JP4422318B2 - 耐火物溶損の少ない溶銑脱燐方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は溶銑脱燐処理において、耐火物溶損を抑制しつつ、蛍石に代表されるハロゲン化物を用いること無く効率的に脱燐精錬を実施する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
溶銑を生石灰と酸化剤を用いて脱燐する方法は広く用いられている。特に上底吹き機能を有した精錬炉を用いた方法としては、特開昭58-16007号公報に開示されているが、塩基度が2以上で酸化鉄が15%という高融点スラグを生成するため、滓化を促進するため蛍石を多量に使用している。また、特開昭63-93813号公報に開示されている2基の転炉形式の炉を用いた方法においても、その「脱燐炉で使用される精錬剤としては上記転炉滓と生石灰以外に酸化鉄及び蛍石を基本の副成分として配合するのが良い」とされており実施例でも蛍石を使用している。これらの場合、蛍石は耐火物に大きな悪影響を与えるという問題がある。
【0003】
従来から、蛍石のようなハロゲン化物を用いずに溶銑脱燐の反応効率を向上させる試みはなされている。
例えば、特開平2-11712号公報では、酸化鉄、CaOもSiO2を混合して溶融あるいは焼結した脱燐剤が開示されている。特開昭56-93806号公報では、塩基度(CaO/SiO2)を1.8〜2.3となるように配合し2CaO・SiO2になる粉末原料を焼結した脱燐剤が開示されている。これらの場合には、溶融又は焼結に要する費用が高いため実用化には至っていない。
【0004】
特開平7-70626号公報には、スラグ塩基度を0.6〜2.5、T・Feを10〜30重量%、温度を1200〜1450℃にする方法が開示されており、実施例にも蛍石を使用したという記載は無いものの、耐火物溶損については何ら開示されていない。一般には低塩基度で高(T・Fe)のスラグは、融点は低下するため滓化のための蛍石は必要ないものの、MgOの溶解度が大きいため激しい溶損が生じるとともに、適正にスラグ組成を選択しない限り低塩基度化で脱燐能が低下する。
【0005】
特開平8-157921号公報には、転炉滓と酸化鉄を主成分とする転炉での溶銑脱燐において、塩基度=1.2〜2.0、Al2O3=2〜16%、(T・Fe)=7〜30%にする方法が開示されている。この場合、スラグ中(%F)と耐火物溶損指数の関係は記載されているが、Al2O3の影響についての記載はない。一般に、Al2O3を多量に添加する場合にはスラグのMgO溶解度が増加し、蛍石を使った場合以上に耐火物溶損を引き起こす問題がある。実施例には(T・Fe)が20%以上の結果しか示されてなく、また、耐火物溶損状況に関する記載もないが、一般的に、このような高濃度の(T・Fe)の場合、耐火物溶損は極めて激しい。実施例の記載に基づき、CaOのマスバランスからスラグ重量を計算し、次に装入物中のMgO重量からスラグ中の(MgO)濃度を計算すると3〜6%でしかないが、スラグの(T・Fe)が極めて高く、スラグのMgO飽和溶解度も大きいため、耐火物溶損が極めて大きいという問題がある。さらに、(T・Fe)が20%未満の条件については、僅かに7%の例が記載されているに過ぎないが、この場合にはAl2O3が10.2%と多量に含まれているため、耐火物溶損が大きい条件にある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、特開昭58-16007号公報や特開昭63-93813号公報に開示された技術における蛍石使用による耐火物溶損という問題、特開平2-11712号公報や特開昭56-93806号公報で開示された方法では、溶融又は焼結に要する費用が高いという問題、特開平7-70626号公報に開示された、転炉での溶銑脱燐におけるスラグ組成を制御する方法には耐火物溶損に関する記載が無く、一般には低塩基度で高(T・Fe)のスラグは融点は低下するため滓化のための蛍石は必要ないものの、MgOの溶解度が大きいため激しい溶損が生じるとともに、適正にスラグ組成を選択しない限り低塩基度化で脱燐能が低下するという問題、特開平8-157921号公報に開示された方法では、耐火物溶損が激しい(T・Fe)が20%以上の実施例と、また(T・Fe)が7%と低い場合でもAl2O3が10.2%と多量に含まれているため耐火物溶損が大きい条件での実施例しか記載されていないため、耐火物溶損と脱燐効率の双方を満たす条件については、何らの推定もできないという問題を解決し、耐火物溶損を抑制しつつ蛍石に代表されるハロゲン化物を用いることなく効率的に脱燐精錬を可能とする方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨は以下の各方法にある。
