JP2704819B2 - 高Si含有高張力溶融亜鉛めっき鋼板および合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 - Google Patents

高Si含有高張力溶融亜鉛めっき鋼板および合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高Si含有鋼の高張力
溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法に関するもので、特に、
鋼中Si濃度が0.3%以上の高Si含有鋼板に対して
亜鉛めっき外観の均一性、密着性等を確保するための焼
鈍条件を制御する方法にある。
【0002】
【従来の技術】従来、建材等での構造用部材としての多
様される裸鋼材の高寿命化或いは意匠向上にあたっては
一定の成形加工後に、めっきや塗装と言った何らかの後
処理が、需要家でなされていたが工程省略による使用鋼
材の低コスト化から供給鋼材の表面処理化が強く要求さ
れる状況にある。このなかで、最近では、特に、高張力
鋼板の表面処理化要求が高まりつつある。この高張力鋼
板の防錆力向上を主目的とした表面処理方法としては、
生産性の点から容易に厚めっき化が可能なゼンジマー式
溶融亜鉛めっき法がある。また、特願平2−32954
9号のように、焼鈍炉の酸化帯での生成鉄酸化膜厚を、
酸化膜厚計にて実測し、一方還元帯での鉄酸化膜厚還元
能力をヒートサイクル、ラインスピード、還元帯水素濃
度を用いて計算し、 鉄酸化膜厚+a≦還元能力≦鉄酸化膜厚+b×(鉄酸化
膜厚)2 鉄酸化膜厚≦1000Å になるよう焼鈍条件を制御する方法が提唱されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来法より製造された
溶融亜鉛めっき鋼板は、通常のボールインパクト試験で
は、良好な密着性を示し、また、従来法により製造され
た合金化溶融亜鉛めっき鋼板は、良好な加工性を示す。
しかしながら、溶融亜鉛めっき鋼板の場合、従来法で製
造した製品は、ボールインパクト試験より、さらに厳し
い試験である、引張り後の剥離程度を見る試験におい
て、密着性が不安定であるという問題点がある。また、
合金化溶融亜鉛めっき鋼板の場合、従来法では合金化速
度が低下するという問題点がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上述した問題点を解決
し、その目的を達成するために、本発明の要旨とすると
ころは、 (1)鋼中Si濃度0.3%以上の高張力溶融亜鉛めっ
き鋼板の製造方法において、焼鈍炉の酸化帯での生成鉄
酸化膜厚を酸化膜厚計にて実測し、一方還元帯での鉄酸
化膜還元能力をヒートサイクル、ラインスピード、還元
帯水素濃度を用いて計算し、該酸化帯での実測した酸化
膜厚に基づいて、鉄酸化膜厚+a(Å)≦還元能力
(Å)≦(鉄酸化膜厚)+b×(酸化膜厚)2(Å) 1000Å<鉄酸化膜厚≦4000Å a:酸化膜余裕代 b:鋼中Si量により決まる定数 になるように焼鈍条件を制御し、浴中Al濃度を0.1
8%以上または浴中(Al−Fe)濃度を0.105%
以上とすることを特徴とする高Si含有高張力溶融亜鉛
めっき鋼板および合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方
法。
【0005】(2)鋼中Si濃度0.3%以上の高張力
溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法において、焼鈍炉の酸化
帯での生成鉄酸化膜厚を酸化膜厚計にて実測し、一方還
元帯での鉄酸化膜還元能力をヒートサイクル、ラインス
ピード、還元帯水素濃度を用いて計算し、該酸化帯での
