JP2708785B2 - 密閉形電動圧縮機 - Google Patents

密閉形電動圧縮機

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JP2708785B2
JP2708785B2 JP63154262A JP15426288A JP2708785B2 JP 2708785 B2 JP2708785 B2 JP 2708785B2 JP 63154262 A JP63154262 A JP 63154262A JP 15426288 A JP15426288 A JP 15426288A JP 2708785 B2 JP2708785 B2 JP 2708785B2
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crankshaft
stator
compressor
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hermetic
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和友 浅見
富美夫 和田
哲哉 望月
幸一 佐藤
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
この発明は冷凍サイクルに組み込まれる密閉形電動圧
縮機に係り、特に密閉形電動圧縮機の密閉容器の形状に
関するものである。
【従来の技術】 第10図は例えば実開昭63−2890号公報に示された従来
の密閉形圧縮機の内部を示す断面図である。図におい
て、1は密閉容器で円筒形胴体部の両端を蓋体で閉塞す
る構成となっている。そして、胴体部の内部には電動要
素2と、該電動要素によりクランク軸7を介して駆動さ
れる圧縮要素3を収納している。 電動要素2は、密閉容器1内壁に固定される固定子4
と、固定子4に対向して設けられる回転子5とから成
り、さらに固定子4は主に電磁鋼板を積重ねたコア部分
4aと、該コア部分4aの内径部付近に設けられたスロット
(図示せず)内を貫通して巻込まれたコイル(電線)部
分4bとで構成されている。また、前記回転子5はクラン
ク軸の周囲に固定され電磁鋼板を積重ねアルミニウム等
でダイキャスト成形され、前記固定子4内に対向して所
定の空隙を設けて、回転しうるよう配置されている。 一方圧縮要素3は円形空間のシリンダ室6aを有するシ
リンダ6と、該シリンダ6の両端を閉じるように取付け
られ、クランク軸7を軸支する主軸受8と端軸受9と、
前記クランク軸7の偏芯部7aに嵌装され前記シリンダ室
6aを偏芯回転するピストン10と、先端がピストンの外周
部に当接した状態で前記シリンダ6に設けられた溝6b内
を往復動してシリンダ室6a内を高・低圧室に区分するベ
ーン11と、該ベーン11背部よりピストン10方向へ押圧す
るスプリング12とで構成される。尚、前記クランク軸7
は前記回転子5の積重ねられた電磁鋼板の中心に固着さ
れ、電動要素2からの回転力により回転駆動するように
なっている。また13は吸入管で、一端は圧縮要素3のシ
リンダ室6aと連結し、他端は密閉容器を貫通して冷凍サ
イクルの蒸発器15(第11図参照)に連結する配管に接続
されている。また、主軸受8には図示しない吐出孔が設
けられ、シリンダ室内で圧縮された冷媒ガスを密閉容器
内に吐出できるようになっている。さらに、14は吐出管
で、一端を密閉容器1内に開口し、他端は冷凍サイクル
の凝縮器16(第11図参照)に連絡する配管に接続されて
いる。 以上のように構成されている従来の密閉形電動圧縮機
では、圧縮機が運転されるとまず、冷媒ガスが、密閉容
器1を貫通する吸入管13を通じて、シリンダ室6aへと導
かれる。そして、シリンダ室6a内でピストン10の回転に
より圧縮され、主軸受8に設けられた吐出孔(図示せ
ず)を通じ、密閉容器1内に吐出される。その後、冷媒
ガスは、吐出管14を通じて密閉容器1外へ吐き出され、
第11図に示す冷凍サイクルの凝縮器16へと送られる。さ
らに、放熱,及び凝縮後、毛細管17を通過し減圧され、
蒸発器15内で所定の冷却作用(蒸発,吸熱)を行い、再
び吸入管13へ戻ってくる。 次に、圧縮機が停止した際には、停止直後では、冷凍
サイクルの内、密閉容器1内と、吐出管14から凝縮器16
内さらに毛細管17の直前までの部分が冷媒ガスの満たさ
れた高圧空間となり、毛細管17以降の蒸発器15から吸入
管13に至るまでの空間が低圧空間となる。この状態で冷
媒ガスは、圧力をバランスさせようとする働きを生じ、
一方は毛細管17を通じ、他方は圧縮要素3の各摺動部の
スキマを通じて、低圧側空間へと流入する。
【発明が解決しようとする課題】
ところが従来の密閉形電動圧縮機は以上のように、密
閉容器内の空間容積が大きく、その結果、圧縮機停止直
後において高温高圧の冷媒ガスが多量に容器内に存在
し、これが圧力バランスによって蒸発器内へ流入するた
め、蒸発器の温度上昇が速く圧縮機運転率を上昇させ、
冷凍サイクルユニット全体の効率を低下させてしまう現
象が生じていた。またこれを防ぐためには、第11図に示
す冷凍サイクル内に流路制御弁26,27を設けたりせねば
ならず、これによるサイクル形成の複雑化および製作コ
スト上昇等が生じていた。 この発明は前記のような課題を解消するためになされ
たもので、圧縮機停止後の圧力バランスによって生ずる
サイクルユニット全体の効率の低下を抑制できる密閉形
電動圧縮機を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
この発明に係る密閉形電動圧縮機は、端軸受を密閉容
器の一部とするとともに、さらに密閉容器の胴体部およ
び蓋体部の内壁面形状を電動要素の導電部分および回転
駆動部分に沿った形状に成形し、密閉容器内の空間を極
力小さく形成したものである。 すなわち、冷媒ガスを圧縮する圧縮要素と、圧縮要素
を駆動するクランク軸と、クランク軸を回転する電動要
素と、前記両要素及びクランク軸を収納する密閉容器と
を備え、前記電動要素は、クランク軸の周囲に固定され
る回転子と、回転子に対向して設けられ密閉容器の内壁
に固定される固定子とを有して構成され、前記圧縮要素
は、円形空間を有するシリンダと、シリンダ内を偏心回
転する円形のピストンと、前記シリンダの両端を閉じ前
記ピストンを回転させるクランク軸を受ける主軸受及び
端軸受とを有して構成され冷凍サイクルの一部に組込ま
れる密閉形電動圧縮機において、前記密閉容器は、一部
の内壁面に前記固定子のコア部を固定するための段部を
形成し前記固定子の導電部と相対する内壁面は絶縁安全
上必要な一定距離を保った両端解放形の胴体部と、胴体
部の一端を閉じるように設けられ前記固定子の導電部分
と相対する内壁面は絶縁安全上必要な一定距離を保ち前
記回転子及びクランク軸端部と相対する内壁面は中央に
電源ターミナル部を有するC字形状凸部から構成され該
圧縮機全体を組立てた後の全ての誤差によってもこれら
相対する回転部分と干渉しない最短の距離を保った蓋体
と、前記胴体部の他端を閉じるように設けられた前記端
軸受とによって密閉されて構成される密閉形電動圧縮機
である。
【作用】
この発明における密閉形電動圧縮機は、前記のよう
に、密閉容器内の空間部分を極力小さく形成したことに
より、この空間部分内の冷媒ガス量を低下でき、従って
圧縮機が停止した後に冷媒ガスが圧力をバランスさせ、
蒸発器へ流入する高温高圧の冷媒ガス量を低下でき、サ
イクルユニット全体の効率低下が抑止される。
【実施例】
以下、この発明の一実施例を図について説明する。第
1図において18は密閉容器で、略円筒形の胴体部21と、
蓋体22と端軸受19とを接合することで形成されている。 このうち、まず端軸受19部分は第2図,第3図に示す
ように前記容器胴体部分21の一方の開口端を閉塞できる
大きさのフランジ部分19aと、クランク軸7の端軸部7b
を軸支できる軸受部19bを内在する突起部19cから成る。
そして前記フランジ部分は略円板形であり、一部を径方
向に膨出させた部分19dを有し脚20を取付けられる。ま
た、吐出管14と吸入管13の取付穴19e,19fを有してい
る。そして、この端軸受19には、シリンダ6、クランク
軸7、主軸受8、ピストン10、ベーン11等が組付けられ
て圧縮要素23を構成している。 次に、容器の胴体部21は第4図,第5図に示すように
両端開放形の略円筒形鋼板部品でその内壁面の一部は、
前記固定子4のコア部分4aの外径寸法より若干小径の平
段部21aとなっている。これにより該コア部4aをこの平
段部21a内に焼嵌め固定し得る。前記固定子4のコイル
部4bの導電部に相対する内壁面21bには、この導電部か
ら絶縁安全のため定められた所定の距離“a"(一電圧
等、圧縮機仕様により異なる)(第8図参照)を保持形
状に成形されている。また圧縮要素23を収納し得る径を
有する内壁面21cを有する。この圧縮要素収納部内壁面2
1cは、前記端軸受フランジ膨出部19dと相対する部分に
径方向に膨出する油溜部21dを形成している。 次に、蓋体22は、第6図と第7図に示すように略カッ
プ形状の鋼板部品で、その開口端部22aの内径寸法“c"
を有する内壁面は、前記胴体部21のコイル部分と相対す
る内壁面21bと同様に、固定子4のコイル部4bと相対す
る面となるため、距離“a"(第8図参照)を確保する寸
法としている。また、略カップ形状の底面部22bの略中
央には、電源ターミナル部22cがあり、その周囲は略C
字形状に凸(内部より見て)部22dが形成されている。
該C字形状凸部22dの深さ方向(軸方向)の寸法“d"を
有する内壁面は、該蓋体22が前記胴体部21に接合される
際に該凸部22dが前記回転子5の端部と相対する面とな
るため、寸法“d"は安全上必要な最短の距離“b"(各寸
法公差等の誤差が集積されても絶対に干渉しない距離)
(第8図参照)を保持される寸法となっている。また、
該凸部22dの径方向寸法“e"も前記固定子コイル部4bと
相対する部分の距離“a"を保持し得る寸法となってい
る。尚、凸部22dのC字形の開口部22eは、前記固定子4
のコイル部4bと前記電源ターミナル22cとを接続する導
線28が、収納されるスペースとなっている。さらに、圧
縮機が組立てられる際には、第8図に示すように、主軸
受8を覆うように組立てられている吐出マフラー24と前
記固定子コイル部4bとの間の距離も径方向及び軸方向と
もに距離“a"を保持、また該マフラー24と前記回転子5
との相対面の距離も距離“b"が保持されるように組立て
られる。この実施例による密閉形電動圧縮機は以上のよ
うに構成されているため、密閉容器内の空間部分を必要
最小限に抑えている。このため、圧縮機運転中は従来と
変わりなく機能するのみならず圧縮機停止後も、密閉容
器18内の空間部分に存在する高温高圧ガス量は最小限に
抑えられているため冷媒ガスが圧力バランスにより蒸発
器へ流入する量も制限され蒸発器等の温度に上昇を抑え
ることができ冷媒サイクルユニット全体の効率低下が抑
制できる。なお、前記実施例では、容易内壁面と固定子
コイル部4bとの対面の距離“a"を空間として設けたもの
を示したが、この空間に第9図に示すごとく電気絶縁材
25を挿入固着させて設け、密閉容器内部の空間部分(容
積)をさらに小さくすることにより、冷凍サイクルユニ
ット全体の全体の効率低下をさらに小さく抑制すること
ができる。
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、固定子の導電部分
と相対する胴体部及び蓋体の内壁面は絶縁安全上必要な
一定距離を保ち、回転子及びクランク軸端部と相対する
蓋体の内壁面は中央に電源ターミナル部を有するC字形
状凸部から構成され圧縮機全体を組み立てた後の全ての
誤差によってもこれら相対する回転部分と干渉しない最
短の距離を保つことにより、密閉容器内の空間部分(容
積)が必要最小限に抑えられるので、圧縮機停止時の冷
媒ガスの圧力バランスにより冷凍サイクルユニット全体
の効率が大幅に低下するのを簡単にしかも安価に抑制で
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の密閉形電動圧縮機の一実施例の断面
