JP2702158B2 - Feイオンを含有する硫酸の中和処理法 - Google Patents

Feイオンを含有する硫酸の中和処理法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は主としてFeイオンを含有する硫酸の中和処理
法に関する。
[従来の技術及び発明が解決しようとする課題] 金属製品の表面処理に使用された主としてFeイオンを
含む硫酸、Feイオンを含む塩酸あるいは硝酸に硫酸を添
加し、蒸溜又は蒸発して硫酸に置換した溶液、非鉄金属
の精錬に使用されたFeイオンを含む硫酸、及び硫酸法に
よる酸化チタン製造の際に排出されるFeイオンを含む硫
酸等の処理に当り、従来のNaOHを用いて中和する方法
は、NaOHの価格が高く、副生するNa2SO4を売却しても経
済性に乏しい。
NH3ガスあるいはNH4OHを使用して中和する従来方法も
あるが、副生する硫安の販売が困難であり、また売却で
きたとしてもその価格が安いために経済性がない。ま
た、他の従来方法として、NaOHやNH4OHに比較して価格
の安いCa(OH)やCaCO3を使用して硫酸を中和するこ
ともできるが、副生するCaSO4・2H2O(石膏)より成る
固形状廃棄物の処理にコストを要し、この為にNaOHやNH
4OHを使用する場合と同様に経済性を失うことが多い。
このためFeイオンを含む硫酸を排出する事業を営む工
場では、副生する石膏の有効利用や副生するNa2SO4の市
場の開拓に努力して、硫酸を中和することにより生ずる
経済的なマイナス面を少しでもカバーしているのが実情
で、現在、Feイオンを含む硫酸溶液の経済性ある中和処
理法は皆無である。
中和処理以外の方法によってFeイオンを含む硫酸溶液
を回収して再使用する従来の方法としては、減圧蒸発法
によって、FeSO4・7H2Oを析出させて残液中のFeイオン
の含有割合を低下させる方法が広く採用されているが、
Feイオンを全く含有しない硫酸を得ることができないこ
とや蒸発・濃縮に要するエネルギーが大きく、中和処理
法と同じ程度のコストを要し、経済性ある処理とは云え
ない。
上述のように主としてFeイオンを含有する硫酸を中和
処理する従来の方法には経済性がないという欠点があっ
た。
[課題を解決するための手段] この課題は、請求項1に記載の本発明に係る中和処理
法、すなわち、主としてFeイオンを含む硫酸溶液に含有
するSO4イオンに対して少なくとも等化学当量のNaイオ
ン、Mgイオン、Kイオン、CaイオンまたはNH4イオンを
塩素を含む化合物の形で添加した後、該硫酸溶液に含酸
素有機溶媒及びアルキルアミン有機溶媒の少なくとも一
つを接触させることにより、該硫酸溶液中のFeイオンを
塩化物錯体として有機相に抽出することを特徴とするFe
イオンを含有する硫酸の中和処理法によって解決され
る。
本発明は、従来の高価なNaOHやNH3及びNH4OHを使用
し、あるいは石膏が副生するCa(OH)やCaCO3等のCa
化合物を使用して、主としてFeイオンを含有する硫酸を
中和処理する方法ではなく、例えば世界各地に広く分布
し、しかも廉価な岩塩(NaCl)で代表されるNaとClの化
合物、産業廃棄物として大量に発生しているMgとClの化
合物、KとClの化合物、CaとClの化合物あるいはNH4とC
lの化合物を使用して、主としてFeイオンを含有する硫
酸を中和処理すると共に、含有しているFeイオンを高純
度酸化鉄あるいは金属鉄として付加価値を向上させて取
り出すことができる経済性のある硫酸の中和処理法であ
る。
またFeイオンを含有する塩酸あるいは硝酸含有液に硫
酸を添加した後、減圧または常圧状態で加熱蒸溜あるい
は加熱蒸発することにより、HClあるいはHNO3を分離回
収する時の蒸溜残液あるいは蒸発残液は主としてFeイオ
ンを含む硫酸溶液へと変換されているが、本発明はこの
硫酸溶液の中和処理にも適用できる。
即ち、本発明の原理は、主としてFeイオンを含む硫酸
溶液に含有するSO4イオンに対して少なくとも等化学当
量のNaイオン、Kイオン、Mgイオン、CaイオンまたはNH
4イオンをNaとCl化合物、KとCl化合物、MgとCl化合
