JP2704192B2 - 隠蔽情報所持体の作成方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、他人には知られたくない預金残高、ローン
返済残高、口座番号、暗証番号等の隠蔽すべき情報（以
下隠蔽情報という）を、被覆隠蔽状態で表示してなる葉
書、カード等の隠蔽情報所持体を作成する方法に関す
る。

従来の技術 従来から各種の隠蔽情報所持体が開発され、またその
作成方法も種々提案されているが、そのほとんどが、隠
蔽情報を表示した表示シートとこの表示シートに接着さ
れる隠蔽シートとが別体となった各別の連続シートを用
いて作成するものである。

発明が解決しようとする課題 このため従来にあっては、２つの連続シートを取り扱
うので、作成工程が複雑となり、作業効率が悪いという
欠点があった。

本発明は、この欠点を解消した隠蔽情報所持体の作成
方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段 本発明は上記目的を達成するために、少なくとも部分
的に重ね合わせられる表示片と隠蔽片とが折り部を境に
連設され、前記隠蔽片の重ね合わせ面には前記表示片に
対して剥離可能に接着されるための接着構造が設けられ
るとともに、この接着構造の接着面は剥離紙によって被
覆される一方、前記表示片の重ね合わせ面には前記隠蔽
片によって被覆隠蔽される部分に隠蔽すべき情報が表示
され、折り部の伸びる方向に連続してなる連続シートを
用いる隠蔽情報所持体の作成方法であって、前記連続シ
ートの剥離紙を連続的に剥離し、剥離紙が剥離された隠
蔽片を折り部で表示片に対して連続的に折り重ねて接着
するものである。

なお、隠蔽片を折り部で表示片に対して連続的に折り
重ねて接着するにあたっては、折り重ね工程と接着工程
とを同時に施してもよいし、順次各別に施してもよい。

作用 表示片と隠蔽片とが連設された連続シートを用いて、
連続的に剥離工程、折り重ね工程、接着工程を施すの
で、作業効率が向上する。

実 施 例 以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基づいて詳
細に説明する。

ここにおいて、第１図は隠蔽情報所持体たる隠蔽葉書
となるべき連続シートの平面図、第２図はその断面図、
第３図は作成過程を示す概略図、第４図は作成された隠
蔽葉書の断面図である。

まず、第１図及び第２図に基づいて、隠蔽葉書となる
べき連続シートについて説明する。

連続シート１は、その幅方向両側に切り用ミシン目２
を境とするマージナル部３を有し、このマージナル部３
には等間隔をおいて多数のマージナル孔４が透設されて
いる。この連続シート１は、単位シート５が切り用ミシ
ン目６を介して多数連設されてなり、各単位シート５は
連続シート１の長手方向に伸びる折り部たる折り用ミシ
ン目７によって、表示片８と隠蔽片９とに区画される。
そして、前記表示片８の横幅は、前記隠蔽片９の横幅の
ほぼ２倍に形成されている。

表示片２の重ね合わせ面には、宛名情報10と隠蔽情報
たる預金残高通知情報11とがコンピュータの出力装置た
るプリンタによって印字されている。一方、隠蔽片９の
重ね合わせ面には、粘着剤12によってポリエチレン、ポ
リプロピレン等からなる透明な樹脂シート13が強固に接
着され、前記樹脂シート13には、同質の透明な樹脂シー
ト14を不完全な溶着等の適宜手段により形成した剥離層
15を介して剥離可能に疑似的に接着し、さらに、前記樹
脂シート14には粘着剤16が塗布される一方、粘着剤16塗
布面は剥離紙17によって被覆されている。この隠蔽片９
の重ね合わせ面に設けた接着構造及び剥離紙17は、折り
用ミシン目７に沿って連続するよう設けられており、ま
た、切り用ミシン目６はこれら接着構造及び剥離紙17に
も及ぶよう設けられているものである。そして、前記隠
蔽片９を表示片８に重ね合わせると、前記表示片８の預
金残高通知情報11が前記隠蔽片９によって被覆隠蔽され
るよう構成されている。

続いて、上述の如き構成の連続シート１を用いて隠蔽
葉書を作成する方法を、第３図に基づいて説明する。

連続シート１を重ね合わせ面を上にした状態で、トラ
クタ装置等の図示していない適宜な移送装置により所定
方向に移送しながら、スリッタ（図示せず）により切り
用ミシン目２でマージナル部３を切断除去し、剥離紙17
を引き上げてロール（図示せず）に巻き取る等により前
記剥離紙17を隠蔽片９から連続的に剥離して粘着剤16を
露出させる。この粘着剤16が露出した隠蔽片９を適宜な
折り畳み装置（図示せず）によって、表示片８に対して
連続的に折り重ね、互いの重ね合わせ面を対接させる。
次に圧着ローラ等の適宜な接着装置（図示せず）によっ
て、粘着剤16により前記表示片８と前記隠蔽片９とを連
続的に接着する。ここにおいて、前記表示片８に表示さ
れた預金残高通知情報11が前記隠蔽片９によって被覆隠
蔽された状態となり、連続する隠蔽葉書18が作成される
（第４図参照）。さらに、カッタ等の適宜な切断装置
（図示せず）によって、切り用ミシン目６で切断分離
し、単位化された隠蔽葉書18とすれば、投函可能にな
る。

このようにして作成された第４図図示状態の隠蔽葉書
18を受領した宛名人が、隠蔽片９を捲り上げると、各樹
脂シート13,14が剥離層15から剥離され、表示片８の預
金残高情報11は前記樹脂シート14を通して視認可能にな
る。

なお、本発明は上述した実施例に限定されるものでは
なく、例えば、隠蔽片９に設ける接着構造は２枚の透明
な樹脂シート13,14を剥離可能に疑似的に接着した構造
のほか、１枚の透明な樹脂シートを粘着力の弱い、接着
後に剥離可能な弱粘着剤を用いて、隠蔽片９に剥離可能
に接着したもの等種々変更可能である。また、隠蔽情報
は預金残高通知情報11に限らない。さらに、表示片８の
重ね合わせ面と隠蔽片９の重ね合わせ片とを同一大に形
成して、前記表示片８が前記隠蔽片９によって全面的に
被覆隠蔽されるよう構成してもよい。またさらに、本作
成方法に用いる装置は、連続シート１を移送しながら連
続的に処理できるものであれば、いかなる構成のもので
もよい。さらにまた、上述の実施例では、隠蔽葉書18を
単位化する切断工程まで説明したが、本発明において
は、この切断工程は必ずしも施す必要はなく、作成され
た隠蔽葉書18は連続状態のままでもよいものである。

効果 以上説明したところで明からなように、本発明によれ
ば、表示片と隠蔽片とが連設された１枚の連続シートを
用いて、連続的に剥離工程、折り重ね工程、接着工程を
施すので、作成工程が簡潔なものとなり、作業効率が向
上するという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の好適な実施例を示し、第１図は隠蔽葉書と
なるべき連続シートの平面図、第２図はその断面図、第
３図は作成過程を示す概略図、第４図は作成された隠蔽
葉書の断面図である。 １……連続シート、５……単位シート ７……折り用ミシン目、８……表示片 ９……隠蔽片、11……預金残高通知情報、12,16……粘
着剤、13,14……樹脂シート、15……剥離層 17……剥離紙、18……隠蔽葉書

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】少なくとも部分的に重ね合わせられる表示
   片と隠蔽片とが折り部を境に連設され、前記隠蔽片の重
   ね合わせ面には前記表示片に対して剥離可能に接着され
   るための接着構造が設けられるとともに、この接着構造
   の接着面は剥離紙によって被覆される一方、前記表示片
   の重ね合わせ面には前記隠蔽片によって被覆隠蔽される
   部分に隠蔽すべき情報が表示され、折り部の伸びる方向
   に連続してなる連続シートを用いる隠蔽情報所持体の作
   成方法であって、前記連続シートの剥離紙を連続的に剥
   離し、剥離紙が剥離された隠蔽片を折り部で表示片に対
   して連続的に折り重ねて接着することを特徴とする隠蔽
   情報所持体の作成方法。