JP2706112B2 - 溶融還元製鉄法 - Google Patents
溶融還元製鉄法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、鉄浴式溶融還元炉を用いて、酸化鉄を還元
して溶銑とする、溶融還元製鉄法に関する。
して溶銑とする、溶融還元製鉄法に関する。
[従来の技術] 転炉型反応容器(本明細書では反応容器と略記する)
内の溶銑および溶融スラグよりなる溶融物に、酸化鉄と
炭材と媒溶剤を加え、上吹き吹酸して溶銑を製造する鉄
浴式溶融還元法は、例えば特開平1−195212号公報等に
記載されている。この溶融還元製鉄法は、高炉法に比べ
て、粉状原料がそのまま使用できるため、塊状に成形す
る原料予備処理が省略でき、また低品位の炭材も使用で
きる等の利点があるため、その工業化が積極的に進めら
れている。この溶融還元製鉄法では、反応容器内は高温
で且つ多量の溶融スラグを形成し、これを強く攪拌する
が、このため反応容器の内張り耐火物の溶損量が大きい
という問題点があった。
内の溶銑および溶融スラグよりなる溶融物に、酸化鉄と
炭材と媒溶剤を加え、上吹き吹酸して溶銑を製造する鉄
浴式溶融還元法は、例えば特開平1−195212号公報等に
記載されている。この溶融還元製鉄法は、高炉法に比べ
て、粉状原料がそのまま使用できるため、塊状に成形す
る原料予備処理が省略でき、また低品位の炭材も使用で
きる等の利点があるため、その工業化が積極的に進めら
れている。この溶融還元製鉄法では、反応容器内は高温
で且つ多量の溶融スラグを形成し、これを強く攪拌する
が、このため反応容器の内張り耐火物の溶損量が大きい
という問題点があった。
溶融還元製鉄で反応容器の内張りに使用して、耐溶損性
を改善できる耐火物の報告例はないが、製鋼用転炉と同
様のMgO−炭素系あるいはマグクロ系、例えばMgO:70
%,Cr2O3:30%の耐火物が通常使用されている。
を改善できる耐火物の報告例はないが、製鋼用転炉と同
様のMgO−炭素系あるいはマグクロ系、例えばMgO:70
%,Cr2O3:30%の耐火物が通常使用されている。
MgO−炭素系あるいはマグクロ系の耐火物で内張りした
反応容器では、スラグのMgO濃度を上げると内張り耐火
物の溶損が軽減できる。このスラグのMgO濃度を上げる
ためには、MgO系媒溶剤を多量使用することとなるが、
しかしMgO系媒溶剤は高価なためにこの方法では製造コ
ストが高くなる。一方溶融還元製鉄法はスラグの発生量
が多く、溶鉄1トン当り例えば300kgのスラグが副産物
として発生する。このスラグがセメント原料として使用
できると、副産物が有効利用できて好ましい。しかし従
来のMgO濃度の高いスラグは、MgO濃度が高過ぎるため、
セメント原料用に使用する事は困難で、スラグの利用価
値が低かった。
反応容器では、スラグのMgO濃度を上げると内張り耐火
物の溶損が軽減できる。このスラグのMgO濃度を上げる
ためには、MgO系媒溶剤を多量使用することとなるが、
しかしMgO系媒溶剤は高価なためにこの方法では製造コ
ストが高くなる。一方溶融還元製鉄法はスラグの発生量
が多く、溶鉄1トン当り例えば300kgのスラグが副産物
として発生する。このスラグがセメント原料として使用
できると、副産物が有効利用できて好ましい。しかし従
来のMgO濃度の高いスラグは、MgO濃度が高過ぎるため、
セメント原料用に使用する事は困難で、スラグの利用価
値が低かった。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、高価なMgO系媒溶剤を使用しないで、かつ
反応容器の内張り耐火物の溶損を軽減できる溶融還元製
鉄法であって、更に発生する副産物のスラグをセメント
原料として使用できる利用価値が高いスラグとする、溶
融還元製鉄法を提供するものである。
反応容器の内張り耐火物の溶損を軽減できる溶融還元製
鉄法であって、更に発生する副産物のスラグをセメント
原料として使用できる利用価値が高いスラグとする、溶
融還元製鉄法を提供するものである。
[課題を解決するための手段] 本発明は、酸素上吹き装置を備えた反応容器内の溶銑
