JP2707631B2 - 繊維強化不飽和ポリエステル樹脂組成物 - Google Patents

繊維強化不飽和ポリエステル樹脂組成物

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JP2707631B2 JP63233762A JP23376288A JP2707631B2 JP 2707631 B2 JP2707631 B2 JP 2707631B2 JP 63233762 A JP63233762 A JP 63233762A JP 23376288 A JP23376288 A JP 23376288A JP 2707631 B2 JP2707631 B2 JP 2707631B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、耐衝撃性が優れ、かつ成形加工性の改良さ
れた、新規な繊維強化不飽和ポリエステル樹脂組成物に
関するものである。
〔従来技術〕
通常、不飽和ポリエステル樹脂は、不飽和ジカルボン
酸もしくはその酸無水物および飽和ジカルボン酸もしく
はその酸無水物の混合物と多価アルコールとの脱水縮合
反応により生成する不飽和ポリエステルを重合性ビニル
単量体および重合禁止剤などと相互溶解させることによ
って得ることができ常温で液状を呈している。
このような不飽和ポリエステル樹脂の硬化物は機械的
強度、耐薬品性、耐熱性などに優れており、これらの特
性を生かして、不飽和ポリエステル樹脂は、注形用、塗
装用、あるいは化粧板用素材などに使用されている。し
かし、強度、靱性に欠けるために構造材料用に使用する
には繊維などと組み合わせる必要がある。すなわち、繊
維強化不飽和ポリエステル樹脂の形で舟艇、船舶、浴
槽、水タンク、浄化槽、薬液貯槽などの各種用途の成形
に広く有効に使用されている。
このように、不飽和ポリエステル樹脂と繊維とを組み
合わせて耐衝撃性の優れた繊維強化不飽和ポリエステル
樹脂組成物を得ることは既に良く知られた方法である
が、例えば自動車の外板用部材、バンパー支持体、ヘル
メットなどのように、より高耐衝撃性を必要とする用途
に供するには不十分である。
より高い耐衝撃性を有する成形物を繊維強化不飽和ポ
リエステル樹脂組成物から得るには、比較的分子量の高
い不飽和ポリエステル樹脂を使用する方法、柔軟性およ
び靱性に優れた不飽和ポリエステル樹脂を使用する方
法、さらには強化材である繊維を多く使用する方法等が
知られている。
ところが、分子量の高い不飽和ポリエステル樹脂を使
用する場合、常温で液状を呈してはいるが粘度が高く、
繊維に対する含浸性に問題があり、成形作業性の点で満
足出来るものではなく、得られた成形物の外観、強度お
よび弾性率も十分満足出来るものではない。
また、従来公知の柔軟性および靱性に優れたウレタン
変性不飽和ポリエステル樹脂を使用した場合でも、耐衝
撃性の改良された繊維強化不飽和ポリエステル樹脂組成
物を提供することはできるが、成形作業性の点では必ず
しも十分満足できるものは得られないという欠点を有す
る。例えば、ベタツキが無く成形時の流動性に優れたシ
ート状の成形材料を作製し、熱プレス成形することによ
って耐衝撃性の優れた成形物を製造するに際して、高分
子量の不飽和ポリエステル樹脂、金属酸化物もしくは金
属水酸化物と繊維とからシート・モールディング・コン
パウンドを作る方法が良く知られているが、耐衝撃性の
点で十分でないためその改良法として、不飽和ポリエス
テル樹脂とポリイソシアネート化合物とを繊維と組み合
わせて高耐衝撃性組成物を得る方法が提案された。
すなち、USP4,327,145(1982)では、ヒドロキシル価
20〜55mgKOH/g、酸価5〜20mgKOH/gであり、ヒドロキシ
ル価の酸価に対する比が1.7〜10の範囲にある不飽和ポ
リエステル、重合性ビニル単量体およびポリイソシアネ
ート化合物かんなる樹脂組成物とガラス繊維とから構成
