JP3116900B2 - 電子冷却器およびこれを用いた光部品モジュール - Google Patents

電子冷却器およびこれを用いた光部品モジュール

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JP3116900B2 JP10114749A JP11474998A JP3116900B2 JP 3116900 B2 JP3116900 B2 JP 3116900B2 JP 10114749 A JP10114749 A JP 10114749A JP 11474998 A JP11474998 A JP 11474998A JP 3116900 B2 JP3116900 B2 JP 3116900B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信システム等
の各種システムに広く使用されている電子冷却器、およ
びこれを用いた光部品モジュール関する。
【0002】
【従来の技術】光ファイバを使用した伝送システム等通
信装置の高信頼化および小型化が進んでおり、装置に収
容する各種の回路基板に搭載される電気部品及び光部品
にも高信頼化、小型化が求められている。一方、伝送効
率の高い光ファイバを用いて、複数の波長の光を一括し
て伝送する波長多重伝送技術の開発が急速に進められて
いる。とくに光ファイバ増幅器の登場によって高密度の
波長多重技術が重要となってきている。光ファイバ増幅
器の利得偏差の小さい増幅帯域は20〜30nmと非常
に狭く、この帯域内に16チャンネルも32チャンネル
も収容して伝送出来るためには、半導体レーザ信号光源
の波長の揺らぎや、合波器、分波器並びにフィルタ等の
波長多重用光部品の挿入損失やチャンネル間クロストー
ク特性の温度変動に対して厳しい特性が要求される。こ
のため上記各種光部品は通常モジュール化が行われてい
る。
【0003】例えば、半導体レーザモジュールは、非常
に小さな半導体レーザチップを駆動するための信号を生
成する電気回路と光ファイバ伝送路との間の接続のイン
ターフェースを備え、さらに出力光の波長や強度の安定
化を図る機能を具備するものであって、モジュール化す
ることによって、光信号発生機能の高性能化や高安定化
が図れ、また他の電気部品と同時に組み込まれる回路ボ
ード基板への実装の容易化、組立時のハンドリングや基
板実装への自動化が容易となり、装置の生産性や信頼性
が高まる。
【0004】さらに、特性安定化を図るためには、波長
多重用の各種光部品のモジュールは電子冷却器が用いら
れているが、モジュールの大型化を招く。したがって、
上記の他の電気部品等との関係で、電子冷却器ならびに
これを用いた光部品モジュールについても小型化が求め
られている。
【0005】図5は、従来の電子冷却器を用いた光部品
モジュールのうち、半導体レーザモジュールを例にとっ
てその構造を示したもので、とくにその断面を表してい
る。半導体レーザモジュール20は、筐体である直方体
形状のモジュールパッケージ21の中に、半導体レーザ
25と該半導体レーザ25の発振光を集光するレンズ2
6と半導体レーザ25の発振する光信号を伝送するため
の光ファイバ22からなる光学系と、半導体レーザ25
と結合レンズ26を搭載したマウント24が、上面基板
32及び下面基板33の間に熱伝素子31を挟んだ構造
の電子冷却器23の上に設置され、さらにこの電子冷却
器23の下面がモジュールパッケージ21の内部底面に
熱的に接続された構成の伝熱系とからなっており、光フ
ァイバ22の一端はパッケージの側壁を貫通して設置さ
れている。電子冷却器23に印加する電流を制御するこ
とによって、半導体レーザ25及び結合レンズ26を搭
載したマウント24とモジュールパッケージ21との間
の吸熱ならびに放熱を制御し、半導体レーザおよび結合
レンズを恒温化し、発振波長や発振出力の安定化や光学
的アライメントの安定化を図っている。
【0006】この半導体レーザモジュール20では、モ
ジュール全体を小さくするために、電子冷却器23を可
能な限り小型化し、小さくしてもなお所要の冷却能力を
発揮できるように、所要の吸熱量と熱抵抗を下げるため
に、電子冷却器23の上面の面積とマウント24の下面
