JPH08178208A - ボイラ及びボイラの再熱蒸気温度制御方法 - Google Patents

ボイラ及びボイラの再熱蒸気温度制御方法

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JPH08178208A
JPH08178208A JP31488294A JP31488294A JPH08178208A JP H08178208 A JPH08178208 A JP H08178208A JP 31488294 A JP31488294 A JP 31488294A JP 31488294 A JP31488294 A JP 31488294A JP H08178208 A JPH08178208 A JP H08178208A
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steam
reheated
exhaust gas
steam side
boiler
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JP31488294A
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Kenji Shibata
健二 芝田
Masato Uenishi
真人 上西
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Mitsubishi Power Ltd
Original Assignee
Babcock Hitachi KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ボイラの高速負荷変化に対応する再熱蒸気温
度制御の応答性を高めた安定した制御性を有するボイラ
及びボイラの再熱蒸気温度制御方法を提供する。 【構成】 火炉の後方に隔壁16で仕切られ、過熱器1
1を配置した過熱蒸気側煙道10及び再熱器14を配置
した再熱蒸気側煙道13と、これら煙道からの排ガスを
合流させて、その一部を送風機19で火炉に再循環させ
るボイラにおいて、送風機19出口の出口排ガスを過熱
蒸気側煙道10入口に導く過熱蒸気側ダクト22及び再
熱蒸気側煙道25入口に導く再熱蒸気側ダクト25を設
ける。過熱蒸気側ダクト22及び再熱蒸気側ダクト25
は、各々出口排ガスの流量を調節する流量調節ダンパ2
3、26を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、火炉後方に過熱器を配
置した過熱蒸気側煙道及び再熱器を配置した再熱蒸気側
煙道を備えたボイラに係り、特に、再熱蒸気温度の制御
性を高めることの出来るボイラ及びボイラの再熱蒸気温
度制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図3は、従来技術に係るボイラ及びボイ
ラの再熱蒸気温度制御方法を説明する水蒸気系の系統
図、図4は、図3に示したボイラ及びボイラの再熱蒸気
温度制御方法を説明する煙風道系の系統図である。図
3、4に示したボイラ1′は、タービンの回転のための
水蒸気系と、燃料の燃焼と燃焼排ガス流路の煙風道系と
から構成されている。水蒸気系は、図3に示すように、
給水44が水壁3を経て蒸気40となり、水平過熱器1
1、垂直過熱器7を経て過熱蒸気41となって高圧ター
ビン31を駆動する過熱蒸気系と、高圧タービン31か
らの蒸気が水平再熱器14及び垂直再熱器8を経て再熱
蒸気42となって低圧タービン32を駆動する再熱蒸気
系で構成される。尚、参照番号12は過熱蒸気側煙道ダ
ンパ、15は再熱蒸気側煙道ダンパである。
【0003】一方、煙風道系では、図4に示すように、
火炉2で燃料が燃焼し、燃焼排ガス37は前部煙道6を
経て、隔壁18によって仕切られた過熱蒸気側煙道10
と再熱蒸気側煙道13に一旦分かれた後、合流部17で
