JP2709378B2 - 光コネクタ用ファイバ保持部材 - Google Patents

光コネクタ用ファイバ保持部材

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JP2709378B2
JP2709378B2 JP1287213A JP28721389A JP2709378B2 JP 2709378 B2 JP2709378 B2 JP 2709378B2 JP 1287213 A JP1287213 A JP 1287213A JP 28721389 A JP28721389 A JP 28721389A JP 2709378 B2 JP2709378 B2 JP 2709378B2
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武史 佐竹
正義 八若
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勲 白須
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は光コネクタ用ファイバ保持部材に関する。
〔従来の技術と発明が解決しようとする課題〕
一般に、光コネクタは、光ファイバを固定保持するた
めに、第6図に示す様に内スリーブaと外スリーブbと
を備えたものからなる。即ち、光ファイバcの先端部の
ジャケットdを剥離し、光ファイバ素線eを露出させ、
ジャケットdの先端部に、接着剤Sを介して内スリーブ
aを外嵌し、該内スリーブaを、外スリーブbに螺着さ
れるビス等の固定具fにて該外スリーブbに固定し、光
ファイバcを固定していた。
従って、上述の従来例では、内スリーブaをジャケッ
トdに取付ける際、接着剤Sを使用するので、その乾燥
のため時間が必要であり、作業時間が大となる欠点があ
り、しかも、接着剤Sの塗布作業が面倒であった。ま
た、使用中においては、接着剤Sがエポキシ樹脂系の場
合、熱に弱いので、耐熱上問題があった。さらに、一
旦、光ファイバcを内スリーブaに取付ければ、取外す
ことができず、しかも、光ファイバcのジャケットdの
サイズにバラツキがあれば、そのサイズに対応すること
ができない。
そこで、本発明では、接着剤を使用することなく短時
間で光ファイバを固定することができ、しかも、その取
付作業も簡単に行えると共に、発熱が生じやすい大出力
レーザ光用光コネクタに好適な保持部材を提供すること
を目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上述の目的を達成するために、本発明に係る光コネク
タ用ファイバ保持部材は、外周面に外ネジ部が設けられ
ると共に軸心孔に光ファイバが挿通されるスリーブ部材
と、先端部の内周面に設けられた内ネジ部が該スリーブ
部材の外ネジ部に螺進退自在に螺合するナット部材と、
を備え、螺合されて一体となったナット部材とスリーブ
部材とがフェルールに内装固定される大出力レーザ光用
の光コネクタ用ファイバ保持部材であって、上記スリー
ブ部材が、先端大径部と、該先端大径部より基端側に設
けられて上記ナット部材に対して螺入される上記外ネジ
部が設けられる小径本体部と、を備えると共に、該先端
大径部の外周面に、上記フェルールに螺進退自在に螺着
される固定用ボルトの先端が圧接して軸心方向位置調整
を可能として上記スリーブ部材及びナット部材を固定す
るための平面部を設け、上記小径本体部に、その基端面
から中間部に達する長手方向スリットを形成し、かつ、
該小径本体部の基端部の外周面を基端側へ順次縮小する
外テーパ面とすると共に、該小径本体部の基端部の内周
面を粗面加工部とし、さらに、上記ナット部材の内ネジ
部の軸心方向長さを該小径本体部の外径の2倍以上とす
ると共に、該ナット部材の基端部の内周面を基端側へ順
次縮小させて、該ナット部材の基端部の内周面を、上記
内ネジ部の上記外ネジ部への螺合状態で上記スリーブ部
材の外テーパ面を内方へ押圧して該スリーブ部材の基端
