JP2717412B2 - 電子レンジ調理用フライ様食品及びその製造方法 - Google Patents

電子レンジ調理用フライ様食品及びその製造方法

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JP2717412B2
JP2717412B2 JP63164773A JP16477388A JP2717412B2 JP 2717412 B2 JP2717412 B2 JP 2717412B2 JP 63164773 A JP63164773 A JP 63164773A JP 16477388 A JP16477388 A JP 16477388A JP 2717412 B2 JP2717412 B2 JP 2717412B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電子レンジやオーブンレンジ等のマイクロ
波調理機によって手軽に調理することのできる電子レン
ジ用フライ様食品及びその製造方法に関する。
〔従来の技術〕
従来の電子レンジ用フライ様食品においては、通常の
出来たてのフライ同様の食感、風味、クリスピー感等を
実現することが困難であった。そのため、各種の研究開
発がなされてきたが、以下に従来公知となっている技術
について述べるとともに、その問題点を指摘する。
特開昭57-129660号公報は、唐揚げ様食品の製造法に
ついて開示している。しかしこの電子レンジ用食品に
は、 予備加熱(プレフライ)していないため、クリスピ
ーな食感が得られない。
唐揚げ粉ミックスを食料品に均一に付着させるため
に、ミックスの各成分を、一旦粉砕し、その後造粒する
必要があるので、工程が煩雑である。
クリスピー感が長時間保持できない。
等の問題点があった。
特開昭58-111651号公報は、食物材料の衣製造方法を
開示している。しかしこの技術を用いた電子レンジ用食
品には、 クリスピーな食感が得られない。
クリスピー感が長時間保持できない。
食品基材が固くなる。
等の問題点があった。
特開昭60-237950号公報は、食品被覆組成物を開示し
ている。しかしこの技術を用いた食品には、 オーブン・レンジで調理する技術に関するものであ
るため、マイクロ波のみで処理した場合には、クリスピ
ー感が弱く戻りが早い。
レンジ加熱した場合製品の表裏に食感の差が出る。
レンジ加熱した場合、粒状低密度パン粉の立ちが悪
い。
オーブン・レンジ調理のため調理時間が長い。
衣の着色ムラがある。
等の問題点があった。
特開昭62-228242号公報は、冷凍フライ類とその製造
方法について開示している。しかし、この電子レンジ用
食品には、 第一、第二バッター層が共に穀粉主体であるので、
穀物臭が出て、風味が劣る。
予備加熱(プレフライ)しているがクリスピーな食
感が少なく、ガム様食感である。
衣の色が淡い。
等の問題点があった。
特開昭63-79564号公報は、天ぷら、フライ、スナック
類揚げ物の製造方法を開示している。しかし、この電子
レンジ用食品には、 形くずれが大きく変形しやすい。
衣がガム様の食感であり、食品基材が固くなる。
生っぽいフライ製品特有の風味がない。
等の問題点があった。
米国特許第4199603号明細書は、パン粉付食品(bread
ed food)の製造方法を開示している。しかし、この食
品には、 オーブン・レンジで調理する技術に関するものであ
るため、マイクロ波のみで処理した場合にはクリスピー
感が弱く、戻りが早い。
オーブン・レンジ調理のため、調理時間が長い。
衣のはがれがある。
等の問題点があった。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、上記の従来技術に鑑みて、次のような課題
を解決しようとするものである。
