JP2699406B2 - 部品の認識方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は吸着ヘッドに吸着保持された部品の位置を認
識する、部品の認識方法に関するものである。

従来の技術 従来、供給される部品を吸着ヘッドにて吸着保持して
配線基板に装着する部品装着装置においては、部品を正
確に所定位置に装着するために部品認識装置を用い、吸
着ヘッドに吸着保持されている部品の位置を認識してい
る。この部品認識装置においては、第５図に示すよう
に、吸着ヘッド21の下端面21aにフェルト等からなる反
射防止体23を配設し、吸着ノズル22により吸着、保持さ
れた部品27にリング照明具24にて照明光を照射して部品
27により反射されずに通過した照明光を反射防止体23に
より吸収し、部品27により反射された照明光を認識装置
25に入射させ、部品27の保持位置を認識するように構成
されている。

発明が解決しようとする課題 ところが、上記のような構成では、部品の一辺が例え
ば36mmというような大型部品の場合には、反射防止体を
非常に大きくしなければならず、その結果として吸着ヘ
ッドが大きくなるという問題があった。

本発明は上記従来の問題点に鑑み、大型部品の保持位
置を認識する場合でも、吸着ヘッドに大きな反射防止体
を設ける必要のない部品の認識方法を提供することを目
的とするものである。

課題を解決するための手段 上記問題点を解決するために本発明の部品の認識方法
は、部品を吸着する吸着ノズルの外周に反射防止体を配
置し、この反射防止体と前記吸着ノズルの吸着端との間
の位置で前記吸着ノズルの周辺に反射防止板を配置し、
前記吸着ノズル下方向に設置されたリング照明具から照
明光を投射し、前記吸着ノズルに吸着された小型部品に
対しては、前記反射防止体が前記小型部品により反射さ
れなかった通過照明光を吸収し、前記吸着ノズルに吸着
された大型部品に対しては、前記反射防止板が前記大型
部品により反射されなかった通過照明光を吸収すること
により、照明光を反射する前記大型、及び小型の各部品
の像の取り込みを行うものである。

また、本発明の部品の認識方法は大型部品を吸着する
吸着ノズルの外周に反射防止体を配置し、前記吸着ノズ
ル下方向にリング照明具を設け、かつ前記反射防止板と
前記吸着ノズルの吸着端との間の位置で前記吸着ノズル
の周辺に、前記吸着ノズルの中間線に沿って２分割され
開閉可能となされた反射防止板を配置し、この反射防止
板が開いて吸着ノズルに吸着された大型部品が下降した
後、前記反射防止板を閉じて前記大型部品により反射さ
れなかったリング照明具からの照明光を前記反射防止板
に吸収させることにより、照明光を反射する前記大型部
品の像の取り込みを行うものである。

作用 本発明は上記した構成を有するので、吸着ヘッドに小
型の部品を吸着している場合には部品により反射されな
かった照明光を反射防止体が吸収することができ、ま
た、吸着ノズルに大型の部品を吸着している場合には、
部品により反射されなかった照明光を反射防止板により
吸収することができる。したがって、吸着ノズルの外周
に大きな反射防止体を設けることなく、大型部品の場合
にも照明光を反射する部品の像の取り込みを行うことが
可能となる。

また、本発明は、反射防止板を吸着ノズルの中心線に
沿って分割して開閉可能に構成しているので、この反射
防止板を吸着ノズル側ではなく固定側に配置しても、大
型の部品のときに反射防止板を開閉することにより部品
を通過させてこの反射防止板により、部品により反射さ
れなかった照明光を吸収できる。従って、部品の大きさ
にかかわらず照明光を反射する部品の像を取り込むこと
が可能となる。

実 施 例 以下、本発明の一実施例について、第１図〜第４図に
基づいて説明する。

第１図において、１は吸着ヘッドであって、その下端
面1aには先端に部品27を吸着して保持する吸着ノズル２
が突出して設けられ、吸着ヘッド１と一体となって昇降
可能になっている。吸着ヘッド１の下端面1aにはフェル
ト等からなる反射防止体３が取付けられている。４は、
吸着ヘッド１が部品27の認識位置である下降限に位置し
たとき、部品27を下方向から照射するように配設された
リング照明具である。前記反射防止体３は、部品27によ
り反射されずに通過した照射光を吸収するように設けら
れている。５は、吸着ヘッド１の下降限において、反射
防止体３と吸着ノズル２の先端に保持された部品27との
間に配設された反射防止板でありその表面は、フェルト
等、光を吸収する材料にて構成され、反射防止体３と同
様の目的で設けられている。また、この反射防止板５に
は、吸着ノズル２を中心とする円形開口11が設けられ、
さらに円形開口11の中心線に沿って反射防止板5a,5bと
して左右に２分割され、開閉可能に構成されている。６
はリング照明具４により照射された部品27の像を受像
し、その保持位置を認識する認識装置である。

第３図及び第４図は反射防止板5a,5bを開閉する開閉
機構部のそれぞれ正面図、および平面図である。反射防
止板5a,5bはそれぞれの端部がブラケット12a,12bを介し
て可動杆13a,13bの一端部に支持されている。これら可
動杆13a,13bは支持ブロック14にて長手方向に摺動自在
に支持されている。また、可動杆13a,13bの互いに対向
する面にラック16が形成されるとともに、これらラック
16に噛合する回転自在なピニオン17が設けられ、可動杆
13a,13bが互いに反対方向に連動して移動するように構
成されている。そして、可動杆13aの長手方向移動はシ
リンダ装置18により駆動される。

