JP2710265B2 - 2ピース缶の缶胴に均一に紫外線を照射する方法および装置 - Google Patents

2ピース缶の缶胴に均一に紫外線を照射する方法および装置

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JP2710265B2 JP34973793A JP34973793A JP2710265B2 JP 2710265 B2 JP2710265 B2 JP 2710265B2 JP 34973793 A JP34973793 A JP 34973793A JP 34973793 A JP34973793 A JP 34973793A JP 2710265 B2 JP2710265 B2 JP 2710265B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2ピース缶の塗装、印
刷に関し、特に缶胴に紫外線を照射する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】紫外線(UV)硬化性インキは、例えば
プリント配線板製造工程中での印刷において多く採用さ
れるようになっており、用途により熱硬化性インキとの
間で使い分けられている。
【0003】2ピース缶の印刷、塗装では、環境汚染の
追放、省エネルギー、作業環境の改善、および製造費の
低減を目的に、熱オーブンのいらない紫外線硬化型イン
キ、塗装剤の開発を実施している。そのため、熱オーブ
ンに代わる紫外線照射装置が種々開発されている。
【0004】従来、紫外線照射装置の先行技術として特
公昭53−25843がある。この発明は缶を回転させ
て紫外線を照射する装置である。缶を回転させるため紫
外線照射する缶の処理能力は小さい。従って毎分150
0〜2000缶の速度で印刷、塗装されている2ピース
缶ライン用照射装置としては適当でない。
【0005】また、先行技術として特公平4−1502
8がある。この発明は、図10に示すように、缶胴の中
心軸線B−Bに対して直交方向に缶本体を回転させるこ
となく移動させる。缶胴の紫外線照射装置は缶本体の移
動方向に対して両側に設置する。ランプハウスの細長い
ランプが、その中心軸線A−Aを缶胴の中心軸線B−B
に対して直交方向に向けて配置されている。この位置関
係を図10にて説明する。図10は、缶65とランプ6
2の位置関係を示す斜視図である。缶65は真空ベルト
コンベヤー61の上を図で左から右へ移動する。細長い
ランプ62の中心軸A−Aは缶65の缶胴の移動方向
(矢印で示す)と平行である。
【0006】図10のような紫外線照射の場合、ランプ
ハウスの細長いランプ34、36の中心軸線が缶本体の
移動方向と平行であるため、2ピース缶のような丸缶に
均一に紫外線を照射することが困難で、紫外線硬化型イ
ンキの照射むらが発生するおそれがある。すなわち、被
照射体がプリント配線板のように平面であれば均一に紫
外線を照射できる。しかし、缶胴の側面は円形であるた
め、均一に紫外線を照射する点で改良が要求されてい
る。
【0007】従って、被照射物に対するランプの相対的
位置を変える試みがなされている。例えば、実開昭58
−166836にもランプの中心軸線が缶本体の軸線に
対し直交する例が示されている。さらに、実開平3−8
6081には、直方体の被照射物に対し、斜めに紫外線
照射することが開示されている。また、実開昭61−1
18634には、円筒形の被照射物がその軸線方向に移
動し、且つその軸線に平行にランプの軸線を配列するこ
とが開示されている。さらに、特開平4−176362
には、細長い被照射物の軸線とランプの軸線を斜めに配
置することが開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の紫外線照射装置
は、2ピース缶のような円形の缶胴に均一に紫外線を照
射する点で、以上説明したような問題点があった。
【0009】本発明は、高速度で印刷、塗装されている
2ピース缶ライン用照射装置であって、2ピース缶の缶
胴に均一に紫外線を照射する装置および方法を改良する
ことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の2ピース缶の紫外線照射方法は、缶胴の中
