JP2717003B2 - アルコキシ基含有シロキサン化合物 - Google Patents

アルコキシ基含有シロキサン化合物

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JP2717003B2
JP2717003B2 JP16936389A JP16936389A JP2717003B2 JP 2717003 B2 JP2717003 B2 JP 2717003B2 JP 16936389 A JP16936389 A JP 16936389A JP 16936389 A JP16936389 A JP 16936389A JP 2717003 B2 JP2717003 B2 JP 2717003B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はアルコキシ基含有シロキサン化合物に関し、
さらに詳しく言うと、たとえば合成樹脂の改質、塗料用
組成物の原料等に好適に利用することのできる新規なア
ルコキシ基含有シロキサン化合物に関する。
[従来技術および発明が解決しようとする課題] シロキサン化合物は撥水性、離型性、防染性等の界面
特性や耐熱性などの諸特性に優れることが知られてい
る。
そして、このシロキサン化合物を用いてなるシリコー
ン樹脂は、前記の諸特性に優れた合成樹脂成形品にする
ことのできる樹脂として広く用いられている。
このシリコーン樹脂におけるシロキサン化合物として
は、主に直鎖のポリシロキサン化合物が用いられてお
り、分子内に合成樹脂との反応性基を持たないものはブ
レンドにより、また分子内に合成樹脂との反応性基を持
ったものは化学結合により、合成樹脂に導入されてい
る。
しかしながら、従来はポリシロキサン化合物における
ポリシロキサンの有する作用乃至機能のみに頼って合成
樹脂の特性の改善を図っていたので、特性改善の効果の
向上は頭打ちであり、特に合成樹脂についてのより優れ
た機能特性への要求が高まるにつれて、従来のポリシロ
キサン化合物ではこの要求に応えることが困難になって
きた。
具体的には、たとえば目的の特性を得るために、ポリ
シロキサン化合物の添加割合を大きくすると、合成樹脂
の他の物性に悪影響を及ぼすという問題がある。特に、
両末端が同一の置換基で構成されたいわゆる両末端変性
シリコーンにおいては、両末端の置換基が目的合成樹脂
との反応性基ではない場合に、ブリード現象のために添
加量を増やすことができなくて目的の特性を必ずしも得
ることができないとともに、目的の特性が得られたとし
ても、経時的な性能の劣化が著しくてその特性を長期間
維持することができないという欠点がある。また、両末
端に目的合成樹脂との反応性基を持ったポリシロキサン
化合物であっても、これを合成樹脂の表面改質に用いる
場合には、目的の特性を得るために添加量を大きくしな
ければならないので、他の物性の低下が著しいという問
題がある。さらに、片末端変性ポリシロキサン化合物に
おいても、合成樹脂との反応性基を持たない方の分子鎖
末端は、トリメチルシロキシ基で構成されているのが一
般的であり、合成樹脂の特性の改善を専らシロキサン化
合物の有する作用乃至機能に頼っているので、前述の如
きより優れた機能特性の要求に対して充分に応じること
ができなかったり、目的の特性を得るために添加量を大
きくすると、他の物性に悪影響を及ぼすことがある等の
問題がある。また、撥油性という特性面においては、末
端をトリメチルシロキシ基で連鎖停止したジメチルシロ
キサンのみ化合物では、特性の改善は殆ど見られないこ
とも指摘されている。
一方、塗料の分野においては、耐水性、耐候性、耐薬
品性、撥水性および低摩耗性などの特性を付与する目的
でフッ素化合物の導入が行なわれている。
しかしながら、フッ素化合物を導入してなる塗料にお
いては、塗布する基材との密着性が悪いことが大きな問
題である。
そこで、塗布する基材との密着性の向上を図るために
は、他に硬化成分を必要とする常温硬化型の2液型塗料
にしたり、常に同一特性の生成物を得るのが困難である
フルオロオレフィン、ビニルエーテルおよびオレフィン
性不飽和化合物と加水分解基を有するシリコーン化合物
などとの共重合物を用いたりする必要がある。
しかしながら、2液型塗料にしたり、共重合物を用い
たりした場合においても、基材との密着性や経時的な特
性の低下などの点で要求特性を充分に満足するまでに至
っていないのが現状である。
本発明は前記の事情に基いてなされたものである。
本発明の目的は、たとえば、合成樹脂の改質や塗料組
成物の原料に用いると、他の物性の低下を招かないで、
撥水性、離型性、防染性、撥油性等の界面特性、耐熱
性、耐水性、耐候性、耐薬品性、低摩耗性などの目的特
性を著しく改善することのできる新規なアルコキシ基含
有シロキサン化合物を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 前記課題を解決するために、本発明者等が鋭意研究し
た結果、α位にフッ素原子含有置換基を有するとともに
ω位にアルコキシ基を有するシロキサン化合物、α位も
しくはα′位にフッ素原子含有置換基を有するとともに
ω位にアルコキシ基を有するシロキサン化合物、α位、
α′位もしくはα″位にフッ素原子含有置換基を有する
とともにω位にアルコキシ基を有するシロキサン化合
物、α位にフッ素原子含有置換基を有するとともにω,
ω′位にアルコキシ基を有するシロキサン化合物および
α位にフッ素原子含有置換基を有するとともにω,
ω′,ω″位にアルコキシ基を有するシロキサン化合物
は、いずれも、たとえば、合成樹脂の改質や塗料組成物
の原料に用いると、他の物性の低下を招かないで、撥水
性、離型性、防染性、撥油性等の界面特性、耐熱性、耐
水性、耐候性、耐薬品性、低摩耗性などの目的特性を著
しく改善することができることを見い出して、本発明に
到達した。
すなわち、第1の発明の構成は、次の一般式(I); {ただし、(I)式中、jは1〜2000の整数であり、
R5はペンタフルオロフェニル基、3−(ヘプタフルオロ
イソプロポキシ)プロピル基、1,1,2,2−テトラフルオ
ロエチル基または次式(II); CbHcF2b-c+1 (II) [式(II)式中、bは3〜18の整数であり、cは0から
2bの整数を表わす。] で示される直鎖もしくは分岐状のフルオロアルキル基を
表わし、X1は次式(III); {式(III)中、R1は次式(XIII); -O-(CH2CH2O)d(CH2CH(CH3)O)e-R0 (XIII) [式(XIII)中、dおよびeはそれぞれ独立に0〜3の
整数を表わし、R0は炭素原子数1〜6の炭化水素基を表
わす。]で示されるアルコキシ基含有置換基を表わし、
R2、R3およびR4はそれぞれ独立に炭素原子数1〜4のア
ルキル基またはフェニル基を表わし、Xは炭素原子数2
〜12の直鎖もしくは分岐状の2価の炭化水素基または次
式(XIV); [式中(XIV)中、R6およびR7はそれぞれ独立に炭素原
子数0〜3の2価の炭化水素基である。] で示される2価の置換基を表わし、aは0〜2の整数を
表わす。] で示される置換基または次式(IV); [式(IV)中、R1、R4およびaはそれぞれ前記と同じ意
味を表わす。] で示される置換基である。} で示されるアルコキシ基含有シロキサン化合物であり、 第2の発明の構成は、前記式(I)においてR5で示さ
れる置換基が、3,3,3−トリフルオロプロピル基、トリ
デカフルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロオクチル基、
3−(ヘプタフルオロイソプロポキシ)プロピル基、1,
1,2,2−テトラフルオロエチル基またはヘプタデカフル
オロ−1,1,2,2−テトラハイドロデシル基であり、前記
式(III)または前記式(IV)においてR1で示されるア
ルコキシ含有置換基が、メトキシ基、エトキシ基、フェ
ノキシ基または2−メトキシエトキシ基である第1の発
明におけるアルコキシ基含有シロキサン化合物であり、 第3の発明の構成は、次の一般式(V); {ただし、式(V)中、kおよびlはそれぞれ独立に
1〜2000の整数を表わし、R8はペンタフルオロフェニル
基、3−(ヘプタフルオロイソプロポキシ)プロピル
基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基または前記式(I
I)で示される直鎖もしくは分岐状のフルオロアルキル
基であり、R9は炭素原子数1〜6のアルキル基、フェニ
ル基、ペンタフルオロフェニル基、3−(ヘプロタフル
オロイソプロポキシ)プロピル基、1,1,2,2−テトラフ
ルオロエチル基または前記式(II)で示される直鎖もし
くは分岐状のフルオロアルキル基であり、X2は次式(V
I); [式(VI)中、R1、R2、R4、Xおよびaはそれぞれ前記
式(III)におけるのと同じ意味を表わす。] または次式(VII); [式(VII)式、R1は前記と同じ意味を表わす。] で示される置換基を表わす。} で示されるアルコキシ基含有シロキサン化合物であり、 第4の発明の構成は、前記式(V)においてR8が、ペ
ンタフルオロフェニル基、3,3,3−トリフルオロプロピ
ル基、トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロオ
クチル基、3−(ヘプタフルオロイソプロポキシ)プロ
ピル基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基またはヘプ
タデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロデシル基で
あり、R9が、炭素原子数1〜6のアルキル基、フェニル
基、ペンタフルオロフェニル基、3,3,3−トリフルオロ
プロピル基、トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハイ
ドロオクチル基、3−(ヘプタフルオロイソプロポキ
シ)プロピル基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基ま
たはヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロデ
シル基であり、前記式(VI)または前記式(VII)にお
けるR1が、メトキシ基、エトキシ基、フェノキシ基また
は2−メトキシエトキシ基である第3の発明におけるア
ルコキシ基含有シロキサン化合物であり、 第5の発明の構成は、次の一般式(VIII); {ただし、式(VIII)中、m、nおよびpはそれぞれ
独立に1〜2000の整数を表わし、R10はペンタフルオロ
フェニル基、3−(ヘプタフルオロイソプロポキシ)プ
ロピル基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基または前
記式(II)で示される直鎖もしくは分岐状のフルオロア
ルキル基を表わし、R11およびR12はそれぞれ独立に炭素
原子数1〜6のアルキル基、フェニル基、ペンタフルオ
ロフェニル基、3−(ヘプタフルオロイソプロポキシ)
プロピル基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基または
前記式(II)で示される直鎖もしくは分岐状のフルオロ
アルキル基を表わし、X3は次式(IX); [式(IX)中、R1、R4、Xおよびaはそれぞれ前記式
(III)におけるのと同じ意味を表わす。]または次式
(X); [式(X)中、R1は前記と同じ意味を表わす。]で示さ
れる置換基を表わす。} で示されるアルコキシ基含有シロキサン化合物であり、 第6の発明の構成は、前記式(VIII)においてR
10が、ペンタフルオロフェニル基、3,3,3−トリフルオ
ロプロピル基、トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハ
イドロオクチル基、3−(ヘプタフルオロイソプロポキ
シ)プロピル基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基ま
たはヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロデ
シル基であり、R11およびR12はそれぞれ独立に炭素原子
数1〜6のアルキル基、フェニル基、ペンタフルオロフ
ェニル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、トリデカ
フルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロオクチル基、3−
(ヘプタフルオロイソプロポキシ)プロピル基、1,1,2,
2−テトラフルオロエチル基またはヘプタデカフルオロ
−1,1,2,2−テトラハイドロデシル基であり、前記式(I
X)または前記式(X)におけるR1で示されるアルコキ
シ基含有置換基が、メトキシ基、エトキシ基、フェノキ
シ基または2−メトキシエトキシ基である第5の発明に
おけるアルコキシ基含有シロキサン化合物であり、 第7の発明の構成は、次の一般式(XI); [ただし、式(XI)中、qおよびrはそれぞれ独立に0
〜2000の整数を表わし、R13はペンタフルオロフェニル
基、3−(ヘプタフルオロイソプロポキシ)プロピル
基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基または前記式(I
I)で示される直鎖もしくは分岐状のフルオロアルキル
基を表わし、R14は炭素原子数1〜4のアルキル基また
はフェニル基を表わし、X4およびX5はそれぞれ前記式
(III)で示される置換基を表わす。] で示されるアルコキシ基含有シロキサン化合物であり、 第8の発明の構成は、前記式(XI)においてR13で示
される置換基が、3,3,3−トリフルオロプロピル基、ト
リデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロオクチル
基、3−(ヘプタフルオロイソプロポキシ)プロピル
基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基またはヘプタデ
カフルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロデシル基であ
り、前記式(III)においてR1で示されるアルコキシ基
含有置換基が、メトキシ基、エトキシ基、フェノキシ基
または2−メトキシエトキシ基である第7の発明におけ
るアルコキシ基含有シロキサン化合物であり、 第9の発明の構成は、次の一般式(XII); [ただし、式(XII)中、a、tおよびuは、それぞ
れ独立に0〜2000の整数を表わし、R13はペンタフルオ
ロフェニル基、3−(ヘプタフルオロイソプロポキシ)
プロピル基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基または
前記式(II)で示される直鎖もしくは分岐状のフルオロ
アルキル基を表わし、X6、X7およびX8はそれぞれ前記式
(III)で示される置換基を表わす。] で示されるアルコキシ基含有シロキサン化合物であり、 第10の発明の構成は、前記式(XII)においてR13で示
される置換基が、3,3,3−トリフルオロプロピル基、ト
リデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロオクチル
基、3−(ヘプタフルオロイソプロポキシ)プロピル
基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基またはヘプタデ
カフルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロデシル基であ
り、前記式(III)においてR1で示されるアルコキシ基
含有置換基が、メトキシ基、エトキシ基、フェノキシ基
または2−メトキシエトキシ基である第9の発明におけ
るアルコキシ基含有シロキサン化合物である。
以下に、本発明のアルコキシ基含有シロキサン化合物
について詳述する。
−第1または第2の発明の アルコキシ基含有シロキサン化合物− 第1または第2の発明のアルコキシ基含有シロキサン
化合物は、α位にフッ素原子含有置換基を有するととも
にω位にアルコキシ基を有する化合物である。
第1の発明のアルコキシ基含有シロキサン化合物は、
前記式(I); で示され、一分子内に末端アルコキシ基の部分と、末端
にフッ素原子を含有する置換基の部分とを同時に有する
化合物である。
すなわち、前記式(I)において、R5は末端にフッ素
原子を含有する置換基であり、具体的には、R5としてペ
ンタフルオロフェニル基、3−(ヘプタフルオロイソプ
ロポキシ)プロピル基、1,1,2,2−テトラフルオロエチ
ル基または前記式(II); CbHcF2b-c+1 (II) [式(II)中、bは3〜18の整数であり、cは0から2b
の整数を表わす。] で示される直鎖もしくは分岐状のフルオロアルキル基を
挙げることができる。
ここで、前記式(II)で表わされる直鎖もしくは分岐
状のフルオロアルキル基は、原料入手の容易性、合成の
容易性、およびフルオロアルキル基の有する、撥水性、
防汚性、離型性、非接着性、撥油性、低摩擦性、耐着雪
着水性などの機能の効果的な発現等の点から前記式(I
I)中のbが3〜18、好ましくは3〜10、cが0〜2b、
好ましくは4〜6であることが必要であり、特に3,3,3
−トリフルオロプロピル基、トリデカフルオロ−1,1,2,
2−テトラハイドロオクチル基またはヘプタデカフルオ
ロ−1,1,2,2−テトラハイドロデシル基であることが好
