JP2706979B2 - インクジエットヘッド - Google Patents

インクジエットヘッド

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JP2706979B2
JP2706979B2 JP1114436A JP11443689A JP2706979B2 JP 2706979 B2 JP2706979 B2 JP 2706979B2 JP 1114436 A JP1114436 A JP 1114436A JP 11443689 A JP11443689 A JP 11443689A JP 2706979 B2 JP2706979 B2 JP 2706979B2
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nozzle
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一明 松本
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Mitsubishi Pencil Co Ltd
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はインク滴をノズルから吐出・飛翔させて記録
紙上にインクを付着させて記録可能としたインクジェッ
トヘッドに関し、より詳しくはインクタンクを一体化し
た使い捨ての可能なインクジェットヘッドに関する。
(従来の技術) 従来、使い捨てタイプのインクジェットヘッドとして
特開昭59−207263号公報に記載されたものが公知であ
り、該従来例は可撓性のある例えば柔軟なシリコンゴム
等で形成した収縮可能なインク溜めを構成要素としてい
る。かかるインク溜めはインクが消費されるにつれて収
縮していくが、反面、元の形に復元しようとし、インク
の表面張力によってノズル部に形成されているメニスカ
スを内部へ引き込もうとする。従って、ノズル部からの
インクの吐出が不安定になり、吐出されるインク滴が小
さくなったり、インク滴の飛翔の速度や方向が適正でな
くなったりして、正常な印字が不可能になる弊害があっ
た。そして更にインクの消費が続くと、インク溜めの復
元力がより強くなって、ノズル部でのインク吸引力が大
きくなり、ノズル部にインクが表面張力によってメニス
カスを形成することも不可能となって、ノズル部からの
ヘッド内への空気の侵入をまねき、インク溜めにインク
が相当量残存するにも拘らず、インクの吐出が不能とな
ることもあった。
また、インクジェットヘッドの一般的な問題として、
インクをノズルから吐出した直後に、ノズル内部に間隙
にインクが速やかに供給されないため、空気がノズルか
らヘッド内部に侵入し、気泡としてノズル部近傍に溜ま
ることによってインクの吐出に支障をきたす問題があっ
た。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、ノズル部からのインクの吐出が安定し、た
とえノズル部からヘッド内へ空気が侵入して気泡が生ず
ることがあっもその気泡によってインクの吐出に支障を
きたすことがなく、更にインクタンク内にインクと置換
して入った空気が温度上昇により膨張して内圧が上昇し
たような場合にインクが押し出されてノズル部から不本
意に吐出するような事故も防止できる使い捨て可能なイ
ンクタンク一体型のインクジェットヘッドの提供を目的
とする。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するために、本発明のインクジェット
ヘッドは、インクジェット記録装置に搭載した姿勢にお
いて、支持体1の側面部にノズル8及びそのノズル8か
らインク滴を吐出させる手段を設け、又、支持体1には
上記のノズル8からインク滴を吐出させる手段の上方位
置にインク流路9を開設し、更に、支持体1の上面には
インクタンク11を載設し、そのインクタンク11の下半部
にはインク保溜体12を内装して該インク保溜体12の上方
空間をインク貯溜部21となし、又、インク保溜体12には
インク貯溜部21と上記支持体1のインク流路9を連通す
る上下方向の通孔13を設けて該通孔13にインク誘導棒19
を挿通し、又、インクタンク11内の内圧の上昇によって
インク貯溜部21から押し出されるインク20を溜める水平
かつ円周方向のインク保溜溝15をインク保溜体12に設
け、更に該インク保溜溝15とインク貯溜部21を連通する
と共にインクタンク11の下端部に設けた空気口18とイン
ク貯溜部21をも連通する上下方向の縦溝16をインク保溜
体12の外周部の一部に設けたことを特徴として構成され
るものである。
(実施例) 図面に基づき本発明の一実施例を説明する。なお、以
下の説明において、各構成要素の位置関係は、インクジ
ェット記録装置に搭載した姿勢におけるものである。
まず、支持体1の側面に基板2が取付けられ、基板2
には更にノズル板3が間に適宜な間隙4(第4図参照)
を設けて接合されている。基板2には第3図に示すよう
に複数の発熱抵抗体5が配列されて各発熱抵抗体5は配
線6によって接点7と接続されている。ノズル板3には
各発熱抵抗体5と対向する位置にノズル8が配列されて
いる。支持体1の上面には上記の基板2とノズル板3の
間に設けた間隙4に連通するインク流路9(第4図参
照)が開設され、またインクタンク嵌着凹部10が形成さ
れている。インクタンク11は下半部にインク保溜体12を
内装して該インク保溜体12の上方空間を21となし、該イ
ンク保溜体12の下端部が上記支持体上面のインクタンク
嵌着凹部10に水密に嵌着している。インク保溜体12には
中心からやや偏った位置に上端から下端まで開通する通
孔13が設けられ、また外周部には水平方向の多数の羽根
14が上下方向に並んだ状態で設けられている。各羽根14
