JP2713006B2 - 筆記装置における減音方法 - Google Patents
筆記装置における減音方法Info
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- JP2713006B2 JP2713006B2 JP4086418A JP8641892A JP2713006B2 JP 2713006 B2 JP2713006 B2 JP 2713006B2 JP 4086418 A JP4086418 A JP 4086418A JP 8641892 A JP8641892 A JP 8641892A JP 2713006 B2 JP2713006 B2 JP 2713006B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は筆記装置における減音方
法、詳しくはX軸、Y軸方向に移動するペンアームに対
しペンアップレールを昇降させてペンアームとその先端
の筆記具を筆記用紙面に対してアップダウンさせる筆記
装置において、ペンアップレールがペンアームの下面に
当ることに起因して発生する衝撃音を減音させる減音方
法に関するものである。
法、詳しくはX軸、Y軸方向に移動するペンアームに対
しペンアップレールを昇降させてペンアームとその先端
の筆記具を筆記用紙面に対してアップダウンさせる筆記
装置において、ペンアップレールがペンアームの下面に
当ることに起因して発生する衝撃音を減音させる減音方
法に関するものである。
【0002】
【従来技術】一般に、この種の筆記装置は、ケーシング
フレーム内の所定領域をX軸、Y軸方向に移動するペン
アームをアップダウンさせることによりペンアームに保
持された筆記具を筆記用紙面に対して当接、離反の動作
を繰り返しながら文字や図形を書いていくものである
が、ペンアームのアップダウンは、ケーシングフレーム
のペンアームの下方に配置されたペンアップレールを昇
降させてペンアームの下面に当接、離反させることによ
り行なわれていた。
フレーム内の所定領域をX軸、Y軸方向に移動するペン
アームをアップダウンさせることによりペンアームに保
持された筆記具を筆記用紙面に対して当接、離反の動作
を繰り返しながら文字や図形を書いていくものである
が、ペンアームのアップダウンは、ケーシングフレーム
のペンアームの下方に配置されたペンアップレールを昇
降させてペンアームの下面に当接、離反させることによ
り行なわれていた。
【0003】このようなペンアームのアップダウン機構
では、ペンアップレールが上昇してペンアームの下面に
当接する度に不快な衝撃音が発生する。オフィス内での
騒音は事務能率を損なうものであり、この点の解決を解
決するものとして、実開平1ー148389号公報に示
されるように、ペンアップレール(昇降バー)に吸音材
を取り付ける考案が知られている。
では、ペンアップレールが上昇してペンアームの下面に
当接する度に不快な衝撃音が発生する。オフィス内での
騒音は事務能率を損なうものであり、この点の解決を解
決するものとして、実開平1ー148389号公報に示
されるように、ペンアップレール(昇降バー)に吸音材
を取り付ける考案が知られている。
【0004】しかしながら、衝撃音はペンアップレール
がペンアームに衝突する衝突部分に直接に発生する音だ
けでなく、この衝突により機構全体が振動することによ
り機構の各部から発生するものもあり、むしろこの方の
衝撃音の方が大きいのであって、ペンアップレールに吸
音材を取り付けただけでは減音効果は小さく、またペン
アップレールに対しこれとは材質の異なる吸音材を取り
付けることは、部品や取付けのための作業が増大するの
で、コストアップとなり、あまり好ましくない。
がペンアームに衝突する衝突部分に直接に発生する音だ
けでなく、この衝突により機構全体が振動することによ
り機構の各部から発生するものもあり、むしろこの方の
衝撃音の方が大きいのであって、ペンアップレールに吸
音材を取り付けただけでは減音効果は小さく、またペン
アップレールに対しこれとは材質の異なる吸音材を取り
付けることは、部品や取付けのための作業が増大するの
で、コストアップとなり、あまり好ましくない。
【0005】