ましい。前記式(I)におけるR5がこれらの基である
と、たとえば本発明のアルコキシ基含有シロキサン化合
物を、塗料や合成樹脂にフッ素を導入する目的で使用す
る場合に、撥水性、防汚性、離型性、非接着性、撥油
性、低摩擦性、耐着雪着水性などの表面特性に優れた塗
料や樹脂にすることができる。
また、前記式(I)において、X1は末端にアルコキシ
基を有する置換基であり、具体的には、X1として、前記
式(III); で示される置換基 または前記式(IV); で示される置換基を挙げることができる。
さらに具体的には、前記式(III)において、 R1は前記式(XIII); -O-(CH2CH2O)d(CH2CH(CH3)O)e-R0 (XIII) で表わされるアルコキシ基含有置換基であることが必要
である。
ここで、前記式(XIII)で表わされるアルコキシ基含
有置換基は、原料入手の容易性、合成の容易性、および
製造コストの点から、前記式(XIII)におけるdおよび
eが0〜3、好ましくは0〜2であり、R0は炭素原子数
1〜6の炭化水素基であることが必要である。
前記式(III)において、R2、R3およびR4はそれぞれ
独立に炭素原子数1〜4のアルキル基またはフェニル基
であり、Xは炭素原子数2〜12の直鎖もしくは分岐状の
2価の炭化水素基または前記式(XIV); [式(XIV)中、R6およびR7はそれぞれ独立に炭素原子
数0〜3の2価の炭化水素基を表わす。]で示される2
価の置換基である。また、前記式(IV)で示される置換
基において、前記式(IV)中のR1、R4およびaは、それ
ぞれ前記式(III)におけるR1、R4およびaと同様の意
味を表わす。
本発明においては、前記式(III)または前記式(I
V)中のR1で表わされるアルコキシ基含有置換基が、メ
トキシ基、エトキシ基、フェノキシ基または2−メトキ
シエトキシ基であることが好ましい。具体的には前記式
(XIII)におけるdおよびeが共に0であり、かつR0
メチル基であるとき、前記式(III)または前記式(I
V)中のR1はメトキシ基であり、前記式(XIII)におけ
るdおよびeが共に0であり、かつR0がエチル基である
とき、前記式(III)または前記式(IV)中のR1はエト
キシ基であり、前記式(XIII)におけるdおよびeが共
に0であり、かつR0がフェニル基であるとき、前記式
(III)または前記式(IV)中のR1はフェノキシ基であ
る。さらに、前記式(XIII)におけるdが1であるとと
もにeが0であり、かつR0がエチル基であるとき、前記
式(III)または前記式(IV)中のR1は2−メトキシエ
トキシ基である。
前記式(III)または式(IV)中のR1で表わされるア
ルコキシ基含有置換基におけるアルコキシ基が、これら
の基であると、合成樹脂では、組み込みが容易で、かつ
特性の経時低下の少ない合成樹脂を得ることができ、ま
た、塗料では基材との密着性に優れ、かつフッ素の特性
を兼ね備えた塗料とすることができる。
前記式(I)で表わされる本発明のアルコキシ基含有
シロキサン化合物において、前記式(I)におけるjは
ポリジメチルシロキサン直鎖部のユニットの個数を表わ
し、その範囲は、本発明のアルコキシ基含有シロキサン
化合物を、たとえば合成樹脂や塗料へ導入した場合に、
ポリジメチルシロキサンの有する機能特性の特性の明確
な発現を得るためおよび合成樹脂や塗料への導入の容易
性さらには合成の容易性の点から1〜2,000、好ましく
は4〜700である。たとえば本発明のアルコキシ基含有
シロキサン化合物を、合成樹脂や塗料に導入する目的で
使用する場合には、目的とする合成樹脂や塗料の種類、
要求される機能特性等によって、相違するので一概には
規定することはできないが、通常、ポリジメチルシロキ
サン直鎖部のユニットの個数が700以下であるものを、
特に好適に使用することができる。
いずれにせよ、本発明のアルコキシ基含有シロキサン
化合物においては、前記式(I)におけるjが大きな高
分子量のポリマーであっても、一分子内に末端アルコキ
シ基の部分と、末端にフッ素原子を含有する置換基の部
分とを同時に有することには変りはなく、しかもポリマ
ーの分散度が1.1〜1.2であるような分子量分布が非常に
良く制御されたものを容易に得ることができるという特
長を有する。
そして、このような優れた特長を有する第1の発明ま
たは第2の発明のアルコキシ基含有シロキサン化合物
は、たとえば次に詳述する方法により製造することがで
きる。
−製造方法− 第1または第2の発明のアルコキシ基含有シロキサン
化合物の製造例について、反応式を参照しつつ以下に説
明する。
まず、リチウムシラノレート化合物(A1)又は該化合
物(A1)を開始剤に用いて、ヘキサメチルシクロトリシ
ロキサンもしくはオクタメチルシクロテトラシロキサン
もしくはこれら2種の混合物を、活性水素を持たない極
性溶媒中でリビング重合させて得られる中間体(A2)
を、末端に不飽和二重結合を有するモノクロロシラン化
合物(A3)で連鎖停止させることにより原料シロキサン
化合物(A4)を得る。
(ただし、式中、R5は前記と同じ意味であり、vは3ま
たは4をであり、w0は2〜2000の整数である。) [ただし、式中、R2およびR3はそれぞれ前記と同じ意味
であり、R15は炭素原子数0〜10の直鎖もしくは分岐状
の2価の炭化水素基または次式(XIV′); (式中、R6は前記と同じ意味を表わし、R71は単なる結
合手またはメチン基である。) で示される2価の置換基を表わし、wは1〜2000の整数
を表わす。] なお、前記リチウムシラノレート化合物(A1)の具体
例としては、リチウム(トリデカフルオロ−1,1,2,2−
テトラハイドロオクチル)ジメチルシラノレート、リチ
ウムペンタフルオロフェニルジメチルシラノレート、リ
チウム−3,3,3−トリフルオロプロピルジメチルシラノ
レート、リチウム(ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テ
トラハイドロデシル)ジメチルシラノレート、リチウム
−3−(ヘプタフルオロイソプロポキシ)プロピルジメ
チルシラノレート、リチウム−1,1,2,2−テトラフルオ
ロエチルジメチルシラノレートなどが挙げられる。
前記クロロシラン化合物(A3)の具体例としては、ビ
ニルジメチルクロロシラン、アリルジメチルクロロシラ
ン、5−ヘキセニルジメチルクロロシラン、7−オクテ
ニルジメチルクロロシラン、13−テトラデセニルジメチ
ルクロロシラン、ビニルメチルフェニルクロロシラン、
アリルメチルフェニルクロロシラン、5−ヘキセニルメ
チルフェニルクロロシラン、7−オクテニルメチルフェ
ニルクロロシラン、13−テトラゼセニルメチルフェニル
クロロシラン、(m−エテニルフェニル)ジメチルクロ
ロシラン、(o−エテニルフェニル)ジメチルクロロシ
ラン、(p−エテニルフェニル)ジメチルクロロシラ
ン、{(m−エテニルフェニル)メチル}ジメチルクロ
ロシラン、{(o−エテニルフェニル)メチル}ジメチ
ルクロロシラン、{(p−エテニルフェニル)メチル}
ジメチルクロロシラン、{β(m−エテニルフェニル)
エチル}ジメチルクロロシラン、{β(o−エテニルフ
ェニル)エチル}ジメチルクロロシラン、{β(p−エ
テニルフェニル)エチル}ジメチルクロロシラン、ビニ
ルジフェニルクロロシラン、アリルジフェニルクロロシ
ラン、5−ヘキセニルジフェニルクロロシラン、7−オ
クテニルジフェニルクロロシラン、13−テトラデセニル
ジフェニルクロロシランなどが挙げられる。
また、前記原料シロキサン化合物(A4)は、リチウム
シラノレート化合物(A26)又は該化合物(A26)を開始
剤に用いて、ヘキサメチルシクロトリシロキサンもしく
はオクタメチルシクロテトラシロキサンまたはこれら2
種の混合物を、活性水素基を持たない極性溶媒中でリビ
ング重合させて得られる化合物(A27)を、フッ素原子
含有置換基を有するモノクロロシラン化合物(A28)で
連鎖停止することによっても得ることができる。
前記リチウムシラノレート化合物(A26)の具体例と
しては、リチウムビニルジメチルシラノレート、リチウ
ムアリルジメチルシラノレート、リチウム5−ヘキセニ
ルジメチルシラノレート、リチウム7−オクテニルジメ
チルシラノレート、リチウム13−テトラデセニルジメチ
ルシラノレート、リチウムビニルメチルフェニルシラノ
レート、リチウムアリルメチルフェニルシラノレート、
リチウム5−ヘキセニルメチルフェニルシラノレート、
リチウム7−オクテニルメチルフェニルシラノレート、
リチウム13−テトラゼセニルメチルフェニルシラノレー
ト、リチウム(m−エテニルフェニル)ジメチルシラノ
レート、リチウム(p−エテルフェニル)ジメチルシラ
ノレート、リチウム{(m−エテニルフェニル)メチ
ル}ジメチルシラノレート、リチウム{(o−エテニル
フェニル)メチル}ジメチルシラノレート、リチウム
{(p−エテニルフェニル)メチル}ジメチルシラノレ
ート、リチウム{β(m−エテニルフェニル)エチル}
ジメチルシラノレート、リチウム{β(o−エテニルフ
ェニル)エチル}ジメチルシラノレート、リチウム{β
(p−エテニルフェニル)エチル}ジメチルシラノレー
ト、リチウムビニルジフェニルシラノレート、リチウム
アリルジフェニルシラノレート、リチウム5−ヘキセニ
ルジフェニルシラノレート、リチウム7−オクテニルジ
フェニルシラノレート、リチウム13−テトラデセニルジ
フェニルシラノレートなどが挙げられる。
前記モノクロロシラン化合物(A28)の具体例として
は、(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロオ
クチル)ジメチルクロロシラン、ペンタフルオロフェニ
ルジメチルクロロシラン、3,3,3−トリフルオロプロピ
ルジメチルクロロシラン、(ヘプタデカフルオロ−1,1,
2,2−テトラハイドロデシル)ジメチルクロロシラン、
3−(ヘプタフルオロイソプロポキシ)プロピルジメチ
ルクロロシラン、1,1,2,2−テトラフルオロエチルジメ
チルクロロシランなどが挙げられる。
たとえば前述のようにして得られる原料シロキサン化
合物(A4)と下式で表わされる化合物(A6)とを、ヒド
ロシリル化反応により付加することにより本発明のアル
コキシ基含有シロキサン化合物(A7)を得ることができ
る。
ここで、前記化合物(A6)としては、たとえば、ジメ
チルメトキシシラン、ジエチルメトキシシラン、ジフェ
ニルメトキシシラン、メチルジメトキシシラン、エチル
ジメトキシシラン、フェニルジメトキシシラン、トリメ
トキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジエチルエト
キシシラン、ジフェニルエトキシシラン、メチルジエト
キシシラン、エチルジエトキシシラン、フェニルジエト
キシシラン、トリエトキシシラン、ジメチルフェニノキ
シシラン、ジエチルフェノキシシラン、ジフェニルフェ
ノキシシラン、メチルジフェノキシシラン、エチルジフ
ェノキシシラン、フェニルジフェノキシシラン、トリフ
ェノキシシランなどが挙げられる。
また、中間体化合物(A2)をジアルキルクロロシラン
で連鎖停止して得られる原料シロキサン化合物(A5)
と、下式で表わされる化合物(A8)とをヒドロシリル化
反応により付加することによっても、本発明のアルコキ
シ基含有シロキサン化合物(A9)を得ることができる。
ここで、前記化合物(A8)としては、たとえばビニル
ジメチルメトキシシラン、ビニルジエチルメトキシシラ
ン、ビニルジフェニルメトキシシラン、ビニルメチルジ
メトキシシラン、ビニルエチルジメトキシシラン、ビニ
ルフェニルジメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラ
ン、ビニルジメチルエトキシシラン、ビニルジエチルエ
トキシシラン、ビニルジフェニルエトキシシラン、ビニ
ルメチルジエトキシシラン、ビニルエチルジエトキシシ
ラン、ビニルフェニルジエトキシシラン、ビニルトリエ
トキシシラン、ビニルジメチルフェノキシシラン、ビニ
ルジエチルフェノキシシラン、ビニルジフェニルフェノ
キシシラン、ビニルメチルジフェノキシシラン、ビニル
エチルジフェノキシシラン、ビニルトリフェノキシシラ
ン、アリルジメチルメトキシシラン、アリルジエチルメ
トキシシラン、アリルジフェニルメトキシシラン、アリ
ルメチルジメトキシシラン、アリルエチルジメトキシシ
ラン、アリルフェニルジメトキシシラン、アリルトリメ
トキシシラン、アリルジメチルエトキシシラン、アリル
ジエチルエトキシシラン、アリルジフェニルエトキシシ
ラン、アリルメチルジエトキシシラン、アリルエチルジ
エトキシシラン、アリルフェニルジエトキシシラン、ア
リルトリエトキシシラン、アリルジメチルフェノキシシ
ラン、アリルジエチルフェノキシシラン、アリルジフェ
ニルフェノキシシラン、アリルメチルジフェノキシシラ
ン、アリルエチルジフェノキシシラン、アリルフェニル
ジフェノキシシシラン、アリルトリフェノキシシラン、
(m,p−)スチリルエチルジメチルメトキシシラン、
(m,p−)スチリルエチルジエチルメトキシシラン、
(m,p−)スチリルエチルジフェニルメトキシシラン、
(m,p−)スチリルエチルメチルジメトキシシラン、
(m,p−)スチリルエチルエチルジメトキシシラン、
(m,p−)スチリルエチルフェニルジメトキシシラン、
(m,p−)スチリルエチルトリメトキシシラン、(m,p
−)スチリルエチルジメチルエトキシシラン、(m,p
−)スチリルエチルジエチルエトキシシラン、(m,p
−)スチリルエチルジフェニルエトキシシラン、(m,p
−)スチリルエチルメチルジエトキシシラン、(m,p
−)スチリルエチルエチルジエトキシシラン、(m,p
−)スチリルエチルフェニルジエトキシシラン、(m,p
−)スチリルエチルトリエトキシシラン、(m,p−)ス
チリルエチルジメチルフェノキシシラン、(m,p−)ス
チリルエチルジエチルフェノキシシラン、(m,p−)ス
チリルエチルジフェニルフェノキシシラン、(m,p−)
スチリルエチルメチルジフェノキシシラン、(m,p−)
スチリルエチルエチルジフェノキシシラン、(m,p−)
スチリルエチルフェニルジエトキシシラン、(m,p−)
スチリルエチルトリフェノキシシランなどが挙げられ
る。
また、Xが前記式(XIV)で示される置換基である前
記式(III)で示される置換基を有する第1又は第2の
発明の化合物は、次に示すような反応によっても製造す
ることができる。
さらに、前記リチウムシラノレート化合物(A1)また
は前記中間体化合物(A2)と、下式で表わされるクロロ
シラン(A10)を反応させることによっても、本発明の
アルコキシ基含有シロキサン化合物(A11)を得ること
ができる。
ここで、前記クロロシラン(A10)としては、たとえ
ばジメチルメトキシクロロシラン、ジエチルメトキシク
ロロシラン、ジフェニルメトキシクロロシラン、メチル
ジメトキシクロロシラン、エチルジメトキシクロロシラ
ン、フェニルジメトキシクロロシラン、トリメトキシク
ロロシラン、ジメチルエトキシクロロシラン、ジエチル
エトキシクロロシラン、ジフェニルエトキシクロロシラ
ン、メチルジエトキシクロロシラン、エチルジエトキシ
クロロシラン、フェニルジエトキシクロロシラン、トリ
エトキシクロロシラン、ジメチルフェノキシクロロシラ
ン、ジエチルフェノキシクロロシラン、ジフェニルフェ
ノキシクロロシラン、メチルジフェノキシクロロシラ
ン、エチルジフェノキシクロロシラン、フェニルジフェ
ノキシクロロシラン、トリフェノキシクロロシランなど
が挙げられる。
前記リビング重合おいて、使用に供される前記極性溶
媒は活性水素基を持たないものであれば、特に制限はな
く、たとえばテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、
エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリ
コールジメチルエーテル、ジメチルホルムアミド、ジエ
チルスルホキシドなどをいずれも好適に用いることがで
きる。
これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を組
み合わせて使用してもよい。
これらの中でも、特に好ましいのはテトラヒドロフラ
ンである。
なお、使用に供される溶媒が活性水素を有するもので
あると、反応が阻害されるし、非極性溶媒であると、反
応が殆ど進行しない。
前記リビング重合の反応温度は、通常、0〜50℃、好
ましくは15〜25℃である。反応温度が0℃よりも低い
と、重合速度が遅くなるので実用的ではない。一方、50
℃を超えると、両末端に同一置換基を持つ化合物が生じ
たり、精製分離が困難な、両末端に同一置換基を持つ化
合物が生じ、目的化合物の純度が極端に悪化したり、分
子量分布が広くなったりすることがある。
前記リビング重合の反応時間は使用する反応溶媒の種
類や反応温度によっても異なるが、通常は原料環状シロ
キサンが約95%消費された時点で反応を停止することが
好ましく、たとえばTHF溶媒を使用して反応温度が15〜2
0℃の場合には、10〜20時間が適当である。必要以上に
反応時間を長くすると、得られるアルコキシ基含有シロ
キサン化合物の分子量分布が広くなる。
分子量の制御は、ジメチルシロキサンのユニットの個
数で2,000以下(数平均分子量で約15万以下)であれ
ば、開始剤であるリチウムシラノレートの量とヘキサメ
チルシクロトリシロキサンおよび/またはオクタメチル
シロキサンの量との比率により容易に可能である。ま
た、数平均分子量がより大きなものでも、リビング重合
の条件を変えることにより容易に得ることができる。
重合開始剤として使用するリチウムシラノレートは、