の面積をほぼ等しくなるようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】通常、上記半導体レー
ザ及び結合レンズを搭載するマウントと電子冷却器及び
モジュールパッケージ内部底面とのそれぞれの熱的な接
続には半田接合が用いられており、半田中に生じた酸化
膜や汚れや気泡を接合時に排除して接合の信頼性を高め
るために半田のスクラブを行っているが、この時、電子
冷却器23の上面と基板24の下面の面積がほぼ等しい
ために、電子冷却器23の上面とマウント24の下面と
の間の半田が、電子冷却器に流れ込みやすくなり、電子
冷却器が電気的に短絡して機能しなくなる場合がある。
【0008】このことは半導体レーザモジュール以外の
電子冷却器を用いた他の光部品モジュールにおいても同
様である。
【0009】本発明の目的は、構成する部材の構造を工
夫することにより、小型にしてかつ信頼性を従来より向
上させることができる電子冷却器および、これを用いた
光部品モジュールを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の電子冷却器は、
上面に部品が実装される上面基板と、下面がパッケージ
底面に固着される下面基板と、上面基板の下面裏面と下
面基板の上面の間に挟まれて配置された熱電素子とを備
えている。そして、上面基板又は下面基板は、これら上
面基板の上面又は下面基板の下面に半田溶融処理を施す
際に溶融した半田が上面基板の下面又は下面基板の上面
に回り込まないように熱電素子の外周を覆うように上面
基板の下面側又は下面基板の上面側に設けられた側壁部
により凹部形状をなしていることを特徴としている。こ
こで、熱電素子上面基板又は下面基板の凹部の底面
固着されていることを特徴としている。本発明の光部
品モジュールは、上記構成の電子冷却素子と、電子冷却
素子の上面基板の上面に配置された光部品搭載用マウン
トと、電子冷却素子の下面基板の下面に固着されたモジ
ュールパッケージとを備えている。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を参照して説明する。
【0012】図1は本発明の第一の実施の形態の半導体
レーザモジュールの構造を示す図で、半導体レーザ15
の発光点と、その出射光を伝送する光ファイバのコアの
中心、とを結ぶ光軸を切断面に含んで上下に切った断面
図を表す。
【0013】図1において半導体レーザモジュール10
aのモジュールパッケージ13aの内部底面11aに
は、凹部を備えた絶縁体である上面基板132と凹部を
備えた同じく絶縁体の下面基板133とを、それらの凹
部が向かい合い、その間に熱電素子131を挟んだ構造
の電子冷却器100aが固定されている。この断面とは
直交した断面、すなわち前記光軸に垂直な断面でも、上
面基板132と下面基板133とは凹部を備え、それら
の凹部が向かい合い、その間に熱電素子131を挟んだ
構造である。したがって、上面基板132と下面基板1
33とは、周囲に縁を有する凹底部を備えている。電子
冷却器100aの上面には、半導体レーザ15及びレン
ズ16を固定した伝熱性の高い金属製のマウント14が
熱的に接続されている。モジュールパッケージ13aの
一側壁面には、光ファイバ12の一端が固定されてお
り、光ファイバ12、半導体レーザ15及びレンズ16
との位置関係は、半導体レーザ15の出射光が効率よく
光ファイバに結合するように調整されている。
【0014】半導体レーザモジュール10aの組立の概
略を記すと、まず、凹部を備えた上面基板132と下面
基板133の両方の凹部を向かいにして、その間にペル
チェ素子で代表される熱電素子131を挟んで固定した
構造の電子冷却器100aをモジュールパッケージ11
の内部底面11aに半田融着によって固定する。電子冷
却器100aの上面には、上面に半導体レーザ15を半
田によって固定した金属製のマウント14をやはり半田
を用いて固定する。モジュールパッケージ13aの側壁
には、光信号を送出するための光ファイバ12を、ま
た、マウント14の上面にはレンズ16を半導体レーザ
15の出射光が光ファイバ12にレンズ16によって光