すなわち本発明の目的は、衣の食感がクリスピーでそ
のクリスピー感が長時間保持され、衣のはがれや着色ム
ラがなく、製品の油含量が少なく、食品基材の食感をソ
フトに保て、製品のボリューム感が調整可能である、新
規な電子レンジ用フライ様食品を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本願第1の発明は、食品基材の外側に、少なくともバ
ッター層、第1ブレッダー層、エマルジョン層及び第2
ブレッダー層がこの順に形成されていることを特徴とす
る、電子レンジ用フライ様食品を提供するものである。
本願第2の発明は、食品基材の外側に、少なくともエ
マルジョン層、第1ブレッダー層、バッター層及び第2
ブレッダー層がこの順に形成されていることを特徴とす
る電子レンジ用フライ様食品を提供するものである。
本願第3の発明は、第2ブレッダー層の外側に、更に
少なくとも外層被膜材層が形成されていることを特徴と
する上記第1又は第2発明の電子レンジ用フライ様食品
を提供するものである。
本願第4の発明は、各層が形成された後、少なくとも
該各層が予備加熱されていることを特徴とする上記のい
ずれかの発明の電子レンジ用フライ様食品を提供するも
のである。
本願第5の発明は、冷凍されていることを特徴とす
る、上記のいずれかの発明の電子レンジ用フライ様食品
を提供するものである。
本願第6の発明は、食品基材の外側に各層を形成した
後、0.5分間以上保持し、その後予備加熱することを特
徴とする、上記のいずれかの発明の電子レンジ用フライ
様食品の製造方法を提供するものである。
以下、本発明を更に詳細に説明する。
I.食品基材 本発明おいては、公知のフライ食品に用いられるあら
ゆる具材を食品基材として用いることが出来る。
かかる食品基材としては、例えば穀類、いも及び澱粉
類、ドーナツ等の菓子類、種実類、豆類、魚介類、獣鳥
鯨肉類、卵類、乳類、野菜類、果実類、きのこ類、藻
類、これら1種又は2種以上組み合わせた調理加工品を
挙げることができ、これらは予め加熱処理されていても
よい。
また、この食品基材には小麦粉や澱粉類、微粉砕した
パン粉を用いて、公知の方法で打ち粉されていてもよ
い。
II.バッター層 本発明において用いるバッター層は、少なくとも、水
分と、穀粉類及び/又は澱粉類とを含み、必要に応じて
調味料類、膨張剤、香料、香辛料、品質安定剤、着色
料、油脂類を含んでおり、水分以外の上記物質を100重
量部に対して、水分を70〜350重量部加えて、ミキサー
等で混合したものである。
ここで水分としては、水の他、牛乳、ワイン、ビー
ル、アミノ酸液、豆乳、ジュース・お茶、その他の水分
を含む材料を適宜選択使用することが出来る。
また穀粉類としては、小麦粉、ライ麦粉、オーツ粉
末、大麦粉、米粉、とうもろこし粉、及び、それらの化
工物などを例示することができる。
バッターの配合比は、穀粉類30〜90重量部、澱粉類70
〜10重量部、食塩2〜20重量部、香辛料1〜5重量部、
水分100〜200重量部であることが好ましい。
バッター層を食品基材上又は第1ブレッダー層上に付
着させるには、噴霧、塗布、流下又は浸漬により付着さ
せることができ、公知のバタリングマシンを使用するこ
とができる。
このバッター層は、調理終了後も固形分として残るの
で、食品基材と第1ブレッダー層又は第1ブレッダー層
と第2ブレッダー層を結着せしめ、食感をクリスピーに
し、保形性を与える役割を果たす。
III.第1ブレッダー層 第1ブレッダー層は、パン粉又はパン粉代替物からな
り、必要により、調味料類、香料、香辛料、着色料、品
質安定剤等のうち少なくとも1種以上含むことができ
る。
パン粉又はパン粉代替物の粒度は6〜120M程度が好ま
しく、パン粉代替物は、クラッカーミール、コーンミー
ル・オートミール等の穀粒、あるいは、その粉砕物、穀
