JP2701202B2 - 磁気共鳴診断装置 - Google Patents

磁気共鳴診断装置

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JP2701202B2
JP2701202B2 JP7235271A JP23527195A JP2701202B2 JP 2701202 B2 JP2701202 B2 JP 2701202B2 JP 7235271 A JP7235271 A JP 7235271A JP 23527195 A JP23527195 A JP 23527195A JP 2701202 B2 JP2701202 B2 JP 2701202B2
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英宏 渡邊
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、分極移動により増
強された13CからのMR信号を観測する磁気共鳴診断装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気共鳴診断装置は、水分子の 1Hを検
出することによって、生体内の水の分布を非侵襲に画像
化することができる装置であり、臨床的に広く使われて
いる診断装置である。しかし、現状の水分布の画像で
は、形態学的な情報しか得ることができない。
【0003】これに対し例えば代謝物の 1H、13Cある
いは31Pを検出することによって、生体内の代謝情報を
得ることができるため、多核種のNMR(Nuclear Magn
eticResonance ) の研究が数多くなされている。このう
ちで近年注目を集めているのが、13C−NMRである。
13Cは天然存在比が1.1%と低いために13C標識物質
投与後の代謝の様子を追跡することが可能で、 1Hや31
Pとは異なる代謝情報を得ることができるためである。
【0004】しかし、この13C−NMRには検出感度が
低いという問題があり、分析用のNMR装置においてデ
カップリングや分極移動といったS/N向上のための方
法が開発されてきた。後者の分極移動法がG.A.Morris等
がJournal of the AmericanChemical Society vol.101,
p.760(1979)で発表したINEPT(Insensitive Nucle
i Enhanced by Polarozation Transfer) あるいはD.M.D
oddrell等がJournalof Magnetic Resonance vol.48,p.3
23(1982)で発表したDEPT(Distortionless Enhance
ment by Polarization Transfer)である。
【0005】これらの分析用NMR装置で開発されてき
た方法を生体に応用するには、限定された部位からの信
号のみを得るという局所化技法が必要である。これに対
し、W.P.Aue 等が、局所化法であるVSEパルスシーケ
ンス(J.Magn.Reson.56,p.350(1984))とDEPTシーケ
ンスの組み合わせにより局所領域からの信号を観測する
方法を発表した(J.Magn.Reson.48,323(1982))。このパ
ルスシーケンスを図19に示す。また、R.P.Van Stapel
e 等が特願平2−46826号において選択励起パルス
をDEPTに応用した方法を発明している。このパルス
シーケンスを図20に示す。
【0006】両方法共に、DEPTを応用しているが、
CHスピン系では磁化の挙動は次のようになる。簡単の
ため化学シフトの影響を無視する。なお、 1Hを選択的
に励起する高周波磁場を 1Hパルスと定義し、13Cを選
択的に励起する高周波磁場を13Cパルスと定義する。ま
た、 1HのスピンをSで表し、13CのスピンをSで表
し、さらにそれぞれの向きを添字x、y、zで表すもの
とする。例えば、IxSzは、 1Hのスピンがx軸を向
き、13Cのスピンがz軸を向いている状態を意味してい
る。
【0007】図19、図20に示すように、まず、フリ
ップ角90°の 1Hパルスにより、1Hスピンはy軸に
倒れる(Iy)。1/(2J)の時間経過後、J結合に
よる展開で2IxSzとなる。次の180°の 1Hパル
ス、90°の13Cパルスにより、2IxSyとなる。こ
れは、0量子、2量子であり、以後の1/(2J)では
J結合によって展開されず、2IxSyの状態を保持す
る。これに続く、位相が90°の 1Hパルスにより2I
zSyの1量子コヒーレンスとなり、観測が可能とな
る。
【0008】なお、高周波磁場の位相とは、xy平面上
におけるx軸からの角度として定義され、90°の位相
でパルスを印加するとは、y軸に沿って印加することを
意味する。また、y軸に沿って印加することは、y軸を
回転軸としてスピンがフリップ角分、時計回りに回転す
ることを意味する。
【0009】180°の13Cパルスは13Cの化学シフト
のリフォーカスのために印加され、1/(2J)後に13
C側でスピンエコーが集まる。DEPTでは、3番目の
1Hパルスの位相をy軸とする点が重要であり、例えば
x軸の位相(0°)であれば2IxSyは変化しないた
め、分極移動は生じない。すなわち、DEPTにおいて
高周波磁場の位相制御は非常に重要である。
【0010】ところで図19や図20のようなDEPT
では、プリパルスとして周波数調整した高周波磁場を勾
配磁場と共に印加することにより、関心領域以外の領域
を飽和させて信号が出ないように局所化を実現してい
る。
【0011】このため、勾配磁場パルスの印加により静
磁場Bo に誘導電流が発生し、静磁場が△Bo だけシフ
トするという現象が生じる。なお、この△Bo を静磁場
シフトと称する。
【0012】近年の磁気共鳴診断装置にはアクティブシ
ールド勾配磁場コイルが登載されているためこの影響は
低減しているものの、静磁場シフト△Bo を完全に排除
するには至らない。
【0013】この静磁場シフト△Bo によって、3番目
1Hパルスの直前で、 1Hスピンは△θの位相ずれが
発生し、分極移動において信号劣化の原因となる。つま
り、3番目の 1Hパルスの直後では、2IzSy cos△
θ+2IxSy sin△θとなるため、分極移動の効率が
cos△θ倍となってしまう。
【0014】このように、局所化技法を併用するDEP
TやINEPTやHMQC等の分極移動パルスシーケン
スでは、効率が低下し、このためS/Nが低下するとい
う問題があった。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、局所
化技法を併用して分極移動等を行う場合、局所化のため
の勾配磁場の印加による静磁場シフト△Bo に起因する
MR信号の低下及びS/Nの低下を抑制することのでき
る磁気共鳴診断装置を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、プリパルスと
して周波数調整した高周波磁場を勾配磁場と共に印加す
ることにより関心領域以外の領域を飽和させて無信号化
にする局所化を行った後に、 1Hのスピンを選択的に励
起する高周波磁場としての少なくとも3つの 1Hパルス
を順番に印加し、他核種のスピンを選択的に励起する高
周波磁場としての少なくとも2つの他核種パルスを順番
に印加するというパルスシーケンスを実行することによ
り、上記 1Hから上記他核種への分極移動を生起させ、
上記他核種のスピンからMR信号を観測し、上記MR信
号に基づいて上記他核種のスペクトルを求める磁気共鳴
診断装置において、上記3つの 1Hパルスの中の3番目
1Hパルスを印加する直前での上記他核種とJ結合し
た上記 1Hのスピンに直交する位相で、上記3番目の 1
Hパルスを印加することを特徴とする。
【0017】また、本発明は、 1Hのスピンを選択的に
励起する高周波磁場としての少なくとも3つの 1Hパル
スを順番に印加し、他核種のスピンを選択的に励起する
高周波磁場としての少なくとも2つの他核種パルスを順
番に印加するというパルスシーケンスを実行することに
より、上記 1Hから上記他核種への分極移動を生起さ
せ、上記他核種のスピンからMR信号を観測し、上記M
R信号に基づいて上記他核種のスペクトルを求める磁気
共鳴診断装置において、局所領域を選択的に励起するた
めに上記3つの 1Hパルスのうち少なくとも1つの 1
パルスと共に勾配磁場を印加し、上記3つの 1Hパルス
の中の3番目の 1Hパルスを印加する直前での上記他核
種とJ結合した上記 1Hのスピンに直交する位相で、上
記3番目の1Hパルスを印加することを特徴とする。
【0018】局所化のためには勾配磁場が必須とされ
る。この勾配磁場によって、静磁場がシフトしてしま
う。この静磁場のシフトにより、3番目の 1Hパルスの
印加直前において、 1Hのスピンには位相ずれが生じて
しまう。具体的には、 1Hのスピンはz軸回りにx軸か
ら△θだけ位相がずれてしまう。このずれた状態で3番
目の 1Hパルスをかけると、 1Hのスピンはx軸回りに
z軸から△θだけ位相がずれてしまう。この位相ずれに
より、 1Hのスピンに横磁化が生じ、この分だけ分極移
動の効率が低下してしまう。本発明では、3番目の 1
パルスは、この印加直前での 1Hのスピンに直交する位
相で印加される。これにより、 1Hのスピンはz軸に沿
った状態に起こされ、横磁化は生ぜず、したがって効率
の良い分極移動が生起され、MR信号の低下及びS/N
の低下を抑制することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。なお、ここでは、他核種を、13
として説明する。しかし、他核種としては、15N等他の
ものであってもよい。
【0020】図1は、本発明の一実施の形態に関わる磁
気共鳴診断装置の構成を示すブロック図である。同図に
おいて、静磁場磁石1と、その内側に設けられた勾配コ
イル2及びシムコイル3とにより、図示しない被検体に
一様な静磁場がZ軸に平行に発生され、Z軸と、Z軸に
直交するx軸と、Z軸及びx軸に直交するy軸との3軸
に沿って磁化強度が線形に変化する勾配磁場が発生され
る。勾配コイル2は、勾配コイル電源5により駆動さ
れ、シムコイル3はシムコイル電源6により駆動され
る。勾配コイル2の内側に設けられたプローブ4は、送
信部7,8から高周波信号が供給されることによって被
検体に高周波磁場をパルス状に印加し、被検体からの磁
気共鳴信号(MR信号)を受信する。なお、プローブ4
は送受両用でも、送受別々に設けても良い。
【0021】プローブ4で受信されたMR信号は受信部
9で検波された後、データ収集部11に転送され、ここ
でA/D変換されてから計算器システム12に送られ、
データ処理がなされる。送信部7,8、受信部9および
プローブ4は 1Hと13Cの共鳴周波数で送受信すること
が可能となっている。なお、受信部15は、 1Hからの
MR信号を受信する必要のある後述の図8,図9,図1
1,図12,図14,図15のパルスシーケンスを実行
する際に選択的に使用される。
【0022】以上の勾配コイル電源5、シムコイル電源
6、受信部9およびデータ収集部11は全て、シーケン
ス制御部10によって制御され、またシーケンス制御部
10は計算器システム12によって制御される。計算器
システム12はコンソール13からの指令により制御さ
れる。データ収集部11から計算器システム12に入力
されたMR信号は、フーリエ変換等に供され、その結果
に基づいて被検体内の13Cのスペクトルが作成される。
このスペクトルは画像ディスプレイ14に送られ表示さ
れる。
【0023】次に本発明の作用を説明する。なお、以下
の説明において、 1Hを選択的に励起する高周波磁場を
1Hパルスと定義し、13Cを選択的に励起する高周波磁
場を13Cパルスと定義する。また、 1HのスピンをSで
表し、13CのスピンをSで表し、さらにそれぞれの向き
を添字x、y、zで表すものとする。例えば、IxSz
は、 1Hのスピンがx軸を向き、13Cのスピンがz軸を
向いている状態を意味している。また、以下の説明にお
いて、高周波磁場の位相とは、xy平面上におけるx軸
からの角度として定義され、例えば90°の位相で高周
波磁場を印加するとは、y軸に印加することを意味し、
また0°の位相で高周波磁場を印加するとは、x軸に印
加することを意味する。なお、高周波磁場をy軸に印加
することは、y軸を回転軸としてスピンがフリップ角
分、時計回りに回転することとして現象する。
【0024】図2に、局所化のためのプリパルスを追加
された通常のDEPTのパルスシーケンスを示す。プリ
パルスとしては、周波数調整された 1Hパルスを勾配磁
場と共に印加し、その後、dephase 用の勾配磁場を印加
するというセットを、xyzの3軸各々に関して繰り返
すというものである。これにより、関心領域以外の領域
のスピンは飽和され、無信号化にされ、したがって関心
領域の局所化が達成される。
【0025】プリパルス後の通常のDEPTのパルスシ
ーケンスでは、フリップ角が90°、180°、90°
の3つの 1Hパルスが1/2J(Jは 1Hと13CとのJ
結合定数)の時間間隔で順番に印加される。なお、3つ
1Hパルスをその印加順序にしたがって、第1の 1
パルス、第2の 1Hパルス、第3の 1Hパルスと称して
区別する。第1の 1Hパルスは0°の位相(x軸)で印
加され、第2の 1Hパルスも0°の位相(x軸)で印加
され、、第3の 1Hパルスはπ/2の位相(y軸)で印
加される。
【0026】また、フリップ角が90°、180°の2
つの13Cパルスが1/2Jの時間間隔で順番に印加され
る。なお、2つの13Cパルスをその印加順序にしたがっ
て、第1の13Cパルス、第2の13Cパルスと称して区別
する。
【0027】図3は図2のパルスシーケンスの各段階で
1Hのスピンの状態を示している。なお、 1Hのスピ
ンとしては、図4(a),(b)に示すように、13Cの
スピンとの結合状態にしたがって2種類に分化される。
図3の実線の矢印が図4(b)の状態に相当し、破線の
矢印が図4(a)の状態に相当するものとして理解され
たい。なお、図4(a)の状態の 1Hのスピンを第1の
1Hスピンと称し、図4(b)の状態の 1Hのスピンを
第2の 1Hスピンと称するものとする。
【0028】図3(a)は第1、第2の 1Hスピンがz
軸に沿った初期状態を示す。第1の1Hパルスが印加さ
れると、同図(b)のように、第1、第2の 1Hスピン
がz軸からy軸に倒される。この後、第1の 1Hスピン
はz軸に関して反時計回りに−x軸に近付く方向に位相
が遅れていき、第2の 1Hスピンはz軸に関して時計回
りに+x軸に近付く方向に位相が進んでいく。同図
(c)は、第2の 1Hパルスを印加する直前の状態を示
している。第2の 1Hパルスを印加することにより、第
1、第2の 1Hスピンはx軸に関して180°反転する
と共に、状態が他方に変異する。この後、第1の 1Hス
ピンはz軸に関して反時計回りに+x軸に近付く方向に
位相が遅れていき、第2の 1Hスピンはz軸に関して時
計回りに−x軸に近付く方向に位相が進んでいく。そし
て、第2の 1Hパルスから、1/2J時間後には、同図
(e)に示すように、第1、第2の 1Hスピンは、x軸
に沿って分極した状態になる。そして、第3の 1Hパル
スを印加することにより、同図(f)に示すように、分
極移動に必要とされる第1、第2の 1Hスピンがz軸に
沿って分極した状態が得られる。
【0029】図5に実際的な状況での第1、第2の 1
スピンの状態を示す。同図(a)は、第3の 1Hパルス
を印加する直前の状態を示している。同図(b)は、同
図(a)の位相ずれをxy面で見た図である。同図
(c)は、第3の 1Hパルスの印加後の状態を示してい
る。同図(d)は、同図(c)の位相ずれをyz面で見
た図である。プリパルスの勾配磁場の影響により、静磁
場シフト△Bo が生じる。この静磁場シフト△Bo は、
第3の 1Hパルスの印加直前で、第1、第2の 1Hスピ
ンにz軸に関して△θの位相ずれを引き起こさせる。位
相ずれ△θのままで、第3の 1Hパルスを印加すると、
位相ずれ△θは、x軸回りのz軸に対する位相ずれとし
て保存されてしまう。この位相ずれ△θにより、 1Hの
スピンに横磁化が生じ、この分だけ分極移動の効率が低
下してしまう。
【0030】図6に、局所化のためのプリパルスを追加
され、本発明により改良されたDEPTのパルスシーケ
ンスを示す。同図(a)は、第3の 1Hパルスを印加す
る直前の状態(図5(a)と同じ状態)を示している。
同図(b)は、第3の 1Hパルスを印加する位相をxy
面で見た図である。同図(c)は、第3の 1Hパルスの
印加後の状態を示している。
【0031】同図(b)に示すように、第3の 1Hパル
スを、π/2(y軸)から、位相ずれ△θの分だけ位相
をずらして(y軸からz軸回りに△θだけ回転した位相
で)印加する。換言すると第3の 1Hパルスの印加直前
13CとJ結合している 1Hのスピンに直交する位相
で、第3の 1Hパルスを印加する。さらに、換言すると
第3の 1Hパルスの印加直前に13CとJ結合している 1
Hのスピンの位相ずれ△θに、π/2を加えた位相で、
第3の 1Hパルスを印加する。これにより、同図(c)
に示すように、分極移動に必要とされる第1、第2の 1
Hスピンがz軸に沿って分極した状態が得られる。
【0032】次に、位相ずれ△θの測定について説明す
る。図8は位相ずれ△θを測定するための第1のパルス
シーケンスを示している。図9は位相ずれ△θを測定す
るための第2のパルスシーケンスを示している。位相ず
れ△θは、第1のパルスシーケンスで観測されたMR信
号(位相θ1 )と、第2のパルスシーケンスで観測され
たMR信号(位相θ2 )との位相差(θ2 −θ1 )とし
て測定される。
【0033】第1のパルスシーケンスは、図2のパルス
シーケンスから、勾配磁場を含むプリパルスと、13Cパ
ルスと、第3の 1Hパルスとを除いたスピンエコー様の
パルスシーケンスであり、つまり静磁場シフト△Bo を
生じさせる勾配磁場を排除したパルスシーケンスであ
る。したがって、第1のパルスシーケンスにより、静磁
場シフト△Bo がゼロ、つまり静磁場シフト△Bo の影
響による位相ずれの無い状態で、第3の 1Hパルスの印
加直前でのMR信号(スピンエコー)の位相(第1の位
相)θ1 を観測できる。なお、CHnのような(n+
1)スピン系からのMR信号(スピンエコー)を観測す
るようにしても構わないが、処理の簡易さの観点から、
1スピン系を用いるのが好ましい。特に、生体の場合に
は水が多く存在するため、水分子の 1HからのMR信号
を用いるのがよい。1スピン系の場合、この時点での直
積演算子はIyであり、例えばこの時点で位相yの 1
パルスを印加してもこの演算子は変化しない。
【0034】第2のパルスシーケンスは、図2のパルス
シーケンスから、13Cパルスと、第3の 1Hパルスとを
除いたパルスシーケンスであり、換言すると、第1のパ
ルスシーケンスに、図6と同じ局所化のための勾配磁場
を含むプリパルスを追加したパルスシーケンスである。
第2のパルスシーケンスによると、図6のパルスシーケ
ンスと同じ静磁場シフト△Bo の影響を受けた、第3の
1Hパルスの印加直前での位相(第2の位相)θ2 が観
測できる。
【0035】したがって、位相ずれ△θは、第1のパル
スシーケンス、つまり静磁場シフト△Bo の影響の無い
状態で観測されたMR信号(位相θ1 )と、第2のパル
スシーケンス、つまり静磁場シフト△Bo の影響の有る
状態で観測されたMR信号(位相θ2 )との位相差(θ
2 −θ1 )として測定することができる。
【0036】なお、第2の 1Hパルスのフリップ角18
0°の不完全性から生ずるFID信号によりスピンエコ
ーの位相計測に誤差が生じ得る。このため、第1、第2
のパルスシーケンスは1次勾配磁場等により磁場を不均
一にした状態で行うのが好ましい。
【0037】このように本実施の形態によると次のよう
な効果が得られる。勾配磁場によって、静磁場がシフト
してしまう。この静磁場のシフトにより、3番目の 1
パルスの印加直前において、 1Hのスピンには位相ずれ
が生じてしまう。具体的には、 1Hのスピンはz軸回り
にx軸から△θだけ位相がずれてしまう。このずれた状
態で3番目の 1Hパルスをかけると、 1Hのスピンはx
軸回りにz軸から△θだけ位相がずれてしまう。この位
相ずれにより、 1Hのスピンに横磁化が生じ、この分だ
け分極移動の効率が低下してしまう。しかし、本実施の
形態によると、3番目の 1Hパルスは、この印加直前で
1Hのスピンに直交する位相で印加される。これによ
り、 1Hのスピンはz軸に沿った状態に起こされ、横磁
化は生ぜず、したがって効率の良い分極移動が生起さ
れ、MR信号の低下及びS/Nの低下を抑制することが
できる。
【0038】本発明は、図20に示した選択励起技法を
採用したDEPTパルスシーケンスにも適用可能であ
る。位相ずれを解消するように改良したパルスシーケン
スを図10に示す。図10のパルスシーケンスから、局
所化のための勾配磁場パルスと、第3の 1Hパルスと、
13Cパルスとを除いた図11に示す第1のパルスシーケ
ンスを用いて、エコー時間TEにおける水 1Hのスピン
エコーの位相θ1 を求める。また、図10のパルスシー
ケンスから、勾配磁場パルスを残し、第3の 1Hパルス
13Cパルスとを除いた図12に示す第2のパルスシー
ケンスを用いて、エコー時間TEにおける水 1HのNM
R信号の位相θ2 を求める。両者の位相差(θ2 −θ1
)を位相ずれ△θとして、第3の 1Hパルスの位相を
π/2から、π/2+△θに変更する。つまり、第3の
1Hパルスの位相をy軸から△θだけ回転させることに
より効率良く分極移動を起こすことができる。
【0039】これは、図13に示す局所を選択的に励起
するように改良された分極移動パルスシーケンスにおい
ても同様である。すなわち、図14、図15のパルスシ
ーケンスにより静磁場シフト△Bo による位相ずれ△θ
を測定し、図16に示すようにこの位相ずれ△θを加え
た位相で第3の 1Hパルスを印加すればよい。
【0040】高周波磁場の位相制御は、図17のように
勾配磁場中心から離れた領域を局所化する際にも必要と
なる。この際のパルスシーケンスを図18に示す。ここ
では周波数オフセットを△fで示した。図18に示すよ
うに周波数オフセット△f1を印加してから第1の 1
パルス(選択励起パルス)の中心までの時間をt1 、以
下同様に、△f2 ,△f3 ,t3 ,t4 ,t5 ,t6 と
する。
【0041】このとき、第1の 1Hパルスの位相は(0
+2π△f1 t1 )となり、NMR信号の位相は(0+
2π△f1 t1 +π/2)となる。第2の 1Hパルスの
位相は(0+2π△f2 t3 )であるから、エコー信号
の位相は(0+2π(2△f2 t3 −△f1 t1 )−π
/2)となる。したがって、13Cに結合した 1Hの位相
は、(0+2π(2△f2 t3 −△f1 t1 ))とな
る。そこで、分極移動を効率良く起こすためには第3の
1Hパルスの位相間で考慮して、第3の 1Hパルスの位
相を、(0+2π(2△f2 t3 −△f1 t1 −△f3
t5 )−π/2)とすればよい。
【0042】本発明による位相ずれの補償方法は、L.J.
Mullerが開発し、A.Bax が改良したHMQC(Heteron u
nclear Multiple-Quantum-Coherence)法や、G.Bodenhau
sen等がChemical Physics Letters Vol.69 p.189(1980)
で発表したHSQC(Heteron unclear Single-Quantum
-Coherence)法を局所化に応用した方法においても有用
である。すなわち、この局所化には例えばHMQCやH
SQCのプリパルスとして選択飽和パルスを用いて関心
領域外を飽和させる方法があるが、この際の調整法とし
ても有用である。また、選択励起パルスを用いて局所領
域からHMQCやHSQCによるMR信号を取得する際の調整法
賭しても有用である。
【0043】
【発明の効果】本発明は、プリパルスとして周波数調整
した高周波磁場を勾配磁場と共に印加することにより関
心領域以外の領域を飽和させて無信号化にする局所化を
行った後に、 1Hのスピンを選択的に励起する高周波磁
場としての少なくとも3つの 1Hパルスを順番に印加
し、他核種のスピンを選択的に励起する高周波磁場とし
ての少なくとも2つの他核種パルスを順番に印加すると
いうパルスシーケンスを実行することにより、上記 1
から上記他核種への分極移動を生起させ、上記他核種の
スピンからMR信号を観測し、上記MR信号に基づいて
上記他核種のスペクトルを求める磁気共鳴診断装置にお
いて、上記3つの 1Hパルスの中の3番目の1Hパルス
を印加する直前での上記他核種とJ結合した上記 1Hの
スピンに直交する位相で、上記3番目の 1Hパルスを印
加することを特徴とする。
【0044】また、本発明は、 1Hのスピンを選択的に
励起する高周波磁場としての少なくとも3つの 1Hパル
スを順番に印加し、他核種のスピンを選択的に励起する
高周波磁場としての少なくとも2つの他核種パルスを順
番に印加するというパルスシーケンスを実行することに
より、上記 1Hから上記他核種への分極移動を生起さ
せ、上記他核種のスピンからMR信号を観測し、上記M
R信号に基づいて上記他核種のスペクトルを求める磁気
共鳴診断装置において、局所領域を選択的に励起するた
めに上記3つの 1Hパルスのうち少なくとも1つの 1
パルスと共に勾配磁場を印加し、上記3つの 1Hパルス
の中の3番目の 1Hパルスを印加する直前での上記他核
種とJ結合した上記 1Hのスピンに直交する位相で、上
記3番目の1Hパルスを印加することを特徴とする。
【0045】局所化のためには勾配磁場が必須とされ
る。この勾配磁場によって、静磁場がシフトしてしま
う。この静磁場のシフトにより、3番目の 1Hパルスの
印加直前において、 1Hのスピンには位相ずれが生じて
しまう。具体的には、 1Hのスピンはz軸回りにx軸か
ら△θだけ位相がずれてしまう。このずれた状態で3番
目の 1Hパルスをかけると、 1Hのスピンはx軸回りに
z軸から△θだけ位相がずれてしまう。この位相ずれに
より、 1Hのスピンに横磁化が生じ、この分だけ分極移
動の効率が低下してしまう。本発明では、3番目の 1
パルスは、この印加直前での 1Hのスピンに直交する位
相で印加される。これにより、 1Hのスピンはz軸に沿
った状態に起こされ、横磁化は生ぜず、したがって効率
の良い分極移動が生起され、MR信号の低下及びS/N
の低下を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による磁気共鳴診断装置
の構成図。
【図2】局所化のためのプリパルスを追加された通常の
DEPTのパルスシーケンスを示す図。
【図3】図2のパルスシーケンスの各段階での 1Hのス
ピンの状態を示す図。
【図4】1Hと13Cとの結合状態を示す図。
【図5】実際的な状況での第1、第2の 1Hスピンの状
態を示す図。
【図6】局所化のためのプリパルスを追加され、本発明
により改良されたDEPTのパルスシーケンスを示す
図。
【図7】図6による第1、第2の 1Hスピンの状態を示
す図。
【図8】図6の位相ずれ△θ分を測定するための第1の
パルスシーケンスを示す図。
【図9】図6の位相ずれ△θ分を測定するための第2の
パルスシーケンスを示す図。
【図10】本発明により改良された図20のパルスシー
ケンスを示す図。
【図11】図10の位相ずれ△θ分を測定するための第
1のパルスシーケンスを示す図。
【図12】図10の位相ずれ△θ分を測定するための第
2のパルスシーケンスを示す図。
【図13】局所励起分極移動パルスシーケンスを示す
図。
【図14】図16の位相ずれ△θ分を測定するための第
1のパルスシーケンスを示す図。
【図15】図16の位相ずれ△θ分を測定するための第
2のパルスシーケンスを示す図。
【図16】本発明により改良された図13のパルスシー
ケンスを示す図。
【図17】勾配磁場から離れた関心領域を示す図。
【図18】勾配磁場から離れた関心領域を局所化する場
合の本発明により改良されたパルスシーケンスを示す
図。
【図19】従来のVSEパルスシーケンスを示す図。
【図20】従来の選択励起パルスをDEPTに応用した
パルスシーケンスを示す図。
【符号の説明】
1…静磁場磁石、 2…勾配コイル、 3…シムコイル、 4…プローブ( 1H,13C)、 5…勾配コイル電源、 6…シムコイル電源、 7… 1H送信部、 8…13C送信部、 9…13C受信部、 10…パルスシーケンスを示制御部、 11…データ収集部、 12…計算器システム、 13…コンソール、 14…画像ディスプレイ。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プリパルスとして周波数調整した高周波
    磁場を勾配磁場と共に印加することにより関心領域以外
    の領域を飽和させて無信号化する局所化を行った後に、
    1Hのスピンを選択的に励起する高周波磁場としての少
    なくとも3つの 1Hパルスを順番に印加し、他核種のス
    ピンを選択的に励起する高周波磁場としての少なくとも
    2つの他核種パルスを順番に印加するというパルスシー
    ケンスを実行することにより、前記 1Hから前記他核種
    への分極移動を生起させ、前記他核種のスピンからMR
    信号を観測し、前記MR信号に基づいて前記他核種のス
    ペクトルを求める磁気共鳴診断装置において、 前記3つの 1Hパルスの中の3番目の 1Hパルスを印加
    する直前での前記他核種とJ結合した前記 1Hのスピン
    に直交する位相で、前記3番目の 1Hパルスを印加する
    ことを特徴とする磁気共鳴診断装置。
  2. 【請求項2】 前記位相は、前記パルスシーケンスから
    前記プリパルスと前記3番目の 1Hパルスとを排除した
    第1のパルスシーケンスにより前記 1Hから観測される
    第1のMR信号と、前記パルスシーケンスから前記3番
    目の 1Hパルスを排除した第2のパルスシーケンスによ
    って前記 1Hから観測される第2のMR信号との位相差
    に基づいて決定されることを特徴とする請求項1記載の
    磁気共鳴診断装置。
  3. 【請求項3】 1Hのスピンを選択的に励起する高周波
    磁場としての少なくとも3つの 1Hパルスを順番に印加
    し、他核種のスピンを選択的に励起する高周波磁場とし
    ての少なくとも2つの他核種パルスを順番に印加すると
    いうパルスシーケンスを実行することにより、前記 1
    から前記他核種への分極移動を生起させ、前記他核種の
    スピンからMR信号を観測し、前記MR信号に基づいて
    前記他核種のスペクトルを求める磁気共鳴診断装置にお
    いて、 局所領域を選択的に励起するために前記3つの 1Hパル
    スのうち少なくとも1つの 1Hパルスと共に勾配磁場を
    印加し、前記3つの 1Hパルスの中の3番目の1Hパル
    スを印加する直前での前記他核種とJ結合した前記 1
    のスピンに直交する位相で、前記3番目の 1Hパルスを
    印加することを特徴とする磁気共鳴診断装置。
  4. 【請求項4】 前記位相は、前記パルスシーケンスから
    前記プリパルスと前記3番目の 1Hパルスとを排除した
    第1のパルスシーケンスにより前記 1Hから観測される
    第1のMR信号と、前記パルスシーケンスから前記3番
    目の 1Hパルスを排除した第2のパルスシーケンスによ
    って前記 1Hから観測される第2のMR信号との位相差
    に基づいて決定されることを特徴とする請求項3記載の
    磁気共鳴診断装置。
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