JP2699514B2 - 両面配線基板の製造方法 - Google Patents

両面配線基板の製造方法

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JP2699514B2 JP2062389A JP2062389A JP2699514B2 JP 2699514 B2 JP2699514 B2 JP 2699514B2 JP 2062389 A JP2062389 A JP 2062389A JP 2062389 A JP2062389 A JP 2062389A JP 2699514 B2 JP2699514 B2 JP 2699514B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は両面配線基板の製造方法に関し、特に両面
配線基板の表裏面の導通を図る方法に関する。
[発明の背景] 一般に、両面に配線パターンが形成された両面配線基
板においては、パンチングやドリル加工等により表面か
ら裏面に貫通するスルーホールを形成し、このスルーホ
ールの内壁に銅等の金属メッキを施して両面の配線パタ
ーンを相互に接続している。しかし、このような方法で
は、スルーホールの内壁に銅等の金属メッキを直接施す
ことはできないため、予めスルーホールの内壁に前処理
や下地処理等を施さなければならない。そのため、メッ
キ工程が複雑で、製造コストが高くなるという問題があ
る。
このようなことから、最近では、基板に金属製の針を
突き刺して表面から裏面に貫通する針穴を形成したの
ち、基板の表裏面に導電ペーストを印刷等で塗布するこ
とにより、針穴内に導電ペーストを充填させて表裏の配
線パターンを相互に接続する方法が検討されている。し
かし、このような方法では、導電ペーストがカーボン等
の導電粒子をペースト中に混入したものであるから、電
気的な抵抗値が高く、耐候性や電流容量の点において信
頼性に欠けるという問題がある。
そこで、上述したように金属製の針で基板に形成され
た針穴の内壁に金属層を形成して電気的な抵抗値を低く
し、耐候性や電流容量の点において信頼性を高める方法
も検討されている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上述したような針穴式の方法では、金
属製の針を基板に突き刺して、基板の表裏面に貫通する
針穴を形成しているので、針が突き抜ける側の針穴の周
縁にバリが発生する。このバリは基板面から突出するの
で、後工程、例えば配線パターンの形成、フォトレジス
トの印刷、名称や記号等のシルク印刷等を行なう際に、
基板上に配置されるマスクやスクリーン等がバリにより
浮き上がって基板に密着しない。そのため、このような
後工程が良好に行なえず、支障をきたすという問題があ
る。
この発明の目的は、針穴の形成時に生じたバリを平滑
化もしくは針穴内に押し込むことにより、後工程におけ
るマスクやスクリーン等の浮き上がり等を防ぎ、良好に
後工程を行なうことができる両面配線基板の製造方法を
提供することにある。
[課題を解決するための手段] この発明は、絶縁性フィルムに表面から裏面へ貫通す
る針穴を形成し、この絶縁性フィルムの表裏面および針
穴の内壁に金属層を形成したのち、針穴の抜き側に生じ
たバリを平滑化もしくは針穴内に埋め込むことにより、
両面配線基板を製造する方法である。この場合、金属層
は絶縁性フィルムの表裏面および前記針穴の内壁に蒸着
またはスパッタリングにより形成される金属薄膜のみで
もよいが、金属薄膜の表面にさらにメッキによりメッキ
層を形成した2層構造のものが望ましい。
[作 用] この発明によれば、針穴が表面から裏面に貫通して形
成された絶縁性フィルムの表裏面および針穴の内壁に金
属層を形成したのち、針穴の抜き側に生じたバリを平滑
化もしくは針穴内に埋め込むので、絶縁性フィルムの表