図、第2図は第1図の端軸受19の平面図、第3図は第2
図のI−I断面図、第4図は第1図の容器胴体部21の断
面図、第5図は第4図の平面図、第6図は第1図の蓋体
22の断面図、第7図は第6図の平面図、第8図は第1図
の電動要素周囲の各相対面の距離を示す説明図、第9図
はこの発明の密閉形電動圧縮機の他の実施例を示す断面
図、第10図は従来の密閉形電動圧縮機の断面図、第11図
は第10図の密閉形電動圧縮機が組込まれた冷凍サイクル
を示す説明図である。 1……密閉容器、2……電動要素、3……圧縮要素、4
……固定子、4a……固定子コア部、4b……固定子コイル
部、5……回転子、6……シリンダ、6a……シリンダ
室、6b……ベーン溝、7……クランク軸、7a……偏芯
部、8……主軸受、9……端軸受、10……ピストン、11
……ベース、12……スプリング、13……吸入管、14……
吐出管、15……蒸発器、16……凝縮器、17……毛細管、
18……密閉容器、19……端軸受、19a……端軸受フラン
ジ部、19b……軸受部、19c……端軸受ボス突起部、19d
……同フランジ膨出部、19e……同フランジ部吐出管取
付穴、19f……同フランジ部吸入管取付穴、20……脚、2
1a……胴体部の段部、21b……胴体部の固定子コイルに
相対する内壁面、21c……胴体部の圧縮要素収納部分の
内壁面、21d……胴体部の油溜部、22a……蓋体開口端、
22b……蓋体底面部分、22c……電源ターミナル部、22d
……蓋体底面のC字形状凸部、22e……同C字形の開口
部、23……圧縮要素、24……吐出マフラー、25……電気
絶縁材、26……制御弁A、27……制御弁B、28……導
線。 なお、図中同一符号は同一又は相当部分を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 望月 哲哉 静岡県静岡市小鹿3丁目18番1号 三菱 電機株式会社静岡製作所内 (72)発明者 佐藤 幸一 静岡県静岡市小鹿3丁目18番1号 三菱 電機株式会社静岡製作所内 (56)参考文献 特開 昭62−101897(JP,A) 実開 昭53−65006(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】冷媒ガスを圧縮する圧縮要素と、圧縮要素
    を駆動するクランク軸と、クランク軸を回転する電動要
    素と、前記両要素及びクランク軸を収納する密閉容器と
    を備え、前記電動要素は、クランク軸の周囲に固定され
    る回転子と、回転子に対向して設けられ密閉容器の内壁
    に固定される固定子とを有して構成され、前記圧縮要素
    は、円形空間を有するシリンダと、シリンダ内を偏心回
    転する円形のピストンと、前記シリンダの両端を閉じ前
    記ピストンを回転させるクランク軸を受ける主軸受及び
    端軸受とを有して構成され冷凍サイクルの一部に組込ま
    れる密閉形電動圧縮機において、前記密閉容器は、一部
    の内壁面に前記固定子のコア部を固定するための段部を
    形成し前記固定子の導電部と相対する内壁面は絶縁安全
    上必要な一定距離を保った両端解放形の胴体部と、胴体
    部の一端を閉じるように設けられ前記固定子の導電部と
    相対する内壁面は絶縁安全上必要な一定距離を保ち前記
    回転子及びクランク軸端部と相対する内壁面は中央に電
    源ターミナル部を有するC字形状凸部から構成され該圧
    縮機全体を組立てた後の全ての誤差によってもこれら相
    対する回転部分と干渉しない最短の距離を保った蓋体
    と、前記胴体部の他端を閉じるように設けられた前記端
    軸受とによって密閉されて構成される密閉形電動圧縮
    機。
JP63154262A 1988-06-22 1988-06-22 密閉形電動圧縮機 Expired - Lifetime JP2708785B2 (ja)

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