JPH0564684B2 - - Google Patents
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- JPH0564684B2 JPH0564684B2 JP27187587A JP27187587A JPH0564684B2 JP H0564684 B2 JPH0564684 B2 JP H0564684B2 JP 27187587 A JP27187587 A JP 27187587A JP 27187587 A JP27187587 A JP 27187587A JP H0564684 B2 JPH0564684 B2 JP H0564684B2
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Landscapes
- Manufacture Of Iron (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
<産業上の利用分野>
この発明は、転炉型の回転炉を用いてクロム鉱
石あるいは鉄鉱石を溶融還元してフエロクロムや
銑鉄を製造する溶融還元炉にライニングを施こし
た溶融還元炉に関するものである。
石あるいは鉄鉱石を溶融還元してフエロクロムや
銑鉄を製造する溶融還元炉にライニングを施こし
た溶融還元炉に関するものである。
<従来の技術>
近年、溶融還元法によつてクロム鉱石や鉄鉱石
を転炉型回転炉によつて溶融還元する技術が開発
されている。その製造プロセスとしては例えば予
め種湯に装入した炉内に予熱したクロム鉱石、あ
るいは鉄鉱石を還元剤であるコークス、無煙炭、
造滓剤である石灰等と共に炉内に装入し、酸素を
吹込んで還元をおこなうものが一般に知られてい
る。
を転炉型回転炉によつて溶融還元する技術が開発
されている。その製造プロセスとしては例えば予
め種湯に装入した炉内に予熱したクロム鉱石、あ
るいは鉄鉱石を還元剤であるコークス、無煙炭、
造滓剤である石灰等と共に炉内に装入し、酸素を
吹込んで還元をおこなうものが一般に知られてい
る。
このプロセスは、既に周知の通り上底吹きによ
る転炉製鋼法がベースとなつており溶融還元炉の
内張り耐火物としては従来の転炉で使用実績の良
好なMgO−C、MgO−CaO−C、MgO−
MgCO3、CaCO3−C等の黒鉛結合の塩基性黒鉛
含有耐火物が多く使用されている。これらの耐火
物(煉瓦)は、広い範囲の塩基度を有するスラグ
に対する耐食性に優れ、特に耐熱衝撃性に優れ、
転炉では、高耐用を示している。しかし溶融還元
炉用の耐火物(煉瓦)としては適性充分なものと
は云い難い。
る転炉製鋼法がベースとなつており溶融還元炉の
内張り耐火物としては従来の転炉で使用実績の良
好なMgO−C、MgO−CaO−C、MgO−
MgCO3、CaCO3−C等の黒鉛結合の塩基性黒鉛
含有耐火物が多く使用されている。これらの耐火
物(煉瓦)は、広い範囲の塩基度を有するスラグ
に対する耐食性に優れ、特に耐熱衝撃性に優れ、
転炉では、高耐用を示している。しかし溶融還元
炉用の耐火物(煉瓦)としては適性充分なものと
は云い難い。
<発明が解決しようとする問題点>
前述した通り、黒鉛結合黒鉛含有耐火物は、転
炉において、格段に優れた特性を発揮するものの
溶融還元炉では、次の問題がある。溶融還元法に
おける還元プロセスは次の通りである。クロム鉱
石の還元について詳述すると還元反応の主体は、
クロム鉱石とコークス、無煙炭、造滓剤の混合層
は、上吹き酸素によるコークス、無煙炭の燃焼熱
によつて予熱溶融し、溶融クロム鉱石はさらに混
合層中のコークスによつてCr2O3+3C→3〔Cr〕+
3CO反応によつて還元が進行する。発生COガス
は上吹き酸素との反応によつて、2CO+O2→
2CO2の発熱反応が炉口部で発生する。したがつ
て、炉口部では高温かつ酸化雰囲気となる。
炉において、格段に優れた特性を発揮するものの
溶融還元炉では、次の問題がある。溶融還元法に
おける還元プロセスは次の通りである。クロム鉱
石の還元について詳述すると還元反応の主体は、
クロム鉱石とコークス、無煙炭、造滓剤の混合層
は、上吹き酸素によるコークス、無煙炭の燃焼熱
によつて予熱溶融し、溶融クロム鉱石はさらに混