たとえば、目的とするアルキル基を持つトリアルキルシ
ラノールとリチウム系触媒を反応させることにより容易
に得ることができる。
前記リチウム系触媒としては、たとえば金属リチウ
ム、ブチルリチウム、水酸化リチウム、リチウムハイド
ライドあるいは次式; [式中、yは0〜3の整数を表わし、R16、R17およびR
18は、それぞれ炭素原子数1〜4のアルキル基、素原子
数2〜12のアルケニル基、フェニル基、ペンタフルオロ
フェニル基または前記式(II)で示される直鎖もしくは
分岐状のフルオロアルキル基を表わし、R16、R17および
R18は同じであってもよいし、互いに異なっていてもよ
い。] で示されるリチウムトリアルキルシラノレートなどが挙
げられる。
本発明のアルコキシ基含有シロキサン化合物を製造す
るにあたっては、前記リチウムシラノレート以外の重合
開始剤、たとえばナトリウム系触媒やカリウム系触媒等
の他のアルカリ金属系化合物などを用いることができる
が、これらを用いた場合には得られるアルコキシ基含有
シロキサン化合物の収率が低くなるので好適に使用する
ことはできない。
また、前記ヒドロシリル化反応において用いることの
できる触媒としては、一般に、周期律表第VIII族の金属
元素の錯化合物を挙げることができ、特に塩化白金酸ま
たは白金もしくはロジウムと各種オレフィンとの錯化合
物などが好ましい。その添加量は、たとえば塩化白金酸
を用いる場合、原料ヒドロシリル基含有シリコーン化合
物中のヒドロシリル基1個に対して、触媒量1×10-6
ル〜1×10-3モルの範囲が好ましい。1×10-3モルを超
える量であると、触媒によりシロキサン鎖が切断される
ことがあるとともに、触媒コストがかさむ。一方、1×
10-6モル未満であると、微量の水分や妨害物質などの影
響を受け易くなり、反応がスムースに進行しなくなるこ
とがある。反応温度は、通常、50〜150℃、好ましくは8
0〜120℃である。50℃未満であると、反応がスムースに
進行しなかったり、反応時間が著しく長くなったりす
る。一方、150℃を超えると、シロキサン鎖の切断を生
じたり、アルコキシ基部分による副反応を招いたりする
ことがある。
たとえば以上のようにして得られる化合物は、α位に
フッ素原子含有置換基を有するとともに、ω位にアルコ
キシ基を有するシロキサン化合物であり、たとえば合成
樹脂の改質や塗料組成物の原料に用いると、他の物性の
低下を招かないで、撥水性、離型性、防染性、撥油性等
の界面特性、耐熱性、耐水性、耐候性、耐薬品性、低摩
耗性などの目的特性を著しく改善することができる。
−第3または第4の発明の アルコキシ基含有シロキサン化合物− 第3または第4の発明のアルコキシ基含有シロキサン
化合物は、α位又はα′位にフッ素原子含有置換基を有
するとともにω位にアルコキシ基を有するシロキサン化
合物である。
第3の発明のアルコキシ基含有シロキサン化合物は、 前記式(V); で示され、一分子内に末端アルコキシ基の部分と、末端
にフッ素原子を含有する置換基の部分とを同時に有する
化合物である。
すなわち、前記式(V)において、R8およびR9の内、
少なくともR8は、末端にフッ素原子を含有する置換基で
あることが必要であり、具体的には、ペンタフルオロフ
ェニル基、3−(ヘプタフルオロイソプロポキシ)プロ
ピル基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基および前記
式(II)で示される直鎖もしくは分岐状のフルオロアル
キル基を挙げることができる。
本発明においては、R8およびR9の内、少なくともR8
末端にフッ素原子を含有する置換基であれば、R9は末端
にフッ素原子を含有する置換基でなくてもよいが、少な
くとも、炭素原子数1〜6のアルキル基、フェニル基、
ペンタフルオロフェニル基、3−(ヘプタフルオロイソ
プロポキシ)プロピル基、1,1,2,2−テトラフルオロエ
チル基または前記式(II)で表わされる直鎖もしくは分
岐状のフルオロアルキル基のいずれかであることが必要
である。
さらに具体的には、前記式(V)においてR8が、ペン
タフルオロフェニル基、3,3,3−トリフルオロプロピル
基、トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロオク
チル基、3−(ヘプタフルオロイソプロポキシ)プロピ
ル基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基またはヘプタ
デカフルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロデシル基であ
り、R9が炭素原子数1〜6のアルキル基、フェニル基、
ペンタフルオロフェニル基、3,3,3−トリフルオロプロ
ピル基、トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロ
オクチル基、3−(ヘプタフルオロイソプロポキシ)プ
ロピル基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基またはヘ
プタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロデシル基
であることが好ましい。前記式(V)におけるR8、R9
これらの基であると、たとえば本発明のアルコキシ基含
有シロキサン化合物を、塗料や合成樹脂にフッ素を導入
する目的で使用する場合に、撥水性、防汚性、離型性、
非接着性、撥油性、低摩擦性、耐着雪着氷性などの表面
特性に優れた塗料にすることができる。
また、前記式(V)において、X2は末端にアルコキシ
基を有する置換基であり、具体的には、X2として、前記
式(VI); {式(VI)中、R1、R2、R4およびaはそれぞれ前記式
(III)におけるのと同じ意味を表わし、Xは炭素原子
数2〜12の直鎖もしくは分岐状の2価の炭化水素基また
は前記式(II)で示される2価の置換基または前記式
(VII); [式(VII)中、R1は前記式(I)におけるのと同じ意
味を表わす。] で示される置換基を表わす。} で示される置換基を挙げることができる。
さらに具体的には、前記式(VI)において、R1は前記
式(XIII); -O-(CH2CH2O)d(CH2CH(CH3)O)e-R0 (XIII) で示されるアルコキシ基含有置換基であることが必要で
ある。
ここで、前記式(XIII)で示されるアルコキシ基含有
置換基は、原料入手の容易性、合成の容易性、および製
造コストの点から、前記式(XIII)におけるdおよびe
が0〜3、好ましくは0〜2であり、R0は炭素原子数1
〜6の炭化水素基であることが必要である。
本発明においては、前記式(VI)または前記式(VI
I)中のR1で表わされるアルコキシ基含有置換基が、メ
トキシ基、エトキシ基、フェノキシ基または2−メトキ
シエトキシ基であることが好ましい。
前記式(VI)または前記式(VII)中のR1で表わされ
るアルコキシ基含有置換基におけるアルコキシ基が、こ
れらの基であると、合成樹脂では、組み込みが容易で、
かつ特性の経時低下の少ない合成樹脂を得ることがで
き、また、塗料では基材との密着性に優れ、かつフッ素
の特性を兼ね備えた塗料とすることができる。
前記式(V)で示される本発明のアルコキシ基含有シ
ロキサン化合物において、前記式(V)におけるkおよ
びlはそれぞれポリジメチルシロキサン直鎖部のユニッ
トの個数を表わし、その範囲は、本発明のアルコキシ基
含有シロキサン化合物を、たとえば合成樹脂や塗料へ導
入した場合に、ポリジメチルシロキサンの有する機能特
性の明確な発現を得るためおよび合成樹脂や塗料への導
入の容易性さらには合成の容易性の点から1〜2,000、
好ましく4〜700である。たとえば本発明のアルコキシ
基含有シロキサン化合物を、合成樹脂や塗料に導入する
目的で使用する場合には、目的とする合成樹脂や塗料の
種類、要求される機能特性等によって相違するので一般
には規定することはできないが、通常、ポリジメチルシ
ロキサン直鎖部のユニットの個数が700以下であるもの
を、特に好適に使用することができる。
いずれにせよ、本発明のアルコキシ基含有シロキサン
化合物においては、前記式(V)におけるkおよびlが
大きな高分子量のポリマーであっても、一分子内に末端
アルコキシ基の部分と、末端にフッ素原子を含有する置
換基の部分とを同時に有することには変りはなく、しか
もポリマーの分散度が1.1〜1.2であるような分子量分布
が非常に良く制御されたものを容易に得ることができる
という特長を有する。
そして、このような優れた特長を有する第3または第
4の発明のアルコキシ基含有シロキサン化合物は、たと
えば次に詳述する方法により製造することができる。
−製造方法− 第3または第4の発明のアルコキシ基含有シロキサン
化合物の製造例について、反応式を参照しつつ以下に説
明する。
まず、前記リチウムシラノレート化合物(A1)の1種
または2種を開始剤に用いて、ヘキサメチルシクロトリ
シロキサンもしくはオクタメチルシクロテトラヘキサン
またはこれら2種の混合物を、活性水素を持たない極性
溶媒中でリビング重合させて前記中間体化合物(A2)を
得る。
次いで、前記リチウムシラノレート化合物(A1)およ
び前記中間体化合物(A2)の1種または2種と、末端に
不飽和二重結合を有するジクロシラン化合物(A12)と
を反応させることにより、原料シロキサン化合物(A1
3)を得る。
(ただし、式中、R5、vおよびw0は、それぞれ前記と同
じ意味を表わす。) [ただし、式中、R2、R15およびwは、それぞれ前記と
同じ意味を表わし、R5′は炭素原子数1〜6のアルキル
基、フェニル基、ペンタフルオロフェニル基または前記
式(II)で示される直鎖もしくは分岐状のフルオロアル
キル基を表わし、w′は1〜2000の整数を表わす。] ここで、前記ジクロロシラン化合物(A12)として
は、たとえばビニルメチルジクロロシラン、アリルメチ
ルジクロロシラン、5−ヘキセニルメチルジクロロシラ
ン、7−オクテニルメチルジクロロシラン、13−テトラ
デセニルメチルジクロロシラン、ビニルフェニルジクロ
ロシラン、(m−エテニルフェニル)メチルジクロロシ
ラン、(o−エテニルフェニル)メチルジクロロシラ
ン、(p−エテニルフェニル)メチルジクロロシラン、
{(m−エテニルフェニル)メチル}ジクロロシラン、
{(o−エテニルフェニル)メチル}メチルジクロロシ
ラン、{(p−エテニルフェニル)メチル}メチルジク
ロロシラン、{β(m−エテニルフェニル)エチル}メ
チルジクロロシラン、{β(o−エテニルフェニル)エ
チル}メチルジクロロシラン、{β(p−エテニルフェ
ニル)エチル}メチルジクロロシラン、アリルフェニル
ジクロロシラン、5−ヘキセニルフェニルジクロロシラ
ン、7−オクテニルフェニルジクロロシラン、13−テト
ラデセニルフェニルジクロロシランなどが挙げられる。
また、前記リチウムシラノレート化合物(A1)および
前記中間体化合物(A2)の1種または2種と、アルキル
ジクロロシランとを反応させると、原料シロキサン化合
物(A14)を得ることができる。
このようにして得られる原料化合物(A13)と次式で
表わされる化合物(A6)とを、ヒドロシリル化反応によ
り付加することによって本発明のアルコキシ基含有シロ
キサン化合物(A15)を得ることができる。
同様に、前記原料シロキサン化合物(A14)と下式で
表わされる化合物(A8)とを、ヒドロシリル化反応によ
り付加することによって本発明のアルコキシ基含有シロ
キサン化合物(A16)を得ることができる。
また、Xが前記式(XIV)で示される置換基である式
(VI)で示される置換基を有する第3又は第4の発明の
化合物(A50)は、前記の化合物(A41)、(A42)およ
び(A43)から出発して(A48)を製造するプロセスにお
いて、(A41)の代わりにR2SiCl3(A49)を使用するこ
とによっても製造することができる。
さらに、前記リチウムシラノレート化合物(A1)およ
び前記中間体化合物(A2)の1種または2種と、下式で
表わされるジクロロシラン化合物(A17)とを反応させ
ると、本発明のアルコキシ基含有シロキサン化合物(A1
8)を得ることができる。
ここで、前記ジクロロシラン化合物(A17)として
は、たとえばジメトキシジクロロシラン、ジエトキシジ
クロロシラン、ジフェノキシジクロロシランなどが挙げ
られる。
なお、前記リビング重合において使用に供される非極
性溶媒、反応温度、反応時間、得られるアルコキシ基含
有シロキサン化合物の分子量の制御および重合開始剤と
して使用するリチウムシラノレート、ヒドロシリル化反
応において用いることのできる触媒等については、第1
または第2の発明のアルコキシ基含有シロキサン化合物
の製造におけるのと同様である。
たとえば以上のようにして得られる化合物は、α位ま
たはα′位にフッ素原子含有置換基を有するとともにω
位にアルコキシ基を有するシロキサン化合物であり、た
とえば合成樹脂の改質や塗料組成物の原料に用いると、
他の物性の低下を招かないで、撥水性、離型性、防染
性、撥油性等の界面特性、耐熱性、耐水性、耐候性、耐
薬品性、低摩耗性などの目的特性を著しく改善すること
ができる。
−第5または第6の発明の アルコキシ基含有シロキサン化合物− 第5または第6の発明のアルコキシ基含有シロキサン
化合物は、α位、α′位またはα″位にフッ素原子含有
置換基を有するとともにω位にアルコキシ基を有するシ
ロキサン化合物である。
第5の発明のアルコキシ基含有シロキサン化合物は、
前記式(VIII); で示され、一分子内に末端アルコキシ基の部分と、末端
にフッ素原子を含有する置換基の部分とを同時に有する
化合物である。
すなわち、前記式(VIII)において、R10は末端にフ
ッ素原子を含有する置換基であることが必要であり、具
体的には、ペンタフルオロフェニル基、3−(ヘプタフ
ルオロイソプロポキシ)プロピル基、1,1,2,2−テトラ
フルオロエチル基または前記式(II)で示される直鎖も
しくは分岐状のフルオロアルキル基を挙げることができ
る。
本発明においては、R10、R11およびR12で表わされる
置換基のうち、少なくともR10が末端にフッ素原子を含
有する置換基であれば、R11およびR12は末端にフッ素原
子を含有する置換基でなくてもよいが、少なくとも、炭
素原子数1〜6のアルキル基、フェニル基、ペンタフル
オロフェニル基、3−(ヘプタフルオロイソプロポキ
シ)プロピル基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基ま
たは前記式(II)で示される直鎖もしくは分岐状のフル
オロアルキル基であることが必要である。
さらに具体的には、前記式(VIII)におけるR10が、
ペンタフルオロフェニル基、3,3,3−トリフルオロプロ
ピル基、トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロ
オクチル基、3−(ヘプタフルオロイソプロポキシ)プ
ロピル基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基またはヘ
プタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロデシル基
であり、R11およびR12が、炭素原子数1〜6のアルキル
基、フェニル基、ペンタフルオロフェニル基、3,3,3−
トリフルオロプロピル基、トリデカフルオロ−1,1,2,2
−テトラハイドロオクチル基、3−(ヘプタフルオロイ
ソプロポキシ)プロピル基、1,1,2,2−テトラフルオロ
エチル基またはヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラ
ハイドロデシル基であることが好ましい。
前記式(VIII)におけるR10、R11、R12がこれらの基
であると、たとえば本発明のアルコキシ基含有シロキサ
ン化合物を、塗料や合成樹脂にフッ素を導入する目的で
使用する場合に、撥水性、防汚性、離型性、非接着性、
撥油性、低摩擦性、耐着雪着氷性などの表面特性に優れ
た塗料や合成樹脂にすることができる。
また、前記式(VIII)において、X3は末端にアルコキシ
基を有する置換基であり、具体的には、X3として、前記
式(IX); [式(IX)中、R1、R4、Xおよびaはそれぞれ前記式
(III)におけるのと同じ意味を表わす。]または前記
式(X); [式(X)中、R1は前記と同じ意味を表わす。] で示される置換基を挙げることができる。
さらに具体的には、前記式(IX)において、R1は前記
式(XIII); -O-(CH2CH2O)d(CH2CH(CH3)O)e-R0 (XIII) で示されるアルコキシ基含有置換基であることが必要で
ある。
ここで、前記式(XIII)で示されるアルコキシ基含有
置換基は、原料入手の容易性、合成の容易性、および製
造コストの点から、前記式(XIII)におけるdおよびe
が0〜3、好ましくは0〜2であり、R0は炭素数1〜6
の炭化水素基であることが必要である。
本発明においては、前記式(IX)または前記式(X)
中のR1で表わされるアルコキシ基含有置換基が、メトキ
シ基、エトキシ基、フェノキシ基または2−メトキシエ
トキシ基であることが好ましい。
前記式(IX)または前記式(X)中のR1で表わされる
アルコキシ基含有置換基におけるアルコキシ基が、これ
らの基であると、合成樹脂では、組み込みが容易で、か
つ特性の経時低下の少ない合成樹脂を得ることができ、
また、塗料では基材との密着性に優れ、かつフッ素の特
性を兼ね備えた塗料とすることができる。
前記式(VIII)で示される本発明のアルコキシ基含有