(1) 上底吹き機能を有しMgOを主成分とする耐火物を内張りした精錬炉を用いて、石灰と酸素および/または酸化鉄による溶銑脱燐処理を行うに際し、スラグ塩基度を0.8〜1.8、スラグ中T・Feを質量パーセントで8〜19%、スラグ中MgOを0.3〜6%、スラグ中のAl 2 O 3 を2%未満となるよう調整することを特徴とする耐火物溶損の少ない溶銑脱燐方法。
(2) (1)において、MgO源として脱炭スラグ、脱燐スラグ、MgO含有煉瓦屑を用いることを特徴とする耐火物溶損の少ない溶銑脱燐方法。
(3) (2)において、MgO源として用いる脱炭スラグ、脱燐スラグを、前チャージ精錬後、炉内に一部または全部残留させたままで用いることを特徴とする耐火物溶損の少ない溶銑脱燐方法。
ここにおいてスラグ成分は少なくとも脱燐処理終了時におけるスラグ成分である。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明は、溶銑脱燐処理において、低塩基度高(T・Fe)スラグを用いて脱燐能を高く保った条件で耐火物からのMgO溶損を抑制するスラグ組成を見出したことに基づく。
【0009】
溶銑脱燐における蛍石の効果は、スラグ融点の低下と燐酸活量の低下の2つと考えられている。したがって、蛍石を使用しないで溶銑脱燐を行うための基本は、スラグ融点を低下させるために低塩基度化し、そのことによる燐酸活量の増加を補うために(T・Fe)を高くして酸化力を増加させることにある。
つまり、脱燐における燐分配(L=(%P)/[%P])は(1)式で表される。
L=(%P)/[%P]=K×aO 2.5/γPO2.5 ・・・… (1)
ここで、[%P]は溶銑中の燐濃度、(%P)はスラグ中の燐濃度で、いずれも質量パーセントを示す。γPO2.5はスラグ中(PO2.5)の活量係数、Kは平衡定数、aOは酸素活量である。低塩基度化によりγPO2.5が増加する弊害を(T・Fe)の増加によるaOの増加で補うことになる。
【0010】
しかし、一般には低塩基度高(T・Fe)スラグはMgOの溶解度が大きいため、耐火物溶損を増加させるので、予めスラグ中に適正濃度のMgOを添加する必要がある。
【0011】
本発明者らによる詳細な実験により、これらを満たすスラグ条件として、塩基度を0.8〜1.8、(T・Fe)を8〜19%、(MgO)を0.3〜6%とすることを見出した。
【0012】
脱燐のための適正条件を見出すためにMgO−C煉瓦を内張りした100kg規模の上底吹き転炉試験を実施した。ここで、試験前溶銑はC:4.15〜4.31%、Si:0.36〜0.43%、P:0.102〜0.110%とし、温度を1330〜1420℃で保持しつつ、生石灰、鉄鉱石と、試験によってはMgO-C煉瓦屑を添加するとともに酸素を上吹きしたが、蛍石は一切添加しなかった。試験時間は8分とした。図1は(T・Fe)が8〜19%の場合の塩基度と脱燐効率(K)との関係を、図2は(T・Fe)が8〜19%の場合の塩基度と耐火物溶損速度との関係を示したものである。ここで、脱燐効率(K)は(2)式で示し、耐火物溶損速度は処理前後のスラグ部分に接触した耐火物断面積を測定した結果である。また、塩基度は処理後スラグの(%CaO)/(SiO2)で定義した。
K=ln(処理前[%P]/処理後[%P])/生石灰原単位 ・・・… (2)
【0013】
これより、塩基度が0.8よりも低い場合には燐酸活量の上昇が大きすぎるため(T・Fe)を高くしても脱燐効率が低下するとともに、激しく耐火物が溶損し、逆に、塩基度が1.8よりも高い場合にはスラグの融点が高くなりすぎるためスラグの流動性が悪化し脱燐効率が低下することがわかる。
【0014】
図3は塩基度が0.8〜1.8%の場合の(T・Fe)と脱燐効率(K)の関係を、図4は塩基度が0.8〜1.8%の場合の(T・Fe)と耐火物溶損速度との関係を示したものである。これより、(T・Fe)が8%よりも低い場合はスラグの融点が高くなることと酸素活量が低下するため脱燐効率が大幅に低下し、逆に19%よりも高い場合には耐火物溶損速度が大きくなることがわかる。また、19%以上では激しいスラグフォーミングが生じた。
【0015】