および溶融スラグよりなる溶融物に、酸化鉄と炭材と媒
溶剤を加えて上吹き吹酸して溶銑を製造する溶融還元法
に関する。
および溶融スラグよりなる溶融物に、酸化鉄と炭材と媒
溶剤を加えて上吹き吹酸して溶銑を製造する溶融還元法
に関する。
第1図は本発明の装置の例の説明図である。反応容器1
は耐火物で内張りされた転炉状で、溶銑2および溶融ス
ラグ3を内蔵している。4および5は、酸素、攪拌用ガ
ス、粉末原料等を供給する横吹羽口および底吹羽口で、
必要によって設けられる。本明細書で反応容器とは、横
吹羽口や底吹羽口を有する反応容器や有しない反応容器
を総称する。この溶融還元法では溶銑2および溶融スラ
グ3よりなる溶融物に、酸化鉄と炭材と媒溶剤を加え
て、酸素上吹装置例えばランス6によって上吹き吹酸し
て、酸化鉄を鉄に還元して溶銑量を増加せしめ、所定の
溶銑量に達すると出湯および出滓する。溶銑は別に設け
た製鋼炉を用いて精錬し、スラグは冷却後破砕する。最
初の溶銑や溶融スラグは、前回の出湯・出滓に際して、
溶銑や溶融スラグの全量は出湯・出滓しないで、一部を
反応容器内に残留せしめることによって得られる。
は耐火物で内張りされた転炉状で、溶銑2および溶融ス
ラグ3を内蔵している。4および5は、酸素、攪拌用ガ
ス、粉末原料等を供給する横吹羽口および底吹羽口で、
必要によって設けられる。本明細書で反応容器とは、横
吹羽口や底吹羽口を有する反応容器や有しない反応容器
を総称する。この溶融還元法では溶銑2および溶融スラ
グ3よりなる溶融物に、酸化鉄と炭材と媒溶剤を加え
て、酸素上吹装置例えばランス6によって上吹き吹酸し
て、酸化鉄を鉄に還元して溶銑量を増加せしめ、所定の
溶銑量に達すると出湯および出滓する。溶銑は別に設け
た製鋼炉を用いて精錬し、スラグは冷却後破砕する。最
初の溶銑や溶融スラグは、前回の出湯・出滓に際して、
溶銑や溶融スラグの全量は出湯・出滓しないで、一部を
反応容器内に残留せしめることによって得られる。
この溶融還元製鉄法で、酸化鉄とは予備還元した、ある
いは予備還元していない、粉、粒、塊状の鉄鉱石や他の
酸化鉄である。また、炭材とは、粉、粒、塊状の石炭や
コークスや他の炭素系原料をいう。このような酸化鉄や
炭材は、その全量を反応容器1の上部から反応容器内の
溶融物に加えてもよいし、また粉状物は底吹き羽口5や
横吹き羽口4から併用して吹き込んでもよい。
いは予備還元していない、粉、粒、塊状の鉄鉱石や他の
酸化鉄である。また、炭材とは、粉、粒、塊状の石炭や
コークスや他の炭素系原料をいう。このような酸化鉄や
炭材は、その全量を反応容器1の上部から反応容器内の
溶融物に加えてもよいし、また粉状物は底吹き羽口5や
横吹き羽口4から併用して吹き込んでもよい。
本発明では反応容器1の内張りに、アルミナを主骨材
として、これに炭素を含有せしめたアルミナ・炭素系耐
火物(以下、単にアルミナ・炭素系耐火物という)を使
用する。またこの耐火物中には、金属Al,Ca,Si等の第三
成分を含有してもよい。
として、これに炭素を含有せしめたアルミナ・炭素系耐
火物(以下、単にアルミナ・炭素系耐火物という)を使
用する。またこの耐火物中には、金属Al,Ca,Si等の第三
成分を含有してもよい。
溶融還元製鉄法では、例えば鉄鉱石を石炭と反応させ
て、鉄鉱石を還元して溶銑とするが、この際鉄鉱石中の
脈石分や石炭のアッシュ分が溶融スラグとなる。この脈
石分やアッシュ分で形成されるスラグは、その組成が主
としてSiO2とAl2O3で酸性のスラグであり、且つこの溶
融スラグは、従来の反応容器の内張りに用いられていた
塩基性のMgO−炭素系あるいはマグクロ系の耐火物を溶
損させ易い。
て、鉄鉱石を還元して溶銑とするが、この際鉄鉱石中の
脈石分や石炭のアッシュ分が溶融スラグとなる。この脈
石分やアッシュ分で形成されるスラグは、その組成が主
としてSiO2とAl2O3で酸性のスラグであり、且つこの溶
融スラグは、従来の反応容器の内張りに用いられていた
塩基性のMgO−炭素系あるいはマグクロ系の耐火物を溶
損させ易い。
この溶融スラグにMgO系媒溶剤をMgO濃度が10%以上にな
るように添加すると、この溶損は軽減できるが、しかし