される取扱い容易なシート・モールディング・コンパウ
ンドが記載されている。しかし、不飽和ポリエステルの
分子量が比較的高いために、重合性ビニル単量体に溶解
した液状不飽和ポリエステル樹脂の粘度が高く繊維への
含浸性が十分でない。さらにシート・モールディング・
コンパウンド中に未反応の状態で残存しているイソシア
ネート基と不飽和ポリエステルのカルボキシル基とが、
熱プレス成形時に反応し炭酸ガスを発生する等の理由に
より成形物に白化およびフクレ等の欠陥を生じ易い。成
形物中の白化およびフクレは、成形物の機械的強度物性
のバラツキの要因となり信頼性のおける材料になりにく
い。
USP4,067,845(1978)では、酸価が14mgKOH/g以上で
あって、ヒドロキシル基のカルボキシル基に対するモル
比が0.8〜5.7の範囲にある分子量800〜5000の不飽和ポ
リエステル、ポリイソシアネート化合物、金属酸化物ま
たは金属水酸化物、重合性ビニル単量体および繊維から
なり、熟成によって増粘するプレス成形用シート・モー
ルディング・コンパウンドに関して記載している。この
方法は、プレス成形用シート・モールディング・コンパ
ウンドを得るに際して、不飽和ポリエステルのヒドロキ
シル基とポリイソシアネート化合物のイソシアネート基
との反応、不飽和ポリエステルのカルボキシル基とポリ
イソシアネート化合物のイソシアネート基との脱炭酸ガ
スを伴う反応、および当該カルボキシル基と金属酸化物
もしくは金属水酸化物との反応を利用して増粘させてお
り、やはり成形物に炭酸ガスに起因する白化およびフク
レ等の欠陥を生じやすい。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明者らは、上述した如き種々の欠点を改良すべく
鋭意検討した結果、不飽和酸を40〜100モル%含むジカ
ルボン酸と一級ヒドロキシル基を有する多価アルコール
とから得られる、ヒドロキシル価が115〜210mgKOH/g以
下であり酸価が5mgKOH/g以下であるという特定範囲の不
飽和ポリエステルと末端基と粘度が特定されたポリイソ
シアネート化合物と重合性ビニル単量体および繊維とか
ら、耐衝撃性、強度および弾性率と成形加工性の改良さ
れた繊維強化不飽和ポリエステル樹脂組成物が得られる
ことを見出し、特に特許出願した(特願昭62-215492
号)。
しかし、その後の研究の結果、上記不飽和ポリエステ
ルにさらに、分子中に少なくとも2個のヒドロキシル基
を有し、ヒドロキシル価が35〜1100mgKOH/gである特定
範囲の多価アルコールを添加することによって、耐衝撃
性と成形加工性の改良された繊維強化不飽和ポリエステ
ル樹脂組成物が得られることを見出した。
〔問題点を解決するための手段〕
すなわち、本発明は、主成分として、不飽和ポリエス
テル(A)、多価アルコール(B)、ポリイソシアネー
ト化合物(C)、重合性ビニル単量体(D)及び繊維
(E)より構成され、 (A)は、不飽和ジカルボン酸もしくはその酸無水
物40〜100モル%を含むジカルボン酸もしくはその酸無
水物と一級ヒドロキシル基を有する多価アルコールとか
ら得られる、ヒドロキシル価が115〜210mgKOH/g、酸価
が5mgKOH/g以下の不飽和ポリエステルであり、 (C)は末端基が であり、25℃の粘度が10〜2000cpsである液状ポリイソ
シアネート化合物であり、 (B)は、ジエチレングリコール、トリエチレング
リコール、ジプロピレングリコール、1,5−ペンタンジ
オール、1,6−ヘキサンジオール、分子量が200〜3000の
ポリエチレングリコールもしくはポリプロピレングリコ
ール、分子量が200〜3000のポリテトラメチレングリコ
ールから選ばれた少なくとも一種以上を含み、かつヒド
ロキシル価が35〜1100mgKOH/gの多価アルコールであっ
て、且つ、下記の条件(i)、(ii)、(iii)、およ
び(iv) (i) (B)は、(A)と(B)との合計量に対し50