部の内径に縮径による上記光ファイバのジャケットの挾
持を可能とする内テーパ面としたものである。
〔作用〕
スリーブ部材の軸心孔に光ファイバを挿通し、その状
態で該スリーブ部材の外ネジ部に、ナット部材の内ネジ
部を螺合させれば、ナット部材の内テーパ面がスリーブ
部材の外テーパ面に当接し、該外テーパ面が内方へ押圧
され、スリーブ部材の基端部の内径が縮径し、スリーブ
部材の基端部に対応する光ファイバのジャケットは、該
基端部にて保持されることになる。また、該基端部の内
周面は粗面加工部とされているので、長手方向の位置ず
れが確実に防止される。しかも、スリーブ部材とナット
部材とはネジ結合であり、その取付け取外し作業は簡単
に行える。
また、スリーブ部材には、平面部が設けられ、この平
面部に、フェルールに螺着される固定ボルトの先端が圧
接することにより、スリーブ部材延いてはこのスリーブ
部材に螺着されるナット部材も、フェルール内に確実に
固定される。しかも、固定用ボルトは、フェルールに対
して螺進退自在であるので、一体とされたスリーブ部材
とナット部材の軸心方向位置調整(微調整)を行うこと
ができ、これにより、(スリーブ部材及びナット部材に
保持されている)光ファイバの先端面の位置の微調整を
行うことができる。
〔実施例〕
以下、実施例について図面を参照して説明する。
第1図は本発明に係る光コネクタ用ファイバ保持部材
を示し、この保持部材は、光ファイバ1が軸心孔11に挿
通されるスリーブ部材2と、該スリーブ部材2に螺合す
るナット部材3と、を備え、光ファイバ1を保持した状
態でフェルール4内に内装固定される。
しかして、スリーブ部材2は、第2図と第3図と第4
図に示すように、先端大径部5と、該大径部5より基端
側に設けられてナット部材3に対して螺入する外ネジ部
7が設けられる小径本体部20と、を備える。
また、小径本体部20の基端部は基端側へ順次縮小する
外テーパ面6とされ、先端部乃至中間部には上記外ネジ
部7が形成されている。さらには、基端面2aから中間部
に達する長手方向スリット8が、円周方向に90゜ピッチ
にて形成されている。そして、基端部(図例では、中間
部乃至基端部)の内周面は粗面加工部9とされている。
なお、この場合、粗面加工部9とは、ネジ加工にて形成
される。また、大径部5は、第3図に示す様に、その外
周面には平面部10,10が形成されている。
従って、このスリーブ部材2は、その基端部(つま
り、外テーパ面6)が内方へ押圧されれば、スリット8
を有することによりその内径は縮径する。
次に、ナット部材3とは円筒体からなり、第5図に示
す様に、先端部の内周面に内ネジ部12が設けられ、該内
ネジ部12がスリーブ部材2の外ネジ部7に螺進退自在に
螺合する。即ち、内ネジ部12は、その軸心方向長さがス
リーブ部材2の外径の2倍以上とされ、十分長く設定さ
れる。また、ナット部材3の基端部の内周面は、基端側
へ順次縮小される内テーパ面13とされる。なお、この内
テーパ面13の傾斜角度と上記外テーパ面6の傾斜角度と
はほぼ同一とされる。なお、ナット部材3の外周面には
スパナ掛け部19,19(第1図参照)が設けられている。
従って、スリーブ部材2の基端部をナット部材3の先
端開口部14に挿入し、ナット部材3の内ネジ部12を、ス
リーブ部材2の外ネジ部7に螺合させ、螺進させてゆけ
ば、内テーパ面13は外テーパ面6に摺接しつつ、該外テ
ーパ面6を第4図の矢印で示す様に内方へ押圧する。即
ち、スリーブ部材2の基端部の内径は第4図の仮想線で
示す様に縮径する。
しかして、上述の如く構成されたスリーブ部材2とナ
ット部材3とで光ファイバ1を固定保持するには、ま
ず、光ファイバ1をスリーブ部材2の軸心孔11に挿通
し、その状態で、スリーブ部材2にナット部材3を螺着
すれば、上述の如く、スリーブ部材2の基端部は縮径
し、光ファイバ1のジャケット15が挾持され、この光フ
ァイバ1は固定される。ここで、光ファイバ1とは、コ
アとクラッドを備えた光ファイバ素線16と、該光ファイ
バ素線16を被覆するジャケット15と、からなり、固定す