心軸線に対して直交方向に2ピース缶を移動させる。該
2ピース缶の一方の側から2つ以上のランプハウスによ
り缶胴に平行紫外線を照射し、その後他方の側から2つ
以上のランプハウスにより缶胴に平行紫外線を照射す
る。2つ以上のランプハウスから出た平行紫外線が2ピ
ース缶の移動方向となす角度が時計まわりで異なるよう
にすることにより、2ピース缶の缶胴に均一に紫外線を
照射することができる。なお、本発明において、「平行
紫外線」は、紫外線が平行に照射されることを意味し、
紫外線を平行にするのは、被照射面に均一に照射するた
めである。
【0011】また、本発明の2ピース缶の缶胴に紫外線
を照射する装置は、缶胴の中心軸線に対して直交方向に
2ピース缶を移動させる装置と、該2ピース缶の一方の
側から缶胴に平行紫外線を照射する2つ以上のランプハ
ウスを有する第1の紫外線照射装置と、2ピース缶の移
動方向に、第1の紫外線照射装置から隔たり、2ピース
缶の他方の側から缶胴に平行紫外線を照射する2つ以上
のランプハウスを有する第2の紫外線照射装置とからな
る。ランプハウスから出た平行紫外線が2ピース缶の移
動方向となす角度が時計まわりでランプハウス毎に異な
るようにランプハウスの設置方向を定める。
【0012】2ピース缶の缶胴に紫外線を照射する装置
は、前記第1の紫外線照射装置と前記第2の紫外線照射
装置を一組として、複数組の紫外線照射装置を設ける場
合もある。
【0013】2ピース缶の缶胴に紫外線を照射する装置
は、前記第1の紫外線照射装置および前記第2の紫外線
照射装置のランプハウスが各々3つからなる場合、第1
の紫外線照射装置においては、2ピース缶の移動方向に
対して、第1のランプハウスからの平行紫外線が2ピー
ス缶の移動方向となす角度が時計まわりで30〜60
度、第2のランプハウスでは90度、第3のランプハウ
スでは150〜120度であり、第2の紫外線照射装置
においては、2ピース缶の移動方向に対して、第1のラ
ンプハウスからの平行紫外線が2ピース缶の移動方向と
なす角度が時計まわりで210〜240度、第2のラン
プハウスでは270度、第3のランプハウスでは330
〜300度であることが好ましい。
【0014】2ピース缶の缶胴に紫外線を照射する装置
は、前記第1の紫外線照射装置および前記第2の紫外線
照射装置のランプハウスが各々2つからなる場合、第1
の紫外線照射装置においては、2ピース缶の移動方向に
対して、第1のランプハウスからの平行紫外線が2ピー
ス缶の移動方向となす角度が時計まわりで40〜65
度、第2のランプハウスでは140〜115度であり、
第2の紫外線照射装置においては、2ピース缶の移動方
向に対して、第1のランプハウスからの平行紫外線が2
ピース缶の移動方向となす角度が時計まわりで220〜
245度、第2のランプハウスでは220〜295度で
あることが望ましい。
【0015】2ピース缶の缶胴に紫外線を照射する装置
は、前記第1の紫外線照射装置および前記第2の紫外線
照射装置の2つ以上のランプハウスの各ランプハウスを
直線上または任意の円弧上に配列したことを特徴とする
こともできる。
【0016】2ピース缶の缶胴に紫外線を照射する装置
は、前記第1の紫外線照射装置および前記第2の紫外線
照射装置の3つ以上のランプハウスの各ランプハウスを
任意の円弧上または三角形の頂点に配列した場合、該ラ
ンプハウスの配列が照射される缶に対して凹または凸に
なることを特徴とすることもできる。
【0017】2ピース缶の缶胴に紫外線を照射する装置
は、照射される缶に対して前記第1の紫外線照射装置お
よび前記第2の紫外線照射装置に対し各々反対側に補助
反射ミラーを設置する。該補助反射ミラーは2ピース缶
の移動方向に平行な面であって、各紫外線照射装置と相
対する位置であり、各紫外線照射装置の照射する平行紫
外線が到達する範囲に設置する。なお、補助反射ミラー
は平滑な反射板でもよいが、より有効に紫外線を利用す
るためにはアトランダムに波形をしている反射板のほう
が好ましい。
【0018】
【作用】本発明は、2ピース缶の缶胴に紫外線を均一に
照射することに特徴がある。そこで、2ピース缶の缶胴
に紫外線を均一に照射する作用を図11および図1によ
り説明する。
【0019】図11は、ランプ72が紫外線を発生し、