MgOが10%以上の溶融還元製鉄法のスラグは、MgOの含有
量が大き過ぎてセメント原料として使用できない。
るように添加すると、この溶損は軽減できるが、しかし
MgOが10%以上の溶融還元製鉄法のスラグは、MgOの含有
量が大き過ぎてセメント原料として使用できない。
本発明者等は、この反応容器の内張りにアルミナ・炭素
系耐火物を用いたが、アルミナ・炭素系耐火物は中性の
耐火物であるためMgO−炭素系やマグクロ系の耐火物に
比べて、脈石分やアッシュ分よりなる溶融スラグに溶損
され難く、またMgO系の媒溶材の添加を要しないことを
知得した。
系耐火物を用いたが、アルミナ・炭素系耐火物は中性の
耐火物であるためMgO−炭素系やマグクロ系の耐火物に
比べて、脈石分やアッシュ分よりなる溶融スラグに溶損
され難く、またMgO系の媒溶材の添加を要しないことを
知得した。
本発明では、これ等の知見に基づき、反応容器の内張り
に、特に溶融スラグによる溶損が大きい部分の内張り
に、アルミナ・炭素系耐火物を使用する。しかし例えば
反応容器の底部や上部は、溶融スラグと接触する機会は
少なく、溶融スラグによる溶損も少ない。従って本発明
は、溶融スラグとの接触する機会が少ないこれ等の部分
の内張り耐火物として、従来のMgO−炭素系やマグクロ
系の耐火物を用いる事を妨げるものではない。
に、特に溶融スラグによる溶損が大きい部分の内張り
に、アルミナ・炭素系耐火物を使用する。しかし例えば
反応容器の底部や上部は、溶融スラグと接触する機会は
少なく、溶融スラグによる溶損も少ない。従って本発明
は、溶融スラグとの接触する機会が少ないこれ等の部分
の内張り耐火物として、従来のMgO−炭素系やマグクロ
系の耐火物を用いる事を妨げるものではない。
本発明では、溶融スラグ中のMgOの濃度を7重量%以下
に制御する。本発明では溶融還元製鉄法で発生したスラ
グをセメント原料に予定している。スラグ中ののMgOの
含有量が7%以下のスラグは、セメント原料として用い
る事ができる。本発明で反応容器の内張りを全てアルミ
ナ−炭素系耐火物とすると、スラグのMgO含有量は容易
に7重量%以下となるが、先に述べた如く溶融スラグと
接触する間が長い部分の内張りのみをアルミナ・炭素系
耐火物とする際は、張り分け面積等を考慮して、スラグ
中のMgO含有量が7%以下となるようにする。
に制御する。本発明では溶融還元製鉄法で発生したスラ
グをセメント原料に予定している。スラグ中ののMgOの
含有量が7%以下のスラグは、セメント原料として用い
る事ができる。本発明で反応容器の内張りを全てアルミ
ナ−炭素系耐火物とすると、スラグのMgO含有量は容易
に7重量%以下となるが、先に述べた如く溶融スラグと
接触する間が長い部分の内張りのみをアルミナ・炭素系
耐火物とする際は、張り分け面積等を考慮して、スラグ
中のMgO含有量が7%以下となるようにする。
本発明のアルミナ−炭素系耐火物で、Al2O3を70重量%
以上含有し、炭素を5〜30重量%含有するアルミナ・炭
素系耐火物は、後で述べる如く、熱衝撃性に強くかつ溶
融スラグによる溶損にも強い。
以上含有し、炭素を5〜30重量%含有するアルミナ・炭
素系耐火物は、後で述べる如く、熱衝撃性に強くかつ溶
融スラグによる溶損にも強い。
[作用] 第1表に、各種耐火物の溶融還元炉の反応容器の内張
り使用した際の適性を比較して示した。
り使用した際の適性を比較して示した。
溶融スラグは、Al2O3:20%,SiO2:30%,MgO:5%,CaO:40
%,…,の組成で1450℃〜1500℃ の範囲のものである。
%,…,の組成で1450℃〜1500℃ の範囲のものである。
第1表で溶損性は操業後、溶損量を実測し、溶損量(m
m)/操業時間(min)で示した。
m)/操業時間(min)で示した。
耐スポール性はオフラインで、試験材を5回加熱急冷を
繰り返し、弾性率の低下率(%)で示した。第1表に示
す如く、本発明のアルミナ−炭素系耐火物を用いると、
比較例よりも大幅に溶損性が改善される。この理由につ
いて以下に考察する。脈石やアッシュの組成が主としSi
O2とAl2O3であるため溶融スラグの組成もSiO2やAl2O3を
多量含有する。この溶融スラグは、比較例ではMgO−炭