重量%以下、好ましくは10〜50重量%、 (ii) (A)と(B)の合計量は(A)(B)及び
(D)の合計量に対し50〜85重量%の範囲、好ましくは
60〜80重量%の範囲、 (iii) (C)のイソシアネート基は(A)と(B)
とのヒドロキシル基に対し0.75〜1.2モル倍、好ましく
は0.85〜1.0モル倍、 (iv) (E)は(A)(C)(D)(E)および
(B)の合計量に対して50〜70重量%、 を満足することを特徴とする成形加工性および耐衝撃性
の改良された繊維強化不飽和ポリエステル樹脂組成物で
ある。
本発明における不飽和ポリエステル(A)を製造する
ための不飽和ジカルボン酸もしくはその酸無水物として
は、例えば、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸な
どを、そして、飽和ジカルボン酸もしくはその酸無水物
としては、例えばフタル酸、無水フタル酸、イソフタル
酸、テレフタル酸、ヘット酸、テトラヒドロ無水フタル
酸などを挙げることができる。
また一級ヒドロキシル基を有する多価アルコールとし
てはエチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4
−ブタンジオール、ヘオペンチルグリコールなどを挙げ
ることができる。プロピレングリコール、ジプロピレン
グリコール、ビスフェノールA−プロピレンオキサイド
付加物などの二級ヒドロキシル基を含有する多価アルコ
ール類も併用することが出来るが、5モル%以下である
ことが好ましい。二級ヒドロキシル基を含有する多価ア
ルコール類を5モル%より多く用いて製造した不飽和ポ
リエステルを使用すると、耐衝撃性の低い組成物しか得
られず本発明の目的を達成出来ない。
この不飽和ポリエステルと混合することの出来る重合
性ビニル単量体(D)としてはスチレン、クロルスチレ
ン、ビニルトルエン、(メタ)アクリル酸およびその誘
導体などを挙げることができる。本発明の方法によって
不飽和ポリエステル樹脂を調製するにあたり、不飽和ポ
リエステルは50〜70重量%の範囲で、そして重合性ビニ
ル単量体は30〜50重量%の範囲で、それぞれ用いること
ができる。
本発明の組成物において使用することの出来るポリイ
ソシアネート化合物(C)として、末端基が であり、25℃における粘度が10〜2000cps、好ましくは3
0〜1500cpsである液状ポリイソシアネート化合物、すな
わち、カルボジイミド変性4,4′−ジフェニルメタンジ
イソシアネート(カルボジイミドを20〜30%含む;例え
ばIsonate 143Lという商品名で市販されている化合物、
4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートのポリエー
テル系プレポリマー(例えばIsonate181という商品名で
市販されている化合物)、4,4′0−ジフェニルメタン
ジイソシアネートのポリエステル系プレポリマー(例え
ばIsonate 240という商品名で市販されている化合物)
などを挙げることが出来る。これらポリイソシアネート
化合物(C)の使用量は、不飽和ポリエステル(A)の
ヒドロキシル基に対してイソシアネート基が0.75〜1.2
モル倍の範囲である。
繊維(E)としては、強度、樹脂との親和性、価格、
等を考慮すれば、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維
が好ましく、ガラス繊維が特に好ましい。
多価アルコール(B)は、ジエチレングリコール、ジ
プロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−
ヘキサンジオール、分子量が200〜3000のポリエチレン
グリコールもしくはポリプロピレングリコール、分子量
が200〜3000のポリテトラメチレングリコールから選ば
れた少なくとも一種以上を含み、かつヒドロキシル価が