学的に効率よく結合するように光軸調整し、高出力のレ
ーザ光を使ったレーザ溶接技術の一つであるYAGレー
ザ溶接によってそれぞれを固定する。
【0015】このような半導体レーザモジュールを回路
基板に実装し、半導体レーザを駆動すると、半導体レー
ザ15で発生した熱は、マウント14を介して電子冷却
器13に流す電流を制御することによって、ペルチエ効
果を通じて基板14から熱が吸熱されモジュールパッケ
ージ底面11aへと放熱される。これによって半導体レ
ーザ15の温度は、所要の温度範囲に保たれ、波長や出
力レベルや光ファイバ12への結合効率などが一定に保
持される。
【0016】本実施の形態の半導体レーザモジュール1
0aでは、電子冷却器100aの上面基板132の下面
に凹部を備え、電子冷却器100aの下面基板133の
上面に凹部を備えた構成にすることにより、電子冷却器
100aとマウント14との半田固定時および、電子冷
却器100aとモジュールパッケージ底面11aとの半
田固定時に、半田が電子冷却器100aの上面基板13
2と下面基板133の間に固定された熱電素子131に
流れ込むことを防ぎ、電子冷却器100aの上面基板1
32と下面基板133との間に固定された熱電素子13
1がショートすることを回避することができるので、半
導体レーザモジュール10aの組立を容易にすることが
できる。
【0017】上記の実施の形態では、電子冷却器100
aの上面基板132と電子冷却器100aの下面基板1
33の両方に凹部を設ける場合を示したが、電子冷却器
100a上に配置される各種部品(マウント14および
マウント14上のレンズ16等)の形状やサイズに応じ
てその形状、厚さを各種変形することが可能である。
【0018】図2は本発明の第二の実施の形態の半導体
レーザモジュールの構造を示す図で、図1と同様、半導
体レーザ15の発光点と、その出射光を集光するレンズ
16の中心、とを結ぶ光軸を切断面に含んで上下に切断
した断面図を表す。
【0019】図2において、半導体レーザモジュール1
0bのモジュールパッケージ13bの内部底面11bに
は、凹部を備えた絶縁体である上面基板232と、凹部
を備えた同じく絶縁体の下面基板233とを、上面基板
232の凹部を備えた面とは対向する面である平面と凹
部を備えた下面基板233の凹部が向かい合い、その間
に熱電素子131を挟んだ構造の電子冷却器100bが
半田溶着によって固定されている。この断面とは直交し
た断面、すなわち前記光軸に垂直な断面でも、上面基板
232と下面基板233とは凹部を備え、それらの凹部
が向かい合い、その間に熱電素子131を挟んだ構造で
ある。したがって、上面基板232と下面基板233と
は、周囲に縁を有する凹底部を備えている。電子冷却器
100bの上面には、半導体レーザ15及びレンズ16
を固定した伝熱性の高い金属製のマウント14が半田溶
着によって熱的に接続されている。モジュールパッケー
ジの一側壁面には、光ファイバの一端が固定されてお
り、半導体レーザ15とレンズ16及び光ファイバ12
の位置関係は、図1の第一の実施の形態と同様半導体レ
ーザ15の出射光が効率よく光ファイバ12に結合する
ように調整されている。
【0020】本第二の実施の形態の半導体レーザモジュ
ール10bでは、電子冷却器100bの上面基板232
の上面に凹部を備え、電子冷却器100bの上面基板2
33の上面に凹部を備えた構成にすることにより、電子
冷却器100bとマウント14との半田固定時および、
電子冷却器100bとモジュールパッケージ底面11b
との半田固定時に、半田が電子冷却器100bの上面基
板232と下面基板233の間に固定された熱電素子1
31に流れ込むことを防ぎ、電子冷却器100bの上面
基板232と下面基板233との間に固定された熱電素
子131がショートすることを回避することができるの
で、半導体レーザモジュール10bの組立を容易にする
ことができる。
【0021】図3は本発明の第三の実施の形態の半導体
レーザモジュールの構造を示す図で、図1と同様、半導
体レーザ15の発光点と、その出射光を集光するレンズ
16の中心、とを結ぶ光軸を切断面に含んで上下に切っ
た断面図を表す。
【0022】図3において、半導体レーザモジュール1
