JP2700209B2 - 難燃性樹脂組成物 - Google Patents

難燃性樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、特に電離性放射線による架橋特性に優れ、
しかも高い難燃性を有する難燃性ポリオレフィン系樹脂
組成物に関するものである。
〔従来の技術〕
電線の被覆材料や熱収縮チューブに使用される材料な
どは、高度の難燃性を要求されるものが多く、汎用のポ
リオレフィン系樹脂についても、デカブロモジフェニル
エーテル等のハロゲン系難燃剤や三酸化アンチモン等の
難燃助剤、金属硼酸塩、水和金属酸化物等の無機充填剤
を配合し、必要な難燃性を付与したものが使用されてい
る。 また、これらの難燃性ポリオレフィン系樹脂組成
物を、電離性放射線によって架橋して耐熱性を向上させ
ることも一般的に行われている。
さらに、トリメチロールプロパントリメタクリレー
ト、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレ
ート(以下、夫々をTMPT,TAIC,TACと略す。)等の多官
能性モノマーを架橋助剤として樹脂組成物に配合するこ
とによって電離性放射線による架橋効率が向上すること
も既に知られている。
〔発明が解決しようとする課題〕
然しながら、難燃性ポリオレフィン系樹脂組成物にTM
PT等の従来より利用されている架橋助剤を配合すると、
架橋効率は向上するものの、難燃性が低下するという問
題があった。
例えば、電線や熱収縮チューブで実施される燃焼試験
の代表的なものとしてはUL規格の垂直燃焼試験であるVW
-1が知られている。低密度ポリエチレンをベースポリマ
ーとしてこの規格に合格するには、例えば樹脂100重量
部に対して、40重量部のデカブロモジフェニルエーテ
ル、30重量部の三酸化アンチモン及び無機充填剤を配合
することが必要となる。
この難燃性樹脂組成物を電子線で架橋させる場合、ゲ
ル分率(JIS C 3005準拠)を60%程度とするためには、
30Mrad程度の照射線量が必要であるが、これにTMPTを5
重量部配合すると、20Mrad以下の照射量で60%のゲル分
率を得ることができる。
然しながら、このTMPTを配合した樹脂組成物で電線や
熱収縮チューブを形成した場合は、VW-1に合格しなくな
る。TMPTの代わりに、TAICやTACを配合した場合も同様
であり、従来から使用されている架橋助剤による難燃性
の低下は著しい。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、特定の有機難燃剤と特定の無機難燃剤
を配合した難燃性ポリオレフィン系樹脂組成物に、さら
に架橋助剤として特定の有機臭素化合物を配合すること
により、上記課題を解決することができ、本発明を完成
するに至った。
すなわち、本発明は; ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し、有機難燃剤
として有機ハロゲン化合物5〜50重量部、無機難燃剤と
してアンチモン酸化物1〜40重量部、及び架橋助剤とし
て下式に示される臭素化合物0.2〜60重量部を配合した
ことを特徴とする、難燃性樹脂組成物。
(ここで、RはH−又はCH3−であり、nは、0、1、
2である。但し、RがCH3−であり、nが0である場合
を除く。) なお、以下の記載において、RがHのものをDAP、CH3
−のものをDMP、n=0のものを夫々DAP-0、DMP-0の略
称で示す。
本発明においては、例えば、前記TMPTの代わりにDMP-
1を5重量部配合した場合には、20Mradで59%のゲル分
率が得られると共に、この樹脂組成物で形成した電線、
熱収縮チューブはVW-1に合格するようになる。
本発明で難燃化されるポリオレフィン系樹脂として
は、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、
エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−メタ
クリル酸メチル共重合体、エチレン−ブテン−1共重合
体、直鎖状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン
等が使用可能である。
本発明において、架橋特性に優れしかも高い難燃性を
有するポリオレフィン系樹脂組成物を得るために、特定
の架橋助剤と共に必要な特定の難燃剤、即ち有機難燃剤
として有機ハロゲン化合物及び無機系難燃剤としてアン
チモン酸化物を組合せて使用する必要がある。
有機系難燃剤として使用する有機ハロゲン化合物に
は、テトラブロモブタン、パークロロペンタシクロデカ
ン、テトラブロモビスフェノールA、塩素化パラフィ
ン、デカブロモジフェニルエーテルなどがあり、デカブ
ロモジフェニルエーテルなどの芳香族ハロゲン化合物が
耐熱性などの点でより好ましい。
また、無機系難燃剤として使用するアンチモン酸化物
には、三酸化アンチモン等の使用が好ましい。
これら難燃剤の配合量は、必要とする難燃性や機械的
な強度によって異なるが、電線や熱収縮チューブの用途
としては、有機ハロゲン化合物5〜50重量部、アンチモ
ン酸化物1〜40重量部の範囲で配合するのが一般的であ
る。
また、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の
水和金属酸化物、金属炭酸塩、金属硼酸塩等の無機充填
剤を上記有機・無機難燃剤と併用しても良い。
本発明で架橋助剤として用いる臭素化合物は、2,2'−
ビス(4,4'−ヒドロキシ−2,2',6,6'−テトラブロモフ
ェニル)プロパンあるいはこの両ヒドロキシ基にエチレ
ングリコールを縮合させた誘導体とメタクリル酸、アク
リル酸の縮合或いはこれらの酸塩化物との縮合によって
得られる。
これら臭素化合物の配合量に制限はないが、架橋効率
を向上させるためには、樹脂100重量部に対して0.2重量
部以上でかつ、樹脂本来の物性を損なわないという面か
ら60重量部以下、好ましくは0.5重量部〜50重量部が使
用される。
本発明で架橋助剤としての臭素化合物は、難燃性ポリ
オレフィン系樹脂組成物を架橋硬化、とくに電離性放射
線による架橋に対してとくに有効に作用する。
なお、使用する電離性放射線としては、γ線、X線、
電子線等があるが、単位時間当たりの照射線量を大きく
できるという点からは電子線が好ましい。照射線量は使
用する樹脂によって異なるが、一般的には1〜50Mradの
範囲に設定されることが多い。
また、必要に応じて酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑
剤、顔料等の各種配合剤を適量配合して使用しても、な
んら差し支えはない。
また、本発明のポリオレフィン系樹脂組成物中の樹脂
成分として、ポリオレフィン系樹脂と共に、その用途・
目的に応じて、他の熱可塑性樹脂(又はゴム)なども配
合しうる。
本発明の組成物の製造には、単軸押出機、多軸押出
機、バンバリーミキサー、ロール、ニーダー、加熱可能
なヘンシェルミキサータイプの高速流動混合機等が使用
可能であり、各配合成分を樹脂の融点以上の温度で溶融
混練して製造できる。
本発明の組成物の用途は、電線被覆材(とくにシース
材)熱収縮チューブなどがとくに好適であるが、射出成
形品、押出成形、圧縮成形、圧延成形、延伸成形、発泡
成形などの難燃化を要する用途にも適用できる。
〔実施例〕 以下に、実施例をもって本発明を詳細に説明するが、
これは本発明を制限するものではない。
表1の実施例1〜5に示した配合比で各種配合剤を混
合し、これを直径0.8mmの軟銅線上に0.4mmの厚さで押出
して電線を作製し、これに電子線を照射して被覆層を架
橋した。この架橋電線のゲル分率を測定すると共に、VW
-1の試験を実施した。
また、同様にして比較例1〜10に示した配合比の電線
を作製して、ゲル分率測定とVW-1の試験を実施した。
その結果、本発明で使用する架橋助剤を配合した実施
例では、架橋助剤を全く配合しない比較例と比べて、30
%以上少ない照射線量で同等のゲル分率が得られてお
り、しかもVW-1に合格した。
一方、TMPT,TAIC,TACを配合した比較例では全くVW-1
に不合格であった。
なお、UL規格(Subject 758)の電線におけるVW-1
は、垂直に立てた電線にガスバーナーの炎を当てて(バ
ーナー着火15秒、休止15秒で5回着火)行う垂直燃焼試
験で、電線上部に取り付けたクラフト紙のマーカーが焼
失した場合、電線の燃焼が1分以上続いた場合、電線直
下に敷いた脱脂綿が焼失した場合には、不合格となる。
ゲル分率は、JIS C3005に従って、熱キシレンに不溶
な成分比率より求めた。
〔発明の効果〕 本発明によれば、特定の有機・無機難燃剤と組合せ
て、架橋助剤として特定の臭素化合物を難燃性ポリオレ
フィン系樹脂組成物に配合したので、特に電離性放射架
橋の場合に、架橋効率に優れ、且つUL規格のVW-1試験に
合格すると言う良好な難燃性を有する難燃性樹脂組成物
を得ることができる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し、
    有機難燃剤として有機ハロゲン化合物5〜50重量部、無
    機難燃剤としてアンチモン酸化物1〜40重量部、及び架
    橋助剤として下式に示される臭素化合物0.2〜60重量部
    を配合したことを特徴とする、難燃性樹脂組成物。 (ここで、RはH−又はCH3−であり、nは、0、1、
    2である。但し、RがCH3−であり、nが0である場合
    を除く。)
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