類等を加熱膨化処理したものを使用することができる。
またパン粉又はパン粉代替物は、マイクロ波処理では発
色しにくいため、予め原料に着色料を添加するか、ロー
スト処理等をして、色付けしたものを用いることが好ま
しい。パン粉又はパン粉代替物の水分は10%以下である
ことが好ましいが、水分を10%以下にするためにはロー
スト処理、フライ処理、熱風乾燥処理等を行なえばよ
い。
このブレッダー層は電子レンジ調理後の食感をクリス
ピーにし、そのクリスピー感を長時間保持する役割を果
たす。
IV.エマルジョン層 エマルジョン層は少なくとも食用油脂、水分、及び乳
化安定剤を含み、必要に応じて穀粉類、澱粉類、調味料
類、膨張剤、香料、香辛料、品質安定剤、着色料等を含
んでもよい。
ここで用いる食用油脂としては、大豆油、綿実油、ピ
ーナッツ・オイル、コーン・オイル、サフラワー油、パ
ーム油等の植物油脂、ラード、ヘッド、バター等の動物
油脂、さらにこれらの油脂に水添したものや、それらの
分別油脂の1種又は2種以上を組み合わせて使用するこ
とができる。
エマルジョン層中の油脂の割合は20〜90重量%であ
る。20重量%より少ないと外観がカサカサして、食感が
固いものになり好ましいクリスピー感が得られない。90
重量%より多いと、マイクロ波調理中にパン粉の脱落が
多く、又、油の流出も増加して、やはり好ましいクリス
ピー感が得られない。
水分としては、水の他、牛乳、ワイン、ビール、アミ
ノ酸液、豆乳、ジュース、お茶、その他の水分の含む材
料を適宜選択使用することができる。エマルジョン層中
の水分の割合は10〜80%である。水分の割合によってエ
マルジョンの生地性を調整し、エマルジョンの付着量を
コントロールすることができる。
乳化安定剤としては、次のようなものを用いることが
できる: 全卵、卵白、卵黄、カゼイン、ホエー、脱粉、バイタ
ルグルテン、大豆タンパク、ゼラチン等の蛋白質類、 α化デンプン、ペクチン、天然ガム類、デキストリ
ン、マンナン、キチン、カラギーナン等の多糖類、 レシチンやショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸
エステル、グルセリン脂肪酸エステル等の脂肪酸エステ
ル類、 CMC、MC、アルギン酸ソーダ等の合成糊料等。
エマルジョン層中の乳化安定剤(乾物)の割合は、1
〜10重量%である。
またエマルジョンの調製には家庭用のミキサーやホモ
ジナイザー、コロイドミル等の公知の乳化機を用いるこ
とができる。エマルジョンの構成を調整することによ
り、パン粉の付着性をコントロールでき、エマルジョン
としてはo/w型、w/o型どちらでも用いることができる。
このエマルジョン層を食品基材上又は第1ブレッダー
上に設けることにより、以下のような効果を得ることが
出来る。
イ) マイクロ波調理された製品の食感がクリスピーと
なり、そのクリスピー感を長時間保持することができ
る。
ロ) 衣の火通りが良いため、衣の着色にムラがなく好
ましいきつね色にできる。
ハ) 衣の火通りが良いため、マイクロ波調理の時間が
短時間でよい。
ニ) エマルジョン層には穀粉類、澱粉類がないか、も
しくは微量なので製品中での水分移行が少なく、食品基
材をソフトに保つことができ、調理後の食品をジューシ
ーなものとする。
V.第2ブレッダー層 第2ブレッダー層は、第1ブレッダー層と同様にパン
粉又はパン粉代替物を主体とするものであって、その他
の要件についても同様である。
ただし、第2ブレッダー層のパン粉又はパン粉代替物
の粒度は、第1ブレッダー層より粗めであることが好ま
しく、2〜60Mであることが好ましい。
この第2ブレッダー層は、電子レンジ調理後の食感を
クリスピーにし、クリスピー感を長時間維持させる役割
を果たす。
尚、本発明においては、この第2ブレッダー層の外側