物、CaとCl化合物またはNH4とClの化合物の形で添加し
た後、該硫酸溶液に、水に可溶又は不溶の含酸素有機溶
媒及びアルキルアミン有機溶媒の少なくとも一つを接触
させることにより、該硫酸溶液中のFeイオンを塩化物錯
体として有機相に抽出するにある。
本発明の好ましい実施態様(請求項7)においては、
このようにして求められたFeイオンを塩化物錯体として
含有する有機溶媒を水と接触させる事により、有機相の
FeイオンとClイオンを水溶液に逆抽出し、有機溶媒を再
生する。逆抽出効果を向上させる為に、水と接触させる
前に別の含酸素有機溶媒(B)、例えば、炭素数6〜18
までアルコール(ノルマルアルコール、第2アルコール
及び第3アルコールのいずれであってもよい。)を添加
混合した後、水と接触させてFeイオンとClイオンを水溶
液に逆抽出する。次に常圧あるいは減圧状態にて蒸溜又
は蒸発させて、逆抽出前に添加した有機溶媒(B)を分
離するとともに、元の状態の有機溶媒(A)を再生す
る。更に別の実施態様(請求項8)においては、塩化物
錯体を含有している有機溶媒(A)を水と接触させる前
に、減圧または常圧状態で蒸溜あるいは蒸発させること
により、H2OとHClを有機溶媒より分離回収し、残存する
有機溶媒を水と接触させることによってFeイオンとClイ
オンを水溶液に逆抽出すると共に有機溶媒を再生する各
種の逆抽出方法を組み合せて使用するFeイオンを含有す
る硫酸の中和処理法である。
本発明においては、また主としてFeイオンを含む塩酸
溶液に、硫酸を混合液に含有するSO4イオンに対して等
化学当量のNaイオン、Kイオン、Mgイオン、Caイオンま
たはNH4イオンをNaとCl化合物、KとClの化合物、MgとC
lの化合物、CaとClの化合物またはNH4とClの化合物の形
で添加した後、該混合液に含酸素有機溶媒及びアルキル
アミン有機溶媒の少なくとも一つを接触させることによ
り前と同様に処理することができる。Feイオンを含む塩
酸溶液あるいは硝酸溶液に硝酸を添加した後、混合溶液
を減圧または常圧状態で加熱蒸溜あるいは加熱蒸発させ
ることによりHClあるいはHNO3を分離回収し、残存溶液
を前と同様にして処理することもできる。
[作用] 本発明においては、金属製品及び金属材料の表面処理
に使用された主としてFeイオンを含有(その他の金属イ
オンが含有していてもよい)する硫酸溶液あるいは硫酸
法による酸化チタン製造の際に排出される主としてFeイ
オンを含み、Al,Mn,Cr,Ti,V,Sn及びNbイオン等の各種の
金属イオンが共存する硫酸に代表される硫酸溶液に対し
て含有SO4イオン量と少なくとも等化学当量のNaイオ
ン、Kイオン、Mgイオン、CaイオンまたはNH4イオンをN
aとClの化合物、KとClの化合物、MgとClの化合物、Ca
とClの化合物またはNH4とCl化合物の形で添加するう。
硫酸溶液中のFeイオンがFe2+イオンとして存在する時は
あらかじめ酸化してFe3+イオンにする。得られた水溶液
は含酸素有機溶媒及びアルキルアミン有機溶媒の少なく
とも1つを接触させ、例えば次式に示すように該硫酸溶
液中のFeイオンを塩化物錯体として有機相へ抽出するこ
とにより硫酸を中和処理できる。
Fe(SO4+H2SO4+8NaCl+Org→ 2HFeCl4・Org+4Na2SO4 FeSO4+H2SO4+4NaClO+7H++Org→ HFeCl4・Org+2Na2SO4+4H2O Fe(SO4+H2SO4+8KCl+Org→ 2HFeCl4・Org+4K2SO4 Fe2(SO4+H2SO4+4CaCl2+Org→ 2HFeCl4・Org+4CaSO4 FeSO4+H2SO4+CaCl2・Ca(ClO)・2H2O+3H++Org→ HFeCl4・Org+2[CaSO4・2H2O] Fe2(SO4+H2SO4+4MgCl2+Org→ 2HFeCl4・Org+4MgSO4 Fe2(SO4+H2SO4+8NH4Cl+Org→ 2HFeCl4・Org+4(NH42SO4 ここで、Orgは有機溶媒を意味する(以下同様)。
またFeイオン含有量がSO4イオン量に比較して小さい