シロキサン化合物において、前記式(VIII)における
m、nおよびpはそれぞれポリジメチルシロキサン直鎖
部のユニットの個数を表わし、その範囲は、本発明のア
ルコキシ基含有シロキサン化合物を、たとえば合成樹脂
や塗料へ導入した場合に、ポリジメチルシロキサンの有
する機能特性の明確な発現を得るためおよび合成樹脂や
塗料への導入の容易性さらには合成の容易性の点から1
〜2,000、好ましくは4〜700である。たとえば本発明の
アルコキシ基含有シロキサン化合物を、合成樹脂や塗料
に導入する目的で使用する場合には、目的とする合成樹
脂や塗料の種類、要求される機能特性等によって相違す
るので一概には規定することはできないが、通常、ポリ
ジメチルシロキサン直鎖部のユニットの個数が700以下
であるものを、特に好適に使用することができる。
いずれにせよ、本発明のアルコキシ基含有シロキサン
化合物においては、前記式(VIII)におけるm、nおよ
びpが大きな高分子量のポリマーであっても、一分子内
に末端アルコキシ基の部分と、末端にフッ素原子を含有
する置換基の部分とを同時に有することには変りはな
く、しかもポリマーの分散度が1.1〜1.2であるような分
子量分布が非常に良く制御されたものを容易に得ること
ができるという特長を有する。
そして、このような優れた特長を有する第5または第
6の発明のアルコキシ基含有シロキサン化合物は、たと
えば次に詳述する方法により製造することができる。
−製造方法− 第5または第6の発明のアルコキシ基含有シロキサン
化合物の製造例について、反応式を参照しつつ以下に説
明する。
まず、前記リチウムシラノレート化合物(A1)の1種
または2種以上を開始剤に用いて、ヘキサメチルシクロ
トリシロキサンもしくはオクタメチルシクロテトラヘキ
サンまたはこれら2種の混合物を、活性水素を持たない
極性溶媒中でリビング重合させて前記中間体化合物(A
2)を得る。
次いで、前記リチウムシラノレート化合物(A1)およ
び前記中間体化合物(A2)の1種または2種以上と、末
端に不飽和二重結合を有するトリクロロシラン化合物
(A19)とを反応させることにより、原料シロキサン化
合物(A20)を得る。
(ただし、式中、R5、vおよびw0は、それぞれ前記と同
じ意味を表わす。) [ただし、式中、R5、R15、およびwは、それぞれ前記
と同じ意味を表わし、R5′、R5″は、それぞれ炭素原子
数1〜6のアルキル基、フェニル基、ペンタフルオロフ
ェニル基、3−(ヘプタフルオロプロポキシ)プロピル
基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基または前記式(I
I)で示される直鎖もしくは分岐状のフルオロアルキル
基を表わし、w′、w″は、それぞれ、1〜2000の整数
を表わす。] ここで、前記トリクロロシラン化合物(A19)として
は、たとえばビニルトリクロロシラン、アリルトリクロ
ロシラン、5−ヘキセニルトリクロロシラン、7−オク
テニルトリクロロシラン、13−テトラデセニルトリジク
ロロシラン、(m−エテニルフェニル)トリクロロシラ
ン、(o−エテニルフェニル)トリクロロシラン、(p
−エテニルフェニル)トリクロロシラン、{(m−エテ
ニルフェニル)メチル}トリクロロシラン、{(o−エ
テニルフェニル)メチル}トリクロロシラン、{(p−
エテニルフェニル)メチル}トリクロロシラン、{β
(m−エテニルフェニル)エチル}トリクロロシラン、
{β(o−エテニルフェニル)エチル}トリクロロシラ
ン{β(p−エテニルフェニル)エチル}トリクロロシ
ランなどが挙げられる。
また、前記リチウムシラノレート化合物(A1)および
前記中間体化合物(A2)の1種または2種以上と、トリ
クロロシランとを反応させると、原料シロキサン化合物
(A21)を得ることができる。
このようにして得られる原料化合物(A20)と下式で
表わされる化合物(A6)とを、ヒドロシリル化反応によ
り付加することによって本発明のアルコキシ基含有シロ
キサン化合物(A22)を得ることができる。
同様に、前記原料シロキサン化合物(A21)と下式で
表わされる化合物(A8)とを、ヒドロシリル化反応によ
り付加することによって本発明のアルコキシ基含有シロ
キサン化合物(A23)を得ることができる。
また、Xが前記式(XIV)で示される置換基である式
(IX)で示される置換基を有する第5又は第6の発明の
化合物(A52)は、前記の化合物(A41)、(A42)およ
び(A43)から出発して(A48)を製造するプロセスにお
いて、(A41)の代わりにSiCl3(A51)を使用すること
によっても製造することができる。
さらに、前記リチウムシラノレート化合物(A1)およ
び前記中間体化合物(A2)の1種または2種と、下式で
表わされるトリクロロシラン化合物(A24)とを反応さ
せると、本発明のアルコキシ基含有シロキサン化合物
(A25)を得ることができる。
ここで、前記トリクロロシラン化合物(A24)として
は、たとえばメトキシトリクロロシラン、エトキシトリ
クロロシラン、フェノキシトリクロロシランなどが挙げ
られる。
なお、前記リビング重合において使用に供される非極
性溶媒、反応温度、反応時間、得られるアルコキシ基含
有シロキサン化合物の分子量の制御および重合開始剤と
して使用するリチウムシラノレート、ヒドロシリル化反
応において用いることのできる触媒等については、第1
または第2の発明のアルコキシ基含有シロキサン化合物
の製造におけるのと同様である。
たとえば以上のようにして得られる化合物は、α位、
α′位またはα″位にフッ素原子含有置換基を有すると
ともにω位にアルコキシ基を有するシロキサン化合物で
あり、たとえば合成樹脂の改質や塗料組成物の原料に用
いると、他の物性の低下を招かないで、撥水性、離型
性、防汚性、撥油性等の界面特性、耐熱性、耐水性、耐
候性、耐薬品性、低摩耗性などの目的特性を著しく改善
することができる。
−第7または第8の発明の アルコキシ基含有シロキサン化合物− 第7または第8の発明のアルコキシ基含有シロキサン
化合物は、α位にフッ素原子含有置換基を有するととも
にω,ω′位にアルコキシ基を有するシロキサン化合物
である。
第7の発明のアルコキシ基含有シロキサン化合物は、
前記式(XI); で示され、一分子内に末端アルコキシ基の部分と、末端
にフッ素原子を含有する置換基の部分とを同時に有する
化合物である。
すなわち、前記式(XI)において、R13で表わされる
置換基は末端にフッ素原子を含有する置換基であること
が必要であり、具体的には、ペンタフルオロフェニル
基、3−(ヘプタフルオロプロポキシ)プロピル基、1,
1,2,2−テトラフルオロエチル基または前記式(II)で
示される直鎖もしくは分岐状のフルオロアルキル基を挙
げることができる。
また、前記式(XI)において、R14で表わされる置換
基は、炭素原子数1〜4のアルキル基またはフェニル基
であることが必要である。
さらに具体的には、前記式(XI)におけるR13が、3,
3,3−トリフルオロプロピル基、トリデカフルオロ−1,
1,2,2−テトラハイドロオクチル基、3−(ヘプタフル
オロイソプロポキシ)プロピル基、1,1,2,2−テトラフ
ルオロエチル基またはヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−
テトラハイドロデシル基であることが好ましい。前記式
(XI)におけるR13がこれらの基であると、たとえば本
発明のアルコキシ基含有シロキサン化合物を、塗料や合
成樹脂にフッ素を導入する目的で使用する場合に、撥水
性、防汚性、離型性、非接着性、撥油性、低摩擦性、耐
着雪着氷性などの表面特性に優れた塗料にすることがで
きる。
また、前記式(XI)において、X6、X7は末端にアルコ
キシ基を有する置換基であり、具体的には、X6、X7とし
て、前記式(III); [式(III)中、R1、R2、R3、R4、aおよびXは、それ
ぞれ前記と同じ意味を表わす。]で示される置換基を表
わす。} で示される置換基を挙げることができる。
さらに具体的には、前記式(III)において、R1は前
記式(XIII); -O-(CH2CH2O)d(CH2CH(CH3)O)e-R0 (XIII) で示されるアルコキシ基含有置換基であることが必要で
ある。
ここで、前記式(XIII)で示されるアルコキシ基含有
置換基は、原料入手の容易性、合成の容易性、および製
造コストの点から、前記式(XIII)におけるdおよびe
が0〜3、好ましくは0〜2であり、R0は炭素原子数1
〜6の炭化水素基であることが必要である。
本発明においては、前記式(III)中のR1で表わされ
るアルコキシ基含有置換基が、メトキシ基、エトキシ
基、フェノキシ基または2−メトキシエトキシ基である
ことが好ましい。
前記式(III)中のR1で表わされるアルコキシ基含有
置換基におけるアルコキシ基が、これらの基であると、
合成樹脂では、組み込みが容易で、かつ特性の経時低下
の少ない合成樹脂を得ることができ、また、塗料では、
基材との密着性に優れ、かつフッ素の特性を兼ね備えた
塗料とすることができる。
前記式(XI)で示される本発明のアルコキシ基含有シ
ロキサン化合物において、前記式(XI)におけるqおよ
びrはそれぞれポリジメチルシロキサン直鎖部のユニッ
トの個数を表わし、その範囲は、本発明のアルコキシ基
含有シロキサン化合物を、たとえば合成樹脂や塗料へ導
入した場合に、ポリジメチルシロキサンの有する機能特
性の明確な発現を得るためおよび合成樹脂や塗料への導
入の容易性さらには合成の容易性の点から1〜2,000、
好ましくは4〜700である。たとえば本発明のアルコキ
シ基含有シロキサン化合物を、合成樹脂や塗料に導入す
る目的で使用する場合には、目的とする合成樹脂や塗料
の種類、要求される機能特性等によって相違するので一
概には規定することはできないが、通常、ポリジメチル
シロキサン直鎖部のユニットの個数が700以下であるも
のを、特に好適に使用することができる。
いずれにせよ、本発明のアルコキシ基含有シロキサン
化合物においては、前記式(XI)におけるqおよびrが
大きな高分子量のポリマーであっても、一分子内に末端
アルコキシ基の部分と、末端にフッ素原子を含有する置
換基の部分とを同時に有することには変りはなく、しか
もポリマーの分散度が1.1〜1.2であるような分子量分布
が非常に良く制御されたものを容易に得ることができる
という特長を有する。
そして、このような優れた特長を有する第7または第
8の発明のアルコキシ基含有シロキサン化合物は、たと
えば次に詳述する方法により製造することができる。
−製造方法− 第7または第8の発明のアルコキシ基含有シロキサン
化合物の製造例について、反応式を参照しつつ以下に説
明する。
まず、前記リチウムシラノレート化合物(A26)の1
種または2種を開始剤に用いて、ヘキサメチルシクロト
リシロキサンもしくはオクタメチルシクロテトラヘキサ
ンまたはこれら2種の混合物を、活性水素を持たない極
性溶媒中でリビング重合させて前記中間体化合物(A2
7)を得る。
次いで、前記リチウムシラノレート化合物(A26)お
よび中間体化合物(A27)の1種または2種と、フッ素
原子含有置換基を有するジクロロシラン化合物(A29)
とを反応させることにより、原料シロキサン化合物(A3
0)を得る。
(式中、R2、R3、R13、R14、R15、v、w、qよびr
は、それぞれ前記と同じ意味を表わす。) ここで、前記ジクロロシラン化合物(A29)として
は、たとえば(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハ
イドロオクチル)メチルジクロロシラン、(トリデカフ
ルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロオクチル)フェニル
ジクロロシラン、ペンタフルオロフェニルメチルジクロ
ロシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルメチルジクロ
ロシラン、(ヘプタデカフルオロ−1,1,1,2−テトラハ
イドロデシル)メチルジクロロシラン、3−(ヘプタフ
ルオロイソプロポキシ)プロピルメチルジクロロシラ
ン、1,1,2,2−テトラフルオロエチルメチルジクロロシ
ランなどが挙げられる。
このようにして得られる原料シロキサン化合物(A3
0)と下式で表わされる化合物(A6)とを、ヒドロシリ
ル化反応により付加することによって本発明のアルコキ
シ基含有シロキサン化合物(A31)を得ることができ
る。
なお、前記リビング重合において使用に供される非極
性溶媒、反応温度、反応時間、得られるアルコキシ基含
有シロキサン化合物の分子量の制御および重合開始剤と
して使用するリチウムシラノレート、ヒドロシリル化反
応において用いることのできる触媒等については、第1
または第2の発明のアルコキシ基含有シロキサン化合物
の製造におけるのと同様である。
また、Xが前記式(XIV)で示される置換基(III)で
示される置換基を有する第7または第8の発明の化合物
(A54)は、前記の化合物(A41)、(A42)および(A4
3)から出発して(A48)を製造するプロセスにおいて、
(A45)に代えて、下記シロキサン化合物(A53)を使用
することによっても製造することができる。
たとえば以上のようにして得られる化合物は、α位に
フッ素原子含有置換基を有するとともにω、ω′位にア
ルコキシ基を有するシロキサン化合物であり、たとえば
合成樹脂の改質や塗料組成物の原料に用いると、他の物
性の低下を招かないで、撥水性、離型性、防染性、撥油
性等の界面特性、耐熱性、耐水性、耐候性、耐薬品性、
低摩耗性などの目的特性を著しく改善することができ
る。
−第9または第10の発明の アルコキシ基含有シロキサン化合物− 第9または第10の発明のアルコキシ基含有シロキサン
化合物は、α位にフッ素原子含有置換基を有するととも
にω,ω′,ω″位にアルコキシ基を有するシロキサン
化合物である。
第9の発明のアルコキシ基含有シロキサン化合物は、
前記式(XII); で示され、一分子内に末端アルコキシ基の部分と、末端
にフッ素原子を含有する置換基の部分とを同時に有する
化合物である。
すなわち、前記式(XII)において、R13で表わされる
置換基は末端にフッ素原子を含有する置換基であること
が必要であり、具体的には、ペンタフルオロフェニル
基、3−(ヘプタフルオロイソプロポキシ)プロピル
基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基または前記式(I
I)で示される直鎖もしくは分岐状のフルオロアルキル
基を挙げることができる。
さらに具体的には、前記式(XII)におけるR13が、3,
3,3−トリフルオロプロピル基、トリデカフルオロ−1,
1,2,2−テトラハイドロオクチル基、3−(ヘプタフル
オロイソプロポキシ)プロピル基、1,1,122−テトラフ
ルオロエチル基またはヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−
テトラハイドロデシル基であることが好ましい。前記式
(XII)におけるR13がこれらの基であると、たとえば本
発明のアルコキシ基含有シロキサン化合物を、塗料や合
成樹脂にフッ素を導入する目的で使用する場合に、撥水
性、防汚性、離型性、非接着性、撥油性、低摩擦性、耐
着雪着氷性などの表面特性に優れた塗料にすることがで
きる。
また、前記式(XII)において、X8、X9、X10は末端に
アルコキシ基を有する置換基であり、具体的には、X8
X9、X10として、前記式(III); [式(III)中、R1、R2、R3、R4、aおよびXは、それ
ぞれ前記と同じ意味を表わす。]で示される置換基を挙
げることができる。
さらに具体的には、前記式(III)において、R1は前
記式(XIII); -O-(CH2CH2O)d(CH2CH(CH3)O)e-R0 (XIII) で示されるアルコキシ基含有置換基であることが必要で
ある。
ここで、前記式(XIII)で示されるアルコキシ基含有
置換基は、原料入手の容易性、合成の容易性、および製
造コストの点から、前記式(XIII)におけるdおよびe
が0〜3、好ましくは0〜2であり、R0は炭素原子数1
〜6の炭化水素基であることが必要である。
本発明においては、前記式(III)中のR1で表わされ
るアルコキシ基含有置換基が、メトキシ基、エトキシ
基、フェノキシ基または2−メトキシエトキシ基である
ことが好ましい。
前記式(III)中のR1で表わされるアルコキシ基含有
置換基におけるアルコキシ基が、これらの基であると、
合成樹脂では、組み込みが容易で、かつ特性の経時低下
の少ない合成樹脂を得ることができ、また、塗料では、
基材との密着性に優れ、かつフッ素の特性を兼ね備えた
塗料とすることができる。
前記式(XII)で示される本発明のアルコキシ基含有
シロキサン化合物において、前記式(XII)における
s、tおよびuはそれぞれポリジメチルシロキサン直鎖
部のユニットの個数を表わし、その範囲は、本発明のア
ルコキシ基含有シロキサン化合物を、たとえば合成樹脂
や塗料へ導入した場合に、ポリジメチルシロキサンの有
する機能特性の明確な発現を得るためおよび合成樹脂や
塗料への導入の容易性をさらには合成の容易性の点から
1〜2,000、好ましくは4〜700である。たとえば本発明
のアルコキシ基含有シロキサン化合物を、合成樹脂や塗
料に導入する目的で使用する場合には、目的とする合成
樹脂や塗料の種類、要求される機能特性等によって相違
するので一概には規定することはできないが、通常、ポ
リジメチルシロキサン直鎖部のユニットの個数が700以