面はフラットになるので、後工程、例えば配線パターン
の形成、フォトレジストの印刷、名称や記号等のシルク
印刷等を行なう際に、絶縁性フィルム上に配置されるマ
スクやスクリーン等がバリにより浮き上がらずに密着さ
せることができる。そのため、後工程に支障をきたさ
ず、良好に後工程を行なうことができる。しかも、この
ようにバリが平滑化もしくは針穴内に埋め込まれて、バ
リにより針穴が閉塞されても、金属層により絶縁性フィ
ルムの表裏面の導通を確保することができる。特に、金
属層が蒸着またはスパッタリングにより形成される金属
薄膜と、メッキにより形成されるメッキ層の2層構造で
あれば、電気的な抵抗値が低く、耐候性および電流容量
の点において信頼性が極めて高いものとなる。この場
合、金属薄膜は下地メッキとなるので、メッキ層を簡単
かつ良好に形成することができる。
[第1実施例] 以下、第1図および第2図を参照して、この発明の第
1の製造方法を説明する。
まず、第1図(A)に示すように、絶縁性フィルム1
を用意する。この絶縁性フィルム1はポリイミド、ポリ
エステル、ガラスエポキシ等の合成樹脂よりなり、シー
ト状に形成されている。そして、第1図(B)に示すよ
うに、絶縁性フィルム1の上面側より金属製の針2を突
き刺し、絶縁性フィルム1の所定箇所に針穴3を上面か
ら下面に貫通させて形成する。この場合、針2として
は、例えば木綿針の5号針(直線部の直径0.84mm)を使
用し、その鋭利な先端によって平均孔径0.1〜0.4mmのテ
ーパ孔を形成する。なお、図の針2で針穴3を形成する
際には、絶縁性フィルム1の表面に銅等の金属層がなく
鋭利な先端で直接、絶縁性フィルム1を突き破るため、
針2の先端がつぶれ難い。また、このように針2を絶縁
性フィルム1に突き刺し針穴3を形成すると、針2の抜
き側(下面側)における針穴3の周縁にバリ3aが下側へ
突出して生じる。
次に、第1図(C)に示すように、絶縁性フィルム1
の上下面および針穴3の内壁に蒸着またはスパッタリン
グにより金属薄膜4を形成する。この金属薄膜4は、例
えば銅(Cu)、アルミニウム(Al)等の金属を用い、そ
の厚さは数百Å〜数千Å程度に形成される。また、針穴
3の内壁に形成される金属薄膜4は、針穴3が上述した
ように上端側が広く、下端側が狭いテーパー状に形成さ
れているので、絶縁性フィルム1の上面に金属薄膜4を
形成する際に、金属粒子が針穴3の内壁にも付着する。
そのため、金属薄膜4は針穴3を通して絶縁性フィルム
1の上下面に亘って連続して形成される。勿論実際に
は、この蒸着またはスパッタリングは絶縁性フィルム1
の表面と裏面の2回に分けて行なわれるが、針穴3への
金属薄膜4の付着は、その両方の工程で行なわれより確
実となる。なお、針穴3の下面側の周縁に生じたバリ3a
にも金属薄膜4が形成されることは言うまでもない。
この後、第1図(D)に示すように、金属薄膜4の全
表面に電解メッキによりメッキ層5を形成する。このメ
ッキ層5は金属薄膜4が下地メッキとなるので、電解メ
ッキにより簡単に形成することができる。その材質は金
属薄膜4と同じものが望ましいが、これに限られるもの
ではない。この厚さは数μm〜数十μm程度に形成され
る。この場合にも、針穴3が上端側の広いテーパー状に
形成されているので、針穴3の内壁に形成された金属薄
膜4にも良好に付着してメッキ層5が形成される。これ
により、絶縁性フィルム1の表裏面および針穴3の内壁
に金属薄膜4とメッキ層5との2層構造の金属層6が形
成される。
しかる後、第1図(E)に示すように、針穴3の下面
側に生じたバリ3aを圧延して針穴3内に押し込んで平滑
化する。この場合には、第2図に示すように、絶縁性フ
ィルム1を上下一対の圧延ローラ7、7で挟み付けて圧
延する。この圧延は常温で行なわれるが、加熱して行な
ってもよい。このように絶縁性フィルム1を圧延する
と、バリ3aおよびその表面の金属層6は針穴3内に押し
込まれて塑性変形する。これにより、針穴3の下面側の
周縁が平滑化され、絶縁性フィルム1および金属層6の
表面がフラットな面となる。
この後、第1図(F)に示すように、絶縁性フィルム
1の上下面におけるメッキ層5の表面にスクリーン印刷
またはフォトパターニング等の方法によりレジスト層8
をパターン形成し、このレジスト層8をマスクとして金
属層6をエッチングし、不要な部分を除去する。この場
合、レジスト層8は針穴3の箇所で互いに対応して設け
られ、後述する配線パターン9と同じ位置で同じ形状に
形成される。このレジスト層8をスクリーン印刷により
形成する場合には、メッキ層6上にスクリーンを介して
レジストを印刷することにより、レジスト層8が形成さ
れる。このとき、針穴3の下面側にバリ3aがなく平滑化
されているので、スクリーンが浮き上がらずに金属層6
の下面に密着する。また、フォトパターニング法により
レジスト層8を形成する場合には、金属層6の全表面に
フォトレジストを塗布し、このフォトレジストをマスク
を介して露光し現像することにより、レジスト層8がパ
ターン形成される。このときにも、針穴3の下面側にバ
リ3aがなく平滑化されているので、マスクが浮き上がら
ずに金属層6の下面に密着する。また、金属層6の不要
な部分を除去するエッチングは、メッキ層5と金属薄膜
4が同材質の場合には1回で済む。両者の材質が異なる
場合には、必要に応じて別のエッチング液を用いて2回
行なう。
そして、レジスト層8を除去すると、絶縁性フィルム
1の上下面にメッキ層5および金属薄膜4の2層構造の
金属層6よりなる配線パターン9が形成される。この配
線パターン9は、針穴3の箇所において、絶縁性フィル
ム1の上下に対応する部分が互いに導通する。なお、こ
のような絶縁性フィルム1の上下の全表面には配線パタ
ーン9を覆って絶縁膜が塗布形成され、この絶縁膜によ
り配線パターン9および針穴3内のメッキ層5および金
属薄膜4が腐食しないように保護される。これにより、
絶縁性フィルム1の上下面の配線パターン9が針穴3の
箇所で互いに導通した両面配線基板が得られる。
したがって、上述したような両面配線基板の製造方法
によれば、絶縁性フィルム1に針穴3を上面から下面に
貫通して形成し、この絶縁性フィルム1の表裏面および
針穴の内壁に順次金属薄膜4およびメッキ層5を積層し
てなる金属層6を形成したのち、針穴3の抜き側に生じ
たバリ3aを上下一対の圧延ローラ7、7で針穴3内に埋
め込んで平滑化するので、絶縁性フィルム1の下面はフ
ラットになる。そのため、後工程で金属層6の表面にレ
ジスト層8をスクリーン印刷またはフォトパターニング
等でパターン形成する際、スクリーンやマスクがバリ3a
によって浮き上がらず、金属層6の表面に良好に密着さ
せることができる。この結果、後工程に支障をきたさ
ず、良好に後工程を行なうことができる。
しかも、上下一対の圧延ローラ8、8で針穴3内にバ
リ3aが埋め込まれて針穴3が閉塞されても、金属層6に
より絶縁性フィルム1の上下面の導通を確保することが
できる。この場合、金属層6は金属薄膜とメッキ層の2
層構造であるから、電気的な抵抗値が低く、耐候性およ
び電流容量の点において信頼性が極めて高い。特に、絶
縁性フィルム1に針穴3を形成したのち、絶縁性フィル
ム1の上下の全表面に蒸着またはスパッタリングにより
金属薄膜4を形成するので、絶縁性フィルム1の上面お
よび下面は勿論のこと、針穴3の内壁にも金属薄膜4を
形成することができる。この場合、特に針穴3は上端側
が広く、下端側が狭いテーパ状に形成されているので、
絶縁性フィルム1の上面に金属薄膜4を形成する際に、
金属粒子が針穴3の内壁に付着しやすく、金属薄膜4を
針穴3の内壁に確実かつ良好に形成することができる。
しかも、このように形成された金属薄膜4は、メッキ層
5の下地メッキとなるので、金属薄膜4の表面に電解メ
ッキによりメッキ層5を簡単かつ良好に形成することが
できる。
また、上述した製造方法によれば、絶縁性フィルム1
に針穴3を形成したのち、絶縁性フィルム1の上下面お
よび針穴3の内壁に金属薄膜4およびメッキ層5を形成
し、この金属薄膜4およびメッキ層5をエッチングし
て、針穴3の箇所で互いに導通する配線パターン9を形
成するので、配線パターン7と同時に針穴3内に金属薄
膜4およびメッキ層5を形成することができる。そのた
め、針穴3の内壁に金属薄膜4およびメッキ層5を配線
パターン9と別の工程で形成する必要がないので、製造
工程が簡素化し、能率よく両面内線基板を製造すること
ができる。
さらに、上述した製造方法によれば、絶縁性フィルム
1の表面に金属薄膜4やメッキ層5を形成する前に、絶
縁性フィルム1に金属製の針2を突き刺して上面から下
面に貫通する針穴3を形成するので、針2の鋭利な先端
が金属薄膜4やメッキ層5によってつぶれるのを防ぐこ
とができ、針穴3を良好に形成することができる。これ
により、針2の耐久性を高めることができ、針2の交換
頻度が少なく、生産性の向上を図ることがきる。しか
も、針2を突き刺して絶縁性フィルム1に上面から下面
に貫通する針穴3を形成するので、パンチングやドリル
加工等のような切屑等は発生しない。そのため、切屑等
により製作機械が支障を受けることがなく、良好に製作
することができる。
なお、上述した実施例では金属薄膜4およびメッキ層
5をエッチング液に漬けてエッチングしたが、ドライエ
ッチングにより金属薄膜4およびメッキ層5の不要な部
分を除去するようにしてもよい。
[第2実施例] 次に、第2図および第3図を参照して、この発明の第
2の製造方法を説明する。この場合、上述した第1実施
例と同一部分には同一符号を付して説明する。
まず、第3図(A)に示すように、絶縁性フィルム1
を用意する。この絶縁性フィルム1は前述した実施例と
同様に、ポリイミド、ポリエステル、ガラスエポキシ等
の合成樹脂よりなり、シート状に形成されている。そし
て、第3図(B)に示すように、絶縁性フィルム1の上
面側より金属製の針2を突き刺し、絶縁性フィルム1の
所定箇所(後述する配線パターン形成領域e内において
上下に対応する部分)に針穴3を上面から下面に貫通さ
せて形成する。この場合にも、針2は前述した実施例と
同じ、例えば木綿針の5号針を使用し、その鋭利な先端
によって平均孔径0.1〜0.4mmのテーパ孔を形成する。こ
のようにして形成された針穴3にも、針2の抜け側(下
面側)の周縁にバリ3aが下側へ突出して生じる。
次に、第3図(C)に示すように、絶縁性フィルム1
の上下面における配線パターン形成領域e以外の全域に
絶縁層10をスクリーン印刷もしくはフォトパターニング
等により形成する。この絶縁層10は熱溶融性樹脂あるい
はフォトレジスト等のレジストを用いる。そいて、この
絶縁層10をスクリーン印刷により形成する場合には、絶
縁性フィルム1上にスクリーンを介してレジストを印刷
することにより、絶縁層10が形成される。また、フォト
パターニング法により絶縁層10を形成する場合には、絶
縁性フィルム1の全表面にフォトレジストを塗布し、こ
のフォトレジストをマスクを介して露光し現像すること
により、絶縁層10がパターン形成される。
この後、第3図(D)に示すように、上述した絶縁層
10を含む絶縁性フィルム1の上下面および針穴3の内壁
に蒸着またはスパッタリングにより金属薄膜4を形成す
る。この金属薄膜4は、例えば銅(Cu)、アルミニウム
(Al)等の金属を用い、その厚さは数百Å〜数千Å程度
に形成される。また、針穴3の内壁に形成される金属薄
膜4は、針穴3が上述したように上端側が広く、下端側
が狭いテーパ状に形成されているので、絶縁性フィルム
1の上面側に金属薄膜4を形成する際に、前述した実施
例と同様に金属粒子が針穴3の内壁にも付着する。その