35〜110mgKOH/gの多価アルコールである。
本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物には、ハイド
ロキノン、パラベンゾキノン、メチルハイドロキノンな
どの如き慣用の重合禁止剤はもとり、ベンゾイルパーオ
キサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、キュメ
ンハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーベンゾエー
トなどの如き慣用の硬化触媒、ジメチルアニリン、ナフ
テン酸コバルトなどの如き慣用の硬化促進剤、コバルト
・オクトエート、ジブチルチンジラウレートなどの如き
慣用のウレタン化触媒を使用することが出来る。
本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物は、当該組成
物が使用される業界で慣用の、プレス成形、反応射出成
形(RIM成形)などで使用することができる。
本発明の樹脂組成物は例えば次の態様で使用すること
が出来る。その一つは、不飽和ポリエステル(A)を重
合性ビニル単量体(D)、多価アルコール(B)および
重合禁止剤と相互溶解させて得た常温で液状の不飽和ポ
リエステル樹脂、常温で液状のポリイソシアネート化合
物(C)および熱分解型ラジカル重合開始剤を均一混合
した後、繊維(E)に含浸させ、あらかじめウレタン化
反応をおこなわしめることによって増粘(いわゆるBス
テージ化)させ、ベタツキがなく成形時の流動性に優れ
たシート状もしくは塊状の成形材料を作製する。このよ
うにして作製したベタツキのないシート状もしくは塊状
の成形材料は、熱プレス成形することによってラジカル
重合反応をおこなわせ耐衝撃性の優れた成形物に加工す
ることが出来る。
さらにもう一つは、あらかじめ所望の形状に作製した
金型内に繊維(E)を充填しておき、上記の如き方法で
(A)および(D)から得た常温で液状の不飽和ポリエ
ステル樹脂と常温で液状のポリイソシアネート化合物
(C)(ラジカル重合開始剤も添加しておく)とを、所
定の温度に保持した金型内に均一混合しつつ注入し、ウ
レタン化反応とラジカル重合反応とをほぼ同時に行なわ
せ耐衝撃性の優れた成形物に加工することが出来る。
〔発明の効果〕
本発明において特定成分(A),(B),(C),
(D),(E)を特定割合で配合することにより、耐衝
撃性、強度および弾性率と成形加工性の改良された繊維
強化不飽和ポリエステル樹脂組成物が得られる。本発明
の組成物は、特に自動車の外板用部材、バンパー支持
体、ヘルメット等のような、より耐衝撃性を必要とする
用途に適している。
〔実施例〕
次に、本発明を実施例により詳細に説明するが本発明
はこれら実施例のみに限定されるものではない。
各例における不飽和ポリエステルのヒドロキシル価
〔mgKOH/g〕はアセチル化法によって、酸価〔mgKOH/g〕
及び粘度〔cps〕はJIS K6901に従って測定した。
繊維強化不飽和ポリエステル樹脂組成物の落錘衝撃試
験はCEAST社(イタリア)製のコンピューター・データ
解析装置付落錘衝撃試験を使用して行った。試験は大き
さ10cm×10cm、厚さ3mmの試験片を直径50mmの穴の開い
た受台に6Kg/cm2の力で固定した後、先端が直径20mmの
丸みを有するストライカーを10.0m/秒の速度で落下さ
せ、試験片を打ち抜く。この時の衝撃波をストライカー
内部に装着された歪ゲージで感知し、マイクロコンピュ
ーターに伝え、最大衝撃荷重(Fmax)〔Kg〕、破壊開
始エネルギー(Ei)〔Kg・cm〕(Fmax迄に吸収される
エネルギー)、破壊伝播エネルギー(Ep)〔Kg/cm)
(Fmax後の吸収されるエネルギー)を算出した。試験
は3回行い、その平均値を示した。耐衝撃性を評価する
場合、FmaxとEiとが重要で、FmaxとEiの値が大きい
