JP2714697B2 - 電界発光素子 - Google Patents

電界発光素子

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は電界を印加することにより電気エネルギーを
直接光エネルギーに変換でき、従来の白熱灯、蛍光灯あ
るいは発光ダイオードとは異なり大面積の面状発光体の
実現を可能にする電界発光素子に関する。
〔従来の技術〕
従来、電界発光素子としては無機化合物からなる薄膜
を積層構成したものが知られている。この無機薄膜型電
界発光素子は一般に第3図に示されるようにガラス基板
上に透明電極(ITO)、絶縁層(Si3N4)、発光層(ZnS:
Mn)、絶縁層(Si3N4)、金属電極(Al)の各層が順次
形成されている。このような無機薄膜型電界発光素子は
発光輝度は高いものの、駆動電圧は100〜200Vと高く、
専用の高耐圧駆動ICが必要である。また発光層用母体材
料や活性剤として使用できる材料は限定されており、し
かも所望の発光波長で輝度の高い素子が必ずしも得られ
るわけではない。
これに対して、近年有機薄膜を積層した電界発光素子
の作製が試みられるようになった。これらは例えば特開
昭57−51781号公報に開示されている如く、発光体とな
るべき有機化合物の薄層を電子及び/または正孔を選択
的に伝導する材料の薄膜で挾持し、その両側に電極を設
けた構造を有する。
このような有機薄膜型電界発光素子においては無機薄
膜型電界発光素子と比べて、発光層用材料の選択の範囲
が広く、種々の発光波長を有するものが見出されてい
る。また一般に駆動電圧も5〜60V程度と低く、且つ大
面積化も容易であることから、フルカラーディスプレイ
を始めとする各種発光、表示デバイスへの応用が期待さ
れている。
しかし、上記の例を含め、有機化合物を発光体とする
電界発光素子はその研究も浅く、未だその材料研究やデ
バイス化への研究が充分になされているとは言えず、現
状では更なる輝度の向上、発光波長のコントロール、耐
久性の向上など、多くの課題をかかえているのが実情で
ある。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は上記のような従来技術の欠点を克服し、低電
圧で駆動可能であって、発光性能が長時間に亘って持続
すると共に発光波長のコントロールが容易であり、しか
も耐久性に優れた電界発光素子を提供することをその課
題とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、上記課題を解決するための発光層の構
成要素について鋭意検討した結果、二つの電極間に挾持
された一層または複数層の有機化合物より構成される電
界発光素子において、前記有機化合物のうち少なくとも
一層が、下記一般式(I)で表わされる有機化合物を正
孔輸送物質として含有する層である電界発光素子が、上
記課題に対し、有効であることを見い出し、本発明を完
成するに至った。
9−アントリル基、または置換または無置換のN−ア
ルキルカルバゾリル基を示し、R1は水素原子、アルキル
基、アルコキシ基、ハロゲン原子または置換アミノ基 (式中R3及びR4はアルキル基、置換もしく無置換のアラ
ルキル基または置換もしくは無置換のアリール基を示
し、R3,R4は環を形成してもよい)〕を示し、mは2以
上の場合は同一の基でも異なる基でもよい。R2は水素原
子、アルキル基または置換もしくは無置換のフェニル基
を示す。nは0または1の整数、mは0,1,2または3の
整数である。) すなわち、本発明の電界発光素子は、正孔輸送物質と
して前記一般式(I)で表わされる化合物を含有する層
を少なくとも一層二つの電極間に挾持したことを特徴と
する。
前記一般式(I)で表わされる化合物としては、たと
えば特開昭58−198043号及び特開昭58−198425号に記載
されているものが使用されるが、以下にその代表例を示
す。
〔一般式(I)の化合物の代表例〕
次に、図面に沿って本発明の電界発光素子の構成を説
明する。
第1図は本発明に係る有機薄膜型電界発光素子の一例
の断面図である。図において、1は基板、2は陽極、3
は陰極、4は電源である。また、5は発光層、6は正孔
輸送層、7は電子輸送層である。基板1はその上に電極
や発光層等を形成するためのもので、一般的にはガラス
基板が用いられる。基板の材質及び表面状態は電界発光
素子の発光特性や信頼性を左右するものであり、耐熱性
や耐薬品性にすぐれたものでなければならない。無アル
カリ硼硅酸ガラスのフォトマスクグレード研磨したもの
等が好適に使用される。
陽極2は陰極3と対になって、電源4に接続され、電
界発光素子を構成する各層に電界を形成するためのもの
で、正孔輸送層6への正孔注入効率を向上させるために
仕事関数の大きな導電材料が用いられる。また発光層5
より放射された発光を効率良く、外部に取出すために、
発光の波長領域において高透過率を有するものが望まし
い。具体的にはニッケル、金、白金、パラジウムやこれ
らの合金、或いは酸化錫(SnO2)、酸化錫インジウム
(ITO)の薄膜が好適である。ニッケル、金等元来可視
光領域で不透明な材料の場合には、膜厚を50〜250Å程
度にして透過率を確保することが肝要である。
一方陰極3のための材料としては、電子輸送層への電
子注入効率を向上させるために、仕事関数の小さな導電
材料、例えば銀、錫、鉛、マグネシウム、マンガン、ア
ルミニウム、或いはこれらの合金が用いられる。
正孔輸送層6、電子輸送層7は電極2,3より注入され
た正孔及び電子を発光層5に輸送するためのもので、電
極と発光層との間に介在することにより、発光層への正
孔、電子の注入効率を高める作用をする。また発光層を
保護し、素子の絶縁性や耐圧性を向上させる働きも行な
う。このため各輸送層としては、正孔または電子を選択
的に伝導し、薄膜化した時に出来るだけ均質で、ピンホ
ール等の生じにくい材料が望ましい。発光層5では電極
2,3より注入された正孔あるいは電子が再結合し、発光
が行なわれる。発光層用材料としては、種々のものが用
いられるが、正孔、電子が共に注入されやすく、秩序性
の大きい凝集構造を持つものが発光効率が高いので、好
適に使用される。また固体状態において強い蛍光特性を
持つことも重要である。なお発光層5の材料として電子
の注入されやすい材料を選んだ場合は、第2図のように
電子輸送層7を省くことも可能である。
また、本発明の電界発光素子の有機薄膜層は上記のよ
う積層構成のものに限定されるものではなく、前記正孔
輸送物質を含有する単一の薄膜からなる層とすることも
可能である。
本発明における有機薄膜型電界発光素子は、基板1の
表面に以上述べた各層を薄膜状態で積層することにより
作製される。成膜はキャスティング法やラングミュア・
ブロジェット法(LB法)等によって行なわれるが、特に
好適な方法は真空蒸着法である。基板1に陽極2を蒸着
する際に、ITO等高融点材料を使用した場合には電子ビ
ーム加熱により、また金などのように比較的融点の低い
材料を用いた場合は抵抗加熱により、陽極用材料を融点
以上に加熱して蒸発させればよい。蒸着時の真空度は1
×10-3Torr以下、望ましくは1×10-5Torr以下、また蒸
発源と基板1との距離は15cm以上としておくことが望ま
しい。また正孔輸送層6、発光層5、電子輸送層7、陰
極3を順次蒸着させる場合に均一で且つ緻密な膜を得る
ためには、蒸着する材料に応じて、蒸発源ボートの温度
や蒸着速度、或いは基板温度を精度良くコントロールす
る必要がある。
このようにして形成された電界発光素子にリード線を
接続することにより発光が生起する。なお使用する材料
によっては、大気中に放置しておくと徐々に酸化した
り、吸湿したりして特性が劣化する場合があるので、必
要に応じて保護層を設けるか、或いは素子全体をセル中
に入れ、シリコンオイル等を封入するようにしても良
い。
〔効果〕
本発明の電界発光素子は有機薄膜層の少なくとも一層
が前記一般式(I)で表わされる化合物を正孔輸送物質
として含有する層であることから、低電圧で駆動可能で
あって、発光性能が長時間に亘って持続すると共に発光
波長のコントロールが可能であり、しかも耐久性に優れ
る等多くの利点を有する。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。
実施例1 厚さ1.1mmの無アルカリ硼硅酸ガラスを基板として用
い、十分に洗浄を行なった後、このガラス基板上に電子
ビーム蒸着により厚さ約500ÅのITO薄膜からなる陽極を
形成した。
次に、この陽極上に下記化合物(a)を真空蒸着し、
厚さ800Åの正孔輸送層を形成した。
次いで正孔輸送層上に下記に示される8−ヒドロキシ
キノリンアルミニウム を約800Åの厚さに蒸着して発光層を形成し、更にマグ
ネシウムを約1,000Å蒸着し、陰極を形成して第2図の
ような構造の電界発光素子を作製した。なお、正孔輸送
層以降の材料は抵抗加熱により蒸発させた。ついで陽極
及び陰極よりリード線を引き出し、直流電源に接続して
電流を通じたところ、明瞭な発光が観測された。またこ
の電界発光素子は下記のような特性を有することが確認
された。
発光色 …黄緑色 発光開始電圧…+4V 駆動電流 …0.1〜6mA/cm2 実施例2〜11 実施例1における正孔輸送物質である式(a)の化合
物に代えて、表−1に示される化合物を用いた以外は実
施例1と同様にして実施例2−11の電界発光素子を得
た。
これらの電界発光素子の特性を表−1に示す。
なお、表−1において(b)〜(k)の各記号は以下
の化合物を示す。
実施例12 十分に洗浄を行なった厚さ1.1mmの無アルカリ硼硅酸
ガラスに金を約200Å蒸着して陽極を形成した。
ついで、陽極上に前記化合物(i)を真空蒸着し厚さ
800Åの正孔輸送層を設けた。
次にこの正孔輸送層上に下記の12−フタロペリノン誘
導体 を約1,500Åの厚さに蒸着して発光層を形成してた。更
にこの上に下記のペリレン誘導体 を約1,000Å蒸着して電子輸送層を設け、更にその上に
陰極としてアルミニウムを約1,000Å蒸着し、第1図の
ような構造の素子を作製した。なお材料はすべて抵抗加
熱により蒸発させた。陰極及び陰極よりリード線を引き
出し、直流電流に接続して電流を通じたところ、明瞭な
発光が観測された。
また、この電界発光素子は下記のような特性を有する
ことが確認された。
発光色 …黄橙色、発光開始電圧…+30V、 駆動電流…8〜80mA/cm2 実施例13〜19 実施例12における正孔輸送物質である式(i)の化合
物に代えて、表−2に示される化合物を用いた以外は実
施例12と同様にして実施例13〜19の電界発光素子を得
た。
これらの電界発光素子の特性を表−2に示す。
なお、表−2における各記号は以下のものを示す。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は本発明に係る代表的な電界発光素子
の模式断面図であり、第3図は従来の電界発光素子の模
式断面図である。 1……基板、2……陽極、3……陰極、4……電源、5
……発光層、6……正孔輸送層、7……電子輸送層

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】二つの電極間に一層以上の有機化合物から
    構成される層を設けた電界発光素子において、少なくと
    も一層が正孔輸送物質として下記一般式(I)で表わさ
    れる化合物を含有する層であることを特徴とする電界発
    光素子。 9−アントリル基、または置換または無置換のN−アル
    キルカルバゾリル基を示し、R1は水素原子、アルキル
    基、アルコキシ基、ハロゲン原子または置換アミノ基 (式中R3及びR4はアルキル基、置換もしく無置換のアラ
    ルキル基または置換もしくは無置換のアリール基を示
    し、R3,R4は環を形成してもよい)〕を示し、mは2以
    上の場合は同一の基でも異なる基でもよい。R2は水素原
    子、アルキル基または置換もしくは無置換のフェニル基
    を示す。nは0または1の整数、mは0,1,2または3の
    整数である。)
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