0cのモジュールパッケージ13cの内部底面11c
は、電子冷却器100cと接合する部位に凸部を設けて
ある。電子冷却器100cは、凹部を備えた絶縁体であ
る上面基板332と凹部を備えた同じく絶縁体の下面基
板333とを、上面基板332の凹部を備えた面と、凹
部を備えた下面基板333の凹部と対向する面である平
面とを向かい合わせ、その間に熱電素子131を挟んだ
構造となっている。この断面とは直交した断面、すなわ
ち前記光軸に垂直な断面でも、上面基板332と下面基
板333とは凹部を備え、それらの凹部と平面とが向か
い合い、その間に熱電素子131を挟んだ構造である。
したがって、上面基板332と下面基板333とは、周
囲に縁を有する凹底部を備えている。この電子冷却器1
00cはモジュールパッケージ13cの内部底面11c
の凸部と前記凹部を備えた下面基板333の凹部とがか
み合うようにして半田溶着によって固定されている。電
子冷却器100cの上面には、半導体レーザ15及びレ
ンズ16を固定した伝熱性の高い金属製のマウント14
が半田溶着によって熱的に接続されている。モジュール
パッケージの一側壁面には、光ファイバの一端が固定さ
れており、半導体レーザ15とレンズ16及び光ファイ
バ12の位置関係は、図1の第一の実施の形態と同様半
導体レーザ15の出射光が効率よく光ファイバ12に結
合するように調整されている。
【0023】本第三の実施の形態の半導体レーザモジュ
ール10cでは、電子冷却器100cの上面基板332
の下面に凹部を備え、電子冷却器100cの下面基板3
33の下面に凹部を備えた構成にすることにより、電子
冷却器100cとマウント14との半田固定時および、
電子冷却器100cとモジュールパッケージ底面11c
との半田固定時に、半田が電子冷却器100cの上面基
板332と下面基板333の間に固定された熱電素子1
31に流れ込むことを防ぎ、電子冷却器100cの上面
基板332と下面基板333との間に固定された熱電素
子131がショートすることを回避することができるの
で、半導体レーザモジュール10cの組立を容易にする
ことができる。
【0024】図4本発明の第四の実施の形態の半導体レ
ーザモジュールの構造を示す図で、図1と同様、半導体
レーザ15の発光点と、その出射光を集光するレンズ1
6の中心、とを結ぶ光軸を切断面に含んで上下に切った
断面図を表す。
【0025】図4において、半導体レーザモジュール1
0dのモジュールパッケージ13dの内部底面11d
は、電子冷却器100dと接合する部位に凸部を設けて
ある。電子冷却器100dは、凹部を備えた絶縁体であ
る上面基板432と凹部を備えた同じく絶縁体の下面基
板433とを、それぞれの凹部と対向する面である平面
を向かい合わせ、その間に熱電素子131を挟んだ構造
となっている。この断面とは直交した断面、すなわち前
記光軸に垂直な断面でも、上面基板432と下面基板4
33とは凹部を備え、それらの凹部と対向する面すなわ
ち平面が向かい合い、その間に熱電素子131を挟んだ
構造である。したがって、上面基板432と下面基板4
33とは、周囲に縁を有する凹底部を備えている。この
電子冷却器100dはモジュールパッケージ13dの内
部底面11dの凸部と前記凹部を備えた下面基板433
の凹部とがかみ合うようにして半田溶着によって固定さ
れている。電子冷却器100dの上面には、半導体レー
ザ15及びレンズ16を固定した伝熱性の高い金属製の
マウント14が半田溶着によって熱的に接続されてい
る。モジュールパッケージの一側壁面には、光ファイバ
12の一端が固定されており、半導体レーザ15とレン
ズ16及び光ファイバ12の位置関係は、図1の第一の
実施の形態と同様半導体レーザ15の出射光が効率よく
光ファイバ12に結合するように調整されている。
【0026】本第四の実施の形態の半導体レーザモジュ
ール10dでは、電子冷却器100dの上面基板432
の上面に凹部を備え、電子冷却器100dの下面基板4
33の下面に凹部を備えた構成にすることにより、電子
冷却器100dとマウント14との半田固定時および、
電子冷却器100dとモジュールパッケージ底面11d
との半田固定時に、半田が電子冷却器100dの上面基
板432と下面基板433の間に固定された熱電素子1
