JP2702720B2 - 蛍光ランプ - Google Patents
蛍光ランプInfo
- Publication number
- JP2702720B2 JP2702720B2 JP62235217A JP23521787A JP2702720B2 JP 2702720 B2 JP2702720 B2 JP 2702720B2 JP 62235217 A JP62235217 A JP 62235217A JP 23521787 A JP23521787 A JP 23521787A JP 2702720 B2 JP2702720 B2 JP 2702720B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- titanium dioxide
- fluorescent lamp
- glass tube
- anatase
- Prior art date
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- Expired - Lifetime
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- Vessels And Coating Films For Discharge Lamps (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野
本発明はガラス管内面に反射膜を備えた蛍光ランプに
関するものである。 従来の技術 最近、OA関連機器,OF関連機器の発達がめざましく、
これらに使用するランプの種別も多様化している。これ
らのランプを大別すると、ハロゲンランプと特殊蛍光ラ
ンプとに分類することができ、使用機器により品種別に
分けている。その中でOA関連機器用の特殊蛍光ランプと
しては、小型で高出力が要求されることから、ガラス管
を従来より細くし、またガラス管の内面に反射膜と蛍光
体膜を形成し開口部を有する構造のアパーチャ形蛍光ラ
ンプが使用されている。 発明が解決しようとする問題点 かかる反射膜材料としては、これまで種々知られてい
るが、作業性，コスト面，反射効率等の点から、アナタ
ーゼ形の二酸化チタンが最もよく使用されてきた。しか
し、このような反射膜材料を用いた蛍光ランプの製造で
は、一般形蛍光ランプの場合より加熱工程が増加し作業
工数が多くなるため、ガラス管の伸縮が大きくなり、ガ
ラス管内面に塗布されたアナターゼ形二酸化チタン膜上
に形成された蛍光体膜がガラスの伸縮に伴いガラス管か
ら剥離しやすいという問題が生じた。このことはアナタ
ーゼ形二酸化チタン膜の膜厚が厚いほど発生しやすく、
薄膜になれば剥離現象は良化するが、ランプの直下照度
が低下し特性面で不利となる。 アナターゼ形二酸化チタンは分光射率からみると、40
0〜700nmの範囲内で高い反射率を示すが、ガラス管内面
に形成する反射膜の塗布量が少なければ、ランプの出力
が著しく低下する。このため、使用にあたっては反射膜
の塗布量を多くしなければならず、その結果ガラス管の
伸縮に対応しきれず、蛍光体膜の剥離を起こす原因とな
っている。 本発明は上記した問題点にかんがみてなされたもの
で、反射膜上に形成された蛍光体膜が剥離するのを抑制
しかつランプ特性を向上することのできる蛍光ランプを
提供するものである。 問題点を解決するための手段 本発明の蛍光ランプは、ガラス管の内面に反射膜と蛍
光体膜とを順次形成し、少なくとも前記反射膜に開口部
を有しており、前記反射膜がルチル形二酸化チタンとア
ナターゼ形二酸化チタンとの混合物からなっている。 作用 かかる構成によると、ガラス管内面に形成する反射膜
の塗布量が少なくてよいので、製造時ガラス管の伸縮に
応じて反射膜も伸縮でき、その結果その上に形成された
蛍光体膜の剥離を防止することができる。 実施例 第１図において、透光性ガラス管１の内面にはアナタ
ーゼ形二酸化チタンとルチル形二酸化チタンとの混合物
からなる反射膜２が形成されている。反射膜２には開口
部が設けられており、この開口角は60度になっている。
さらに反射膜２の上にセリウム付活アルミン酸テレビウ
ム蛍光体等の蛍光体膜３が形成されており、この蛍光体
膜にも開口部が設けられている。ガラス管１の開口部内
面には、テトラブチルチタネートを塗布し焼付けするこ
とにより保護膜４が形成されている。 ガラス管１の両端には電極（図示せず）が設けられ、
またその内面には水銀と希ガスが封入されている。 ところで、ルチル形二酸化チタンは、隠ぺい率が高
く、またガラス管に対する付着力も強いが、アナターゼ
形二酸化チタンより分光反射率が低下するという欠点が
ある。一方、アナターゼ形二酸化チタンは、ルチル形二
酸化チタンと比較して分光反射率は良いが、ガラス管に
対する付着強度が弱く、またこの上に被着される蛍光体
を保持する付着力も弱いという欠点がある。本発明は反
射膜材料として、ルチル形二酸化チタンとアナターゼ形
二酸化チタンとを混合使用することにより、ルチル形二
酸化チタンの隠ぺい率と付着強度の高さと、アナターゼ
形二酸化チタンの分光反射率の高さの両者の利点を応用
し、反射膜の膜厚を薄くしても、ランプ出力が低下せ
ず、また反射膜の膜厚を薄くできることから、製造時蛍