実測した酸化膜厚に基づいて、入側酸化膜厚+a(Å)
≦還元能力(Å)≦(入側酸化膜厚)+b×(入側酸化
膜厚)2(Å) 1000Å<入側鉄酸化膜厚≦4000Å a:酸化膜余裕代 b:鋼中Si量により決まる定数 になるように焼鈍条件を制御すると共に、めっき前の酸
化膜厚を酸化膜厚計にて実測し、還元帯出側での鉄酸化
膜厚d≦50Åに保持するための焼鈍条件をフィードバ
ック制御し、浴中Al濃度を0.18%以上、または浴
中(Al−Fe)濃度を0.105%以上とすることを
特徴とする高Si含有高張力溶融亜鉛めっき鋼板および
合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法にある。
【0006】以下本発明について詳細に説明する。本発
明において、鋼中にSi濃度が0.3%以上の高Si含
有鋼の場合には、一般には難めっき材と呼ばれ、鋼中の
Si、Mn、Al、Pなどが、鋼板表面の加熱によっ
て、酸化物として鋼板表層に拡散されるため、これら酸
化物が濃化し、鋼表面を形成する。そのため、これらの
酸化物は、還元炉中でも還元されず、めっきの濡れ性を
阻害し、めっき密着性を悪くする。従ってこれら難めっ
き材を対象とした鋼材への溶融亜鉛めっきを高生産性の
ラインにおいて、不めっきのない、しかも均一外観の優
れためっきを可能としたことにある。そのための焼鈍条
件として、第1は鉄酸化膜厚+a≦還元能力(Å)であ
ること。すなわち、この条件はめっき浴に浸漬する際
に、めっき性を阻害するFe酸化膜が残存していないこ
とを示すものである。
【0007】ここで、鉄酸化膜厚は、酸化帯出側での鉄
酸化膜厚を酸化膜計で実測した値であり、定数aは、鋼
板の幅方向でのFe酸化膜のばらつきの余裕代で、通常
は100Å程度の値を入れる必要がある。また還元能力
とは、鉄酸化膜厚が十分に多いときに還元帯全体で還元
する能力を示し、通常は1000Å程度である。従って
鉄酸化膜厚+aが還元能力より少なければ、めっき前に
は、鉄酸化膜はないので良好なめっき密着性が得られ
る。更に還元能力(Å)≦酸化膜厚+b×(鉄酸化膜
厚)2(Å)なる条件は、めっき浴に浸漬する際に、めっ
き密着性を阻害するSi酸化膜が表面濃化していないこ
とを示すものである。定数bは、鋼中Si濃度、鋼板温
度、ラインスピードに依存する定数である。従って鋼中
Siの表面濃化が起こらないことがめっき密着性不良、
不めっきの発生を防止する理由であり、そのための前提
条件及び濃化現象について、第1に表層300Åまでの
Si濃化量を1.5mg/m2以下に抑えれば、良好な
めっき性が得られること。
【0008】第2にSi表面濃化は鉄酸化膜がなくなっ
た時点から開始すること。第3はSiの表面濃化は、鉄
酸化膜が還元された後の純鉄層を、Si原子が拡散する
過程で律速となり、時間の平方根に比例して、表面Si
量は増加するものである。これらの現象を発明者らは種
々の実験の結果見出し、次の関係を式で示すことができ
る。すなわち、Siの表面濃化量は鋼中Si濃度Csi
に比例し、鉄酸化膜厚Oxに反比例し、時間の√(t−
1)に比例する故、
【0009】 Si濃化量=A・Csi/Ox・√(t−t1) ………(1) ここで、Si濃化量:〔mg/m2〕 A :定数〔mg/m2・Å・sec-1/2〕 Csi:鋼中Si濃度〔%〕 Ox :鉄酸化膜厚〔Å〕 t :還元帯滞在時間〔sec〕 t1 :還元帯に入ってから鉄酸化膜厚が還元されるま
での時間〔sec〕
【0010】このSi濃化量が1.5mg/m2を超え
ると、表面全体がSiOx皮膜で被われるので、良好な
めっき密着性を得るための条件は、 Si濃化量≦1.5mg/m2 ………(2) A・Csi/Ox・√(t−t1)≦1.5mg/m2 ………(3) 両辺を2乗して A2 ・(Csi/Ox)2・(t−t1)≦2.25 ………(4) ここで還元速度をVr〔Å/sec〕、還元能力をR
〔Å〕とすると、還元能力はt〔sec〕間での還元量
であるから、 R=Vr・t ………(5)
【0011】また、t1〔sec〕間でOx〔Å〕の酸
化膜を還元するから、 Ox=Vr・t1 ………(6) これより、 t=R/Vr、t1 =Ox/Vr ………(7) この2式を(4)式に代入して A2 ・(Csi/Ox)2・1/Vr・(R−Ox)≦2.25 ………(8)
【0012】これを整理して、 R≦Ox+2.25・Vr/A・1/Csi2・Ox2 定数Aと還元速度Vrは実験的に求められ、還元帯での
鋼板の平均温度である600℃では、 A=127〔mg/m2・Å・sec-1/2〕 Vr=11.6〔Å・sec〕 よって、条件は R≦Ox+1.6×103 /Csi2・Ox2 従って、Siの表面濃化によるめっき密着性不良を防止
する条件は、還元能力≦鉄酸化膜厚+1.6×10-3
Csi2・(鉄酸化膜厚)2すなわち、定数bは、1.6
×10-3/Csi2で表すことができる。
【0013】以上のことを模式的に説明したものが図1
に示す模式図である。すなわち、図1は酸化、還元バラ
ンスを時間の変化として表したもので、鉄酸化膜厚は酸
化帯において増加し、その後還元帯で、酸化膜は還元さ
れ、t1 後にFeO還元は完了し、引続きSi濃化が開
始されt−t1 時間内でSiの濃化が進むと共に、還元
能力の許容範囲まで還元が行われる状態を示している。
また図2は酸化、還元バランスの軌跡を模式的に示した
もので、酸化・還元過程は亜鉛浴中に入る際、未だ酸
化膜が残っているため、合金化特性は不良状態を示す。
次に酸化・還元過程は鉄酸化膜が残存する限界を示
す。さらに酸化・還元過程は本発明に係るもので、適
正操業範囲に属する。またはSiの表面濃化の限界点
を示し、Si原子が純鉄層(酸化膜が還元された後の鉄
の層)の表層まで到達していない状態であり、は亜鉛
浴に入り合金化する際、SiOx皮膜が表面にあり、鋼
板と浴との反応を阻害するため、めっき密着性は不良の
結果を生ずる。
【0014】従って、、は従来における酸化・還
元過程を経るものであり、本発明は及びに該当する
も、は本発明の限界点に当たる。また図3は還元能力
と鉄酸化膜厚とに関係を示す図であって、Si濃度1.
0%のときの本発明の操業範囲を定めている。A線は鉄
酸化膜残留限界曲線を示し、下部に当たる鉄酸化膜残留
領域では、めっき密着性は不良となる。また、B曲線は
Si濃化限界線であって、該B曲線上部はSiの表面濃
化によるめっき密着性不良を起こす領域に該当する。従
って、鉄酸化膜残留限界曲線Aの上部で、かつSi濃化
限界曲線Bの下部に当たるS部の範囲内に保持できるよ
うに、調節する必要がある。
【0015】更に、鉄酸化膜厚は1000Åを超えるよ
うに設定する必要がある。これ以下の場合には、溶融亜
鉛めっきの場合、図6に示すように、引張り後の密着性
テストにおいて不良となる。また合金化溶融亜鉛めっき
の場合、図7に示すように合金化速度が低下する。ま
た、鉄酸化膜は4000Å以下としなければならない。
これを超えると、炉内のハースロールに酸化膜が付着し
てめっき欠陥が生じる。また、溶融亜鉛めっきの場合、
浴中Al濃度を0.18%以上にすることが必要であ
る。また、合金化溶融亜鉛めっきの場合、浴中(Al−
Fe)濃度を0.105%以上にすることが必要であ
る。これ未満の場合、1000Åを超える酸化膜を一旦
生成させた鋼板のめっきを行う場合、Fe−Zn反応が
過剰に起こり、Fe−Zn界面に脆い合金層が形成し、
めっき密着性が不良となる。
【0016】図4は本発明に係る設備概略図であって、
冷間圧延後の鋼帯1を予熱炉2で予め加熱した後、鋼板
に対して垂直に火炎を噴射するバーナーを用いた加熱炉
3で鋼帯の表面生成酸化膜量を4000Åを超えない範
囲で制御しながら、加熱した後、次の還元帯である均熱
炉4及び焼鈍炉5に入る前に、加熱炉での、表面生成酸
化膜量を酸化膜厚計6を用いて実測し、この実測値に基
づいて、前記還元能力をヒートサイクル、ラインスピー
ド、還元帯水素濃度を用いて計算し、最適範囲(S領
域)になるように焼鈍炉5で還元をし、引続き徐冷帯7
および急冷帯8にて、最高850℃の鋼帯温度を450
〜500℃に急冷する。その後の鋼帯は、ホットブライ
ドル、スナウトを経て、還元雰囲気状態で亜鉛浴10に
浸漬され、ワイピング装置で付着量が調整され、溶融亜
鉛めっき鋼板が得られる。
【0017】図5は、本発明の制御システムを示す図で
あって、鋼帯1は、直火加熱炉3の燃焼廃ガスの廃熱を
利用した予熱炉2で予熱された後、直火加熱炉3で最高
約700℃まで鋼帯表面を加熱し、その場合に鋼板に対
して垂直に火炎を噴射するバーナー11を千鳥状に配設
し、酸化膜量を最大4000Åを超えない範囲で急速加
熱する。その結果を酸化膜厚計6からの指令に基づき、
目標酸化膜比較演算機によって、酸化膜厚検出値と別に
設定した目標値とを比較し、その差信号によって、直火
加熱炉をフィードバック制御する。
【0018】一方、設定された酸化膜厚目標値は還元指
令装置に指示され、還元帯である焼鈍炉5に指令され、
酸化膜厚を最大50Å以下に保持するように制御する。
この結果を還元帯出側酸化膜厚計9によって再確認し、
もし仮に目標酸化膜厚を超える場合には還元指令装置を
介して焼鈍炉における還元能力をフィードバック制御す
ることによって最適目標の酸化膜厚とするものである。
その最適酸化膜厚の状態で徐冷、急冷して、亜鉛浴10
に浸漬され、溶融亜鉛めっき鋼板が得られる。この亜鉛
浴は、溶融亜鉛めっきの場合、Al濃度≧0.15%に
合金化亜鉛めっきの場合(Al−Fe)濃度≧0.10
5%に制御されている。
【0019】
【実施例】
実施例1 C:0.11% Si:1.0% Mn:1.50%
Al:0.02 残Feから成る鋼成分を有する高張力
60K残留γハイテンを、予熱炉にて約350℃に加熱
し、その後、直火加熱炉にて約700℃まで加熱をす
る。この加熱された鋼帯を色差計を用いて生成酸化膜を
実測し、この実測値が目標酸化膜比較演算機に送られ、
その検出値と別に設定した目標値とを比較し、その差信
号によって、もし仮に4000Åを超す酸化膜厚の場合
には直火加熱炉にフィードバック制御する。目標酸化膜
厚であれば還元指令装置に送られ、焼鈍炉にて約850
℃に加熱される。この加熱された鋼板は均熱、焼鈍さ
れ、徐冷の後450〜500℃に急冷され、亜鉛浴中を
通過させ、エアーワイピングでめっき量を40g/m2
とした。その結果を表1に示すような評価によれば全く
亀裂、剥離が見られなかった。
【0020】C:0.15% Si:1.2% Mn:
1.50% Al:0.04% 残Feから成る鋼成分
を有する高張力80K残留γハイテンを、予熱炉にて約
300℃に加熱し、その後、直火加熱炉にて約700℃
まで加熱する。この加熱された鋼帯を酸化膜厚計を用い
て生成酸化膜を実測し、この実測値が目標酸化膜比較演
算機に送られ、その検出値と別に設定した目標値とを比
較し、その差信号によって、もし仮に4200Åの酸化
膜厚の場合には直火加熱炉にフィードバック制御して、
空気比を下げる。目標酸化膜厚であれば還元指令装置に
送られ、焼鈍炉にて約850℃に加熱される。この加熱
された鋼板を還元帯である焼鈍炉出側の酸化膜厚計で再
確認し、もし仮に50Åを超える酸化膜厚のときは、還
元指令装置を介して、超える分だけを焼鈍炉の水素濃度
を上げることによって、目標酸化膜厚の調整をした。そ
の調節後の酸化膜厚の状態で、450〜500℃に急冷