合層中のコークスによつてCr2O3+3C→3〔Cr〕+
3CO反応によつて還元が進行する。発生COガス
は上吹き酸素との反応によつて、2CO+O2→
2CO2の発熱反応が炉口部で発生する。したがつ
て、炉口部では高温かつ酸化雰囲気となる。
このような溶融還元法における雰囲気はスラグ
浴下部では、還元雰囲気であり、スラグ浴より上
部は高温酸化雰囲気となる。
浴下部では、還元雰囲気であり、スラグ浴より上
部は高温酸化雰囲気となる。
この条件下で従来の黒鉛結合黒鉛含有塩基性耐
火物を内張りした場合、スラグ浴から下の溶融金
属浴部は底吹き酸素ガスによる強撹拌によつても
耐用性を示し、スラグ浴部でも塩基度1.0−2.0の
スラグに対して高耐用を示した。
火物を内張りした場合、スラグ浴から下の溶融金
属浴部は底吹き酸素ガスによる強撹拌によつても
耐用性を示し、スラグ浴部でも塩基度1.0−2.0の
スラグに対して高耐用を示した。
一方、スラグ浴上部ではCO2の多い高温酸化雰
囲気となり、黒鉛とMgOの反応によつてMgO粒
が損傷されるばかりでなく、黒鉛が優先的に酸化
され著しい強度の低下をもたらし著しく損耗速度
が大きくなる。
囲気となり、黒鉛とMgOの反応によつてMgO粒
が損傷されるばかりでなく、黒鉛が優先的に酸化
され著しい強度の低下をもたらし著しく損耗速度
が大きくなる。
この対策としてMg、Al、Ca、Si等の金属を添
加し、耐酸化性を向上させた黒鉛結合黒鉛含有塩
基性煉瓦、たとえばMgO=75%、C=20%、
Mg、Al=5%等の煉瓦を内張りすることも試み
られ、ある程度の耐用向上が図られたが、基本的
に改善には致らなかつた。本発明はフエロクロ
ム、銑鉄の溶融還元に適性の高いライニング構造
を有する溶融還元炉を提供するためになされたも
のである。
加し、耐酸化性を向上させた黒鉛結合黒鉛含有塩
基性煉瓦、たとえばMgO=75%、C=20%、
Mg、Al=5%等の煉瓦を内張りすることも試み
られ、ある程度の耐用向上が図られたが、基本的
に改善には致らなかつた。本発明はフエロクロ
ム、銑鉄の溶融還元に適性の高いライニング構造
を有する溶融還元炉を提供するためになされたも
のである。
<問題点を解決するための手段>
本発明は炉内へクロム鉱石あるいは鉄鉱石を還
元剤および造滓剤と共に供給し、この炉内に酸素
を吹込むことによつてクロム鉱石あるいは鉄鉱石
を溶融還元し、フエロクロムや銑鉄を製造する溶
融還元炉において、作業状態でスラグ浴面下に位
置する炉壁部の内張りをカーボンボンドの黒鉛含
有塩基性煉瓦で構成し、操業状態でスラグ浴面よ
り上部に位置する炉壁部の内張りをセラミツクボ
ンドの塩基性煉瓦等の酸化物系塩基性煉瓦で構成
したことを特徴とする溶融還元炉である。
元剤および造滓剤と共に供給し、この炉内に酸素
を吹込むことによつてクロム鉱石あるいは鉄鉱石
を溶融還元し、フエロクロムや銑鉄を製造する溶
融還元炉において、作業状態でスラグ浴面下に位
置する炉壁部の内張りをカーボンボンドの黒鉛含
有塩基性煉瓦で構成し、操業状態でスラグ浴面よ
り上部に位置する炉壁部の内張りをセラミツクボ
ンドの塩基性煉瓦等の酸化物系塩基性煉瓦で構成
したことを特徴とする溶融還元炉である。
<作用>
スラグ浴面より上部の高温酸化雰囲気炉用耐火
物として発明者らは、炉内条件の解明及び実験室
における再現実験をおこなつた結果、従来の黒鉛
結合からセラミツク結合の耐火物が高耐用を示す
ことを確認した。具体的には、MgO−Cr2O3、
MgO−MgO・Al2O3等のダイレクトボンドのセ
ラミツク結合を形成する塩基性耐火物を高耐用を
示した。溶融還元炉における炉口部は溶融スラグ
や溶融金属に浸されることはなく、スプラツシユ
等が煉瓦表面に付着するのみで、煉瓦内の気孔を
通つてスラグあるいは溶融金属が浸透した緻密な
変質層を形成することなく、セラミツク結合塩基
性耐火物の欠点である構造スポールの発生はな
い。一方、熱衝撃による損傷に対しては処理〜処
理間の温度変動を極力小さくするために、保熱の
強化等によつて対処可能であり、黒鉛結合煉瓦で
発生した黒鉛の酸化による組織劣化はなくスラグ
浴上部で高耐用を示す。
物として発明者らは、炉内条件の解明及び実験室
における再現実験をおこなつた結果、従来の黒鉛
結合からセラミツク結合の耐火物が高耐用を示す