光体膜の脱落も防止することができる。 次に、本発明の具体的な例について説明する。 ルチル形二酸化チタン 7.5kg アナターゼ形二酸化チタン 7.5kg 硝化綿溶解液 6.0 酢酸ブチル 8.0 ジブチルフタレート 0.5 上記物質をポットミルで10時間分散混合する。これを
混合懸濁液として取り出し、粘度，比重を調整しダウン
フラッシュ方式で、外径16mm,長さ410mmのガラス管の内
面に塗布し乾燥させる。 次に、品種別で開口角は異なるが、反射膜の一部を硬
質ウレタンゴムで剥ぎとって開口部を設ける。次に開口
部のガラス管内面に保護膜として、ｎ−ブチルアルコー
ルにテトラブチルチタネートの２％を溶解させたもの
を、ダウンフラッシュ方式で塗布し乾燥させる。２時間
放置後、シンター炉で焼付を行い、ガラス管に白色の二
酸化チタン膜（反射膜）と透明な二酸化チタン膜（保護
膜）を形成する。冷却後、その上にセリウム付活アルミ
ン酸テレビウム蛍光体懸濁液を塗布し乾燥して蛍光体膜
を形成した後、開口部上に位置する部分の蛍光体膜を剥
ぎとり、その後、通常の製造方法でアパーチャ形蛍光ラ
ンプ（本発明品）を製作し、蛍光体膜の脱落について、
反射膜としてアナターゼ形二酸化チタンを用い、他は本
発明品と同一仕様のアパーチャ形蛍光ランプ（従来品）
との比較を行ったところ、下表に示す結果が得られた。 上表から明らかなように、本発明の蛍光ランプは蛍光
体膜の脱落が従来の蛍光ランプに比して大幅に減少する
ことがわかる。さらに、本発明ランプは第２図に曲線Ｉ
で示すように、光出力および光束維持率も同図に曲線II
で示す従来ランプよりすぐれていることも判明した。 なお、上記実施例ではアパーチャ形蛍光ランプの場合
について説明したが、本発明は開口部に蛍光体膜を形成
した反射形蛍光ランプについても実施できることはいう
までもない。 発明の効果 以上説明したように、本発明は従来製造時に多発して
いた蛍光体膜の脱落を著しく抑制することができ、か
つ、光出力，光束維持率も向上でき、品質を安定化する
ことが可能となるというすぐれた効果を有する蛍光ラン
プを提供することができるものである。
関するものである。 従来の技術 最近、OA関連機器,OF関連機器の発達がめざましく、
これらに使用するランプの種別も多様化している。これ
らのランプを大別すると、ハロゲンランプと特殊蛍光ラ
ンプとに分類することができ、使用機器により品種別に
分けている。その中でOA関連機器用の特殊蛍光ランプと
しては、小型で高出力が要求されることから、ガラス管
を従来より細くし、またガラス管の内面に反射膜と蛍光
体膜を形成し開口部を有する構造のアパーチャ形蛍光ラ
ンプが使用されている。 発明が解決しようとする問題点 かかる反射膜材料としては、これまで種々知られてい
るが、作業性，コスト面，反射効率等の点から、アナタ
ーゼ形の二酸化チタンが最もよく使用されてきた。しか
し、このような反射膜材料を用いた蛍光ランプの製造で
は、一般形蛍光ランプの場合より加熱工程が増加し作業
工数が多くなるため、ガラス管の伸縮が大きくなり、ガ
ラス管内面に塗布されたアナターゼ形二酸化チタン膜上
に形成された蛍光体膜がガラスの伸縮に伴いガラス管か
ら剥離しやすいという問題が生じた。このことはアナタ
ーゼ形二酸化チタン膜の膜厚が厚いほど発生しやすく、
薄膜になれば剥離現象は良化するが、ランプの直下照度
が低下し特性面で不利となる。 アナターゼ形二酸化チタンは分光射率からみると、40
0〜700nmの範囲内で高い反射率を示すが、ガラス管内面
に形成する反射膜の塗布量が少なければ、ランプの出力
が著しく低下する。このため、使用にあたっては反射膜
の塗布量を多くしなければならず、その結果ガラス管の
伸縮に対応しきれず、蛍光体膜の剥離を起こす原因とな
っている。 本発明は上記した問題点にかんがみてなされたもの
で、反射膜上に形成された蛍光体膜が剥離するのを抑制
しかつランプ特性を向上することのできる蛍光ランプを
提供するものである。 問題点を解決するための手段 本発明の蛍光ランプは、ガラス管の内面に反射膜と蛍
光体膜とを順次形成し、少なくとも前記反射膜に開口部
を有しており、前記反射膜がルチル形二酸化チタンとア
ナターゼ形二酸化チタンとの混合物からなっている。 作用 かかる構成によると、ガラス管内面に形成する反射膜
の塗布量が少なくてよいので、製造時ガラス管の伸縮に
応じて反射膜も伸縮でき、その結果その上に形成された
蛍光体膜の剥離を防止することができる。 実施例 第１図において、透光性ガラス管１の内面にはアナタ
ーゼ形二酸化チタンとルチル形二酸化チタンとの混合物
からなる反射膜２が形成されている。反射膜２には開口
部が設けられており、この開口角は60度になっている。
さらに反射膜２の上にセリウム付活アルミン酸テレビウ
ム蛍光体等の蛍光体膜３が形成されており、この蛍光体
膜にも開口部が設けられている。ガラス管１の開口部内
面には、テトラブチルチタネートを塗布し焼付けするこ
とにより保護膜４が形成されている。 ガラス管１の両端には電極（図示せず）が設けられ、
またその内面には水銀と希ガスが封入されている。 ところで、ルチル形二酸化チタンは、隠ぺい率が高
く、またガラス管に対する付着力も強いが、アナターゼ
形二酸化チタンより分光反射率が低下するという欠点が
ある。一方、アナターゼ形二酸化チタンは、ルチル形二
酸化チタンと比較して分光反射率は良いが、ガラス管に
対する付着強度が弱く、またこの上に被着される蛍光体
