JP2703916B2 - 光結合器 - Google Patents

光結合器

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JP2703916B2
JP2703916B2 JP63044614A JP4461488A JP2703916B2 JP 2703916 B2 JP2703916 B2 JP 2703916B2 JP 63044614 A JP63044614 A JP 63044614A JP 4461488 A JP4461488 A JP 4461488A JP 2703916 B2 JP2703916 B2 JP 2703916B2
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郁夫 福崎
陽一郎 香月
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、発受光素子や光導波路等の光学体を光学結
合する光結合器に関する。
<従来技術> このような光結合器については、小型化が求められて
おり、光学体の固定には高い精度が要求される。
従来の光学体の固定構造として半導体レーザモジュー
ルを例に説明する。
第2図は、従来の半導体レーザモジュールにおける光
ファイバの固定構造を示す断面図である。1は半導体レ
ーザ(以下、LDと略す)、2は表面がメタライズされて
いる光ファイバ、3は半田、4はヒートシンク、5はマ
ウントである。まず、マウント5にヒートシンク4を固
定し、このヒートシンク4の上にLD1を固着する。LD1に
対して最大の光結合が得られるように光ファイバ2の位
置を調整し、半田3によって光ファイバ2をマウント5
に固着する。
光ファイバ2とマウント5との固定は、接着剤により
行うことも可能であるが、接着剤は温度変化による膨
張,収縮の度合いが大きく、また高温により劣化しやす
いという欠点があるため、半田等のメタル固定であるこ
とが望ましい。
<発明の解決しようとする課題> しかしながら上記の方法では、半田3で光ファイバ2
を固定するので、半田固定直後、半田3が凝固,冷却す
る過程で収縮する。この収縮により光ファイバ2はマウ
ント5の方向に移動する。即ち光ファイバ2は、光学調
整時の状態から光軸と垂直方向に軸ずれを起こすことに
なる。
例えば、融点183℃のPb−Sn共晶半田の線膨張係数
は、26×10-6/℃であるので、凝固直後の半田3の厚さ
が0.5mmとすれば、前記半田3が約20℃の室温まで冷却
する間に、光ファイバ2は約2μmの軸ずれを起こすこ
とになる。
第3図は、先球R=15μmの先球光ファイバが軸ずれ
を起こした場合の光結合の変化を表わす図である。第3
図から、光ファイバが最大結合の位置から2μmの軸ず
れを起こすと、光結合は−5dB程度変動してしまうこと
がわかる。さらに、半田3は半田固定後の温度変化によ
ってもわずかに膨張,収縮するが、光ファイバ2が最大
結合の位置から軸ずれした状態で固定されてしまってい
ると、このようなわずかな膨張,収縮によっても光結合
が大きく変動してしまう。
本発明は以上述べたような欠点を除去し、半田固定時
に軸ずれを起こすことがなく、また温度変化に対しても
安定で、信頼性に優れた光結合器を提供することを目的
とする。
<課題を解決するための手段> この発明は、第1の光学体と第2の光学体とを、所定
の光軸で結合する光結合器である。第1の光学体は第1
の固定部材に固着されている。また第2の光学体は第2
の固定部材に固着されている。これら第1および第2の
固定部材は、互いに、硬化時および接着後に膨張・収縮
する接着材料にて固定されている。
第1の固定部材には、光軸と垂直に第1の平面部が形
成されている。第2の固定部材には、光軸と垂直でかつ
第2の光学体と対向する第2の平面部が形成されてい
る。そしてこれらの部材は、第1の平面部と第2の平面
部とを相対向して、接着材料にて固着されている。
<作 用> 第1の光学体は、第1の固定部材に固着され、第2の
光学体は第2の固定部材に固着される。この第1,第2の
固定部材のそれぞれには、光学結合の光軸に垂直な平面
部が形成されており、前記第1,第2の固定部材はこれら
の平面部を相対向させて固着される。
接着材料、たとえば半田が温度変化に伴い膨張,収縮
した場合には、前記第1,第2の光学体の位置が光軸と平
行に変動することになり光軸と垂直方向への軸ずれが起
きることを防止することができる。
この時、第2の部材に形成された平面部は第2の光学
体に対向している。この結果、半田固定の際に半田が冷
却して生じるずれによって第1の光学体と第2の光学体
とが接触することなく、光学体の破損を防止することが
できる。
<実施例> 本発明の実施例につき、半導体レーザモジュールを例
に説明する。
第1図は本発明の第1の実施例を示す図であり、第1
図(a)は上面図、第1図(b)は側面図である。
第1図(a)において、1はLD、2は表面をメタライ
ズされた光ファイバ、3及び7は半田、4はヒートシン
ク、5は第2の固定部材であるマウント、6は第1の固
定部材であるファイバ・ホルダ、であり、半田3はマウ
ント5とファイバホルダ6とを、半田7は光ファイバ2
とファイバホルダ6とをそれぞれ固着するものである。
ファイバホルダ6は、光ファイバ2を固定する胴部分
6cと、この胴部分6cの両側面に突出して形成された肩部
分6a,6bからなる。第1図では、ファイバホルダ6は、
所望の厚さをもったT字状として表されている。
マウント5は、LD1とファイバホルダ6とを固定する
ものであり、平面部として光結合の光軸と垂直な接合板
が形成されている。第1図では、接合板はマウント5に
2個設けられ、それぞれ5a,5bとして表されている。接
合板5a及び5bの間の溝10の幅は、ファイバホルダ6の胴