素系やマグクロ系耐火物中のMgOと結合して、溶融スラ
グと接触した耐火物の表面を低融点化させ易いために耐
火物を溶損させ易い。しかしこの溶融スラグはアルミナ
−炭素系耐火物と接触しても耐火物の表面を低融点とさ
せ難いために、本発明では耐火物の溶損が少なくなると
想考される。
繰り返し、弾性率の低下率(%)で示した。第1表に示
す如く、本発明のアルミナ−炭素系耐火物を用いると、
比較例よりも大幅に溶損性が改善される。この理由につ
いて以下に考察する。脈石やアッシュの組成が主としSi
O2とAl2O3であるため溶融スラグの組成もSiO2やAl2O3を
多量含有する。この溶融スラグは、比較例ではMgO−炭
素系やマグクロ系耐火物中のMgOと結合して、溶融スラ
グと接触した耐火物の表面を低融点化させ易いために耐
火物を溶損させ易い。しかしこの溶融スラグはアルミナ
−炭素系耐火物と接触しても耐火物の表面を低融点とさ
せ難いために、本発明では耐火物の溶損が少なくなると
想考される。
尚本発明で、第1表のアルミナ・炭素系Cは、Al2O3を7
0%以上、炭素を5〜30%の範囲に含有し、溶損性も耐
スポール性もよいが、アルミナ・炭素系AはAl2O3が70
%以下であるため、アルミナ炭素系Cに比べて溶損量が
大きく、又アルミナ炭素系Bは炭素の含有量が2%で低
過ぎるために、アルミア炭素系Cに比べて熱衝撃性が不
足している。
0%以上、炭素を5〜30%の範囲に含有し、溶損性も耐
スポール性もよいが、アルミナ・炭素系AはAl2O3が70
%以下であるため、アルミナ炭素系Cに比べて溶損量が
大きく、又アルミナ炭素系Bは炭素の含有量が2%で低
過ぎるために、アルミア炭素系Cに比べて熱衝撃性が不
足している。
[実施例] 反応容器の内張り全体を、アルミナ−炭素系の耐火物
とした100トン/チャージ規模の上底吹転炉に、溶銑30
トン、溶融スラグ15トン(MgO:5%,Al2O3:14%,SiO2:
35%)を装入した後、鉄鉱石(MBR)と石炭(オプチマ
ム)と石灰石を連続投入しながら溶融還元を行った。尚
アルミナ・炭素系の耐火物はAl2O3:85%,C:15%のもの
を使用した。操業温度は1450℃とし、1時間毎に生成溶
銑と溶融スラグを搬出し、合計10時間の半連続操業を行
って、合計400トンの溶銑を製造した。
とした100トン/チャージ規模の上底吹転炉に、溶銑30
トン、溶融スラグ15トン(MgO:5%,Al2O3:14%,SiO2:
35%)を装入した後、鉄鉱石(MBR)と石炭(オプチマ
ム)と石灰石を連続投入しながら溶融還元を行った。尚
アルミナ・炭素系の耐火物はAl2O3:85%,C:15%のもの
を使用した。操業温度は1450℃とし、1時間毎に生成溶
銑と溶融スラグを搬出し、合計10時間の半連続操業を行
って、合計400トンの溶銑を製造した。
この際の耐火物の溶損量は0.01mm/分以下であり、従来
のMgO−Cの耐火物を使用していた際の溶損量0.05mm/分
に比べて溶損量は少なく、また目地溶損も認められなか
った。
のMgO−Cの耐火物を使用していた際の溶損量0.05mm/分
に比べて溶損量は少なく、また目地溶損も認められなか
った。
生成スラグの組成は、CaO/SiO2=1.3,Al2O3:20%,MgO:3
%で、セメント原料に適したスラグであった。
%で、セメント原料に適したスラグであった。
[発明の効果] 以上述べた如く、溶融還元製鉄法は、酸化鉄を還元し
て溶銑とするプロセスで多量のSiO2,Al2O3系スラグを
発生するプロセスである。従って低温で溶銑を脱珪や脱
りん処理する溶銑予備処理法や、溶銑を酸化させる製鋼
用転炉法とは、そのプロセスや生成するスラグの量やス
ラグの組成が大幅に異なる。
て溶銑とするプロセスで多量のSiO2,Al2O3系スラグを
発生するプロセスである。従って低温で溶銑を脱珪や脱
りん処理する溶銑予備処理法や、溶銑を酸化させる製鋼
用転炉法とは、そのプロセスや生成するスラグの量やス
ラグの組成が大幅に異なる。
従来の溶融還元炉は製鋼用転炉と同様のMgO系耐火物で
内張りされていた。MgO系耐火物は、脱珪、脱硫、脱り
ん等に好都合で製鋼用転炉の内張り材としては好ましい