図5は塩基度が0.8〜1.8、(T・Fe)が8〜19%とした場合における、(MgO)濃度と耐火物溶損速度の関係を示したものであるが、(MgO)が0.3〜6%とすることで耐火物溶損が抑制されていることがわかる。(MgO)が6%よりも高い場合には、耐火物溶損は少ないもののスラグ融点が上昇し流動性が低下するため脱燐効率が低下する。一方、(MgO)が0.3%よりも少ない場合には耐火物溶損が大きくなる。溶銑脱燐温度であっても、状態図から推定される(MgO)溶解度は大きいが、実際にはこのような低濃度の(MgO)であっても耐火物溶損に有効に作用していることがわかる。溶銑脱燐の場合、脱燐操業温度とスラグ融点の差が小さいため耐火物へのスラグ付着性が良く、実際の耐火物溶損は、耐火物と溶融スラグの直接的な反応では無く、耐火物表面での付着スラグ層を介した反応となる。耐火物表面にスラグが付着した場合、操業中も耐火物表面と接している部分の温度が操業温度よりもさらに低い上に、(T・Fe)の一部は耐火物中のCと反応し還元されて(T・Fe)が低下するため、(MgO)の飽和溶解度は非常に小さくなる。従って、このような条件下での付着スラグ中の(MgO)活量さえ高められれば耐火物からの(MgO)の溶解は抑制できることになり、これが、低濃度の(MgO)でも耐火物溶損に有効に作用する理由である。ただし、(T・Fe)が19%よりも高い場合には、スラグ融点が下がりすぎるため耐火物表面での付着スラグ層を介した反応とはならず、耐火物と溶融スラグの直接的な反応となるため溶損が防止できない。
【0016】
請求項2は、さらに適正な条件を規定したもので、スラグ中の(Al2O3)を2%未満とすることにある。この理由は、(Al2O3)はスラグを低融点化するだけでなく、スラグ中の(MgO)の溶解度を非常に大きくするためであり、図6のように、(Al2O3)を2%未満とすると耐火物溶損が大幅に抑制される。ここで下限は特に規定せずゼロであっても問題は無い。
【0017】
請求項3は、(MgO)源を規定したものであり、脱炭スラグ、脱燐スラグ、MgO含有煉瓦屑を用いるとしている。一般に(MgO)源として転炉脱炭精錬の場合は、塊状のドロマイトが用いられるが、溶銑脱燐の場合には温度が低いためドロマイト中のCaO分のスラグへの溶解が遅く、それに起因して(MgO)分のスラグへの溶解速度も遅い。このような場合には、スラグへドロマイトから(MgO)が溶解するよりも先に耐火物から(MgO)が溶出するため、十分な抑制効果が得られにくい。これに対して、脱炭スラグ、脱燐スラグは一度溶融されているため溶解速度が速く、また、MgO含有煉瓦屑はCaO分のスラグへの溶解に律速されないため溶解が速い。
【0018】
請求項4は、さらに(MgO)の溶解速度を速めるための規定であり、(MgO)源として用いる脱炭スラグ、脱燐スラグを、前チャージ精錬後、炉内に一部または全部残留させたままで用いることにある。一旦、スラグが固化すると凝固過程で、例えばCaO(融点:2612℃)や2CaO・SiO2(融点:2130℃)といった高融点相が析出し、再溶解時の溶解速度が低下するが、このように高温のままで再溶解させることにより、高融点相が析出することなく再び溶解できるため、非常に速い溶解速度となる。
【0019】
尚、精錬炉として上底吹き機能を有することを条件とした理由は、スラグ中に懸濁する粒鉄を増やすことが可能で脱燐反応界面積を大きくできること、スラグ温度を溶銑温度と同一にしてスラグ流動性を確保できること、溶銑の攪拌が十分に強いため溶銑中[P]の物質移動速度に律速されず、脱燐反応を高速に行わせることが可能なためである。上吹きのみの場合には、溶銑の攪拌が不足するため、溶銑中[P]の物質移動速度が律速し脱燐速度が十分に高められず、底吹きのみの場合には、スラグ中に懸濁する粒鉄が十分に増加させられず、また、スラグ温度が溶銑温度よりも低くなるためスラグ流動性が確保できず脱燐速度が十分に高められない。精錬炉としては上底吹き転炉が望ましいが、スラグが溢れない十分な内容積があれば取鍋形状であっても問題はない。また、上吹きガスは純酸素が望ましく、底吹きガスは、酸素、不活性ガス、炭化水素ガスが望ましい。
【0020】