【発明の目的】本発明は前記欠点を解消し、筆記装置に
おけるペンアームのアップ時の衝撃音を効果的に減音さ
せることができる減音方法を提供することをその目的と
する。
おけるペンアームのアップ時の衝撃音を効果的に減音さ
せることができる減音方法を提供することをその目的と
する。
【0006】前記目的を達成するため、本発明に係る筆
記装置における減音方法は、ケーシングフレームに対し
Y軸方向に移動自在に設けられたXレールと、Xレール
に対してX軸方向に移動自在に懸架されたXキャリッジ
と、Xキャリッジに基端を回動可能に支持されるととも
に先端に筆記具を設けたペンアームと、Xレールと平行
で且つ昇降自在に配置されて、上昇時にペンアームの下
面に当接して筆記具を筆記用紙面から上昇させ、下降時
にペンアームから離反して筆記具が筆記用紙面に接触す
るのを許容するとともに、常時上昇方向に付勢されてい
るペンアップレールと、通電により前記ペンアップレー
ルを下降させるソレノイドとを備える筆記装置におい
て、前記ソレノイドに対する通電をオフさせることによ
り前記ペンアップレールが上昇する途中で、前記ペンア
ップレールが前記ペンアームの下面に当接する直前に前
記ソレノイドに瞬間的に通電してペンアップレールの上
昇速度を減速させるとともに、前記ソレノイドに対する
瞬間通電のタイミング、通電量及び通電時間を、前記筆
記具又はXレールのY軸方向における位置に応じて可変
調整することを特徴とする。
記装置における減音方法は、ケーシングフレームに対し
Y軸方向に移動自在に設けられたXレールと、Xレール
に対してX軸方向に移動自在に懸架されたXキャリッジ
と、Xキャリッジに基端を回動可能に支持されるととも
に先端に筆記具を設けたペンアームと、Xレールと平行
で且つ昇降自在に配置されて、上昇時にペンアームの下
面に当接して筆記具を筆記用紙面から上昇させ、下降時
にペンアームから離反して筆記具が筆記用紙面に接触す
るのを許容するとともに、常時上昇方向に付勢されてい
るペンアップレールと、通電により前記ペンアップレー
ルを下降させるソレノイドとを備える筆記装置におい
て、前記ソレノイドに対する通電をオフさせることによ
り前記ペンアップレールが上昇する途中で、前記ペンア
ップレールが前記ペンアームの下面に当接する直前に前
記ソレノイドに瞬間的に通電してペンアップレールの上
昇速度を減速させるとともに、前記ソレノイドに対する
瞬間通電のタイミング、通電量及び通電時間を、前記筆
記具又はXレールのY軸方向における位置に応じて可変
調整することを特徴とする。
【0007】 前記構成によれば、ソレノイドに対する通
電をオフすることにより上昇したペンアームには、その
上昇途中でソレノイドの作動により再びペンアップレー
ルを下降させる逆向きの力が作用する。この力が制動力
となってペンアップレールを上昇させる力を減殺し、ペ
ンアップレールの上昇速度は急激に減速するから、ペン
アームの下面に対する衝撃も緩和される。したがって、
衝撃音は著しく減音される。
電をオフすることにより上昇したペンアームには、その
上昇途中でソレノイドの作動により再びペンアップレー
ルを下降させる逆向きの力が作用する。この力が制動力
となってペンアップレールを上昇させる力を減殺し、ペ
ンアップレールの上昇速度は急激に減速するから、ペン
アームの下面に対する衝撃も緩和される。したがって、
衝撃音は著しく減音される。
【0008】 また 、ソレノイドに対する瞬間通電のタイ
ミング、通電量及び通電時間を、前記筆記具又はXレー
ルのY軸方向における位置に応じて可変調整することに
より、部品の取付け、組み付けに伴う誤差や筆記具のY
軸方向における位置に関係なく、常に良好な減音が達成
できる。
ミング、通電量及び通電時間を、前記筆記具又はXレー
ルのY軸方向における位置に応じて可変調整することに
より、部品の取付け、組み付けに伴う誤差や筆記具のY
軸方向における位置に関係なく、常に良好な減音が達成
できる。
【0009】
【実施例】以下、図面によって本発明の実施例について
説明すると、図1は筆記装置を示すもので、この筆記装
置には、ケーシングフレーム1に対しY軸方向に移動自
在に設けられたXレール2と、Xレール2に対してX軸
方向に移動自在に懸架されたXキャリッジ3と、Xキャ
リッジ3に対し基端を支持されるとともに先端に筆記具
を設けたペンアーム4と、ペンアーム4を昇降させるペ
ンアップレール5と、Xレール2とXキャリッジ3とペ
ンアップレール5をそれぞれ駆動する駆動機構A、B、
Cと、各駆動機構A、B、Cを制御する制御手段とが設
けられている。
説明すると、図1は筆記装置を示すもので、この筆記装
置には、ケーシングフレーム1に対しY軸方向に移動自
在に設けられたXレール2と、Xレール2に対してX軸
方向に移動自在に懸架されたXキャリッジ3と、Xキャ
リッジ3に対し基端を支持されるとともに先端に筆記具
を設けたペンアーム4と、ペンアーム4を昇降させるペ
ンアップレール5と、Xレール2とXキャリッジ3とペ
ンアップレール5をそれぞれ駆動する駆動機構A、B、
Cと、各駆動機構A、B、Cを制御する制御手段とが設
けられている。
【0010】 ケーシングフレーム1の左右両側にはY軸
方向に移動案内レール6が平行に配置されている。Xレ
ール2の両端にはYキャリッジ7が固定され、該Yキャ
リッジ7は上記移動案内レール6に沿って移動可能に設
けられている。
方向に移動案内レール6が平行に配置されている。Xレ
ール2の両端にはYキャリッジ7が固定され、該Yキャ
リッジ7は上記移動案内レール6に沿って移動可能に設
けられている。
【0011】 ペンアーム4の基端はヒンジを介してXキ
ャリッジ3に対し上下軸方向に回動自在に支持されてい
る。ペンアーム4の先端にはペンホルダ9が取り付けら
れ、ここに筆記具10が螺合により着脱できるように形
成されている。Xキャリッジ3には転動ローラ11がX
レール2の両側縁を挟むように配置され、Xキャリッジ
3は転動ローラ11を介してXレール2に沿って自由に
移動できるように形成されている。
ャリッジ3に対し上下軸方向に回動自在に支持されてい
る。ペンアーム4の先端にはペンホルダ9が取り付けら
れ、ここに筆記具10が螺合により着脱できるように形
成されている。Xキャリッジ3には転動ローラ11がX
レール2の両側縁を挟むように配置され、Xキャリッジ
3は転動ローラ11を介してXレール2に沿って自由に
移動できるように形成されている。
【0012】 ペンアップレール5は細長板状に形成さ
れ、ケーシングフレーム1の前縁の近傍にXレール2と
平行に配置され、両端の中間部はケーシングフレーム1
に設けられた支軸12により板面がほぼ垂直又は水平に
なるように枢支され、回動により上縁5aが昇降自在と
なるように設けられている。
れ、ケーシングフレーム1の前縁の近傍にXレール2と
平行に配置され、両端の中間部はケーシングフレーム1
に設けられた支軸12により板面がほぼ垂直又は水平に
なるように枢支され、回動により上縁5aが昇降自在と
なるように設けられている。
【0013】 ペンアップレール5の駆動機構Cは次のよ
うに構成されている。つまり、ペンアップレール5の背
面は捻りコイルバネ13によって常時上縁5aが上昇す
る方向に付勢されている。これに対し、下縁5bにはコ
ード14の一端が固定され、コード14の他端はソレノ
イド15に連結されている。したがって、ソレノイド1
5に対する通電をオフしたときは、図2(a) のようにペ
ンアップレール5は捻りコイルバネ13のバネ力によっ
て垂直になるように回動して上縁5aが上昇し、上昇時
にペンアーム4の下面に当接して筆記具10を筆記用紙
面から上昇させる。これに対し、ソレノイド15に対す
る通電をオンしたときは、同図(b) のようにコード14
がソレノイド15側に引かれてペンアップレール5は水
平になるように回動して上縁5aが下降し、下降時にペ
ンアーム4から離反してペンアーム4が自重で降下して
筆記具10が筆記用紙面に接触するのを許容する。
うに構成されている。つまり、ペンアップレール5の背
面は捻りコイルバネ13によって常時上縁5aが上昇す
る方向に付勢されている。これに対し、下縁5bにはコ
ード14の一端が固定され、コード14の他端はソレノ
イド15に連結されている。したがって、ソレノイド1
5に対する通電をオフしたときは、図2(a) のようにペ
ンアップレール5は捻りコイルバネ13のバネ力によっ
て垂直になるように回動して上縁5aが上昇し、上昇時
にペンアーム4の下面に当接して筆記具10を筆記用紙
面から上昇させる。これに対し、ソレノイド15に対す
る通電をオンしたときは、同図(b) のようにコード14
がソレノイド15側に引かれてペンアップレール5は水
平になるように回動して上縁5aが下降し、下降時にペ
ンアーム4から離反してペンアーム4が自重で降下して
筆記具10が筆記用紙面に接触するのを許容する。
【0014】 次に、図1に示すように、ケーシングフレ
ーム1にはXレール2とXキャリッジ3とを駆動する駆
動機構A、Bが設けられている。Xレール2の駆動機構
Aは、ケーシングフレーム1に対しY軸方向に張設され
たタイミングベルト16をY軸駆動用ステップモータ1
8に連係させるとともに、上記タイミングベルト16の
一部に一方のYキャリッジ7を固定することによって構
成されている。また、Xキャリッジ3の駆動機構Bは、
上記タイミングベルト16の下方にY軸方向に配置され
た回転軸20をX軸駆動用ステップモータ21に連係さ
せ、上記回転軸20に対し摺動自在で且つ回転軸20と
ともに回転する歯車22を上記一方のYキャリッジ7に
設けるとともに、上記歯車22と他方のYキャリッジ7
に設けた歯車23とにタイミングベルト24を懸架し、
該タイミングベルト24の一部にXキャリッジ3を固定
することによって構成されている。
ーム1にはXレール2とXキャリッジ3とを駆動する駆
動機構A、Bが設けられている。Xレール2の駆動機構
Aは、ケーシングフレーム1に対しY軸方向に張設され
たタイミングベルト16をY軸駆動用ステップモータ1
8に連係させるとともに、上記タイミングベルト16の
一部に一方のYキャリッジ7を固定することによって構
成されている。また、Xキャリッジ3の駆動機構Bは、
上記タイミングベルト16の下方にY軸方向に配置され
た回転軸20をX軸駆動用ステップモータ21に連係さ
せ、上記回転軸20に対し摺動自在で且つ回転軸20と
ともに回転する歯車22を上記一方のYキャリッジ7に
設けるとともに、上記歯車22と他方のYキャリッジ7
に設けた歯車23とにタイミングベルト24を懸架し、
該タイミングベルト24の一部にXキャリッジ3を固定
することによって構成されている。
【0015】 前記駆動機構A、Bにおいて、Y軸駆動用
ステップモータ18を作動させると、タイミングベルト
16が回転移動し、これに追従してYキャリッジ7もY
軸方向に移動するから、Xレール2はY軸方向に移動
し、これに応じてXレール2上のペンアーム4もY軸方
向に移動する。また、X軸駆動用ステップモータ21を
作動させると、回転軸20が回転するから、この回転量
に応じて歯車22、23を介してタイミングベルト24
が回転移動し、これに追従してXキャリッジ3もX軸方
向に移動し、このためペンアーム4はX軸方向に移動す
る。上記Y軸駆動用ステップモータ18とX軸駆動用ス
テップモータ21は、それぞれマイコンによる制御手段
(図示せず)に連係し、制御手段のコマンドによって所
定の回転量だけ回転する。なお、回転軸20側のYキャ
リッジ7は上記回転軸20に対し摺動自在に設けられて
いる。
ステップモータ18を作動させると、タイミングベルト
16が回転移動し、これに追従してYキャリッジ7もY
軸方向に移動するから、Xレール2はY軸方向に移動
し、これに応じてXレール2上のペンアーム4もY軸方
向に移動する。また、X軸駆動用ステップモータ21を
作動させると、回転軸20が回転するから、この回転量
に応じて歯車22、23を介してタイミングベルト24
が回転移動し、これに追従してXキャリッジ3もX軸方
向に移動し、このためペンアーム4はX軸方向に移動す
る。上記Y軸駆動用ステップモータ18とX軸駆動用ス
テップモータ21は、それぞれマイコンによる制御手段
(図示せず)に連係し、制御手段のコマンドによって所
定の回転量だけ回転する。なお、回転軸20側のYキャ
リッジ7は上記回転軸20に対し摺動自在に設けられて
いる。
【0016】 前記構成の筆記装置により筆記用紙面に文
字や図形を書く場合、ペンアーム4を下降させて筆記具
10が筆記用紙面P上に接触した状態でX軸、Y軸方向
に移動させることにより一段の筆記動作を終了した後、
ペンアーム4を上昇させてペンアーム4をX軸、Y軸方
