JP2700605B2 - 表面仕上げ用積層材 - Google Patents

表面仕上げ用積層材

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JP2700605B2
JP2700605B2 JP5157847A JP15784793A JP2700605B2 JP 2700605 B2 JP2700605 B2 JP 2700605B2 JP 5157847 A JP5157847 A JP 5157847A JP 15784793 A JP15784793 A JP 15784793A JP 2700605 B2 JP2700605 B2 JP 2700605B2
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荘太郎 津田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、木工家具や建具等の
表面、特にその曲面部に貼着するのに最適な表面仕上げ
用の積層材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】たとえば、テーブルや家具のコーナー、
その他の曲面部に厚さ2〜4mm程度の積層板もしくは
単板を接着剤によって貼着して補強し、装飾若しくは耐
磨耗性を付与する等の加工を施すことは、従来から広く
実施されている。かゝる目的に使用される積層板は、天
然木をスライサーまたはロータリーレースを使用して切
削した突板にフリースと呼ばれる補強布を接着剤によっ
て裏打ちしたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の天然木からなる
突板を使用した積層板は、表面が天然木であるため被貼
着物に貼着してもきわめて自然な感じを与えるが、積層
板の厚みを厚くするには多くの突板を積層して使用する
か、もしくは突板自体を厚さの厚いものとする必要があ
るが、多くの突板を積層する場合には複雑な工程を要
し、厚い突板を使用した場合には、これを巻回して保管
や輸送することが難しく、積層材の製造に際して表面部
をサンディング加工する工程が不可欠のためコストが高
くなる。また、貼着後は表面部に塗装を施す必要があ
り、かつ仕上げのための表面切削処理に際してササクレ
が生じ易いなど実用上解決すべき多くの問題点を有して
いる。
【0004】この発明はかゝる現状に鑑み、製造がきわ
めて簡単かつ容易で、しかも仕上げのための表面切削処
理に際してササクレが生じることがなく、巻回しても巻
き癖が付き難く、巻回によってコンパクトに保管するこ
とができる表面仕上げ用積層材を提供せんとするもので
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、この発明の表面仕上げ用積層材は、所定の幅と長さ
を有し、長さ方向の端部をフィンガージョイント接続し
て得た長尺のクラフト紙の複数枚を各クラフト紙間に熱
硬化性接着剤のフィルムもしくはシートを介在させて熱
によって積層し、得た長尺の積層材を巻回してなる
とを特徴とするものである。
【0006】この発明において、積層材を構成するクラ
フト紙は、クラフトパルプを原料とした紙で、その色合
いは必ずしもパルプ特有の茶色にのみ限定されず、種々
の色合いのクラフト紙を使用することができる。とく
に、表面のクラフト紙の色合い、もしくは積層せんとす
るクラフト紙の色合いの選択によって塗装をすることな
く着色された積層板を簡単かつ容易に得ることができ
る。このクラフト紙は、厚さが0.25〜0.9mm程
度のものを用途に応じて3〜20枚程度積層するもの
で、幅や長さに特別な制限はない。積層材の形成は、
定の厚みと幅を有するクラフト紙の長さ方向における端
部にそれぞれフィンガージョイント加工を施し、各クラ
フト紙のフィンガージョイント加工部を互いに噛み合わ
せ、該噛み合わせ部の裏面部、すなわち接着剤の塗布面
側に熱硬化性の接着剤テープを貼着して順次連続させて
所定の長さとし、このクラフト紙の複数の間に熱硬化性
接着剤のフィルムもしくはテープを介在させて熱圧して
積層することによって長尺の積層材とするものである。
かゝる長尺の積層材は、これをテープ状に巻回して市販
に供することができるが、天然木の突板をテープ状に巻
回したものに比し、巻き癖がつきにくく、使用が容易で
ある利点がある。
【0007】複数枚のクラフト紙間に介在させる接着剤
は、上下のクラフト紙を接合一体化させると共に、得ら
れる積層材に剛性を付与するためのもので、ユリア樹脂
接着剤やメラミン樹脂接着剤、エポキシ樹脂接着剤、さ
らにはフェノール系樹脂接着剤などの各種の熱硬化型の
接着剤が使用できるが、価格の点からはユリア樹脂接着
剤が好ましい。この熱硬化性接着剤は、これをあらかじ
めフィルムもしくはシート状としたものを使用する。
記接着剤が溶剤型又はエマルジョンタイプのものである
と、使用時に十分な管理を必要とし、かつ溶剤を溶かす
手間が掛り、廃液処理を必要とするなどの問題がある。
【0008】クラフト紙の積層によって得られた積層材
は、その表面にテンダー加工を施すことによってベニア
風に仕上げることができる。また、クラフト紙からなる
積層材は、その表面又は表面および裏面に天然木からな