下であるものを、特に好適に使用することができる。
いずれにせよ、本発明のアルコキシ基含有シロキサン
化合物においては、前記式(XII)におけるs、tおよ
びuが大きな分子量のポリマーであっても、一分子内に
末端アルコキシ基の部分と、末端にフッ素原子を含有す
る置換基の部分とを同時に有することには変りはなく、
しかもポリマーの分散度が1.1〜1.2であるような分子量
分布が非常に良く制御されたものを容易に得ることがで
きるという特長を有する。
そして、このような優れた特長を有する第9または第
10の発明のアルコキシ基含有シロキサン化合物は、たと
えば次に詳述する方法により製造することができる。
−製造方法− 第9または第10の発明のアルコキシ基含有シロキサン
化合物の製造例について、反応式を参照しつつ以下に説
明する。
まず、前記リチウムシラノレート化合物(A26)の1
種または2種以上を開始剤に用いて、ヘキサメチルシク
ロトリシクロキサンもしくはオクタメチルシクロテトラ
ヘキサンまたはこれら2種の混合物を、活性水素を持た
ない極性溶媒中でリビング重合させて前記中間体化合物
(A27)を得る。
次いで、前記リチウムシラノレート化合物(A26)お
よび前記中間体化合物(A27)の1種または2種以上
と、フッ素原子含有置換基を有するトリクロロシラン化
合物(A32)とを反応させることにより、原料シロキサ
ン化合物(A33)を得る。
(式中、R2、R3、R13、R15、v、w、s、tおよびu
は、それぞれ前記と同じ意味を表わす。) ここで、前記トリクロロシラン化合物(A32)として
は、たとえば(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハ
イドロオクチル)トリクロロシラン、ペンタフルオロフ
ェニルトリクロロシラン、3,3,3−トリフルオロプロピ
ルトリクロロシラン、(ヘプタデカフルオロ−1,1,1,2
−テトラハイドロデシル)トリクロロシラン、3−(ヘ
プタフルオロイソプロポキシ)プロピルトリクロロシラ
ン、1,1,2,2−テトラフルオロトリクロロシランなどが
挙げられる。
このようにして得られる原料シロキサン化合物(A3
3)と下式で表わされる化合物(A6)とを、ヒドロシリ
ル化反応により付加することによって本発明のアルコキ
シ基含有シロキサン化合物(A34)を得ることができ
る。
なお、前記リビング重合において使用に供される非極
性溶媒、反応温度、反応時間、得られるアルコキシ基含
有シロキサン化合物の分子量の制御および重合開始剤と
して使用するリチウムシラノレート、ヒドロシリル化反
応において用いることのできる触媒等については、第1
または第2の発明のアルコキシ基含有シロキサン化合物
の製造におけるのと同様である。
また、xが前記式(XIV)で示される式(III)で示さ
れる置換基を有する第9または第10の発明の化合物(A5
6)は、前記の化合物(A41)、(A42)および(A43)か
ら出発して(A48)を製造するプロセスにおいて、(A4
5)に代えて、下記シロキサン化合物(A55)を使用する
ことによっても製造することができる。
たとえば以上のようにして得られる化合物は、α位に
フッ素原子含有置換基を有するとともに、ω,ω′、
ω″位にアルコキシ基を有するシロキサン化合物であ
り、たとえば合成樹脂の改質や塗料組成物の原料に用い
ると、他の物性の低下を招かないで、撥水性、離型性、
防染性、撥油性等の界面特性、耐熱性、耐水性、耐候
性、耐薬品性、低摩耗性などの目的特性を著しく改善す
ることができる。
−その他− 第1または第2の発明のアルコキシ基含有シロキサン
化合物においては、アルコキシ基を基準としたシロキサ
ン鎖本数が1本であり、フッ素原子含有置換基を基準と
したシロキサン鎖本数が1本である。これに対し、第3
または第4の発明のアルコキシ基含有シロキサン化合物
においては、アルコキシ基を基準としたシロキサン鎖本
数が2本であり、第5または第6の発明のアルコキシ基
含有シロキサン化合物においては、アルコキシ基を基準
としたシロキサン鎖本数が3本である。また、第7また
は第8の発明アルコキシ基含有シロキサン化合物におい
ては、フッ素原子含有置換基を基準としたシロキサン鎖
本数が2本であり、第9または第10の発明のアルコキシ
基含有シロキサン化合物においては、フッ素原子含有置
換基を基準としたシロキサン鎖本数が3本である。
このような構造の相違から、本発明のアルコキシ基含
有シロキサン化合物は、たとえば、目的とする合成樹脂
や塗料の性質と付与したい機能特性とに合せて、適宜に
最適な構造のものを選択することが可能であり、たとえ
ば合成樹脂や塗料に所望の機能特性を付与することがで
きる。
また、アルコキシ基を基準としたシロキサン鎖本数が
2本である第3または第4の発明のアルコキシ基含有シ
ロキサン化合物、アルコキシ基を基準としたシロキサン
鎖本数が3本である第5または第6の発明のアルコキシ
基含有シロキサン化合物、フッ素原子含有置換基を基準
としたシロキサン鎖本数が2本である第7または第8の
発明のアルコキシ基含有シロキサン化合物およびフッ素
原子含有置換基を基準としたシロキン鎖本数が3本であ
る第9または第10の発明のアルコキシ基含有シロキサン
化合物におけるそれぞれのシロキサン鎖長は、たとえ
ば、本発明のアルコキシ基含有シロキサン化合物を、合
成樹脂や塗料の特性を改善する目的で使用する場合に
は、通常、それぞれのシロキサン鎖長は同じであること
が好ましいが、目的によってはそれぞれ相違するシロキ
サン鎖長を設定することもできる。
さらに、第3の発明のアルコキシ基含有シロキサン化
合物においては、前記式(V)中のR8およびR9、第5の
発明のアルコキシ基含有シロキサン化合物においては、
前記式(VIII)中のR10、R11およびR12で表わされる置
換基に互いに相違する置換基を導入することもできる
し、あるいは第7の発明のアルコキシ基含有シロキサン
化合物においては、前記式(XI)中のX4およびX5、第9
の発明のアルコキシ基含有シロキサン化合物において
は、前記式(XII)中のX6、X7およびX8で表わされる置
換基に互いに相違する置換基を導入することもできる
が、特殊な機能を付与する必要がある場合や特性をより
細かく制御する必要がある場合以外は、製造工程が増え
て合成条件の許容範囲が狭くなるので、それぞれ同一の
シロキサン鎖長および同一の置換基を有するものである
ことが好ましい。
[実施例] 次に本発明の実施例を示し、本発明についてさらに具
体的に説明する。
(実施例1) 1−(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロ
オクチル)−9−ヒドロデカメチルペンタシロキサンの
製造 攪拌装置およびコンデンサーを取り付けた反応装置
に、(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロオ
クチル)ジメチルシラノール100gとブチルリチウムヘキ
サン溶液(1.5モル/l)158mlとをN2気流下で仕込み、反
応させた後、予め乾燥させたテトラヒドロフラン(TH
F)100mlとヘキサメチルシクロトリシロキサン52.9gと
を添加し、温度20℃で10時間重合させた後、ジメチルク
ロロシラン24.7gを加え、1時間攪拌して重合を停止さ
せた。
生成した塩化リチウムを水洗により除去した後、無水
硫酸ナトリウムで乾燥させた。
こうして得られた反応物の低沸分を100℃/100mmHgの
条件で2時間かけて溜去し、釜残に目的シロキサン化合
物をほぼ定量的な収率で得た。
得られたシロキサン化合物の1H―NMRスペクトル、IR
スペクトル、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラ
フィー)のそれぞれの分析結果およびSi―H基定量デー
タは下記の通りであり、次式の構造を有する1−(トリ
デカフルオロ―1,1,2,2−テトラハイドロオクチル)―
9−ヒドロデカメチルペンタシロキサンであることが確
認された。
1H−NMR(CDCl3):δppm 0.18(SiCH3 、s、30H) 0.5〜2.2(SiCH2 CH2 、broad、4H) 4.55(Si−H、m、1H) IR(KBr) 2970cm-1(C−H) 2250cm-1(Si−H) 1260cm-1(Si−CH3) 1250〜1150cm-1(CF2、CF3) 1120〜1050cm-1(Si−O) GPC(トルエン)ポリスチレン換算分子量 数平均分子量(Mn) 850 重量平均分子量(Mw) 930 多分散度(Mw/Mn) 1.1 Si−H基の定量データ H[ppm] 1442[ppm] H[ppm]よりの計算分子量 693 1−(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロ
オクチル)−9−{2−(ジメチルエトキシシリル)エ
チル}デカメチルペンタシロキサンの製造 攪拌装置およびコンデンサーを取り付けた反応装置
に、前記で得られた1−(トリデカフルオロ−1,1,2,
2−テトラハイドロオクチル)−9−ヒドロデカメチル
ペンタシロキサン20gを仕込み、110℃に加熱した。
次いで、塩化白金酸1.5×10-4gを添加してから、ジ
メチルビニルエトキシシラン3.8gを滴下した。滴下終了
後、反応温度110℃を保ったまま10時間熟成させた。
こうして得られた反応物の低沸点を100℃/10mmHgの条
件で2時間かけて溜去し、釜残に目的シロキサン化合物
をほぼ定量的な収率で得た。
得られたシロキサン化合物の1H−NMRスペクトル、IR
スペクトル、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラ
フィー)および粘度のそれぞれの分析結果は下記の通り
であり、次式の構造を有する1−(トリデカフルオロ−
1,1,2,2−テトラハイドロオクチル)−9−{2−(ジ
メチルエトキシシリル)エチル}デカメチルペンタシロ
キサンであることが確認された。
1H−NMR(CDCl3):δppm 0.18〜0.22 (SiCH3 ,m,36H) 0.50 (SiCH2 CH2 Si、s,4H) 0.7〜2.6 (SiCH2 CH2 CF2-,broad,1.1〜1.3,-OCH2CH3 ,t,7H) 3.60〜4.10 (−OCH2 CH3,q,2H) IR(KBr) 2970cm-1(C−H) 1260cm-1(Si−CH3) 1250〜1150cm-1(CF2、CF3) 1150〜1120cm-1 (Si−CH2CH2−Si) 1120〜1050cm-1(Si−O) 960〜940cm-1 (SiOCH2CH3) GPC(トルエン)ポリスチレン換算分子量 数平均分子量(Mn) 760 重量平均分子量(Mw) 1100 分散度(Mw/Mn) 1.4 粘度(25℃) 12センチポイズ (実施例2) α位にトリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロ
オクチル基を有するとともにω位にヒドロシリル基を有
するシロキサン化合物の製造 攪拌装置およびコンデンサーを取り付けた反応装置
に、(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロオ
クチル)ジメチルシラノール12gとブチルリチウムヘキ
サン溶液(1.5モル/l)19mlとをN2気流下で仕込み反応
させた後、予め乾燥させたテトラヒドロフラン2000mlと
ヘキサメチルシクロトリシロキサン1980gとを添加し
た。温度20℃で20時間重合させた後、ジメチルクロロシ
ラン2.97gを加え、1時間攪拌して重合を停止させた。
次いで、生成した塩化リチウムを水洗により除去した
後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。
こうして得られた反応物の低沸点を150℃/1mmHgの条
件で2時間かけて溜去し、釜残に目的シロキサン化合物
をほぼ定量的な収率で得た。
得られたシロキサン化合物のGPC(ゲルパーミエーシ
ョンクロマトグラフィー)および粘度のそれぞれの分析
結果はSi−H基定量データは下記の通りであった。
GPC(トルエン)ポリスチレン換算分子量 数平均分子量(Mn) 63410 重量平均分子量(Mw) 75930 Si−H基の定量データ H[ppm] 15.1[ppm] H[ppm]よりの計算分子量 66200 粘度(25℃) 3540センチポイズ α位にトリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロ
オクチル基を有するとともにω位に2−(ジメチルメト
キシシリル)エチル基を有するシロキサン化合物の製造 攪拌装置およびコンデンサーを取り付けた反応装置
に、前記で得られたシロキサン化合物100g、ジメチル
ビニルメトキシシラン0.18gおよびトルエン200mlを仕込
み、110℃に加熱した。
次いで、塩化白金酸7.8×10-6gを添加し、反応温度1
10℃を保ったまま10時間熟成させた。
こうして得られた反応物の低沸分を120℃/1mmHgの条
件で2時間かけて溜去し、釜残に目的シロキサン化合物
をほぼ定量的な収率で得た。得られたシロキサン化合物
のIRスペクトル、GPC(ゲルパーミエーションクロマト
グラフィー)および粘度のそれぞれの分析結果は下記の
通りであり、次式の構造であることが確認された。
IR(KBr) 2970cm-1(C−H) 2840cm-1(SiOCH3) 1260cm-1(Si−CH3) 1250〜1150cm-1(CF2、CF3) 1150〜1120cm-1 (Si−CH2CH2−Si) 1120〜1050cm-1(Si−O) GPC(トルエン)ポリスチレン換算分子量 数平均分子量(Mn) 64100 重量平均分子量(Mw) 78200 分散度(Mw/Mn) 1.2 粘度(25℃) 3710センチポイズ (実施例3) 1−(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロオ
クチル)−9−{2−(トリフェノキシシリル)エチ
ル}デカメチルペンタシロキサンの製造 攪拌装置およびコンデンサーを取り付けた反応装置
に、前記実施例1ので得られた1−(トリデカフルオ
ロ−1,1,2,2−テトラハイドロオクチル)−9−ヒドロ
デカメチルペンタシロキサン20gを仕込み、110℃に加熱
した。
次いで、塩化白金酸1.5×10-4gを添加してからビニ
リトリフェノキシシラン9.7gを滴下した。滴下終了後、
反応温度110℃を保ったまま10時間熟成させた。
こうして得られた反応物の低沸点を100℃/10mmHgの条
件で2時間かけて溜去し、釜残に目的シロキサン化合物
をほぼ定量的な収率で得た。得られたシロキサン化合物
1H−NMRスペクトル、IRスペクトル、GPC(ゲルパーミ
エーションクロマトグラフィー)および粘度のそれぞれ
の分析結果は下記の通りであり、次式の構造を有する1
−(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロオク
チル)−9−{2−(トリフェノキシシリル)エチル}
デカメチルペンタシロキサンであることが確認された。
GPC(トルエン)ポリスチレン換算分子量 数平均分子量(Mn) 900 重量平均分子量(Mw) 1200 分散度(Mw/Mn) 1.3 粘度(25℃) 28センチポイズ (実施例4) 1−(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロオ
クチル)−9−{2−(ジフェニルエトキシシリル)エ
チル}デカメチルペンタシロキサンの製造 攪拌装置およびコンデンサーを取り付けた反応装置
に、前記実施例1ので得られた1−(トリデカフルオ
ロ−1,1,2,2−テトラハイドロオクチル)−9−ヒドロ
デカメチルペンタシロキサン20gを仕込み、110℃に加熱
した。
次いで、塩化白金酸1.5×10-4gを添加してから、ジ
フェニルビニルエトキシシラン7.3gを滴下した。滴下終
了後、反応温度110℃を保ったまま10時間熟成させた。
こうして得られた反応物の低沸点を100℃/100mmHgの
条件で2時間かけて溜去し、釜残に目的シロキサン化合
物をほぼ定量的な収率で得た。
得られたシロキサン化合物の1H−NMRスペクトル、IR
スペクトル、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラ
フィー)および粘度のそれぞれの分析結果は下記の通り
であり、次式の構造を有する1−(トリデカフルオロ−
1,1,2,2−テトラハイドロオクチル)−9−{2−(ジ
フェニルエトキシシリル)エチル}デカメチルペンタシ
ロキサンであることが確認された。
GPC(トルエン)ポリスチレン換算分子量 数平均分子量(Mn) 970 重量平均分子量(Mw) 1130 分散度(Mw/Mn) 1.3 粘度(25℃) 28センチポイズ (実施例5) α位に3,3,3−トリフルオロプロピル基を有するとと
もにω位にヒドロシリル基を有するシロキサン化合物の
製造 攪拌装置およびコンデンサーを取り付けた反応装置
に、(3,3,3−トリフルオロプロピル)ジメチルシラノ
ール10gとブチルリチウムヘキサン溶液(1.5モル/l)3
8.7mlとをN2気流下で仕込み、反応させた後、予め乾燥
させたテトラヒドロフラン800mlとヘキサメチルシクロ
トリシロキサン567.2gとを添加した。温度20℃で15時間
重合させた後、ジメチルクロロシラン6.04gを加え、1
時間攪拌して重合を停止させた。
次いで、生成した塩化リチウムを水洗により除去した
後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。
こうして得られた反応物の低沸点を150℃/1mmHgの条
件で2時間かけて溜去し、釜残に目的シロキサン化合物
をほぼ定量的な収率で得た。
得られたシロキサン化合物のGPC(ゲルパーミエーシ
ョンクロマトグラフィー)および粘度のそれぞれの分析
結果はSi−H基定量データは下記の通りであった。
GPC(トルエン)ポリスチレン換算分子量 数平均分子量(Mn) 9520 重量平均分子量(Mw) 10490 Si−H基の定量データ H[ppm] 112.5[ppm] H[ppm]よりの計算分子量 8890 粘度(25℃) 116センチポイズ α位に3,3,3−トリフルオロプロピル基を有するとと
もにω位に2−{トリス(2−メトキシエトキシ)シリ
ル}エチル基を有するシロキサン化合物の製造 攪拌装置およびコンデンサーを取り付けた反応装置
に、前記で得られたシロキサン化合物100g、ビニルト
リス(3−メトキシエトキシ)シラン3.2gおよびトルエ
ン100mlを仕込み110℃に加熱した。
次いで、塩化白金酸5.8×10-5gを添加し、反応温度1
10℃を保ったまま10時間熟成させた。
こうして得られた反応物の低沸点を120℃/1mmHgの条
件で2時間かけて溜去し、釜残に目的シロキサン化合物
をほぼ定量的な収率で得た。
得られたシロキサン化合物のIRスペクトル、GPC(ゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィー)および粘度の
それぞれの分析結果は下記の通りであり、次式の構造で
あることが確認された。
IR(KBr) 2970cm-1(C−H) 1260cm-1(Si−CH3) 1250〜1150cm-1(CF3) 1150〜1120cm-1 (Si−CH2CH2−Si) 1120〜1050cm-1(Si−O) GPC(トルエン)ポリスチレン換算分子量 数平均分子量(Mn) 9590 重量平均分子量(Mw) 13400 分散度(Mw/Mn) 1.4 粘度(25℃) 181センチポイズ (実施例6) 1−(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロオ
クチル)−9−{2−(メチルジエトキシシリル)エチ
ル}デカメチルペンタシロキサンの製造 攪拌装置およびコンデンサーを取り付けた反応装置
に、前記実施例1ので得られた1−(トリデカフルオ
ロ−1,1,2,2−テトラハイドロオクチル)−9−ヒドロ
デカメチルペンタシロキサン20gを仕込み、110℃に加熱
した。
次いで、塩化白金酸1.5×10-4gを添加してから、メ
チルビニルジエトキシシラン4.6gを滴下した。滴下終了
後、反応温度110℃を保ったまま10時間熟成させた。
こうして得られた反応物の低沸点を100℃/10mmHgの条
件で2時間かけて溜去し、釜残に目的シロキサン化合物
をほぼ定量的な収率で得た。
得られたシロキサン化合物の1H−NMRスペクトル、IRス
ペクトル、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフ
ィー)および粘度のそれぞれの分析結果は下記の通りで
あり、次式の構造を有する1−(トリデカフルオロ−1,
1,2,2−テトラハイドロオクチル)−9−{2−(メチ
ルジエトキシシリル)エチル}デカメチルペンタシロキ
サンであることが確認された。
1H−NMR(CDCl3):δppm 0.18〜0.22 (SiCH3 ,m,33H) 0.55 (SiCH2 CH2 Si,d,4H) 0.7〜2.5 (SiCH2 CH2 CF2-,borad,1.1〜1.3,-OCH2CH3 ,m,10H) 3.60〜4.10 (−OC 2 HCH3,m,4H) IR(KBr) 2970cm-1(C−H) 1260cm-1(Si−CH3) 1250〜1150cm-1(CF2、CF3) 1150〜1120cm-1 (Si−CH2CH2−Si) 1120〜1050cm-1(Si−O) 960〜940cm-1 (SiOCH2CH3) GPC(トルエン)ポリスチレン換算分子量 数平均分子量(Mn) 890 重量平均分子量(Mw) 1300 分散度(Mw/Mn) 1.4 粘度(25℃) 13センチポイズ (実施例7) α,α′位にトリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハ
イドロオクチル基を有するとともにω位にヒドロシリル
基を有するシロキサン化合物の製造 攪拌装置およびコンデンサーを取り付けた反応装置
に、(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロオ
クチル)ジメチルシラノール50.0gとブチルリチウムヘ
キサン溶液(1.5モル/l)79mlとをN2気流下で仕込み、
反応させた後、予め乾燥させたテトラヒドロフラン1000
mlとヘキサメチルシクロトリシロキサン1130gとを添加
した。温度20℃で15時間重合させた後、メチルクロロシ
ラン7.51gを加え、1時間攪拌して重合を停止させた。
次いで、生成した塩化リチウムを水洗により除去した
後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。
こうして得られた反応物の低沸点を150℃/1mmHgの条
件で2時間かけて溜去し、釜残に目的シロキサン化合物
をほぼ定量的な収率で得た。
得られたシロキサン化合物のGPC(ゲルパーミエーシ
ョンクロマトグラフィー)および粘度のそれぞれの分析
結果およびSi−H基定量データは下記の通りであり、次
式の構造を有することが確認された。
GPC(トルエン)ポリスチレン換算分子量 数平均分子量(Mn) 19740 重量平均分子量(Mw) 23720 Si−H基の定量データ H[ppm] 53.9[ppm] H[ppm]よりの計算分子量 18550 粘度(25℃) 423センチポイズ α,α′位にトリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハ
イドロオクチル基を有するとともにω位に2−(トリメ
トキシシリル)エチル基を有するシロキサン化合物の製
造 攪拌装置およびコンデンサーを取り付けた反応装置
に、前記で得られたシロキサン化合物100g、ビニルト
リメトキシシラン0.80およびトルエン100mlを仕込み、1
10℃に加熱した。
次いで、塩化白金酸2.8×10-5gを添加し、反応温度1
10℃を保ったまま10時間熟成させた。
こうして得られた反応物の低沸点を120℃/1mmHgの条
件で2時間かけて溜去し、釜残に目的シロキサン化合物
をほぼ定量的な収率で得た。
得られたシロキサン化合物のIRスペクトル、GPC(ゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィー)および粘度の
それぞれの分析結果は下記の通りであり、次式の構造で
あることが確認された。
IR(KBr) 2970cm-1(C−H) 2840cm-1(SiOCH3) 1260cm-1(Si−CH3) 1250〜1150cm-1(CF2,CF3) 1150〜1120cm-1 (Si−CH2CH2−Si) 1120〜1050cm-1(Si−O) GPC(トルエン)ポリスチレン換算分子量 数平均分子量(Mn) 19900 重量平均分子量(Mw) 25900 分散度(Mw/Mn) 1.3 粘度(25℃) 508センチポイズ (実施例8) α,α′,α″位にトリデカフルオロ−1,1,2,2−テ
トラハイドロオクチル基を有するとともにω位にヒドロ
シリル基を有するシロキサン化合物の製造 攪拌装置およびコンデンサーを取り付けた反応装置
に、(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロオ
クチル)ジメチルシラノール50.0gとブチルリチウムヘ
キサン溶液(1.5モル/l)79mlとをN2気流下で仕込み、
反応させた後、予め乾燥させたテトラヒドロフラン1000
mlとヘキサメチルシクロトリシロキサン1130gとを添加
した。温度20℃で15時間重合させた後、トリクロロシラ
ン5.90gを加え、1時間攪拌して重合を停止させた。
次いで、生成した塩化リチウムを水洗により除去した
後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。
こうして得られた反応物の低沸点を100℃/10mmHgの条
件で2時間かけて溜去し、釜残に目的シロキサン化合物
をほぼ定量的な収率で得た。
得られたシロキサン化合物のGPC(ゲルパーミエーシ
ョンクロマトグラフィー)および粘度のそれぞれの分析
結果はSi−H基定量データは下記の通りであり、次式の
構造であることが確認された。
GPC(トルエン)ポリスチレン換算分子量 数平均分子量(Mn) 33790 重量平均分子量(Mw) 37710 Si−H基の定量データ H[ppm] 33.8[ppm] H[ppm]よりの計算分子量 29590 粘度(25℃) 681センチポイズ α,α′,α″位にトリデカフルオロ−1,1,2,2−テ
トラハイドロオクチル基を有するとともにω位に2−
(トリエトキシシリル)エチル基を有するシロキサン化
合物の製造 攪拌装置およびコンデンサーを取り付けた反応装置
に、前記で得られたシロキサン化合物100g、ビニルト
リエトキシシラン0.64gおよびトルエン150mlを仕込み、
110℃に加熱した。
次いで、塩化白金酸1.8×10-5gを添加し、反応温度1
10℃を保ったまま10時間熟成させた。
こうして得られた反応物の低沸点を120℃/1mmHgの条
件で2時間かけて溜去し、釜残に目的シロキサン化合物
をほぼ定量的な収率で得た。
得られたシロキサン化合物のIRスペクトル、GPC(ゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィー)および粘度の
それぞれの分析結果は下記の通りであり、次式の構造で
あることが確認された。
IR(KBr) 2970cm-1(C−H) 1260cm-1(Si−CH3) 1250〜1150cm-1(CF2,CF3) 1120〜1050cm-1(Si−O) GPC(トルエン)ポリスチレン換算分子量 数平均分子量(Mn) 33800 重量平均分子量(Mw) 42710 分散度(Mw/Mn) 1.3 粘度(25℃) 795センチポイズ (実施例9) α位にヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハイド
ロデシル基を有するとともにω位にヒドロシリル基を有
するシロキサン化合物の製造 攪拌装置およびコンデンサーを取り付けた反応装置
に、(ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロ
デシル)ジメチルシラノール100gとブチルリチウムヘキ
サン溶液(1.5モル/l)128mlとをN2気流下で仕込み、反
応させた後、予め乾燥させたテトラヒドロフラン2000ml
とヘキサメチルシクロトリシロキサン1804gとを添加し
た。温度20℃で15時間重合させた後、ジメチルクロロシ
ラン19.9gを加え、1時間攪拌して重合を停止させた。
次いで、生成した塩化リチウムを水洗により除去した
後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。
こうして得られた反応物の低沸点を150℃/1mmHgの条
件で2時間かけて溜去し、釜残に目的シロキサン化合物
をほぼ定量的な収率で得た。
得られたシロキサン化合物のGPC(ゲルパーミエーシ
ョンクロマトグラフィー)および粘度のそれぞれの分析
結果およびSi−H基定量データは下記の通りであった。
GPC(トルエン)ポリスチレン換算分子量 数平均分子量(Mn) 11710 重量平均分子量(Mw) 12896 Si−H基の定量データ H[ppm] 103.3[ppm] H[ppm]よりの計算分子量 9680 粘度(25℃) 147センチポイズ α位にヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハイド
ロデシル基を有するとともにω位に2−{(m,p−)
(トリメトキシシリルエチル)フェニル}エチル基を有
するシロキサン化合物の製造 攪拌装置およびコンデンサーを取り付けた反応装置
に、前記で得られたシロキサン化合物100g、(m,p
−)スチリルエチルトリメトキシシラン2.6gおよびトル
エン100mlを仕込み、110℃に加熱した。
次いで、塩化白金酸5.4×10-5gを添加し、反応温度1
10℃を保ったまま10時間熟成させた。
こうして得られた反応物の低沸点を120℃/1mmHgの条
件で2時間かけて溜去し、釜残に目的シロキサン化合物
をほぼ定量的な収率で得た。
得られたシロキサン化合物のIRスペクトル、GPC(ゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィー)および粘度の
それぞれの分析結果は下記の通りであり、次式の構造で
あることが確認された。
IR(KBr) 2970cm-1(C−H) 2840cm-1(SiOCH3) 1260cm-1(Si−CH3) 1250〜1150cm-1(CF2、CF3) 1120〜1050cm-1(Si−O) GPC(トルエン)ポリスチレン換算分子量 数平均分子量(Mn) 9590 重量平均分子量(Mw) 13400 分散度(Mw/Mn) 1.4 粘度(25℃) 181センチポイズ (実施例10) 1−(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロ
オクチル)−9−{3−(トリエトキシシリル)プロピ
ル}デカメチルペンタシロキサンの製造 攪拌装置およびコンデンサーを取り付けた反応装置
に、前記実施例1ので得られた1−(トリデカフルオ
ロ−1,1,2,2−テトラハイドロオクチル)−9−ヒドロ
デカメチルペンタシロキサン20gを仕込み、110℃に加熱
した。
次いで、塩化白金酸1.5×10-4gを添加してから、ア
リルトリエトキシシラン5.9gを滴下した。
滴下終了後、反応温度110℃を保ったまま10時間熟成
させた。
こうして得られた反応物の低沸分を110℃/10mmHgの条
件で2時間かけて溜去し、釜残に目的シロキサン化合物
をほぼ定量的な収率で得た。
得られたシロキサン化合物の1H−NMRスペクトル、IR
スペクトル、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラ
フィー)および粘度のそれぞれの分析結果は下記の通り
であり、次式の構造を有する1−(トリデカフルオロ−
1,1,2,2−テトラハイドロオクチル)−9−{3−(ト
リエトキシシリル)プロピル}デカメチルペンタシロキ
サンであることが確認された。
1H−NMR(CDCl3):δppm 0.18〜0.22 (SiCH3 ,m,30H) 0.3〜2.6 (SiCH2 CH2 ,broad,0.3〜1.0,SiCH2 CH2 CH2Si,m,1.1〜1
3,−OCH2 CH3 ,t,SiCH2CH2 CH2Si,19H) 3.60〜4.10 (−OCH2 CH3,q,6H) IR(KBr) 2970cm-1(C−H) 1260cm-1(Si−CH3) 1250〜1150cm-1(CF2、CF3) 1120〜1050cm-1(Si−O) 960〜940cm-1(SiOCH2CH3) GPC(トルエン)ポリスチレン換算分子量 数平均分子量(Mn) 1000 重量平均分子量(Mw) 1300 分散度(Mw/Mn) 1.3 粘度(25℃) 13センチポイズ (実施例11) 1−(トリデカルフオロ−1,1,2−2−テトラハイド
ロオクチル)−9−{3−(トリメトキシシリル)プロ
ピル}デカメチルペンタシロキサンの製造 攪拌装置およびコンデンサーを取り付けた反応装置
に、前記実施例1ので得られた1−(トリデカフルオ
ロ−1,1,2,2−テトラハイドロオクチル)−9−ヒドロ
デカメチルペンタシロキサン20gを仕込み、110℃に加熱
した。
次いで、塩化白金酸1.5×10-4gを添加してから、ア
リルトリメトキシシラン4.7gを滴下した。
滴下終了後、反応温度110℃を保ったまま10時間熟成
させた。
こうして得られた反応物の低沸分を100℃/10mmHgの条
件で2時間かけて溜去し、釜残に目的シロキサン化合物
をほぼ定量的な収率で得た。
得られたシロキサン化合物の1H−NMRスペクトル、IR
スペクトル、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラ
フィー)および粘度のそれぞれの分析結果は下記の通り
であり、次式の構造であることが確認された。
1H−NMR(CDCl3):δppm 0.18〜0.22 (SiCH3 ,m,30H) 0.3〜2.6 (SiCH2 CH2 CF2−,broad,0.3〜1.0,SiCH2 CH2CH2 Si,m,S
iCH2CH2 CH2Si,10H) 3.6 (−OCH3 ,s,9H) IR(KBr) 2970cm-1(C−H) 2840cm-1(SiOCH3) 1260cm-1(Si−CH3) 1250〜1150cm-1(CF2、CF3) 1120〜1050cm-1(Si−O) GPC(トルエン)ポリスチレン換算分子量 数平均分子量(Mn) 870 重量平均分子量(Mw) 1200 分散度(Mw/Mn) 1.4 粘度(25℃) 13センチポイズ (実施例12) α位にペンタフルオロフェニル基を有するとともにω
位にビニル基を有するシロキサン化合物の製造 攪拌装置およびコンデンサーを取り付けた反応装置
に、(ペンタフルオロフェニル)ジメチルシラノール0.
24gとブチルリチウムヘキサン溶液(1.5モル/l)0.66ml
とをN2気流下で仕込み、反応させた後、予め乾燥させた
テトラヒドロフラン50mlとヘキサメチルシクロトリシロ
キサン49.2gとを添加した。温度20℃で24時間重合させ
た後、ビニルジメチルクロロシラン0.13gを加え、1時
間攪拌して重合を停止させた。
次いで、生成した塩化リチウムを水洗により除去した
後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。
こうして得られた反応物の低沸分を150℃/1mmHgの条
件で2時間かけて溜去し、釜残に目的シロキサン化合物
をほぼ定量的な収率で得た。
得られたシロキサン化合物のIRスペクトル、GPC(ゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィー)および粘度の
それぞれの分析結果は下記の通りであった。
IR(KBr) 2970cm-1(C−H) 1260cm-1(Si−CH3) 1250〜1150cm-1(CF2、CF3) 1120〜1050cm-1(Si−O) GPC(トルエン)ポリスチレン換算分子量 数平均分子量(Mn) 43400 重量平均分子量(Mw) 52200 粘度(25℃) 3680センチポイズ α位にペンタフルオロフェニル基をω位に2−(トリ
エトキシシリル)エチル基を有するシロキサン化合物の
製造 攪拌装置およびコンデンサーを取り付けた反応装置
に、前記で得られたシロキサン化合物40g、トリエト
キシシラン0.15gおよびトルエン100mlを仕込み、110℃
に加熱した。
次いで、塩化白金酸4.8×10-6gを添加し、反応温度1
10℃を保ったまま10時間熟成させた。
こうして得られた反応物の低沸分を120℃/1mmHgの条
件で2時間かけて溜去し、釜残に目的シロキサン化合物
をほぼ定量的な収率で得た。
得られたシロキサン化合物のIRスペクトル、GPC(ゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィー)および粘度の
それぞれの分析結果は下記の通りであり、次式の構造で
あることが確認された。
IR(KBr) 2970cm-1(C−H) 1260cm-1(Si−CH3) 1150〜1120cm-1(Si−CH2CH2−Si) 1120〜1050cm-1(Si−O) 690〜940cm-1(SiOCH2CH3) GPC(トルエン)ポリスチレン換算分子量 数平均分子量(Mn) 47500 重量平均分子量(Mw) 63100 分散度(Mw/Mn) 1.3 粘度(25℃) 4250センチポイズ (実施例13) α位にトリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロ
オクチル基を有するとともにω位に7−オクテニル基を
有するシロキサン化合物の製造 攪拌装置およびコンデンサーを取り付けた反応装置
に、(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロオ
クチル)ジメチルシラノール17.3gとブチルリチウムヘ
キサン溶液(1.5モル/l)27mlとをN2気流下で仕込み、
反応させた後、予め乾燥させたテトラヒドロフラン100m
lとヘキサメチルシクロトリシロキサン106gとを添加し
た。温度20℃で15時間重合させた後、7−オクテニルジ
メチルクロロシラン9.25gを加え、1時間攪拌して重合
を停止させた。
次いで、生成した塩化リチウムを水洗により除去した
後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。
こうして得られた反応物の低沸分を150℃/1mmHgの条
件で2時間かけて溜去し、釜残に目的シロキサン化合物
をほぼ定量的な収率で得た。
得られたシロキサン化合物のIRスペクトル、GPC(ゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィー)および粘度の
それぞれの分析結果は下記の通りであった。
IR(KBr) 2970cm-1(C−H) 1260cm-1(Si−CH3) 1250〜1150cm-1(CF2、CF3) 1120〜1050cm-1(Si−O) GPC(トルエン)ポリスチレン換算分子量 数平均分子量(Mn) 3300 重量平均分子量(Mw) 4000 粘度(25℃) 35センチポイズ α位にトリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロ
オクチル基を有するとともにω位に8−(メチルジメト
キシシリル)オクチル基を有するシロキサン化合物の製
造 攪拌装置およびコンデンサーを取り付けた反応装置
に、前記で得られたシロキサン化合物10gおよびメチ
ルジメトキシシラン0.32gを仕込み、110℃に加熱した。
次いで、塩化白金酸1.6×10-5gを添加し、反応温度1
10℃を保ったまま10時間熟成させた。
こうして得られた反応物の低沸分を120℃/1mmHgの条
件で2時間かけて溜去し、釜残に目的シロキサン化合物
をほぼ定量的な収率で得た。
得られたシロキサン化合物のIRスペクトル、GPC(ゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィー)および粘度の
それぞれの分析結果は下記の通りであり、次式の構造で
あることが確認された。
IR(KBr) 2970cm-1(C−H) 2840cm-1(SiOCH3) 1260cm-1(Si−CH3) 1250〜1150cm-1(CF2,CF3) 1120〜1050cm-1(Si−O) GPC(トルエン)ポリスチレン換算分子量 数平均分子量(Mn) 3390 重量平均分子量(Mw) 4720 分散度(Mw/Mn) 1.4 粘度(25℃) 52センチポイズ (実施例14) α位にトリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロ
オクチル基を有するとともにω位にメチルフェニルビニ
ルシリル基を有するシロキサン化合物の製造 攪拌装置およびコンデンサーを取り付けた反応装置
に、(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロオ
クチル)ジメチルシラノール17.3gとブチルリチウムヘ
キサン溶液(1.5モル/l)27mlとをN2気流下で仕込み、
反応させた後、予め乾燥させたテトラヒドロフラン100m
lとヘキサメチルシクロトリシロキサン106gとを添加し
た。温度20℃で15時間重合させた後、メチルフェニルビ
ニルクロロシラン8.26gを加え、1時間攪拌して重合を
停止させた。
次いで、生成した塩化リチウムを水洗により除去した
後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。
こうして得られた反応物の低沸分を150℃/1mmHgの条
件で2時間かけて溜去し、釜残に目的シロキサン化合物
をほぼ定量的な収率で得た。
得られたシロキサン化合物のIRスペクトル、GPC(ゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィー)および粘度の
それぞれの分析結果は下記の通りであった。
GPC(トルエン)ポリスチレン換算分子量 数平均分子量(Mn) 3100 重量平均分子量(Mw) 3820 粘度(25℃) 38センチポイズ α位にトリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロ
オクチル基を有するとともにω位に2−(ジメチルエト
キシシリル)エチル基を有するシロキサン化合物の製造 攪拌装置およびコンデンサーを取り付けた反応装置
に、前記で得られたシロキサン化合物10gおよびジメ
チルエトキシシラン0.34gを仕込み、110℃に加熱した。
次いで、塩化白金酸1.7×10-5gを添加し、反応温度1
10℃を保ったまま10時間熟成させた。
こうして得られた反応物の低沸分を120℃/1mmHgの条
件で2時間かけて溜去し、釜残に目的シロキサン化合物
をほぼ定量的な収率で得た。
得られたシロキサン化合物のIRスペクトル、GPC(ゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィー)および粘度の
それぞれの分析結果は下記の通りであり、次式の構造で
あることが確認された。
GPC(トルエン)ポリスチレン換算分子量 数平均分子量(Mn) 3320 重量平均分子量(Mw) 4580 分散度(Mw/Mn) 1.4 粘度(25℃) 49センチポイズ (実施例15) α位にトリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロ
オクチル基を有するとともにω位にジフェニルビニルシ
リル基を有するシロキサン化合物の製造 攪拌装置およびコンデンサーを取り付けた反応装置
に、(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロオ
クチル)ジメチルシラノール17.3gとブチルリチウムヘ
キサン溶液(1.5モル/l)27mlとをN2気流下で仕込み、
反応させた後、予め乾燥させたテトラヒドロフラン100m
lとヘキサメチルシクロトリシロキサン106gとを添加し
た。温度20℃で15時間重合させた後、ジフェニルビニル
クロロシラン11.1gを加え、1時間攪拌して重合を停止
させた。
次いで、生成した塩化リチウムを水洗により除去した
後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。
こうして得られた反応物の低沸分を150℃/1mmHgの条
件で2時間かけて溜去し、釜残に目的シロキサン化合物
をほぼ定量的な収率で得た。
得られたシロキサン化合物のIRスペクトル、GPC(ゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィー)および粘度の
それぞれの分析結果は下記の通りであった。
GPC(トルエン)ポリスチレン換算分子量 数平均分子量(Mn) 3520 重量平均分子量(Mw) 4280 粘度(25℃) 45センチポイズ α位にトリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロ
オクチル基を有するとともにω位に2−(トリエトキシ
シシリル)エチル基を有するシロキサン化合物の製造 攪拌装置およびコンデンサーを取り付けた反応装置
に、前記で得られたシロキサン化合物10gおよびトリ
エトキシシラン0.47gを仕込み、110℃に加熱した。
次いで、塩化白金酸1.5×10-5gを添加し、反応温度1
10℃を保ったまま10時間熟成させた。
こうして得られた反応物の低沸分を120℃/1mmHgの条
件で2時間かけて溜去し、釜残に目的シロキサン化合物
をほぼ定量的な収率で得た。
得られたシロキサン化合物のIRスペクトル、GPC(ゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィー)および粘度の
それぞれの分析結果は下記の通りであり、次式の構造で
あることが確認された。
GPC(トルエン)ポリスチレン換算分子量 数平均分子量(Mn) 3740 重量平均分子量(Mw) 5140 分散度(Mw/Mn) 1.4 粘度(25℃) 67センチポイズ (実施例16) α,α′位にトリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハ
イドロオクチル基を有するとともにω位にエチルビニル
シリル基を有するシロキサン化合物の製造 攪拌装置およびコンデンサーを取り付けた反応装置
に、(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロオ
クチル)ジメチルシラノール17.3gとブチルリチウムヘ
キサン溶液(1.5モル/l)27mlとをN2気流下で仕込み、
反応させた後、予め乾燥させたテトラヒドロフラン100m
lとヘキサメチルシクロトリシロキサン106gとを添加し
た。温度20℃で15時間重合させた後、エチルビニルジク
ロロシラン3.50gを加え、1時間攪拌して重合を停止さ
せた。
次いで、生成した塩化リチウムを水洗により除去した
後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。
こうして得られた反応物の低沸分を150℃/1mmHgの条
件で2時間かけて溜去し、釜残に目的シロキサン化合物
をほぼ定量的な収率で得た。
得られたシロキサン化合物のIRスペクトル、GPC(ゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィー)および粘度の
それぞれの分析結果は下記の通りであり、次式の構造で
あることが確認された。
IR(KBr) 2970cm-1(C−H) 1260cm-1(Si−CH3) 1250〜1150cm-1(CF2,CF3) 1120〜1050cm-1(Si−O) GPC(トルエン)ポリスチレン換算分子量 数平均分子量(Mn) 6420 重量平均分子量(Mw) 7280 粘度(25℃) 75センチポイズ α,α′位にトリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハ
イドロオクチル基を有するとともにω位に2−(トリエ
トキシシリル)エチル基を有するシロキサン化合物の製
造 攪拌装置およびコンデンサーを取り付けた反応装置
に、前記で得られたシロキサン化合物10gおよびトリ
エトキシシラン0.26gを仕込み、110℃に加熱した。
次いで、塩化白金酸8.1×10-6gを添加し、反応温度1
10℃を保ったまま10時間熟成させた。
こうして得られた反応物の低沸分を120℃/1mmHgの条
件で2時間かけて溜去し、釜残に目的シロキサン化合物
をほぼ定量的な収率で得た。
得られたシロキサン化合物のIRスペクトル、GPC(ゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィー)および粘度の
それぞれの分析結果は下記の通りであり、次式の構造で
あることが確認された。
IR(KBr) 2970cm-1(C−H) 1260cm-1(Si−CH3) 1250〜1150cm-1(CF2,CF3) 1150〜1120cm-1(Si−CH2CH2−Si) 1120〜1050cm-1(Si−O) 960〜940cm-1(SiOCH2CH3) GPC(トルエン)ポリスチレン換算分子量 数平均分子量(Mn) 6570 重量平均分子量(Mw) 8740 分散度(Mw/Mn) 1.3 粘度(25℃) 110センチポイズ (実施例17) α位にトリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロ
オクチル基を有するとともにω位にエテニルフェニル基
を有するシロキサン化合物の製造 攪拌装置およびコンデンサーを取り付けた反応装置
に、(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロオ
クチル)ジメチルシラノール17.3gとブチルリチウムヘ
キサン溶液(1.5モル/l)27mlとをN2気流下で仕込み、
反応させた後、予め乾燥させたテトラヒドロフラン100m
lとヘキサメチルシクロトリシロキサン106gとを添加し
た。温度20℃で15時間重合させた後、p−エテニルフェ
ニルジメチルクロロシラン8.89gを加え、1時間攪拌し
て重合を停止させた。
次いで、生成した塩化リチウムを水洗により除去した
後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。
こうして得られた反応物の低沸分を150℃/1mmHgの条
件で2時間かけて溜去し、釜残に目的シロキサン化合物
をほぼ定量的な収率で得た。
得られたシロキサン化合物のIRスペクトル、GPC(ゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィー)および粘度の
それぞれの分析結果は下記の通りであった。
IR(KBr) 2970cm-1(C−H) 1260cm-1(Si−CH3) 1250〜1150cm-1(CF2,CF3) 1120〜1050cm-1(Si−O) GPC(トルエン)ポリスチレン換算分子量 数平均分子量(Mn) 3360 重量平均分子量(Mw) 4150 粘度(25℃) 38センチポイズ α位にトリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロ
オクチル基を有するとともにω位にp−{2−(トリエ
トキシシリル)エチル}フェニル基を有するシロキサン
化合物の製造 攪拌装置およびコンデンサーを取り付けた反応装置
に、前記で得られたシロキサン化合物10gおよびトリ
エトキシシラン0.49gを仕込み、110℃に加熱した。
次いで、塩化白金酸1.5×10-5gを添加し、反応温度1
10℃を保ったまま10時間熟成させた。
こうして得られた反応物の低沸分を120℃/1mmHgの条
件で2時間かけて溜去し、釜残に目的シロキサン化合物
をほぼ定量的な収率で得た。
得られたシロキサン化合物のIRスペクトル、GPC(ゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィー)および粘度の
それぞれの分析結果は下記の通りであり、次式の構造で
あることが確認された。
IR(KBr) 2970cm-1(C−H) 1260cm-1(Si−CH3) 1250〜1150cm-1(CF2,CF3) 1120〜1050cm-1(Si−O) 960〜940cm-1(SiOCH2CH3) GPC(トルエン)ポリスチレン換算分子量 数平均分子量(Mn) 3510 重量平均分子量(Mw) 4980 分散度(Mw/Mn) 1.4 粘度(25℃) 58センチポイズ (実施例18) α位にトリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロ
オクチル基を有するとともにω,ω′,ω″位にビニル
基を有するシロキサン化合物の製造 攪拌装置およびコンデンサーを取り付けた反応装置
に、ビニルジメチルシラノール0.42gとブチルリチウム
ヘキサン溶液(1.5モル/l)2.7mlとをN2気流下で仕込
み、反応させた後、予め乾燥させたテトラヒドロフラン
40mlとヘキサメチルシクロトリシロキサン39.0gとを添
加した。温度20℃で20時間重合させた後、(トリデカフ
ルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロオクチル)トリクロ
ロシラン0.73gを加え、1時間攪拌して重合を停止させ
た。
次いで、生成した塩化リチウムを水洗により除去した
後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。
こうして得られた反応物の低沸分を150℃/1mmHgの条