の間には毛細管現象を生ずる程度の幅のインク保溜溝15
が円周方向に設けられ、羽根14の一部には各インク保溜
溝15と連通する上下方向の縦溝16が上端に開口するよう
に形成され、縦溝16の反対側の位置には各羽根14の一部
に切欠17a、17bが形成されている。尚、縦溝16はインク
保溜溝15と同じく毛細管現象を生ずる程度の幅に形成さ
れている。またインク保溜溝15は上端から下端に向かう
に従い次第にその幅を拡大していて、上方のインク保溜
溝15の方がより毛細管作用が強くなるように形成されて
いる。インクタンク11の下端側面部には空気口18が開設
され、該空気口18はインク保溜溝15、切欠17a、17b及び
縦溝16を介してインク保溜体123の上方のインク貯溜部2
1と連通している。インク保溜体12の上記通孔13の下端
部は支持体1のインク流路9と連通していて、通孔13に
はインク誘導棒19が挿通されている。インク保溜体12の
上方のインク貯溜部21には勿論インク20が充填あれてい
る。尚、インクタンク11は透明な材質で形成され、イン
ク量を外部から視認できるようになっている。この実施
例はインクジェットヘッド全体を使い捨て用に構成した
が、インクタンク11をカートリッジ化してインクタンク
のみを交換するようになしてもよい。
インク20はインク保溜体12のインク誘導棒19を伝わり
ながらインク貯溜部21からインク流路9に供給され、そ
こから更にノズル板3と基板2の間の間隙4に供給さ
れ、情報信号により所要の発熱抵抗体5から熱的パルス
を与えられたときに生ずる状態変化によってその発熱抵
抗体5と対向する位置のノズル8から噴射されて記録紙
に付着される。インクタンク11の内部空間は僅かに負圧
にされていて、インクが消費されると更に負圧になり、
ある一定値を超えると空気口18から上記のように縦溝16
党を通って空気がインクタンク内部に流入して元の圧力
に戻るが、この場合の圧力の変動は非常に微小なので、
ノズル8におけるインクのメニスカスに与える影響は実
用上殆ど問題にならない。またノズル8におけるインク
の圧力は、ノズル8から縦溝16の上端位置(イ)までの
距離と縦溝16の上端位置の大きさによって決まり、イン
クタンク11内のインク面の高さと無関係なので、インク
の消費量に関係なく、ノズル8の位置におけるインク圧
力は常に一定となる。従ってノズル8からのインクの吐
出が極めて安定している。またインクをノズル8から吐
出した直後にノズル8からヘッド内部へ空気が流入して
気泡が生じてもその気泡はインク流路9及び通孔13を通
ってインクタンク11内へ逃げることになるので、ノズル
板3と基板2の間の間隙4に溜まることがなく、ノズル
8からのインクの吐出を妨げることがない。更にインク
タンク内の空気が温度上昇等によって膨張して内圧が上
昇した場合に押し出されたインクはインク保溜体12の縦
溝16に入って更にインク保溜溝15に溜められるので、ノ
ズル8から不本意にインクが吐出されることはない。
尚、インク保溜溝15に入ったインクは、インクタンク内
の空気が元の体に戻ろうとし収縮することによって再び
元のインクタンク内に引き戻される。
(発明の効果) 本発明は叙上のとおりであり、ノズルからのインクの
吐出が極めて安定し、たとえノズルからヘッド内へ空気
が侵入して気泡が生ずることがあってもその気泡はすぐ
にインクタンク内へ逃げるのでインクの吐出に支障をみ
たすことがなく、更にインクタンク内の空気が温度上昇
等の原因で膨張して内圧が上昇することによりインクが
押し出されてもインク保溜体によって吸収されてノズル
から不本意に吐出するような事故が防止される等の効果
がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は斜視図、第2図は正面図、第3図はノズル板を
外した状態の正面図、第4図は中央部断面図、第5図は
第4図A−A線横断面図、第6図は4図B−B線横断面
図である。 1……支持体、2……基板、3……ノズル板、4……間
隙、5……発熱抵抗体、6……配線、7……接点、8…
…ノズル、9……インク流路、11……インクタンク、12
……インク保溜体、13……通孔、14……羽根、15……イ
ンク保溜溝、16……縦溝、18……空気口、19……インク
誘導棒、20……インク、21……インク貯溜部。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インクジェット記録装置に搭載した姿勢に
    おいて、支持体1の側面部にノズル8及びそのノズル8
    からインク滴を吐出させる手段を設け、又、支持体1に
    は上記のノズル8からインク滴を吐出させる手段の上方
    位置にインク流路9を開設し、更に、支持体1の上面に
    はインクタンク11を載設し、そのインクタンク11の下半
    部にはインク保溜体12を内装して該インク保溜体12の上
    方空間をインク貯溜部21となし、又、インク保溜体12に
    はインク貯溜部21と上記支持体1のインク流路9を連通
    する上下方向の通孔13を設けて該通孔13にインク誘導棒
    19を挿通し、又、インクタンク11内の内圧の上昇によっ
    てインク貯溜部21から押し出されるインク20を溜める水
    平かつ円周方向のインク保溜溝15をインク保溜体12に設
    け、更に該インク保溜溝15とインク貯溜部21を連通する
    と共にインクタンク11の下端部に設けた空気口18とイン
    ク貯溜部21をも連通する上下方向の縦溝16をインク保溜
    体12の外周部の一部に設けたことを特徴とするインクジ
    ェットヘッド。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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