31に流れ込むことを防ぎ、電子冷却器100dの上面
基板432と下面基板433との間に固定された熱電素
子131がショートすることを回避することができるの
で、半導体レーザモジュール10dの組立を容易にする
ことができる。
【0027】上記の実施形態の説明では、恒温化すべき
光部品として、半導体レーザの場合を述べたが、前記従
来の技術に述べたように、波長多重伝送システムに用い
る光分波器や光合波器は、波長間隔が1nm以下と極め
て高密度になって来ており、部品そのものを恒温化する
ことなくしては、チャンネル間クロストークが増大し使
用に耐えられない。波長多重用の分波器や合波器は波長
間隔が高密度のため、従来の干渉膜フィルタ用いた方式
のデバイスでは波長分解能が低く、このため近年回折格
子による分光の原理を導波路に適用したタイプのアレイ
導波路回折格子が使われるようになってきている。これ
は光を長さの異なる多数本の導波路を透過させると、透
過する導波路の長さが異なるため導波路出射後波長に応
じて回折角度が異なることを原理としており、高密度の
分波器や合波器を実現出来る特長を持っているが、導波
路の温度による僅かな屈折率変化が回折角度を変化さ
せ、本来透過すべきチャンネルとは別なるチャンネルの
波長が透過することがおこり、厳格な温度一定化が必要
である。
【0028】また、光ファイバのコア部に光透過方向に
沿って紫外光によって屈折率格子を形成し、この格子の
波長フィルタリング特性を用いた、ファイバーグレーテ
ィング型の光フィルタなども同様に温度変化に対してフ
ィルタ波長が敏感に変わり、やはり厳格な温度一定化を
必要とする。
【0029】また、これらの光部品は実装上からは、前
述の半導体レーザモジュールと同様小型で薄いモジュー
ルが求められている。本発明はこれらの光部品モジュー
ルに対しても有効である。
【0030】また、近年光非線形効果を用いた和周波発
生素子や差周波発生素子、二次高調波発生素子は半導体
レーザの光から青や紫外等の短い波長の光を発生する手
段として注目されているが、これらの素子では基本波と
変換波との間の位相を常に合わせることが変換効率を高
める上に、非線形効果の高い材料を用いると同様に必要
である。この位相整合は温度変化に対して極めて敏感で
ある。このような波長変換部品をモジュール化する上に
も本発明は有効である。
【0031】また、導波路を使った小型で高能率の光ス
イッチや光変調器などの光機能部品の実現が図られてい
る。これらのデバイスの原理の多くが、異なる光モード
間の結合を、外場として印加する電界や磁界等を介して
制御する方法が採られているが、光モード間の結合すな
わちデバイスの透過効率を左右するのが上述の光非線形
効果を使った波長変換部品の場合と同様、温度に敏感な
位相整合条件を常に保つことが重要である。このような
導波路型光機能部品をモジュール化する上にも本発明は
有効である。
【0032】また、電子冷却を用いたモジュールは、光
部品だけにとどまらず、電子回路部品や電子部品または
各種センサー等においても小型で薄いモジュールが求め
られている。本発明はこれらのモジュールに対しても有
効である。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように本発明においては、
電子冷却器を用いた光部品モジュールの構成部品である
電子冷却器において、電子冷却器の上面基板、下面基板
のいずれかまたは両方に凹部を備えた構成にして、電子
冷却器の上面基板の上面に半導体レーザや結合レンズを
搭載するマウントの下面を半田固定し、モジュールパッ
ケージの内部底面に電子冷却器の下面基板の下面を半田
固定するようにした。これにより、電子冷却器とマウン
トとの半田固定時および、電子冷却器とモジュールパッ
ケージとの半田固定時に、電子冷却器とマウントとの間
の半田や、電子冷却器とモジュールパッケージとの間の
半田が溢れても、電子冷却器の上面基板と下面基板との
間に固定された熱電素子に半田が流れ込まなくなり、電
子冷却器の上面基板と下面基板との間に固定された熱電
素子がショートすることを回避することができる。した
がって、電子冷却器と基板との半田固定および、電子冷
却器とモジュールパッケージとの半田固定が容易にな
り、光部品のモジュールの製造方法が容易になる。
【0034】また、同時に、電子冷却器と基板との半田
固定時および、電子冷却器とモジュールパッケージとの
半田固定時に、電子冷却器の上面基板と下面基板との間
に固定された熱電素子へ半田が流れ込まないため、半田
のスクラブを効果的に行うことができるので、電子冷却
器と基板との半田固定部および、電子冷却器とモジュー
ルパッケージとの半田固定部の信頼性を従来より向上す
ることができる。
【0035】さらに、電子冷却器の上面の面積と基板の
下面の面積をほぼ同じ面積にして、電子冷却器と基板と
の半田固定を行っても、電子冷却器の上面基板と下面基
板との間に固定された熱電素子へ半田が流れ込まないた
め、電子冷却器の上面とマウントの下面との間の熱抵抗
を下げることが出来、面積の小さい電子冷却器でも効率
の良い伝熱効果を上げることが出来、モジュールをより
小型化することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の半導体レーザモジュー
ルを表す図である。
【図2】本発明の第2の実施例の半導体レーザモジュー
ルを表す図である。
【図3】本発明の第3の実施例の半導体レーザモジュー
ルを表す図である。
【図4】本発明の第4の実施例の半導体レーザモジュー
ルを表す図である。
【図5】従来の半導体レーザモジュールを示す図であ
る。
【符号の説明】
10 半導体レーザモジュール 11 モジュールパッケージ底面 12 光ファイバ 13 モジュールパッケージ 14 マウント 15 半導体レーザ 16 結合レンズ 20 半導体レーザモジュール 21 モジュールパッケージ 22 光ファイバ 23 電子冷却器 24 マウント 25 半導体レーザ 26 結合レンズ 31 熱電素子 32 上面基板 33 下面基板 131 熱電素子 132、232、332、432 上面基板 133、233、333、433 下面基板
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−275795(JP,A) 特開 平3−38083(JP,A) 特開 平10−22581(JP,A) 特開 平5−37087(JP,A) 特開 平3−49254(JP,A) 実開 昭56−56653(JP,U) 実開 平1−110442(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01S 5/00 - 5/50 H01L 31/02 G02B 6/42 H01L 23/34 - 23/46 H01L 35/28

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上面に部品が実装される上面基板と、 下面がパッケージ底面に固着される下面 基板と、 前記上面基板の下面裏面と前記下面基板の上面の間に挟
    まれて配置された熱電素子とを備え、 前記上面基板又は下面基板は、該上面基板の上面又は前
    記下面基板の下面に半田溶融処理を施す際に溶融した半
    田が前記上面基板の下面又は前記下面基板の上面に回り
    込まないように前記熱電素子の外周を覆うように前記上
    面基板の下面側又は前記下面基板の上面側に設けられた
    側壁部により凹部形状をなすことを特徴とする電子冷却
    器。
  2. 【請求項2】 前記熱電素子、前記上面基板又は前記
    下面基板の凹部の底面に固着されていることを特徴とす
    る前記請求項1記載の電子冷却器。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の電子冷却素
    子と、 前記電子冷却素子の上面基板の上面に配置された光部品
    搭載用マウントと、 前記電子冷却素子の下面基板の下面に固着された モジュ
    ールパッケージとを備えていることを特徴とする光部品
    モジュール
  4. 【請求項4】 前記光部品搭載用マウントに半導体レー
    ザが搭載されていることを特徴とする請求項記載の光
    部品モジュール。
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