に更にエマルジョン層やブレッダー層が設けられていて
もよく、その場合は、一層のボリューム感やクリスピー
感を出すことが出来る。
VI.外層皮膜材層 外層皮膜材層は、蛋白質類、多糖類及び合成糊料類か
らなる群より選ばれる少なくとも1種を主成分とする。
蛋白質類としては、全卵、卵白、卵黄、カゼイン、ホ
エー、脱粉、バイタルグルテン、大豆タンパク、ゼラチ
ン等を用いることが出来る。
多糖類としては、α化デンプン、ペクチン、天然ガム
類、デキストリン、マンナン、キチン、カラギーナン等
を用いることが出来る。
合成糊料としては、CMC、MC、アルギン酸ソーダ等を
用いることが出来る。
この中で特に好ましい効果を与えるものは、卵白であ
る。この場合、卵白としては、卵白粉、凍結卵白、液卵
白が使用でき、濃度1〜30%(卵白粉重量として)の水
溶液として用いることができる。濃度1%未満であると
効果がなく、濃度30%を越えると着色が濃くなり食感が
固くなる。
外層皮膜材層は本発明の電子レンジ用フライ様食品の
最外層として形成され、各層が設けられた食品基材に対
して、外層皮膜材の噴霧、流下、塗布又は浸漬等の方法
で設けられる。
外層皮膜材層を設けることにより、以下のような効果
が生じる。
イ) 外層皮膜材層は予備加熱時、冷凍輸送時、貯蔵
時、マイクロ波加熱時のパン粉又はパン粉代替物の脱落
を防ぐ。
ロ) 外層皮膜材層はパン粉又はパン粉代替物に付着す
ることにより、ブレッダー層のクリスピーな食感を改善
する。
ハ) 外層皮膜材層の使用により、製品表面が明るいき
つね色になる。
ニ) 外層皮膜材層の使用により、冷凍中の水分の飛散
が抑制され、特に予備加熱時及びマイクロ波調理時の製
品重量の減量率が少なくなる。
VII.各層の重量比 本発明の電子レンジ用フライ様食品の各層の好ましい
重量比は次の通りである。
衣付けされた製品の予備加熱前重量を100として、バ
ッター層は2〜15%、第1ブレッダー層は2〜15%、エ
マルジョン層は5〜40%、第2ブレッダー層は2〜15
%、外層皮膜材は、0.001〜1%である。
また衣付けされた製品の、予備加熱前重量を、100と
すると、バッター層、第1ブレッダー層、エマルジョン
層、第2ブレッダー層及び外層皮膜材層の合計が、20〜
60%である。
VIII.予備加熱前の保持 本発明においては、食品基材上に各層及び必要に応じ
て外層皮膜材層を形成した後、予備加熱の前に0.5分間
以上、製品を保持することにより、特有の効果を得るこ
とが出来る。保持時間は上記目的を達する様に適宜設定
すれば良いが、好ましくは5分以上が良い。保持温度は
常温、冷蔵、冷凍のいずれでもよく、−20〜20℃程度が
適当である。
この保持により、食品基材上に形成された各層間をな
じませ衣の強度を強くすることができる。
IX.予備加熱 本発明において、予備加熱には、フライング、ベーキ
ング、遠赤外線、近赤外線等の赤外線処理を用いること
ができる。
ベーキング処理又は赤外線処理をする場合は、衣付け
工程終了後又は外層皮膜材をコーティングした後、油脂
をスプレー等することもできる。
フライングは、油脂140〜220℃でフライ時間10〜600
秒、好ましくは10〜200秒行うことが出来る。
ベーキングは温度が100〜250℃でベイク時間1〜30分
である。
上記条件より弱い予備加熱であると、衣の食感がクリ
スピーでなくなり衣の着色が淡く、衣の固化が不十分で
衣がはなれ易く、変形し易くなり、マイクロ波での調理
時間が長くなる。また、上記条件より強い予備加熱であ
ると、衣の食感が固くなり、衣の着色が濃くなる。
本発明において予備加熱のもたらす効果は以下の通り
である。
予備加熱すると、マイクロ波調理時に衣の食感がクリ
スピーとなり、そのクリスピー感が長時間維持できる。
また衣の着色をコントロールし、好ましいきつね色にで
きる。更に衣が加熱固化されるので、衣のはがれがなく