る際に、先端部のジャケット15は剥離され、光ファイバ
素線16が露出される。
そして、上述の如く光ファイバ1を固定したスリーブ
部材2及びナット部材3は第1図に示す様に、フェルー
ル4に内装固定される。
ここに、フェルール4とは、軸心孔17を有し、該軸心
孔17は、先端開口部17aと、該先端開口部17aに連設され
る微小部17bと、該微小部17bに連設されるテーパ部17c
と、該テーパ部17cに連設される小径部17dと、該小径部
17dに連設される中径部17eと、該中径部17eに連設され
る大径部17fと、からなり、中径部17eにスリーブ部材2
及びナット部材3が内装される。そして、フェルール4
に設けられたねじ孔18に図示省略のボルトを螺進退自在
に螺着し、該ボルトの先端でもってスリーブ部材2の大
径部5の平面部10を押圧し、該スリーブ部材2を固定す
る。
従って、螺合されて一体となったスリーブ部材2とナ
ット部材3を軸心方向位置調整自在にフェルール4に固
定することができる。これにより、光ファイバ1の光フ
ァイバ素線16の先端面の軸心方向位置の微調整が可能と
なって、この光コネクタ用ファイバ保持部材を使用し
て、左右対称に光ファイバ1を接続する際に、光ファイ
バ1,1の端面の突き合わせを、該端面に傷付けることな
く確実に行うことができる。なお、この場合、光ファイ
バ1は、小径部17d〜先端開口部17aの範囲においては、
光ファイバ素線16が露出している。
なお、本発明は上述の実施例に限定されず、本発明の
要旨を逸脱しない範囲で設計変更自在であり、例えば、
粗面加工部9としては、ネジとはせず、ただ、凹凸部を
形成したものであってもよく、要は、光ファイバ1が固
定された際に、位置ずれがなければよい。また、スリッ
ト8としては、外テーパ面6が内テーパ面13に押圧され
た際に、スリーブ部材2の基端部が縮径すればよいの
で、その数は、4本に限るものではなく、少なくとも1
本設ければよい。
〔発明の効果〕
本発明は上述の如く構成されているので、次に記載す
る効果を奏する。
ナット部材3をスリーブ部材2に螺着すれば、光フ
ァイバ1を固定保持することができると共に、フェルー
ル4に固定用ボルトを螺着させれば、スリーブ部材2が
このフェルール4内に固定されるので、光ファイバ1の
端部を確実にかつ安定よく保持することができ、しか
も、現場での取付け作業を簡単に行えると共に、取外し
作業も簡単に行えるので、再使用が可能となりコスト低
減に寄与する。
フェルール4に対する光ファイバ1の先端面(光フ
ァイバ素線16の先端面)の軸心方向位置の微調整が可能
であり、この光コネクタ用ファイバ保持部材を使用して
光ファイバ1,1を接続する際、該光ファイバ1,1の端面を
傷付けることなく確実に突き合わせることができ、大出
力レーザ光を使用しても、このレーザ光が外部へ漏れる
ことがなく、レーザ光の伝送が安定すると共に、光ファ
イバ1,1の端面乃至その近傍が溶けることがない。
接着剤を用いる必要がないので、作業時間を大幅に
短縮することができると共に、耐熱性に優れたものとな
り、大出力レーザ光用として好適である。
スリーブ部材2の粗面加工部9が光ファイア1のジ
ャケット15に圧接するので、固定保持された状態では該
光ファイバ1は軸心方向への位置ずれを起こさず、この
保持部材を用いた光コネクタを使用して光ファイバ1,1
を接続した際に、夫々の光ファイバ1,1の端面が相互に
押圧されることなく、安定した接続状態を保つことがで
きる。
固定保持すべき光ファイバ1のジャケットサイズに
バラツキ等があった場合においても、(内ネジ部12の軸
心方向長さをスリーブ部材2の小径本体部20の外径の2
倍以上としているので、)ナット部材3の内ネジ部12の
長さ寸法が十分長く設定されることになり、該内ネジ部
12の外ネジ部7に対する螺進退可能寸法を大とすること
ができ、この螺進退量を調整することにより、スリーブ
部材2の基端部の内径の縮径量を変化させて、このバラ
ツキ等に対応させることができる。しかも、螺進可能寸
法が大であるので、縮径をゆるやかに行うことができ、