程、耐衝撃性に優れている。Epは破壊された後の挙動を
示したもので、Epの値が大きい程、完全破壊しにくい材
料である。
合成例(I) (不飽和ポリエステル樹脂「A−I」の合成) 撹拌機、温度計、窒素ガス導入管および塔部に温度計
を付した部分還流器を備えた反応器に、イソフタル酸1
3.48kg・ネオペンチルグリコール16.57kg、エチレング
リコール9.88kgを仕込み、窒素ガスを流しながら攪拌、
加熱を開始した。その後、徐々に昇温し、最高温度205
℃で、常法に従って脱水縮合反応を行った。反応混合物
の酸価が4.7になったところで加熱を止め、120℃になる
まで冷却した。次に、フマル酸18.8kgを仕込んだ後、再
び加熱を開始し、最高加熱温度225℃で脱水縮合反応を
行い、酸価2.6、ヒドロキシル価151.9の不飽和ポリエス
テルを得た。その後、170℃まで冷却し、11.5gのハイド
ロキノン、2.5kgのパラベンゾキノンを添加して良く混
合した。この不飽和ポリエステルをスチレンに溶解し、
34.5℃のスチレンを含有する不飽和ポリエステル樹脂
(「A−I」)を得た。「A−I」の25℃における粘度
は263cpsであった。
合成例(II) (不飽和ポリエステル樹脂「A−11」の合成) 合成例(I)と同様の反応器に、イソフタル酸11.76K
g、ジエチレングリコール29.45Kg、フマル酸16.44Kgを
仕込み、合成例(I)と同様の方法で反応させ、酸価4.
8、ヒドロキシル価146.0を有する不飽和ポリエステルを
合成した後、スチレンで溶解し、33.5%のスチレンを含
有する不飽和ポリエステル樹脂(「A−II」)を得た。
「A−II」の25℃における粘度は130cpsであった。
比較合成例(1 (不飽和ポリエステル樹脂「B」の合成) 合成例(I)と同様の反応器を用いイソフタル酸1846
g、無水マレイン酸1635g、プロピレングリコール2220g
を合成例(I)と同様の方法で反応させ、酸価25.3の不
飽和ポリエステルを合成した後、スチレンで溶解し、ス
チレン含有量40.0%、25℃の粘度1280cpsの不飽和ポリ
エステル樹脂(「B」)を得た。
実施例1 合成例(I)で得られた不飽和ポリエステル樹脂「A
−I」1727g、ヒドロキシル価が369mgKOH/gのポリエチ
レングリコール740g及びt−ブチルパーベンゾエート25
gを均一混合した後、ポリイソシアネート化合物(Isona
te 143L,MD化成製)1033gを加え、素早く均一に混合し
た。次に、この混合物をポリプロピレンシート上にSMC
製造機により連続的に供給して、ガラス含量が65重量%
で、巾45cm、厚さ2mmのロール状のSMCを作成した。この
SMCをスチレンの揮散を防止するめにセロファンフィル
ムを包んだ後、23℃の恒温室内で3日間熟成した。熟成
後、ポリプロピレンシートを剥離したところ、粘着性の
ない、柔軟で、ガラス繊維への含浸性の良好なSMCが得
られた。
次いで、このSMC500gを27cm×27cmの大きさに裁断
し、これを100トンプレス成形機に取り付けた30cm×30c
mの平板金型上にセットした後、成形温度140℃、成形圧
力100kg/cm2で5分間保ち、大きさ30cm×30cm、厚さ3mm
の成形品を得た。得られた成形品を10cm×10cmに切断し
た後、落錘衝撃試験を行い耐衝撃性を評価した。得られ
た試験結果を第1表に示した。第1表から分かるよう
に、ポリエチレングリコールを添加することにより、さ
らに耐衝撃性が改良されることが明らかである。
実施例2 合成例(I)で得られた不飽和ポリエステル樹脂「A
−I」1910g、ヒドロキシル価が173mgKOH/gのポリテト
ラメチレングリコール818g、t−ブチルパーベンゾエー
ト27g、ポリイソシアネート化合物(Isonate 143L,MD化
成製)772gに偏向した以外は、実施例1と同様にして耐
衝撃性を評価した。得られた評価結果を併せて第1表に
示す。
