JP2713587B2 - 減温装置 - Google Patents

減温装置

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JP2713587B2
JP2713587B2 JP63307024A JP30702488A JP2713587B2 JP 2713587 B2 JP2713587 B2 JP 2713587B2 JP 63307024 A JP63307024 A JP 63307024A JP 30702488 A JP30702488 A JP 30702488A JP 2713587 B2 JP2713587 B2 JP 2713587B2
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順一郎 松田
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バブコツク日立株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、冷却水注入時にスプレーノズルに発生する
熱応力を低減させるのに好適な減温装置に関する。
〔従来の技術〕 近年急増する電力需要に応えるために大容量の火力発
電所が建設されているが、これらのボイラは部分負荷に
おいても高い発電効率を得るために超臨界圧から亜臨界
圧へ変圧運転を行なうことが要求されている。
これは最近の電力需要の特徴として、原子力発電の伸
びと共に、負荷の最大、最小差も増大し、火力発電はベ
ースロードから負荷調整用へと移行する傾向にあるから
である。
このように火力発電は部分負荷での運転が増えた場
合、負荷に応じて圧力を変化させて運転する、いわゆる
全負荷では超臨界圧域、部分負荷では亜臨界圧力域で運
転する変圧運転ボイラとすることによつて、部分負荷で
の発電効率を数%向上させることができる。
一方、ボイラから発生するNOxは燃料中に含まれる窒
素分が燃焼時に酸化されて生成するフユーエル(Fuel)
NOxと、炭化水素系燃料を燃焼する際に炭化水素が空気
中の窒素と反応し、更にいくつかの反応を経て生じたプ
ロンプト(Prompt)NOxと、空気中の窒素分子が高温に
おいて酸素と結合して生成するサーマル(Thermal)NOx
とがあり、特にこのサーマルNOxが問題視されている。
サーマルNOxの生成は燃焼温度が高く、燃焼域でのO2
濃度が高く、また高温域での燃焼ガスの滞留時間が長く
なるほど多量に発生するとされている。
このことから、根本的にNOxを抑制するためには、燃
焼温度、O2濃度、滞留時間を抑制することが重要であ
り、特に燃焼温度が1.600℃以上になるとNOxが急激に増
加することから、極力燃焼温度を下げることが重要視さ
れている。
このように、部分負荷での発電効率を向上させ、燃焼
段階でのNOxの発生量を抑制するために排ガス再循環燃
焼法が採用されている。
第4図は従来の排ガス再循環燃焼法を採用したボイラ
の概略系統図である。
第4図において、1はボイラ火炉、2a,2bはボイラ火
炉1を囲続した水冷壁、3はバーナ、4はボイラの対流
伝熱部、5,6は対流伝熱部4に配置された過熱器および
再熱器、7はボイラの煙道、8は節炭器、9は排ガス再
循環フアン、10はボイラ出口の煙道7からボイラ火炉1
の炉底11へ排ガスを再循環する排ガス循環系統、12は排
ガス再循環系統10の排ガス量を制御するダンパ、13は過
熱器5の入口に設けられた減温器、14は過熱器注水調整
弁、15は冷却水配管、16は蒸気配管である。
このような構造において、水冷壁2a,2bで構成された
ボイラ火炉1のバーナ3へ図示していない燃料系統、燃
焼用空気系統から燃料と空気を投入して燃焼させ、主に
バーナ3からの高温火炎による輻射熱によって水冷壁2
a,2bを流れる作動媒体を加熱して蒸発させ、この作動媒
体をさらに対流伝熱部4の過熱器5、再熱器6へ導き、
ボイラ火炉1からの高温燃焼ガスによつて所定の蒸気条