向に移動させ、再び筆記用紙面上に下降させて次段の筆
記動作を開始するという作業を繰り返しながら筆記作業
を進めていく。このようにペンアーム4を昇降させる作
業はペンアップレール5の昇降によって行なわれ、ペン
アップレール5の昇降作動は制御手段がソレノイド15
に対する通電のオンオフを制御することによって行なわ
れる。
字や図形を書く場合、ペンアーム4を下降させて筆記具
10が筆記用紙面P上に接触した状態でX軸、Y軸方向
に移動させることにより一段の筆記動作を終了した後、
ペンアーム4を上昇させてペンアーム4をX軸、Y軸方
向に移動させ、再び筆記用紙面上に下降させて次段の筆
記動作を開始するという作業を繰り返しながら筆記作業
を進めていく。このようにペンアーム4を昇降させる作
業はペンアップレール5の昇降によって行なわれ、ペン
アップレール5の昇降作動は制御手段がソレノイド15
に対する通電のオンオフを制御することによって行なわ
れる。
【0017】 ところで、上記制御手段は、前記ソレノイ
ド15に対する通電をオフさせることにより前記ペンア
ップレール5が上昇する途中で、前記ペンアップレール
5が前記ペンアーム4の下面に当接する直前に前記ソレ
ノイド15に瞬間的に通電するように設定されている。
通電状態がオフされることにより、ペンアップレール5
には図2(a) に示したように、捻りコイルバネ13によ
り上方に回動する力が作用するから、ペンアーム4は上
昇するが、その途中で通電されることによりソレノイド
15が作動して再びペンアップレール5を下降させる逆
向きの力が作用する。この力が制動力となってペンアッ
プレール5を上昇させる力を減殺し、ペンアップレール
5の上昇速度は急激に減速するから、ペンアーム4の下
面に対する衝撃も緩和される。瞬間通電したときとしな
いときのソレノイド15(ペンアップレール)とペンア
ーム4の作動状態を比較すると、図3(a) (b) のとおり
となり、図3(b) においてソレノイド15(ペンアップ
レール)の上昇状態を示す線の傾斜が小さくなったとき
が瞬間通電されたときで、この減速時またはこれに接近
した時間にペンアップレール5がペンアーム4に当接す
るようにすれば、ペンアップレール5がペンアーム4に
当たるときの衝撃音は著しく減音される。
ド15に対する通電をオフさせることにより前記ペンア
ップレール5が上昇する途中で、前記ペンアップレール
5が前記ペンアーム4の下面に当接する直前に前記ソレ
ノイド15に瞬間的に通電するように設定されている。
通電状態がオフされることにより、ペンアップレール5
には図2(a) に示したように、捻りコイルバネ13によ
り上方に回動する力が作用するから、ペンアーム4は上
昇するが、その途中で通電されることによりソレノイド
15が作動して再びペンアップレール5を下降させる逆
向きの力が作用する。この力が制動力となってペンアッ
プレール5を上昇させる力を減殺し、ペンアップレール
5の上昇速度は急激に減速するから、ペンアーム4の下
面に対する衝撃も緩和される。瞬間通電したときとしな
いときのソレノイド15(ペンアップレール)とペンア
ーム4の作動状態を比較すると、図3(a) (b) のとおり
となり、図3(b) においてソレノイド15(ペンアップ
レール)の上昇状態を示す線の傾斜が小さくなったとき
が瞬間通電されたときで、この減速時またはこれに接近
した時間にペンアップレール5がペンアーム4に当接す
るようにすれば、ペンアップレール5がペンアーム4に
当たるときの衝撃音は著しく減音される。
【0018】 瞬間通電したときとしないときの発生衝撃
音を比較すると、図4(a) (b) のとおりとなり、衝撃音
はオフィスワークをするのに不快感を生じさせない程度
に十分に減音された(同図(b) 参照)。減速による減音
効果が顕著であることが明らかである。
音を比較すると、図4(a) (b) のとおりとなり、衝撃音
はオフィスワークをするのに不快感を生じさせない程度
に十分に減音された(同図(b) 参照)。減速による減音
効果が顕著であることが明らかである。
【0019】 なお、同図(a) (b) においてa部はペンア
ップレール5がペンアーム4に衝突したときに生じる衝
撃音であるが、b部はXキャリッジ3、ペンアーム4の
