JP2704337B2 - 光波長変換装置 - Google Patents
光波長変換装置Info
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Description
特に詳細には、シングルモードの半導体レーザーから発
せられたレーザービームを非線形光学材料のバルク結晶
に1回だけ通して短波長化するようにした光波長変換装
置に関するものである。
ーザービームを第2高調波等に波長変換(短波長化)す
る試みが種々なされている。このような波長変換に利用
される光波長変換素子の1つとして、バルク結晶型のも
のが広く知られている。
本波を共振させる共振器内に配したり、あるいは、その
ような共振器は利用せず、該結晶を基本波が1回だけ通
過するようにして使用される。後者のようにして使用さ
れる光波長変換素子は、通常、直接変換型光波長変換素
子と称されているが、基本波が結晶中を往復何回も通過
する前者の場合と比べれば、高い波長変換効率を得る上
では不利となっている。そこでこの直接変換型の光波長
変換素子を用いる装置においては、多くの場合、基本波
を結晶端面上で収束するように十分に絞って結晶中での
基本波パワー密度を上げ、また基本波と波長変換波との
位相整合は位相整合角度許容範囲が比較的大きいノンク
リティカル位相整合(Non-Critical Phase Matching :
以下 NCPMと称する)で果たすようにして、波長変換効
率の向上を図っている。なお上記NCPMは、基本波に対す
る屈折率楕円体波面法線方向と、波長変換波に対する屈
折率楕円体波面法線方向とが一致する角度での位相整合
である。
な光波長変換素子を利用する光波長変換装置には、基本
波光源をシングルモードの半導体レーザーとするものが
多いが、その種の従来装置においては、バルク結晶の光
入射端面で反射して半導体レーザーに戻る光によって該
半導体レーザーがモードホップを起こし、そのために基
本波出力ひいては波長変換波出力が不安定になるという
問題が認められていた。このような問題は特に、前述の
NCPMを実現する場合に起こりやすくなっている。つまり
このNCPMを果たす場合、基本波の波長許容範囲は0.1 n
m程度と極めて小さく、それに対して一般にシングルモ
ード半導体レーザーの縦モード間隔は0.3 nm程度であ
るため、モードホップが起きると基本波波長は簡単にNC
PMの波長許容範囲から外れてしまうのである。
て従来よりアイソレータが知られているが、このアイソ
レータは大型でコストが高く、また光の透過率も低いの
で、実用には向いていないという欠点がある。
たものであり、シングルモード半導体レーザーから発せ
られたレーザービームを直接変換型の光波長変換素子に
より波長変換するようにした上で、アイソレータを用い
ずに半導体レーザーへの戻り光をカットできる光波長変
換装置を提供することを目的とするものである。
装置は、上記のように基本波光源としてシングルモード
半導体レーザーを、光波長変換素子として直接変換型の
非線形光学材料のバルク結晶を用い、そして基本波を上
記バルク結晶の光入射端面上で収束するように絞る手段
が設けられた光波長変換装置において、上記バルク結晶
が、そこに入射した基本波の進行方向がその位相整合軸
と一致し、かつ、上記光入射端面に対する基本波入射角
Δψが基本波の絞り角αに対してΔψ≧α/2となる向
きに配設されたことを特徴とするものである。
のバルク結晶が、基本波の進行方向と位相整合軸(NCPM
軸等である)とが一致する向きになっていれば、当然、
基本波と波長変換波とが位相整合することになる。
関係がΔψ≧α/2となっていれば、非線形光学材料の
バルク結晶の光入射端面で反射した基本波は、そこに入
射する基本波とは全く別の光路を辿ることになる。した
がって、この光入射端面で基本波が反射しても、その反
射した光が半導体レーザーに戻ることはなく、半導体レ
ーザーが戻り光によってモードホップを起こすことが防
止される。そうであれば、モードホップによって基本波
波長が位相整合許容範囲から外れることがなくなり、出
力の安定した波長変換波が得られることになる。
装置を示すものである。この光波長変換装置は、基本波
としての波長860 nmのレーザービーム10を発する半導
体レーザー11と、この半導体レーザー11を所定温度に調
節するペルチェ素子12と、発散光状態で半導体レーザー
11から射出されたレーザービーム10を平行光化するコリ
メーターレンズ13と、断面楕円状のレーザービーム10を
断面正円状に変換するアナモルフィックプリズムペア14
と、後述のKN結晶等で反射し光軸を外れて戻って来る
レーザービーム10をカットする開口板15と、レーザービ
ーム10を絞る集光レンズ16と、絞られたレーザービーム
10の収束点に光入射端面17aが位置するように配された
KNbO3 のバルク結晶(以下、KN結晶と称する)17
と、このKN結晶17を所定温度に調節するペルチェ素子
18と、KN結晶17から出射した光ビームを平行光化する
コリメータレンズ19と、この光ビームを集光する集光レ
ンズ21とからなる。
ら右方に1回通過する際に、非線形光学材料であるこの
KN結晶17により、波長が1/2すなわち430 nmの第
2高調波20に変換される。したがってKN結晶17から
は、この第2高調波20とレーザービーム10とが混合した
光ビームが出射する。なお本例では、上述のようにして
得られる第2高調波20の光強度を検出する光検出器22が
配設されている。
び縦モードが共にシングルモードのものであり、出力は
100 mWである。またKN結晶17は、長さが10mmで、
この方向に垂直な断面のサイズが2×2mmに形成さ
れ、その両端面には波長860 nmのレーザービーム10に