ことを確認した。具体的には、MgO−Cr2O3、
MgO−MgO・Al2O3等のダイレクトボンドのセ
ラミツク結合を形成する塩基性耐火物を高耐用を
示した。溶融還元炉における炉口部は溶融スラグ
や溶融金属に浸されることはなく、スプラツシユ
等が煉瓦表面に付着するのみで、煉瓦内の気孔を
通つてスラグあるいは溶融金属が浸透した緻密な
変質層を形成することなく、セラミツク結合塩基
性耐火物の欠点である構造スポールの発生はな
い。一方、熱衝撃による損傷に対しては処理〜処
理間の温度変動を極力小さくするために、保熱の
強化等によつて対処可能であり、黒鉛結合煉瓦で
発生した黒鉛の酸化による組織劣化はなくスラグ
浴上部で高耐用を示す。
なお、スラグ浴面より下部の炉壁内張りは従来
転炉で使用されていたMgO−C系の煉瓦でも適
性は充分であることが確認できた。それ故、本発
明の溶融還元炉においてスラグ浴面より下部の内
張りを構成する煉瓦とスラグ浴面より上部の内張
りを構成する煉瓦を異る性質の煉瓦としてそれぞ
れの煉瓦適性を充分に生かしたものである。
転炉で使用されていたMgO−C系の煉瓦でも適
性は充分であることが確認できた。それ故、本発
明の溶融還元炉においてスラグ浴面より下部の内
張りを構成する煉瓦とスラグ浴面より上部の内張
りを構成する煉瓦を異る性質の煉瓦としてそれぞ
れの煉瓦適性を充分に生かしたものである。
<実施例>
以下に本発明の実施例を第1図に基づいて説明
する。
する。
この実施例における溶融還元炉は60ton/chの
炉容を有する転炉型クロム還元炉である。第1図
おいて1は溶融還元炉で、炉内は溶融金属浴M
と、クロム鉱石、コークス、スラグ混合浴域Sさ
らに上部の雰囲気域Bに大別される。この上部の
雰囲気域の炉壁部の内張りにセラミツク結合塩基
性耐火物であるMgO−Cr2O3のダイレクトボンド
煉瓦1をライニングし、その他は従来と同様に
MgO−C煉瓦をライニングした。なお図中Lは
上吹ランスNは底吹ノズルである。それぞれの煉
瓦の組成特性を表−1に示す。特徴的なことは
MgO−C2O3煉瓦はMgO−C煉瓦に比し耐食性は
同等であるが酸化雰囲気下で組織劣化がないこと
である。
炉容を有する転炉型クロム還元炉である。第1図
おいて1は溶融還元炉で、炉内は溶融金属浴M
と、クロム鉱石、コークス、スラグ混合浴域Sさ
らに上部の雰囲気域Bに大別される。この上部の
雰囲気域の炉壁部の内張りにセラミツク結合塩基
性耐火物であるMgO−Cr2O3のダイレクトボンド
煉瓦1をライニングし、その他は従来と同様に
MgO−C煉瓦をライニングした。なお図中Lは
上吹ランスNは底吹ノズルである。それぞれの煉
瓦の組成特性を表−1に示す。特徴的なことは
MgO−C2O3煉瓦はMgO−C煉瓦に比し耐食性は
同等であるが酸化雰囲気下で組織劣化がないこと
である。
約1.5時間要して、溶融還元反応が完了した時
溶損速度を従来のライニング構造と比較して、表
−2に示す。従来に比較して溶損速度が1/5に低
減出来、従来、炉口部が損摩で炉止めしていた
が、均一な溶損プロフイールを得ることが可能と
なり、ライニング寿命の向上、炉材原単位、炉材
原単価の大幅の低減を達成することが出来た。表
−1及び表−2は別紙の通り。
溶損速度を従来のライニング構造と比較して、表
−2に示す。従来に比較して溶損速度が1/5に低
減出来、従来、炉口部が損摩で炉止めしていた
が、均一な溶損プロフイールを得ることが可能と
なり、ライニング寿命の向上、炉材原単位、炉材
原単価の大幅の低減を達成することが出来た。表
−1及び表−2は別紙の通り。
操業時の炉口部の雰囲気条件は1750℃でCO2/
CO2+CO=50〜60の高温酸化雰囲気となつてお
り、第2図に示すように従来のMgO−C煉瓦で
は稼動面側で黒鉛の酸化によるぜい弱組織が形成
されており、又、MgO粒も周囲の黒鉛に還元さ
れ損傷している。一方本発明のMgO−C2O3ダイ
レクトボンド煉瓦では、スラグ浸透によるれんが
組織の緻密化による亀裂発生熱衝撃による亀裂発
生もなく健全な組織を維持している。
CO2+CO=50〜60の高温酸化雰囲気となつてお
り、第2図に示すように従来のMgO−C煉瓦で
は稼動面側で黒鉛の酸化によるぜい弱組織が形成
されており、又、MgO粒も周囲の黒鉛に還元さ
