
【0031】ただし、上記第2の動吸振器27Bの減衰
手段41はモードIIの振動の振動エネルギーを減衰させ
るものであり、その減衰比は第2の動吸振器27Bが設
けられた梁9の最適減衰に設定されている。
【0032】上記第2実施例の作用効果、特に第1およ
び第2の動吸振器25B,27Bの粘性体ダンパ43に
よる作用、効果について説明すると、第1の動吸振器2
5Bの粘性体ダンパ43によりモードIの振動の振動エ
ネルギーが消費されるので、図2に示すように、粘性体
ダンパ43を設けた場合の共振曲線Oは、粘性体ダンパ
43がない場合のfa 前後の2つの共振点の山(共振曲
線M1 )が低く抑えられており、fa の周辺の広い範囲
の振動数についてモードIの振動を抑制することができ
る。したがって、上記駆動装置19の振動数が多少変動
してfa 前後の共振点の振動数になっても低周波音を抑
制でき、窓の固有振動数fa の振動をより確実に低減す
ることができる。
【0033】また、上記第2の動吸振器27Bの粘性体
ダンパ43によりモードIIの振動の振動エネルギーが消
費されるので、図2に示すように、粘性体ダンパ43を
設けた場合の共振曲線Oは、粘性体ダンパ43がない場
合のfb 前後の2つの共振点の山(共振曲線M2 )が低
く抑えられ、fb の周辺の広い範囲の振動数についてモ
ードIIの振動を抑制することができる。したがって、上
記駆動装置19の振動数が多少変動してfb 前後の共振
点の振動数になっても低周波音を抑制でき、窓の固有振
動数fb の振動をより確実に低減することができる。
【0034】なお、上記第2実施例では、第1の動吸振
器25Bおよび第2の動吸振器27Bの減衰手段41に
粘性体ダンパ43を用いたが、その他のダンパ、例えば
弾塑性ダンパ、オイルダンパあるいは摩擦ダンパを用い
てもよい。また、減衰手段41として、減衰機能と弾性
機能とを併せ持つ高減衰ゴムを用いてもよい。この場合
には防振ゴム33を使用することなく、高減衰ゴムによ
り第1の動吸振器25Bの付加振動体29Bまたは第2
の動吸振器27Bを梁9に連結する。
【0035】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、鉄骨構
造体に設けられた動吸振手段は周辺の建物に設けられた
振動体の共振を抑制するので、鉄骨構造体が大きな低周
波音が発生する固有振動モードを多数有していても、設
置すべき動吸振手段の種類は上記振動体の固有振動数に
相当する鉄骨構造体の固有振動モードの数だけで足り、
動吸振手段の取付作業を簡易にすると共に設備コストを
低減することができる。
【0036】特に、請求項3に係る発明によれば、動吸
振手段が鉄骨構造体の振動エネルギーを減衰する減衰手
段を備えているので、振動体の固有振動数を含む広い範
囲の振動数について鉄骨構造体の振動が抑制され、動吸
振手段を設けることによって鉄骨構造体の振動において
振動体の固有振動数の前後に2つの共振点が生じた場合
にも該2つの共振点における低周波音を低減でき、低周
波音公害の発生を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る機械式駐車設備の縦
断面図である。
【図2】上記機械式駐車設備の鉄骨構造体における共振
曲線を示す低周波音の特性図である。
【図3】上記鉄骨構造体におけるモードIの振動を示す
骨格図である。
【図4】上記鉄骨構造体におけるモードIIの振動を示す
横断面図である。
【図5】上記鉄骨構造体における第1の動吸振器の配置
を示す骨格図である。
【図6】図5のVI−VI線断面図である。
【図7】上記第1の動吸振器の正面図である。
【図8】上記鉄骨構造体における、第2の動吸振器の配
置を示す横断面図である。
【図9】図8のIX−IX線断面図である。
【図10】本発明の第2実施例に係る機械式駐車設備の
鉄骨構造体に設けられた第1の動吸振器および第2の動
吸振器の一部破断正面図である。
【図11】従来の機械式駐車設備の鉄骨構造体の共振曲
線を示す低周波音の特性図である。
【図12】従来の機械式駐車設備および周辺の建物にお
ける、低周波音の伝播状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 鉄骨構造体 5 駐車装置 25A,25B 第1の動吸振器(動吸振手段) 27A,27B 第2の動吸振器(動吸振手段) 31 質量体 33 防振ゴム(弾性体) 41 減衰手段 A 機械式駐車設備(駐車設備)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄骨構造体内に駐車装置が設置された機
    械式駐車設備において、 上記鉄骨構造体には、駐車設備の周辺の建物に設けられ
    た窓、建具等の振動体の固有振動数とほぼ同一の固有振
    動数を有し、上記振動体の固有振動数に相当する鉄骨構
    造体の振動を吸収する動吸振手段が設けられていること
    を特徴とする機械式駐車設備の制振構造。
  2. 【請求項2】 上記動吸振手段は、質量体と、該質量体
    を上記鉄骨構造体に弾性的に連結する弾性体とを備えて
    いる請求項1記載の機械式駐車設備の制振構造。
  3. 【請求項3】 上記動吸振手段は、質量体と、該質量体
    を上記鉄骨構造体に弾性的に連結する弾性体と、上記鉄
    骨構造体の振動エネルギーを減衰する減衰手段とを備え
    ている請求項1記載の機械式駐車設備の制振構造。
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