その紫外線が反射板73にて反射し、平行紫外線、すな
わち矢印で示すように平行になって被照射体である平面
板74に到達した場合の到達光量分布を示す図である。
点Oはランプ72からの紫外線が直接被照射体に直交す
る点である。Y軸は紫外線の到達光量分布を示し、X軸
は被照射体のO点からの距離を示す。ランプには、メタ
ルハライドランプあるいは高圧水銀ランプを使用でき
る。
【0020】本発明に係る細長いランプ72により平行
紫外線を照射した場合、到達光量が安定している範囲は
(分布図でAYの値)、高さがランプの高さ、幅が反射
板73の幅CDに相当する被照射体の面積である。この
到達光量が安定している範囲に2ピース缶の缶胴を移動
させれば、効果的に平行紫外線を照射できる。従って、
被照射体がプリント配線板のように平面の場合であれ
ば、X方向に被照射物を移動しつつY方向に平行紫外線
を照射すればよい。また、ランプ72と反射板73から
なるランプハウスをX方向に横に並べてもよい。しか
し、2ピース缶の缶胴のように曲面の場合は、曲面に対
する平行紫外線の入射角が場所によって変わるので、缶
胴を均一に照射できない。
【0021】従って、本発明の1態様では、図1に示す
ようにランプを配置してある。すなわち、図1は、3つ
のランプ22a、b、cにより照射した平行紫外線が2
ピース缶25の缶胴に到達する態様を示した図である。
2ピース缶25は、矢印で示すように移動して、照射位
置に入ってくる。ランプ22aは缶85の缶胴の曲面E
Fを照射し、ランプ22bは缶25の缶胴の曲面CD
を、ランプ22cは缶25の缶胴の曲面ABを、それぞ
れ照射する。缶胴の曲面の中央点がランプからの距離は
最短であるので到達光量が最大である。そこで、1個の
ランプでは均一に照射できないが、3個のランプの平行
紫外線を2ピース缶の移動方向に対して図のように異な
る角度で照射すると、2ピース缶25の缶胴の半曲面を
均一に照射できる。この場合図1に示す角度αを30〜
60度および角度βを150〜120度にすると最も均
一に照射できる。なお、ランプ22bの平行紫外線は、
2ピース缶25の移動方向に対して直交する。
【0022】2ピース缶25は、矢印方向に移動するの
みで、回転はしない。2ピース缶25の移動装置の実施
例を図2に示す。図2は、2ピース缶をピンチェーンに
取り付けた状態を示す図である。2ピース缶25がピン
チェーン28のピン29に取り付けられて移動する。細
長いランプ22は2ピース缶25の中心軸に平行に設置
される。ランプ22により照射される平行紫外線は2ピ
ース缶の移動方向に対して直交方向に進む。
【0023】
【実施例1】本発明の実施例1について図1および図3
に基づいて説明する。
【0024】図3は、図1に対応して本発明の1組の紫
外線照射装置と缶胴表面の照射位置との関係を示した立
面図である。なお、図1に示す照射装置とは対照的に、
他の一組の紫外線照射装置が2ピース缶の移動方向に対
してずれた位置で反対側に設置されている。
【0025】次に、本発明の実施例に係わる紫外線照射
の前工程である紫外線硬化型塗料の塗装について説明す
る。2ピース缶塗装コータを用いて、紫外線硬化型塗料
を2ピースアルミ缶に塗布した。2ピースアルミ缶は三
菱マテリアル社製350ml用(直径66mm、高さ1
24mm)を使用した。紫外線硬化型塗料の塗布量は、
120mg/缶となるようにした。
【0026】以上説明した紫外線硬化型塗料を2ピース
アルミ缶に塗布後、本発明に係わる方法にて紫外線照射
を実施した。
【0027】3個のランプハウス21a、b、cを使用
し、1組の紫外線照射装置とした。ランプハウス21は
日本電池社製S250−A6であって、アルミミラー平
行型である。紫外線ランプ22として、メタルハライド
Aランプ(120W/cm、3KW)日本電池社製MA
L250NLを使用した。
【0028】ランプハウス21aとランプハウス21c
は、2ピース缶25の移動方向に対して角度を変化でき
るようにした。ランプ22bの平行紫外線が2ピース缶
25の移動方向となす角度が90度になるように、ラン
プハウス21bの角度を固定した。中央のランプハウス
21b先端面より133mmの位置を2ピース缶25が
移動する。
【0029】2ピース缶25は直径66mm、高さ12
4mmである。2ピース缶25の缶胴表面で図3に示し
た1、2、3、4、5、6、7、8の点に紫外線強度計
を取り付けた。紫外線強度計はElectronic-Instrument&
Technolozy社製、UVIRAD UR365CHIを使
用した。
【0030】2ピース缶25の移動速度は40m/mi
nとし、2ピース缶25の移動方向に対してランプハウ
ス21cの平行紫外線とのなす角度αを30度、45
度、60度(ランプハウス21aでは、角度βが150
度、135度、120度になる)と変化させた。また、
反対側の紫外線照射装置も同様に平行紫外線の角度を変
化させた。こうして、2ピース缶25の缶胴表面で図示
した1、2、3、4、5、6、7、8の点の紫外線積算
光量を測定した。測定結果は点1を1とすると点3で
0.9の割合であった。これより2ピース缶25の缶胴
に紫外線が均一に照射されていることがわかる。すなわ
ち、2ピース缶の缶胴における紫外線硬化型インキの照
射むらが生じないという点で、均一照射が達成されたの
である。
【0031】さらに、2ピース缶25の缶胴表面8箇所
について、密着性、鉛筆硬度性、耐デュポン衝撃性、耐
レトルト性を測定した。以下、この試験方法について説
明する。
【0032】アルミ2ピース缶(350ml缶)にマン
ドレル付きRエテスターでダイキュアDI墨インキを4
0±5mg/缶になるように展色する。次いでマンドレ
ル付きスプレットコーター(豊栄精機社製)にて上記紫
外線硬化型塗料を120mg/缶になるように塗工す
る。この缶の密着性を測定した後、インサイダーオーブ
ンを想定して、200℃の熱オーブンに上記紫外線照射
した塗装缶を120秒間入れ加熱した。その後2ピース
缶高さ方向中央部で周面に沿って等間隔8ヶ所において
各種物性を測定した。物性評価項目は次の通りである。
【0033】 密着性…セロテープ剥離試験 硬度…鉛筆硬度試験 耐衝撃性…耐デュポン衝撃試験 耐レトルト試験…130℃−30分レトルト釜に入
れた後の塗膜の変化を観察
【0034】結果は表1の通りである。全体として均一
に紫外線照射されていたことがわかる。
【0035】
【表1】
【0036】なお、缶胴に塗布する紫外線硬化型塗料は
次の配合のものを使用した。下記配合を容器に入れ、分
散攪拌機にて充分分散するまで攪拌を続け、粘度86秒
(フォードカップ#4、25℃)の紫外線硬化型塗料を
得た。
【0037】 [配合] エベクリル−810(ダイセルユーシービー社製ポリエステルアクリレート) 30.0部 エベクリル−220(ダイセルユーシービー社製ウレタンアクリレート) 20.0部 TMPTA(トリメチロールプロペントリアクリレート) 10.0部 TPGDA(トリプロピレングリコールジアクリレート) 35.0部 Ir−184(チバガイキー社製光重合開始剤) 5.0部 L−7001(日本ユニカ社製シリコーン樹脂) 0.5部 ポリエチレンワックス 1.0部
【0038】
【実施例2】本発明の実施例2について説明する。
【0039】実施例2は、実施例1と同様の紫外線照射
装置を用いて、試験をした。但し、次の点が異なる。ラ
ンプとして160W/cmの高圧水銀ランプを使用し
た。反射ミラーには半集光型を使用した。また、ピンチ
ェーンを80m/minの速度で移動させ紫外線照射し
た。
【0040】結果は、実施例1と同様に、紫外線照射は
均一で良好であった。
【0041】
【実施例3】本発明の実施例3について図4および図5
に基づいて説明する。図4は本発明の実施例に係わる2
組の紫外線照射装置の立面略図である。図5は2ピース
缶を保持、搬送する状態のピンチェーン等の一部を示す
側面略図である。
【0042】図4に基づいて本発明の実施例に係わる装
置に就いて説明する。ランプハウス21a、ランプハウ
ス21b、およびランプハウス21cを一組の紫外線照
射装置とし、ランプハウス21d、ランプハウス21
e、およびランプハウス21fを他の一組の紫外線照射
装置として、それぞれを2ピース缶25の移動方向であ
るX−X軸に対して両側に向き合って、千鳥形に設置す
る。この配置は、実施例1と同じである。
【0043】図5により2ピース缶25の移動について
説明する。ピンチェーン28のピン29に2ピース缶2
5を取り付ける。ピンチェーン28が上から下へ移動す
