JP2713852B2 - 浄化処理装置 - Google Patents

浄化処理装置

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JP2713852B2
JP2713852B2 JP5101225A JP10122593A JP2713852B2 JP 2713852 B2 JP2713852 B2 JP 2713852B2 JP 5101225 A JP5101225 A JP 5101225A JP 10122593 A JP10122593 A JP 10122593A JP 2713852 B2 JP2713852 B2 JP 2713852B2
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賢策 安部
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株式会社東洋エコ・リサーチ
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage

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  • Biological Treatment Of Waste Water (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば湖沼、池、ダ
ム、溜池、河川、用水路などの水域において、木炭に担
持された微生物により汚水の浄化処理を行う浄化処理装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、水の流動が少なく長期間滞留し
たままとなる、例えば湖沼、池、ダム、溜池などの閉鎖
性水域においては、酸素濃度が比較的高い水面近傍で
は、アオコなどの藻類が発生し、また、酸素濃度が低い
底部近傍では、アオコなどの藻類や各種生物の死骸が腐
敗して汚泥として底部に堆積し、水質汚染が進行してい
く。特に、夏期においては、これらのような水質汚染が
顕著に生じ悪臭の発生を生じている。
【0003】このため、閉鎖性水域における水質汚染の
防止として、従来、閉鎖性水域の上部および中部の水を
噴水および攪拌により酸素を供給して、微生物によって
アオコなどの藻類や有機性汚泥などを酸化分解したり、
濾過装置により分離したり、微生物を担持する多孔質セ
ラミックス材料などを充填した充填層を設けた装置を閉
鎖性水域近傍に設置し、この充填層に酸素を曝気しつつ
ポンプにて流過させて酸化分解するなど、様々な浄化方
法が知られている。
【0004】また、河川などの水流を有する水域におい
ては、動物プランクトンおよび植物プランクトン、ある
いは、原生動物や微小動物などの微生物の活動により、
流水に含有される有機物質が酸化分解などにより浄化処
理される自浄作用がある。
【0005】しかし、近年では、河川に生活排水などの
汚染水の流入が増加し、流水中の有機物質、あるいは、
プランクトンや微小動物などの微生物の死骸などの汚染
物質を自浄作用のみでは分解しきれなくなり、水の流れ
がある河川においても汚染化の進行や悪臭の発生などの
問題が生じている。
【0006】このため、河川の下流域近傍に、汚染化が
進行した流水の一部を引き込み、閉鎖性水域に設置され
る浄化設備と同様に、沈殿槽や微生物を担持した担体を
充填した曝気槽などの各種浄化装置により浄化処理する
浄化設備が数多く設けられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例えば
公園の人口池などの容積の小さい閉鎖性水域において
は、噴水や攪拌などでは効果を奏することがあるが、湖
沼やダムなどの容積の大きい閉鎖性水域では、単なる噴
水や攪拌による酸素供給によって微生物で酸化分解して
浄化することは非常に困難である。また、濾過装置では
溶解性の有機物質は分離できず、実質的な浄化処理が行
えない問題がある。
【0008】一方、充填層を設けた曝気式の浄化装置に
よる浄化処理においては、水域外の陸地に別途設備を設
置するスペースが必要となり、特にダムなどの場合に
は、水面近傍の岸辺の傾斜が大きく、設置スペースを確
保できないなどの問題がある。さらに、充填層として多
孔質セラミックス材料を用いるものについては、多孔質
セラミックス材料の製造上および強度上、気孔率および
比表面積の増大に制限があり、単位重量辺りの微生物の
担持量に限界があり、微生物の担持量を増大するため
に、多孔質セラミックス材料を多量に用いる必要があ
り、装置が大型化するなどの問題も有している。
【0009】さらに、浄化処理設備の運転や保守管理な
どの費用も高価である問題も有している。
【0010】一方、河川などの水流を有する水域では、
水質汚染は、河川の上流や支流など広い範囲に進行して
おり、この広い範囲の各所に、汚染状況に合わせて、建
設費用がきわめて大きい浄化設備を敷地を確保して設置
することは、非常に困難である問題がある。
【0011】さらに、浄化処理設備の運転や保守管理な
どの費用も高価である問題も有している。
【0012】また、浄化設備の設置により美観を損なう
問題もある。
【0013】本発明は、上記問題点に鑑みなされたもの
で、構造が簡便で施工性が向上でき、安価で容易に効率
よく汚水の浄化処理ができ、良好な清澄度が得られる浄
化処理装置を提供することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の浄化処理装置
は、被処理水が流通可能な通水孔を有する筒状の集水体
と、この集水体を内包し前記被処理水が流通可能な集水
孔を有し前記集水体より径大な筒状の筒体と、この筒体
の軸方向の少なくとも一端に設けられ前記集水体および
前記筒体間の端部を閉塞し前記集水体の内周縁に縁が連
通する流通孔を有した環端板と、前記集水体と前記筒体
との間に設けられ微生物を担持する木炭を有する処理層
とを備え、前記通水孔の全開口面積は、前記集水体の内
面積および前記環端板の流通孔と略同面積であるも
のである。
【0015】
【作用】本発明の浄化処理装置は、被処理水を流通する
通水孔を有する筒状の集水体を被処理水が流通する流通
孔を有した筒体内に設けた二重管構造とし、集水体と筒
体との間に微生物を担持する安価な木炭を有する処理層
を設けて筒体の軸方向の少なくとも一端の集水体および
筒体間の端部を集水体に連通する流通孔を有した環端板
にて閉塞し、通水孔の全開口面積を集水体の内側面積
および環端板の流通孔と略同面積としたため、簡便な構
造で形成でき、水域中に設置するのみで施工性が向上す
るとともに、被処理水が安価な木炭を有した処理層内を
偏ることなく流過して効率のよい浄化処理が安価で容易
となる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の浄化処理装置の一実施例を図
面を参照して説明する。
【0017】図2において、11は湖沼で、この湖沼11の
底部には、浄化処理装置としての浄化処理ユニット12が
設けられている。
【0018】そして、この浄化処理ユニット12は、図1
および図2に示すように、ステンレス製や塩化ビニル製
などの非腐食性の部材や非腐食処理された鋼板などに
て、例えば直径が60〜100cmの円筒状に筒体14が形
成され、この筒体14の外周面には、集水孔である無数の
孔15が穿設されている。
【0019】さらに、浄化処理ユニット12の長手方向の
一端面には、無数の孔15が穿設された端板16にて閉塞さ
れている。また、浄化処理ユニット12の長手方向の他端
面には、略中央に略円形の流通孔18が穿設され、無数の
孔15が穿設された環状の環端板19が設けられている。さ
らに、筒体14の中心軸には、集水体としての集水管21が
内包されている。
【0020】そして、この集水管21は、図1および図3
に示すように、塩化ビニル製の例えば直径50〜200
mmの円筒状の管体22が形成され、この管体22の一端がキ
ャップ体23にて閉塞されている。また、この集水管21
は、長手方向に沿った水平方向の両側周面に、湖沼11の
被処理水25が流通可能に、所定の間隔で例えば10mm程
度の径の通水孔26が複数穿設されている。
【0021】さらに、集水管21は、第3図に示すよう
に、キャップ体23にて閉塞されている側の上部周面に
は、空気などの気体が流出可能に通孔状に穿設された空
気孔28が形成されているとともに、キャップ体23の端面
の下部には、泥や細かい砂などが流通可能に通孔状に穿
設されたドレン孔29が形成されている。
【0022】また、集水管21には、通水孔26および空気
孔28に異物が閉塞しないように、集水管21の外径と略同
寸法の内径の円筒形で、例えば5mm程度の網目に組まれ
た網状の網体30が嵌合固定されている。
【0023】そして、この集水管21は、キャップ体23に
て閉塞されていない側の一端の内周縁が、環端板19の流
通孔18の縁に連続して取り付けられて、浄化処理ユニッ
ト12が二重管構造に形成されている。
【0024】さらに、この浄化処理ユニット12は、筒体
14と集水管21との間に、通水孔26より径大、例えば10
〜50mmの粒径の図示しない微生物を担持する木炭32が
充填されて、処理層33が形成されている。
【0025】なお、浄化処理ユニット12において、筒体
14の孔15は、木炭32がこぼれ落ちないように、木炭32の
径より小さい径で穿設されており、この筒体14は、集水
管21に嵌合する網体30のように細かく編み込まれた構造
のものでもよい。
【0026】そして、この浄化処理ユニット12は、集水
管21の一端が開口する環端板19に、内周縁が流通孔18の
縁に一致するように本管34に接続されて、湖沼11の底部
に適宜複数配設されている。
【0027】なお、通水孔26、集水管21および本管34
は、1本の集水管21の断面積、すなわち集水管21が接続
される環端板19の流通孔の開口面積と、この集水管21に
穿設された通水孔26の全開口面積とが略同面積で、か
つ、1本の本管34の断面積と、この本管34に接続される
複数の集水管21の全断面積とが略同面積となるように形
成されていることが好ましい。また、通水孔26の間隔寸
法が、処理層33の厚さ寸法と略同寸となるように、通水
孔26が穿設されていることが好ましい。
【0028】さらに、湖沼11の底部に配設された浄化処
理ユニット12の上部には、この浄化処理ユニット12が浮
き上がらないように、川砂利や礫などが浄化処理ユニッ
ト12を覆うように盛り上げられ、砂利層36が形成されて
いる。そして、この砂利層36の上面には、砂利層36が崩
れないように、川砂利や礫の径より細かく編み込まれた
ネット37が覆われて固定されている。
【0029】なお、浄化処理ユニット12を固定する方法
としては、砂利層36およびネット37のいずれか一方、あ
るいは、砂利層36およびネット37のいずれも用いず、ア
ンカなどにて固定しても同様の効果が得られる。
【0030】一方、41は貯留槽で、この貯留槽41は、図
1、図4および図5に示すように、例えば10mmの間隔
を有する格子状に形成された除渣用のスクリーン42によ
り流入室43とポンプ室44とが区画形成されている。
【0031】そして、流入室43には、底部に沈殿室46が
区画形成され、湖沼11側の側壁にも除渣用のスクリーン
47が設けられて、このスクリーン47を介して湖沼11の被
処理水25が、湖沼11、流入室43およびポンプ室44を流通
可能となっている。
【0032】また、ポンプ室44には、被処理水25の吸引
口49および吐出口50を有した水中ポンプ51が、吸引口49
がポンプ室44の底部近傍に開口するように配設されてい
る。さらに、水中ポンプ51の吐出口50には還流管53が接
続され、この還流管53は、湖沼11の上部にバルブ54を介
して連通するように、ポンプ室44の上部に取り付けられ
ている。
【0033】そして、この貯留槽41には、浄化処理ユニ
ット12が接続された本管34が、ポンプ室44の底部近傍に
接続され、ポンプ室44内に突出する本管34の先端には、
バルブ55が取り付けられている。
【0034】さらに、ポンプ室44内の還流管53と本管34
とがバルブ56を介してバイパス管57にて連結されてい
る。
【0035】次に、上記の実施例の浄化処理装置の浄化
処理について説明する。
【0036】まず、貯留槽41のスクリーン42,47を図示
しない板材などにて閉塞する。さらに、図示しないバル
ブ開閉用の冶具を用いて、貯留槽41のポンプ室44内に突
出する本管34および還流管53のバルブ54,55を開くとと
もに、バイパス管57のバルブ56を閉じる。そして、水中
ポンプ51を駆動させて、水中ポンプ51の吸引口49より貯
留槽41のポンプ室44内の被処理水25を吸引し、吐出口50
から還流管53を介して湖沼11上部に流出する。
【0037】この被処理水25の吸引により、ポンプ室44
内の水位が湖沼11の水位より低くなる。このため、この
水位の高低差により、湖沼11の被処理水25が、砂利層36
を流過し、筒体14の孔15を介して処理層33を流過して、
通水孔26より集水管21に集水され、本管34を通って貯留
槽41のポンプ室44内に流入する。
【0038】なお、この被処理水25の処理層33の流過
は、被処理水25が処理層33内を偏って流過せず木炭との
接触率を増大させて木炭に担持された微生物により被処
理水25を効率よく浄化処理するために、被処理水25が処
理層33の厚さ方向に1〜4cm/分程度の速度で流過する
ように、各バルブ54,55の開度を調節したり、水中ポン
プ51の吸引量を調節したり、あらかじめ、通水孔26およ
び集水管21の径や、通水孔26の突設数、浄化処理ユニッ
ト12の配設本数などを設定しておく。そして、環端板の
流通孔に連通する集水管21の内側の面積とこの集水管
21に穿設された通水孔26の全開口面積とが略同面積で、
かつ、1本の本管34の断面積と、この本管34に接続され
る複数の集水管21の全断面積とが略同面積であるため、
被処理水25が処理層33の厚さ方向に1〜4cm/分程度の
速度で流過させる流過速度の調整が容易にできる。
【0039】そして、この被処理水25の処理層33の流過
の際に、被処理水25は、砂利層36にて落ち葉や昆虫の死
骸などの径の比較的大きな渣滓が濾過され、この濾過さ
れた被処理水25は、処理層33にて濾過しきれない有機質
浮遊物質や溶解性有機物質などが、木炭32に担持された
微生物により分解され、浄化処理される。
【0040】また、特に夏期において、湖沼11の水面近
傍にアオコなどの藻類が発生する場合、湖沼11の底部近
傍の被処理水25の溶存酸素量が低下する場合、処理層33
の木炭32に担持する微生物が増殖した場合などは、貯留
槽41のスクリーン42,47を閉塞する板材を取り外して、
スクリーン42,47を開放する。さらに、バルブ開閉用の
冶具を用いて、還流管53および本管34のバルブ54,55と
を閉じ、バイパス管57のバルブ56を開く。
【0041】次に、水中ポンプ51を駆動させて、水中ポ
ンプ51の吸引口49より貯留槽41のポンプ室44内の被処理
水25を吸引し、吐出口50から還流管53、バイパス管57、
本管34を介して浄化処理ユニット12の集水管21に流入さ
せ、集水管21の通水孔26より処理層33に、被処理水25が
処理層33の厚さ方向に1〜4cm/分程度の速度で流過す
るように、被処理水25を流出させる。
【0042】そして、この通水孔26から流出する被処理
水25は、まず、集水管21の側方に向かって処理層33中に
流出し、処理層33の木炭32の間隙を縫うように上方に拡
散しながら処理層33を流過する。
【0043】また、増殖した余分な微生物を木炭32より
剥離除去する場合には、浄化処理ユニット12が損傷しな
い程度の速度で被処理水25が流過するように流出させ
る。
【0044】なお、この被処理水25の集水管21への流入
に伴い、集水管21中に流入した空気は、集水管21の上面
に設けられた空気孔28より集水管21外に放出され、集水
管21内に堆積した微細な砂や粘土などは、集水管21の下
部に設けられたドレン孔29より放出される。
【0045】そして、この水中ポンプ51による被処理水
25の吸引により、ポンプ室44内の水位が湖沼11の水位よ
り低くなり、この水位の高低差により、湖沼11の被処理
水25が、落ち葉や昆虫の死骸などの比較的大きい渣滓が
スクリーン42,47に除渣されつつ、アオコなどの藻類と
ともに流入室43を介してポンプ室44に流入する。
【0046】また、この水面近傍の被処理水25は、溶存
酸素量が比較的多く、また、特に藻類であるアオコなど
は酸素を多量に含んでいる。
【0047】このため、十分な酸素が含まれた被処理水
25が、処理層33を流過する際に、アオコなどの藻類や有
機質浮遊物質、溶解性有機物質などが木炭32に担持され
た微生物により分解される。
【0048】上記実施例によれば、浄化処理ユニット12
は、筒体14と集水管21との二重管構造で、この筒体14と
集水管21との間に微生物を担持する木炭32を充填して処
理層33を形成するのみで、構造が簡便であるため、浄化
処理ユニット12を安価で容易に製造することができる。
【0049】また、浄化処理ユニット12を湖沼11の底部
に設けて、貯留槽41に本管34にて接続したのみで、構成
が簡便で施工性が向上するとともに、湖沼11の水域外の
陸地などに設置する場所を必要とせず、湖沼11外への装
置の設置による美観の損傷も防止でき、湖沼11のみなら
ずダムや貯水池、堀、運河、水槽など、いずれの水域を
対象とすることができる。
【0050】そして、木炭32は、気孔率および比表面積
が極めて大きく、さらに、微生物の生化学的反応に必要
なナトリウム(Na)、カリウム(K) 、カルシウム(Ca)、マ
グネシウム(Mg)、鉄(Fe)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)などの元素
を含有しているため、木炭32の単位重量辺りの微生物の
担持量が増大し、微生物を良好に担持でき、浄化処理効
率を向上することができる。
【0051】また、木炭32は、気孔径が活性炭より大き
く、担持される微生物により気孔が閉塞されることも抑
制できるとともに、活性炭に担持可能なバクテリアやプ
ランクトンなどの微生物のほかに、微小動物までも担持
でき、浄化処理効率を向上することができる。
【0052】さらに、湖沼11に微生物が分解できない無
機農薬や十分処理されていない工場排水などが誤って流
入しても、木炭32に吸着され湖沼11の生態系を破壊する
ことも防止できる。
【0053】また、水中ポンプ51にて湖沼11の水面近傍
および底部近傍間を還流させて、処理層33の木炭32に担
持される微生物により、被処理水25を浄化処理するた
め、被処理水25が滞留するような湖沼11でも、湖沼11全
体の溶存酸素量の濃度差を減少して、有機物質を効率よ
く分解して浄化処理できるとともに、水面近傍でのアオ
コなどの藻類の発生を防止でき、清澄度を向上すること
ができる。
【0054】そして、水温や溶存酸素量、アオコの発生
状況、浮遊物質や有機物質などによる汚染状況に合わせ
て、浄化処理するための被処理水25の還流方向を逆転さ
せて、効率よく浄化処理ができるとともに、バルブ54,
55,56などの操作のみで容易に還流方向を逆転できるの
で、簡便な構造で安価に装置を提供でき、操作が容易に
できる。
【0055】また、還流方向の逆転により木炭32に増殖
した余分な微生物を除去して逆流洗浄を行うため、被処
理水25の処理効率の低下を防止することができる。
【0056】さらに、集水管21の長手方向に沿って水平
方向に対向して、湖沼11の被処理水25の流通可能な通水
孔26を穿設したため、通水孔26を介して集水管21外に流
出する被処理水25が、処理層33中を拡散して流過するの
で、偏って流過する被処理水25の路が形成されることを
防止でき、被処理水25と処理層33の木炭32に担持された
微生物との接触効率が向上して、効率よく浄化処理する
ことができる。
【0057】また、集水管21にドレン孔29および空気孔
28を設けたため、被処理水25が集水管21内を流通して通
水孔26より流出する際に、集水管21中に堆積する微細な
砂や粘土などが、ドレン孔29より被処理水25に押し出さ
れるように除去されるとともに、集水管21中に流入する
空気が上部の空気孔28より流出し、集水管21の閉塞を防
止して集水管21の全容積を利用でき、効率よく浄化処理
することができる。
【0058】次に、本発明の浄化処理装置の他の実施例
を図面を参照して説明する。
【0059】図6において、61は浄化処理ユニットで、
この浄化処理ユニット61は、周面に複数の孔62が穿設さ
れた円筒状の外筒体63に、ユニット体64が内包されてい
る。そして、このユニット体64は、図1および図5の一
実施例に示す二重管構造の浄化処理ユニット12と同様
に、周面に孔15を複数穿設した筒体14に、網体30が嵌合
され通水孔26を周面に複数穿設した集水管21が内包さ
れ、筒体14と集水管21との間に木炭32が充填されて処理
層33が形成された二重管構造に形成されている。
【0060】また、この浄化処理ユニット61は、長手方
向の一端が図示しない複数の孔が穿設された端板にて閉
塞されている。さらに、長手方向の他端には、略中央に
流通孔が開口形成され複数の孔62が穿設された環端板67
が設けられ、この環端板67は、流通孔66の縁がユニット
体64の長手方向の一端に開口する集水管21の内周縁に連
続するように取り付けられている。
【0061】そして、この浄化処理ユニット61は、外筒
体63とユニット体64との間に、浄化処理ユニット61が浮
き上がったり、被処理水25の流れにより流されることを
防止するため、例えば50〜100mmの粒径の川砂利な
どが充填されて、砂利層36が形成されて、三重管構造に
形成されている。
【0062】さらに、これら浄化処理ユニット61の上部
には、川砂利や礫などが、これら浄化処理ユニット61を
覆うように、例えば0.2〜0.5mの厚さで敷き詰め
られて川砂利層68が形成されて、浄化処理ユニット61が
固定されている。
【0063】このため、河川などのように、水流を有す
る水域で用いられる場合に、濁流などにより、川砂利層
68が流されるような場合でも、浄化処理ユニット61が流
されることを防止できる。
【0064】なお、上記図1ないし図5に示す実施例お
よび図6に示す実施例において、集水体として円筒状の
集水管21を用いて説明したが、角柱状のものなど、いず
れの筒状形状のものを用いても、同様の効果を得ること
ができる。
【0065】さらに、浄化処理ユニット12,61の一端側
に集水管21の内周縁に連続する流通孔18,66を設けて説
明したが、浄化処理ユニット12,61の長手方向の両端
に、集水管21の両端の内周縁に連通する流通孔18,66を
略中央に穿設した環端板19,67を設け、複数の浄化処理
ユニット12,61を直列状に接続しても、同様の効果を得
ることができる。
【0066】また、図1ないし図5に示す実施例におい
て、水中ポンプ51を有する貯留槽41を設けて説明した
が、この貯留槽41の代わりに、可撓性の還流管53を有す
る水中ポンプ51を浮き体などにより水面に浮かべて、被
処理水25を還流させて浄化処理してもできる。
【0067】さらに、ドレン孔29および空気孔28を集水
管21の先端に1か所ずつ設けて説明したが、複数箇所設
けたり、本管34の先端に設けても同様の効果を得ること
ができる。
【0068】
【発明の効果】本発明の浄化処理装置によれば、被処理
水を流通する通水孔を有する筒状の集水体を筒体内に設
け、環端板にて閉塞される集水体と筒体との間に微生物
を担持する安価な木炭を有する処理層を設けたので、構
造が簡便で容易に形成でき、水域中に設置するのみで施
工性が向上できるとともに、通水孔の全開口面積を集水
体の内側面積および環端板の流通孔と略同面積とした
ため、被処理水が安価な木炭を有した処理層内を偏るこ
となく流過して効率のよい浄化処理を行うための処理層
の流過速度の設定が容易にでき、安価で容易に効率よく
被処理水を浄化処理でき、良好な清澄度が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の浄化処理装置の一実施例を示す一部を
切り欠いた側面図である。
【図2】同上浄化処理装置を設けた湖沼の一部を切り欠
いた斜視図である。
【図3】同上集水管の一部を切り欠いた側面図である。
【図4】同上貯留槽を示す平面図である。
【図5】同上断面図である。
【図6】本発明の浄化処理装置の他の実施例を示す浄化
処理装置を設けた河川の断面図である。
【符号の説明】
12,61 浄化処理装置としての浄化処理ユニット 14 筒体15 集水孔である孔 18,66 流通孔 19,67 環端板 21 集水体としての集水管 25 被処理水 26 通水孔 32 木炭 33 処理層

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理水が流通可能な通水孔を有する筒
    状の集水体と、 この集水体を内包し前記被処理水が流通可能な集水孔を
    有し前記集水体より径大な筒状の筒体と、 この筒体の軸方向の少なくとも一端に設けられ前記集水
    体および前記筒体間の端部を閉塞し前記集水体の内周縁
    に縁が連通する流通孔を有した環端板と、 前記集水体と前記筒体との間に設けられ微生物を担持す
    る木炭を有する処理層とを備え、 前記通水孔の全開口面積は、前記集水体の内側面積お
    よび前記環端板の流通孔と略同面積であることを特徴と
    した浄化処理装置。
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