場合(通常はFeイオンがSO4イオンの総量に対し0.5に達
していない場合)には、Feイオンを添加して硫酸がNaと
Clの化合物やKとClの化合物あるいはNH4とCl化合物等
で中和できるように調節する必要がある。
りん酸エステルの群においてアルキル・ホスフィン・
オキシドのような塩基度の高い抽出剤を使用すると、次
式のように、Feイオンと共に抽出されるClイオン量は、
モル比率で、Feイオンの3倍となる場合がある。
Fe2(SO4+6NaCl+n・Org→ 2FeCl3・nOrg+3Na2SO4 このような類似の傾向を示す抽出剤を使用する場合に
は、Feと結合しているSO4量と遊離SO4の総和に対して、
モル比率として0.66に近似する(最大0.66)値になるよ
うに、Feを含有する固形状品、液状品を加える必要があ
る。したがって、この場合には、請求項5の「不足して
いる場合」とは、Feと結合しているSO4量と遊離してい
るSO4量の総和に対するFeイオンのモル比率が0.66に達
していない場合を意味するものである。
Feイオン濃度の調節方法として、例えば酸化チタン製
造している箇所では、イルメナイトやアナターゼのよう
なチタン原料あるいは硫酸鉄あるいはFe,Ti含有廃棄物
等を廃硫酸に投入し、Feを選択的に溶解して、水溶液中
の硫酸に対するFeのモル比率を調節する。
原料中のFeを廃酸にて溶解することにより、イルメナ
イトやアナターゼあるいは高チタンスラグ中のTiO2含有
パーセントが高くなり原料として付加価値が高まる効果
も同時に期待される。
一方有機相に抽出された鉄塩化物錯体は、公知のよう
に有機溶媒を水と接触させることにより、FeイオンとCl
イオンは次式に示すように水溶液に逆抽出され有機溶媒
は再生される。
またFeの塩化物錯体を抽出している有機溶媒を水と接
触させる前に、逆抽出効果をあげる為に、水の抽出量が
多い含酸素有機溶媒例えば炭素数6〜18のアルコール
(ノルマルアルコール、第2アルコール、第3アルコー
ルのいずれでもよい)を添加した後に、水溶液と接触さ
せることにより有機溶媒中のFeイオンとClイオンを水溶
液へ逆抽出した後に、減圧または常圧状態で蒸発または
蒸溜することにより逆抽出前に添加した含酸素有機溶媒
例えばアルコールを分離すると共に元の状態の有機溶媒
を再生する。
なお、Fe2+イオンの酸化にHNO3を使用すると、鉄塩化
物錯体と共にHNO3が抽出される。
HNO3+Org → HNO3・Org 共抽出されたHNO3は、FeとClイオンを逆抽出する前に
NaClを含有する水溶液を接触させることにより、FeとCl
イオンを有機溶媒中に残し、HNO3を水溶液へ逆抽出す
る。
HNO3・Org+NaCl → Org+NaNO3+HCl- 水溶液に残っているHClは、Feの塩化物錯体の抽出分
配比の向上に作用する為に、HNO3と共存しているFeイオ
ンとClイオンは、有機相にとどまる。逆抽出されたHNO3
は、再びFe2+イオンを酸化するためにくり返えし利用で
きる。
更に鉄塩化物錯体を含有する有機溶媒を減圧または常
圧状態で蒸溜あるいは蒸発せしめることにより次式に示
すように、H2OとHClを分離回収する。HClとH2Oの分離は
次の水による逆抽出効果を向上させる。
有機溶媒中に残存するFeCl3・Orgは、該有機溶媒を水
と接触させることにより次式に示すように容易にFeCl3
を水相に逆抽出し、有機溶媒は再生される。
FeCl3・Org+水 → Org+(FeCl3+水) 逆抽出された水相には遊離HClが存在しないために高
濃度のFeCl3溶液として回収することができるので、水
相に移行したFeCl3より酸化鉄や水酸化鉄を製造する場
合には経済性が向上する。また加熱蒸溜あるいは加熱蒸
発によって濃縮されたFeCl3・Orgを更に減圧蒸溜し続け
ると次式に示すように有機溶媒は蒸溜・再生され固形状
のFeCl3を残す。
FeCl3・Org → FeCl3+Org↑ 再生された有機溶媒は鉄塩化物錯体の抽出へと循環使
用される。
一方FeCl3は結晶水を持っていないために次式に示す
ように酸化鉄あるいは金属鉄として回収することが容易
に可能である。
FeCl3+3/402 → 1/2Fe2O3・1.5Cl2↑ FeCl3+1.5H2O → 1/2Fe2O3・3HCl↑ FeCl3+1.5H2 → Fe+3HCl↑ また、FeCl3を使用して次式に示すような各種のアル
コキシドを造ることも可能である。
FeCl3+3ROH+3NH3 → Fe(OR)+3NH4Cl 式中、ROHはアルコールを示す。
このように本発明の任意の工程である鉄の回収方法は
多様であり、本発明を実施する場所と市場の位置を勘案
して、製品は、水酸化鉄、酸化鉄、塩化鉄(固形)、ア
ルコキシド及び金属鉄と自由に選択することができる。
また本発明の任意工程であるFeイオンの酸化工程にお
いて使用される酸化剤HNO3,NaNO3,NH4NO3及びNOxガスの
如きNOx化合物、NaClO,NaCl3の如き、NaとClを含む酸化
剤、更にCa(NO32,CaCl2・Ca(ClO)の如きCaとCl
を含む酸化剤が使用できる。又電気化学的手法によって
も水溶液中のFe2+イオンをFe3+イオンに変換させること
ができる。
本発明で使用するNaとClを含む化合物としては岩塩
(NaCl)に代表されるNaClあるいはNaClO及びNaClO3
のNaとClを含む酸化剤等が使用できる。
CaとClを含む化合物としては産業廃棄物として多量に
排出される塩化カルシウム(CaCl2)の他にCaCl2・Ca
(ClO)等のCaとClを含有する酸化剤等が使用でき
る。
NH4とClを含む化合物あるいはKCl,MgCl2等の化合物も
使用することができる。
本発明で使用する含酸素有機溶媒(水に可溶あっても
不溶であってもよい)及びアルキルアミン有機溶媒は次
の群より選択される。
(a)エーテルの群: 脂肪族単−エーテル、脂肪族混成エーテル、脂肪族不
飽和エーテル及び芳香族エーテルの中より選択すること
ができ、ジイソアミルエーテル、ジエチルエーテル、ジ
イソプロピルエーテル、ジクロールエーテル及びこれら
と類似する形態を示すエーテルを含む。
(b)ケトンの群: (式中、R及びR′はアルキル基またはアリール基を示
し、炭素数が2〜18個のものが使用される)で表される
ケトン、例えばメチルイソブチルケトン、メチルプロピ
ルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン、メ
チルシクロヘキサノン及びこれらと類似の形態を示すケ
トン。
(c)エステルの群: りん酸エステルの群は下記に示す形態のものから選択
される。
(式中、Rは種々のアルキル基を示し、炭素数4〜18個
のものが使用される) (d)アミドの群: (式中、R、R′及びR″はアルキル基を示し、炭素原
子数2〜18個のものが使用される) (d)アルコールの群: 炭素原子数4〜18個の各種(n−、第2、第3)アル
コール。
(f)アルキルアミンの群: 第1級〜第3級アルキルアミンでアルキル基の炭素原
子数が4〜24個のものまでの各種アミン。
本発明で抽出剤を希釈する場合に使用される石油系炭
化水素は芳香族系炭化水素、脂肪族系炭化水素あるいは
これらの混合品である。またケロシンの如き雑多な炭化
水素混合品もよく使用される。
以下、本発明の実施態様を図面に基づいて、さらに詳
細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではな
いことを理解されたい。
第1図のフロシートは本発明操作の基本型を示す図で
あり、Feイオン含有硫酸溶液Aを塩化工程Bに導き、こ
れにNaとClの化合物、CaとClの化合物、KとClの化合
物、MgとCl化合物またはNH4とClの化合物の化合物を
添加して、Feイオンを塩化物とした後、抽出工程Cに導
き、ここで含酸素有機溶媒及びアルキルアミン有機溶媒
の少なくとも1つと接触させることにより硫酸溶液中
のFeイオンを鉄塩化物錯イオンとして該有機溶媒中に抽
出することにより、抽出残液として硫酸中和処理液Dが
得られる。
一方有機相に移行した鉄塩化物錯イオンは逆抽出工程
Eに於いて水と接触させることにより、有機相のFeイ
オンとClイオンは水溶液Fへ逆抽出されて含酸素有機溶
媒は再生される。逆抽出されたFe含有水溶液Fは塩化
鉄より成り、硫酸塩等の不純物を含まないから、例えば
安価なCa(OH)との復分解によって容易に水酸化鉄を
つくり、この際残存溶液はCaCl2より成り、石膏のよう
な沈殿を生じることがない。
このように得られた水酸化鉄から純度の高い酸化鉄及
び金属鉄が容易に求められて電子材料あるいは顔料用等
して市販できる。
第2図のフロシートは基本的には第1図のフロシート
と同一であるが抽出工程CでのFeの抽出を完全にする為
に含酸素有機溶媒の抽出剤濃度を高め、鉄塩化物錯イ
オンを抽出し、含有している有機溶媒を混合工程Hに
おいて、より沸点の低い別の含酸素有機溶媒と混合
した後に逆抽出工程Eにて水と接触させて、有機相の
FeイオンとClイオンを水相に逆抽出する。逆抽出終了し
た有機溶媒は次の蒸発又は蒸溜工程Gに導き、逆抽出前
に混合した沸点の低い有機溶媒を分離し、元の有機溶
媒を再生する。
第3図のフロシートは、Fe含有硫酸を中和処理する事
については第1図及び第2図と同一であるが、鉄塩化物
錯イオンを抽出含有している含酸素有機溶媒の逆抽出
方法が異っている。即ち、鉄塩化物錯イオンを抽出含有
する有機溶媒を次の蒸発又は蒸溜工程G′に導き、物理
的に含有している水、抽出されているH2Oと共にHClを分
離回収する(J)。同時に、有機溶媒も一部分離され
る。有機溶媒中にはFeCl3が濃縮されており、逆抽出
工程Eにおいて、水接触させると事により有機相のFe
イオンとClイオンを水側に逆抽出する方法で、逆抽出前
にHClを分離することにより鉄塩化物錯イオンの形成を
抑制することによる逆抽出効果を向上する方法である。
第4図のフロシートは基本的には第3図のフロシート
と同一であるが有機溶媒に抽出された鉄の塩化物錯イオ
ンは最初の蒸発又は蒸溜工程G′において水及びHClを
分離し(J)、更に減圧蒸溜を続けるか、あるいは次の
第2蒸溜又は蒸発工程G″にて、再度蒸溜又は蒸発する
ことにより有機溶媒を分離再生すると共に、その残渣よ
り無水の塩化鉄F′を得る。製造された無水の塩化鉄
F′は公知の方法によって酸化鉄及び金属鉄とする。
この場合得られる塩化鉄は無水状態であるからその処
理は容易である。また無水塩化鉄にはアルコールを加え
た後、NH3ガスを添加する方法によってアルコキシドを
製造して電子材料の製造に使用される。
第5図のフロシートは第1図と同様であるがFeがFe2+
イオンとして存在する時、その酸化工程Kを加えたもの
である。この工程は酸化剤を加えるか、またはFeイオ
ンの電気化学的酸化による。以後の処理は第1図と同様
である。
第6図のフロシートは第2図と同様であるが、廃硫酸
に含有するFeイオンの量が適切でない場合(H2SO42モル
に対してFe1モル必要)廃硫酸をFe濃度調節工程Lに導
き、Feイオン濃度が低い場合には、硫酸鉄、Fe含む産
業廃棄物あるいはFe含有割合の高いイルメナイトやアナ
ターゼ等を添加する。またFeイオンが多い場合には、
Feイオン含有割合の少ない廃硫酸及び廃塩酸を添加す
る。
次に酸化工程Kにおいて、酸化剤を加えて該溶液中
のFe2+イオンをFe3+イオンに変換する。以後の処理につ
いては、第2図と同様のものを記載しているが、鉄塩化
物錯イオン抽出工程C以降の処理については、第1図、
第2図、第3図及び第4図のように示す各種の逆抽出方
法が採用できる。
第7図のフロシートは主としてFeイオンを含有する塩
酸あるいは硝酸溶液A′の処理に関する。該溶液を硫酸
変換工程Mにおいて、H2SO4を添加した後、加熱蒸発ま
たは加熱蒸溜工程Nにおいて、HClまたはHNO3を蒸気圧
差を利用して分離回収する。HCl及びHNO3を分離して主
としてFeイオンを含有する硫酸含有液となった液を、塩
化工程Bに導き、NaとClの化合物、CaとClの化合物、K
とClの化合物、MgとClの化合物またはNH4とClの化合物
を添加し、Feイオンを塩化物錯イオンとした後、抽出
工程Cに導く、以後の操作について第4図と同様のもの
が記載されているが、逆抽出工程Eについてはいろいろ
の方法が採用でき、第1図、第2図、第3図及び第4図
に示す処理法と同様の方法が採用できる。
第8図のフロシートは、第6図と同様であるがFe濃度
調節工程Lにて、Feイオンを調節した後、Fe2+イオンの
酸化に使用する酸化剤にHNO3を使用する場合の処理方
法で抽出工程Cにおいて鉄の塩化物錯体とHNO3を同時に
抽出する。
次にHNO3とHFeCl4を含有する有機溶媒をHNO3回収工
程Qに導き、FeCl3を含む塩化剤(NaとClの化合物、N
H4とClの化合物、MgとClの化合物)を含有する溶液と触
媒させることにより有機相のHNO3のみ水側に移行せし
め、有機溶媒中にはFeイオンとClイオンのみとし、次
の逆抽出工程EでFeイオンとClイオンは逆抽出される。
水側に移ったHNO3は塩化剤を含有する溶液でありFeイ
オン濃度調節終了後の液を酸化し、塩化する工程(B&
K)に導き塩化剤及び酸化剤をくり返し使用する。
その他の処理方法については、第3図、第4図、及び
第7図に示す方法を組み合わせて採用することができ
る。
[実 施 例] 以下に実施例を挙げて本発明を説明する。
実施例1 代表的Feイオン含有硫酸溶液として、硫酸法による酸
化チタンの製造の際に排出される、次の第1表に示す硫
酸溶液を使用した。
上記廃硫酸に10%HNO3を添加し、添加後のHNO3濃度を
30g/になるように添加した。
添加後、液温を60℃に保つことにより、含有するFe2+
イオンを完全にFe3+イオンに変換した。
次に、水にてあらかじめ溶解させたNaClを、全H2SO4
をNa2SO4に変換するに必要な量を添加した結果を第2表
に示す。
調節された第2表に示す溶液に、50%りん酸トリブチ
ル(TBP)+50%イソパラフィン(a)及び20%トリオ
クチルアミン(TOA)+10%りん酸トリブチル(TBP)+
70%イソパラフィン(b)を接触させて抽出試験を行っ
た結果を第3表に示す。
第3表の抽残液を減圧(600mmHg以下)状態で加熱
し、HClとHNO3除去試験を行った結果、HCl量はHNO3量と
共に10g/以下の濃度となり、硫酸は全量Naイオンによ
り中和され、Na2SO4の形で存在することが確認された。
実施例2 実施例1第1表に示す硫酸溶液1を使用し、これに
含有SO4の等化学当量の岩塩(430g)を添加した。
液温を70℃に保ち、第4表に示す100メッシュ以下に
粉砕されたイルメナイトと2mol/ HNO3を交互に添加
し、溶解後のHNO3濃度が約50g/になった時にHNO3の添
加を中止した。
イルメナイトの添加量は溶解液中のFe含有量が硫酸2m
olに対して0.95molになる迄、続けられた。Fe濃度の調
節と酸化とを行った後の液組成は第5表に示す値とな
る。
上記の調節液を、30%トリオクチルホスフィンオキシ
ド(TOPO)+70%ケロシンの有機溶媒と3回接触させ該
溶液中のFeイオンを塩化物錯イオンとして抽出させた。
抽出条件は、各回とも O/A=(Org/Aq)=5.0/1.0 接触時間 5分間 温 度 32℃ である。
抽残液の組成を第6表に示す。
抽残液はすでに中和され、液温を低下するとNa2SO4
10H2Oが析出する状態であった。
実施例3 含酸素有機溶媒に抽出された鉄塩化物錯イオンの水に
よる逆抽出テストを行った。
テストには実施例2の第5表に示す液と35%トリオク
チルホスフィンオキシド(TOPO)+5%2エチルヘキシ
ルアルコール+60%n−パラフィン有機溶媒と6段向流
接触テストを行った。
抽出条件は O/A=2.0/1.0 接触時間 5分 温 度 32℃ である。
得られた抽残液を第7表に、有機溶媒を第8表に示
す。
得られた第8表の有機溶媒を水と接触させる試験を水
と接触前に0.15容の2−エチルヘキサノールを、あらか
じめ混合した後に水と接触させた試験を行いその結果を
第9表に示す。
逆抽出条件は、 OA/A=1.0/1.4 OB/A=1.15/1.4 接触時間 5分 温 度 40℃ 向流4段分液ロート である。
水による逆抽出前に0.15容の2エチルヘキサノール混
合した有機溶媒を減圧状態で(600mmHg以下)蒸溜し、
コンデンサー0.15容、及びボトムより取り出したもの1.
0容を分析したところ、元の40%TOPO濃度となっている
ことが確認できた。
実施例4 第10表組成の合成液を造り、硫酸溶液とした。
実施例1と同一の有機溶媒を使用した。抽出条件は O/A=3/1、時間20分間、常温である。
抽出液の分析結果を第11表に示す。
[発明の効果] 従来、Feイオンを含有する硫酸を中和処理する経済性
ある処理方法は皆無であったが、本発明を利用すること
により、固形の廃棄物を副生することなく、中和処理で
きるだけでなく、含有するFeイオンを精製した水酸化
鉄、酸化鉄、及び金属鉄として回収するために、経済性
ある処理法を提供することができるようになった。
特に塩化工程Bにおける添加剤として岩塩を用いる時
は、岩塩は地球上に広く分布し、入手が容易でありしか
も安価であるのみならず、有機溶媒による抽出工程Cの
抽出後液Dである水溶液はNa2SO4より成るもので、これ
を蒸発・濃縮することなく精製した芒硝(Na2SO4・10H2
O)が回収できる。従って廃液による河川の汚染が十分
に防止できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明操作の基本型を示すフロシートであ
り、第2図、第3図及び第4図は塩化鉄錯イオンを抽出
している有機溶媒の逆抽出方法の実施態様の基本操作を
示すフロシートである。 第5図は第1図の基本操作にFeイオンの酸化工程(K)
を組みこんだフロシートであり、第6図は廃硫酸中のFe
イオン濃度を調節する工程(L)を組みこんだもので、
鉄の塩化物錯イオンを抽出する工程(C)以後の処理と
して第1図、第2図、第3図及び第4図の処理を組み合
せることが出来るもので、第7図は第1図の基本操作に
主としてFeイオンを含有する塩酸溶液または硝酸溶液に
変換する工程(M)を組みこんだフロシートである。 第8図は、第6図とほぼ同様であるが、Fe濃度調節工程
Lにて、Feイオンを調節した後、Fe2+イオンの酸化に使
用する酸化剤にHNO3を使用する場合の処理方法で抽出
工程Cにおいて鉄の塩化物錯体とHNO3を同時に抽出する
フロシートである。 図中 A……Feイオン含有硫酸溶液 A′……主としてFeイオンを含有する塩酸または硝酸 B……塩化工程 C……抽出工程 D……抽出残液 E……逆抽出工程 F……逆抽出後液(Fe及びCl含有液) F′……塩化鉄(固形) G……蒸発または蒸溜工程(有機溶媒の分離) G′……蒸発または蒸溜工程(H2O、HClと有機溶媒の分
離) G′′……蒸発または蒸溜工程(塩化鉄と有機溶媒の分
離) H……混合工程(有機溶媒と有機溶媒の混合) J……有機溶媒より分離されたH2O及びHCl K……Feイオン酸化工程 L……Feイオン濃度調節工程 M……変換工程 N……HCl、HNO3とH2SO4の蒸発分離工程 P……HClまたはHNO3 Q……HNO3回収工程 ……NaとClの化合物、KとClの化合物、CaとClの化合
物、MgとClの化合物またはNH4とClの化合物 ……含酸素有機溶媒またはアルキルアミン ……水 ……含酸素有機溶媒 ……酸化剤 ……Fe含有物

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主としてFeイオンを含む硫酸溶液に含有す
    るSO4イオンに対して少なくとも等化学当量のNaイオ
    ン、Mgイオン、Kイオン、CaイオンまたはNH4イオンを
    塩素を含む化合物の形で添加した後、該硫酸溶液に含酸
    素有機溶媒及びアルキルアミン有機溶媒の少なくとも一
    つを接触させることにより、該硫酸溶液中のFeイオンを
    塩化物錯体として有機相に抽出することを特徴とするFe
    イオンを含有する硫酸の中和処理法。
  2. 【請求項2】処理すべき硫酸溶液は、主としてFeイオン
    を含む塩酸溶液あるいは硝酸溶液に硫酸を添加し、該溶
    液を減圧または、常圧下に蒸溜又は蒸発してHClまた
    は、HNO3を除去したものであることを特徴とする請求項
    1に記載のFeイオンを含有する硫酸の中和処理法。
  3. 【請求項3】硫酸溶液に添加すべき塩素を含む化合物が
    岩塩であることを特徴とする請求項1あるいは2に記載
    のFeイオンを含有する硫酸の中和処理法。
  4. 【請求項4】硫酸溶液に含まれているFeイオンがFe2+
    状態にあるとき、該Feイオンを有機相に抽出するに先立
    って、該硫酸溶液に酸化剤を添加あるいは電気化学的方
    法によりFe2+イオンをFe3+イオンに酸化することを特徴
    とする請求項1,2、又は3のいずれか一つに記載のFeイ
    オンを含有する硫酸の中和処理法。
  5. 【請求項5】硫酸溶液に含まれているFeイオンの量が、
    Feと結合しているSO4量と遊離しているSO4との総和に対
    して不足している場合に、該硫酸溶液に鉄を含有する液
    状及び固形状物質を添加することを特徴とする請求項1
    乃至4のいずれか一つに記載のFeイオンを含有する硫酸
    の中和処理方法。
  6. 【請求項6】鉄塩化物錯体とHNO3を抽出、含有する有機
    溶媒にNaとCl、MgとCl、KとCl、NH4とCl及びFeとClの
    化合物の中より1種又は2種以上を含有する水溶液を接
    触させる事により、有機相のHNO3を選択的に水溶液に移
    すことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つに記
    載のFeイオンを含有する硫酸の中和方法。
  7. 【請求項7】塩化鉄錯体を含有する有機溶媒(A)に、
    あらたに含酸素有機溶媒(B)を加えた後、水と接触さ
    せて、FeイオンとClイオンを、水溶液中に逆抽出した
    後、減圧又は常圧で蒸発あるいは蒸溜することにより逆
    抽出する前に加えた含酸素有機溶媒(B)を分離すると
    共に、もとの状態に有機溶媒(A)を再生することを特
    徴とする請求項1乃至6のいずれか1つに記載のFeイオ
    ンを含有する硫酸の中和処理法。
  8. 【請求項8】塩化鉄錯体を含有する有機溶媒(A)を減
    圧または常圧で蒸溜又は蒸発して、塩酸及び水を分離回
    収した後、有機溶媒を水と接触させてFeイオンとClイオ
    ンを水溶液中に逆抽出することにより塩化鉄を回収する
    と共に有機溶媒を再生することを特徴とする請求項1乃
    至7のいずれか1つに記載のFeイオンを含有する硫酸の
    中和処理法。
  9. 【請求項9】塩化鉄錯体を含有する有機溶媒(A)を減
    圧または常圧で蒸溜し又は蒸発して塩酸、水およびさら
    に有機溶媒を分離再生し、残渣より塩化鉄を回収するこ
    とを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1つに記載の
    Feイオンを含有する硫酸の中和処理法。
  10. 【請求項10】有機溶媒による塩化鉄錯体抽出工程の抽
    出残液を減圧状態で蒸溜又は蒸発し、HCl又はHNO3を回
    収することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1つ
    に記載のFeイオンを含有する硫酸の中和処理法。
  11. 【請求項11】塩化鉄錯体の抽出残液を減圧状態で加熱
    蒸発又は加熱蒸溜して、該溶液中のHCl及びHNO3を回収
    することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1つに
    記載のFeイオンを含有する硫酸の中和処理法。
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