ため、金属薄膜4は針穴3を通して絶縁性フィルム1の
上下面に亘って連続して形成される。なお、針穴3の下
面側の周縁に生じたバリ3aにも金属薄膜4が形成される
ことは言うまでもない。
しかる後、第3図(E)に示すように、絶縁層10を剥
離して配線パターン形成領域e以外の金属薄膜4を除去
する。すなわち、絶縁層10を剥離する場合には、絶縁層
10を加熱し溶融させることにより除去するか、あるいは
エッチングにより除去する。エッチングで除去する場合
には、絶縁層10上の金属薄膜4の縁または一部を取り除
いて行なう。このようにして絶縁層10が除去されると、
これに伴って不要な部分の金属薄膜4が除去され、配線
パターン形成領域e内のみに金属薄膜4が残る。
この後、第3図(F)に示すように、金属薄膜4の全
表面に電解メッキによりメッキ層5を形成する。このメ
ッキ層5は金属薄膜4が下地メッキとなるので、電解メ
ッキにより簡単に金属薄膜4の表面のみに形成すること
ができるが、絶縁層10が剥離された絶縁性フィルム1の
表面には形成されない。これは、電解メッキであるた
め、絶縁性フィルム1の表面にはメッキ液の金属粒子が
付着しないからである。この場合、メッキ層5の材質は
上述した金属薄膜4と同じものが望ましいが、これに限
られるものではない。また、このメッキ層5の厚さは数
μm〜数十μm程度に形成される。なお、この場合に
も、針穴3が上端側の広いテーパ状に形成されているの
で、針穴3の内壁に形成された金属薄膜4にも良好に付
着してメッキ層5が形成される。特に、メッキ層5の材
質として金属薄膜4と同じものを用いれば、その付着性
がよいことは言うまでもない。このようにして、金属薄
膜4の表面にメッキ層5が形成されると、このメッキ層
5および金属薄膜4の2層構造の金属層6よりなる配線
パターン9が形成される。この配線パターン9は、針穴
3の箇所において、絶縁性フィルム1の上下に対応する
部分が互いに導通する。
この後、第3図(G)に示すように、針穴3の下面側
に生じたバリ3aを圧延して針穴3内に押し込んで平滑化
する。この場合には、前述した第1実施例と同様に、第
2図に示すように、絶縁性フィルム1を上下一対の圧延
ローラ7、7で挟み付けて圧延する。この圧延も常温で
行なわれるが、加熱して行なってもよい。このように絶
縁性フィルム1を圧延すると、バリ3aおよびその表面の
金属層6は針穴3内に押し込まれて塑性変形する。これ
により、針穴3の下面側の周縁が平滑化され、絶縁性フ
ィルム1および金属層6の表面がフラットな面となる。
そして、絶縁性フィルム1の上下の全表面に配線パタ
ーン9を覆って絶縁膜を塗布形成し、配線パターン9お
よび針穴3内のメッキ層5および金属薄膜4が腐食しな
いように保護する。これにより、絶縁性フィルム1の上
下面の配線パターン9が針穴3の箇所で互いに導通した
両面配線基板が得られる。
したがって、上述したような両面配線基板の製造方法
によれば、絶縁性フィルム1の表裏面および針穴3の内
壁に金属薄膜4とメッキ層5との2層構造の金属層6か
らなる配線パターン9を形成したのち、最後に絶縁性フ
ィルム1を上下一対の圧延ローラ7、7により針穴3の
下側の周縁に形成されたバリ3aを圧延して針穴3内に埋
め込んで平滑化するので、絶縁性フィルム1の下面はフ
ラットになる。そのため、後工程で表面に名称や記号等
をシルク印刷する際、スクリーンがバリ3aによって浮き
上がらず、表面に良好に密着させることができる。この
結果、後工程に支障をきたさず、良好に後工程を行なう
ことができる。しかも、上下一対の圧延ローラ7、7に
より針穴3内にバリ3aが埋め込まれて針穴3が閉塞され
ても、金属層6により絶縁性フィルム1の上下面の導通
を確保することができる。この場合にも、金属層6は金
属薄膜とメッキ層の2層構造であるから、前述した第1
実施例と同様に、電気的な抵抗値が低く、耐候性および
電流容量の点において信頼性が極めて高い。
また、上述した製造方法によれば、絶縁性フィルム1
の配線パターン形成領域e内に針穴3を形成するととも
に、この絶縁性フィルム1の配線パターン形成領域e以
外の全域に絶縁層10をパターン形成した後、この絶縁層
10を含む絶縁性フィルム1の全表面および針穴3の内壁
に蒸着またはスパッタリングにより金属薄膜4を形成す
るので、第1実施例と同様に、絶縁性フィルム1の上面
および下面は勿論のこと、針穴3の内壁にも金属薄膜4
を形成することができる。しかも、このように形成され
た金属薄膜4は、メッキ層5の下地メッキとなるので、
金属薄膜4の表面に電解メッキによりメッキ層5を簡単
かつ良好に形成することができる。特に、このようなメ
ッキ層5を形成する場合には、配線パターン形成領域e
以外に形成された絶縁層10を剥離して、この絶縁層10と
対応する金属薄膜4を除去することにより、配線パター
ン形成領域e内にのみ金属薄膜4を残し、この状態でメ
ッキを施すので、絶縁層10が除去された絶縁性フィルム
1の表面にはメッキ層5は形成されておらず、配線パタ
ーン形成領域e内の金属薄膜4の表面のみにメッキ層5
を形成することができる。そのため、メッキ液が無駄に
ならず、効率よくメッキを施すことができる。
また、上述した製造方法によれば、絶縁性フィルム1
の配線パターン形成領域e内に針穴3を形成するととも
に、絶縁性フィルム1の配線パターン形成領域e外に絶
縁層10を形成したのち、この絶縁層10を含む絶縁性フィ
ルム1の上下面および針穴3の内壁に金属薄膜4を形成
し、しかる後、絶縁層10を剥離して不要な金属薄膜4を
除去することにより、配線パターン9と同じ位置で同じ
形状の金属薄膜4を形成し、この金属薄膜4の表面およ
び針穴3の内壁のみにメッキ層5を形成することによ
り、針穴3の箇所で互いに導通する配線パターン9を形
成するようにしたので、前述した第1実施例と同様に、
配線パターン9と同時に針穴3内に金属薄膜4およびメ
ッキ層5を形成することができる。そのため、針穴3の
内壁に金属薄膜4およびメッキ層5を配線パターン9と
別の工程で形成する必要がないので、製造工程が簡素化
し、能率よく両面配線基板を製造することができる。
さらに、上述した製造方法によれば、絶縁性フィルム
1の表面に金属薄膜4やメッキ層5を形成する前に、絶
縁性フィルム1に金属製の針2を突き刺して上面から下
面に貫通する針穴3を形成するので、前述した第1実施
例と同様に、針2の鋭利な先端が金属薄膜4やメッキ層
5によってつぶれるのを防ぐことができ、針穴3を良好
に形成することができる。これにより、針2の耐久性を
高めることができ、針2の交換頻度が少なく、生産性の
向上を図ることができる。しかも、針2を突き刺して絶
縁性フィルム1に上面から下面に貫通する針穴3を形成
するので、パンチングやドリル加工等のような切屑等は
発生しない。そのため、切屑等により製作機械が支障を
受けることがなく、良好に製作することができる。
なお、この発明は上述した各実施例に限定されず、種
々応用変形が可能である。例えば、上述した実施例では
絶縁性フィルム1の表裏面に金属薄膜4およびメッキ層
5を順次積層して2層構造の金属層6を形成したのち、
上下一対の圧延ローラ7、7で針穴3の抜き側に生じた
バリ3aを平滑化したが、これに限らず、絶縁性フィルム
1の表裏面に金属薄膜4を形成したのち、圧延してバリ
3aを針穴3内に埋め込んで平滑化し、この後金属薄膜4
の表面にメッキ層5を形成するようにしてもよい。この
場合、圧延により針穴3が閉塞されても、針穴3の内壁
に形成された金属薄膜4により、絶縁性フィルム1の表
裏面の導通を図ることができるが、より確実な導通を確
保するためには金属薄膜4の厚さを上述した各実施例の
場合よりも厚く形成すればよい。また、針穴3の抜き側
に生じたバリ3aを平滑化する手段は、上述したような上
下一対の圧延ローラ7、7に限らず、プレス加工等の圧
縮によりバリ3aを針穴3内に押し込んで平滑化してもよ
い。なおまた、メッキ層5の金属材料として、半田や金
(Au)等を用いれば、腐食し難いので、必ずしも保護用
の絶縁膜を設ける必要はない。しかも、金属薄膜4は必
ずしも1層構造である必要はなく、多層構造にしてもよ
い。さらに、針穴3は1箇所のみでなく、複数箇所に設
けて接続の信頼性を向上させるようにしてもよい。ま
た、絶縁性フィルム1は、表面処理や適当なコーティン
グ材を塗布したものを用いたり、複数枚ラミネートした
ものを用いたりすることもできる。さらに、本発明でい
う両面配線基板は、上述したものに限らず、例えば基板
と基板、または基板と電子部品、あるいは電子部品と電
子部品とを接続する配線パターンのみが形成された配線
基板、いわゆるコネクタと称されるものをも含む。
[発明の効果] 以上詳細に説明したように、この発明に係る両面配線
基板の製造方法によれば、針穴が表面から裏面に貫通し
て形成された絶縁性フィルムの表裏面および針穴の内壁
に金属層を形成したのち、針穴の抜き側に生じたバリを
平滑化もしくは針穴内に埋め込むので、絶縁性フィルム
の表面はフラットになるので、後工程、例えば配線パタ
ーンの形成、フォトレジストの印刷、名称や記号等のシ
ルク印刷等を行なう際に、絶縁性フィルム上に配置され
るマスクやスクリーン等がバリにより浮き上がらずに密
着させることができる。そのため、後工程に支障をきた
さず、良好に後工程を行なうことができる。しかも、こ
のようにバリが平滑化もしくは針穴内に埋め込まれて、
バリにより針穴が閉塞されても、金属層により絶縁性フ
ィルムの表裏面の導通を確保することができる。特に、
金属層が蒸着またはスパッタリングにより形成される金
属薄膜と、メッキにより形成されるメッキ層の2層構造
であれば、電気的な抵抗値が低く、耐候性および電流容
量の点において信頼性が極めて高いものとなる。この場
合、金属薄膜は下地メッキとなるので、メッキ層を簡単
かつ良好に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第3図はこの発明の実施例を示し、第1図
(A)〜(G)は第1実施例における両面配線基板の製
造工程を示す各要部断面図、第2図は針穴を平滑化する
状態を示す要部断面図、第3図(A)〜(G)はこの発
明の第2実施例における両面配線基板の製造工程を示す
各要部断面図である。 1……絶縁性フィルム、2……針、3……針穴、3a……
バリ、4……金属薄膜、5……メッキ層、6……金属
層、9……配線パターン。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−192793(JP,A) 特開 平2−192791(JP,A) 特開 平2−192789(JP,A) 特開 昭58−9399(JP,A) 特開 昭61−15393(JP,A) 特開 昭57−162384(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁性フィルムに表面から裏面へ貫通する
    針穴を形成する工程と、 前記絶縁性フィルムの表裏面および前記針穴の内壁に金
    属層を形成する工程と、 前記針穴の抜き側に生じたバリを平滑化もしくは前記針
    穴内に埋め込む工程と、 よりなる両面配線基板の製造方法。
  2. 【請求項2】請求項第1項における金属層は、前記絶縁
    性フィルムの表裏面および前記針穴の内壁に蒸着または
    スパッタリングにより形成される金属薄膜と、この金属
    薄膜の表面にメッキにより形成されるメッキ層との2層
    構造であることを特徴とする両面配線基板の製造方法。
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