して、亜鉛浴中を通過させ、エアーワイピングでめっき
量を40g/m2とした。その結果を表1に示す評価に
よれば4点を得た。
【0021】
【表1】
【0022】
【発明の効果】以上述べたように、本発明は従来と異な
り、連続ラインに制御システムを採用し、かつ鉄酸化膜
厚と還元能力との関係を満たすため、酸化帯出側ないし
は還元帯出側をも検出器を設けて酸化膜厚を修正するよ
うにしたので、Si含有高張力鋼板であっても、溶融亜
鉛めっき条件をいたずらに変更することなく、普通鋼と
同様のめっき密着性が得られ、亀裂、剥離等を伴うこと
なく、安定した品位で均一な外観の溶融亜鉛めっき鋼板
を実用上極めて有利な高効率適、かつ高生産性を可能な
らしめる。
【図面の簡単な説明】
【図1】酸化、還元バランスを時間の変化として表した
模式図、
【図2】酸化、還元バランスの軌跡を模式的に示した
図、
【図3】還元能力と酸化帯での生成鉄酸化膜厚との関係
を示す図、
【図4】本発明に係る設備概略図、
【図5】本発明の制御システムを示す図,
【図6】生成酸化膜厚と密着性との関係を示す図,
【図7】生成酸化膜厚と合金化速度との関係を示す図で
ある
【符号の説明】
A 鉄酸化膜残留限界線 B Si濃化限界曲線 C 鉄酸化膜厚1000Å垂直線 D 過剰合金層成長領域 E 鉄酸化膜厚4000Å垂直線 S 本発明領域 a 余裕代 1 鋼帯 2 予熱炉 3 直火加熱炉 4 均熱炉 5 焼鈍炉 6 酸化膜厚計 7 徐冷 8 急冷 9 還元帯出側酸化膜厚計 10 亜鉛浴 11 バーナー

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼中Si濃度0.3%以上の高張力溶融
    亜鉛めっき鋼板の製造方法において、焼鈍炉の酸化帯で
    の生成鉄酸化膜厚を酸化膜厚計にて実測し、一方還元帯
    での鉄酸化膜還元能力をヒートサイクル、ラインスピー
    ド、還元帯水素濃度を用いて計算し、該酸化帯での実測
    した酸化膜厚に基づいて、鉄酸化膜厚+a(Å)≦還元
    能力(Å)≦(鉄酸化膜厚)+b×(酸化膜厚)2(Å) 1000Å<鉄酸化膜厚≦4000Å a:酸化膜余裕代 b:鋼中Si量により決まる定数 になるように焼鈍条件を制御し、浴中Al濃度を0.1
    8%以上または浴中(Al−Fe)濃度を0.105%
    以上とすることを特徴とする高Si含有高張力溶融亜鉛
    めっき鋼板および合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 鋼中Si濃度0.3%以上の高張力溶融
    亜鉛めっき鋼板の製造方法において、焼鈍炉の酸化帯で
    の生成鉄酸化膜厚を酸化膜厚計にて実測し、一方還元帯
    での鉄酸化膜還元能力をヒートサイクル、ラインスピー
    ド、還元帯水素濃度を用いて計算し、該酸化帯での実測
    した酸化膜厚に基づいて、入側酸化膜厚+a(Å)≦還
    元能力(Å)≦(入側酸化膜厚)+b×(入側酸化膜
    厚)2(Å) 1000Å<入側鉄酸化膜厚≦4000Å a:酸化膜余裕代 b:鋼中Si量により決まる定数 になるように焼鈍条件を制御すると共に、めっき前の酸
    化膜厚を酸化膜厚計にて実測し、還元帯出側での鉄酸化
    膜厚d≦50Åに保持するための焼鈍条件をフィードバ
    ック制御し、浴中Al濃度を0.18%以上、または浴
    中(Al−Fe)濃度を0.105%以上とすることを
    特徴とする高Si含有高張力溶融亜鉛めっき鋼板および
    合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
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