JP2700728B2 - 除振台のフィードフォワード制御方法 - Google Patents

除振台のフィードフォワード制御方法

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JP2700728B2
JP2700728B2 JP3192506A JP19250691A JP2700728B2 JP 2700728 B2 JP2700728 B2 JP 2700728B2 JP 3192506 A JP3192506 A JP 3192506A JP 19250691 A JP19250691 A JP 19250691A JP 2700728 B2 JP2700728 B2 JP 2700728B2
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隆英 大坂
正志 安田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は除振台本体に装着された
除振用の能動アクチュエータの新規な制御方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】除振台上に載置されて使用される製造装
置の精度が飛躍的に向上している現在、前記製造装置の
持てる能力を最大限に発揮させるために除振台に対して
もその制振能力の大幅向上が要求されて来ている。
【0003】そこで、除振台の能力向上の画期的手法と
して除振台に生ずる振動をセンシングし、これを演算装
置などで瞬時に演算処理してアクチュエータの制振量を
制御するという能動制振の手法が新たに取り入れられて
来た。
【0004】さて、振動には地動外乱(床の微振動)と直
動外乱(除振台上に設置された機器の稼働による振動)の
2つがある。従来、主として除振台は地動外乱の機械系
への絶縁が目的であり、位置の追従性に対する要求はそ
れほど高いものではなかった。ところが、最近では、例
えば、光源部を別の座標系として有する次世代露光装置
の開発や、隣接系との位置管理の高精度化の要求が高ま
っており、今や直動外乱の振動制御が重要な課題となっ
ている。
【0005】前述のように従来、除振台は地動外乱の機
械系への絶縁が目的であったため、振動の低周波領域で
は系のコンプライアンスを上げてしまうという問題があ
り、地動外乱に対しては有効でも逆に直動外乱に対して
は大きく励振されてしまうという欠点があった。
【0006】例えば、除振台上に設置した精密機器のX
−Yステージをステップ移動させながら精密加工を行う
ような場合、ステップ移動に伴う過渡応答が大きな問題
として浮かび上がって来る。
【0007】前述のように従来、除振台は地動外乱に対
する対処が主目的であったため、除振台による能動制振
はフィードバック制御が基本となっていたが、このよう
なフィードバック制御ではスピルオーバーや安定性が十
分でない等の問題があり、また、際限なくフィードバッ
クゲインを高めてやる事ができる訳でもなく直動外乱に
対処する事ができなかった。尚、フィードバックゲイン
を高めると振動制御とのトレードオフが問題となってく
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の解決課題は、
フィードバック制御では対処できない直動外乱に対して
非常に有効なフィードフォワード制御を提供するにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】課題を解決するための手
段として入出力関係の逆を与えるシステムの求め方は、
幾通りか存在する。例えば状態方程式を用いる方法や伝
達関数を用いる方法である。ここでは、周波数伝達関数
を用いる場合を例にする。本発明にかかる除振台のフィ
ードフォワード制御方法の第1法は、 機器(K)を載置するための除振台本体(2)と、
除振台本体(2)を支持するための能動アクチュエータ
(A)〜(D)と、除振台本体(2)の振動を検出する
ためのセンサ(S)とで構成された除振台において、 除振台の能動アクチュエータ(A)〜(D)に既知
の信号を入力し、 この時の除振台の振動応答を能動アクチュエータの