変形がない。マイクロ波での調理時間を短縮することが
できる。
X.冷凍保存 本発明の電子レンジ用フライ様食品を、予備加熱前ま
たは予備加熱後冷凍することにより、食品流通上都合の
よい冷凍食品とすることが出来る。
XI.組み合わせた食品類 本発明の電子レンジ用フライ様食品を各種の食品と組
み合わせて用いることができる。
その例を挙げると、次の通りである。
食パン、フライパン、ライ麦パン等にはさんでサンド
イッチ様、バンズにはさんでハンバーガー様として用い
る。
ドーナツ、スポンジケーキ、パンケーキ、クレープ等
にはさんだ又はくるんだ食品として用いる。
中華麺にのせたカツラーメン様食品として用いる。
タレ、卵類、野菜類等を組み合わせた、カツ丼の素と
して用いる。
惣菜類、ご飯類、パン類等と組み合わせたレンジ用TV
ディナーとして用いる。
上記の組み合わせ食品のうち、カツ丼、カツラーメン
等の汁ものに用いる場合は、特にクリスピー感が汁によ
って損なわれることなく長時間保持されるので、好適で
ある。
これらの組み合わせ食品を、そのまま冷凍して市場に
流通させることができる。
XII.マイクロ波調理 例えば発振周波数、2450±50MHz、高周波出力500w、2
00w相当等の電子レンジを使用し、ガラス陶器、紙、ポ
リプロピレン等の合成樹脂製の容器等に入れて1食分相
当で、30〜300秒調理して食する。
調理機としては、電子レンジやオーブンレンジを用い
ることが出来る。
〔発明の効果〕
本発明の効果は、以下の通りである。
マイクロ波調理により短時間でフライ様食品を製造
することができる。
製品の油含量が少なくカロリーが低い。
衣の食感がクリスピーで、クリスピー感が長時間保
持できる。
製品のボューム感が調整可能である。
食品基材の食感がソフトに保たれ、ジューシーであ
る。
衣の着色ムラがなく、好ましいきつね色にできる。
衣のはがれがない。
〔実施例〕
以下、実施例及び比較例によって本発明を更に具体的
に説明する。本明細書中特に指定せず%を用いている場
合、重量%を意味する。
比較例1 特開昭60-237950号公報の実施例1に従って下記の結
果を得た。本発明と比較して、エマルジョン層及び第2
ブレッダー層が存在しない。また外層皮膜材、予備加熱
の前の保持が存在しない。
(方法) タラの切身85gの表面に第一表で示す、プレダストを
付着させ、次に表2で示すねり粉を調製し、付着させ、
さらに水分8%の東洋風パン粉99.0重量部と食塩1.0重
量部混合したものを付着させた。これを199℃のショー
トニング中で45秒間白化フライし、更に、−20℃に冷凍
した。
1週間後、これを冷凍庫から取り出し(株)東芝製電
子レンジ(商品名「アラカルト」)で120秒間マイクロ
波調理した。
第1表 小麦粉(灰分0.44、蛋白8.5) 41.875% 小麦粉(灰分0.55、蛋白9.0) 10.00 微粉砕高密度パン粉 40.00 卵白粉 8.00 ホワイト・ペッパー 0.125 合 計 100.0 % 第2表 ミックス配合 粉末ジュース 0.5% リン酸カルシウム 2.4 重曹 2.0 蛋白粉 3.0 グラニュー粉 3.0 食塩 6.0 脱脂大豆粉 1.6 小麦粉(灰分0.35、蛋白7.5) 56.5 クリスプ・フィルム・スターチ 25.0 〔ナショナル・スターチ(National Starch)社製〕 合計 100.0% 比較例2、3 本発明と比較して、比較例2はバッター層、第1ブレ
ッダー層及び予備加熱が存在せず、比較例3はバッター
層及び第1ブレッダー層が存在しない。外層皮膜材及び
予備加熱前の保持時間は、共に存在しない。
(方法) タラの切身85gの表面に加工澱粉(商品名「ハイソフ
ト」)でパウダリングし、 からなるエマルジョンを調製し、このエマルジョンを上
記パウダリング済みの食品基材に塗布してバタリングを