ると、2ピース缶25は,X−X軸を上から下へ移動す
る。
【0044】なお、各紫外線照射装置には冷却給気口2
7a、冷却給気口27bがあり、各紫外線照射装置を冷
却する。各紫外線照射装置を冷却した空気は、排気ダク
ト20より排出される。
【0045】ランプハウスおよびランプは実施例1と同
一の形式を使用した。すなわち、第1の紫外線照射装置
のランプハウス(21f、21e、21d)の配列が、
2ピース缶の移動方向に対して、第1のランプハウスは
2ピース缶の移動方向となす角度が時計まわりで30〜
60度、第2のランプハウスは90度、第3のランプハ
ウスは150〜120度の範囲で調整できるように設置
した。なお、第2の紫外線照射装置(21a、21b、
21c)では、第1の紫外線照射装置に対応して、21
0〜240度、270度、330〜300度となる。
【0046】そして、本実施例では、ランプハウス21
a、b、cに対向して2ピース缶25のラインの反対側
に補助反射ミラー26aを配置し、ランプハウス21
d、e、fに対向して2ピース缶25のラインの反対側
に補助反射ミラー26bを配置した。
【0047】缶胴の中心軸線に対して直交方向に2ピー
スアルミ缶を回転させることなく移動させる。移動はピ
ンチェーン28により行った。該2ピース缶の一方の側
から3個のランプハウス21a、21b、および21c
により缶胴に平行紫外線を照射し、その後他方の側から
3個のランプハウス21d、21e、21fにより缶胴
に平行紫外線を照射する。このときランプハウスの細長
いランプの中心軸線を缶胴の中心軸線に対して平行方向
に向ける(図2参照)。ランプハウス21f、ランプハ
ウス21d、ランプハウス21aおよびランプハウス2
1cから出た平行紫外線が2ピース缶の移動方向となす
角度が時計まわりで、それぞれ35度、145度、21
5度、325度となるようにした(図1参照)。ピンチ
ェーンの移動速度は160m/minとした。2ピース
アルミ缶の塗装皮膜が均一に紫外線照射されているか調
査するため2ピースアルミ缶の缶胴表面8か所について
密着性、鉛筆硬度、耐デュポン衝撃性、耐レトルト性を
測定した。結果は均一に紫外線照射されたことを示し
た。
【0048】
【実施例4】本発明の実施例4について図6、図7に基
づいて説明する。図6は、本発明の実施例に係わる4組
の紫外線照射装置の立面略図である。図7は、2ピース
缶を保持、搬送するためのピンチェーンの一部を示す側
面略図である。
【0049】図6に基づいて本発明の実施例に係わる装
置に就いて説明する。ランプハウス32a、ランプハウ
ス32b、およびランプハウス32cを一組の紫外線照
射装置とし、ランプハウス32d、ランプハウス32
e、およびランプハウス32fを他の一組の紫外線照射
装置として、それぞれを2ピース缶35の移動方向であ
るX−X軸に対して両側に向き合って、千鳥形に設置す
る。これらのランプハウスの配置は、実施例3と同じで
あるが、実施例4は、さらに同じランプハウスを2組同
一の配置で連続して増設したものである。その他の点で
は、実施例3と同一である。
【0050】図7は2ピース缶35の移動状態を示す。
ピンチェーン38のピン39に2ピース缶35を取り付
ける。ピンチェーン38が上から下へ移動すると、2ピ
ース缶35は,X−X軸を上から下へ移動する。各紫外
線照射装置を冷却した空気は、排気ダクト40より排出
される。ランプハウス冷却用空気は冷却空気供給口37
a、37bより供給する。
【0051】実施例4が実施例3と異なる点は、ランプ
ハウスが2倍の個数あるため、2ピース缶35の移動速
度を2倍の320m/minにしたことである。このよ
うに、ランプハウスの増設により2ピース缶35の移動
速度を増すことができる点に本発明の特徴がある。実施
例4の結果、2ピース缶35の移動速度を増しても、2
ピース缶を均一に紫外線照射できる
【0052】
【実施例5】本発明の実施例5について図8、図9に基
づいて説明する。図8は、本発明の実施例に係わる2組
の紫外線照射装置の立面略図である。図9は、2ピース
缶を保持、搬送するためのピンチェーンの一部を示す側
面略図である。
【0053】図8に基づいて本発明の実施例に係わる装
置に就いて説明する。ランプハウス52a、およびラン
プハウス52bを1組の紫外線照射装置とし、ランプハ
