JP2711070B2 - 加圧水洗トイレットの流水式洗浄システム - Google Patents

加圧水洗トイレットの流水式洗浄システム

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JP2711070B2
JP2711070B2 JP6069560A JP6956094A JP2711070B2 JP 2711070 B2 JP2711070 B2 JP 2711070B2 JP 6069560 A JP6069560 A JP 6069560A JP 6956094 A JP6956094 A JP 6956094A JP 2711070 B2 JP2711070 B2 JP 2711070B2
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    • E03WATER SUPPLY; SEWERAGE
    • E03DWATER-CLOSETS OR URINALS WITH FLUSHING DEVICES; FLUSHING VALVES THEREFOR
    • E03D3/00Flushing devices operated by pressure of the water supply system flushing valves not connected to the water-supply main, also if air is blown in the water seal for a quick flushing
    • E03D3/10Flushing devices with pressure-operated reservoir, e.g. air chamber

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  • Hydrology & Water Resources (AREA)
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  • Sanitary Device For Flush Toilet (AREA)
  • Self-Closing Valves And Venting Or Aerating Valves (AREA)
  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)
  • Farming Of Fish And Shellfish (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トイレットの水洗に付
随する水の使用を最低限に抑え、しかも汚物の洗い流し
効率を最大限に発揮する加圧水洗トイレットの流水式洗
浄システムに関するものである。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】本明細書
に開示される加圧水洗トイレットの流水式洗浄システム
は、1980年11月18日付で発行された本出願人の
特許第4,233,698号に開示されたシステムに改
良を加えたシステムである。
【0003】水の保全は、国内各地域での家庭の水利用
に厳しい制限を課す結果となった環境問題である。加圧
水洗トイレットの流水式洗浄システムは、比較的少量の
水消費量で高い汚物洗い流し効率が得られる点で、水の
保全に重要な貢献をなすものである。これら公知のシス
テムは、大体において給水グループ、アキュムレータ容
器、流水弁、噴出制御装置とから成っている。これらの
構成要素は、概してトイレット内に設置され、真水の給
水システムからの水圧によって励起される。給水システ
ムの圧力で水がアキュムレータ容器内へ圧入されるので
ある。
【0004】使用時に、アキュムレータ容器内の水のレ
ベルが上昇するにつれて、内部の空気は圧縮される。容
器内の圧縮された空気の圧力が給水システムの圧力と等
しくなると、容器内への給水は停止し、システムの使用
条件がととのう。噴出制御装置が起動されると、容器内
の圧縮された空気が、貯えられた水を便器内へ高速で押
出し、最低限の水消費量で汚物を洗い流す。
【0005】アキュムレータ容器の機能は、水と圧縮空
気の形態での位置エネルギーとの双方を貯えることであ