部分6cの幅より大きく、この溝10に胴部分6cをはさみ込
んだ場合、胴部分6cの両側にわずかな空隙10a,10bが生
じる。
マウント5には、ヒートシンク4を固定し、このヒー
トシンク4の上にLD1を固定する。また、光ファイバ2
はファイバホルダ6の胴部分6cに密着し、半田7によっ
て固着されている。
第1の実施例では、これらのマウント5、ファイバホ
ルダ6は、以下のようにして固定を行う。
まず、ファイバホルダ6の胴部6cを接合板5a及び5bの
間の溝10にはさみ込み、ファイバホルダ6の肩部分6a及
び6bの胴部側に形成された平面部6a′及び6b′を、接合
板5a及び5bの内側の平面部5a′及び5b′と相対向するよ
うな位置関係に配置する。次に、LD1と光ファイバ2と
の光学結合が最大となるようにファイバホルダ6の位置
を調整し、前記平面部5a′と6a′、5b′と6b′とを、そ
れぞれ半田3により固定して光結合器を構成する。この
とき、LD1と光ファイバ2との間に必要に応じていくつ
かのレンズが配設されてもよい。
以上のように、マウント5とファイバホルダ6とを、
光軸に垂直な麺を利用して固定するので、半田3の凝
固,冷却による収縮により、光ファイバ2は光軸方向に
位置ずれを起こすことになる。このとき、半田固定は光
軸をはさんで2ケ所で行われているので、LD1と光ファ
イバ2との結合に角度ずれが起こることをおさえること
ができる。
以上のように構成した光結合器の、半田3の冷却,収
縮に伴う光結合の変化について説明する。第4図は、先
球R=15μmの先球光ファイバが光軸方向に位置ずれを
起こした場合の光結合の変化を表わす図である。ここ
で、位置ずれ量の基準はLD1の端面とし、光結合量の基
準は光結合の最大結合時である。凝固直後の半田3の厚
さが1mm以内であれば、冷却による光ファイバ2の位置
ずれは4μm以内に抑えることができるが、第4図によ
れば、光ファイバ2が4μm位置ずれした場合光結合は
最大結合時より−0.3ないし−0.7dB変動する。このよう
に、光ファイバ2の光軸方向への位置ずれは、光軸と垂
直方向への軸ずれに比べ、光学結合に及ぼす影響が少な
くてすむ。次に、このように構成された光結合が半田固
定後の温度変化によりどのように変動するかにつき説明
する。
通常、このような光結合器は上下に約100℃の範囲の
温度環境下で使用されることを想定している。前記計算
式より、この温度変化による半田3の膨張,収縮は1μ
m程度である。光ファイバ2が最大結合の位置で固定さ
れている場合、前記温度変化による光結合の変動は−0.
2dB程度の変動に抑えられる。
また、光ファイバ2が4μmの位置ずれをした状態で
固定されている場合でも、前記温度変化により、光結合
が0.5dBより大きく下がることはない。
<発明の効果> 以上説明したように本発明によれば、半田固定直後
や、周囲の温度変化によるLDと光ファイバとのずれが光
軸と平行方向に生じるようにできる。そのため、光結合
の変動が少なく、信頼性に優れた光結合器を提供するこ
とができる。
一般に光結合器の部材間に生じるずれの最大のもの
は、光結合器の製造時に、半田が冷却する際に生じるず
れと考えてよい。本発明によれば、このようなずれが生
じても、これは第1の光学体と第2の光学体とを遠ざけ
るように作用する。従って第1の光学体と第2の光学体
とが接触し、破損することを防止することができる。
尚ここでは、光ファイバとLD素子の光学結合部分のみ
をとりあげて説明したが、本発明はDIP形,フラット形
等のパッケージ内に、ペルチェ素子,ドライブ回路ICと
ともに搭載,気密封止され、半導体レーザモジュールと
して提供される。
また、本発明は半導体レーザモジュールだけでなく、
発受光素子と一般的な光導波路との結合や、一般的な光
導波路同志の結合にも広く適用できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施例を表わす図であり、第1図
(a)は、第1の実施例を表わす上面図、第1図(b)
は、第1の実施例を表わす側面図である。 また、第2図は従来の半導体レーザモジュールを表す側
面図、第3図は、光ファイバの軸ずれと光学結合の変動
との関係を示す図、第4図は、光ファイバの位置ずれと
光学結合の変動との関係を示す図である。 1……レーザダイオード、2……光ファイバ、3……半
田、4……ヒートシンク、5……マウント、6……ファ
イバホルダ、7……半田。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の光学体と、第2の光学体とを所定の
    光軸において光学結合する光結合器であって、第1の光
    学体に固着された第1の固定部材と、第2の光学体に固
    着された第2の固定部材とを、硬化時及び接着後に膨張
    ・収縮する接着材料にて固定する光結合器において、 前記第1の固定部材は、前記光軸と垂直に形成される第
    1の平面部を有し、 前記第2の固定部材は、前記光軸と垂直で、かつ前記第
    2の光学体と対向する第2の平面部を有し、 前記第1の平面部と前記第2の平面部とが相対向して、
    前記接着材料にて固着されていることを特徴とする光結
    合器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS61173206A (ja) * 1985-01-29 1986-08-04 Fujitsu Ltd 光結合部の固定方法
JPS61216376A (ja) * 1985-03-22 1986-09-26 Mitsubishi Electric Corp 発光素子・光フアイバ結合装置

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