基部、Xレール2等に設けられた各部品が振動して生じ
たノイズである。このノイズは上記衝撃音よりもむしろ
重大であったが、これも衝撃音を小さくすることに伴っ
て激減した。
ップレール5がペンアーム4に衝突したときに生じる衝
撃音であるが、b部はXキャリッジ3、ペンアーム4の
基部、Xレール2等に設けられた各部品が振動して生じ
たノイズである。このノイズは上記衝撃音よりもむしろ
重大であったが、これも衝撃音を小さくすることに伴っ
て激減した。
【0020】 また、制御手段による瞬間通電のタイミン
グ、通電量及び通電時間は、筆記具10のY軸方向にお
ける位置に応じて可変調整するのが好ましい。すなわ
ち、図5(a) のように筆記具10がY軸方向において最
も後方手前側にある(筆記具10のケーシングフレーム
1からの出量が最小)ときと、同図(b) のように最も前
方にある(筆記具10の出量が最大)ときとでは、筆記
具10の先端が筆記用紙面Pに接触している状態におい
て、ペンアーム4とペンアップレール5との間の距離h1
、 h2 は異なるから、同図(a) と同図(b) においてソレ
ノイド15に対する通電をオフしてペンアップレール5
が上昇を開始してからペンアーム4に当接するまでの時
間も異なる。したがって、これに筆記具10や部品の取
付け、組み付けに伴う誤差を考慮すると、ソレノイド1
5に対する瞬間通電のタイミングは、少なくとも同図
(a) の場合にペンアップレール5が上昇してペンアーム
4に当接するまでの時間よりも早く設定する必要があ
る。また通電時間は、少なくとも同図(b) の場合にペン
アップレール5が上昇してペンアーム4に当接するまで
の時間よりも遅くなるように設定しなければならない。
グ、通電量及び通電時間は、筆記具10のY軸方向にお
ける位置に応じて可変調整するのが好ましい。すなわ
ち、図5(a) のように筆記具10がY軸方向において最
も後方手前側にある(筆記具10のケーシングフレーム
1からの出量が最小)ときと、同図(b) のように最も前
方にある(筆記具10の出量が最大)ときとでは、筆記
具10の先端が筆記用紙面Pに接触している状態におい
て、ペンアーム4とペンアップレール5との間の距離h1
、 h2 は異なるから、同図(a) と同図(b) においてソレ
ノイド15に対する通電をオフしてペンアップレール5
が上昇を開始してからペンアーム4に当接するまでの時
間も異なる。したがって、これに筆記具10や部品の取
付け、組み付けに伴う誤差を考慮すると、ソレノイド1
5に対する瞬間通電のタイミングは、少なくとも同図
(a) の場合にペンアップレール5が上昇してペンアーム
4に当接するまでの時間よりも早く設定する必要があ
る。また通電時間は、少なくとも同図(b) の場合にペン
アップレール5が上昇してペンアーム4に当接するまで
の時間よりも遅くなるように設定しなければならない。
【0021】 しかし、このようにして瞬間通電のタイミ
ングと通電量とを一律に決定してしまうと、同図(a) の
場合には瞬間通電のタイミングはよいが、ペンアーム4
に当接した後のペンアップレール5の立ち上がりが遅れ
るという問題があり、同図(b) の場合は瞬間通電のタイ
ミングが早すぎてペンアーム4に当接するまでに時間が
長くかかりすぎるという問題が生じる。
ングと通電量とを一律に決定してしまうと、同図(a) の
場合には瞬間通電のタイミングはよいが、ペンアーム4
に当接した後のペンアップレール5の立ち上がりが遅れ
るという問題があり、同図(b) の場合は瞬間通電のタイ
ミングが早すぎてペンアーム4に当接するまでに時間が
長くかかりすぎるという問題が生じる。
【0022】 したがって、筆記具10又はXレール2の
Y軸方向における位置に応じてソレノイド15に瞬間通
電するタイミング、通電量及び通電時間を決定するのが
好ましい。この場合、図6のフローチャートに示すよう
に、制御手段のCPUが筆記具10(Xレール2でもよ
い)のY軸座標の現在位置を計算し、この現在位置を見
てソレノイド15に瞬間通電するタイミング、通電量等
につきペンアップ制御用データの中から最適のデータを
選択して瞬間通電させるようにすればよい。
Y軸方向における位置に応じてソレノイド15に瞬間通
電するタイミング、通電量及び通電時間を決定するのが
好ましい。この場合、図6のフローチャートに示すよう
に、制御手段のCPUが筆記具10(Xレール2でもよ
い)のY軸座標の現在位置を計算し、この現在位置を見
てソレノイド15に瞬間通電するタイミング、通電量等
につきペンアップ制御用データの中から最適のデータを
選択して瞬間通電させるようにすればよい。
【0023】 なお、ペンアップ制御用データの選択は、
ペンアーム4のY軸座標の現在位置をTyとして、 という具合に設定すればよい。これにより、筆記具10
のY軸方向の位置に応じて最適な瞬間通電のタイミング
と通電量が決定され、ペンアップレール5は最適なタイ
ミングで最適な時間だけ減速することになる。
ペンアーム4のY軸座標の現在位置をTyとして、 という具合に設定すればよい。これにより、筆記具10
のY軸方向の位置に応じて最適な瞬間通電のタイミング
と通電量が決定され、ペンアップレール5は最適なタイ
ミングで最適な時間だけ減速することになる。
【0024】 なお、ペンアップレール5に対する減速
は、ソレノイド15を駆動する電圧が変化することによ
っても影響を受ける。したがって、図7のブロック図に
示されるように、電源電圧の変動を制御手段のCPUで
監視し、電源電圧の変化に応じて常に一定の電流をソレ
ノイド15に供給するのが好ましい。
は、ソレノイド15を駆動する電圧が変化することによ
っても影響を受ける。したがって、図7のブロック図に
示されるように、電源電圧の変動を制御手段のCPUで
監視し、電源電圧の変化に応じて常に一定の電流をソレ
ノイド15に供給するのが好ましい。
【0025】 上記ブロック図による処理を説明すると、
まず電源電圧VMMをデジタル値に変換する。
まず電源電圧VMMをデジタル値に変換する。
【0026】
【数1】次に、予めプログラム又はテーブルに用意され
たPWM(パルス変調信号)データ変換演算によりPWM値
を決定する(DVがパラメータ)。
たPWM(パルス変調信号)データ変換演算によりPWM値
を決定する(DVがパラメータ)。
【0027】
【数2】PWM信号発生器から出される信号は、図8のよ
うなパルス変調信号であり、一周期T当りのオン時間の
比をDVとすると、
うなパルス変調信号であり、一周期T当りのオン時間の
比をDVとすると、
【0028】
【数3】として表わされる。
【0029】 ソレノイド15に流れる電流は、ドライバ
の効率、スイッチング特性を理想的とすれば、ほぼ計算
上は次のようになる。
の効率、スイッチング特性を理想的とすれば、ほぼ計算
上は次のようになる。
【0030】
【数4】以上の作業によって電源電圧の変化に応じて常
に一定の電流がソレノイドに供給される。
に一定の電流がソレノイドに供給される。
【図1】筆記装置の斜視図である。
【図2】(a) (b) はペンアップレールの作動状態説明図
である。
である。
【図3】ソレノイドに対する瞬間通電によるペンアップ
レールの動作状態の説明図である。
レールの動作状態の説明図である。
【図4】(a) (b) はそれぞれ瞬間通電前と瞬間通電後の
衝撃音の発生状態を示したグラフである。
衝撃音の発生状態を示したグラフである。
【図5】(a) (b) はY軸方向の位置が変わった場合にお
けるペンアームとペンアップレールとの位置関係状態の
説明図である。
けるペンアームとペンアップレールとの位置関係状態の
説明図である。
【図6】瞬間通電のタイミング、通電量を決定するため
のフローチャートである。
のフローチャートである。
【図7】電源電圧の変動に応じて一定の電流をソレノイ
ドに供給するための回路のブロック図である。
ドに供給するための回路のブロック図である。
【図8】パルス変調信号の波形図である。
1 ケーシングフレーム 2 Xレール 3 Xキャリッジ 4 ペンアーム 5 ペンアップレール 10 筆記具 15 ソレノイド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−197297(JP,A) 特開 昭59−74000(JP,A) 特開 昭61−228996(JP,A) 特開 昭63−7991(JP,A) 実開 昭60−39156(JP,U) 実開 平1−148389(JP,U)
Claims (1)
- 【請求項1】 ケーシングフレームに対しY軸方向に移
動自在に設けられたXレールと、Xレールに対してX軸
方向に移動自在に懸架されたXキャリッジと、Xキャリ
ッジに基端を回動可能に支持されるとともに先端に筆記
具を設けたペンアームと、Xレールと平行で且つ昇降自
在に配置されて、上昇時にペンアームの下面に当接して
筆記具を筆記用紙面から上昇させ、下降時にペンアーム
から離反して筆記具が筆記用紙面に接触するのを許容す
るとともに、常時上昇方向に付勢されているペンアップ
レールと、通電により前記ペンアップレールを下降させ
るソレノイドとを備える筆記装置において、 前記ソレノイドに対する通電をオフさせることにより前
記ペンアップレールが上昇する途中で、前記ペンアップ
レールが前記ペンアームの下面に当接する直前に前記ソ
レノイドに瞬間的に通電してペンアップレールの上昇速
度を減速させるとともに、前記ソレノイドに対する瞬間
通電のタイミング、通電量及び通電時間を、前記筆記具
又はXレールのY軸方向における位置に応じて可変調整
することを特徴とする筆記装置における減音方法。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4086418A JP2713006B2 (ja) | 1992-03-10 | 1992-03-10 | 筆記装置における減音方法 |
DE4307582A DE4307582A1 (en) | 1992-03-10 | 1993-03-10 | Printer or plotter with print head pin raised for movement over paper - uses electromagnet operating cord to cause rail to pivot through small angle to displace print head support arm and so raise pen clear of surface |
US08/029,399 US5383277A (en) | 1992-03-10 | 1993-03-10 | Writing apparatus and method |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4086418A JP2713006B2 (ja) | 1992-03-10 | 1992-03-10 | 筆記装置における減音方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05254290A JPH05254290A (ja) | 1993-10-05 |
JP2713006B2 true JP2713006B2 (ja) | 1998-02-16 |
Family
ID=13886338
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4086418A Expired - Fee Related JP2713006B2 (ja) | 1992-03-10 | 1992-03-10 | 筆記装置における減音方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2713006B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6039156U (ja) * | 1983-08-20 | 1985-03-18 | マックス株式会社 | 筆記ヘッドのソレノイド制御回路 |
JPS61197297A (ja) * | 1985-02-28 | 1986-09-01 | 武藤工業株式会社 | 自動作図機の筆記具昇降装置 |
-
1992
- 1992-03-10 JP JP4086418A patent/JP2713006B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05254290A (ja) | 1993-10-05 |
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