る。給水ラインの圧力が所定の圧力である場合、アキュ
ムレータ容器の容積が、利用可能の最大吐出エネルギー
を決定する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によるトイレット
流水式洗浄システムでは、公知システムに比して水の吐
出エネルギーが著しく増大したにも拘らず、それに対応
して水消費量が増すことがない。吐出エネルギーは、ア
キュムレータ容器内の水の上方に充填される圧縮空気の
量、したがって総位置エネルギーを増大させることによ
って最大にされる。他方、水の消費量は、改良洗浄弁の
確動閉弁により最低限に抑えられる。
【0007】この改良洗浄弁の特徴は新規なバランス式
ピストンにある。このピストンは、流水弁シリンダを上
下のチャンバに分割する。水がアキュムレータ容器内へ
入るにつれて、圧縮された空気は、ピストンにより形成
される下部チャンバから、ピストン内の空気移送オリフ
ィスを介してピストン上方の上部チャンバへ流入する。
この流入は、ピストンの上下に圧力バランスが生じ、ピ
ストン戻しばねが、ピストンとその上の流水弁とに予圧
を与えて閉弁状態が生じるまで続く。
【0008】噴出制御装置は、流水弁シリンダの上部チ
ャンバに接続されている。噴出制御装置が開かれると、
上部チャンバの圧縮空気は放出され、ピストンの上下に
圧力差が生じ、下部チャンバからの圧力で流水弁が押上
げられる。流水弁が開かれると、アキュムレータ容器内
の水が高速で便器内へ吐出される。
【0009】流水弁ピストンの閉じ運動、つまり降下運
動は、初め部分真空による抵抗を受ける。この部分真空
は、ピストンの初期下降運動によりピストン上方のシリ
ンダ上部チャンバ内に発生するものである。流水弁ピス
トンは、その上の流水弁とともに開状態で停留したまま
となる。この停留状態は、アキュムレータ容器から流水
弁シリンダの下部チャンバに入った十分の空気が、移送
オリフィスを通過して上方へ流れ、シリンダの上部チャ
ンバに入り、ピストンの上下の圧力差が解消されるまで
続く。ピストン上下の圧力差が解消されることにより、
流水弁ピストンと流水弁とは、流水弁戻しばねの予圧を
受けて閉状態へ戻る。
【0010】流水弁の前記動作は、改良空気吸込システ
ムにより確実に行なわれる。このシステムは、各洗浄サ
イクルで失われた空気及び貯水内への空気の吸収により
失われた空気を補給するためのものである。更に、この
空気吸込システムは自己制限式であり、アキュムレータ
容器は空気の過剰充填は起りえず、たとえばエアロック
による障害(air−logged)は生じない。
【0011】更に別の特徴によれば、改良ヴァキューム
ブレーカが安全装置としての機能を有している。すなわ
ち、便器内の汚水がアキュムレータ容器内へ吸上げら
れ、給水システム内へ流入することを防止する。給水シ
ステム内に負圧が発生し、その結果、給水システム内よ
り高い圧力がアキュムレータ容器内を支配するような場
合には、容器内の水が逆流し、容器内の圧力が降下す
る。容器内の内圧が周囲圧力を下回ると、ヴァキューム
ブレーカ弁が開き、外部空気を容器内へ導入し、真空を
解消し、便器の汚水が容器内へ吸引されるのを防止す
る。ヴァキュームブレーカを流水弁ピストン上方に配置
することによって、アキュムレータ容器内の空気が流水
弁の正常な閉弁を阻害するおそれが生じるほど著しく膨
張するような場合に、ピストン上方での真空発生が防止
される。
【0012】本明細書に開示されたシステムが備えてい
る、先行技術によるシステムに勝る利点は、操作上の信
頼性が、より大であること、効率がより高く、製造費が
より低廉なことである。
【0013】
【実施例】図1には、本発明による加圧水洗トイレット
の流水式洗浄システム10の有利な一実施例が、従来型
式の水洗タンク12と組合わせて示されている。システ
ム10の主要構成要素は、アキュムレータ容器14、流
水弁組立体16、水入口・空気吸込組立体18、ヴァキ
ュームブレーカ組立体、手動式噴出制御弁22である。
【0014】水は、加圧源(図示せず)から、水入口管
26の従来型式の外ねじ山付入口接続管24を介して水
洗システム10へ供給される。入口接続管24は、水洗
タンク12の対応穴28内に配置されている。水は、入
口管26内を制限なしに上方へ流れ、次いで横方向に管