れ損傷している。一方本発明のMgO−C2O3ダイ
レクトボンド煉瓦では、スラグ浸透によるれんが
組織の緻密化による亀裂発生熱衝撃による亀裂発
生もなく健全な組織を維持している。
本発明のライニングでは、従来のMgO−C全
張り時に比べて、処理〜処理間の炉口部からの放
熱による内張り煉瓦の急冷に伴うスポールを防止
するために保熱強化して操業することは勿論であ
る。
張り時に比べて、処理〜処理間の炉口部からの放
熱による内張り煉瓦の急冷に伴うスポールを防止
するために保熱強化して操業することは勿論であ
る。
<発明の効果>
本発明の溶融還元炉においては内張りライニン
グ構造を上部の高温酸化雰囲気炉に、セラミツク
結合塩基性耐火物を内張りしそれ以外の部分に黒
鉛結合黒鉛含有塩基性耐火物を内張りすることに
よつて、炉全体の溶損速度が均一となり、大幅な
炉寿命延長、炉材コストを低減が図られる。
グ構造を上部の高温酸化雰囲気炉に、セラミツク
結合塩基性耐火物を内張りしそれ以外の部分に黒
鉛結合黒鉛含有塩基性耐火物を内張りすることに
よつて、炉全体の溶損速度が均一となり、大幅な
炉寿命延長、炉材コストを低減が図られる。
第1図は本発明の溶融還元炉の一実施例を示す
縦断面説明図、第2図Aは本発明のスラグ浴上部
における煉瓦組織図、第2図Bは従来のスラグ浴
上部における煉瓦組織図である。 1はセラミツク結合塩基性耐火物、2は黒鉛ボ
ンド黒鉛含有塩基性耐火物、Bは雰囲気域、Lは
上吹ランス、Mは溶融金属浴、Nは底吹ノズル、
Sはクロム鉱石、コークス、スラグ等のスラグ
浴。
縦断面説明図、第2図Aは本発明のスラグ浴上部
における煉瓦組織図、第2図Bは従来のスラグ浴
上部における煉瓦組織図である。 1はセラミツク結合塩基性耐火物、2は黒鉛ボ
ンド黒鉛含有塩基性耐火物、Bは雰囲気域、Lは
上吹ランス、Mは溶融金属浴、Nは底吹ノズル、
Sはクロム鉱石、コークス、スラグ等のスラグ
浴。
【表】
【表】
Claims (1)
- 1 炉内ヘクロム鉱石あるいは鉄鉱石を還元剤お
よび造滓剤と共に供給し、この炉内に酸素を吹込
むことによつてクロム鉱石あるいは鉄鉱石を溶融
還元してフエロクロムや銑鉄を製造する溶融還元
炉において、操業状態でスラグ浴面下に位置する
炉壁部内張りをカーボンボンドの黒鉛含有塩基性
煉瓦で構成し操業状態でスラグ浴面より上部に位
置する炉壁内張りをセラミツクボンドの塩基性煉
瓦等の酸化物系塩基性煉瓦で構成したことを特徴
とする溶融還元炉。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27187587A JPH01116016A (ja) | 1987-10-29 | 1987-10-29 | 溶融還元炉 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27187587A JPH01116016A (ja) | 1987-10-29 | 1987-10-29 | 溶融還元炉 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01116016A JPH01116016A (ja) | 1989-05-09 |
JPH0564684B2 true JPH0564684B2 (ja) | 1993-09-16 |
Family
ID=17506117
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27187587A Granted JPH01116016A (ja) | 1987-10-29 | 1987-10-29 | 溶融還元炉 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH01116016A (ja) |
-
1987
- 1987-10-29 JP JP27187587A patent/JPH01116016A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01116016A (ja) | 1989-05-09 |
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