行なった後、水分9%のパン粉(7〜20M)を用いてブ
レッディングし、−20℃まで直ちに、凍結した(比較例
2)。
一方、ブレッディングした後フライ温度199℃で45秒
間プレフライして、直ちに−20℃まで凍結した(比較例
3)。
これらを一週間後、冷凍庫から取り出し(株)東芝製
電子レンジ(商品名「アラカルト」)で120秒間マイク
ロ波調理した。比較例1、2、3で得られた魚フライ様
食品に対し、専門パネル20人により官能評価(5点評価
法)を行なった。結果を第3表に示す。
実施例1、比較例4 特開昭62-228242号公報の実施例1に沿って下記の結
果を得た。
本発明に比べて、比較例4は、エマルジョン層の代わ
りに通常のバッター層が使用されている。外層皮膜材及
び予備加熱前の保持時間は、共に存在しない。
(方法) コロッケの具60重量部の表面に、 を混合して得たバッター液をバタリングして次に、 の混合物をブレディングした。さらに、これに を混合して得た通常のバッター液をバタリングして次い
で4Mのパン粉をブレッディングした。パーム油温175℃
で3分間フライし、油を切って冷却し−30℃で急速凍結
した(比較例4)。
一方、通常のバッター液に代えてサラダ油30%、牛乳
68%、ショ糖脂肪酸エステル2%からなるエマルジョン
を調製した他は比較例4と同様にして本発明のフライ様
コロッケ品を得た(実施例1)。結果を第4表に示す。
実施例2、3、4比較例5、6 実施例2には外層皮膜材が存在するが、予備加熱前の
保持時間は存在しない。実施例3も同様であるが、予備
加熱をプレフライではなくオーブンで行っている点が異
なる。実施例4も実施例2と同様であるが、第1及び第
2ブレッダーに用いたパン粉の水分が高い。比較例5も
実施例2と同様であるが、エマルジョン層の油脂分が、
本発明より少ない。比較例6も実施例2と同様である
が、予備加熱が存在しない。
タラ切身40gの表面に を混合して得た、バッター液をバタリングマシンによっ
てバタリングしてバッター層を設けた。次にロースト処
理した水分8%のパン粉(12〜20Mが90%以上)をブレ
ッディングして第一ブレッダー層とした。
さらに、これに からなる混合液をホモジナイザーで2000rpm、3分間乳
化し、エマルジョンを得た。このエマルジョンをバタリ
ングマシンによって、バタリングしてエマルジョン層と
した。
を混合して得たパン粉をブレッディングマシンでブレッ
ディングし第2ブレッダー層を設けた。次に卵白溶液
(濃度20%)をスプレーし、外層皮膜材を設けた。
フライ用油脂油温200℃、40秒間、プレフライし放冷
後、ただちに−30℃まで急速凍結した(実施例2)。
実施例2のプレフライの代わりに、200℃のコンベク
ションオーブンで15分間加熱処理した(実施例3)。
実施例2の第一ブレッダー層、第二ブレッダー層に用
いたロースト処理パン粉の代わりに、水分15%のドライ
パン粉を用いた以外は実施例2と同じにした(実施例
4)。
実施例2のエマルジョン層の代わりに第2表に示すミ
ックス配合品100%に、ショートニング25%、水125%を
加えて調整した、通常のバッター液を付着させた以外
は、実施例2と同じにした(比較例5)。
実施例2のプレフライ工程を除いた以外は、実施例2
と同じにした(比較例6)。
実施例2、3、4、及び比較例5、6の冷凍品を1か
月間貯蔵した後、2450MHzの電子レンジ(三洋電機製)
で各々、1分30秒マイクロ波調理したものを20名の専門
パネラーにかけて、5点評価法にて評価した結果を第5
表に示した。
実施例5、6、7 実施例5、6、7においては、第2ブレッダー層の外
側に更にエマルジョン層及び第3ブレッダー層を設け
た。実施例5においては、外層皮膜材は存在しないが、
予備加熱前の保持時間が存在し、実施例6においてはい
ずれも存在せず、実施例7においては、外層皮膜材層が