が、溶融還元炉では多量の酸性のSiO2,Al2O3系スラグ
が発生するため、MgO系耐火物で内張りした反応容器で
は、耐火物の溶損が大きく、媒溶剤のコストが高く、又
生成スラグは、MgOの濃度が高いためにセメント原料に
使用できない等の問題点があった。
内張りされていた。MgO系耐火物は、脱珪、脱硫、脱り
ん等に好都合で製鋼用転炉の内張り材としては好ましい
が、溶融還元炉では多量の酸性のSiO2,Al2O3系スラグ
が発生するため、MgO系耐火物で内張りした反応容器で
は、耐火物の溶損が大きく、媒溶剤のコストが高く、又
生成スラグは、MgOの濃度が高いためにセメント原料に
使用できない等の問題点があった。
本発明によると、高価なMgO系の媒溶剤を使用しない
で、反応容器の耐火物の溶損を軽減して、かつ発生する
スラグをセメント原料として使用できる、溶融還元製鉄
法が可能となる。
で、反応容器の耐火物の溶損を軽減して、かつ発生する
スラグをセメント原料として使用できる、溶融還元製鉄
法が可能となる。
尚本発明の溶融還元製鉄法で、その目的とする酸化鉄の
還元を、従来の溶融還元製鉄法と同様に高能率に行い得
る事は、いうまでもない。
還元を、従来の溶融還元製鉄法と同様に高能率に行い得
る事は、いうまでもない。
第1図は鉄浴式溶融還元装置の例を示す図である。 1:反応容器、2:溶銑、3:溶融スラグ、4:横吹羽口、5:底
吹羽口、6:ランス。
吹羽口、6:ランス。
Claims (2)
- 【請求項1】酸素上吹き装置を備えた反応容器内の溶銑
および溶融スラグよりなる溶融物に、酸化鉄と炭材と媒
溶剤を加え上吹き吹酸して溶銑を製造する溶融還元に際
して、反応容器の内張りに、アルミナを主骨材として、
これに炭素を含有せしめたアルミナ・炭素系耐火物を使
用し、スラグ中のMgO濃度を7重量%以下に制御するこ
とを特徴とする、溶融還元製鉄法。 - 【請求項2】アルミナ・炭素系耐火物が、Al2O3を70重
量%以上含有し炭素を5〜30重量%含有する、アルミナ
・炭素系耐火物である、請求項(1)に記載の溶融還元
製鉄法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29540588A JP2706112B2 (ja) | 1988-11-22 | 1988-11-22 | 溶融還元製鉄法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29540588A JP2706112B2 (ja) | 1988-11-22 | 1988-11-22 | 溶融還元製鉄法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02141509A JPH02141509A (ja) | 1990-05-30 |
JP2706112B2 true JP2706112B2 (ja) | 1998-01-28 |
Family
ID=17820183
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29540588A Expired - Fee Related JP2706112B2 (ja) | 1988-11-22 | 1988-11-22 | 溶融還元製鉄法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2706112B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101857910B (zh) * | 2010-06-11 | 2012-06-20 | 昆明理工大学 | 一种富氧顶吹熔融还原冶炼高钛铁矿的方法 |
-
1988
- 1988-11-22 JP JP29540588A patent/JP2706112B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02141509A (ja) | 1990-05-30 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |