JP2702136B2 - 記録媒体および画像形成方法 - Google Patents

記録媒体および画像形成方法

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JP2702136B2 JP63026633A JP2663388A JP2702136B2 JP 2702136 B2 JP2702136 B2 JP 2702136B2 JP 63026633 A JP63026633 A JP 63026633A JP 2663388 A JP2663388 A JP 2663388A JP 2702136 B2 JP2702136 B2 JP 2702136B2
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    • B41M5/26Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はプリンターや複写機、あるいはファクシミリ
等に利用できる記録装置に用いる記録媒体、およびその
記録媒体を用いた画像形成に関する。
〔従来の技術〕
近年、情報産業の急速な発展に伴って種々の情報処理
システムが開発され、またそれぞれの情報処理システム
に適した記録方法が開発されている。
上記記録方法の一つとして感熱転写記録方法がある。
これは熱溶融性バインダー中に着色剤を分散させてなる
熱溶融性インクをリボン状の支持体に塗布してなるイン
クリボンを用いて、記録紙に記録を行なう方法である。
すなわち、前記インクリボンをその熱転写性インク層
が記録紙に接するように重ね合わすと共に、該インクリ
ボンおよび記録紙を熱ヘッドとプラテンとの間へ搬送
し、前記インクリボンの支持体側から熱ヘッドによって
画信号に応じたパルス状の熱を印加すると共に、両者を
圧接して溶融したインクを記録紙に転写することによ
り、記録紙上に熱印加に応じたインク像を記録してなる
ものである。
上記記録方法を応用した装置は、小型軽量にして騒音
がなく、更に普通紙に記録を行なうことが出来るので、
近年広く使用されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、従来の感熱転写記録方法にも問題点が
ない訳ではない。
それは、従来の感熱転写記録方法には転写記録性能、
すなわち画像品位が記録紙の表面平滑度により大きく影
響され、平滑性の高い記録紙には良好な画像記録が行な
わるものの、平滑性の低い記録紙の場合には画像記録品
位が低下する恐れがある。
また従来の感熱転写記録方法では多色の画像を得よう
とした場合、転写を繰り返して色を重ね合わす必要があ
る。そのために複数の熱ヘッドを設けたり、あるいは記
録紙に停止、逆送等複雑な動きをさせなければならず、
色ずれが避けられないばかりでなく、装置全体が大きく
複雑になってしまう等の問題点がある。
そこで本件出願人は光熱感応性の材料を用い、熱エネ
ルギーと光エネルギーとを与えたとき、その材料の反応
が急激に進んで転写特性が不可逆的に変化して、画信号
に応じた前記特性の違いによる像を形成し、それを被記
録媒体に転写する技術を提案した(特願昭60−120080
号、60−120081号、60−131411号、60−134831号、60−
150597号、60−199926号公報等)。
この技術によれば、表面平滑度の低い被記録媒体にも
高品位の画像を記録することが可能であり、また多色記
録に応用した場合には、被記録媒体に複雑な動きをさせ
ることなく多色の画像が得られるものである。
本発明の目的は、前記発明よりも更に画像形素体の混
色性を向上させてより鮮やかな色の多色画像を形成でき
る記録媒体を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは上記目的を達成するために鋭意検討を重
ねた結果、本発明を完成するに至った。
本発明は、半固体もしくは固体状で、光エネルギーお
よび熱エネルギーの付与により硬化するコア部と、該コ
ア部を被覆する熱溶融性の壁材とから成る画像形成素体
を基体上に有し、前記壁材の熱溶融開始温度(TM)が前
記コア部の転写開始温度(TT)より高いことを特徴とす
る記録媒体を含む。
以下、本発明の記録媒体を、詳細に説明する。
本発明の記録媒体の画像形成素体を構成するコア部
は、光および熱もしくは熱エネルギーに変換し得るエネ
ルギーの付与により硬化するものであり、該コア部にこ
れらエネルギーを記録情報に対応させて同時に付与して
硬化させることにより、転写特性の異なる部分からなる
転写像を形成し得るものである。
したがって、例えば本発明の記録媒体を用いた記録
は、まず記録媒体に光および熱もしくは熱エネルギーに
変換し得る二種以上のエネルギーの少なくとも一方を付
与してコア部を硬化させることにより記録情報に対応し
た転写特性の差からなる転写像を形成し、この差を利用
して、該転写像を被記録媒体に転写して行なわれる。
この転写特性とは、使用する記録媒体の種類により任
意に定められるものであり、例えば転写像を熱溶融状態
にして転写する記録媒体の場合には、溶融温度、軟化温
度またはガラス転移点などであり、また転写像を粘着状
態または被転写媒体への浸透性状態にして転写する記録
媒体の場合には、同一温度における粘度である。また転
写像を形成するに用いる複数種のエネルギーも、使用す
る記録媒体の種類により任意に定められ、例えば光電子
ビーム、熱、圧力などが適宜組合わされて用いられる。
更に本発明の記録媒体は、壁材の熱溶融開始温度
(TM)が、上述したコア部の転写開始温度(TT)より高
い(TT<TM)ことを特徴とする。本発明でいうコア部の
転写開始温度(TT)とは、前述のようにしてその転写特
性を支配する物性の異なるコア部により形成された転写
像が、被転写媒体に転写可能となる温度の下限を意味す
る。
したがって、転写像が形成された記録媒体を、被転写
媒体と重ね合わせて加熱および加圧して被転写媒体上に
転写像を転写する際の、その加熱温度(T1)を、上記転
写像に応じてコア部が選択的に転写可能であり且つ壁材
が熱溶融しない温度(TT≦T1<TM)に設定すれば、溶融
していない壁材は前記圧力により破壊され、そのコア部
が露出し、その露出したコア部が転写像に応じて選択的
に被転写媒体上に転写される。なお、上記破壊された壁
材もそのコア部に付随して被転写媒体上に転写される。
次いで、上記転写像が転写された被転写媒体を、更に
加熱および加圧してその転写された転写像を被転写媒体
により強固に定着させる、いわゆる定着工程を行なう。
その際の加熱温度(T2)を、前記破壊された壁材が熱溶
融状態になる温度(TM≦T2)に設定すれば、コア部に付
随して被転写媒体上に転写された壁材が熱溶融し、上記
加圧力と壁材の熱流動により、コア部の混色部分が、二
次元的混色状態いわゆる並置混色状態から、三次元的混
色状態いわゆる減法混色状態となり、より鮮やかな混色
を示すようになる。
つまり、本発明の記録媒体を用いて画像形成を行なう
場合には、上述したように、その加熱条件を下記の関係
になるように設定すれば、良好な転写画像を形成するこ
とができるのである。
TT≦T1<TM≦T2 ・TT…コア部の転写開始温度 ・T1…転写工程時の加熱温度 ・TM…壁材の熱溶融開始温度 ・T2…定着工程時の加熱温度 さて、転写温度は、TT≦T1<TMを満たす温度である事
を説明した。
一方、記録媒体上の転写像を構成する画像形成素体の
転写率(転写濃度)と転写温度の関係は第7図の如くで
あり、転写温度T1がTT≦T1<TMを満たし、且つT1がほぼ
TTに等しい場合は、転写率が低く、従って転写濃度が低
い。第7図のような特性は被転写媒体の表面性や、画像
形成素体の粒度分布、転写圧力によって異なるが、高濃
度の転写像を得るには、少なくともT1≧TT+10を満たす
必要が有る。以上より、TM−TT>10である必要がある。
また、定着温度T2は、消費電力、使用する記録媒体の
支持体の材質等より、200℃以下であることが好まし
い。したがって、TM<200が好ましい。
第1図は、本発明の記録媒体を例示する模式的断面図
である。この記録媒体においては、コア部1eとそのコア
部1eを被覆する熱溶融性の壁材1dとから成る画像形成素
体1cが基体1a上に結着材1bにより固着されている。ま
た、コア部1eにはイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シ
アン(C)、の何れかの着色剤が含有されている。ただ
し、着色剤は、シアン、マゼンタ、イエロー、に限るも
のではなく、用途に応じてどのような色の色材を用いて
もかまわない。更に、コア部1eには着色剤の他に、光お
よび/または熱のエネルギーが付与されたときにコア部
1eが硬化するような感応成分、すなわち例えば光重合開
始剤と、不飽和二重結合を有するモノマー、オリゴマー
またはポリマー等を含有し、また必要に応じて結合剤
(バインダー)、熱重合防止剤、表面平滑剤などを含有
する。
先に述べたように、本発明の記録媒体は、コア部1eの
転写開始温度よりも壁材1dの熱溶融開始温度が高いこと
が特徴である。そのような温度特性を得るには、例えば
前記感応成分の種類と、壁材1dを構成する成分の種類と
を適宜選定すること等により容易に実現できる。
以下、本発明の記録媒体の各成分について詳細に説明
する。
本発明に用いられる光重合開始剤としては、カルボニ
ル化合物、ハロゲン化合物、アゾ化合物、有機イオウ化
合物などで、例えば、アセトフェノン、ベンゾフェノ
ン、クマリン、キサントン、チオキサントン、カルコ
ン、スチリルスチリルケトンなどの芳香族ケトン類およ
びその誘導体;ベンジル、アセナフテンキノン、カンフ
ァーキノンなどのジケトン類およびその誘導体;アント
ラキノンスルホニルクロライド、キノリンスルホニルク
ロライド、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−S−
トリアジンなどのハロゲン化合物;などがあげられる
が、本発明はこれに限定されるものではない。
例えばコア部1eに、異なる色のn種類の色を呈する
(n種類の着色剤を含有する)n種類のマイクロカプセ
ルを用いる場合には、その色に応じてn種類の異なる波
長で急激に反応速度が変化するような光重合開始剤を組
合わせて複数種のそのマイクロカプセルのコア部1eのそ
れぞれに含有させれば、容易に多色画像の形成ができ
る。
その組合わせとしては、例えば、最高感度がおよそ43
0〜500nm付近にある などとトリハロメチル基を有するS−トリアジンとを併
用する光重合開始剤。
などと3級アミン類とを併用する最高感度およそ370
〜400nm付近にある光重合開始剤。
更に などと3級アミン類とを併用する最高感度がおよそ30
0〜350nm付近にある光重合開始剤などを挙げることがで
きる。
以上のように、使用する光開始剤の最高感度波長域を
違えることにより、画像形成素体に波長選択性をもたせ
ることができる。したがって、上記の光開始剤を使用す
れば、3色の色分離が可能となる。更にフルカラー記録
へと展開が可能となる。また本発明においては、紫外線
吸収剤などの紫外から可視域に大きな吸収を持つ化合物
を光重合開始剤と併用することで光重合開始剤の感光波
長域を狭くし、光重合開始剤の分光性を挙げることも可
能である。
本発明の記録媒体のコア部1eの形成に用いられる不飽
和二重結合を有するモノマー、オリゴマーあるいはポリ
マーとしては、ポリイソシアネートと(必要に応じてポ
リオール類と反応させておいてもよい)不飽和二重結合
を含むアルコール、アミン類との重付加反応により合成
されるウレタンアクリレート、あるいはウレタンメタク
リレート類、エポキシ樹脂とアクリル酸またはメタクリ
ル酸との付加反応により合成されるエポキシアクリレー
ト類、またはポリエステルアクリレート類、スピンアク
リラート類、ポリエーテルアクリレート類などが挙げら
れるが、本発明はこれに限定されるものではない。
またポリマーとしては、主鎖にポリアルキル、ポリエ
ーテル、ポリエステル、ポリウレタンなどの骨格を有
し、側鎖にアクリル基、メタクリル基、シンナモイル
基、シンナミリデンアセチル基、フリルアクリロイル
基、ケイ皮酸エステルなどに代表される重合性、架橋性
の反応基を導入したものが挙げられるが、本発明はこれ
に限定されるものではない。
また以上にあげたモノマー、オリゴマー、ポリマーは
常温で半固体もしくは固体状であることが望ましいが、
液状のものでも後述のバインダーと混合することで半固
体もしくは固体状を維持するものであれば構わない。
前述の不飽和二重結合を有するモノマー、オリゴマー
またはポリマーと光重合開始剤はバインダーと併用して
もよい。バインダーとしては不飽和二重結合を有するモ
ノマー、オリゴマーまたはポリマーと相溶性のある有機
高分子重合体であればどのようなものを使用しても構わ
ない。このような有機高分子重合体として、ポリメチル
アクリレート、ポリエチルアクリレートなどのポリアク
リル酸アルキルエステル類;;ポリメチルメタクリレー
ト、ポリエチルメタクリレートなどのポリメタクリル酸
アルキルエステル類;またはメタクリル酸共重合体;ア
クリル酸共重合体;マレイン酸共重合体;塩素化ポリエ
チレン、塩素化ポリプロピレンなどの塩素化ポリオレフ
ィン;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアク
リロニトリルまたはこれらの共重合体;更にポリビニル
アルキルエーテル;ポリエチレン;ポリプロピレン;ポ
リスチレン;ポリアミド;ポリウレタン;塩素化ゴム;
セルロース誘導体;ポリビニルアルコール;ポリビニル
ピロリドンなどが挙げられるが、本発明はこれらに限定
されるものではない。これらのバインダーは単一で用い
てもよいし、適当な比で2種以上混合して用いてもよ
い。また、バインダーとして相溶、非相溶に限らずワッ
クス類を用いても構わない。
着色剤は、光学的に認識できる画像を形成するために
含有させる成分であり、各種顔料、染料が適宜用いられ
る。このような顔料、染料の例としては、カーボンブラ
ックや黄鉛、モリブデン赤、ベンガラ等の無機顔料;ハ
ンザイエロー、ベンジジンイエロー、ブリリアントカー
ミン6B、レークレッドC、パーマネントレッドF5R、フ
タロシアニンブルー、ビクトリアブルーレーク、ファス
トスカイブルー等の有機顔料;ロイコ染料;フタロシア
ニン染料等の着色剤などがあげられる。
着色剤の量としては、バインダー、光重合開始剤、不
飽和二重結合を有するモノマー、オリゴマー、ポリマー
の合量に対し、0.1から30重量部が好ましい。
更に本発明の画像形成素体のコア部1eに熱重合防止
剤、可塑剤などの添加剤を必要に応じて加えてもよい。
一方、壁材1dに用いられる材料としては、ナイロン、
テトロン、ポリウレタン、ポリカーボネート、無水マレ
イン酸系共重合体、塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、
ポリエチレン、ポリスチレン、ポリエステル、アクリ
ル、セルロース系尿素ホルマリン、フェノール等のポリ
マー系等を挙げることができる。
以上説明したコア部1eおよび壁材1dから成る画像形成
素体1cの粒径は、1〜20μmが好ましく、特に3〜10μ
mの粒径が好ましい。また、画像形成素体1cの粒径分布
は、数平均径に対して±50%以下が好ましく、特に±20
%以下が好ましい。画像形成素体の壁材1dの厚さは、0.
1〜2.0μmが好ましく、特に0.1〜0.5μmが好ましい。
本発明の画像形成素体の構成は、マイクロカプセル状
である。したがって、その製法には、例えばマイクロカ
プセル形成方法等のいずれをも用いることができ、単純
コアセルベーション法、コンプレックスコアセルベーシ
ョン法、界面重合法、in−situ重合法、界面沈殿法、相
分離法、スプレードライング法、気中懸濁被覆法、メカ
ノケミカル法などを用いることができる。
結着材1bとしては、例えばポリエステル系、アクリル
系、ウレタン系、エポキシ系の接着材や、ポリビニルア
ルコール、ポリアクリルアミン等を用いることができ
る。
基体1aとしては、例えばポリエチレンテレフタレー
ト、ポリアミド、ポリイミド、ポリプロピレン等のフィ
ルムや、コンデンサー紙、グラシン紙の紙等を用いるこ
とができる。
次に、以上で説明した本発明の記録媒体を用いた画像
形成方法の具体例について、第2a図〜第2e図を参照しつ
つ説明する。
画像形成素体1cのコア部の感応成分は、含有する着色
剤によって波長依存性を有する。すなわち、イエローの
着色剤を含有した画像形成素体Yのコア部1eは、熱と波
長λ(Y)の光が加えられたとき、架橋が急激に進み硬
化する。同様に、マゼンタの着色剤の含有する画像形成
素体Mのコア部1eは、熱と波長λ(M)の光、シアンの
着色剤を含有する画像形成素体Cのコア部1eは、熱と波
長λ(C)の光がそれぞれ加えられたとき、架橋が進み
硬化する。硬化した画像形成素体1cは、次の転写工程で
加熱されても粘度が低下しないか、粘着性を有さない等
のために、被転写媒体に転写しない。熱と光は記録情報
に応じて付与する。
まず、記録媒体1をサーマルヘッド2に重ね、サーマ
ルヘッド2の発熱部20全域をカバーするように光を照射
する。照射する光は画像形成素体1cのコア部1eが反応す
る波長のものを順次照射する。例えば、コア部1eがシア
ン、マゼンタ、イエローのいずれかに着色されている場
合、波長λ(C)、λ(M)、λ(Y)に光を順次照射
する。
つまり、第2a図に示すように、まず記録媒体1の画像
形成素体1c側から波長λ(Y)の光を照射するととも
に、例えばサーマルヘッド2の発熱抵抗体20b、20c、20
dを発熱させる。すると、イエローの着色剤の含有する
画像形成素体Yのうち、熱と波長λ(Y)の光の両方が
加えられた画像形成素体(第2a図でハッチングの施され
た部分。以下、硬化した画像形成素体をハッチングで示
す。)が硬化する。
次に、第2b図に示すように画像形成素体Mに波長λ
(M)の光を照射するとともに、発熱抵抗体20b、20fを
発熱させると、マゼンタの着色剤の含有する画像形成素
体Mのうち、熱と波長λ(M)の光が加えられた画像形
成素体が硬化する。更に、第2c図に示すように、波長λ
(C)の光を照射するとともに、所望の発熱抵抗体を加
熱させると、光と熱の加えられた画像形成素体Cが硬化
し、最終的に硬化しなかった画像形成素体Cにより記録
媒体1に転写像が形成される。この転写像は次の転写工
程で第2d図に示すように被記録媒体11に転写される。
転写像が形成された記録媒体を転写工程で、被記録媒
体と接面させて、記録媒体または被記録媒体側から加熱
し転写可能な部分からなる転写像を被記録媒体11に選択
的に転写して画像を形成する。したがって、このときの
加熱温度は、先に述べたように、画像形成素体がT1(た
だしTT≦T1<TM)になるような加熱温度である。
更に、第2e図に示すように、転写像が転写された被記
録媒体11に熱と圧力を付与することによって、画像形成
素体の壁材1dを溶融させ、コア部1eを混合させ、並置状
態から減法状態に変化させて混色部分の色をより鮮やか
にし、かつ転写された画像形成素体の被記録媒体11に対
する定着性を向上させる、いわゆる定着工程を行なう。
この定着工程により、発熱抵抗体20a,20d,20eの部分
で、それぞれコア部の混合が行なわれ、黒(Bk)、青
(B)、赤(R)の画像が形成される。
以上第2a図〜第2e図で説明した方法の具体例では、光
をサーマルヘッド20の全域に照射し、サーマルヘッド20
の発熱抵抗体を選択的に発熱させて画像を形成する方法
を示したが、転写記録媒体のある部分を一様に加熱して
(第2a図で示すサーマルヘッド20でいうならば、全発熱
抵抗体を発熱させる場合)、光照射を選択的に行うこと
によっても同様に多色の画像を形成する事ができる。す
なわち、記録信号に従って変調され、かつ転写特性を支
配する物性を変化させたい画像形成素体の色調により選
択された波長の光エネルギーを熱エネルギーと共に付与
する。
第2a図に示した例で説明すれば、発熱抵抗20b,20d,20
eおよび20fを発熱させる代わりに、サーマルヘッド20は
全体を一様に発熱させ、発熱抵抗体20b,20d,20eおよび2
0fに相当する位置に波長λ(Y)の光を照射する。波長
λ(M)の光を照射する場合も、サーマルヘッド20全体
を発熱させ、発熱抵抗体20a,20e及び20fに相当する位置
に光照射する。波長λ(C)、波長λ(K)の光を照射
する場合も同様にする。
以上の説明において、便宜上一様に全体を加熱する手
段にサーマルヘッドを用いたが、ヒートロールや加熱板
の様な一様加熱手段を用いる事ができる。
また、前述した転写像の形成方法では画像形成素体が
色毎に異なる分光感度を有する例を示したが、この特性
は本発明において必須なものとは限らない。例えば温度
特性が異なる2種の光と熱とに反応する素材を用いれば
分光特性は同じでも与える熱エネルギーで区別する事が
できる。つまり画像形成素体として温度依存性の画像形
成素体を用い、この画像形成素体に一様に光照射すると
ともに熱エネルギーを記録情報と画像形成素体の色調に
よって変化させて加えるようにしてもかまわない。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明する。
実施例1 まず、第1表および第2表に示す成分を各々用いてコ
ア部とし、以下の如く画像形成素体を形成した。
第1表および第2表に示す成分を各々10重量部を塩化
メチレン30重量部に溶解し、丸善石油化学(株)製レジ
ン−M(▲▼=9000)1g、および水酸化ナトリウム
4gを水200mlに混合し、60℃加温下、ホモミキサーによ
って8,000〜10,000rpmで撹拌して乳化し、平均粒径が10
μmの油滴を得た。更に、60℃下で撹拌を5時間続け、
塩化メチレンを留去することにより、その油滴を平均粒
径8μmにした。次いで、5倍に希釈した酢酸水溶液を
1分間0.5mlの速度で100mlを滴下した。その後、ヌッチ
ェ濾過器で固液分離し、真空乾燥器で35℃、10時間乾燥
してマイクロカプセル状の画像形成素体を得た。
この画像形成素体のコア部の転写開始温度は約60℃、
壁材の溶融開始温度は約90〜100℃であった。なお、第
1表に示す光重合開始剤は第3図のグラフAで表わされ
る吸光特性を、第2表に示す光重合開始剤は第3図のグ
ラフBで表わされる吸光特性を示す。
以上のようにして得た二種の画像形成素体を用い、以
下のようにして本発明の記録媒体を作製した。
日本合成化学(株)社製のポリエステル系接着剤ポリ
エスターLP−022(固形分50%)1ccにトルエン3ccの割
合で溶解して成る溶液を厚さ6μmのポリエチレンテレ
フタレートフィルムより成る支持体1a上に塗布した後、
溶剤を乾燥、除去し、厚さ約1μmの結着剤層1bを形成
した。この結着剤1bは、ガラス転移点が−15℃であるた
め、室温でも微小なタックが残っているので前記の如く
形成した画像形成素体を容易に支持体1aに付着させるこ
とができる。
次に、上記の如く得られた第1表および第2表に示す
ものをコア材としてマイクロカプセル状の画像形成素体
を1:1の割合で混合し、これを振りかけて接着させた。
その後、余分な画像形成素体を払い落すと、画像形成素
体はほぼ1層に且つ90%の割合で結着層上に配置されて
いた。
その後、この記録媒体1に約1kg/cm2の圧力と約50℃
の熱エネルギーを与えて画像形成素体を、支持体1a上に
強固に固定させ、これによって記録媒体1を構成した。
次いで、上記の如くして得られた記録媒体を用いて、
第4図に示す装置により画像形成を行なった。
第4図は、本発明の記録媒体を用いた画像形成を行な
うための装置の一例を示す模式図である。この装置は、
転写像形成部、転写部、定着部を主要部として構成され
る。
その転写像形成部は、サーマルヘッド20、各々ピーク
波長の異なる蛍光灯31、32、33から成る。
その転写部は、圧力ローラ9と、ヒーター10aを内蔵
するアルミローラにシリコンゴムを被覆して成る転写ロ
ーラ10とが、バネ(不図示)により互いに圧接された構
成になっている。
その定着部は、圧力ローラ26bと、ヒーター27を内蔵
するアルミローラにシリコンゴムを被覆して成る定着ロ
ーラ26aとが、バネ(不図示)により互いに圧接された
構成になっている。
まず、供給ロール7に巻回された記録媒体1を転写部
に搬送し、その記録媒体1の所望の位置に対するサーマ
ルヘッド2での加熱、蛍光灯31、32、33を用いた光照射
を第5図に示すタイミングで行ない、記録媒体1上に転
写像を形成した。その際のサーマルヘッド2には、8ド
ット/mmでA4サイズのものを用いた。また、蛍光灯31、3
2、33には各々、ピーク波長が313nmである東芝(株)製
20W健康線用蛍光ランプFL20SE、ピーク波長が390nmであ
る東芝(株)製20W健康線用蛍光ランプFL10A70E39、ピ
ーク波長が450nmである東芝(株)製20W健康線用蛍光ラ
ンプFL10A70B、を用いた。
次に、その記録媒体1を、転写部に搬送し、記録紙カ
セット6より同時に転写部に搬送された記録紙(被記録
媒体11)と重ね合わせ、圧力ローラ9と転写ローラ10と
の間を通し、上記転写像を記録紙11上に転写した。な
お、その際の転写ローラ10の表面温度は80℃とし、ロー
ラ間の圧接力は13kg/cm2とした。
次に、剥離ローラ5cにより記録媒体1と記録紙11とを
引き離し、記録媒体1は巻き取りロール8に巻き取り、
一方、記録紙11は定着部に搬送し、圧力ローラ26bと定
着ローラ26aとの間を通し、上記転写像を定着させ、か
つその転写像の混色部分をより鮮やかにした。なお、そ
の際の、定着ローラ26aの表面温度は約120℃、ローラ間
の圧力は25kgf/cm2とした。
次に、上記記録紙11を、定着部から排紙トレイ13に排
出し、画像形成を完了した。
以上のようにして得た記録紙上11の転写画像は、マゼ
ンタ色、青色、青紫色の3色の鮮やかな画像であった。
実施例2 まず、第3表、第4表および第5表に示す成分を各々
用いてコア部とし、以下の如く画像形成素体を形成し
た。
第3表、第4表および第5表に示す成分を各々10重量
部を塩化メチレン30重量部に溶解し、丸善石油化学
(株)製ビフェニルフェノールとメチルメタクリレート
の共重合体(分子量=10000)1g、および水酸化ナトリ
ウム8gを水200mlに混合し、60℃加温下、ホモミキサー
によって8,000〜10,000rpmで撹拌して乳化し、平均粒径
が10μmの油滴を得た。以下、実施例1と同様にして、
撹拌、滴下、固液分離、乾燥を行ない、マイクロカプセ
ル状の画像形成素体を得た。
この画像形成素体のコア部の転写開始温度は約90℃、
壁材の溶融開始温度は約120〜130℃であった。なお、第
3表に示す光重合開始剤は第3図のグラフCで表わされ
る吸光特性示す。
以上のようにして得た三種の画像形成素体を用い、実
施例1と同様にして、本発明の記録媒体を作製した。
次いでその記録媒体を、第4図に示す装置に組み込
み、第6図に示すタイミングで光エネルギーと熱エネル
ギーとを画情報に応じて付与し、転写ローラ10の表面温
度を110℃にし、かつ定着工程における、定着ローラ26a
の表面温度を約140℃、そのローラー間の圧接力を40kgf
/cm2とした以外は、実施例1と同様にして画像形成を行
なった。そのようにして得た記録紙上の転写画像は、多
色の鮮やかな画像であった。
〔発明の効果〕
本発明の記録媒体を用いた画像形成方法は、波長の異
なる光を短時間で連続的に照射することにより多色の転
写像を形成することができ、従来の多色感熱転写記録方
法が、記録媒体に複雑な動きをさせて多色の画像を形成
していたのに対し、本発明の画像形成方法では記録媒体
あるいは被記録媒体に複雑な動きをさせる必要がなく、
高速度で多色の画像を得ることができる。したがって、
一つの画素に色ずれがなく、画像全体が非常に鮮明なも
のとなる。
また、本発明の記録媒体を構成する画像形成素体の壁
材の溶融開始温度は、コア部の転写開始温度より高く設
定されているため、転写工程に於いては、画像形成素体
相互間の独立性を保ちつつ良好な転写が可能であり、ま
た定着工程では、画像形成素体と共に転写された壁材が
溶融する為に画像形成素体同士が混合しやすい為、より
鮮やかな色を再現することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の記録媒体を例示する部分断面図、第2a
図〜第2e図は本発明の記録媒体を用いた画像形成方法の
工程を例示する図、第3図は本実施例において用いた光
開始重合剤の吸光特性を示す図、第4図は本実施例にお
いて用いた画像形成装置を示す模式図、第5図および第
6図は本実施例における転写像形成工程の作画タイミン
グチャートを示す図、第7図は本発明の記録媒体のコア
部の転写温度と画像形成素体の転写率との関係を示す図
である。 1……記録媒体、1a……基材 1b……結着層、1c……画像形成素体 1d……壁材 2……サーマルヘッド 7……供給ロール、8……巻取ロール 9……圧力ローラ、10……転写ローラ 10a、27……ヒータ、25c……剥離ローラ 26a……定着ローラ、31、32、33……蛍光灯

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半固体もしくは固体状で、光エネルギーお
    よび熱エネルギーの付与により硬化するコア部と、該コ
    ア部を被覆する熱溶融性の壁材とから成る画像形成素体
    を基体上に有し、前記壁材の熱溶融開始温度(TM)が前
    記コア部の転写開始温度(TT)より高いことを特徴とす
    る記録媒体。
  2. 【請求項2】前記壁材の熱溶融開始温度(TM)と前記コ
    ア部の転写開始温度(TT)は下記式(a)および(b)
    を満たすことを特徴とする請求項1記載の記録媒体。 (a) TM−TT>10 (b) TM<200
  3. 【請求項3】半固体もしくは固体状で、光エネルギーお
    よび熱エネルギーの付与により硬化するコア部と、該コ
    ア部を被覆する熱溶融性の壁材とから成る画像形成素体
    を基体上に有し、前記壁材の熱溶融開始温度(TM)が前
    記コア部の転写開始温度(TT)より高いことを特徴とす
    る記録媒体に、前記コア部の色調に対応して異なる条件
    で光エネルギーおよび熱エネルギーを記録情報に従って
    付与することにより、転写像を形成する工程、 および該転写像をTT≦T1<TMを満たす温度(T1)で被転
    写媒体に転写する工程、 および該転写工程終了後、前記被記録媒体をT2≧TMを満
    たす温度(T2)に加熱する工程を有することを特徴とす
    る画像形成方法。
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