溶銑脱燐処理としては、石灰と酸素及び/又は酸化鉄によるものに限定した。脱燐反応は酸化反応であるため、酸化剤として酸素、酸化鉄の両方、または、いずれか一方が必要になる。なおここで酸化鉄とは、鉄の酸化物を主成分とするもので、例えば鉄鉱石やミルスケールのほかに、転炉ダストといったものを指す。さらに、生成した燐酸の活量を低下させるため塩基性酸化物が必要となるが、最も安価な石灰が有利である。石灰としては、生石灰、石灰石の他に、脱炭滓や脱燐滓に含まれるCaOを再利用する場合も包含する。石灰以外の塩基性酸化物である酸化ナトリウムや酸化バリウムは高価なため用いず、また、石灰の融点を下げるために用いられている蛍石も耐火物溶損を引き起こすため用いない。特にスラグ中のF濃度の上昇に伴い耐火物溶損が進行することから、不可避的に混入するF以外のフッ化物は用いないことで、スラグ中のF濃度を0.1%以下にすることが望ましい。
【0021】
さらに、炉の内張りはMgOを主成分とした耐火物が条件となるが、具体的にはMgOを70%以上含むMgO-C煉瓦である。
【0022】
【実施例】
実施例は6トン規模の上底吹き転炉を用いて実施した。上吹きランスは7φの4孔ランスを用い、酸素供給速度は350Nm3/hとした。底吹きは小径集合管羽口とし窒素を22Nm3/h供給した。
【0023】
他の溶解炉で溶製した、C:4.15%、Si:0.45%、Mn:0.23%、P:0.11%、S:0.012%で温度が1330℃の、約6トンの溶銑を転炉に装入し、脱燐精錬を7分間行った。転炉内には前チャージで生成した脱炭スラグを10kg/t残留させ、さらに、脱燐中に生石灰を6.7kg/t、鉄鉱石を12.6kg/t上部バンカーから投入した。ここでkg/tは溶銑1トンあたりの副材装入量:kgを示す。処理後はC:3.84%、Si:0.01%、Mn:0.08%、P:0.017%、S:0.015%で温度は1365℃であった。生成した脱燐スラグの組成は、T・Fe:16.3%、CaO:32.1%、SiO2:29.3%、P2O5:4.97%、MnO:5.55%、Al2O3:1.32%、MgO:1.51%、CaF2:0.1%以下、塩基度:1.10、スラグ量は約41.2kg/tであった。耐火物溶損量は0.02mm/chと小さかった。
【0024】
(比較例)
実施例と同一炉で実施した。他の溶解炉で溶製した、C:4.15%、Si:0.41%、Mn:0.23%、P:0.098%、S:0.012%で温度が1330℃の、約6トンの溶銑を転炉に装入し、脱燐精錬を7分間行った。転炉内には前チャージで生成した脱炭滓は残留させず、脱燐中に生石灰を8.9kg/t、鉄鉱石を16.4kg/t、アルミナ煉瓦屑を1.0kg/t上部バンカーから投入した。処理後はC:3.84%、Si:0.01%、Mn:0.08%、P:0.037%、S:0.015%で温度は1365℃であった。生成した脱燐スラグの組成は、T・Fe:23.6%、CaO:22.4%、SiO2:29.0%、P2O5:3.86%、MnO:5.21%、Al2O3:3.15%、MgO:0.28%、CaF2:0.1%以下、塩基度:0.77で、スラグ量は約39.7kg/tであった。脱燐が十分に進行しないばかりではなく、耐火物溶損量も0.07mm/chと極めて大きかった。
【0025】
【発明の効果】
本発明により、耐火物溶損を抑制しつつ蛍石に代表されるハロゲン化物を用いることなく脱燐精錬を実施することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】スラグ塩基度と脱燐精錬中の脱燐効率との関係を示す実験結果。
【図2】スラグ塩基度と耐火物溶損速度との関係を示す実験結果。
【図3】スラグ中(T・Fe)濃度と脱燐精錬中の脱燐効率との関係を示す実験結果。
【図4】スラグ中(T・Fe)濃度と耐火物溶損速度との関係を示す実験結果。
【図5】スラグ中(MgO)濃度と耐火物溶損速度との関係を示す実験結果。
【図6】スラグ中(Al2O3)濃度と耐火物溶損速度との関係を示す実験結果。
Claims (3)
- 上底吹き機能を有しMgOを主成分とする耐火物を内張りした精錬炉を用いて、石灰と酸素および/または酸化鉄による溶銑脱燐処理を行うに際し、スラグ塩基度を0.8〜1.8、スラグ中T・Feを質量パーセントで8〜19%、スラグ中MgOを0.3〜6%、スラグ中のAl 2 O 3 を2%未満となるよう調整することを特徴とする耐火物溶損の少ない溶銑脱燐方法。
- 前記スラグ中のMgO源として脱炭スラグ、脱燐スラグ、MgO含有煉瓦屑の1種又は2種以上を用いることを特徴とする請求項1に記載の耐火物溶損の少ない溶銑脱燐方法。
- 前記スラグ中のMgO源として用いる脱炭スラグ、脱燐スラグは、前チャージ精錬後に炉内に一部または全部残留させたスラグであることを特徴とする請求項2に記載の耐火物溶損の少ない溶銑脱燐方法。
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