件になるように加熱される。
ところで、この種の発電用ボイラにおいては、その負
荷のできるだけ広い範囲にわたつて、過熱器5および再
熱器6出口の蒸気温度を一定に保つことが、発電プラン
ト効率を維持するために必要である。
それは、過熱器5、再熱器6の蒸気温度制御を行なわ
ない場合は、ボイラの負荷が下がるにつれて対流伝熱部
4においては、高温燃焼排ガス温度、流速が低下するた
めに、過熱度が下がるからである。
このために、従来のビラにおいては第4図に示す如
く、煙道7から炉底11へ排ガス再循環系統10が設けら
れ、この排ガス再循環系統10は節炭器8出口の350〜430
℃の排ガスを吸引してボイラの炉底11へ供給するもので
ある。
一般的に低負荷条件になるとボイラ火炉1の伝熱特性
上、ボイラ火炉1での熱吸収量と対流伝熱部4に配置さ
れた過熱器5、再熱器6での熱吸収量の割合が、高負荷
条件のときと比較して減少し、ボイラ火炉1での熱吸収
量が多くなる。
そこで、低負荷条件になると煙道7から炉底11の排ガ
ス再循環系統10によつて排ガスをボイラ火炉1内へ投入
することによつて、ボイラ火炉1内での熱吸収量を減少
させると共に、対流伝熱部4内を流れる燃焼排ガス温度
を高め、これによつて実質的に過熱器5、再熱器6での
熱吸収量を増加させて主蒸気、再熱蒸気の蒸気温度を上
昇させるのである。
一方、排ガス再循環系統10からの排ガスによつて過熱
器5、再熱器6の蒸気温度が上りすぎた場合には、冷却
水配管15の過熱器注水調節弁14を開いて減温器13内のス
プレーノズル17から注水し、蒸気温度を低下させてい
た。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来技術の水注入式減温器13は、冷却水が注入されな
い場合、スプレーノズル17が過熱蒸気にさらされている
ためにスプレーノズルの外面は過熱蒸気温度と等温に過
熱されており、冷却水注入と同時にまずスプレーノズル
17の内面が冷却水温度近くまで急冷されるため、スプレ
ーノズル17の内面と外面との間には大きな温度差が生
じ、この温度差に伴うスプレーノズル17の熱膨張の差に
よく応力も大きく破損する欠点があつた。
本発明はかかる従来の欠点を解消しようとするもの
で、その目的とするところは、冷却水の注入時にスプレ
ーノズルの内面と外面の間に発生する温度差を少なく
し、しかも発生応力を低下させてスプレーノズルの寿命
を増加させることにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は前述の目的を達成するために、蒸気配管から
冷却水配管に低温蒸気をバイパスさせる蒸気バイパス配
管を設け、スプレーノズルを低温蒸気によつて冷却し
て、スプレーノズルを冷却した後の蒸気を減温器を通し
て出口側の蒸気配管へ流出する構成にしたものである。
〔作用〕
冷却水が注入されない場合はスプレーノズルの内面は
低温蒸気によつて冷却されるので、スプレーノズルの内
面と外面の温度差は少なくなり、熱応力の発生も少なく
なる。またスプレーノズルを冷却する冷却媒体が蒸気で
あるから、冷却後の蒸気をそのまま出口側の蒸気配管へ
流出しても蒸気温度制御に対する外乱とはならない。
〔実施例〕
以下本発明の実施例を図面を用いて説明する。
第1図は本発明の実施例に係る減温装置の概略系統
図、第2図は冷却水流量、温度と時間の関係を示す特性
曲線図、第3図は他の実施例を示す減温装置の概略系統
図である。
第1図において、5は過熱器、13は減温器、14は注水
調整弁、15は冷却水配管、16は蒸気配管、17はスプレー
ノズルで従来と同一の符号で示す。
18は過熱器5の上流に位置する蒸気配管16から冷却水
配管15に低温蒸気をバイパスさせる蒸気バイパス配管、
19は三方弁、20は出口蒸気配管である。
この様な構造において、蒸気配管16の低温蒸気は過熱
器5において過熱され減温器13へ流入する。減温器13で
は出口蒸気配管20の蒸気温度を制御するため冷却水配管
15の冷却水がスプレーノズル17から注入される。
冷却水は減温器13後流に設置された図示していない温
度計発信器からの信号により冷却水であるスプレ流量調
整弁14が制御され注入流量が調整される。この時は三方
弁19は冷却水配管15側が開き、蒸気バイパス配管18側は
閉じられている。次に冷却水が不用となつた場合、三方
弁19の冷却水配管15側は閉じられ、逆に蒸気バイパス配
管18側は開く。この場合、蒸気バイパス配管18を通して
蒸気配管16の低温蒸気がスプレーノズル17へ流入しスプ
レーノズル17の温度を減温器入口過熱蒸気温度以下に保
持する働きをする。
この様に、冷却水配管15からの冷却水が注入されない
場合は、スプレーノズル17を蒸気バイパス配管18からの
低温蒸気によつて冷却するので、スプレーノズル17の内
面と外面の温度差は小さくなり、温度差による熱応力も
低下することができる。
第2図はスプレーノズル17の発生温度差低減効果を示
すもので、図中曲線Aは本発明の実施例に係るスプレー
ノズルの温度、点線Bは従来のスプレーノズルの温度を
示し、曲線Cは冷却水配管15からの冷却水流量を示す。
また第2図は、冷却水注入前後のスプレーノズル17の
温度の変化を示したもので、本発明の減温装置の場合、
冷却水注入前においては蒸気バイパス配管18からの低温
蒸気の流入によりスプレーノズル17の温度が減温器13の
入口過熱蒸気温度以下の温度に保持されており、冷却水
注入直後の温度降下巾、すなわちスプレーノズル17の内
面と外面に発生する温度差が低減されていることがわか
る。
この発生温度差の低減によりスプレーノズル17の寿命
は各段に向上することになる。
例えば、通常ボイラの減温器の使用範囲である蒸気温
度400〜500℃、冷却水温度約200℃において、300〜400
℃の低温蒸気を使用することで発生温度差は約50℃低減
でき、その結果スプレーノズルの寿命は10〜20倍程度向
上することになる。
第3図のものは他の実施例を示すもので、第1図のも
のと異なる点は第1図のものにおいては、三方弁19を用
いたが、第3図のものは三方弁19に代えて逆止弁21を用
いた点である。
第3図のものは、冷却水と低温蒸気との切換えを低温
蒸気バイパス配管18に設置した逆止弁21により行うもの
で、従来の減温器の改造によつて本発明を実施しようと
する場合においては改造範囲がせまく有利である。
〔発明の効果〕
本発明によればスプレーノズルは低温蒸気によつて冷
却されるので、スプレーノズルの内面と外面の温度差は
少なくなり、温度差による発生応力も小さくなる。また
スプレーノズルを冷却する冷却媒体が蒸気であるから、
冷却後の蒸気をそのまま出口側の蒸気配管へ流出しても
蒸気温度制御に対する外乱とはならない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例に係る減温装置の概略系統図、
第2図は縦軸に温度、流量、横軸に時間を示した特性曲
線図、第3図は他の実施例を示す概略系統図、第4図は
従来技術におけるボイラの概略系統図である。 13……減温器、15……冷却水配管、16……蒸気配管、17
……スプレーノズル、18……蒸気バイパス配管。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】蒸気配管の途中に減温器を設け、この減温
    器のスプレーノズルより冷却水配管の冷却水を注入して
    蒸気温度を低下させるものにおいて、前記蒸気配管から
    冷却水配管に減温器内へ流通する蒸気の温度よりも低温
    の蒸気をバイパスさせる蒸気バイパス配管を設け、スプ
    レーノズルを前記低温蒸気によって冷却して、スプレー
    ノズルを冷却した後の蒸気を減温器を通して出口側の蒸
    気配管へ流出する構成にしたことを特徴とする減温装
    置。
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