件で2時間かけて溜去し、釜残に目的シロキサン化合物
をほぼ定量的な収率で得た。
得られたシロキサン化合物のIRスペクトル、GPC(ゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィー)および粘度の
それぞれの分析結果は下記の通りであり、次式の構造で
あることが確認された。
IR(KBr) 2970cm-1(C−H) 1610cm-1(CH=CH2) 1260cm-1(Si−CH3) 1250〜1150cm-1(CF2,CF3) 1120〜1050cm-1(Si−O) GPC(トルエン)ポリスチレン換算分子量 数平均分子量(Mn) 34120 重量平均分子量(Mw) 38770 粘度(25℃) 686センチポイズ α位にトリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロ
オクチル基を有するとともにω,ω′,ω″位に2−
(トリエトキシシリル)エチル基を有するシロキサン化
合物の製造 攪拌装置およびコンデンサーを取り付けた反応装置
に、前記で得られたシロキサン化合物30g、とりエト
キシシラン0.43gおよびトルエン50mlを仕込み、110℃に
加熱した。
次いで、塩化白金酸1.4×10-5gを添加し、反応温度1
10℃を保ったまま10時間熟成させた。
こうして得られた反応物の低沸分を120℃/1mmHgの条
件で2時間かけて溜去し、釜残に目的シロキサン化合物
をほぼ定量的な収率で得た。
得られたシロキサン化合物のIRスペクトル、GPC(ゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィー)および粘度の
それぞれの分析結果は下記の通りであり、次式の構造で
あることが確認された。
IR(KBr) 2970cm-1(C−H) 1260cm-1(Si−CH3) 1250〜1150cm-1(CF2,CF3) 1150〜1120cm-1(Si−CH2CH2−Si) 1120〜1050cm-1(Si−O) 960〜940cm-1(SiOCH2CH3) GPC(トルエン)ポリスチレン換算分子量 数平均分子量(Mn) 34900 重量平均分子量(Mw) 47520 分散度(Mw/Mn) 1.4 粘度(25℃) 1239センチポイズ (実施例19) α位にトリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロ
オクチル基を有するとともにω位にトリエトキシシリル
基を有するシロキサン化合物の製造 攪拌装置およびコンデンサーを取り付けた反応装置
に、(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロオ
クチル)ジメチルシラノール5.0gとブチルリチウムヘキ
サン溶液(1.5モル/l)7.9mlとをN2気流下で仕込み、反
応させた後、予め乾燥させたテトラヒドロフラン100ml
とヘキサメチルシクロトリシロキサン113gとを添加し
た。温度20℃で15時間重合させた後、トリエトキシクロ
ロシラン2.6gを加え、1時間攪拌して重合を停止させ
た。
次いで、生成した塩化リチウムを水洗により除去した
後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。
こうして得られた反応物の低沸分を150℃/1mmHgの条
件で2時間かけて溜去し、釜残に目的シロキサン化合物
をほぼ定量的な収率で得た。
得られたシロキサン化合物のIRスペクトル、GPC(ゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィー)および粘度の
それぞれの分析結果は下記の通りであり、次式の構造で
あることが確認された。
IR(KBr) 2970cm-1(C−H) 1260cm-1(Si−CH3) 1250〜1150cm-1(CF2,CF3) 1120〜1050cm-1(Si−O) 960〜940cm-1(SiOCH2CH3) GPC(トルエン)ポリスチレン換算分子量 数平均分子量(Mn) 12290 重量平均分子量(Mw) 15420 分散度(Mw/Mn) 1.3 粘度(25℃) 232センチポイズ (実施例20) α位にトリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロ
オクチル基を有するとともにω位にジメチルメトキシシ
リル基を有するシロキサン化合物の製造 攪拌装置およびコンデンサーを取り付けた反応装置
に、(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロオ
クチル)ジメチルシラノール5.0gとブチルリチウムヘキ
サン溶液(1.5モル/l)7.9mlとをN2気流下で仕込み、反
応させた後、予め乾燥させたテトラヒドロフラン100ml
とヘキサメチルシクロトリシロキサン113gとを添加し
た。温度20℃で15時間重合させた後、ジメチルメトキシ
クロロシラン1.6gを加え、1時間攪拌して重合を停止さ
せた。
次いで、生成した塩化リチウムを水洗により除去した
後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。
こうして得られた反応物の低沸分を150℃/1mmHgの条
件で2時間かけて溜去し、釜残に目的シロキサン化合物
をほぼ定量的な収率で得た。
得られたシロキサン化合物のIRスペクトル、GPC(ゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィー)および粘度の
それぞれの分析結果は下記の通りであり、次式の構造で
あることが確認された。
IR(KBr) 2970cm-1(C−H) 2840cm-1(SiOCH3) 1260cm-1(Si−CH3) 1250〜1150cm-1(CF2,CF3) 1120〜1050cm-1(Si−O) GPC(トルエン)ポリスチレン換算分子量 数平均分子量(Mn) 12010 重量平均分子量(Mw) 15190 分散度(Mw/Mn) 1.3 粘度(25℃) 206センチポイズ [発明の効果] 本発明によると、 (1)分子鎖末端にフッ素原子含有置換基を有するとと
もに、他端にアルコキシ基を有するので、これらの基
が、たとえば合成樹脂、塗料を塗布する基材などと化学
的に結合し、ブリード現象や経時後の特性の低下等が殆
どなくて耐候性、耐久性に優れ、 (2)同一分子内にフルオロアルキル基が存在するの
で、従来のトリメチルシロキサン基末端のポリシロキサ
ン化合物においては得ることのできない、あるいはさら
に向上した撥水性、防汚性、離型性、非接着性、撥油
性、低摩擦性、耐着雪着氷性などのフルオロアルキル基
特有の種々の機能特性を、ポリシロキサンの特性を損な
うことなく付与することが可能であり、 (3)分子量分布(分散度)が1.1〜1.2と非常に狭く、
分子鎖長が揃っていて構造が均一であるものでは、機能
特性の制御された表面特性を得ることが容易であり、 (4)リビング重合法により製造することができるの
で、酸性触媒や塩基性触媒を用いた平衡化反応により製
造される従来のポリシロキサン化合物の欠点である製造
時における除去不可能なジメチルシロキサンの環状物の
生成に起因する物性の低下やブリードによるベタつきお
よび品質のばらつき等を制御することができるととも
に、諸特性が向上し、 (5)しかも、たとえば合成樹脂、塗料を塗布する基材
等との反応性基であるアルコキシ基含有置換基を基準と
したシロキサン鎖の本数が1〜3であり、同じく反応性
基礎であるフッ素原子含有置換基を基準としたシロキサ
ン鎖の本数が1〜3であるので、要求に応じて制御され
たシロキサン鎖の鎖長、シロキサン鎖末端のフッ素原子
含有置換基の種類およびシロキサン鎖とフッ素原子含有
置換基との分子鎖長の割合等を適宜に選択することによ
り、付与する機能特性を目的の要求特性に応じてきめ細
かく制御することが可能であり、特に撥水性、撥油性、
耐薬品性、防汚性、離型性、非接着性、低摩擦性、耐着
雪着氷性等により高性能を要求される用途、たとえば合
成樹脂や塗料の分野において幅広く好適に利用すること
ができる、等の種々の利点を有する工業的に有用なアル
コキシ基含有シロキサン化合物を提供することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−95181(JP,A) 特開 平2−11588(JP,A) 特開 平3−47190(JP,A) 特開 平2−42089(JP,A)

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の一般式(I); {ただし、(I)式中、jは1〜2000の整数であり、R5
    はペンタフルオロフェニル基、3−(ヘプタフルオロイ
    ソプロポキシ)プロピル基、1,1,2,2−テトラフルオロ
    エチル基または次式(II);CbHcF2b-c+1(II) [式(II)式中、bは3〜18の整数であり、cは0から
    2bの整数を表わす。] で示される直鎖もしくは分岐状のフルオロアルキル基を
    表わし、X1は次式(III); {式(III)中、R1は次式(XIII); -O-(CH2CH2O)d(CH2CH(CH3)O)e-R0 (XIII) [式(XIII)中、dおよびeはそれぞれ独立に0〜3の
    整数を表わし、R0は炭素原子数1〜6の炭化水素基を表
    わす。]で示されるアルコキシ基含有置換基を表わし、
    R2、R3およびR4はそれぞれ独立に炭素原子数1〜4のア
    ルキル基またはフェニル基を表わし、Xは炭素原子数2
    〜12の直鎖もしくは分岐状の2価の炭化水素基または次
    式(XIV); [式(XIV)中、R6およびR7はそれぞれ独立に炭素原子
    数0〜3の2価の炭化水素基である。] で示される2価の置換基を表わし、aは0〜2の整数を
    表わす。] で示される置換基または次式(IV); [式(IV)中、R1、R4およびaはそれぞれ前記と同じ意
    味を表わす。] で示される置換基である。} で示されるアルコキシ基含有シロキサン化合物。
  2. 【請求項2】前記式(I)においてR5で示される置換基
    が、3,3,3−トリフルオロプロピル基、トリデカフルオ
    ロ−1,1,2,2−テトラハイドロオクチル基、3−(ヘプ
    タフルオロイソプロポキシ)プロピル基、1,1,2,2−テ
    トラフルオロエチル基またはヘプタデカフルオロ−1,1,
    2,2−テトラハイドロデシル基であり、前記式(III)ま
    たは前記式(IV)においてR1で示されるアルコキシ含有
    置換基が、メトキシ基、エトキシ基、フェノキシ基また
    は2−メトキシエトキシ基である請求項1に記載のアル
    コキシ基含有シロキサン化合物。
  3. 【請求項3】次の一般式(V); {ただし、式(V)中、kおよびlはそれぞれ独立に1
    〜2000の整数を表わし、R8はペンタフルオロフェニル
    基、3−(ヘプタフルオロイソプロポキシ)プロピル
    基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基または前記式(I
    I)で示される直鎖もしくは分岐状のフルオロアルキル
    基であり、R9は炭素原子数1〜6のアルキル基、フェニ
    ル基、ペンタフルオロフェニル基、3−(ヘプタフルオ
    ロイソプロポキシ)プロピル基、1,1,2,2−テトラフル
    オロエチル基または前記式(II)で示される直鎖もしく
    は分岐状のフルオロアルキル基であり、X2は次式(V
    I); [式(VI)中、R1、R2、R4、Xおよびaはそれぞれ前記
    式(III)におけるのと同じ意味を表わす。] または次式(VII); [式(VII)式、R1は前記と同じ意味を表わす。] で示される置換基を表わす。} で示されるアルコキシ基含有シロキサン化合物。
  4. 【請求項4】前記式(V)においてR8が、ペンタフルオ
    ロフェニル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、トリ
    デカフルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロオクチル基、
    3−(ヘプタフルオロイソプロポキシ)プロピル基、1,
    1,2,2−テトラフルオロエチル基またはヘプタデカフル
    オロ−1,1,2,2−テトラハイドロデシル基であり、R
    9が、炭素原子数1〜6のアルキル基、フェニル基、ペ
    ンタフルオロフェニル基、3,3,3−トリフルオロプロピ
    ル基、トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロオ
    クチル基、3−(ヘプタフルオロイソプロポキシ)プロ
    ピル基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基またはヘプ
    タデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロデシル基で
    あり、前記式(VI)または前記式(VII)におけるR
    1が、メトキシ基、エトキシ基、フェノキシ基または2
    −メトキシエトキシ基である請求項3に記載のアルコキ
    シ基含有シロキサン化合物。
  5. 【請求項5】次の一般式(VIII); {ただし、式(VIII)中、m、nおよびpはそれぞれ独
    立に1〜2000の整数を表わし、R10はペンタフルオロフ
    ェニル基、3−(ヘプタフルオロイソプロポキシ)プロ
    ピル基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基または前記
    式(II)で示される直鎖もしくは分岐状のフルオロアル
    キル基を表わし、R11およびR12はそれぞれ独立に炭素原
    子数1〜6のアルキル基、フェニル基、ペンタフルオロ
    フェニル基、3−(ヘプタフルオロイソプロポキシ)プ
    ロピル基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基または前
    記式(II)で示される直鎖もしくは分岐状のフルオロア
    ルキル基を表わし、X3は次式(IX); [式(IX)中、R1、R4、Xおよびaはそれぞれ前記式
    (III)におけるのと同じ意味を表わす。]または次式
    (X); [式(X)中、R1は前記と同じ意味を表わす。]で示さ
    れる置換基を表わす。} で示されるアルコキシ基含有シロキサン化合物。
  6. 【請求項6】前記式(VIII)においてR10が、ペンタフ
    ルオロフェニル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、
    トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロオクチル
    基、3−(ヘプタフルオロイソプロポキシ)プロピル
    基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基またはヘプタデ
    カフルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロデシル基であ
    り、R11およびR12がそれぞれ独立に炭素原子数1〜6の
    アルキル基、フェニル基、ペンタフルオロフェニル基、
    3,3,3−トリフルオロプロピル基、トリデカフルオロ−
    1,1,2,2−テトラハイドロオクチル基、3−(ヘプタフ
    ルオロイソプロポキシ)プロピル基、1,1,2,2−テトラ
    フルオロエチル基またはヘプタデカフルオロ−1,1,2,2
    −テトラハイドロデシル基であり、前記式(IX)または
    前記式(X)におけるR1で示されるアルコキシ基含有置
    換基が、メトキシ基、エトキシ基、フェノキシ基または
    2−メトキシエトキシ基である請求項5に記載のアルコ
    キシ基含有シロキサン化合物。
  7. 【請求項7】次の一般式(XI); [ただし、式(XI)中、qおよびrはそれぞれ独立に0
    〜2000の整数を表わし、R13はペンタフルオロフェニル
    基、3−(ヘプタフルオロイソプロポキシ)プロピル
    基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基または前記式(I
    I)で示される直鎖もしくは分岐状のフルオロアルキル
    基を表わし、R14は炭素原子数1〜4のアルキル基また
    はフェニル基を表わし、X4およびX5はそれぞれ前記式
    (III)で示される置換基を表わす。] で示されるアルコキシ基含有シロキサン化合物。
  8. 【請求項8】前記式(XI)においてR13で示される置換
    基が、3,3,3−トリフルオロプロピル基、トリデカフル
    オロ−1,1,2,2−テトラハイドロオクチル基、3−(ヘ
    プタフルオロイソプロポキシ)プロピル基、1,1,2,2−
    テトラフルオロエチル基またはヘプタデカフルオロ−1,
    1,2,2−テトラハイドロデシル基であり、前記式(III)
    においてR1で示されるアルコキシ基含有置換基が、メト
    キシ基、エトキシ基、フェノキシ基または2−メトキシ
    エトキシ基である請求項7に記載のアルコキシ基含有シ
    ロキサン化合物。
  9. 【請求項9】次の一般式(XII); [ただし、式(XII)中、s、tおよびuは、それぞれ
    独立に0〜2000の整数を表わし、R13はペンタフルオロ
    フェニル基、3−(ヘプタフルオロイソプロポキシ)プ
    ロピル基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基または前
    記式(II)で示される直鎖もしくは分岐状のフルオロア
    ルキル基を表わし、X6、X7およびX8はそれぞれ前記式
    (III)で示される置換基を表わす。] で示されるアルコキシ基含有シロキサン化合物。
  10. 【請求項10】前記式(XII)においてR13で示される置
    換基が、3,3,3−トリフルオロプロピル基、トリデカフ
    ルオロ−1,1,2,2−テトラハイドロオクチル基、3−
    (ヘプタフルオロイソプロポキシ)プロピル基、1,1,2,
    2−テトラフルオロエチル基またはヘプタデカフルオロ
    −1,1,2,2−テトラハイドロデシル基であり、前記式(I
    II)においてR1で示されるアルコキシ基含有置換基が、
    メトキシ基、エトキシ基、フェノキシ基または2−メト
    キシエトキシ基である請求項9に記載のアルコキシ基含
    有シロキサン化合物。
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