る突板を熱硬化性の接着剤によって接合して使用するこ
ともできる。
【0009】
【作用】この発明の表面仕上げ用積層材は、熱硬化性接
着剤のフィルムもしくはシートを使用して複数枚のクラ
フト紙を積層して長尺の積層材とし、これを巻回して取
り扱いが容易なコンパクトな形態としたので、積層材自
体が優れた耐水性を発揮すると共に、熱硬化性の接着剤
の使用によって強度があるが剛性のないクラフト紙に十
分な剛性を付与することができ、仕上げに切削加工を要
しても切削によって表面や側面にササクレが生ずること
がない。また、保管や輸送のために巻回したまゝとして
巻き癖が付き難く、被貼着物に接着剤を介して貼着す
る場合にも接着剤との馴染みがよい。
【0010】
【実施例】以下、この発明の表面仕上げ用積層材の実施
例について添付の図面を引用して詳細に説明する。この
発明の表面仕上げ用の積層材1は、所定の長さと幅およ
び厚みを有する複数枚のクラフト紙2a,2b,2c,
2dを熱硬化性の接着剤3を介して上下方向に積層して
熱プレスを施すことによって形成したものである。具体
的には、図4に示すように所定の幅と厚みおよび長さを
有するクラフト紙2a,2aの長さ方向における端
部にフィンガージョイント加工を施してジョイント部
4,4をそれぞれ形成し、該ジョイント部4,4を互い
に噛み合わせたのち、図5に示すように当該噛み合わせ
部の裏面部に熱硬化性の接着剤テープ5を熱プレスによ
って貼着し、より長いクラフト紙2aとするものであ
る。その際、最下面に位置するクラフト紙のみジョイン
ト部における接着剤テープは、これを表面部に貼着する
ことによってジョイント部を補強するための接着剤テー
プはすべてクラフト紙間に挟み込まれ、クラフト紙間を
接着する接着剤と一体化し、かつジョイント部内に十分
に入り込んでジョイント部をより強化し、接着剤テープ
の貼着部が積層材の表面又は裏面部に顕出することがな
いので、サンディング加工する必要がなく、より製造工
程を簡易化することができる。ついで、クラフト紙2a
を上方に、クラフト紙2bを下方にし、両クラフト紙2
a,2b間に熱硬化性接着剤からなる接着剤シート3を
挟み、これを図6に示すように、たとえば熱ロール6,
6間に通して加圧しながら加熱して両者を接合一体化さ
せるものである。なお、熱ロールに代えて、熱硬化性の
接着剤シートとクラフト紙を交互に積層した積層材を
ットプレス装置内に載置し、全体を加圧しながら加熱し
て積層材を形成してもよい。かくして得た積層材1は、
その表面のクラフト紙2aの表面にテンダー加工を施し
てベニア風に仕上げてもよく、また、表面のクラフト紙
2aのみ、あるいは全体をあらかじめ使用せんとする部
位の色と同色となるよう着色したものを使用してもよ
い。
【0011】図2に示す表面仕上げ用の積層材11は、
図1に示す積層材の表面に天然木からなる突板7を熱硬
化性の接着剤3を介して接合して一体化させたもので、
図3に示す積層材21は、同じく図1に示すクラフト紙
からなる積層材の表面および裏面に熱硬化性の接着剤3
を介して突板7,7をそれぞれ接合して一体化させて形
成したものである。かくして得た突板7を接合一体化さ
せた積層材11,21は、突板7の積層により一層の強
度と剛性を付与することができ、より広い用途に使用す
ることができるものである。この表面仕上げ用積層材
は、巻回してコンパクトな状態で保管し使用に供するも
のである。
【0012】
【発明の効果】この発明の表面仕上げ用積層材は、複数
枚のクラフト紙間に熱硬化性の接着剤のフィルムもしく
はシートを介装し、これを熱圧して積層材としたのち巻
回したもので、得られた積層材はきわめて優れた耐水性
を有し、熱硬化性の接着剤によって接合一体化させてい
るので、強度と共に剛性を有するものである。また、表
面の仕上げに際して積層材の表面を切削しても天然木か
らなる突板に比して表面等のササクレが生ぜず、表面の
クラフト紙にテンダー加工を施すことによってベニア風
の積層材を簡単かつ容易に得ることができると共に、
れを巻回したものは輸送や保管等に便利であり、また、
かゝる巻回によっても巻き癖が付き難く、かつ巻き癖が
付いたとしてもこれを容易に延ばすことができるため作
業性がきわめて良好なものとなる。さらに、熱硬化性の
接着剤としてシート状又はフィルム状の接着剤を使用す
ることによって積層接着のために大掛かりな装置を使用
することなく積層材を得ることができ、しかも使用済の
廃液処理が不要になるなど実用上多大の利点を有するも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の表面仕上げ用積層材の一部を示す拡
大断面図である。
【図2】この発明の他の表面仕上げ用積層材の一部を示
す拡大断面図である。
【図3】この発明のさらに他の表面仕上げ用積層材の一
部を示す拡大断面図である。
【図4】この発明の積層材を構成するクラフト紙の長さ
方向における接続方法を示す斜視図である。
【図5】積層材を構成するクラフト紙を相互に接続した
状態を示す斜視図である。
【図6】クラフト紙を積層接合する方法を図解した説明
図である。
【符号の説明】
1,11,21 積層材 2a,2b,2c クラフト紙 3 熱硬化性の接着剤 4 ジョイント部 5 接着剤テープ 6 熱ロール 7 天然木からなる突板