これにより、光ファイバ1の損傷を有効に防止すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す断面図、第2図はスリ
ーブ部材の拡大断面図、第3図は第2図のIII−III線断
面図、第4図は第2図のIV−IV線拡大断面図、第5図は
ナット部材の拡大断面図である。第6図は従来例の断面
図である。 1……光ファイバ、2……スリーブ部材、3……ナット
部材、4……フェルール、5……先端大径部、6……外
テーパ面、7……外ネジ部、8……長手方向スリット、
9……粗面加工部、10……平面部、11……軸心孔、12…
…内ネジ部、13……内テーパ面、15……ジャケット。
フロントページの続き (72)発明者 八若 正義 兵庫県伊丹市池尻4丁目3番地 三菱電 線工業株式会社伊丹製作所内 (72)発明者 林 徳治 兵庫県伊丹市池尻4丁目3番地 三菱電 線工業株式会社伊丹製作所内 (72)発明者 白須 勲 兵庫県神戸市兵庫区和田崎町1丁目番1 号 三菱重工業株式会社神戸造船所内 (56)参考文献 特開 昭56−36620(JP,A) 実開 昭60−133417(JP,U) 実開 昭62−106203(JP,U) 実開 昭62−6705(JP,U) 実開 昭64−17506(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外周面に外ネジ部が設けられると共に軸心
    孔に光ファイバが挿通されるスリーブ部材と、先端部の
    内周面に設けられた内ネジ部が該スリーブ部材の外ネジ
    部に螺進退自在に螺合するナット部材と、を備え、螺合
    されて一体となったナット部材とスリーブ部材とがフェ
    ルールに内装固定される大出力レーザ光用の光コネクタ
    用ファイバ保持部材であって、 上記スリーブ部材が、先端大径部と、該先端大径部より
    基端側に設けられて上記ナット部材に対して螺入される
    上記外ネジ部が設けられる小径本体部と、を備えると共
    に、該先端大径部の外周面に、上記フェルールに螺進退
    自在に螺着される固定用ボルトの先端が圧接して軸心方
    向位置調整を可能として上記スリーブ部材及びナット部
    材を固定するための平面部を設け、上記小径本体部に、
    その基端面から中間部に達する長手方向スリットを形成
    し、かつ、該小径本体部の基端部の外周面を基端側へ順
    次縮小する外テーパ面とすると共に、該小径本体部の基
    端部の内周面を粗面加工部とし、さらに、上記ナット部
    材の内ネジ部の軸心方向長さを該小径本体部の外径の2
    倍以上とすると共に、該ナット部材の基端部の内周面を
    基端側へ順次縮小させて、該ナット部材の基端部の内周
    面を、上記内ネジ部の上記外ネジ部への螺合状態で上記
    スリーブ部材の外テーパ面を内方へ押圧して該スリーブ
    部材の基端部の内径の縮径による上記光ファイバのジャ
    ケットの挾持を可能とする内テーパ面としたことを特徴
    とする光コネクタ用ファイバ保持部材。
JP1287213A 1989-11-02 1989-11-02 光コネクタ用ファイバ保持部材 Expired - Lifetime JP2709378B2 (ja)

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EP90120898A EP0426149B1 (en) 1989-11-02 1990-10-31 Optical coupling structure for high energy transmission
DE69031999T DE69031999T2 (de) 1989-11-02 1990-10-31 Koppelanordnung für hochenergetische optische Strahlen

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