合流しボイラ出口排ガス38となり、その一部は再循環
送風機19により火炉2に戻される。過熱蒸気側煙道1
0と再熱蒸気側煙道13に流れる排ガス37の比率は、
過熱蒸気側煙道ダンパ12と再熱蒸気側煙道ダンパ15
により調節できるようになっている。
【0004】ボイラの蒸気温度は、過熱蒸気系は燃料流
量、再熱蒸気系は排ガス流量によって制御する。過熱蒸
気温度は先行制御をさせるため、水平過熱器11出口の
蒸気温度をモニタし、所定の値との偏差で燃料供給量に
バイアスを加えるようにしている。一方、再熱蒸気温度
は再循環送風機19と、過熱蒸気側煙道ダンパ12及び
再熱蒸気側煙道ダンパ15によって制御する。つまり再
熱蒸気温度が低下した場合は、再熱蒸気側煙道ダンパ1
5の開度を増加させ、過熱蒸気側煙道ダンパ12の開度
を減少させると共に、更に応答を早めるために再循環送
風機19の送風量も増加させる。このようにすることに
よって、水平再熱器14を通過する排ガス量が増加する
ため、対流伝熱による熱伝達量が増し、再熱蒸気温度を
高めることが出来る。
【0005】このような再熱蒸気温度の制御方式をガス
再循環パラレルダンパ方式と称しているが、蒸気温度の
制御性を高める目的は、高速な負荷変化への対応や材料
の熱疲労を極力軽減したいという背景がある。
【0006】しかし、応答性を高めようとして再循環送
風機19の送風量を過度に増加させると、火炉2の温度
が低下し燃焼が不安定になるという弊害を招くため制御
性に限界があった。
【0007】図5は、他の従来技術に係るボイラ及びボ
イラの再熱蒸気温度制御方法を説明する煙風道系の系統
図で、特開昭62−255707号公報に開示されてい
るものである。本ボイラ1″の基本的な構成は、図3、
4に示したものと同様であるが、ボイラ出口排ガス38
の一部を火炉2の後方にある水平再熱器14の入口側に
供給する供給ダクト34と、その流量を調節する流量調
節ダンパ35を付加したことが特徴である。これにより
制御の応答性を高めようとしたもので、火炉2での燃焼
状態に影響を及ぼさないで、再熱蒸気温度を応答性良く
制御出来るという利点がある。図5におけるその他の構
成部分で、図4と同じ構造、作用部分には同じ参照番号
を付けてその説明を省略する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】図5の方式の場合、排
ガス38の一部を火炉2後方にある再熱蒸気側煙道13
に供給すると、水平再熱器14入口の排ガス流量は増加
するが温度は却って低下してしまうため、再熱蒸気温度
の制御性は低下する。又、全体のガス量を増加させるた
めに、火炉2への再循環送風量を燃焼状態に悪影響を及
ぼさない範囲で増加させても、低温のボイラ出口排ガス
38のために火炉2での燃焼ガス温度は低下し、結果的
に過熱蒸気系の収熱量が低下する。これを補償するため
には、水平過熱器11の出口温度が低下して燃料供給量
にバイアスがかかり、燃料が増加すのを待つ必要があ
り、やはりこれらが静定するまでの時間を考慮すると、
再熱蒸気温度の制御性は悪いと云わざるを得ない。この
ように従来技術では再熱蒸気温度の制御の応答が遅いと
いう問題点があった。
【0009】本発明の目的は、上記従来技術の問題点を
解決し、ボイラの高速負荷変化に対応する再熱蒸気温度
制御の応答性を高めた安定した制御性を有するボイラ及
びボイラの再熱蒸気温度制御方法を提供することであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、ボイラの火炉の後方に互いに分離して設けられた、
前記火炉水壁で発生した蒸気を過熱する過熱器を配置し
た過熱蒸気側煙道及び前記過熱器の過熱蒸気を利用する
過熱蒸気利用機器からの蒸気を再熱する再熱器を配置し
た再熱蒸気側煙道と、前記過熱蒸気側煙道及び再熱蒸気
側煙道からの合流した排ガスの一部を前記火炉に再循環
させる送風機とを備えたボイラにおいて、前記送風機出
口の排ガスを前記過熱蒸気側煙道入口に導く過熱蒸気側
通路及び前記再熱蒸気側煙道入口に導く再熱蒸気側通路
を備え、該過熱蒸気側通路と再熱蒸気側通路の少なくと
もどちらかに排ガスの流量を調節する流量調節手段を設
けたことである。
【0011】更に、上記発明において、前記過熱蒸気側
煙道及び再熱蒸気側煙道は、互いに隔壁で分離して設け
られたものである。
【0012】又、本発明は、ボイラの火炉の後方に互い
に分離して過熱蒸気側煙道と再熱蒸気側煙道とを設け、
該過熱蒸気側煙道に過熱器を、該再熱蒸気側煙道に再熱
器をそれぞれ配置し、前記火炉で燃料を燃焼して発生し
た排ガスを過熱蒸気側煙道及び再熱蒸気側煙道に導き、
該過熱蒸気側煙道及び再熱蒸気側煙道からの排ガスを合
流させて、該排ガスの一部を送風機で前記火炉に再循環
させることにより、前記火炉水壁で発生した蒸気は、前
記過熱器で過熱されて過熱蒸気となり、更に該過熱蒸気
を利用する過熱蒸気利用機器で利用された後前記再熱器
で再熱されて再熱蒸気となるボイラの再熱蒸気温度制御
方法において、前記再熱器の再熱蒸気温度に応じて規定
された前記送風機出口の排ガスが、前記過熱蒸気側煙道
入口と前記再熱蒸気側煙道入口のそれぞれに導かれるこ
とである。
【0013】更に、上記ボイラの再熱蒸気温度制御方法
の発明において、前記再熱器の再熱蒸気温度が低下した
場合には、前記再熱蒸気側煙道入口に導く排ガス量を増
加させると共に、前記過熱蒸気側煙道入口に導く排ガス
量を減少させ、前記再熱器の再熱蒸気温度が上昇した場
合には、前記再熱蒸気側煙道入口に導く排ガス量を減少
させると共に、前記過熱蒸気側煙道入口に導く排ガス量
を増加させることである。
【0014】
【作用】本発明によれば、送風機出口の排ガスを過熱蒸
気側煙道入口に導く過熱蒸気側通路及び再熱蒸気側煙道
入口に導く再熱蒸気側通路を備えたので、送風機出口か
らの出口排ガスを再熱蒸気温度の低下或いは上昇に応じ
て、過熱蒸気側通路を介して過熱蒸気側煙道に、再熱蒸
気側通路を介して再熱蒸気側煙道に各々供給することが
出来る。この際、この過熱蒸気側通路と再熱蒸気側通路
の少なくともどちらかに出口排ガスの流量を調節する流
量調節手段を設けたので、再熱蒸気温度の低下或いは上
昇度合に応じて、規定量の排ガス量を供給することが出
来、これによってボイラの高速負荷変化に対応する再熱
蒸気温度制御の応答性を高めた安定した制御性を有する
ボイラを提供することが出来る。
【0015】更に、上記発明において、過熱蒸気側煙道
及び再熱蒸気側煙道は、互いに隔壁で分離して設けられ
たものであるので、上記発明の作用に加え、両煙道を互
いに隣接して設けることが出来、火炉からの燃焼排ガス
を分配し易いと共に、煙道全体の大きさがコンパクトに
なり、経済的なボイラを提供出来る。
【0016】又、本発明のボイラの再熱蒸気温度制御方
法によれば、再熱器の再熱蒸気温度に応じて規定された
送風機出口の排ガスが、過熱蒸気側煙道入口と再熱蒸気
側煙道入口のそれぞれに導かれるので、再熱器の再熱蒸
気温度の上昇又は低下に応じて、送風機出口の規定量の
出口排ガスを過熱蒸気側煙道入口と再熱蒸気側煙道入口
のそれぞれに供給することが出来る、これによってボイ
ラの高速負荷変化に対応する再熱蒸気温度制御の応答性
を高めた安定した制御性を有するボイラの再熱蒸気温度
制御方法を提供することが出来る。
【0017】更に、上記ボイラの再熱蒸気温度制御方法
の発明において、再熱器の再熱蒸気温度が低下した場合
には、再熱蒸気側煙道入口に導く排ガス量を増加させる
と共に、過熱蒸気側煙道入口に導く排ガス量を減少さ
せ、再熱器の再熱蒸気温度が上昇した場合には、再熱蒸
気側煙道入口に導く排ガス量を減少させると共に、過熱
蒸気側煙道入口に導く排ガス量を増加させることであ
る。
【0018】通常安定状態では、ボイラ出口排ガスは火
炉、過熱蒸気側煙道入口及び再熱蒸気側煙道入口に適量
供給され、過熱蒸気側煙道と再熱蒸気側煙道を流れる排
ガス流量の比は、各煙風道での圧力損失が等しくなる値
に保たれている。
【0019】今、再熱蒸気温度が低下した場合、火炉へ
の再循環排ガス量は一定のまま、過熱蒸気側煙道への供
給量を増加させ、再熱側後部煙道への供給量を減少させ
るという操作を行なうことにより、過熱蒸気側煙道と再
熱蒸気側煙道を流れる各々の全体排ガス量の比は変らな
いから、低温のボイラ出口排ガスの再循環量が低下した
再熱蒸気側煙道入口での燃焼排ガス及び出口排ガスの混
合した排ガス温度は上昇し、逆にボイラ出口排ガスの再
循環量が増加した過熱蒸気側煙道入口での燃焼排ガス及
び出口排ガスの混合した排ガス温度は低下する。つま
り、再熱器に供給される排ガスは、燃焼排ガスの流量が
増加するため、再熱器での収熱量をすばやく増加させる
ことができる。
【0020】更に、過熱器での熱吸収量は低下するが、
過熱蒸気側煙道の排ガス温度が低下するため、過熱器出
口蒸気温度は低下し、過熱蒸気系の燃料流量を増加させ
るバイアス信号を発生するため、火炉での燃焼ガス温度
は直ちに上昇に転じ、過熱蒸気系の制御は良好に保たれ
る。
【0021】再熱器の再熱蒸気温度が上昇した場合に
は、上記再熱器の再熱蒸気温度が低下した場合と逆の操
作により本発明の目的が達成される。
【0022】従って、本発明のボイラの再熱蒸気温度制
御方法によれば、再熱蒸気温度の制御の際に、火炉に流
入する再循環排ガス量を変化させず、火炉での燃焼への
影響に配慮する必要がないため、大きな操作量をとるこ
とが出来るだけでなく、再熱蒸気温度の制御操作時に過
熱蒸気温度の制御操作も合わせて行なうため、制御応答
性が向上する。
【0023】
【実施例】以下、本発明に係るボイラ及びボイラの再熱
蒸気温度制御方法の実施例を図面に基づいて詳細に説明
する。図1は本発明に係るボイラ及びボイラの再熱蒸気
温度制御方法を説明する煙風道系の系統図、図2は図1
に示したボイラ及びボイラの再熱蒸気温度制御方法を説
明する水蒸気系の系統図である。
【0024】図1、2に示すように、ボイラ1の火炉2
の後方に互いに分離して設けられた、火炉水壁3で発生
した蒸気を過熱する水平過熱器11を配置した過熱蒸気
側煙道10及び水平過熱器11の過熱蒸気41を利用す
る過熱蒸気利用機器である高圧タービン31からの蒸気
を再熱する水平再熱器14を配置した再熱蒸気側煙道1
3と、過熱蒸気側煙道10及び再熱蒸気側煙道13から
の合流した排ガスの一部を火炉2に再循環させる送風機
である再循環送風機19とを備えたものである。
【0025】再循環送風機19の出口排ガス38を過熱
蒸気側煙道10入口に導く過熱蒸気側通路である過熱蒸
気側ダクト22及び再熱蒸気側煙道13入口に導く再熱
蒸気側通路である再熱蒸気側ダクト25を備え、過熱蒸
気側ダクト22及び再熱蒸気側ダクト25に排ガスの流
量を調節する流量調節手段である過熱蒸気側ダンパ23
及び再熱蒸気側ダンパ26を設けている。
【0026】ここで、図1に示した煙風道系は、火炉2
で燃料が燃焼し、燃焼排ガス37は前部煙道6を経て、
隔壁16で仕切られた過熱蒸気側煙道10と再熱側煙道
13に一旦分かれた後合流部17で合流し、ボイラの出
口排ガス38となる。ボイラの出口排ガス38の一部
は、送風機である再循環送風器19により火炉再循環ダ
クト28、過熱蒸気側ダクト22及び再熱蒸気側ダクト
25に供給される。出口排ガス38は、過熱蒸気側ダク
ト22及び再熱側後部ダクト25を経てそれぞれ過熱蒸
気側煙道10入口及び再熱蒸気側煙道13入口で燃焼排
ガス37と合流する。
【0027】火炉再循環ダクト28、過熱蒸気側ダクト
22及び再熱蒸気側ダクト25のそれぞれに供給される
出口排ガス38の比率は、各々のラインに設けられた、
火炉再循環ダンパ29、流量調節手段である過熱蒸気側
ダンパ23及び流量調節手段である再熱蒸気側ダンパ2
6によって適切な値に調節される。
【0028】一方、図2に示した水蒸気系においては、
給水44が火炉水壁3に供給され蒸気40となり、水平
過熱器11、垂直過熱器7を経て過熱蒸気41となって
高圧タービン31を駆動する過熱蒸気系と、高圧タービ
ン31から水平再熱器14及び垂直再熱器8を経て再熱
蒸気42となって、低圧タービン32を駆動する再熱蒸
気系とで構成される。
【0029】以上の構造を有する本実施例のボイラは、
次のように作用する。即ち、過熱蒸気系の蒸気温度は燃
料流量、再熱蒸気系の蒸気温度は排ガス流量によって制
御される。過熱蒸気温度は先行制御をさせるため、水平
過熱器11出口の温度をモニタし、所定の値との偏差で
燃料供給量にバイアスを掛けるようにしている。一方、
再熱蒸気温度は、再循環送風器19と、火炉再循環ダン
パ29、過熱蒸気側ダンパ23及び再熱蒸気側ダンパ2
6により制御される。
【0030】今、再熱蒸気温度が低下した場合、再循環
送風器19の送風量を一定に保った状態で、過熱蒸気側
ダンパ23の開度を増加させる一方、再熱蒸気側ダンパ
26の開度を減少させる。
【0031】このようにしても、過熱蒸気側煙道10と
再熱蒸気側煙道13の各々を流れる全体排ガス量は概略
不変のため、再熱蒸気側ダクト25を流れる低温の出口
排ガス38の再循環量が低下し、再熱蒸気側煙道13に
流れ込む高温の燃焼排ガス37の流量が増加するため、
再熱蒸気側煙道13での排ガス温度は上昇する。これと
は逆に過熱蒸気側ダクト22を流れる出口排ガス38の
再循環量は増加し、過熱蒸気側煙道10に流れ込む高温
の燃焼排ガス37の流量は減少するため、過熱蒸気側煙
道10での排ガス温度は低下する。つまり水平再熱器1
4に供給されるガスの温度が上昇するため、水平再熱器
14での収熱量をすばやく増加することが出来る。
【0032】又、過熱蒸気側煙道10の排ガス温度低下
により、水平過熱器11の熱吸収量が一時的に低下する
が、水平過熱器11の出口温度が低下して、直ちに燃料
流量を増加させるバイアス信号を発生するため、火炉2
での燃焼ガス温度は直ちに増加に転じ、水平過熱器11
での熱吸収量低下分を垂直過熱器7での熱吸収量の増加
で補償するため、過熱蒸気系の制御は良好に保たれる。
【0033】再熱蒸気温度が上昇した場合は、再循環送
風器19の送風量を一定に保った状態で、過熱蒸気側ダ
ンパ23の開度を減少させる一方、再熱蒸気側ダンパ2
6の開度を増加させる。このようにしても、過熱蒸気側
煙道10と再熱蒸気側煙道13を流れる排ガス量は概略
不変のため、再熱蒸気側ダクト25を流れる低温の出口
排ガス38の再循環量が増加し、再熱蒸気側煙道13に
流れ込む高温の燃焼排ガス37の流量は減少するため、
再熱蒸気側煙道13での排ガス温度は低下する。これと
は逆に過熱蒸気側ダクト22を流れる出口排ガス38の
再循環量は減少し、過熱蒸気側煙道10に流れ込む高温
の燃焼排ガス37の流量は増加するため、過熱蒸気側煙
道10での排ガス温度は上昇する。つまり水平再熱器1
4に供給される燃焼排ガス37流量が減少するため、水
平再熱器14での収熱量をすばやく減少することが出来
る。
【0034】又、過熱蒸気側煙道10の排ガス温度上昇
により、水平過熱器11の熱吸収量が一時的に上昇する
が、水平過熱器11の出口温度が上昇して、直ちに燃料
流量を減少させるバイアス信号を発生するため、火炉2
での燃焼ガス温度は直ちに低下に転じ、水平過熱器11
での熱吸収量増加分を垂直過熱器7での熱吸収量の減少
で補償するため、過熱蒸気系の制御は良好に保たれる。
【0035】一方、火炉再循環ダクト28を流れる再循
環ガス流量を増加させた場合も、過熱蒸気側ダンパ23
と再熱蒸気側ダンパ26を同様の操作とすることによ
り、同様の効果が達成出来る。
【0036】又、本実施例のボイラの再熱蒸気温度制御
方法によれば、ボイラ1の火炉2の後方に互いに分離し
て過熱蒸気側煙道10と再熱蒸気側煙道13とを設け、
過熱蒸気側煙道10に過熱器11を、再熱蒸気側煙道1
3に再熱器14をそれぞれ配置し、火炉2で燃料を燃焼
して発生した燃焼排ガス37を過熱蒸気側煙道10及び
再熱蒸気側煙道13に導き、過熱蒸気側煙道10及び再
熱蒸気側煙道13からの排ガスを合流させて、出口排ガ
ス38の一部を再循環送風機19で火炉2に再循環させ
ることにより、火炉水壁3で発生した蒸気は、過熱器1
1で過熱されて過熱蒸気となり、この過熱蒸気を利用す
る過熱蒸気利用機器である高圧タービン31に利用され
た後、再熱器14で再熱されて再熱蒸気となるボイラの
再熱蒸気温度制御方法であって、再熱器14の再熱蒸気
温度に応じてそれぞれ規定された出口排ガス38が、過
熱蒸気側煙道10入口と再熱蒸気側煙道13入口のそれ
ぞれに導かれることにより、上記ボイラの実施例のとこ
ろで述べたように再熱蒸気温度が良好に制御される。
【0037】更に、上記ボイラの再熱蒸気温度制御方法
の実施例において、再熱器14の再熱蒸気温度が低下し
た場合には、再熱蒸気側煙道13入口に導く出口排ガス
38の流量を増加させると共に、過熱蒸気側煙道10入
口に導く出口排ガス38の流量を減少させ、再熱器14
の再熱蒸気温度が上昇した場合には、再熱蒸気側煙道1
3入口に導く出口排ガス38の流量を減少させると共
に、過熱蒸気側煙道10入口に導く出口排ガス38の流
量を増加させることにより、上記ボイラの実施例のとこ
ろで述べたように再熱蒸気温度が良好に制御される。
【0038】以上この発明を図示の実施例について詳し
く説明したが、それを以ってこの発明をそれらの実施例
のみに限定するものではなく、この発明の精神を逸脱せ
ずして種々改変を加えて多種多様の変形をなし得ること
は云うまでもない。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、送風機出口の排ガスを
過熱蒸気側煙道入口に導く過熱蒸気側通路及び再熱蒸気
側煙道入口に導く再熱蒸気側通路を備え、過熱蒸気側通
路と再熱蒸気側通路の少なくともどちらかに排ガスの流
量を調節する流量調節手段を設けたので、再熱蒸気温度
の低下或いは上昇度合に応じて、規定量の排ガスを供給
することが出来、ボイラの高速負荷変化に対応する再熱
蒸気温度制御の応答性を高めた安定した制御性を有する
ボイラを提供することが出来る。
【0040】更に、上記発明において、過熱蒸気側煙道
及び再熱蒸気側煙道は、互いに隔壁で分離して設けられ
たので、上記発明の効果に加え、両煙道を互いに隣接し
て設けることが出来、火炉からの燃焼排ガスを分配し易
いと共に、煙道全体の大きさがコンパクトになり、経済
的なボイラを提供出来る。
【0041】又、本発明のボイラの再熱蒸気温度制御方
法によれば、再熱器の再熱蒸気温度に応じて規定された
送風機出口の排ガスが、過熱蒸気側煙道入口と再熱蒸気
側煙道入口のそれぞれに導かれるので、再熱器の再熱蒸
気温度の上昇又は下降に応じて、送風機出口の規定量の
出口排ガスを過熱蒸気側煙道入口と再熱蒸気側煙道入口
のそれぞれに供給することが出来、上記ボイラの発明の
効果と同様に、ボイラの高速負荷変化に対応する再熱蒸
気温度制御の応答性を高めた安定した制御性を有するボ
イラの再熱蒸気温度制御方法を提供出来る。
【0042】更に、上記ボイラの再熱蒸気温度制御方法
の発明において、再熱器の再熱蒸気温度が低下した場合
には、再熱蒸気側煙道入口に導く排ガス量を増加させる
と共に、過熱蒸気側煙道入口に導く排ガス量を減少さ
せ、再熱器の再熱蒸気温度が上昇した場合には、再熱蒸
気側煙道入口に導く排ガス量を減少させると共に、過熱
蒸気側煙道入口に導く排ガス量を増加させるので、上記
ボイラの再熱蒸気温度制御方法の発明の効果に加え、再
熱器での収熱量をすばやく増加又は減少させることが出
来、再熱蒸気温度の制御の際に、火炉に流入する再循環
ガス量が変化せず火炉での燃焼への影響に配慮する必要
がないため、大きな操作量をとることが出来るだけでな
く、再熱蒸気温度の制御操作時に過熱蒸気温度の制御操
作も合わせて行なうため、制御応答性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るボイラ及びボイラの再熱蒸気温度
制御方法を説明する煙風道系の系統図である。
【図2】図1に示したボイラ及びボイラの再熱蒸気温度
制御方法を説明する水蒸気系の系統図である。
【図3】従来技術に係るボイラ及びボイラの再熱蒸気温
度制御方法を説明する水蒸気系の系統図である。
【図4】図3に示したボイラ及びボイラの再熱蒸気温度
制御方法を説明する煙風道系の系統図である。
【図5】従来技術に係る他のボイラ及びボイラの再熱蒸
気温度制御方法を説明する煙風道系の系統図である。
【符号の説明】
1 ボイラ 2 火炉 3 水壁 10 過熱蒸気側煙道 11 水平過熱器(過熱器) 13 再熱蒸気側煙道 14 水平再熱器(再熱器) 19 再循環送風機(送風機) 22 過熱蒸気側ダクト(過熱蒸気側通路) 23 過熱蒸気側ダンパ(流量調節手段) 25 再熱蒸気側ダクト(再熱蒸気側通路) 26 再熱蒸気側ダンパ(流量調節手段) 31 高圧タービン 37 燃焼排ガス 38 出口排ガス

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボイラの火炉の後方に互いに分離して設
    けられた、前記火炉水壁で発生した蒸気を過熱する過熱
    器を配置した過熱蒸気側煙道及び前記過熱器の過熱蒸気
    を利用する過熱蒸気利用機器からの蒸気を再熱する再熱
    器を配置した再熱蒸気側煙道と、前記過熱蒸気側煙道及
    び再熱蒸気側煙道からの合流した排ガスの一部を前記火
    炉に再循環させる送風機とを備えたボイラにおいて、前
    記送風機出口の排ガスを前記過熱蒸気側煙道入口に導く
    過熱蒸気側通路及び前記再熱蒸気側煙道入口に導く再熱
    蒸気側通路を備え、該過熱蒸気側通路と再熱蒸気側通路
    の少なくともどちらかに排ガスの流量を調節する流量調
    節手段を設けたことを特徴とするボイラ。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記過熱蒸気側煙道
    及び再熱蒸気側煙道は、互いに隔壁で分離して設けられ
    たものであることを特徴とするボイラ。
  3. 【請求項3】 ボイラの火炉の後方に互いに分離して過
    熱蒸気側煙道と再熱蒸気側煙道とを設け、該過熱蒸気側
    煙道に過熱器を、該再熱蒸気側煙道に再熱器をそれぞれ
    配置し、前記火炉で燃料を燃焼して発生した排ガスを過
    熱蒸気側煙道及び再熱蒸気側煙道に導き、該過熱蒸気側
    煙道及び再熱蒸気側煙道からの排ガスを合流させて、該
    排ガスの一部を送風機で前記火炉に再循環させることに
    より、前記火炉水壁で発生した蒸気は、前記過熱器で過
    熱されて過熱蒸気となり、更に該過熱蒸気を利用する過
    熱蒸気利用機器で利用された後前記再熱器で再熱されて
    再熱蒸気となるボイラの再熱蒸気温度制御方法におい
    て、前記再熱器の再熱蒸気温度に応じて規定された前記
    送風機出口の排ガスが、前記過熱蒸気側煙道入口と前記
    再熱蒸気側煙道入口のそれぞれに導かれることを特徴と
    するボイラの再熱蒸気温度制御方法。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記再熱器の再熱蒸
    気温度が低下した場合には、前記再熱蒸気側煙道入口に
    導く排ガス量を増加させると共に、前記過熱蒸気側煙道
    入口に導く排ガス量を減少させ、前記再熱器の再熱蒸気
    温度が上昇した場合には、前記再熱蒸気側煙道入口に導
    く排ガス量を減少させると共に、前記過熱蒸気側煙道入
    口に導く排ガス量を増加させることを特徴とするボイラ
    の再熱蒸気温度制御方法。
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