存在するが、予備加熱前の保持時間が存在しない。
(方法) トリ、ささみ50gの表面に、加熱押出処理小麦粉粉砕
品をまぶし、打と粉し、 を混合して得たバッター液をバタリングして、バッター
層を設けた、次にロースト処理した水分8%のパン粉
(12〜20Mが90%以上)をブレッディングして、第1ブ
レッダー層とした。さらにこれに からなる混合液を乳化してエマルジョン層を得、バタリ
ングしてエマルジョン層とした。
次に水分が8%のクラッカーミール(12〜20Mが90
%)をブレッディングして、第2ブレッダー層とした。
食品基材の表面の打ち粉、バッター層、第1ブレッダー
層、エマルジョン層、第2ブレッダー層を設けた。その
上に からなるエマルジョン層を付着させロースト処理した水
分9%のパン粉(8〜20Mが90%以上)をブレッディン
グして第3ブレッダー層とした。これを5℃で30分保持
してただちに油温200℃、40秒間プレフライした後、−3
0℃まで急速凍結した。(実施例5)。
実施例5の5℃の30分間の保持時間をとらないこと以
外は実施例5と同じにした(実施例6)。
又、実施例6のプレフライ前に濃度5%のカラギーナ
ン水溶液を塗布した以外は実施例6と同じにした(実施
例7)。
実施例5、6、7、の冷凍品を1か月間貯蔵した後24
50MHzの電子レンジ(シャープ(株)製)で各々、2分
マイクロ波調理したものを20名の専門パネラーにかけて
5点評価法にて評価した。
結果を第6表に示した。
実施例8 市販の菓子パンを1×2×10(cm)のスティック状に
カットし実施例2で用いたバッター液、第1ブレッダ
ー、エマルジョン、第2ブレッダーを付着させ、フライ
用油脂を用いて、温度200℃40秒間プレフライし、放冷
後5℃で、48時間貯蔵した。これを2450MHzの電子レン
ジ(シャープ(株)製)で50秒間マイクロ波調理したも
のを食したところ、衣の食感がクリスピーで、さっぱり
した風味のスナックフライ様食品が得られた。
実施例9 実施例2と同様の方法で、ただしバッター層とエマル
ジョン層の位置を入れ代えて、本発明の電子レンジ用フ
ライ様食品を製造した。
結果を第7表に示す。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】食品基材の外側に、少なくともバッター
    層、第1ブレッダー層、食用油脂20〜90重量%、水分10
    〜80重量%及び乳化安定剤(乾物重量)1〜10重量%を
    含有するエマルジョン層及び第2ブレッダー層がこの順
    に形成され、さらに予備加熱処理がなされていることを
    特徴とする、電子レンジ用フライ様食品。
  2. 【請求項2】食品基材の外側に少なくとも、食用油脂20
    〜90重量%、水分10〜80重量%及び乳化安定剤(乾物重
    量)1〜10重量%を含有するエマルジョン層、第1ブレ
    ッダー層、バッター層及び第2ブレッダー層がこの順に
    形成され、さらに予備加熱処理がなされていることを特
    徴とする、電子レンジ用フライ様食品。
  3. 【請求項3】第2ブレッダー層の外側に、更に少なくと
    も外層被膜材層が形成されていることを特徴とする請求
    項(1)又は(2)記載の電子レンジ用フライ様食品。
  4. 【請求項4】冷凍されていることを特徴とする、請求項
    (1)〜(3)のいずれか1項記載の電子レンジ用フラ
    イ様食品。
  5. 【請求項5】食品基材の外側に各層を形成した後、0.5
    分間以上保持し、その後予備加熱することを特徴とす
    る、請求項(1)〜(4)のいずれか1項記載の電子レ
    ンジ用フライ様食品の製造方法。
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