ウス52c、ランプハウス52dを他の1組の紫外線照
射装置として、それぞれを2ピース缶55の移動方向で
あるX−X軸に対して両側に向き合って、千鳥形に設置
する。これらのランプハウスの配置は、実施例2と同様
であるが、実施例5は実施例3の3個のランプハウスの
中央のランプハウスを取り除いて2個のランプハウスで
1組としたものである。また、ランプハウス52d、5
2c、52aおよびランプハウス52bから出た平行紫
外線が2ピース缶の移動方向となす角度が時計まわり
で、それぞれ45度、135度、225度、315度と
なるようにした。その他の点では、実施例2と同一であ
る。
【0054】図9は2ピース缶55の移動状態を示す。
ピンチェーン58のピン59に2ピース缶55を取り付
ける。2ピース缶55の移動システムは実施例3と同じ
である。2ピース缶55の移動速度は50m/minと
した。
【0055】実施例1と同様の方法で2ピース缶55を
塗装、印刷後、図8、図9の紫外線照射装置で紫外線照
射した。この結果、2ピース缶を均一に紫外線照射でき
た。
【0056】
【実施例6】実施例1においてランプハウス21a、
b、cがほぼ等間隔で配置されているのに対し、本実施
例では、ランプハウス21aと21bの間隔よりもラン
プハウス21bと21cの間隔を大きくしたが、実施例
1と同様な結果を得た。
【0057】なお、本明細書で、「平行」、「直交」、
「均一」の用語は、数字的ではなく、照射むらを生じさ
せないための実質的な意味で用いられている。
【0058】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。 (1)紫外線硬化型塗料を塗装、印刷した2ピース缶を
均一に紫外線照射できる。 (2)従来より高速度で2ピース缶を均一に紫外線照射
できる。 (3)1組の紫外線照射装置の各ランプハウスと2ピー
ス缶の缶胴表面の距離を同一にした場合、各ランプは同
一の強度のランプを使用することができ各ランプのメン
テナンス管理が経済的かつ便宜である。
【図面の簡単な説明】
【図1】ランプにより照射した平行紫外線が2ピース缶
の缶胴に到達する態様を示した説明図である。
【図2】2ピース缶をピンチェーンに取り付けた状態を
示す側面図である。
【図3】本発明の実施例に係る1組の照射装置と缶胴表
面の照射位置との関係を示した説明図である。
【図4】本発明の実施例に係る2組の紫外線照射装置
(2個のランプハウスで1組の紫外線照射装置を構成す
る場合)の立面略図である。
【図5】2ピース缶を保持、搬送するためのピンチェー
ン等の一部を示す図4対応の側面略図である。
【図6】本発明の他の実施例に係る4組の紫外線照射装
置の立面略図である。
【図7】2ピース缶を保持、搬送するためのピンチェー
ン等の一部を示す図6対応の側面略図である。
【図8】本発明の他の実施例に係る2組の紫外線照射装
置(2個のランプハウスで1組の紫外線照射装置を構成
する場合)の立面略図である。
【図9】2ピース缶を保持、搬送するためのピンチェー
ン等の一部を示す図8対応の側面略図である。
【図10】従来の装置の2ピース缶とランプの位置関係
を示す斜視図である。
【図11】ランプにより照射した平行紫外線が被照射体
である平面板に到達した場合の到達光量分布を示す図で
ある。
【符号の説明】
1 一対の照射装置 21a,21b,21c,32a,32b,32c,3
2d,32e,32f,52a,52b,52c,52
d ランプハウス 22,33,53,62,72 ランプ 23,34,54,63,73 反射板(ミラー) 25,35,55,65,85,95 2ピース缶 26a,26b,36a,36b,36c,56a,5
6b 補助反射板(ミラー) 27a,27b,37a,37b,57a,57b 冷
却空気供給口 28,38,58 ピンチェーン 29,39,59 ピンチェーンのピン 20,40,60 冷却空気排出口 61 真空ベルトコンベヤー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中島 吉次 滋賀県大津市青山4丁目3−3 (72)発明者 江崎 真伍 京都府京都市伏見区桃山町和泉2−27 (72)発明者 松尾 講三 京都府城陽市寺田垣内後73番地の11 (56)参考文献 特開 昭59−6943(JP,A) 特公 平4−15028(JP,B2)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 缶胴の中心軸線に対して直交方向に2ピ