対する無反射コーティングが施されている。一方コリメ
ータレンズ13は開口数NA=0.65、焦点距離f=0.8 m
m、集光レンズ16は焦点距離f=110 mmの平凸レンズ
であり、これらのレンズ13、16および前記アナモルフィ
ックプリズムペア14によりレーザービーム10は、KN結
晶17の光入射端面17a上で直径30μmの正円状スポット
に収束する。
ザービーム10を詳しく示している。以下この図1を参照
して、KN結晶17に入射する前、およびそこに入射した
レーザービーム10の光路を詳しく説明する。本実施例で
はKN結晶17の非線形光学定数d32=21pm/Vを利用
する。その場合、基本波波長λ=860.0 nmで90°ノン
クリティカル位相整合(NCPM)が実現され、そのときの
レーザービーム10の空気中最適ビーム角δθは、
でKN結晶17に入射するレーザービーム10は波長変換に
寄与せず、損失となる。その一方、この角度δθよりも
小さくレーザービーム10を絞ると、集光スポット径が大
きくなってKN結晶17中のレーザービーム10のパワー密
度が低下し、波長変換効率が低下することになる。つま
り、レーザービーム10の絞り角α=δθとすれば、最も
高強度の第2高調波20が得られることになるので、本実
施例ではα=δθに設定する。数1においてL=10m
m、λ=860.0 nmとし、またKN結晶17の各屈折率を
代入すると、δθ=49mrad =2.8 °となる。
ているように、光入射端面17aへのレーザービーム10の
入射角ΔψがΔψ=α/2=1.4 °となるように、そこ
に入射する前のレーザービーム10(図1中斜線を付して
示す)のビーム中心に対して1.4 °傾けて配置されてい
る。そのため、光入射端面17aで反射したレーザービー
ム10(図1中細点を付して示す)はすべて、該端面17a
に入射するレーザービーム10とは異なる光路を進むこと
になり、半導体レーザー11には戻り得ない。なお図1に
おいて、KN結晶17の傾き角は誇張して示してある。
ービーム10の進行方向(図1中矢印Qで示す)がNCPM軸
である結晶軸aと一致するように、この結晶軸aに対し
て光入射端面17aがβ=1.2 °の角度をなすようにカッ
トされている。したがって、レーザービーム10と第2高
調波20との間で良好に位相整合が取られる。なお上記β
の角度は次式で求められる。
ービーム10が半導体レーザー11に戻ることがなければ、
半導体レーザー11がこの戻り光のためにモードホップを
起こして、レーザービーム10の波長λが860.0 nmから
外れることがなくなるので、この基本波波長は常に位相
整合範囲内に保たれ、第2高調波20の出力が安定化され
る。
るが、もちろんΔψ>α/2となるようにしてもよい。
つまり上記の例においては、レーザービーム10の入射角
Δψを1.4 °よりも大きい値に設定しても構わない。
状に形成しているが、他の要素との位置調整を容易化す
る等のためにこのKN結晶17を、図3に示すように平行
四辺形の側面形状を有するようにカットしてもよい。
を示す側面図
側面図
料結晶の別の形状例を示す側面図
Claims (1)
- 【請求項1】 シングルモードの半導体レーザーから出
射した基本波としてのレーザービームを非線形光学材料
のバルク結晶に入射させ、そこを一方向のみに通過させ
て波長変換する光波長変換装置において、 前記基本波を前記バルク結晶の光入射端面上で収束する
ように絞る手段が設けられるとともに、 前記バルク結晶が、そこに入射した基本波の進行方向が
その位相整合軸と一致し、かつ、前記光入射端面に対す
る基本波入射角Δψが基本波の絞り角αに対してΔψ≧
α/2となる向きに配設されていることを特徴とする光
波長変換装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1503292A JP2704337B2 (ja) | 1992-01-30 | 1992-01-30 | 光波長変換装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1503292A JP2704337B2 (ja) | 1992-01-30 | 1992-01-30 | 光波長変換装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05210134A JPH05210134A (ja) | 1993-08-20 |
JP2704337B2 true JP2704337B2 (ja) | 1998-01-26 |
Family
ID=11877498
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1503292A Expired - Fee Related JP2704337B2 (ja) | 1992-01-30 | 1992-01-30 | 光波長変換装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2704337B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012032724A (ja) * | 2010-08-03 | 2012-02-16 | Nikon Corp | 波長変換光学系及び紫外レーザ装置 |
-
1992
- 1992-01-30 JP JP1503292A patent/JP2704337B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05210134A (ja) | 1993-08-20 |
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