30(図2)を経て、水入口・空気吸込組立体18に至
る。組立体18はアキュムレータ容器14の上に配置さ
れている。
【0015】アキュムレータ容器14の寸法と形状と
は、エネルギー面の要求によって決まる。その形状は、
また、システム10の便器との接続に関係するスペース
上の要求によっても決まる。ここに開示された構成の実
施例の場合、アキュムレータ容器14は、水平配置され
た円筒形1次タンク32と、頂部に配置された1対の補
助タンク33,34とを有している。
【0016】図3から最もよく分かるように、水入口・
空気吸込組立体18は、アキュムレータ容器14の1次
タンク32上に取付けられている。フランジ付取付ニッ
プル35は、その外ねじ山部分37にねじ込まれたナッ
ト36により保持されている。取付けニップル35は、
また、T字形水入口取付部材40の対応内ねじ山を有す
る脚39がねじ込まれる外ねじ山を有する直立部38を
有している。水入口取付部材40は、内ねじ山を有する
接続部42と、内ねじ山を有する直立脚部44とを有し
ている。この接続部42は水入口管26からの管30を
接続され、脚部44は、全体が符号48で示された空気
吸込弁システムを受容している。システム10内の水
は、自由に入口管26、管30、T字形水入口取付部材
40、取付けニップル35を通過でき、常時、システム
圧力下にある。
【0017】本発明の一特徴によれば、空気吸込シス
テム48は、取付そう入体52を有している。そう入体
52は外ねじ山付きの下方接続部53を有し、この接続
部53が、T字形水入口取付部材40の対応内ねじ山付
脚部44内に受容されている。そう入体52は、また、
ねじ山付上方接続部55を有し、この接続部55には対
応内ねじ山付キャップ56がねじ込まれている。キャッ
プ56は穴58を有し、この穴58には空気吸込弁62
の軸端60が受容されている。弁62は半径方向に延び
るフランジ64を有し、このフランジ64は、キャップ
56の対応弁座66に常時密着している。弁62には、
システム内の水圧により常時予圧が与えられ、閉じ状態
になっている。アキュムレータ容器14への流れにより
圧力が降下すると、弁62は自由に開かれる。ばね68
は、単なるスペーサとして弁62を位置決めするスペー
サであり、水の流入により弁の上下に圧力差が生じた場
合、弁の自由な運動を可能にする。
【0018】管72は、そう入体52の中心通路73内
を下方に延び、管延長部74を保持している。管延長部
74の端部はアキュムレータ容器14への水流の方向へ
開いているので、この水流は、管72からの水を完全に
抜いてしまい、弁62の上下に空気圧の差を生じさせ
る。この圧力差により、弁62には予圧が与えられ開状
態となり、この状態が、外部空気圧がアキュムレータ容
器14内の空気圧より高い間は継続される。この圧力差
が存在する場合、空気が流入する水流に引込まれ、アキ
ュムレータ容器14内の空気が自動調整式に補給され
る。
【0019】本発明の別の特徴によれば、図5から最も
よく分かるように、流水弁組立体16は、外ねじ山付上
端部102を有する垂直の流水弁シリンダ100を有し
ている。上端部102は、アキュムレータ容器14の1
次タンク32の対応内ねじ山付フランジ106にねじ込
まれている。流水弁シリンダ100は、環状シール11
0を受容する環状シールみぞ108を有している。環状
シール110は、シリンダ100とアキュムレータ容器
14のフランジ106との間のシールとして役立ってい
る。注意すべき点は、流水弁組立体16が、一揃いの組
立体としてアキュムレータ容器14から取外し可能な点
である。この取外しは、シリンダ100を容器14に対
し回動させて、相対垂直運動を生じさせることで簡単に
行なうことができる。
【0020】流水弁シリンダ100には、外ねじ山付上
端キャップ112が備えられ、このキャップ112が、
シリンダ100の上端部102の対応内ねじ山に受容さ
れている。キャップ112は、外ねじ山付エルボ115
のニップルを受容する内ねじ山付孔114を有してい
る。管116は、エルボ115を手動操作可能の噴出制
御弁22に接続し、後述するように、流水式洗浄システ
ム10の洗い流し作業を容易にする。
【0021】シリンダ100の下端部128には、空気
と水とを流水弁シリンダ100の内部へ導入する1対の
開口130,132が設けられている。開口130,1
32は、Oリング136がはめ込まれている、シリンダ
100の環状みぞ134の直ぐ上方に設けられている。
Oリング136は、流水弁ブッシュ140に設けられた
対応円錐状シート138上に密着している。ブッシュ1
40は外ねじ山部142を有し、この外ねじ山部142
が、アキュムレータ容器14の1次タンク32に設けら
れた対応内ねじ山付開口144にねじ込まれている。適
当なガスケット146がブッシュ140とアキュムレー
タ容器14との間のシールとして役立っている。
【0022】シリンダ100の下端部128が円錐形に
構成されていることにより、流水弁ピストン152の、
下方に延びる逆さのカップ部分からなる鐘形弁151の
座着用環状円錐形シート150が形成される。ピストン
152の鐘形弁151は、Oリング158をはめ込むた
めのみぞ156を有している。このOリング158は、
シリンダ100の環状円錐形弁座150に常時閉状態で
座着している。
【0023】ピストン152の鐘形弁151は、中間の
頸部161を介してピストン152のヘッド部160と
結合されている。ヘッド部160は、U字形の半径方向
横断面を有する環状リップシールを受容するための環状
みぞ162を有している。このリップシール164は、
ピストン152とシリンダ100の内壁166との間に
滑動可能な密封接触を生じさせる。
【0024】ピストン152は、シリンダ100に対し
て下方へ圧縮ばね170により予圧を加えられることに
より、図5に示された位置を占めるのが普通である。こ
の状態では、ピストン152の鐘形弁151のOリング
158は、シリンダ100の環状円錐形シート150に
座着し、アキュムレータ容器14を容器14から吐出さ
れる水に対してシールする。
【0025】本発明の一特徴によれば、ピストン152
のヘッド部160により、シリンダ100は、ヘッド部
160とキャップ112との間の上部チャンバ172
と、ヘッド部160の下方に位置する下部チャンバ17
4とに分割されている。流体は、ピストン152のヘッ
ド部160内の垂直に延びる弁なしのオリフィス180
を介して上下のチャンバ172,174間に連通する。
オリフィス180の断面積は、流水式洗浄システム10
の製造時に注意深く制御される。なぜなら、このオリフ
ィスは流水弁組立体16の操作を制御するからである。
これについては後述する。
【0026】図4から最もよく分かるように、シリンダ
100の上端キャップ112には、常閉流水制御弁であ
ヴァキュームブレーカ組立体20を受容する垂直孔1
90が設けられている。組立体20は垂直に可動のきの
こ弁194を収容する円筒形カートリッジ192を有し
ている。きのこ弁194は、通常は、圧縮コイルばね1
98による予圧によってカートリッジ192の円錐形弁
座196に圧着されている。これによって、正常作動状
態の下では、流水弁シリンダ100の上部チャンバ17
2の外への空気の流出が防止される。しかし、きのこ弁
194の上下に空気圧の差が生じ、容器14の外部の空
気圧が容器14内部の空気圧より高い値になると、きの
こ弁194が開弁し、大気が吸込まれ、流水弁16の誤
った開弁が防止され、給水システムへの汚水の吸込みが
阻止される。
【0027】本発明の別の特徴によれば、図5から最も
よく分かるように、ピストン152および鐘形弁151
との上向運動は、鐘形弁151のスカート200によっ
て補助される。スカート200は、シリンダ100の下
端部128のところで吐出オリフィス129を部分的に
ふさいでいるので、容器14から放出される加圧水によ
り液圧式に押上げられる。
【0028】システム10による洗い流しを起動するの
に用いられる噴出制御弁22は、従来型式であり、たと
えばマンスフィールド配管製造会社(Mansfiel
dPlumbing Products,Perrys
ville,Ohio)製のモデル190−0押しボタ
ン弁である。制御弁22は、管路116を介して流水弁
シリンダ100の上端キャップ112と直接接続されて
いる。制御弁22の開弁により、流水弁シリンダ100
の上部チャンバ172内の圧縮空気と水とが放出され
る。この放出は、初めは上部チャンバ172内の空気の
膨張により、次いで弁の上下の圧力差によるピストン1
52の上向運動により行なわれる。
【0029】制御弁22の出口は、管路182を介して
鐘形弁151のOリング、すなわち出口シール158の
下方の個所でアキュムレータ容器14に再び接続される
か、もしくは、便器への通気のために、タンク12の内
部へ接続され、それにより流水弁16の上部チャンバ1
72から吐出される流体は、直接に便器へ流入する。
【0030】図6に見られるように、変更された流水弁
組立体201は、本出願人のアメリカ合衆国特許4,2
33,698に開示された型式の、以前の設計のフラッ
ショメータ・タンク(flushometer−tan
k)と一緒に使用するように設計されている。流水弁組
立体201は垂直の流水弁シリンダ202を有してい
る。シリンダ202は、その端部と端部との間に肩20
4を有し、この肩204がブッシュ206上に座着して
いる。ブッシュ206は、アキュムレータ容器14の開
口210にねじ込まれている外ねじ山付きの部分208
を有している。ブッシュ206は、ナットとブッシュと
を組合せた延長部212と結合されている。適当なガス
ケット214により、容器14とブッシュ206との
間、及び容器14と延長部212との間が、それぞれシ
ールされている。延長部212は下方へ延びて、便器2
16と結合されている。
【0031】使用時、システム圧力下の水が、水入口管
26、管路30、水及び空気吸込組立体18を介してア
キュムレータ容器14内へ供給される。水レベルが容器
14内で上昇すると、容器14内の空気は、空気圧が供
給水の圧力と等しくなるまで圧縮される。注意すべき点
は、洗い流しの直後に、流水弁16のピストン152の
上下の空気圧がオリフィス180を通過する流量が制限
されるため、アンバランスになる点である。したがっ
て、鐘形弁151は、初めは弁座150に座着せず、容
器14への初めの流入水量は便器内へ流下でき、便器内
での所望レベルが達成できる。次いで、ピストン152
の上下の空気圧差が除去され、ピストン152の鐘形弁
151のOリング158が流水弁ばね170により予圧
を受け便座150に密着する。
【0032】噴出制御装置22が起動されると、ピスト
ン152の上部チャンバ172内の圧縮空気が大気中へ
逃がされ、ピストン152は、ピストン152の上下の
圧力差により、ばね170の予圧に抗して上昇すること
ができる。ピストン152と鐘形弁151とが上昇する
と、容器14内に貯えられた水がシリンダ100の開口
130,132を介して吐出され、鐘形弁151を流過
して便器に流入する。
【0033】この操作段階で3つの協働現象が生じる。
すなわち、第1は、鐘形弁151を通過して流下する水
流がスカート200に対して上向きの静水圧を作用さ
せ、この圧力が、ばね170の予圧に抗して働くことで
ある。第2は、アキュムレータ容器14の1次タンク3
2内の空気が膨張するにつれて、その圧力が大気圧に近
づき、上昇したピストン152の上下での圧力差が減少
し、ピストン152がばね170の予圧により下降し、
ピストン上方のチャンバ172内の圧力が降下する現象
である。チャンバ172内の圧力が減少することによ
り、ピストン152とその鐘形弁151は吐出オリフィ
ス129を閉じるには至らず、“宙吊り状態”となる。
第3は、1次タンク32内の水レベルが低下して、開口
130,132、更にピストン152のオリフィス18
0を空気が流れるレベルとなることである。その場合に
は、ピストン152の上下での圧力差が解消されるの
で、流水弁のばね170はピストン152に予圧を与え
ることができるようになり、鐘形弁151が下降し、O
リング158が弁座150に密着し、便器への流入が終
る。注意すべき点は、前記の操作過程では1次タンク3
2内の水量のすべては必要ではないが、洗い流し作業の
終了は、ピストン152の上下での空気圧差が解消する
度合によって確実に制御され、他方、空気圧差の解消は
オリフィス180の横断面の面積により制御される点で
ある。鐘形弁151の閉弁速度はオリフィス180の寸
法の変更により制御できる。オリフィス180の面積が
大であれば、真空の解消が速くなり、弁151の閉弁速
度は速くなる。逆に、オリフィスの面積を小さくすれ
ば、閉弁速度は遅くなる。
【0034】洗い流し作業の終了後、1次タンク32へ
の水の補給は、給水システムから行なわれる。水は、入
口管26と管路30を通り、水及び空気吸込組立体18
へ流入する。水が組立体18の延長部74を通過する
と、弁64の上下での圧力差により、弁64が、ばね1
68の予圧に抗して移動し、開弁される。空気は水流中
に導入されて、1次タンク32内の空気が補充される。
この補充は自己制御式に行なわれ、適量の空気がアキュ
ムレータ容器14内へ導入され、空気の圧縮は弁62の
閉弁により生ぜしめられる。
【0035】以上の説明から、本発明の水洗システム
が、公知システムの改良により成立していることが分か
るであろう。その改良点は、(1)システムの水吐出ピ
ーク速度を最大限に高め、しかも水消費量を増加させな
い点、(2)流水弁の効率を高め、かつ製造費を引下げ
た点、(3)流水弁の閉弁を確実に制御可能にした点、
(4)空気補給システムを改善した点である。流水弁
(5)の閉弁運動は部分真空による抵抗を受ける。この
部分真空は、ピストン152上方のチャンバ172内に
ピストン152の初期下降運動により生じる。この部分
真空が続くのは、ピストン152内のオリフィス180
を通って十分な空気が、容器14から上部チャンバ17
2へ流入し、ピストン152の上下での圧力差が解消さ
れるまでである。
【0036】各洗い流しサイクルでの空気損失と貯留水
内への空気の吸収のため、空気吸込システム18が損失
空気の補充用に備えられている。空気吸込システム18
は、復帰水流により生じる吸込力が容器14内の逆圧よ
り大である場合にのみ、容器14内へ空気を吸込む。
【0037】以上、本発明の好適実施例を開示したが、
本発明は添付の特許請求の範囲の枠を逸脱することなし
に、種々の変更態様が可能であること言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による改良トイレットの加圧水洗流水式
洗浄システムの正面部分断面図である。
【図2】図1の矢印“2”の方向へ見た図である。
【図3】図2の3−3線に沿った断面図である。
【図4】図1の円“4”内の部分の拡大図である。
【図5】図1の円“5”内の部分の拡大図である。
【図6】流水弁組立体の変更態様を示した破断図。
【符号の説明】
10 加圧水洗トイレットの流水式洗浄システム 14 アキュムレータ容器 16 流水弁組立体 18 水入口・空気吸込組立体 20 ヴァキュームブレーカ 22 手動噴出制御弁 26 水入口管 32 1次タンク 33,34 補助タンク 38 空気吸込システム 62 空気吸込弁 100 流水弁シリンダ 130,132 開口 151 鐘形弁 152 ピストン 172 上部チャンバ 174 下部チャンバ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加圧水洗トイレットの流水式洗浄システ
    ムにおいて、 圧力下の水および空気を貯蔵するアキュームレータ容器
    と、 該容器からの水出口と、 該水出口からの水の吐出を制御する流水弁組立体と、を
    有し、 該流水弁組立体が、前記容器の水出口上方に垂直に延び
    るシリンダであって、前記容器の水出口と流体を連通さ
    せる下端部を有するシリンダと、該シリンダ内に上下の
    チャンバを形成するピストンと、前記シリンダ内の上下
    チャンバ間に流体を連通させる前記ピストンのオリフィ
    と、前記アキュームレータ容器内部と前記シリンダ内
    の下方チャンバとの間に流体を連通させる前記シリンダ
    内の開口と、前記水出口を閉じるため前記シリンダ下端
    を常時閉にし、かつまた前記水出口からの水の吐出を可
    能にするため前記ピストンの上向き運動を操作すること
    のできる、前記ピストンに設けられた弁と、を有してお
    り、そして、 前記流水式洗浄システムが、周囲空気と前記シリンダ内
    の上方のチャンバとの間に流体の連通を生じさせるよう
    に操作可能である常閉流水制御弁を有し、それによって
    前記制御弁の開放が前記ピストンの上下において流体の
    圧力差を生じさせ、それによりピストンを上昇させかつ
    前記ピストンに設けられた弁を開放させることを特徴と
    する加圧水洗トイレットの流水式洗浄システム。
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