参考例1 合成例(I)で得られた不飽和ポリエステル樹脂「A
−I」2842g、t−ブチルパーベンゾエート28g、ポリイ
ソシアネート化合物(Isonate 143L,MD化成製)658gと
偏向した以外は、実施例1と同様にして耐衝撃性を評価
した。得られた評価結果を併せて第1表に示す。
実施例3 合成例(II)で得られた不飽和ポリエステル樹脂「A
−II」2530g、ヒドロキシル価が187mgKOH/gのポリエチ
レングリコール282g、t−ブチルパーベンゾエート25
g、ポリイソシアネート化合物(Isonate 143L,MD化成
製)689gに変更した以外は、実施例1と同様にして耐衝
撃性を評価した。得られた評価結果を併せて第1表に示
す。
参考例2 合成例(II)で得られた不飽和ポリエステル樹脂「A
−II」2859g、t−ブチルパーベンゾエート29g、ポリイ
ソシアネート化合物(Isonate 143L,MD化成製)641gに
変更した以外は、実施例1と同様にして耐衝撃性を評価
した。得られた評価結果を併せて第1表に示す。
比較例1 比較合成例(1)で得られた不飽和ポリエステル樹脂
「B」3500g、ステアリン酸亜鉛105g、酸化マグネシウ
ム70g、t−ブチルパーベンゾエート35g、ガラス含量を
60重量%に変更した以外は、実施例1と同様にして耐衝
撃性を評価した。得られた評価結果を併せて第1表に示
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 67/06 C08L 67/06 (56)参考文献 特開 昭63−205312(JP,A) 特開 昭55−78010(JP,A) 特開 昭63−142018(JP,A) 特開 平1−131230(JP,A) 特開 昭55−60513(JP,A) 特公 昭49−5635(JP,B1)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主成分として、不飽和ポリエステル
    (A)、多価アルコール(B)、ポリイソシアネート化
    合物(C)、重合性ビニル単量体(D)及び繊維(E)
    より構成され、 (A)は、不飽和ジカルボン酸もしくはその酸無水
    物40〜100モル%を含むジカルボン酸もしくはその酸無
    水物と一級ヒドロキシル基を有する多価アルコールとか
    ら得られる、ヒドロキシル価が115〜210mgKOH/gであ
    り、酸価が5mgKOH/g以下の不飽和ポリエステルであり、 (C)は末端基が であり、25℃の粘度が10〜2000cpsである液状ポリイソ
    シアネート化合物であり、 (B)は、ジエチレングリコール、トリエチレング
    リコール、ジプロピレングリコール、1,5−ペンタンジ
    オール、1,6−ヘキサンジオール、分子量が200〜3000の
    ポリエチレングリコールもしくはポリプロピレングリコ
    ール、分子量が200〜3000のポリテトラメチレングリコ
    ールから選ばれた少なくとも一種以上を含み、かつヒド
    ロキシル価が35〜1100mgKOH/gの多価アルコールであっ
    て、且つ、下記の条件(i)、(ii)、(iii)、およ
    び(iv) (i) (B)は、(A)と(B)との合計量に対し50
    重量%以下、 (ii) (A)と(B)の合計量は、(A)、(B)及
    び(D)の合計量に対し、50〜85重量%の範囲、 (iii) (C)のイソシアネート基は、(A)と
    (B)とのヒドロキシル基に対し0.75〜1.2モル倍、 (iv) (E)は、(A)、(C)、(D)、(E)お
    よび(B)の合計量に対して50〜70重量%、 を満足することを特徴とする成形加工性および耐衝撃性
    の改良された繊維強化不飽和ポリエステル樹脂組成物。
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