数よりも少ない数のセンサ(S)で検出してその入出力
関係を表すシステム関数(G)を求め、 これを演算装置(cont)に取り込み、 この長方形伝達関数(G)の一般化逆行列からその
右逆システム(G−1)を演算し、 この逆システム(G−1)に除振台本体(2)上
に載置された機器(K)を作動させて求めた出力データ
(Y)を掛け、 更に反転したフィードフォワード制御信号(U)を
生成させ、 このフィードフォワード制御信号(U)を記憶して
おき、 次の機器(K)の作動時に同期させて逆システム
(G−1)に基づくフィードフォワード制御信号(U)
を能動アクチュエータ(A)〜(D)に入力し、機器
(K)の作動に起因する振動をキャンセルする事を特徴
とするものである。これを簡単に述べれば、『まず、機
器(K)の移動による相対変位出力データ(Y)を測定
し、次に既知の信号を能動アクチュエータ(A)〜
(D)に入力して除振台の伝達関数(G)を測定し、
の一般化逆行列を演算して右逆システム(G −1 )を求
め、(U=−G−1・Y)でフィードフォワード制御信
号をつくる』ものであり、これにより、能動アクチュエ
ータの数よりもセンサ数が少ない場合でも能動アクチュ
エータによるフィードフォワード制御が可能となる。
【0010】
【0011】本発明にかかる除振台のフィードフォワー
ド制御方法の第法として、 機器(K)を載置するための除振台本体(2)と、
除振台本体(2)を支持するための能動アクチュエータ
(A)〜(D)と、能動アクチュエータ(A)〜(D)
の数よりも少なく設置され、かつ除振台本体(2)の振
動を検出するためのセンサ(S)とで構成された除振台
において、 この除振台の伝達関数(G)を正方化するための変
換法則(E)を与え、 システム関数(G)を求めるための既知の信号を変
換法則(E)に基づく加算方法によって除振台の能動ア
クチュエータ(A)〜(D)に加え、 その時の除振台の応答()を前記センサ(S)で
検出してその出力データを演算装置(cont)に取り
込み、 演算装置(cont)にてその伝達関数()の逆
システム( −1 )を演算し、 この逆システム( −1 )に除振台本体(2)上に
載置された機器(K)を作動させて求めた出力データ
(Y)を掛け、 更に反転したフィードフォワード制御信号(U)を
生成させ、このフィードフォワード制御信号(U)を記
憶しておき、 次の機器(K)の作動時に同期させて逆システム
−1 )に基づくフィードフォワード制御信号(U)
を能動アクチュエータ(A)〜(D)に入力し、機器
(K)の作動に起因する振動をキャンセルする事を特徴
とするものである。これを簡単に述べれば、『まず、機
器(K)の移動による相対変位出力データ(Y)を測定
し、ホワイトノイズなど既知の信号を入力して除振台の
システム関数(G)と変換行列(E)の積(G・E)=
を直接測定し、然る後、から逆システム関数(
−1 )を演算によって求め、(U=−E・ −1 ・Y)
でフィードフォワード制御信号をつくる』ものであり、
この場合も能動アクチュエータの数よりセンサが少ない
場合で能動アクチュエータによるフィードフォワード制
御が可能となる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1〜4に従って
説明する。除振台はホログラフィーセット、電子顕微
鏡、半導体製造機器など超精密測定装置などの製造装置
を載置するための定盤部分である除振台本体(2)と、除
振台本体(2)を支持するために除振台本体(2)の4隅に配
置された4個の能動アクチュエータセット(A)〜(D)、セ
ンサー(S)群並びに前記能動アクチュエータセット(A)〜
(D)を能動制御するための演算回路(cont)とで構成され
ている。
【0013】本実施例で説明する能動アクチュエータセ
ット(A)〜(D)は、垂直能動アクチュエータ(A2)〜(D2)と
水平能動アクチュエータ(A1)〜(D1)とを一体として組み
込まれたブロック状のものである。勿論、垂直能動アク
チュエータ(A2)〜(D2)と水平能動アクチュエータ(A1)〜
(D1)とを別々に分けた単能型の能動アクチュエータを使
用してもよい。能動アクチュエータセット(A)〜(D)の配
置は、図1に示すように隣接せる能動アクチュエータセ
ット(A)〜(D)の水平方向の制御方向が互いに直角方向に
なるように風車型に配置されているものである。
【0014】本発明に係る能動アクチュエータセット
(A)〜(D)には、空気ばねを使用したもの、ピエゾ素子を
使用したもの又はリニヤモータを利用したものなどがあ
る。以下、垂直方向能動アクチュエータ(A2)〜(D2)並び
に水平方向能動アクチュエータ(A1)〜(D1)として空気ば
ねを使用した場合を中心に説明する。又、垂直方向支持
体(7)はゴム板と金属板とを交互に積層した積層体を使
用するものとし、除振台本体(2)と水平方向能動アクチ
ュエータ(A1)〜(D1)とをそれぞれ接続する水平方向支持
体(8)には線材を使用した場合を中心に説明する。
【0015】図2,3において、能動アクチュエータセ
ット(A)〜(D)は垂直並びに水平の2方向制御である。
(勿論、1つの能動アクチュエータを垂直並びに2水平
方向の3軸制御としてもよい。) 能動アクチュエータ
セット(A)『他の能動アクチュエータに付いても同様で
ある。』は、垂直空気ばね(3e)、垂直方向支持体(7)並
びに一対の水平空気ばね(3a)(3b)並びにこれら各々に装
着されたセンサ類(Sa)などでそれぞれ構成されている。
位置センサ(1a)(1b)(1c)やレベルセンサ(9a)(9b)(9c)に
は、非接触アナログ出力型の近接センサが用いられてお
り、振動制御には加速度センサが用いられている。
【0016】垂直空気ばね(3e)並びに水平空気ばね(3a)
(3b)は、いずれもゴム製ばね部(5)とこれに連通するエ
アタンク(4)とで構成された既知の構造である。
【0017】水平空気ばね(3a)(3b)のエアタンク(4)
は、中央の仕切り板(26')を介して左右に独立して配設
されている。本実施例において水平空気ばね(3a)(3b)に
は制御側と基準側とがあり、基準側水平空気ばね(3a)に
は、精密なレギュレータ(19)を介して一定圧の空圧源(1
6)に接続してある。
【0018】一方、制御側水平空気ばね(3b)は、制御弁
(6a)を介して前記空圧源(16)が接続してあり、この制御
弁(6a)は後述する演算装置(cont)で制御される。(勿
論、反転装置を使用して前記基準側水平空気ばね(3a)
に、制御側空気ばね(3b)に入力する制御信号を反転させ
て信号を入力してもよく、この場合はプッシュプル制御
となる。)
【0019】図2から分かるように、水平空気ばね(3a)
(3b)は、ケーシング(30)に囲繞されており、ケーシング
(30)と除振台本体(2)とは細い線材(8)で接続されてい
る。
【0020】垂直空気ばね(3e)は、固定基台(25)上に載
置された垂直方向支持体(7)上に載設されている。この
ように組み立てられた能動アクチュエータ(A)〜(D)は、
図1のようにベース(28)の4隅に装着されて使用され
る。装着方向は図1の矢印(A1)〜(D1)で示すように、隣
接する水平空気ばね(3a)(3b)の伸縮制御方向が互いに直
交するように風車型に配置する。
【0021】次に、このように構成された除振台を用い
て行う場合のフィードフォワード制御を第3法に従って
説明する。図4は、本発明にかかるフィードフォワード
制御のブロック図で、図中、地動外乱は(Xo)、直動外乱
は(F)、位置目標値は(R)、フィードフォワード制御信
号は(U)、で表される。今、直動外乱(F)によって生じ
る除振系の相対変位の目標位置(R)からの誤差を示す相
対変位、フィードフォワード制御信号、フィードフォワ
ードを単独で加えた時の除振系の相対変位のそれぞれの
ラプラス変換をY、U、すると、 =−Y………………(1)式 となるようなフィードフォワード制御信号(U)が入力さ
れれば、位置の目標誤差は0となる。フィードフォワー
ドの入力点から相対変位出力(Y)迄の伝達関数を(G)と
すると、 =G・U……………(2)式 であるから、求めるフィードフォワード制御信号(U)
は、 U=−G-1・Y………(3)式 となって伝達関数(G)の逆システム(G-1)が求まればフ
ィードフォワード制御信号(U)が決定されることにな
る。
【0022】以下、本発明における除振台は、6のセン
サに対して8の能動アクチュエータを有しており、8入
力、6出力の制御系を構成しているものとして説明す
る。制御信号(U)と出力信号(Y)とを能動アクチュエー
タ(A)〜(D)とセンサ(S)の作用方向に基づくベクトルで
示すと、 U=[U1,U2,U3,U4,U5,U6,U7,U8]T…………(4)式 =[Y1,Y2,Y3,Y4,Y5,Y6T…………………(5)式 と表される。(U1,U2,U3,U4)は鉛直方向、(U5,U7)は
X方向、(U6,U8)はY方向の能動アクチュエータに対
する制御信号である。センサ出力(Y1,Y2,Y3)は(U1,U
2,U3)に対応し、センサ出力(Y4)は(U5)に対応し、
センサ出力(Y5)は(U6)に対応し、センサ出力(Y6)
は(U7)に対応していてここでは配置誤差を無視できる
程に能動アクチュエータとセンサとはコロケートされて
いるものとする。
【0023】ここで、伝達関数(G)は8の入力に対する
6の出力の行列であり、
【数1】 に示す行列で表される。
【0024】
【数1】
【0025】しかしながら、能動アクチュエータとセン
サの数が相違するため、この行列は長方形であり、逆シ
ステム(G-1)はこのままでは求めることができない。そ
こで、次の手法によりこの行列を正方形にする。除振系
を剛体と仮定すると8つの能動アクチュエータ(A1)〜(D
1)、(A2)〜(D2)の制御信号は、剛体条件を満足するよう
に記述し得る。垂直方向能動アクチュエータ(A2)〜(D2)
は、前述のようにベース(28)の4隅に装着されて垂直方
向の制御に使用され、水平方向能動アクチュエータ(A1)
〜(D1)は、隣接するもの同士の制御方向が互いに直交す
るように配置されているため、(U4,U8)を除く6の制
御信号から(U4,U8)を含む8つの制御信号を与える変
換行列を能動アクチュエータの幾何学的配置から簡単に
求めることができる。
【0026】縮小した信号ベクトルは、 =[U1,U2,U3,U5,U6,U7]T…………(6)式 となり、変換行列(E)は、 U=E・………………………………(7)式 を満たせば良い。この時、変換行列(E)の要素は各能動
アクチュエータの寄与率を決定する。能動アクチュエー
タに対する重みが等しくなるように各要素を選択する
と、変換行列(E)は
【数2】 で表される。
【0027】
【数2】
【0028】もし、出力に対する寄与率を等しく取ろう
とすれば、 E(8,j)=[0 0 0 a/b 1 -a/b]……(8)式 の形で与えられる。ここで(a)は能動アクチュエータの
長辺支持のピッチであり、(b)は能動アクチュエータの
短辺支持のピッチである。これらの重みづけは任意であ
り、変換行列(E)はランクが6であれば良い。ここで、
(7)式を(2)式に代入すると、 =G・E・……………………(9)式 となり、変換行列(E)を
【数2】の形としてG・Eを改めてと置き、伝達関数
行列を求めると、…………………………(10)式 と表され、=G・Eとなり、これを演算して行列で表
すと
【数3】 となる。この関係を図7に示す。
【0029】
【数3】
【0030】これにより、行列を6行6列に正方化する
事ができ、周波数伝達関数行列(jw)として計測可能で
ある。例えば、要素伝達関数11(jw)を考えると、 11(jw)=G11(jw)+G14(jw)…………(11)式 で与えられるから、第1と第4の能動アクチュエータ
(A)、(D)に同じ入力信号を加え、変位出力(Y1)との伝達
関数を求めれば良い。他の要素伝達関数も同様の方法で
得ることが出来る。符号、係数については入力信号で調
節すればよい。
【0031】以上によって正方の周波数伝達関数行列
()が得られるので、これを(S)の有理関数で近似して
(S)、 -1(S)を求める事が出来る。縮小した制御信号
()はこの逆伝達関数行列 -1(S)によって、 =− -1(S)・Y……………………(12)式 から求めることが出来る。更に、(7)式を用いれば縮小
した制御信号()をフィードフォワード制御信号(U)に
変換することが出来る。この時(U)は、 U=−E・ -1(S)・Y………………(13)式 と与えられ、このフィードフォワード制御信号(U)をS
Z変換して離散化し、更にこれをA/D変換した機器(K)
の移動時のサンプル変位出力Y(Z)から離散制御信号U
(Z)を求め、この離散制御信号U(Z)を記憶装置に記憶
させておき、機器(K)の再稼働時にこの記憶された離散
制御信号U(Z)をD/A変換し、同期して能動アクチュ
エータ(A1)〜(D1)、(A2)〜(D2)に入力してやることに
より、機器(K)の移動による直動外乱を効果的にキャン
セルする事が出来るものである。
【0032】(実施例)次に、このようにして得られる
フィードフォワード制御信号(U)を用いて、実際に直動
外乱に対するフィードフォワード制御を行う場合に付い
て説明する。
【0033】除振台は図5、6に示すものを用いた。即
ち、除振台本体(2)は1,500×1,000×200(mm)、全体の高
さが850mmで、除振台本体(2)の4隅には高さ416mmの能
動アクチュエータ(A)〜(D)が設置されており、能動アク
チュエータ(A)〜(D)の下面には234mmの脚(L)が装着され
ている。除振台本体(2)の上面中央にはフィードフォワ
ード制御の対象となる直動外乱源である小型ボールスク
リュー式DCサーボステージ(K)を設置した。このステ
ージ(K)は22Kgの駆動質量が載置されており、ステー
ジ(K)の長辺方向(X方向)に25mmのピッチで間欠移動
させた。この間欠駆動により発生した直動外乱をフィー
ドバック制御を行った状態でステージ(K)の連続移動行
程の中央部の1ステップ分の出力データ(Y)をA/D変
換して演算装置(cont)に取り込んだ。
【0034】図9は、ステージ(K)の移動時の変位出力
波形(Y)である。図中、縦軸の1マスが100μmであり、
横軸はステージ(K)の移動時間であり、1マスが2秒で
あり、4秒毎にステージ(K)が間欠移動している。次に
既知の信号(例えば、ホワイトノイズなど)を能動アクチ
ュエータ(A)〜(D)に入力し、除振台の周波数応答、即
ち、伝達関数(G)をFFTで求め、これから逆システム
( -1)を演算装置(cont)で演算し、これにセンサ(S)で
検出した出力データ(Y)を掛けて制御信号(U)を生成
し、このフィードフォワード制御信号(U)をSZ変換し
て離散化し、更にこれをA/D変換した機器(K)の移動時
のサンプル変位出力Y(Z)から離散制御信号U(Z)を求
め、この離散制御信号U(Z)を演算装置(cont)の記憶部
に記憶させた。
【0035】次に、小型ボールスクリュー式DCサーボ
ステージ(K)を再度移動させると共にステージ(K)の移動
にこの記憶された離散制御信号U(Z)をD/A変換し、
機器(K)の再稼働時に同期して能動アクチュエータ(A1)
〜(D1)、(A2)〜(D2)に入力してやることにより、ステ
ージ(K)の移動に伴う直動外乱をキャンセルするように
した。図10は逆伝達関数 -1(S)を使って生成した制
御信号(U)を入力した時の除振系の出力波形であり、ス
テージ(K)を移動して得た変位出力波形をかなり正確に
反転出来ている事が分かる。図11はステージ(K)の移
動に同期させてフィードフォワード制御した結果を示し
ており、著しい制御効果が得られた事を示している。
【0036】尚、除振台本体を支持するための能動アク
チュエータと、除振台本体の振動を検出するためのセン
サとを同数とした場合(例えば、水平方向及び垂直方向
の能動アクチュエータとセンサとをそれぞれ3つづつ合
計6とした場合)、機器(K)による振動の出力データの
伝達関数(G)は正方形であるから、その逆システム(G
-1)の演算は簡単に行うことが出来る。
【0037】
【発明の効果】本発明は、上記ような構成であるから、
従来のフィードバック制御では対処できなかった直動外
乱に対して非常に有効な振動制御を行うことが出来た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る能動アクチュエータの配置平面図
【図2】本発明の一実施例の能動アクチュエータの平断
面図
【図3】本発明の一実施例の能動アクチュエータの縦断
面図
【図4】本発明のフィードフォワードによる能動制振の
ブロック図
【図5】本発明の実施例に使用した能動アクチュエータ
の配置平面図
【図6】図5の正面図
【図7】本発明におけるマトリックス操作構成ブロック
【図8】本発明における能動除振台の配置モデルの概略
ブロック図
【図9】本発明の実施例での相対変位を表すセンサ出力
波形グラフ
【図10】本発明の実施例での逆システムによるにフィ
ードフォワード制御信号の出力波形グラフ
【図11】本発明の実施例におけるフィードフォワード
制御後の波形グラフ
【符号の説明】
(A)…能動アクチュエータ (A1)…水平方向能動ア
クチュエータ (A2)…垂直方向能動アクチュエータ (H0)…基準レベ
ル (S0)…基準水平位置 (1)…位置センサ (2)…除振台本体 (3a)…水平方向の基準側
空気ばね (3b)…水平方向の制御側空気ばね (3e)…垂直空気
ばね (4)…エアタンク (5)…ゴム製ばね部 (6a)(6b)…制御弁 (7)…積層体 (8)…線材 (9)…レベルセンサ (10)…垂直方向加速度センサ (11)…水平方向加速度セ
ンサ (16)…空圧源 (19)…レギュレータ (25)…固定基台 (26')…仕切り板 (28)…ベース (30)…ケーシング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 雅夫 兵庫県神戸市灘区鶴甲4丁目4番15− 304号 (56)参考文献 特開 平2−21044(JP,A) 特公 昭57−27483(JP,B2)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機器を載置するための除振台本体
    と、除振台本体を支持するための能動アクチュエータ
    と、除振台本体の振動を検出するためのセンサとで構成
    された除振台において、 除振台の能動アクチュエータに既知の信号を入力し、こ
    の時の除振台の振動応答を能動アクチュエータの数より
    も少ない数のセンサで検出してその入出力関係を表すシ
    ステム関数を求め、これを演算装置に取り込み、この長
    方形伝達関数の一般化逆行列からその右逆システムを演
    算し、この逆システムに除振台本体上に載置された機
    器を作動させて求めた出力データを掛け、更に反転した
    フィードフォワード制御信号を生成させ、このフィード
    フォワード制御信号を記憶しておき、次の機器の作動時
    に同期させて逆システムに基づくフィードフォワード
    制御信号を能動アクチュエータに入力し、機器の作動に
    起因する振動をキャンセルする事を特徴とする除振台の
    フィードフォワード制御方法。
  2. 【請求項2】 機器を載置するための除振台本体
    と、除振台本体を支持するための能動アクチュエータ
    と、能動アクチュエータの数よりも少なく設置され、か
    つ除振台本体の振動を検出するためのセンサとで構成さ
    れた除振台において、 この除振台の入出力関係を表す長方形伝達関数を正方化
    するための変換法則を与え、入出力関係を求めるための
    既知の信号を変換法則に基づく加算方法によって除振台
    の能動アクチュエータに加え、その時の除振台の応答を
    前記センサで検出してその出力データを演算装置に取り
    込み、演算装置にてその入出力関係の逆システムを演算
    し、この逆システムに除振台本体上に載置された機器を
    作動させて求めた出力データを掛け、更に反転したフィ
    ードフォワード制御信号を生成させ、このフィードフォ
    ワード制御信号を記憶しておき、次の機器の作動時に同
    期させて逆システムに基づくフィードフォワード制御信
    号を能動アクチュエータに入力し、機器の作動に起因す
    る振動をキャンセルする 事を特徴とする除振台のフィー
    ドフォワード制御方法。
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