以上の構成において、部品27を配線基板（図示せず）
に装着する際に、部品供給部（図示せず）から供給され
る部品27を吸着ヘッド１にて吸着保持してその保持位置
を認識する場合は、第１図に示すように、吸着ヘッド１
は部品27を吸着保持した後認識装置６の軸心に沿って上
方に移動し、次に下方に移動して、部品保持位置を認識
すべき下降限位置で停止する。このとき、吸着ノズル２
及びその先端2aに吸着された部品27は閉じた状態の反射
防止板５の開口11を通過し、反射防止板５の下方に位置
する。ここで、リング照明具４から均一な照明光が投射
され、その照明光は部品27に照射され、部品27により反
射されずに通過した照射光は反射防止体３により吸収さ
れ、反射光が部品27に影像となって認識装置６に入射さ
れ、部品27の保持位置が認識される。位置認識が終る
と、吸着ヘッド１は上昇した後、配線基板の所定装着位
置上に移動し、下降して部品27を装着する。その際、認
識した部品27の位置ずれが修正されて装着される。

また、大型の部品28を吸着ヘッド１にて吸着保持して
その位置を認識する場合は、第１図に示すと同様に、吸
着ノズル２にて部品28を吸着保持した後、吸着ヘッド１
は認識装置の軸心に沿って上方に移動し、引き続いて下
降する。この場合、第２図ａに示すように、部品28が反
射防止板５に到達する前に第４図に示すシリンダ装置18
が動作して、反射防止板5a,5bが開き、大型部品28の通
過を許す。次に大型部品28が通過して下降限で停止する
と、第２図ｂに示すように、反射防止板5a,5bが閉じて
部品28の上方で吸着ノズル２の周囲を取り囲む。ここ
で、リング照明具４から均一な照明光が投射され、その
照明光は部品28に照射され、部品28により反射されなか
った照明光は反射防止板５により吸収され、部品28の位
置が正確に認識される。位置認識が終わると、反射防止
板5a,5bが開いた後、吸着ヘッド１が上昇し、同様に部
品が配線基板の所定位置に装着される。

本発明は上記実施例に限定されるものではない。例え
ば、小型部品のみの場合や、反射防止板に吸着ノズル２
が通過可能な切欠を設け、部品を反射防止板の下方に位
置させるようにしてこの切欠方向から吸着ヘッドを横移
動させるようにした場合には反射防止板５を固定設置で
きる。また、上記実施例では部品の位置認識を行う場合
について記載したが、部品の位置認識に限らず、部品の
形状や種類の認識等にも適用することが可能であること
は言うまでもない。

発明の効果 本発明は、以上のように、吸着ヘッドの下端面、吸着
ノズルの上方に反射防止体を配置し、この反射防止体と
前記吸着ノズルの先端との間に反射防止板を配置し、前
記吸着ノズル下方のリング照明具から照明光を吸着ノズ
ル先端に保持された部品に投射し、前記部品が小型部品
の場合には、前記反射防止体が部品により反射されなか
った通過照明光を吸収し、大型部品の場合には、前記反
射防止板が通過照明光を吸収するので、大型部品の場合
でも吸着ヘッドに大きな反射防止体を設けることなく、
リング照明具より均一に照明された部品を正しく認識で
きる。

また、反射防止板をその円形開口の中心線に沿って２
分割して開閉可能に構成しているので、反射防止板を開
閉して部品を通過させることにより、大型部品への照明
光照射と位置認識が可能となり部品の大小にかかわらず
同一の装置の使用が可能となる効果をもたらす。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第４図は本発明の一実施例を示し、第１図は小
型部品の認識時における動作説明図、第２図ａ、同ｂは
大型部品の認識時における動作説明図、第３図は反射防
止板の開閉機構部の要部正面図、第４図は同平面図、第
５図は従来例の説明図である。 ２……吸着ノズル、３……反射防止体、４……リング照
明具、5,5a,5b……反射防止板、13a,13b……可動杆、27
……小型部品、28……大型部品。

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】部品を吸着する吸着ノズルの外周に反射防
   止体を配置し、この反射防止体と前記吸着ノズルの吸着
   端との間の位置で前記吸着ノズルの周辺に反射防止板を
   配置し、前記吸着ノズル下方に照明具を配置し、この照
   明具より照明光を照射し、前記吸着ノズルに吸着された
   小型部品に対しては、前記反射防止体が前記小型部品に
   より反射されなかった通過照明光を吸収し、前記吸着ノ
   ズルに吸着された大型部品に対しては、前記反射防止板
   が前記大型部品により反射されなかった通過照明光を吸
   収することにより、照明光を反射する前記大型、及び小
   型の各部品の像の取り込みを行うことを特徴とする部品
   の認識方法。
2. 【請求項２】開閉可能な反射防止板が開いて吸着ノズル
   に吸着された大型部品が下降した後、前記反射防止板を
   閉じて前記大型部品により反射されなかったリング照明
   具からの照明光を前記反射防止板に吸収させることによ
   り、照明光を反射する前記大型部品の像の取り込みを行
   うことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の部品の
   認識方法。