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の幅と長さを有し、長さ方向の端部
    をフィンガージョイント接続して得た長尺のクラフト紙
    の複数枚を各クラフト紙間に熱硬化性接着剤のフィルム
    もしくはシートを介在させて熱圧によって積層し、得た
    長尺の積層材を巻回してなることを特徴とする表面仕上
    げ用積層材。
  2. 【請求項2】 前記積層材は、表面のクラフト紙にテン
    ダー加工を施したことを特徴とする請求項1記載の表面
    仕上げ用積層材。
  3. 【請求項3】 前記クラフト紙は、表面のクラフト紙の
    みが、あるいは積層される全てのクラフト紙が任意の色
    に着色されたものであることを特徴とする請求項1記載
    の表面仕上げ用積層材。
  4. 【請求項4】 所定の幅と長さを有し、長さ方向の端部
    をフィンガージョイント接続して得た長尺のクラフト紙
    の複数枚を各クラフト紙間に熱硬化性接着剤のフィルム
    もしくはシートを介在させて熱圧によって積層すること
    により基材を形成し、該基材の表面に天然木からなる突
    板を熱硬化性の接着剤によって固着したことを特徴とす
    る表面仕上げ用積層材。
  5. 【請求項5】 所定の幅と長さを有し、長さ方向の端部
    をフィンガージョイント接続して得た長尺のクラフト紙
    の複数枚を各クラフト紙間に熱硬化性接着剤のフィルム
    もしくはシートを介在させて熱圧によって積層すること
    により基材を形成し、該基材の表裏に天然木からなる突
    板を熱硬化性の接着剤によって固着したことを特徴とす
    る表面仕上げ用積層材。
JP5157847A 1993-06-03 1993-06-03 表面仕上げ用積層材 Expired - Lifetime JP2700605B2 (ja)

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JPH06344529A JPH06344529A (ja) 1994-12-20
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS523661A (en) * 1975-04-30 1977-01-12 Matsushita Electric Works Ltd Manufacture of post formed decorated plate
JPS6123399Y2 (ja) * 1980-01-09 1986-07-14
JPS6024942A (ja) * 1983-07-20 1985-02-07 凸版印刷株式会社 ポリエステル木口貼用化粧シ−ト
JPH04135328U (ja) * 1991-06-03 1992-12-16 小島プレス工業株式会社 本木製品

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