を保持する付着力も弱いという欠点がある。本発明は反
射膜材料として、ルチル形二酸化チタンとアナターゼ形
二酸化チタンとを混合使用することにより、ルチル形二
酸化チタンの隠ぺい率と付着強度の高さと、アナターゼ
形二酸化チタンの分光反射率の高さの両者の利点を応用
し、反射膜の膜厚を薄くしても、ランプ出力が低下せ
ず、また反射膜の膜厚を薄くできることから、製造時蛍
光体膜の脱落も防止することができる。 次に、本発明の具体的な例について説明する。 ルチル形二酸化チタン 7.5kg アナターゼ形二酸化チタン 7.5kg 硝化綿溶解液 6.0 酢酸ブチル 8.0 ジブチルフタレート 0.5 上記物質をポットミルで10時間分散混合する。これを
混合懸濁液として取り出し、粘度，比重を調整しダウン
フラッシュ方式で、外径16mm,長さ410mmのガラス管の内
面に塗布し乾燥させる。 次に、品種別で開口角は異なるが、反射膜の一部を硬
質ウレタンゴムで剥ぎとって開口部を設ける。次に開口
部のガラス管内面に保護膜として、ｎ−ブチルアルコー
ルにテトラブチルチタネートの２％を溶解させたもの
を、ダウンフラッシュ方式で塗布し乾燥させる。２時間
放置後、シンター炉で焼付を行い、ガラス管に白色の二
酸化チタン膜（反射膜）と透明な二酸化チタン膜（保護
膜）を形成する。冷却後、その上にセリウム付活アルミ
ン酸テレビウム蛍光体懸濁液を塗布し乾燥して蛍光体膜
を形成した後、開口部上に位置する部分の蛍光体膜を剥
ぎとり、その後、通常の製造方法でアパーチャ形蛍光ラ
ンプ（本発明品）を製作し、蛍光体膜の脱落について、
反射膜としてアナターゼ形二酸化チタンを用い、他は本
発明品と同一仕様のアパーチャ形蛍光ランプ（従来品）
との比較を行ったところ、下表に示す結果が得られた。 上表から明らかなように、本発明の蛍光ランプは蛍光
体膜の脱落が従来の蛍光ランプに比して大幅に減少する
ことがわかる。さらに、本発明ランプは第２図に曲線Ｉ
で示すように、光出力および光束維持率も同図に曲線II
で示す従来ランプよりすぐれていることも判明した。 なお、上記実施例ではアパーチャ形蛍光ランプの場合
について説明したが、本発明は開口部に蛍光体膜を形成
した反射形蛍光ランプについても実施できることはいう
までもない。 発明の効果 以上説明したように、本発明は従来製造時に多発して
いた蛍光体膜の脱落を著しく抑制することができ、か
つ、光出力，光束維持率も向上でき、品質を安定化する
ことが可能となるというすぐれた効果を有する蛍光ラン
プを提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
第１図は本発明の一実施例である蛍光ランプの断面図、
第２図は同蛍光ランプの光束維持特性を従来の蛍光ラン
プのそれと比較して示す図である。 １……ガラス管、２……反射膜、３……蛍光体膜、４…
…保護膜。
第２図は同蛍光ランプの光束維持特性を従来の蛍光ラン
プのそれと比較して示す図である。 １……ガラス管、２……反射膜、３……蛍光体膜、４…
…保護膜。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 １．ガラス管内面に反射膜と蛍光体膜とを順次形成し、
少なくとも前記反射膜に開口部を有しており、前記反射
膜がルチル形二酸化チタンとアナターゼ形二酸化チタン
との混合物からなることを特徴とする蛍光ランプ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62235217A JP2702720B2 (ja) | 1987-09-18 | 1987-09-18 | 蛍光ランプ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62235217A JP2702720B2 (ja) | 1987-09-18 | 1987-09-18 | 蛍光ランプ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6477862A JPS6477862A (en) | 1989-03-23 |
| JP2702720B2 true JP2702720B2 (ja) | 1998-01-26 |
Family
ID=16982815
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP62235217A Expired - Lifetime JP2702720B2 (ja) | 1987-09-18 | 1987-09-18 | 蛍光ランプ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2702720B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102592947A (zh) * | 2011-01-04 | 2012-07-18 | 毛有强 | 一种高光效荧光灯 |
-
1987
- 1987-09-18 JP JP62235217A patent/JP2702720B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6477862A (en) | 1989-03-23 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |