JPH0225841B2 - - Google Patents

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JPH0225841B2
JPH0225841B2 JP19555481A JP19555481A JPH0225841B2 JP H0225841 B2 JPH0225841 B2 JP H0225841B2 JP 19555481 A JP19555481 A JP 19555481A JP 19555481 A JP19555481 A JP 19555481A JP H0225841 B2 JPH0225841 B2 JP H0225841B2
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fluorine
acids
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JP19555481A
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Morio Watanabe
Yamaji Nishimura
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NISHIMURA WATANABE CHUSHUTSU KENKYUSHO KK
Original Assignee
NISHIMURA WATANABE CHUSHUTSU KENKYUSHO KK
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B13/00Oxygen; Ozone; Oxides or hydroxides in general
    • C01B13/14Methods for preparing oxides or hydroxides in general
    • C01B13/20Methods for preparing oxides or hydroxides in general by oxidation of elements in the gaseous state; by oxidation or hydrolysis of compounds in the gaseous state

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Oxygen, Ozone, And Oxides In General (AREA)
  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
  • Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、Ni、Co、Cu、Zn、Cd、Mn、Cr、
Mg、Nb、Zr、Ta、Mo、WおよびInの各種の金
属の酸化物を製造する方法に関する。 従来、これらの金属酸化物を製造する場合、こ
れらの金属硫化物を焙焼して得る方法が一般的
で、硫化物の存在が少ない金属では、加水分解で
得られた金属水酸化物を加熱する方法、あるいは
金属炭酸塩を加熱分解して製造する方法が用いら
れている。また、いずれの金属も高純度の酸化物
を製造する方法は、一旦精製して得られた金属を
酸素雰囲気下で加熱したり、硫酸塩、塩化物、ア
ンモニウム塩等の精製した結晶を得て、次いでそ
れを加熱分解すると云う方法がよく採用されてい
る。 しかし、酸化物を得るための中間物となる金属
や上記各種の結晶を製造するためには、長い複雑
な精製工程を必要とし、多量のエネルギーが消費
されている。特に、もつともよく利用される中間
物である上記各種の金属の結晶を得るためには、
金属イオンを含有する水溶液を濃縮するために水
を蒸発させたりする必要があるために、製造され
る結晶そのものが高価になると云う欠点があつ
た。 本発明は、このような従来法の欠点を克服し、
あらゆる原料、例えば、産業廃棄物の中からでも
高純度な金属酸化物を製造することができる方法
を提供するもので、Ni、Co、Cu、Zn、Cd、
Mn、Cr、Mg、Nb、Zr、Ta、Mo、W及びInの
各種の金属(以下これらを各種の金属とよぶ)の
フツ化金属アンモニウム塩あるいはフツ化金属酸
アンモニウム塩から選ばれた金属−フツ素含有ア
ンモニウム塩を酸素又は水を含有する気流中で加
熱することにより、前記金属−フツ素含有アンモ
ニウム塩を分解して金属酸化物とする金属−フツ
素含有アンモニウム塩から金属酸化物を製造する
方法に関するものであり、金属−フツ素含有アン
モニウム塩は、アルキル燐酸の群、アルキルアリ
ール燐酸の群、アルキルジチオ燐酸またはアリー
ルジチオ燐酸の群、カルボン酸の群、ヒドロキシ
オキシムの群、中性燐酸エステルの群及びアルキ
ルアミンの群の各群からなる群より選択された1
種または2種以上の抽出剤を石油系炭化水素希釈
剤で希釈してなり、且つ、各種の金属の中から選
択された1種のイオンまたは錯イオンを抽出し含
有せしめた有機溶媒に、NH4HF2、NH4Fより1
種または2種以上を含有する水溶液(剥離液)を
接触させることにより得られるものである。また
本発明は、前記の各種金属イオンまたは錯イオン
を含有する任意の水溶液に、前記した抽出剤を含
有する有機溶媒を接触させることにより、水相よ
り有機相へ各種金属イオン又は錯イオンを選択的
に移行させて精製し、不純物を分離し、さらに得
られる中間体であるフツ化金属アンモニウム塩、
フツ化金属酸アンモニウム塩は結晶の成長速度が
大きくその単結晶の成長によつても不純物の混入
が防止され、結晶が精製される機能を有するた
め、原料の制限が少なく廃棄物からでも金属酸化
物を製造することを可能にする方法を提供するも
のである。 本発明において使用される抽出剤を次に示す。 アルキル燐酸の群は下記の(A)〜(F)に示す化合物
の中より選択される:
【式】 【式】
【式】
【式】
【式】
【式】 (式中Rは一般に4〜18個の炭素原子を含むアル
キル基を示す)。 実施例に示すD2EHPA(ジ−2−エチルヘキシ
ル燐酸)は(A)の群に属し、アルキル基はC8H17
ものである。 次に本発明で使用するアルキルアリール燐酸の
群は次の化合物の中より選択される:
【式】 (式中Rは一般に4〜18個の炭素原子を含むアル
キル基を示し、Aは一般にアリール(フエニー
ル、トリル、キシリル)を示す)。 実施例で示すOPPA(オクチルフエニル燐酸)
はR=C8H17A=C6H5のものである。 次に本発明で使用するアルキルジチオ燐酸、ま
たはアリールジチオ燐酸の群は下記の化合物の中
より選択される:
【式】
【式】 (式中Rは一般に4〜18個の炭素原子を含むアル
キル基または、アリール基である)。 実施例に示すD2EHPDTA(ジ−2−エチルヘ
キシルジチオ燐酸)は上記(B)の群に属し、アルキ
ル基はC8H17である。 本発明で使用されるカルボン酸系の抽出剤は次
の化合物群より選択される:
【式】
【式】 (式中Rは一般に4〜18個の炭素原子を有するア
ルキル基である)。 実施例に示すバーサテイツク−10(V−10の記
号で示す)はシエル化学(株)の商品名で上記(A)の群
に属し、アルキル基の炭素数が9〜11のものを云
う。 次に本発明で使用するヒドロキシオキシムは次
に示す化合物から選択される:
【式】 (式中、R=H、CH3
【式】または
【式】であり、X=H、Clである)。 勿論上式に類似するヒドロキシオキシムは本発
明において当然使用できる。実施例に示す、
SME−529はシエル化学(株)の商品名でこの化合物
中R=CH3のものである。 本発明で使用する中性燐酸エステルは次の群よ
り選択される:
【式】 【式】
【式】
【式】 (式中Rは一般に炭素数が4〜18個のアルキル基
を示す)。 実施例で示すTBP(トリブチルホスフエート)
は上記(A)の群に属し、R=C4H9である。 次に本発明で使用するアルキルアミンは次の(A)
〜(D)に示す第1級〜第4級アミンの各群より選択
される。 (A) 第1級アミンRNH2の形で表わされRは炭素
数が4〜22個を有するアルキル基である。 本発明の参考例で使用した代表的な化合物を
次に示す。 CH3C(CH32CH2C(CH32CH2C(CH32CH2C
(CH32CH2C(CH32NH2 (B) 第2級アミンR2NHで表わされ、Rは一般に
4〜24個の炭素数を有するアルキル基で、本発
明の参考例の実験に使用した代表的なものを次
に示す。
【式】 (C) 第3級アミンR3Nで表わされ、Rは一般に
4〜24個の炭素数を有するアルキル基で、参考
例で示すTOA(トリオクチルアミン)は次に示
す化合物である。 〔CH3CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH23−N (D) 第4級アミン
【式】または
【式】で表わされるもので Cl-の位置に各種のアニオン、錯イオンと置換
される。本発明の参考例の実験に使用したもの
はRの炭素数が8〜12個の化合物である。 本発明で使用する希釈剤は、石油系炭化水素で
芳香族または脂肪族系、およびこれらの混合品も
当然使用される。ケロシンの如き雑多な炭化水素
の混合品も使用できる。 使用する抽出剤の種類や混合方法は、これまで
述べたように、アルキル燐酸の群、アルキルアリ
ール燐酸の群、アルキルジチオ燐酸またはアリー
ルジチオ燐酸の群、カルボン酸の群、ヒドロキシ
オキシムの群、中性燐酸エステルの群およびアル
キルアミンの群の各群より選択され、1種または
2種以上使用される場合もあるが、対象とする水
溶液の性状や不純物の種類およびその共存割合に
よつても決定される。また抽出剤濃度も同様に決
定されるが、一般に2%〜90%(容積)に調節し
て使用される。 本発明において、各種金属イオン又は錯イオン
を含有する任意の水溶液は、H2SO4、HCl、
HNO3、HFの単酸または混合酸を10-7mol/
〜10mol/含有し、また有機酸としては
CH3COOH、CH2CHCOOH、CH2OH
(CHOH)4COOH、HCOOHの単酸または、前記
した鉱酸との混合酸を10-7〜10mol/含有する
水溶液であり、さらにアルカリ水溶液ではNH3
を10-1〜15mol/含有する。 以下本発明の詳細を図に基き具体的に説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。 第1図は本発明による金属酸化物の製法に、金
属−フツ素含有アンモニウム塩の分解により生成
したガスの吸収工程Fを加えたフローシート図で
ある。各種の金属の、フツ化金属アンモニウム
塩、フツ化金属酸アンモニウム塩等の金属−フツ
素含有アンモニウム塩Aは、加熱工程Bにおいて
酸素または水の含有気流E中で加熱分解すること
により、180〜200℃前後から分解がはじまり、
Cuの如き分解の早いものでは230℃〜280℃で、
NiやCo等の大部分の金属では350〜600℃前後、
Mgのように比較的温度の高いものは500〜800℃
前後で分解が完了して、次の(1)式〜(27)式に示
すように、これらの金属酸化物Cが製造される。 NH4CuF3+1/2O2CuO+NH4F↑+2F↑ ………(1) NH4CuF3+H2OCuO+NH4F↑+2HF↑
………(2) (NH42ZnF4+1/2O2ZnO+2NH4F↑+2F↑ ………(3) (NH42ZnF4+H2OZnO+2NH4F↑+2HF↑
………(4) (NH42NiF4+1/2O2NiO+2NH4F↑+2F↑ ………(5) (NH42NiF4+H2ONiO+2NH4F↑+2HF↑
………(6) (NH42CoF4+1/2O2CoO+2NH4F↑+2F↑ ………(7) (NH42CoF4+H2OCoO+2NH4F↑+2HF↑
………(8) (NH42CdF4+1/2O2CdO+2NH4F↑+2F↑ ………(9) (NH42CdF4+H2OCdO+2NH4F↑+2HF↑
………(10) (NH42MnF4+O2MnO2+2NH4F↑+2F↑
………(11) (NH42MnF4+H2OMnO+2NH4F↑+
2HF↑ ………(12) (NH43CrF6+3/4O21/2Cr2O3+3NH4F↑ +3F↑ ………(13) (NH43CrF6+11/2H2O1/2Cr2O3+ 3NH4F↑ +3HF↑ ………(14) (NH42MgF4+1/2O2MgO+2NH4F+2F↑ ………(15) (NH42MgF4+H2OMgO+2NH4F↑+
2HF↑ ………(16) (NH42HbF7+5/4O21/2Nb2O5+2NH4F↑ +5F↑ ………(17) (NH42NbF7+5H2O1/2Nb2O5+2NH4F↑ +5HF↑ ………(18) (NH42ZrF6+O2ZrO2+2NH4F↑+4F↑
………(19) (NH43ZrF7+2H2O ZrO2+3NH4F↑+4HF↑ ………(20) (NH42TaF7+5/4O21/2Ta2O5+2NH4F↑ +5F↑ ………(21) (NH4)TaF8+7/2H2O1/2Ta2O7+NH4F↑ +7HF↑ ………(22) (NH42MoF8+11/2O2 MoO3+2NH4F↑+6F↑ ………(23) (NH42MoOF6+2H2O MoO3+2NH4F↑+4HF↑ ………(24) (NH42WO2F4+1/2O2WO3+2NH4F↑+ 2F↑ ………(25) NH4WOF6+2H2O WO3+NH4F↑+4HF↑+F↑ ………(26) 2(NH43InF6+3H2O In2O3+6NH4F↑+6HF↑ ………(27) 上記した各種金属のフツ素含有アンモニウム塩
はその一例を示したもので、上記に示す以外のフ
ツ素含有化合物も多種類存在することが知られて
おり、上式と同じような酸化物を得ることが確認
されている。 さらに工業的に本発明を利用する場合には、閣
種の金属とも単独の結晶として存在することも、
あるいは各種のフツ素含有アンモニウム塩の結晶
が混合している場合もあるが、前記した(1)〜
(27)式と類似の反応により金属酸化物が生成す
る。 このように得られる金属−フツ素含有アンモニ
ウム塩は、有機溶媒中の抽出剤の種類や、有機溶
媒中に抽出されている各種金属イオンや錯イオン
を水相に剥離する剥離剤の条件によつて決定され
る。 また、(1)〜(27)式にその一例を示したように
分解により生成したHF、F、NH3、NH4Fガス
Dは吸収工程Fに導かれ水で吸収され、再び有機
相に抽出されてる各種の金属イオンや錯イオンを
剥離するために利用される。 第2図は、本発明方法および吸収工程を表わす
第1図に、前記抽出剤の1種または2種以上を石
油系炭化水素にて希釈してなり、且つ各種の金属
の中から選択された1種のイオンまたは錯イオン
を抽出して含有せしめた有機溶媒Kを、剥離工程
Hに導き、NH4HF2、NH4Fを含有する剥離水溶
液Jと接触させることにより、該金属イオンまた
は錯イオンは水相に移り、次の(28)〜(45)式
に従い各種の金属のフツ化アンモニウム塩等の金
属−フツ素含有アンモニウム塩を得て、これらを
分離する分離工程Gを加えたフローシート図であ
る。 R2Ni+2NH4HF2(NH42NiF4↓+2R・H
………(28) R2Co+2NH4HF2(NH42CoF4+2R・H
………(29) R2Zn+2NH4HF2(NH42ZnF4↓+2R・H
………(30) R2Cu+2NH4HF2NH4CuF3↓ +NH4F+2R・H ………(31) R2Cd+2NH4HF2(NH42CdF4↓+2R・H
………(32) R2Mn+2NH4HF2(NH42MnF↓+2R・H
………(33) R3Cr+3NH4HF2(NH43CrF6↓+3RH
………(34) R2Mg+2NH4HF2(NH42MgF4↓+2RH
………(35) R5Nb+5NH4HF2(NH42NbF7↓ +3NH4F+5RH ………(36) R5Nb+7NH4F(NH42NbF7↓+5R・NH4
………(37) R4Zr+3NH4HF2(NH42ZrF6↓ +2NH4F+4RH ………(38) R2ZrO+2NH4HF2(NH42ZrOF4↓+2RH
………(39) H2TaF72TBP+4NH4F(NH42TaF7↓ +2NH4HF2+2TBP ………(40) R3TaO+3NH4HF2(NH43TaOF6↓+3RH
………(41) R6Mo+6NH4HF2(NH42MoF8↓ +4NH4F+6RH ………(42) (R3NH)2MoO4+2NH4HF2 (NH42MoO2F4↓+2H2O+2R3N
………(43) (R3NH)2WO4+2NH4HF2(NH42WO2F4↓ +2H2O+3R3N ………(44) R3In+3NH4HF2(NH43InF6↓+3RH
………(45) (上記反応式中、R・HはH型の交換基を有する
抽出剤、R3Nは第3級アミンを示し、TBPはト
リブチルホスフエートを示す)。 これらは本発明の一例を示したものにすぎず、
抽出剤の種類もまた各金属イオンあるいは錯イオ
ンを抽出するものとして、多数の発表がある。 有機相より剥離され生成する式中右辺の物質に
ついても、各種の金属−フツ素含有アンモニウム
塩があり、本発明はこれに限定されない。 また本発明を工業的に利用する場合、単純な一
種の結晶だけでなく、多種類の金属−フツ素含有
アンモニウム塩の混合品が生成することもあり得
ることを理解されたい。なお、有機溶媒中に抽出
されている各種の金属イオン及び錯イオンを剥離
するために使用する剥離剤濃度は、NH4F及び
NH4HF2単独の場合には10g/以上あれば充
分使用できる。従つて回収する金属、水溶液中の
金属量、剥離液中の金属−フツ素アンモニウム塩
自体の溶解度によつてNH4HF2、NH4Fの単独あ
るいは混合の比率濃度やPHが決定される。 第3図は、本発明方法、ガス吸収工程、剥離工
程、および分離工程を表わす第2図に、各種金属
イオンまたは錯イオンを含有する任意の水溶液Q
を抽出工程Rに導き、前記有機溶媒Kと接触させ
ることにより、水溶液中に含有する各種の金属中
1種のイオンまたは錯イオンを有機相に抽出する
抽出工程Rを加えたフローシート図である。 次に実施例および参考例によつて本発明をさら
に具体的に説明する。 実施例 各種の金属のフツ化アンモニウム塩を空気中あ
るいはH2Oを含有する気流中にて、徐々に温度
を上昇させた場合の重量変化を第4図〜第7図に
示す。第4図はNi、Co、Cu、Znのフツ化アンモ
ニウム塩の重量変化曲線、第5図はCd、Mn、
Cr、Mgのフツ化アンモニウム塩の重量変化曲
線、第6図はNb、Zr、Taのフツ化アンモニウム
塩の重量変化曲線、第7図はMo、W、Inのフツ
化アンモニウム塩の重量変化曲線を示す。各図と
も昇温速度は7℃/minである。分解炉に供給す
る空気は100c.c./min、H2Oは1g/minであつ
た。 第8図はフツ化ジルコン酸アンモニウム
〔(NH42ZrOF4〕を大気中で加熱した時の熱重量
分析図を示す。得られたZrO2の純度は99.99%で
あつた。 いずれの金属も、先ずアンモニアとフツ素の一
部が分解するが、これは各重量変化曲線における
1段目の重量変化ピークで、金属フツ化物に相当
し、このときの重量変化率が金属−フツ素含有割
合となる。さらに昇温すると、いずれの金属も酸
化物となることが、生成物の化学分析値およびX
線回析結果から確認された。 さらに、電子顕微鏡による観察から、生成酸化
物の粒径が0.1〜0.8μの範囲であることがわかり、
100μ〜40μの酸化物結晶を加熱した場合も同様な
粒径で、肉眼による観察では結晶表面が昇温に従
い熔融し分解していることから、超微粒子の生成
が裏付けされた。 実施例で用いたフツ化アンモニウム塩を含む各
種の金属塩は次に示す参考例における剥離実験に
より得たものである。 参考例 各種の抽出剤を含む有機溶媒に、各種の金属イ
オンまたは錯イオンを抽出せしめた該有機溶媒
100mlを試料として、剥離実験を行つた結果を次
の表に示す。
【表】 表中の剥離率は有機相/水相の溶積比を1.0と
し1回接触させた時の値を示す。しんとう時間は
10分間、温度は28.5℃で表中の抽出剤は以下のも
のを用いた: D2EHPA(ジ−2−エチルヘキシル燐酸)、
D2EHPDTA(ジ−2−エチルヘキシル−ジチオ
燐酸)、TOA(トリオクチルアミン)、TBP(トリ
ブチルホスフエート)、V−10(バーサテイツク−
10シエル化学(株)商品名)、SME−529(ヒドロキシ
オキシム シエル(株)商品名)、MIBK(メチルイソ
ブチルケトン)、OPPA(オクチルフエニール燐
酸)。 生成物は化学分析結果から、発表されている各
種金属の各フツ化金属アンモニウム塩、フツ化金
属酸アンモニウムをあてたものである。金属−フ
ツ素含有アンモニウム塩は一種単独のものばかり
でないことを理解されたい。 特に工業的な利用においては、各種金属とも、
各種の金属−フツ素含有アンモニウム塩が生成す
ることがある。 いずれの種類の金属−フツ素含有アンモニウム
塩であつても、空気中、水分含有気流中では、高
純度の金属酸化物の微粉を得ることが出来る。 本発明を工業的に実施した場合、次のような利
点を有する。 (1) 各種金属(Ni、Co、Cu、Zn、Cd、Mn、
Cr、Mg、Nb、Zr、Ta、Mo、WおよびIn)
の酸化物が得られるので、電子材料、顔料とし
て利用できる。 (2) 産業廃棄物の如き低品位物や、酸化鉱の如き
利用しがたい原料からも、経済的にこれらの金
属酸化物を製造することができる。 (3) 水溶液中に含有する各種の金属イオン及び錯
イオンを分離精製し酸化物として固形化するに
必要な有機溶媒や剥離剤は、循環使用できるの
で副原料の入手しにくい僻地においても設備を
稼動させることができる。 (4) 低い分解温度で各種金属の酸化物を製造でき
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法および分解により生成した
ガスの吸収工程を加えたフローシート図、第2図
は本発明方法にガス吸収工程、剥離工程および分
離工程を加えたフローシート図、第3図は本発明
にガス吸収工程、剥離工程、分離工程および抽出
工程を加えたフローシート図、第4図はNi、Co、
Cu、Znのフツ化アンモニウム塩の重量変化曲線
を示す図、第5図はCd、Mn、Cr、Mgのフツ化
アンモニウム塩の重量変化曲線を示す図、第6図
はNb、Zr、Taのフツ化アンモニウム塩の重量変
化曲線を示す図、第7図はMo、W、Inのフツ化
アンモニウム塩の重量変化曲線を示す図である。
第8図はフツ化ジルコン酸アンモニウム
〔(NH42ZrOF4〕を大気中で加熱した時の熱重量
分析図を示す。図中、 A……金属−フツ素含有アンモニウム塩、B…
…加熱分解工程、C……金属酸化物、D……分解
により生成したガス、E……酸素または水の含有
気流、F……吸収工程、G……分離工程、H……
剥離工程、J……剥離水溶液、K……有機溶媒、
R……抽出工程、Q……任意の金属含有水溶液。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 Ni、Co、Cu、Zn、Cd、Mn、Cr、Mg、
    Nb、Zr、Ta、Mo、W及びInの各種フツ化金属
    アンモニウム塩あるいはフツ化金属酸アンモニウ
    ム塩から選ばれた金属−フツ素含有アンモニウム
    塩を酸素または水を含有する気流中で加熱するこ
    とにより、前記金属−フツ素含有アンモニウム塩
    を分解して金属酸化物となすことを特徴とする、
    金属−フツ素含有アンモニウム塩からの金属酸化
    物の製法。 2 金属−フツ素含有アンモニウム塩が、アルキ
    ル燐酸の群、アルキルアリール燐酸の群、アルキ
    ルジチオ燐酸またはアリールジチオ燐酸の群、カ
    ルボン酸の群、ヒドロキシオキシムの群、中性燐
    酸エステルの群及びアルキルアミンの群の各群か
    らなる群より選択された1種または2種以上の抽
    出剤を石油系炭化水素希釈剤で希釈してなり、且
    つ、Ni、Co、Cu、Zn、Cd、Mn、Cr、Mg、
    Nb、Zr、Ta、Mo、W及びInの中から選択され
    た1種のイオンまたは錯イオンを抽出し含有せし
    めた有機溶媒にNH4HF2、NH4Fより1種または
    2種を含有する水溶液を接触させることにより得
    られたものである特許請求の範囲第1項記載の製
    法。
JP19555481A 1981-12-07 1981-12-07 金属―フッ素含有アンモニウム塩からの金属酸化物の製法 Granted JPS5899119A (ja)

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