    ース缶を移動させ、該2ピース缶の一方の側から2つ以
    上のランプハウスにより平行紫外線を缶胴に照射し、そ
    の後他方の側から2つ以上のランプハウスにより平行紫
    外線を缶胴に照射し、2ピース缶の缶胴に均一に紫外線
    を照射するように、ランプハウスから出た平行紫外線が
    2ピース缶の移動方向となす角度が時計まわりで異なる
    ようにすることからなる2ピース缶の紫外線照射方法。
  2. 【請求項2】 缶胴の中心軸線に対して直交方向に2ピ
    ース缶を移動させる装置と、該2ピース缶の一方の側か
    ら平行紫外線を缶胴に照射する2つ以上のランプハウス
    を有する第1の紫外線照射装置と、2ピース缶の移動方
    向に、第1の紫外線照射装置から隔たり、2ピース缶の
    他方の側から平行紫外線を缶胴に照射する2つ以上のラ
    ンプハウスを有する第2の紫外線照射装置とからなり、
    ランプハウスから出た平行紫外線が2ピース缶の移動方
    向となす角度が時計まわりでランプハウス毎に異なるよ
    うにした2ピース缶の紫外線照射装置。
  3. 【請求項3】 第1の紫外線照射装置と第2の紫外線照
    射装置を一組として、複数組の紫外線照射装置を設けた
    請求項2に記載の2ピース缶の紫外線照射装置。
  4. 【請求項4】 第1の紫外線照射装置および第2の紫外
    線照射装置のランプハウスが各々3つからなり、第1の
    紫外線照射装置においては、2ピース缶の移動方向に対
    して、第1のランプハウスからの平行紫外線が2ピース
    缶の移動方向となす角度が時計まわりで30〜60度、
    第2のランプハウスでは90度、第3のランプハウスで
    は150〜120度であり、第2の紫外線照射装置にお
    いては、2ピース缶の移動方向に対して、第1のランプ
    ハウスからの平行紫外線が2ピース缶の移動方向となす
    角度が時計まわりで210〜240度、第2のランプハ
    ウスでは270度、第3のランプハウスでは330〜3
    00度である請求項2に記載の2ピース缶の紫外線照射
    装置。
  5. 【請求項5】 第1の紫外線照射装置および第2の紫外
    線照射装置のランプハウスが各々2つからなり、第1の
    紫外線照射装置においては、2ピース缶の移動方向に対
    して、第1のランプハウスからの平行紫外線が2ピース
    缶の移動方向となす角度が時計まわりで40〜65度、
    第2のランプハウスでは140〜115度であり、第2
    の紫外線照射装置においては、2ピース缶の移動方向に
    対して、第1のランプハウスからの平行紫外線が2ピー
    ス缶の移動方向となす角度が時計まわりで220〜24
    5度、第2のランプハウスでは220〜295度である
    請求項2に記載の2ピース缶の紫外線照射装置。
  6. 【請求項6】 第1の紫外線照射装置および第2の紫外
    線照射装置の2つ以上のランプハウスの各ランプを直線
    上または任意の円弧上に配列した請求項2に記載の2ピ
    ース缶の紫外線照射装置。
  7. 【請求項7】 第1の紫外線照射装置および第2の紫外
    線照射装置の3つ以上のランプハウスの各ランプハウス
    を任意の円弧上または三角形の頂点に配列し、該円弧ま
    たは三角形が照射される缶に対して凹または凸に向けた
    位置にある請求項2に記載の2ピース缶の紫外線照射装
    置。
  8. 【請求項8】 第1の紫外線照射装置および第2の紫外
    線照射装置の各紫外線照射装置と、照射される缶に対し
    て反対側でかつ2ピース缶の移動方向と平行な面であっ
    て、各紫外線照射装置が照射する平行紫外線が到達する
    範囲に補助反射ミラーを設置した請求項2に記載の2ピ
    ース缶の紫外線照射装置。
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